JP3399059B2 - 切換え型復調回路 - Google Patents

切換え型復調回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は切換え型復調回路に係
り、データ伝送の分野において広く使用されているデジ
タル信号の復調として、従来より個別に回路構成されて
いる位相シフトキーイング(以下PSKと記載する)と
周波数シフトキーイング(以下FSKと記載する)の両
復調を、大部分の回路構成を共通にして、簡単な切換え
(選択)回路等を付加することにより実現した、切換え
型復調回路に関する。なお、FSKには後述の如くMS
K(Minimum Shift Keying)も含まれる。
【0002】
【技術的背景及び狙い】データ伝送の分野において、P
SK(Phase Shift Keying)やFSK(FrequencyShift Ke
ying)は、デジタル信号の変調方式や復調方式として広
く使用されているが、PSKとFSKは夫々個別に回路
構成され、実施されている。しかるに、最近需要も多様
化してきており、変調,送信装置や受信,復調装置にお
いて、かかるPSKとFSKの両方式(回路)を併設,
共用したい場合も生じている。
【0003】昨今のデジタル時代に対応して、その集積
回路化において、PSKやFSK等複数方式の復調を実
施し得るデジタル復調回路の設計が可能になれば、回路
構成要素の大部分を共通にして、一部分を簡単な選択手
段で切換えることにより、PSKとFSKの両方式を実
施できるようになる。更に、変調回路側も選択手段で切
換えて両方式を実施できるよう構成すれば、何らかの制
御信号により変調回路と復調回路を同期させて選択手段
を頻繁に切換えて使用するような、新しい使い方の変
調,復調方式の実現も可能となる。
【0004】
【従来の技術】通信伝送技術においては、伝送媒体を効
率的に使用するために、伝送すべき情報信号に一定の変
換を施す手法が用いられ、これを通常変調と呼び、その
逆の操作を復調と呼んでいる。変調及び復調においては
被変調信号と搬送波(carrier)の2つの要素が必要であ
り、搬送波としては単一周波数の正弦波や余弦波,更に
は他の連続波又はパルス列から成る離散的波形等が用い
られる。
【0005】例えばデジタル変調方式では、伝送する情
報信号が変調後の信号の中に離散量として含まれてお
り、従って、被変調信号である元の情報信号がデジタル
信号であるものは勿論、アナログ信号であっても変調過
程で量子化が行われれば、デジタル変調方式の範疇に属
する。また、搬送波が単一周波数の正弦波である場合、
被変調信号によって変化するパラメータの種類から、振
幅変調,周波数変調,位相変調等に分類される。特に、
被変調信号がデジタル信号の場合には、変調の代りにシ
フトキーイング(SK)と呼ばれ、前記FSK,PSK
等はその代表例である。
【0006】従来は、PSKやFSKは夫々独自の回路
で実現されており、例えば、PSKの場合は同期検波で
復調されるが、FSKは同期検波としての復調法は実現
していない。具体的には、PSK変調波の復調は、主に
搬送波として再生して得られた搬送波を用い、これを入
力したPSK変調波と乗算することによる同期検波によ
って行われ、専用のPSK復調回路で達成される。これ
に対してFSK変調波の復調は、周波数の偏移を振幅の
変化に変換して復調する方法が一般的である。従って、
変調回路及び復調回路において、PSKやFSKは夫々
独自の回路として構成されるため、その集積回路(I
C)化も個別に行われる。
【0007】PSK変調波Sp(t)は、振幅をその大きさ
に関係なくAで表わし、デジタル情報信号{+1及び−
1(又は0)の2値信号}をd(t) とすると、 Sp(t)=Ad(t)cosωt …………………………… (1) で示される。この第1式から分かるように、PSK変調
波は情報信号d(t) と搬送波 cosωtとの乗算により得
られ、基本的に抑圧搬送波(角周波数が一定)を使用し
ているために、その復調には搬送波再生回路と同期検波
用乗算器とが必要になる。
【0008】ここで、従来のPSK復調回路について、
図1を参照して説明する。図1は従来のPSK復調回路
1のブロック図であり、主要構成として2乗ループ型の
搬送波再生回路(2乗回路)2と同期検波用の乗算器6
等を用いた復調回路例である。 通常使用されるPSK
変調波は搬送波の位相が0又はπであり、従って2乗回
路2にてPSK変調波を2乗検波することにより0又は
2π(=0)になり、位相変化分が消滅して2倍の周波数
の搬送波を生じる。かかる2乗検波出力のうち不要な周
波数成分をBPF(帯域濾波器)3にて除去し、更にB
PF3にて生じた非線形成分をPLL4でフィルタリン
グ動作により補償した後 1/2分周器5で2分の1に分周
して、元の搬送波を得ている。7は同期検波出力のうち
被変調信号である情報信号d(t) のみを伝送するLPF
(低域濾波器)である。
【0009】一方、FSK復調回路は、FSK変調波に
おいて特別な条件下、即ち変調指数が0.5 のときはMS
K(Minimum Shift Keying)変調波となり、同期検波が可
能となるが、一般にはFM復調回路が使用される。な
お、従来のFM復調回路の構成及び動作は、上記PSK
復調回路より更に周知なので省略する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】PSKやFSKの両方
式を使用し、それらを任意に切換えて使用しようとする
と、従来はPSK用とFSK用の2種類の復調用回路
(IC)を備えなければならず、回路規模は2倍とな
り、その分IC化用の経費もかかってしまうという欠点
があった。そのため、1個のICでFSK復調及びPS
K復調の双方を行える復調回路の出現が待望されてい
た。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、被変調信号を入力して搬送波を再生する位
相同期ループと、位相同期ループからの搬送波の位相を
90°シフトする移相回路と、被変調信号における変調の
種類に応じて位相同期ループ又は移相回路のうちいずれ
かの出力信号を選択出力する第1の切換えスイッチと、
この切換えスイッチにて選択された信号と上記被変調信
号とを乗算して元の情報信号を得る第1の乗算器と、直
流バイアス供給用の電源と、被変調信号における変調の
種類に応じて情報信号又は直流バイアスのうちいずれか
を位相同期ループに含まれる第2の乗算器に供給する第
2の切換えスイッチ等を備えて、複数種類の復調を行え
るよう構成した切換え型復調回路を提供するものであ
る。
【0012】
【実施例】本発明の切換え型復調回路に供給される被変
調信号は、PSK及びFSK等いずれの方式の信号でも
良い。そのうちPSK変調信号の生成用としては、図1
に示した従来のPSK変調回路1でも良いが、前記の如
く何らかの制御信号により切換え型の変調回路と復調回
路を同期させて、選択手段を頻繁に切換えて使用するよ
うな変調及び復調方式の実例を説明するために、本出願
人が先に提案した切換え型変調及び/又は復調回路にお
ける、切換え型変調回路9について、図2のブロック構
成図を参照し乍ら簡単に記述する。
【0013】切換え型変調回路9は、低出力インピーダ
ンスの増幅器11,選択手段である切換えスイッチ(以
下「スイッチ」と略記する)Sw1,DC電圧源(以下
「電源」と略記する)E1 を含む直流バイアス供給器1
2,電圧制御発振器(VCXO)13,及び乗算器14
等を用い、これらを図2に示す如く結線することにより
構成される。
【0014】かかる構成において、まずFSK変調動作
の際には、切換えスイッチSw1は、人為的又は機械的に
接点a側に接続される。従って、情報信号d(t) は増幅
器11及びスイッチSw1を介して電圧制御発振器13に
供給され、ここで2種類のキャリアによって情報信号d
(t)のFSK変調が行われる。電圧制御発振器13から
の出力FSK変調波を、変調信号が+1のときSm(t),
−1(又は0)のときSv(t)とすると、夫々次式の如く
表現される。
【0015】 Sm(t)=Acosω1 t ………………………(2) Sv(t)=Acosω2 t ………………………(3) かかるFSK変調波Sm(t),Sv(t)は乗算器14の一方
の入力端子に供給され、他方の入力端子には、直流バイ
アス供給器12によるバイアス電圧が供給されるので、
乗算器14は単なる増幅器として動作する。従って、出
力端子Out2からは、FSK変調信号Sm(t),Sv(t)が出
力される。
【0016】ところで、増幅器11及びスイッチSw1を
介して電圧制御発振器13に供給される情報信号d(t)
がデジタル信号である場合、切換え型変調回路9におけ
るFSK変調は位相連続型FSK変調となり、広義には
FM変調でもある。従って、その復調には従来のFM復
調回路も使用できる。
【0017】次にPSK変調動作について説明する。ス
イッチSw1が接点bに接続されると、増幅器11は低出
力インピーダンスであるために、直流バイアス供給器1
2は機能しなくなり、情報信号d(t) はそのまま乗算器
14に供給されることになる。一方、電圧制御発振器1
3には入力信号が無いため、電圧制御発振器13からは
単なる搬送波 cosωtが出力される。従って、乗算器1
4からの出力Sp(t)は、前記第1式に示したようなPS
K変調信号となり、出力端子Out2より出力される。 こ
のように、切換え型変調回路9では、FSK変調とPS
K変調とを1個のスイッチSw1で切換えて実施でき、電
圧制御発振器13は共用されている。
【0018】次に、本発明の切換え型復調回路の各実施
例について、図3以降を夫々参照して説明する。図3は
本発明の第1実施例である切換え型復調回路10を示す
ブロック構成図であり、これは第1〜3の乗算器15〜
17,ループフィルタ(LF)18,電圧制御発振器
(VCO)19,π/2移相回路21,LPF(低域濾波
器)22,増幅器23,DC電源E2 ,及び選択手段で
あるスイッチSw2,Sw3等を備え、これらを図示の如く
結線することにより構成される。なお、乗算器16,1
7及びループフィルタ18,電圧制御発振器19により
位相同期ループ(PLL)25が形成される。
【0019】スイッチSw2及びSw3の各々の接点aはF
SK(又はMSK)用、接点bはPSK用であり、これ
らは連動して切換えられる必要があるので、例えば1個
の連動スイッチで構成すると便利である。なお、DC電
源E2 は、スイッチSw3の接点切換え前後における乗算
器16での変換利得が殆ど不変となるような電圧を供給
するために設けられている。
【0020】ところで、この切換え型復調回路10と、
前記切換え型変調回路9等の変調回路は本来独立した回
路であるが、これらの回路を通信装置に適用する場合、
データ伝送等の通信においては双方向の伝送が行われる
ので、1台の通信装置には当然変調,復調の両回路が設
けられる。そこでこの切換え型復調回路10と切換え型
変調回路9とで1台の通信装置を構成し、かかる通信装
置を複数台用いれば、互いの変調回路と復調回路のスイ
ッチを同期させ乍ら頻繁に切換えて使用するような通信
方法も可能となる。
【0021】次に、図3に沿って切換え型復調回路10
の動作説明を行う。入力端子In3 からは被変調信号とし
てFSK変調波やPSK変調波が乗算器15,16に供
給されるが、まず始めにPSK変調波Sp(t)が入来した
ものとして、そのPSK復調動作について説明する。そ
の場合、前記の如くスイッチSw2,Sw3は接点b側に接
続される。一般的に、乗算器はその両入力端子に夫々供
給される信号の形態により乗算器又は位相比較器(更に
は増幅器)として動作するが、PSK復調時には乗算器
16は以下の説明から明らかな如く乗算動作となる。
【0022】入力端子In3 に入来したPSK変調波Sp
(t)は、搬送波レベルA=1,位相遅れ(位相成分)=
φ1 とすると、次式で表わされる。 Sp(t)=d(t)cos(ωt+φ1 ) ………………………………(4) なお、情報信号d(t) は+1と−1(又は0)の値しか
とらない2値信号である。
【0023】一方、電圧制御発振器19の出力である再
生搬送波は、位相遅れをφ2 とすると sin(ωt+
φ2 )となり、乗算器17とπ/2移相回路21に出力さ
れる。このπ/2移相回路21では位相がπ/2ラジアン
(=90°)シフトされるのでその出力は cos(ωt+φ
2 )なる搬送波となり、スイッチSw2を介して乗算器1
5に供給される。この乗算器15には入力端子In3 から
の第4式の如きPSK変調波Sp(t)も供給されているの
で、その乗算出力Sd(t)は次式のように表現される。 Sd(t)=d(t){cos(2ωt+φ1 +φ2 )+cos(φ1 −φ2 )}/2………(5)
【0024】かかる乗算出力Sd(t)のうち、搬送波成分
等の高い周波数成分はLPF22にて除去され、出力端
子Out3には復調された情報信号d(t)が出力される。こ
の復調情報信号d(t) は、増幅器23及びスイッチSw3
を介して乗算器17にも供給され、ここで上記電圧制御
発振器19からの再生搬送波sin(ωt+φ2 )との乗算
が行われて、d(t)sin(ωt+φ2 )なる乗算出力が得
られ、乗算器16に供給される。
【0025】乗算器16では更に前記PSK変調波Sp
(t)との乗算が行われ、その出力Ep(t)は次式のように
なる。 Ep(t)={d2 (t)sin(2ωt+φ1 +φ2 )−d2 (t)sin(φ1 −φ2 )}/2 ={sin(2ωt+φ1 +φ2 )−sin(φ1 −φ2 )}/2………………(6)
【0026】この式に示したようにd2 (t)は直流電圧
化されて1となり、更に右辺第1項は次段のループフィ
ルタ18にて消滅し、右辺第2項の−sin(φ1 −φ2
の成分が誤差信号として電圧制御発振器19に出力され
る。なお、φ1 とφ2 の値が近ければ近い程、誤差信号
は近似的に−(φ1 −φ2 )となり、これが電圧制御発
振器19に供給されることにより、この誤差信号の電圧
に応じた角周波数ωの再生搬送波が、電圧制御発振器1
9より出力されることになる。
【0027】このように、出力信号が最終的にφ1 とφ
2 との位相差として表現される場合、各位相遅れφ1
びφ2 を夫々含む2つの入力信号を乗算する乗算器は、
両入力信号の位相差を検波した,即ち位相を比較したこ
とになるので、周知の如く位相比較器と呼ばれることも
ある。
【0028】次に、入力端子In3 よりFSK変調波が入
来した場合について説明する。FSK変調波は、各搬送
波レベルを1とし、変調信号が+1のときをSm(t),−
1又は0のときをSv(t)とすると、夫々次式で表わせ
る。 Sm(t)=cos(ω1 t+φ1 ) ……………………… (7) Sv(t)=cos(ω2 t+φ2 ) ……………………… (8)
【0029】なお、ここで取扱うFSK変調波が、前記
した位相連続型である場合、広義にはFM変調でもある
ので、その復調には従来のFM復調回路も使用できる
が、本発明回路では、位相同期ループ25による復調を
行っている。即ちスイッチSw2,Sw3は接点a側に接続
されるので、乗算器17にはDC電源E2 の直流バイア
ス電圧が供給され、乗算器17は定数の掛算による単な
る増幅器として動作する。
【0030】従って、乗算器17及び乗算器16{この
場合位相比較器として動作する},ループフィルタ18,
電圧制御発振器19により位相同期ループ25が構成さ
れて、入力PSK変調波Sm(t)及びSv(t)の瞬時周波数
に電圧制御発振器19の出力が追従する動作となるわけ
である。それにより、電圧制御発振器19の出力は夫々
次式で表されるSm'(t),Sv'(t)となる。 Sm'(t) =sin(ω1 t+φ3 ) ……………………… (9) Sv'(t) =sin(ω2 t+φ4 ) ………………………(10)
【0031】かかる発振出力はスイッチSw2を介して乗
算器15にも供給され、ここで前記入力FSK変調波S
m(t),Sv(t)との乗算による位相比較が行われて−sin
1−φ3 )及び−sin(φ2 −φ4 )なる成分が、前記
第6式同様算出される。そして更に低域濾波器22によ
り不要な周波数成分が除去されて、近似的に−(φ1
φ3 )及び−(φ2 −φ4 )なる2種類の位相比較出力
が、端子Out3に出力されるわけである。途中の具体的な
数式は、前記第5,6式より容易に類推できるので、こ
こでは省略する。
【0032】以上のように、かかる構成の切換え型復調
回路10においては、FSK復調とPSK復調とを2個
のスイッチSw2,Sw3で切換えて実施することができ、
乗算器15,16及びLF18,VCO19(即ち位相
同期ループ25),LPF22等は共用されたことにな
る。
【0033】次に、本発明の切換え型復調回路の第2実
施例について、図4のブロック構成図と共に説明する。
なお、この図において、前記図3の第1実施例回路(10)
と同一構成要素には同一番号を付して{位相同期ループ
の構成が若干異っているのでその参照番号を変えてい
る}その詳細な説明を省略する。両図を比較すれば明ら
かなように、PSK復調動作の場合は、スイッチSw2,
Sw4は接点bに接続されるので、両実施例回路10及び
20は全く同じ構成となる。
【0034】一方、FSK復調動作の場合は接点aに接
続されるが、これにより、入力FSK変調波Sm(t),S
v(t)と共に乗算器16に供給されるVCO出力には、第
1実施例のような増幅は施されない。しかるに、デジタ
ル信号の乗算や位相比較動作の際には増幅分は殆ど影響
ないので、第1実施例と原理的に同じ動作となるので、
その詳細な説明は省略する。また、かかる構成により、
第1実施例回路10に比べてDC電源E2 が不要になる
というメリットも生ずる。
【0035】次に、本発明回路の第3実施例について、
図5のブロック構成図と共に説明する。この図において
も、前記図3の第1実施例回路10と同一構成要素には
同一番号を付している{位相同期ループの構成が若干異
っているので参照番号を変えている}。両図を比較すれ
ば明らかなように、位相同期ループ27を構成している
乗算器16及び乗算器17の接続順序が逆になってい
る。これにより、途中の信号の表現形態が若干異ってく
る。なお、第1,第2実施例回路(10,20) で用いた増幅
器23は、無くても大勢に影響はないので図示を省略し
ている(以下の実施例でも同様)。
【0036】この第3実施例回路30の復調動作を説明
するに当り、まずPSK復調動作ついて説明する。この
場合、前記同様スイッチSw2,Sw3は接点b側に接続さ
れる。乗算器16は前記の如く両入力信号の形態により
乗算動作や位相比較動作をするが、PSK復調時は一方
の入力信号が位相成分を持たないので乗算動作となる。
図5において、入力端子In3 より前記第4式に示した
PSK変調波Sp(t)が乗算器16及び乗算器15に供給
される。この乗算器16には電圧制御発振器19の出力
である再生搬送波sin(ωt+φ2 )も供給されているの
で、その乗算出力Ep1(t) は次式のように表される。 Ep1(t) =d(t){sin(2ωt+φ1 +φ2 )−sin(φ1 −φ2 )}/2……(11)
【0037】かかる乗算出力Ep1(t) は乗算器17に供
給され、スイッチSw3を介してLPF22より供給され
るPSK復調出力d(t) との乗算が行われる。従って乗
算器17の出力Ep2(t) は、次式のようになる。 Ep2(t) =d2 (t){sin(2ωt+φ1 +φ2 )−(t)sin(φ1 −φ2 )}/2 ={sin(2ωt+φ1 +φ2 )−sin(φ1 −φ2 )}/2 ……………(12)
【0038】この式より明らかな様に、d2 (t) はd
(t) の+1又は−1の2乗であるからいずれも1(直流
電圧)となり、情報d(t) 成分は消滅してしまう。更に
p2(t)の右辺第1項の成分もループフィルタ18によ
り消滅して−sin(φ1 −φ2 )の成分が残る。この値は
φ1 とφ2 とが近接すればするほど小さくなり、近似的
に−(φ1 −φ2 )なる誤差信号となり、電圧制御発振
器19に供給される。従って、かかる一巡するループで
あるPLL(位相同期ループ)27により、入力PSK
変調波に追従した電圧制御発振(VCO)出力、即ち再
生搬送波sin(ωt+φ2 )が得られることになる。
【0039】この再生搬送波sin(ωt+φ2 )は、π/2
移相回路21によりcos(ωt+φ2)となり、スイッチ
Sw2を介して乗算器15に供給される。ここで入力端子
In3からのPSK変調波Sp(t)と乗算されるので、その
出力Sd(t)は、 Sd(t)=d(t){cos(φ1 −φ2 )+cos(2ωt+φ1 +φ2 )}/2………(13) となる。かかる乗算器15の出力Sd(t)は、低域濾波器
22にて不要な搬送波成分が除去されて、出力端子Out3
にはPSK復調出力である情報信号d(t) が得られ、前
記の如くスイッチSw3を介して乗算器17にも出力され
る。
【0040】次にFSK復調動作について説明する。こ
の時、各スイッチSw2,Sw3は接点a側に切換えられて
いる。FSK変調波は、被変調信号である情報信号が+
1のときSm(t)、−1(又は0)のときSv(t)とする
と、夫々前記第7,8式のように表される。なお、前記
図2の変調回路9にて行われるFSK変調は、電圧制御
発振器13にデジタル信号を供給して変調する位相連続
型FSK変調であり、広義にはFM変調でもある。従っ
てその復調には従来のFM復調回路が使用できる。
【0041】この第3実施例回路30では、位相同期ル
ープ(PLL)27による復調を行っており、また、乗
算器17にはDC電源E2 による直流電圧が供給される
ため、乗算器17は単なる増幅器として動作することに
なる。PLL27は乗算器16{位相比較器として機能
する},乗算器17(増幅器として動作),ループフィルタ
18,電圧制御発振器19により構成され、入力FSK
変調波の瞬時周波数に電圧制御発振器19の出力(発振
周波数)は追従する。
【0042】従って、電圧制御発振器出力Sm'(t),Sv'
(t) は、夫々前記第9,10式のようになる。乗算器1
5には、乗算器16同様入力端子In3 からのFSK変調
波も供給されているので、乗算(位相比較)器16の位
相比較出力と等しい位相比較出力が得られる。即ち、S
m(t)とSm'(t) との位相比較出力−(φ1 −φ3 )及び
Sv(t)とSv'(t)との位相比較出力−(φ2 −φ4 )が
低域濾波器22を介して得られる。この位相比較出力は
FSK変調波の瞬時周波数に対応して位相差として得ら
れるFSK復調出力となり、出力端子Out3より出力され
る。
【0043】以上のように、かかる構成の切換え型復調
回路30においても、FSK復調とPSK復調とを2個
のスイッチSw2,Sw3で切換えて実施することができ、
乗算器15,16及びLF18,VCO19(即ち位相
同期ループ27),LPF22等は共用されたことにな
る。
【0044】次に、本発明回路の第4実施例について、
図6のブロック構成図と共に説明する。この図において
も、前記図3〜図5の第1〜3実施例回路(10,20,30)と
同一構成要素には同一番号を付してその詳細な説明を省
略する。図4〜図6を比較すれば明らかなように、スイ
ッチSw4が第2実施例同様、位相同期ループ28の中に
挿入された形になっている。即ちかかる第4実施例回路
40の構成は、FSK復調とPSK復調の切換えを、乗
算器17の入力段と出力段とを切換えるようにして、F
SK復調の場合は乗算(位相比較)器16の出力を乗算
器17を通さないでスイッチSw4を介してループフィル
タ18に供給するようにしている。
【0045】但し、PSK復調動作の場合は、スイッチ
Sw2,Sw4は接点bに接続されるので、図5と図6を比
較すれば明らかなように、両実施例回路30及び40は
全く同じ構成となる。一方、FSK復調動作の場合は接
点aに接続されるが、それにより第3実施例回路30と
異なる点は、ループフィルタ18に供給される乗算器1
6の出力が増幅されているか否かの相違のみである。従
って、基本的動作は図5に示した第3実施例回路30と
等価である。また、かかる構成により、第3実施例回路
30に比べてDC電源E2 が不要になるというメリット
も生ずる。
【0046】最後に、図7に示した第5実施例回路50
の構成は、PSK復調時に復調信号伝送用の低域濾波器
22と等しい伝送特性の低域濾波器24を用い、乗算器
16の位相比較出力信号中の情報信号分d(t) と、実際
の復調出力d(t) との位相を一致させることにより、乗
算器17の出力中のd2 (t) 成分が最少になるようにし
ている。これにより、電圧制御発振器19へ供給される
誤差信号中のd2 (t)成分は無視できる程小さいレベル
となり、電圧制御発振器19より出力される再生搬送波
のジッタ成分をかなり小さくすることができる。
【0047】なお、第5実施例回路50におけるその他
の構成や基本動作等は、上記図6の第4実施例回路40
と同じなので、その詳細な説明は省略する。
【0048】
【発明の効果】本発明の切換え型復調回路は、PSKと
FSK(MSKを含む)の両復調を、2個の切換えスイ
ッチ(又は1個の連動スイッチ)で容易に切換えて実施
でき、位相同期ループ(PLL),乗算器,低域濾波器等
の主要回路構成を共用しており、更に第2,4,5実施
例のように構成すればDC電源も不要となるため、回路
部品節約に多大な効果が得られる。従って、PSKやF
SKを纏めて集積回路化することが可能となり、1個の
ICでPSKやFSKの両復調を実施できる汎用ICを
実現できる。また、第5実施例のように構成すれば、V
CO出力中の再生搬送波のジッタ成分を非常に小さくす
ることができる等の優れた特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】PSK復調回路の従来例のブロック構成図。
【図2】本発明回路に対して送信側となり得る切換え型
変調回路のブロック構成図。
【図3】本発明の切換え型復調回路の第1実施例のブロ
ック構成図。
【図4】本発明の切換え型復調回路の第2実施例のブロ
ック構成図。
【図5】本発明の切換え型復調回路の第3実施例のブロ
ック構成図。
【図6】本発明の切換え型復調回路の第4実施例のブロ
ック構成図。
【図7】本発明の切換え型復調回路の第5実施例のブロ
ック構成図。
【符号の説明】
10,20,30,40,50 切換え型復調回路 15〜17 乗算器 18 ループフィルタ(LF) 19 電圧制御発振器 21 π/2移相回路 22,24 LPF(低域濾波器) 23 増幅器 25〜29 位相同期ループ E1,2 DC電源 Sw1〜Sw4 切換えスイッチ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報信号にPSK又はFSK(MSKを含
    む)等の変調を施して得られた被変調信号を入力して、
    各変調に対応した復調を行う切換え型復調回路であっ
    て、 該被変調信号を入力して搬送波を再生する位相同期ルー
    プと、該位相同期ループからの搬送波の位相を所定量シ
    フトする移相回路と、上記被変調信号における変調の種
    類に応じて上記位相同期ループ又は該移相回路のうちい
    ずれかの信号を選択出力する第1の切換えスイッチと、
    該第1の切換えスイッチにて選択された信号と上記被変
    調信号とを乗算して元の情報信号を得る第1の乗算器
    と、上記被変調信号における変調の種類に応じて上記情
    報信号又は直流バイアスのうちいずれかを上記位相同期
    ループに含まれる第2の乗算器に供給する第2の切換え
    スイッチとを備えて、複数種類の復調を行えるよう構成
    したことを特徴とする切換え型復調回路。
  2. 【請求項2】情報信号にPSK又はFSK(MSKを含
    む)等の変調を施して得られた被変調信号を入力して、
    各変調に対応した復調を行う切換え型復調回路であっ
    て、 該被変調信号が供給される第1,第2の乗算器と、該第
    2の乗算器及びループフィルタ,電圧制御発振器,第3
    の乗算器により構成される位相同期ループと、上記電圧
    制御発振器の出力の位相を所定量シフトする移相回路
    と、上記被変調信号における変調の種類に応じて上記電
    圧制御発振器又は該移相回路のうちいずれかの出力を選
    択して上記第1の乗算器に供給する第1の切換えスイッ
    チと、上記第1の乗算器の出力信号中より元の情報信号
    のみを伝送して上記第3の乗算器に供給する低域濾波器
    と、上記被変調信号における変調の種類に応じて上記電
    圧制御発振器又は上記第3の乗算器の出力のうちいずれ
    か一方を上記第2の乗算器に供給する第2の切換えスイ
    ッチとを備えて、複数種類の復調を行えるよう構成した
    ことを特徴とする切換え型復調回路。
  3. 【請求項3】前記第3の乗算器は、前記低域濾波器出力
    と第2の乗算器出力とを乗算すべく配置されると共に、
    前記第2の切換えスイッチは、前記被変調信号における
    変調の種類に応じて該第2又は第3の乗算器のうちいず
    れか一方の乗算出力を前記ループフィルタに供給すべく
    配置された、請求項2記載の切換え型復調回路。
  4. 【請求項4】前記低域濾波器と等価な伝送特性を有する
    第2の低域濾波器を更に備え、これを前記第2の乗算器
    と第2の切換えスイッチの接続点と、前記第3の乗算器
    との間に配置した、請求項3記載の切換え型復調回路。
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