JP3384123B2 - 車両用ブレーキ圧力制御装置 - Google Patents

車両用ブレーキ圧力制御装置

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JP3384123B2
JP3384123B2 JP18596594A JP18596594A JP3384123B2 JP 3384123 B2 JP3384123 B2 JP 3384123B2 JP 18596594 A JP18596594 A JP 18596594A JP 18596594 A JP18596594 A JP 18596594A JP 3384123 B2 JP3384123 B2 JP 3384123B2
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/48Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition connecting the brake actuator to an alternative or additional source of fluid pressure, e.g. traction control systems
    • B60T8/4809Traction control, stability control, using both the wheel brakes and other automatic braking systems
    • B60T8/4827Traction control, stability control, using both the wheel brakes and other automatic braking systems in hydraulic brake systems
    • B60T8/4863Traction control, stability control, using both the wheel brakes and other automatic braking systems in hydraulic brake systems closed systems
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば加速スリップ時
のトラクション制御等に用いられる車両用ブレーキ圧力
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば加速スリップ時のトラ
クション制御等に用いられる車両用ブレーキ圧力制御装
置として、各種の構造の油圧回路が使用されており、特
に近年では、例えば図18に示す様に、1つの油圧モー
タMRで二つの油圧ポンプP1,P2を駆動する構成の
アンチスキッド制御とトラクション制御等を実現可能な
油圧回路が考えられている。
【0003】この油圧回路は、前置きエンジンの前輪駆
動(FF)にてトラクション制御を行なうものであり、
マスタシリンダM/Cから左右の前輪FL,FRのホイ
ールシリンダW/Cに至るブレーキ油の管路に、(運転
者のブレーキペダルBPの踏込に応じた)通常の制動動
作やトラクション制御を行なうためのバルブ等が配置さ
れている。具体的には、マスタシリンダM/Cからのブ
レーキ油をカットするマスタシリンダカットバルブ(S
M弁),M/C側のリザーバRから油圧ポンプP1,P
2の吸入側への連通をカットするリザーバカットバルブ
(SR弁),その他ホイールシリンダW/Cに与えられ
た高圧の保持や解除を行なう電磁式のバルブV1,V2
等である。
【0004】そして、この油圧回路にてトラクション制
御を実行する場合には(以下FL輪にて説明する)、S
M弁にて管路を遮断した状態で、バルブV1,V2によ
り制動力の保持及び解除を行なって制動力を制御してい
た。また、トラクション制御の終了後には、油圧ポンプ
P1を停止させるとともに、SM弁を連通,バルブV1
を連通,バルブV2を遮断の状態に切り替え、運転者の
ブレーキペダルBPの踏込に応じた通常の制動動作が可
能な様なセットしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た様にトラクション制御の終了後に通常の制動動作が可
能な様に設定する場合には、下記の様な問題がありその
改善が望まれていた。つまり、トラクション制御の終了
後に、通常の制動動作が可能な様にSM弁,バルブV
1,V2を切り替える際には、トラクション制御に使用
された高圧のブレーキ油が排出されている必要がある
が、ブレーキ油の排出には時間がかかり、通常の制動動
作のセットが遅れるという問題があった。この高圧のブ
レーキ油が排出されない状態で、SM弁,バルブV1,
V2をそのまま切り替えると、通常の制動動作の際にマ
スタシリンダM/Cに大きな圧力が加わって、マスタシ
リンダM/Cにダメージを与える可能性がある。
【0006】また、トラクション制御の終了後に、上述
した様にSM弁,バルブV1,V2を切り替えて、高圧
のブレーキ油を低圧側に開放する場合には、低圧側と高
圧側との油圧差が大きいために、特に容量の小さなマス
タシリンダ側にて油撃音が発生し、運転者にとってかな
りの違和感があった。
【0007】本発明は前記課題を解決するためになされ
たものであり、トラクション制御等の制動力制御の直後
の高圧のブレーキ油を迅速に排出するとともに、油撃音
を低減できる車両用ブレーキ圧力制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1の発明は、運転者による制動時以外にも車輪
のホイールシリンダにブレーキ圧力を付与し、車両の運
動特性を制御する車両用ブレーキ圧力制御装置におい
て、前記マスタシリンダとホイールシリンダとを接続す
る管路に、高圧のブレーキ油を吐出するポンプと、前記
マスタシリンダ側と前記ポンプの吸入側とを接続する管
路に配置され、連通位置と遮断位置とに切替可能な第1
の切替弁と、前記ポンプによる高圧のブレーキ油の供給
側と前記マスタシリンダ側とを接続する管路に配置さ
れ、連通位置と遮断位置とに切替可能な第2の切替弁
と、前記車輪のホイールシリンダへのブレーキ油の供給
及び排出を制御する圧力制御弁と、該圧力制御弁によっ
て前記ホイールシリンダから排出されたブレーキ油を前
記ポンプの吸入側に導く排出管路と、前記車両の運動特
性の制御終了時には、前記第1切替弁を遮断位置に且つ
第2の切替弁を連通位置にし、更に前記圧力制御弁を前
記ホイールシリンダからブレーキ油を排出させる状態に
して、前記ポンプを作動させる終了制御手段と、を備え
るとともに、前記運転者による制動動作が行われた否か
を判定する制動判定手段と、該制動判定手段によって前
記運転者による制動が行われたと判断された場合には、
前記終了制御手段による制御を中止して、前記ポンプを
停止させるとともに、前記第1切替弁を遮断位置に第2
切替弁を連通位置にし、更に前記圧力制御弁を前記ホイ
ールシリンダにブレーキ油を供給する状態に駆動する制
動制御手段と、前記運転者による制動動作が終了したか
否かを判定する制動終了判定手段と、該制動終了判定手
段によって前記運転者による制動動作が終了したと判断
された場合には、前記第1の切替弁を所定期間にわたり
連通状態に駆動して、前記ホイールシリンダ側のリザー
バからブレーキ油を排出する排出制御手段と、を備えた
ことを特徴とする車両用ブレーキ圧力制御装置を要旨と
する。
【0009】請求項2の発明は、運転者による制動時以
外にも車輪のホイールシリンダにブレーキ圧力を付与
し、車両の運動特性を制御する車両用ブレーキ圧力制御
装置において、前記マスタシリンダとホイールシリンダ
とを接続する管路に、高圧のブレーキ油を吐出するポン
プと、前記マスタシリンダ側と前記ポンプの吸入側とを
接続する管路に配置され、連通位置と遮断位置とに切替
可能な第1の切替弁と、前記ポンプによる高圧のブレー
キ油の供給側と前記マスタシリンダ側とを接続する管路
に配置され、連通位置と遮断位置とに切替可能な第2の
切替弁と、前記車輪のホイールシリンダへのブレーキ油
の供給及び排出を制御する圧力制御弁と、該圧力制御弁
によって前記ホイールシリンダから排出されたブレーキ
油を前記ポンプの吸入側に導く排出管路と、前記車両の
運動特性の制御終了時には、前記第1切替弁を遮断位置
に且つ第2の切替弁を連通位置にし、更に前記圧力制御
弁を前記ホイールシリンダからブレーキ油を排出させる
状態にして、前記ポンプを作動させる終了制御手段と、
を備えるとともに、前記運転者による制動動作が行われ
た否かを判定する制動判定手段と、該制動判定手段によ
って前記運転者による制動が行われたと判断された場合
には、前記終了制御手段による制御を中止して、前記ポ
ンプを停止させるとともに、前記第1切替弁を遮断位置
に第2切替弁を連通位置にし、更に前記圧力制御弁を前
記ホイールシリンダにブレーキ油を供給する状態に駆動
する制動制御手段と、前記運転者による制動動作が終了
したか否かを判定する制動終了判定手段と、該制動終了
判定手段によって前記運転者による制動動作が終了した
と判断された場合には、前記圧力制御弁のうち前記第2
の切替弁を迂回して前記マスタシリンダ側から前記ホイ
ールシリンダ側のリザーバに接続される管路に設けられ
る圧力制御弁を、所定期間にわたり連通状態に駆動し
て、前記ホイールシリンダ側のリザーバからブレーキ油
を排出する排出制御手段と、を備えたことを特徴とする
車両用ブレーキ圧力制御装置を要旨とする。請求項3の
発明は、前記車輪に加速スリップが発生したことを検出
する加速スリップ検出手段と、該加速スリップ検出手段
によって加速スリップが検出された場合には、前記車輪
のホイールシリンダにブレーキ圧力を加えるブレーキ圧
力付与手段と、を備えたことを特徴とする前記請求項1
又は2記載の車両用ブレーキ圧力制御装置を要旨とす
る。
【0010】請求項の発明は、前記車両の運動特性の
制御が、アンチスキッド制御及びトラクション制御であ
り、該トラクション制御の終了時に、前記終了制御手段
を駆動することを特徴とする前記請求項1〜3のいずれ
記載の車両用ブレーキ圧力制御装置を要旨とする。
【0011】請求項の発明は、前記ポンプにより吐出
されたブレーキ油の圧力が所定圧を超えたときに、その
ブレーキ油を前記マスタシリンダ側に排出する調圧弁を
備えたことを特徴とする前記請求項1〜のいずれか記
載の車両用ブレーキ圧力制御装置を要旨とする。
【0012】請求項の発明は、前記調圧弁は、前記ポ
ンプの吐出側からマスタシリンダのリザーバにブレーキ
油を排出するものであることを特徴とする前記請求項
記載の車両用ブレーキ圧力制御装置を要旨とする。
【0013】請求項の発明は、前記調圧弁は、前記ポ
ンプの吐出側からマスタシリンダに接続された管路にブ
レーキ油を排出するものであることを特徴とする前記請
求項記載の車両用ブレーキ圧力制御装置を要旨とす
る。
【0014】請求項の発明は、前記ポンプは、前記マ
スタシリンダのリザーバからブレーキ油を吸引するもの
であることを特徴とする前記請求項1〜のいずれか記
載の車両用ブレーキ圧力制御装置を要旨とする。
【0015】請求項の発明は、前記ポンプは、前記マ
スタシリンダのリザーバからマスタシリンダを介してブ
レーキ油を吸引するものであることを特徴とする前記請
求項1〜のいずれか記載の車両用ブレーキ圧力制御装
置を要旨とする。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】請求項10の発明は、運転者による制動時
以外にも車輪のホイールシリンダにブレーキ圧力を付与
し、車両の運動特性を制御する車両用ブレーキ圧力制御
装置において、前記マスタシリンダとホイールシリンダ
とを接続する管路に、高圧のブレーキ油を供給する高圧
供給手段と、該高圧供給手段から前記管路へのブレーキ
油を供給又は停止する切替手段と、前記マスタシリンダ
側と前記ホイールシリンダ側とを接続する管路にて、前
記高圧供給手段からブレーキ油が前記管路に供給される
位置と前記ホイールシリンダとの間に配置され、前記ホ
イールシリンダへのブレーキ油の供給を制御する増圧制
御弁と、前記ホイールシリンダから、ブレーキ油を蓄積
可能なリザーバへのブレーキ油の排出を制御する減圧制
御弁と、前記車両の運動特性の制御終了の際に、前記切
替手段によって前記管路への高圧のブレーキ油の供給を
停止するとともに、前記増圧制御弁をブレーキ油が供給
可能な状態に駆動し且つ前記減圧制御弁をブレーキ油が
排出可能な状態に駆動する連通モードと、前記増圧制御
弁をブレーキ油が供給不可能な状態に駆動し且つ前記減
圧制御弁をブレーキ油が排出可能な状態に駆動する減圧
モードとの間で、前記両モードの切替を行なう終了制御
手段と、を備えたことを特徴とする車両用ブレーキ圧力
制御装置を要旨とする。
【0028】請求項11の発明は、前記車輪に加速スリ
ップが発生したことを検出する加速スリップ検出手段
と、該加速スリップ検出手段によって加速スリップが検
出された場合には、前記車輪のホイールシリンダにブレ
ーキ圧力を加えるブレーキ圧力付与手段と、を備えたこ
とを特徴とする前記請求項10記載の車両用ブレーキ圧
力制御装置を要旨とする。
【0029】請求項12の発明は、前記高圧供給手段か
ら供給されたブレーキ油の圧力が所定圧を超えたとき
に、そのブレーキ油を前記マスタシリンダ側に排出する
調圧弁を備えたことを特徴とする前記請求項10又は1
記載の車両用ブレーキ圧力制御装置を要旨とする。
【0030】請求項13の発明は、前記調圧弁は、前記
高圧供給手段の供給側からマスタシリンダのリザーバに
ブレーキ油を排出するものであることを特徴とする前記
請求項12記載の車両用ブレーキ圧力制御装置を要旨と
する。
【0031】請求項14の発明は、前記調圧弁は、前記
高圧供給手段の供給側からマスタシリンダに接続された
管路にブレーキ油を排出するものであることを特徴とす
る前記請求項12記載の車両用ブレーキ圧力制御装置を
要旨とする。
【0032】請求項15の発明は、前記高圧供給手段に
よる高圧のブレーキ油の供給側と前記マスタシリンダ側
とを接続する管路に配置され、連通位置と遮断位置とに
切替可能な第2の切替弁を有し、前記終了制御手段は、
前記増圧制御弁及び減圧制御弁の駆動に加え、前記第2
の切替弁を遮断位置に駆動することを特徴とする前記前
記請求項10〜14のいずれか記載の車両用ブレーキ圧
力制御装置を要旨とする。
【0033】請求項16の発明は、前記高圧供給手段が
ポンプであり、該ポンプが前記マスタシリンダのリザー
バからブレーキ油を吸引するものであることを特徴とす
る前記請求項10〜15のいずれか記載の車両用ブレー
キ圧力制御装置を要旨とする。
【0034】請求項17の発明は、前記高圧供給手段が
ポンプであり、該ポンプが前記マスタシリンダのリザー
バからマスタシリンダを介してブレーキ油を吸引するも
のであることを特徴とする前記請求項10〜15のいず
れか記載の車両用ブレーキ圧力制御装置を要旨とする。
【0035】
【作用及び発明の効果】請求項1の発明では、図1に例
示する様に、トラクション制御等の車両の運動特性の制
御終了時には、終了制御手段によって、ポンプを作動さ
せるとともに、第1切替弁を遮断位置に且つ第2の切替
弁を連通位置にし、更に圧力制御弁をホイールシリンダ
からブレーキ油を排出させる状態に駆動する。
【0036】つまり、トラクション制御等の終了時に
は、運転者による制動動作が可能な様に弁が切り替えら
れるが、本発明では、その際に従来の様にポンプを停止
させるのではなく、逆にポンプを作動させてブレーキ油
をホイールシリンダ側の油圧回路から排出するので、高
圧のブレーキ油を迅速に排出して油圧を低減することが
できる。その結果、マスタシリンダへのダメージを防止
できる。また、この迅速な油圧の低減によって、トラク
ション制御終了時等に発生する油撃音を低減することが
できる。また、本発明では、図2に例示する様に、制動
判定手段によって運転者による制動が行われたと判断さ
れた場合には、上述した終了制御手段による制御を中止
して、制動制御手段によって、ポンプを停止させるとと
もに、第1切替弁を遮断位置に第2切替弁を連通位置に
し、更に圧力制御弁をホイールシリンダにブレーキ油を
供給する状態に駆動する。尚、ここで第2切替弁の連通
位置とは、第2切替弁を遮断しても所定圧力で開弁する
調圧弁に設定する位置を含むものである。つまり、本発
明は、上述した終了制御手段による制御が行われている
場合に、運転者によって制動動作が実行されたときに
は、運転者の制動動作を優先させるために、終了制御手
段による高圧のブレーキ油の排出動作を迅速に停止し
て、通常の制動動作が可能な様にすることができる。更
に、本発明では、図3に例示する様に、制動終了判定手
段によって運転者による制動動作が終了したと判断され
た場合には、排出制御手段によって、第1の切替弁を所
定期間にわたり連通状態に駆動して、ホイールシリンダ
側のリザーバからブレーキ油を排出する。つまり、本発
明は、前記運転者による制動動作が終了した場合に実行
され、運転者による制動動作が終了した場合には、前回
のトラクション制御等で高圧となったブレーキ油を更に
排出する動作を所定期間行なうものである。これによっ
て、残余の油圧が好適に低減できる。 請求項2の発明で
は、前記請求項1の発明と同様に、図1に例示する様
に、トラクション制御等の車両の運動特性の制御終了時
には、終了制御手段によって、ポンプを作動させるとと
もに、第1切替弁を遮断位置に且つ第2の切替弁を連通
位置にし、更に圧力制御弁をホイールシリンダからブレ
ーキ油を排出させる状態に駆動する。つまり、トラクシ
ョン制御等の終了時には、運転者による制動動作が可能
な様に弁が切り替えられるが、本発明では、その際に従
来の様にポンプを停止させるのではなく、逆にポンプを
作動させてブレーキ油をホイールシリンダ側の油圧回路
から排出するので、高圧のブレーキ油を迅速に排出して
油圧を低減することができる。その結果、マスタシリン
ダへのダメージを防止できる。また、この迅速な油圧の
低減によって、トラクション制御終了時等に発生する油
撃音を低減することができる。また、本発明では、図2
に例示する様に、制動判定手段によって運転者による制
動が行われたと判断された場合には、上述した終了制御
手段による制御を中止して、制動制御手段によって、ポ
ンプを停止させるとともに、第1切替弁を遮断位置に第
2切替弁を連通位置にし、更に圧力制御弁をホイールシ
リンダにブレーキ油を供給する状態に駆動する。尚、こ
こで第2切替弁の連通位置とは、第2切替弁を遮断して
も所定圧力で開弁する調圧弁に設定する位置を含むもの
である。つまり、本発明は、上述した終了制御手段によ
る制御が行われている場合に、運転者によって制動動作
が実行されたときには、運転者の制動動作を優先させる
ために、終了制御手段による高圧のブレーキ油の排出動
作を迅速に停止して、通常の制動動作が可能な様にする
ことができる。更に、本発明では、図4に例示する様
に、制動終了判定手段によって運転者による制動動作が
終了したと判断された場合には、圧力制御弁のうち第2
の切替弁を迂回してマスタシリンダ側からホイールシリ
ンダ側のリザーバに接続される管路に設けられる圧力制
御弁を、排出制御手段によって、所定期間にわたり連通
状態に駆動して、ホイールシリンダ側のリザーバからブ
レーキ油を排出する。これによって、残余の油圧が好適
に低減できる。この発明は、特にFF車の油圧回路に用
いられる。
【0037】請求項の発明では、加速スリップ検出手
段によって加速スリップが検出された場合には、ブレー
キ圧力付与手段によって車輪のホイールシリンダにブレ
ーキ圧力を加えるので、的確に加速スリップを防止する
ことができる。請求項の発明では、アンチスキッド制
御(ABS制御)及びトラクション制御(TRC制御)
を行なう装置において、トラクション制御の終了時に終
了制御手段を駆動する。
【0038】つまり、モータは通常リレーで駆動されて
いるが、メカリレーの場合は接点溶着防止のために、O
N→OFF,OFF→ONにディレイが設定されている
ため、TRC制御終了時にリレーをOFFしてしまうと
次にリレーをONするのが遅れてしまう。そのため、T
RC制御中に(TRC制御が停止されて)ABS制御が
開始される場合には、ABS制御の開始タイミングが遅
れてしまうという問題がある。従って、本発明では、こ
のリレーをOFFするタイミングでABS制御中の場合
には、ABS制御が減圧でなくても、モータを作動させ
ておいた方が、ABS制御による減圧遅れが発生しない
という利点がある。つまり、トラクション制御の終了時
に終了制御手段を駆動しておけば、高油圧によるダメー
ジの防止や油撃音の低減だけでなく,ABS制御も好適
に実行することができる。
【0039】尚、前記終了制御手段としては、ABS制
御における通常の減圧方法と同一の手段を採用できる。
請求項の発明では、ポンプにより吐出されたブレーキ
油の圧力が所定圧を超えたときには、調圧弁によってそ
のブレーキ油をマスタシリンダ側に排出するので、ブレ
ーキ圧力を安全な一定範囲内に保つことができる。
【0040】請求項6又は7の発明では、調圧弁とし
て、ポンプの吐出側からマスタシリンダのリザーバにブ
レーキ油を排出するものや、ポンプの吐出側からマスタ
シリンダに接続された管路にブレーキ油を排出するもの
を採用することができる。請求項8又は9発明では、ポ
ンプとして、マスタシリンダのリザーバからブレーキ油
を吸引するものや、マスタシリンダのリザーバからマス
タシリンダを介してブレーキ油を吸引するものを採用す
ることができる。
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】請求項10の発明では、図5に例示する様
に、車両の運動特性の制御終了の際に、終了制御手段に
よって、高圧供給手段からの高圧のブレーキ油の供給を
停止するとともに、増圧制御弁をブレーキ油が供給可能
な状態に駆動し且つ減圧制御弁をブレーキ油が排出可能
な状態に駆動する連通モードと、増圧制御弁をブレーキ
油が供給不可能な状態に駆動し且つ減圧制御弁をブレー
キ油が排出可能な状態に駆動する減圧モードとの間で、
前記両モードの切替を行なう。
【0051】つまり、本発明では、両モードを例えばデ
ューティ制御によって切り替えることによって、高圧の
ブレーキ油を逃がす状態を適切なタイミングで設定する
ことができ、ブレーキ油の迅速は排出及び油撃音を好適
に低減することができる。尚、前記高圧供給手段として
は、ポンプ又はアキュムレータを採用できる。また、切
替手段としては、ポンプの場合、モータのリレーによる
ポンプの吐出・停止の切り替えや、ポンプの吸入側のブ
レーキ油の供給・停止による切り替えを採用でき、アキ
ュムレータの場合、ソレノイドによる切り替えを採用で
きる。 請求項11の発明は、前記請求項3の発明と同様
な作用効果を奏するものである。請求項12〜14の発
明は、前記請求項5〜7の発明と同様な作用効果を奏す
るものである。請求項15の発明では、終了制御手段
は、増圧制御弁及び減圧制御弁の駆動に加え、第2の切
替弁を遮断位置に駆動することによって、マスタシリン
ダ側に高油圧が与えられるのを防止することができる。
尚、ここで遮断位置とは完全に流路を閉ざす位置であ
り、例えばFR駆動におけるリザーバ自吸リザーバリタ
ーンの油圧回路に適用できる。請求項16又は17の発
明は、前記請求項8又は9の発明と同様な作用効果を奏
するものである。
【0052】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。 (実施例1)まず、図6は本発明が適用された車両の制
御系全体の構成を表わす概略構成図である。尚、本実施
例はフロントエンジン・フロントドライブ(FF)の四
輪車に本発明を適用し、油圧ポンプとしてマスタ自吸マ
スタリターンのポンプを使用した例である。
【0053】図6に示す如く、車両の各車輪(左前輪F
L,右前輪FR,左後輪RL,右後輪RR)には、各車
輪FL〜RRに制動力を与えるためのホイールシリンダ
2FL,2FR,2RL,2RR、及び各車輪の回転速度を検出
する速度センサ4FL,4FR,4RL,4RRが夫々設けられ
ている。また、駆動輪である左右前輪(以下,単に駆動
輪という)FL,FRは、変速機6、ディファレンシャ
ルギヤ8を介して接続された内燃機関10からの駆動力
を受けて回転するようになっており、この動力源となる
内燃機関10には、その回転速度,吸入空気量,冷却水
温,スロットルバルブの開度(スロットル開度)等の運
転状態を検出するセンサ群12が設けられている。そし
て、これらセンサ群12からの検出信号は、E/G制御
装置20に入力され、E/G制御装置20がその検出信
号に基づき内燃機関10の燃料噴射量や点火時期を制御
するのに使用される。
【0054】また、各車輪FL〜RRに設けられた速度
センサ4FL〜4RRからの検出信号は、制動制御装置30
に入力される。制動制御装置30は、ブレーキペダル3
2の踏込によりブレーキ油を吐出するマスタシリンダ
(以下、M/Cという。)34から各車輪FL〜RRの
ホイールシリンダ(以下、W/Cという。)2FL〜2RR
に至る油圧経路に設けられた油圧回路40内の各種電磁
弁を制御することにより、車両制動時及び車両加速時に
車輪に生じたスリップを抑制する、アンチスキッド制御
(以下、ABS制御という。)及びトラクション制御
(以下、TRC制御という。)を実行するためのもので
あり、上記各速度センサ4FL〜4RRからの検出信号以外
に、ブレーキペダル32の操作時にON状態となるブレ
ーキスイッチ(以下、ブレーキSWという。)36や、
油圧回路40内に設けられ、駆動輪FL,FRのW/C
2FL,2FR内の油圧を検出する図示しない圧力センサ等
からの検出信号を受けて動作する。
【0055】尚、E/G制御装置20及び制動制御装置
30は、夫々、CPU,ROM,RAM等を中心に構成
されたマイクロコンピュータからなっており、これら各
制御装置20,30は、センサによる検出データや制御
データ等を送・受信する通信装置を備えている。
【0056】次に、油圧回路40について説明する。図
7に示す如く、油圧回路40は、M/C34の2個の油
路から圧送されるブレーキ油を、左前輪FLと右後輪R
R、右前輪FRと左後輪RLに各々供給するための2系
統の油圧経路42,44を備えている。そして、これら
各油圧経路44,42の内、従動輪である左右後輪(以
下、単に従動輪という。)RL,RRのW/C2RL,2
RRに至る油圧経路44R,42Rには、その経路44
R,42Rを連通する増圧位置とその経路を遮断する保
持位置とに切換可能な保持弁(増圧制御弁)46RL,4
6RRと、各W/C2RL,2RR内のブレーキ油を排出する
ための減圧弁(減圧制御弁)48RL,48RRとが設けら
れている。
【0057】なお、保持弁46RL,46RRは、通常、増
圧位置となっており、制動制御装置30からの通電によ
り保持位置に切り換えられる。また、減圧弁48RL,4
8RRは、通常、遮断状態になっており、制動制御装置3
0からの通電により連通状態となってW/C2RL,2RR
内のブレーキ油を排出する。
【0058】一方、上記各油圧経路42,44の内、駆
動輪である左右前輪FL,FRのW/C2FL,2FRに至
る油圧経路42F,44Fには、従動輪側の油圧経路4
4R,42Rと同様、前述の制御弁としての保持弁46
FL,46FR及び減圧弁48FL,48FRが設けられると共
に、各保持弁46FL,46FRよりM/C34側に、その
経路42F,44Fを連通・遮断する前述の切換弁とし
てのマスタシリンダカットバルブ(SM弁)50FL,5
0FRが設けられている。
【0059】尚、これら各SM弁50FL,50FRの遮断
位置とは、保持弁46FL,46FR側の油圧がM/C34
側の油圧に対して所定値だけ大きい上限値以上になった
ときに連通して、保持弁46FL,46FR側の油圧をその
上限値以下に制限するリリーフ弁52FL,52FRに設定
される位置である。
【0060】そして、これら各SM弁50FL,50FRに
は、M/C34側の油圧が保持弁46FL,46FR側の油
圧より大きくなったときに連通して、M/C34から出
力された圧油を保持弁46FL,46FR側に供給するリリ
ーフ弁54FL,54FRとが、並列に接続されている。な
お、SM弁50FL,50FRは、通常、連通状態となって
おり、制動制御装置30からの通電により遮断状態に切
り換えられる。また、各油圧経路42,44には、減圧
弁48FL及び48RR,減圧弁48FR及び48RLから排出
されたブレーキ油を一時的に蓄えるリザーバ56,58
が備えられ、更にそのブレーキ油を、SM弁50FLと保
持弁46FLとの間の油圧経路42Faと、SM弁50FR
と保持弁46FRとの間の油圧経路44Faとに夫々圧送
する油圧ポンプ60,62が備えられている。なお、各
油圧ポンプ60,62からのブレーキ油の吐出経路に
は、内部の油圧の脈動を抑えるアキュムレータ64,6
6が設けられている。
【0061】更に、各油圧経路42,44には、後述の
ブレーキTRC制御実行時に、M/C34を介してM/
C34の上部に設けられたリザーバ68から油圧ポンプ
60,62に直接ブレーキ油を供給するための油供給経
路42P,44Pが設けられ、これら各油供給経路42
P,44Pには、その経路を連通・遮断するリザーバカ
ットバルブ(SR弁)70FL,70FRが設けられてい
る。
【0062】尚、SR弁70FL,70FRは、通常、遮断
状態となっており、制動制御装置30からの通電により
連通状態に切り換えられる。また、各油圧ポンプ60,
62は、ブレーキTRC制御実行時に、モータ80を介
して駆動される。そして、前記制動制御装置30は、車
両制動時に各車輪FL〜RRにスリップが発生すると、
ABS制御を開始して、上記油圧回路40内の保持弁4
6FL〜46RRと減圧弁48FL〜48RRを夫々ON・OF
F(通電・非通電)することにより、各車輪FL〜RR
のスリップ状態に応じて各W/C2FL〜2RR内のブレー
キ油圧を制御する。
【0063】また、車両加速時に駆動輪FL,FRにス
リップが発生すると、E/G制御装置20に対して燃料
噴射量の減量或は点火時期の遅角指令を出力することに
より、内燃機関10の出力トルクを抑制するE/G・T
RC制御を開始すると共に、後述のブレーキTRC制御
を開始して、上記油圧回路40内のSM弁50FL,50
FRとSR弁70FL,70FRとをON(通電)し、保持弁
46FL,46FRと減圧弁48FL,48FRとをON・OF
Fすることにより、駆動輪FL,FRに制動力を与え、
スリップを抑制する。
【0064】以下、このように制動制御装置30におい
て実行される、ABS制御,E/G・TRC制御,及び
ブレーキTRC制御の内、本発明にかかわる主要な処理
であるブレーキTRC制御について、図8に示すフロー
チャート及び図9に示すタイミングチャートに沿って詳
しく説明する。
【0065】図8に示す様に、このブレーキTRC制御
処理では、まずステップ100にて、車両加速時に、駆
動輪FL,FRが当該ブレーキTRC制御を実行すべき
スリップ状態に達したか否か等の所定条件を判定する制
御開始判定を行う。そして、ブレーキTRC制御を開始
する必要がなければ、このステップ100の処理を繰返
し実行することにより、ブレーキTRC制御の開始条件
が成立するのを待ち、ブレーキTRC制御の開始条件が
成立すると、続くステップ110に進む。
【0066】ステップ110では、後述する終了制御に
使用するカウンタをリセットする。続くステップ120
では、SM弁50FL,50FR、SR弁70FL,70FR及
びモータ80をONし、油圧回路40を、油圧ポンプ6
0,62から吐出されるブレーキ油によって駆動輪F
L,FRを制動できる状態にする。
【0067】そして、続くステップ130では、駆動輪
FL,FRのスリップ状態に応じて、保持弁46FL,4
6FR及び減圧弁48FL,48FRのON・OFF状態を制
御することにより、W/C2FL,2FR内のブレーキ油
圧、延いては駆動輪FL,FRに加える制動力を制御す
る周知のブレーキTRC制御を開始する。
【0068】つまり、ステップ130では、保持弁46
FL,46FR及び減圧弁48FL,48FRの制御モードを、
駆動輪FL,FRのスリップ状態に応じて、保持弁46
FL,46FR及び減圧弁48FL,48FRを共にOFFして
W/C2FL,2FR内のブレーキ油圧を増圧する増圧モー
ドと、保持弁46FL,46FRのみをONしてW/C2F
L,2FR内のブレーキ油圧を保持する保持モードと、保
持弁46FL,46FR及び減圧弁48FL,48FRを共にO
NしてW/C2FL,2FR内のブレーキ油圧を減圧する減
圧モードとの何れかに切り換えることにより、W/C2
FL,2FR内のブレーキ油圧、延いては駆動輪FL,FR
に加える制動力を制御するのである。
【0069】こうしてブレーキTRC制御を開始する
と、今度はステップ135にて、ブレーキペダル32が
踏まれてブレーキSW36がONとなったか否かを判定
する。ここで肯定判断されると、通常のブレーキ動作を
行なうために、ステップ190にて、ブレーキTRC制
御を終了する処理を行ない、一旦本処理を終了する。具
体的には、SM弁50FL,50FR,SR弁70FL,70
FR,モータ80,駆動輪の保持弁46FL,46FR及び減
圧弁48FL,48FRを総てOFFする。
【0070】一方、前記ステップ135にて否定判断さ
れるとステップ140に進み、ブレーキTRC制御の終
了条件が成立したか否かを判断する。この判断は、例え
ばE/G制御装置20側にて検出されたスロットル開度
が0となったか否かや、図示しないアイドルSWがON
となったか否か等によって判断できる。
【0071】そして、前記ステップ140にて、ブレー
キTRC制御の終了条件が成立したと判断されると、ス
テップ150に移行して、図9に示す様に、終了制御を
行なう。即ち、ブレーキTRC制御の開始時にステップ
120にてONしたSM弁50FL,50FR、SR弁70
FL,70FR及びモータ80のうち、SM弁50FL,50
FR及びモータ80は継続してON状態とするとともに、
SR弁70FL,70FRのみOFFとし、更に駆動輪の保
持弁46FL,46FR及び減圧弁48FL,48FRを、ON
・OFFの切替(制御)状態からON状態に変更して、
終了制御を開始する。これによって、モータ80の駆動
により、ホールシリンダ2FL,2FR側の高圧のブレーキ
油が減圧弁48FL,48FRを介して排出されることにな
る。
【0072】続くステップ160では、カウンタをイン
クリメントすることによって、終了制御開始してからの
経過時間を測定する。続くステップ170では、カウン
タによって、終了制御開始から所定期間△t1経過した
か否かを判定し、所定期間△t1経過した場合には、ス
テップ180にて前記終了制御を終了させる処理を行な
う。即ち、SM弁50FL,50FR,モータ80,駆動輪
の保持弁46FL,46FR及び減圧弁48FL,48FRを総
てOFFとして、一旦本処理を終了する。
【0073】この様に、本実施例では、ブレーキTRC
制御が終了した場合には、所定期間にわたりSM弁をO
N状態に保つとともに、所定期間にわたり保持弁46F
L,46FR及び減圧弁48FL,48FRを夫々ONして減
圧状態に設定して、この状態にて所定期間にわたりモー
タ80を駆動している。これによって、W/C2FL,2
FR側から高圧のブレーキ油が、矢印の経路を辿って、減
圧弁48FL,48FRを介して排出されるので、迅速に油
圧を低減できるという顕著な効果がある。それによっ
て、通常のブレーキペダル32の踏込によるブレーキ動
作を行なう状態に早く設定することができる。
【0074】また、ブレーキ油圧の低減を迅速に行なう
ことができるので、ブレーキTRC制御の直後に発生す
る油撃音を低減できるという利点もある。尚、本実施例
では、FF車を例に挙げたが、前記終了制御は後述する
FR車にも適用可能であり、駆動輪と従動輪が異なるの
みである。
【0075】ここで、ブレーキTRC制御中にABS制
御が開始される場合について、図10に基づいて説明す
る。尚、ブレーキTRC制御中にABS制御が開始され
る場合としては、例えば運転者の低速時のブレーキ動作
やブレーキSW36の断線等によって減速スリップが発
生したと判断された場合が挙げられる。
【0076】図10に示す様に、何等かの原因でブレー
キTRC制御中にABS制御が開始されると、通常のブ
レーキTRC制御は停止されてABS制御が開始され
る。本実施例では、図10のに示す様に、通常のブレ
ーキTRC制御の停止(終了)直後から、所定期間にわ
たりモータ80を駆動する等の上述した終了制御を行な
っている。従って、この終了制御にてモータ80をON
している期間内に、ABS制御の減圧によるモータ8
0;ONの要求がなされた場合には、連続してモータ8
0が駆動されることになるので、モータ80のメカリレ
ーにディレイが設定されている場合でも、ABS制御の
減圧の開始が遅れることがない。
【0077】但し、図10のに示す様に、前記終了制
御の終了後にABS制御の減圧によるモータ80;ON
の要求がなされた場合には、既に一旦モータ80はOF
Fされているので、メカリレーのディレイのために、モ
ータ80のONは所定時間(例えば200ms)遅れて
しまうことになる。従って、この様な不具合を解消する
ために、前記終了制御に引き続いてモータ80をONす
る方法を採用することが望ましい。
【0078】つまり、本実施例では、通常のブレーキT
RC制御の終了後に前記の様な終了制御を行なってお
り、しかもこの終了制御はABS制御の減圧の制御と同
様な役割を果たすので、仮に、ブレーキTRC制御中に
ABS制御が開始される場合でも、ABS制御における
減圧の動作を迅速に行なうことができるという効果を奏
する。 (実施例2)次に、実施例2の車両用ブレーキ圧力制御
装置について説明する。
【0079】本実施例は前記実施例1と同じ油圧回路を
有するFF車であるので、そのハード構成の説明は省略
し、本実施例の要部である制御について説明する。図1
0に示す様に、本実施例のブレーキTRC制御処理で
は、まずステップ200にて、車両加速時に、駆動輪F
L,FRが当該ブレーキTRC制御を実行すべきスリッ
プ状態に達したか否か等の制御開始判定を行う。そし
て、ブレーキTRC制御を開始する必要がなければ、こ
のステップ200の処理を繰返し実行することにより、
ブレーキTRC制御の開始条件が成立するのを待ち、ブ
レーキTRC制御の開始条件が成立すると、続くステッ
プ210に進む。
【0080】ステップ210では、後述する終了制御に
使用するカウンタをリセットする。続くステップ220
では、SM弁50FL,50FR、SR弁70FL,70FR及
びモータ80をONし、油圧回路40を、油圧ポンプ6
0,62から吐出されるブレーキ油によって駆動輪F
L,FRを制動できる状態にする。
【0081】そして、続くステップ230では、駆動輪
FL,FRのスリップ状態に応じて、保持弁46FL,4
6FR及び減圧弁48FL,48FRのON・OFF状態を制
御することにより、W/C2FL,2FR内のブレーキ油
圧、延いては駆動輪FL,FRに加える制動力を制御す
る周知のブレーキTRC制御を開始する。
【0082】こうしてブレーキTRC制御を開始する
と、今度はステップ240にて、ブレーキSW36がO
Nとなったか否かを判定する。ここで肯定判断される
と、通常のブレーキ動作を行なうために、ステップ25
0にて、ブレーキTRC制御を終了する処理を行ない、
一旦本処理を終了する。具体的には、SM弁50FL,5
0FR,SR弁70FL,70FR,モータ80,駆動輪の保
持弁46FL,46FR及び減圧弁48FL,48FRを総てO
FFする。
【0083】一方、前記ステップ240にて否定判断さ
れるとステップ260に進み、ブレーキTRC制御の終
了条件が成立したか否かを判断する。ここで、ブレーキ
TRC制御の終了条件が成立したと判断されると、ステ
ップ270に移行して、図12に示す様に、終了制御を
行なう。即ち、SM弁50FL,50FR及びモータ80は
継続してON状態とするとともに、SR弁70FL,70
FRのみOFFとし、更に駆動輪の保持弁46FL,46FR
及び減圧弁48FL,48FRを、ON・OFFの切替状態
からON状態に変更して、終了制御を開始する。
【0084】続くステップ275では、ブレーキSW3
6がONか否かを判定する。ここで肯定判断されると、
後述するステップ290に進み、この終了制御を終了す
る処理を行ない、一方否定判断されるとステップ280
に進む。ステップ280では、カウンタをインクリメン
トすることによって、終了制御開始してからの経過時間
を測定する。
【0085】続くステップ285では、カウンタによっ
て、終了制御開始から所定期間△t1経過したか否かを
判定し、所定期間△t1経過した場合には、ステップ2
90にて前記終了制御を終了させる処理を行なう。即
ち、SM弁50FL,50FR,モータ80,駆動輪の保持
弁46FL,46FR及び減圧弁48FL,48FRを総てOF
Fとする。
【0086】続くステップ300では、後処理を行なっ
て、一旦本処理を終了する。この後処理について、図1
3及び前記図12に基づいて説明する。図13に示す様
に、ステップ310では、ブレーキSW36がOFFさ
れたか否かを判定し、ここで肯定判断されるとステップ
312に進み、一方否定判断されると、一旦本処理を終
了する。
【0087】ステップ312では、ブレーキSW36が
OFFされてから、所定期間△t2経過したか否かを判
定し、経過した場合にはステップ314に進む。ステッ
プ314では、図12に示す様に、SR弁70FL,70
FRをONする。これによって、前記終了制御の後におい
て残っているリーザバ56,58側の高圧のブレーキ油
をマスターシリンダ34側に逃がす処理を行なう。
【0088】続くステップ316では、SR弁70FL,
70FRがONされてから、所定期間△t3経過したか否
かを判定し、経過した場合にはステップ318に進む。
ステップ318では、SR弁70FL,70FRをOFF
し、一旦本処理を終了する。
【0089】次に、前記図13で示した後処理と平行し
て行われる処理について、図14に基づいて説明する。
尚、前記図13の処理と図14の処理は、どちらか一方
のみ行なっても有る程度の油圧低減の効果は得られる。
図14に示す様に、ステップ350では、ブレーキSW
36がOFFされたか否かを判定し、ここで肯定判断さ
れるとステップ352に進み、一方否定判断されると、
一旦本処理を終了する。
【0090】ステップ352では、ブレーキSW36が
OFFされてから、所定期間△t2経過したか否かを判
定し、経過した場合にはステップ354に進む。ステッ
プ354では、図12に示す様に、従動輪の減圧弁48
RR,48RLをONする。これによって、前記終了制御の
後において残っているリーザバ56,58側の高圧のブ
レーキ油を、この減圧弁48RR,48RLを介してマスタ
ーシリンダ34側に逃がす処理を行なう。
【0091】続くステップ356では、従動輪の減圧弁
48RR,48RLがONされてから、所定期間△t3経過
したか否かを判定し、経過した場合にはステップ358
に進む。ステップ358では、従動輪の減圧弁48RR,
48RLをOFFし、一旦本処理を終了する。
【0092】この様に、本実施例では、ブレーキTRC
制御が終了した場合には、所定期間にわたりSM弁50
FL,50FRをON状態に保つとともに、所定期間にわた
り保持弁46FL,46FR及び減圧弁48FL,48FRを夫
々ONして減圧状態に設定して、この状態にて所定期間
にわたりモータ80を駆動している。これによって、前
記実施例1と同様に、W/C2FL,2FR側から高圧のブ
レーキ油を迅速に低減できるので、通常のブレーキペダ
ル32の踏込によるブレーキ動作を行なう状態に早く設
定することができる。また、M/C34へのダメージも
防止でき、更に、油撃音も低減できる。
【0093】特に本実施例では、終了制御を実行中にブ
レーキペダル32が踏まれた場合には、モータ80,S
M弁50FL,50FR,保持弁46FL,46FRを総てOF
Fして、終了制御を終了させるので、迅速に通常のブレ
ーキ動作を実行することができる。
【0094】更に、本実施例では、運転者によるブレー
キ操作が終了した時点から所定期間△t2経過後に、所
定期間△t3にわたり、SR弁70FL,70FRと従動輪
の減圧弁48RR,48RLをONしている。従って、終了
制御にて十分にブレーキ油の減圧ができなかった場合で
も、この所定期間△t3の制御によって残余の高圧のブ
レーキ油を十分に低減できるという効果がある。
【0095】尚、本実施例では、FF車を例に挙げた
が、前記終了制御は後述するFR車にも適用可能であ
り、駆動輪と従動輪が異なるのみである。但し、図14
の処理はFF車に限定される処理である。 (実施例3)次に、実施例3の車両用ブレーキ圧力制御
装置について説明する。
【0096】本実施例はフロントエンジン・リアドライ
ブ(FR)の四輪車に本発明を適用し、油圧ポンプとし
てリザーバ自吸リザーバリターンのポンプを使用した例
である。尚、前記実施例1,2と同様な部分の説明は省
略し異なる点を詳細に説明する。
【0097】本実施例の油圧回路440は、FR車に対
応した構成であり、図15に示す如く、M/C434の
油路から圧送されるブレーキ油を、左前輪FLと右前輪
FR、左後輪RRと右後輪RLに各々供給するために、
2系統の油圧経路442,444を備えている。そし
て、これら各油圧経路444,442の内、従動輪であ
る左右前輪FL,FRのW/C400FL,400FRに至
る油圧経路442FL,442FRには、その経路442F
L,442FLを連通する増圧位置とその経路を遮断する
保持位置とに切換可能な保持弁446FL,446FRと、
各W/C400FL,400FR内のブレーキ油を排出する
ための減圧弁448FL,448FRとが設けられている。
【0098】一方、上記各油圧経路442,444の
内、駆動輪である左右後輪RL,RRのW/C400R
L,400RRに至る油圧経路444RL,444RRには、
従動輪側と同様、保持弁446RL,446RR及び減圧弁
448RL,448RRが設けられると共に、各保持弁44
6RL,446RRよりM/C434側に、その経路を連通
・遮断する前述の切換弁としてのSM弁450が設けら
れている。
【0099】また、各油圧経路442,444には、減
圧弁448FL,448FR,448RL,448RRから排出
されたブレーキ油を一時的に蓄えるリザーバ456,4
58が備えられ、更にそのブレーキ油をリザーバ45
6,458側から汲み上げる油圧ポンプ460,462
が備えられており、両油圧ポンプ460,462はモー
タ480によって駆動される。
【0100】更に、前記油圧経路444には、後述のブ
レーキTRC制御実行時に、M/C434の上部に設け
られたリザーバ468から油圧ポンプ462に直接ブレ
ーキ油を供給するための油供給経路444Pが設けら
れ、この油供給経路444Pには、その経路を連通・遮
断するSR弁470が設けられている。
【0101】そして、図示しない制動制御装置は、車両
制動時に各車輪FL〜RRにスリップが発生すると、A
BS制御を開始して、前記油圧回路440内の保持弁4
46FL〜446RRと減圧弁448FL〜448RRを夫々O
N・OFFすることにより、各車輪FL〜RRのスリッ
プ状態に応じて各W/C400FL〜400RR内のブレー
キ油圧を制御する。
【0102】また、車両加速時に駆動輪RL,RRにス
リップが発生すると、内燃機関の出力トルクを抑制する
E/G・TRC制御を開始すると共に、ブレーキTRC
制御を開始して、油圧回路440内のSM弁450とS
R弁470とをONし、保持弁446RL,446RRと減
圧弁448RL,448RRとをON・OFFすることによ
り、駆動輪RL,RRに制動力を与え、スリップを抑制
する。
【0103】以下、この制動制御装置において実行され
る主要な処理であるブレーキTRC制御について、図1
6に示すフローチャート及び図17に示すタイミングチ
ャートに沿って詳しく説明する。図16に示す様に、こ
のブレーキTRC制御処理では、まずステップ500に
て、車両加速時に、駆動輪RL,RRが当該ブレーキT
RC制御を実行すべきスリップ状態に達したか否か等の
所定条件を判定する制御開始判定を行う。そして、ブレ
ーキTRC制御を開始する必要がなければ、このステッ
プ500の処理を繰し実行することにより、ブレーキT
RC制御の開始条件が成立するのを待ち、ブレーキTR
C制御の開始条件が成立すると、続くステップ510に
進む。
【0104】ステップ510では、後述する終了制御に
使用するカウンタをリセットする。続くステップ520
では、SM弁450、SR弁470,SP弁490及び
モータ480をONし、油圧回路440を、油圧ポンプ
462から吐出されるブレーキ油によって駆動輪RL,
RRを制動できる状態にする。尚、SP弁490とは、
ブレーキ油がリザーバ468に戻る流路に配置された調
圧弁491への油路を開閉するバルブであり、このSP
弁490がONされていると連通状態となる。
【0105】そして、続くステップ530では、駆動輪
RL,RRのスリップ状態に応じて、保持弁446RL,
446RR及び減圧弁448RL,448RRのON・OFF
状態を制御することにより、W/C400RL,400RR
内のブレーキ油圧、延いては駆動輪RL,RRに加える
制動力を制御するブレーキTRC制御を開始する。つま
り、駆動輪を制御するモードを、保持弁446RL,44
6RR及び減圧弁448RL,448RRを共にOFFする増
圧モードと、保持弁446RL,446RRをONし減圧弁
448RL,448RRをOFFする保持モードと、保持弁
446RL,446RR及び減圧弁448RL,448RRを共
にONする減圧モードとに適宜切り替えて、制動力を調
節する制御を行なう。
【0106】こうしてブレーキTRC制御を開始する
と、今度はステップ540にて、ブレーキペダル432
が踏まれてブレーキSW436がONとなったか否かを
判定する。ここで肯定判断されると、通常のブレーキ動
作を行なうために、ステップ550にて、ブレーキTR
C制御を終了する処理を行ない、一旦本処理を終了す
る。具体的には、SM弁450,SR弁470,モータ
480,駆動輪の保持弁446RL,446RR及び減圧弁
448RL,448RRを総てOFFする。
【0107】一方、前記ステップ540にて否定判断さ
れるとステップ560に進み、ブレーキTRC制御の終
了条件が成立したか否かを判断する。そして、このステ
ップ560にて、ブレーキTRC制御の終了条件が成立
したと判断されると、ステップ570に移行して、図1
7に示す様に、減圧モードと連通モードとを切り替える
終了制御を行なう。つまり、W/C400RL,400RR
内のブレーキ油圧を減圧する減圧モードと、W/C40
0RL,400RR内のブレーキ油圧を急速に減圧する連通
モードとを、予め定められた所定期間で切り替えて終了
制御を行なう。具体的には、例えば終了制御開始直後か
ら第1の所定期間は減圧モードに設定し、その後の第2
の所定期間は連通モードに設定し、その後の終了制御が
終了するまでの第3の所定期間は再び減圧モードに設定
し、その後は増圧モードに戻す。尚、連通モードに設定
する期間は、1回だけでなく、複数回に分割して設定し
てもよい。
【0108】ここで、第2の所定期間について述べる。
本実施例の様に、SM弁450を迂回してM/C434
からの油圧がW/C400RR,400RLへの伝達可能な
踏み増し弁(SM弁の横にあるチェック弁)を備える油
圧回路では、ブレーキ操作時に連通モードを長く出力す
るとペダル入り込みが発生する。これは連通モードによ
りリザーバへの経路が接続されるからである。そこで、
ブレーキSW故障をも考慮して、第2の所定期間は、油
撃音を解消し、かつペダルが入り込まない数ms〜数十
ms程度が望ましい。但し、踏み増し弁がないときは、
その限りではない。
【0109】続くステップ580では、カウンタによっ
て、終了制御開始から所定期間△t1経過したか否かを
判定し、所定期間△t1経過した場合には、ステップ5
90にて前記終了制御を終了させる処理を行なう。即
ち、SM弁450,SP弁490をOFFし、増圧モー
ドに設定する。尚、SR弁270は、より油圧を低減す
るために、更に所定時間経過後にOFFされる。
【0110】この様に、本実施例では、ブレーキTRC
制御が終了した後に行われる終了制御において、減圧モ
ードの状態が一時的に連通モードに切り替えられる。従
って、この連通モードにおいて、高圧のブレーキ油を容
量の大きなW/C400RL,400RR、リザーバ458
の低圧側に解放するため瞬間的に減圧され、しかもその
減圧時間が極めて短時間で済み、油撃音が低減されると
いう利点がある。
【0111】尚、本発明は前記実施例になんら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1又は2の発明の構成の一部を例示す
るブロック図である。
【図2】 請求項1又は2の発明の構成の一部を例示す
るブロック図である。
【図3】 請求項の発明の構成の一部を例示するブロ
ック図である。
【図4】 請求項の発明の構成の一部を例示するブロ
ック図である。
【図5】 請求項10の発明の構成を例示するブロック
図である。
【図6】 実施例1の車両制御系全体の構成を表わす概
略構成図である。
【図7】 実施例1の油圧回路の構成を表わす説明図で
ある。
【図8】 実施例1の終了制御の処理を表わすフローチ
ャートである。
【図9】 実施例1の終了制御の処理を表わすタイミン
グチャートである。
【図10】 TRC制御の直後にABS制御を行なう場
合を示す説明図。
【図11】 実施例2の終了制御の処理を表わすフロー
チャートである。
【図12】 実施例2の終了制御の処理を表わすタイミ
ングチャートである。
【図13】 実施例2の終了制御の後処理を表わすフロ
ーチャートである。
【図14】 実施例2の終了制御のその他の後処理を表
わすフローチャートである。
【図15】 実施例3の油圧回路の構成を表わす説明図
である。
【図16】 実施例3の終了制御の処理を表わすフロー
チャートである。
【図17】 実施例3の終了制御の処理を表わすタイミ
ングチャートである。
【図18】 従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】 FL,FR…左右前輪 RL,RR…左右後
輪 2,400…ホイールシリンダ 10…内燃機関 20…E/G制御装置 30…制動制御装置 32,432…ブレーキペダル 34,434…マス
タシリンダ 36,436…ブレーキSW 38…圧力センサ 40,400…油圧回路 42,44,44
2,444…油圧経路 444P…油供給経路 46,446…保持
弁 48,448…減圧弁 50,450…SM
弁 52,54,452,454…リリーフ弁 56,58,68,468,456,458…リザーバ 60,62,460,462…油圧ポンプ 70,470…SR弁 80,480…モー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−224454(JP,A) 特開 平3−143759(JP,A) 特開 平6−329007(JP,A) 特開 平3−45449(JP,A) 特開 平4−260852(JP,A) 特開 平4−262951(JP,A) 特開 平1−119461(JP,A) 特開 平5−147523(JP,A) 特開 平1−254460(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/00;8/32 - 8/96

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者による制動時以外にも車輪のホイ
    ールシリンダにブレーキ圧力を付与し、車両の運動特性
    を制御する車両用ブレーキ圧力制御装置において、 前記マスタシリンダとホイールシリンダとを接続する管
    路に、高圧のブレーキ油を吐出するポンプと、 前記マスタシリンダ側と前記ポンプの吸入側とを接続す
    る管路に配置され、連通位置と遮断位置とに切替可能な
    第1の切替弁と、 前記ポンプによる高圧のブレーキ油の供給側と前記マス
    タシリンダ側とを接続する管路に配置され、連通位置と
    遮断位置とに切替可能な第2の切替弁と、 前記車輪のホイールシリンダへのブレーキ油の供給及び
    排出を制御する圧力制御弁と、 該圧力制御弁によって前記ホイールシリンダから排出さ
    れたブレーキ油を前記ポンプの吸入側に導く排出管路
    と、 前記車両の運動特性の制御終了時には、前記第1切替弁
    を遮断位置に且つ第2の切替弁を連通位置にし、更に前
    記圧力制御弁を前記ホイールシリンダからブレーキ油を
    排出させる状態にして、前記ポンプを作動させる終了制
    御手段と、 を備えるとともに、 前記運転者による制動動作が行われた否かを判定する制
    動判定手段と、 該制動判定手段によって前記運転者による制動が行われ
    たと判断された場合には、前記終了制御手段による制御
    を中止して、前記ポンプを停止させるとともに、前記第
    1切替弁を遮断位置に第2切替弁を連通位置にし、更に
    前記圧力制御弁を前記ホイールシリンダにブレーキ油を
    供給する状態に駆動する制動制御手段と、 前記運転者による制動動作が終了したか否かを判定する
    制動終了判定手段と、 該制動終了判定手段によって前記運転者による制動動作
    が終了したと判断された場合には、前記第1の切替弁を
    所定期間にわたり連通状態に駆動して、前記ホイールシ
    リンダ側のリザーバからブレーキ油を排出する排出制御
    手段と、 を備えたことを特徴とする車両用ブレーキ圧力制御装
    置。
  2. 【請求項2】 運転者による制動時以外にも車輪のホイ
    ールシリンダにブレーキ圧力を付与し、車両の運動特性
    を制御する車両用ブレーキ圧力制御装置において、 前記マスタシリンダとホイールシリンダとを接続する管
    路に、高圧のブレーキ油を吐出するポンプと、 前記マスタシリンダ側と前記ポンプの吸入側とを接続す
    る管路に配置され、連通位置と遮断位置とに切替可能な
    第1の切替弁と、 前記ポンプによる高圧のブレーキ油の供給側と前記マス
    タシリンダ側とを接続する管路に配置され、連通位置と
    遮断位置とに切替可能な第2の切替弁と、 前記車輪のホイールシリンダへのブレーキ油の供給及び
    排出を制御する圧力制御弁と、 該圧力制御弁によって前記ホイールシリンダから排出さ
    れたブレーキ油を前記ポンプの吸入側に導く排出管路
    と、 前記車両の運動特性の制御終了時には、前記第1切替弁
    を遮断位置に且つ第2の切替弁を連通位置にし、更に前
    記圧力制御弁を前記ホイールシリンダからブレーキ油を
    排出させる状態にして、前記ポンプを作動させる終了制
    御手段と、 を備えるとともに、 前記運転者による制動動作が行われた否かを判定する制
    動判定手段と、 該制動判定手段によって前記運転者による制動が行われ
    たと判断された場合には、前記終了制御手段による制御
    を中止して、前記ポンプを停止させるとともに、前記第
    1切替弁を遮断位置に第2切替弁を連通位置にし、更に
    前記圧力制御弁を前記ホイールシリンダにブレーキ油を
    供給する状態に駆動する制動制御手段と、 前記運転者による制動動作が終了したか否かを判定する
    制動終了判定手段と、 該制動終了判定手段によって前記運転者による制動動作
    が終了したと判断された場合には、前記圧力制御弁のう
    ち前記第2の切替弁を迂回して前記マスタシリンダ側か
    ら前記ホイールシリンダ側のリザーバに接続される管路
    に設けられる圧力制御弁を、所定期間にわたり連通状態
    に駆動して、前記ホイールシリンダ側のリザーバからブ
    レーキ油を排出する排出制御手段と、 を備えたことを特徴とする 車両用ブレーキ圧力制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記車輪に加速スリップが発生したこと
    を検出する加速スリップ検出手段と、 該加速スリップ検出手段によって加速スリップが検出さ
    れた場合には、前記車輪のホイールシリンダにブレーキ
    圧力を加えるブレーキ圧力付与手段と、 を備えたことを特徴とする前記請求項1又は2記載の車
    両用ブレーキ圧力制御装置。
  4. 【請求項4】 前記車両の運動特性の制御が、アンチス
    キッド制御及びトラクション制御であり、該トラクショ
    ン制御の終了時に、前記終了制御手段を駆動することを
    特徴とする前記請求項1〜3のいずれか記載の車両用ブ
    レーキ圧力制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ポンプにより吐出されたブレーキ油
    の圧力が所定圧を超えたときに、そのブレーキ油を前記
    マスタシリンダ側に排出する調圧弁を備えたことを特徴
    とする前記請求項1〜のいずれか記載の車両用ブレー
    キ圧力制御装置。
  6. 【請求項6】 前記調圧弁は、前記ポンプの吐出側から
    マスタシリンダのリザーバにブレーキ油を排出するもの
    であることを特徴とする前記請求項記載の車両用ブレ
    ーキ圧力制御装置。
  7. 【請求項7】 前記調圧弁は、前記ポンプの吐出側から
    マスタシリンダに接続された管路にブレーキ油を排出す
    るものであることを特徴とする前記請求項記載の車両
    用ブレーキ圧力制御装置。
  8. 【請求項8】 前記ポンプは、前記マスタシリンダのリ
    ザーバからブレーキ油を吸引するものであることを特徴
    とする前記請求項1〜のいずれか記載の車両用ブレー
    キ圧力制御装置。
  9. 【請求項9】 前記ポンプは、前記マスタシリンダのリ
    ザーバからマスタシリンダを介してブレーキ油を吸引す
    るものであることを特徴とする前記請求項1〜のいず
    れか記載の車両用ブレーキ圧力制御装置。
  10. 【請求項10】 運転者による制動時以外にも車輪のホ
    イールシリンダにブレーキ圧力を付与し、車両の運動特
    性を制御する車両用ブレーキ圧力制御装置において、 前記マスタシリンダとホイールシリンダとを接続する管
    路に、高圧のブレーキ油を供給する高圧供給手段と、 該高圧供給手段から前記管路へのブレーキ油を供給又は
    停止する切替手段と、 前記マスタシリンダ側と前記ホイールシリンダ側とを接
    続する管路にて、前記高圧供給手段からブレーキ油が前
    記管路に供給される位置と前記ホイールシリンダとの間
    に配置され、前記ホイールシリンダへのブレーキ油の供
    給を制御する増圧制御弁と、 前記ホイールシリンダから、ブレーキ油を蓄積可能なリ
    ザーバへのブレーキ油の排出を制御する減圧制御弁と、 前記車両の運動特性の制御終了の際に、前記切替手段に
    よって前記管路への高圧のブレーキ油の供給を停止する
    とともに、前記増圧制御弁をブレーキ油が供給可能な状
    態に駆動し且つ前記減圧制御弁をブレーキ油が排出可能
    な状態に駆動する連通モードと、前記増圧制御弁をブレ
    ーキ油が供給不可能な状態に駆動し且つ前記減圧制御弁
    をブレーキ油が排出可能な状態に駆動する減圧モードと
    の間で、前記両モードの切替を行なう終了制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両用ブレーキ圧力制御装
    置。
  11. 【請求項11】 前記車輪に加速スリップが発生したこ
    とを検出する加速スリップ検出手段と、 該加速スリップ検出手段によって加速スリップが検出さ
    れた場合には、前記車輪のホイールシリンダにブレーキ
    圧力を加えるブレーキ圧力付与手段と、 を備えたことを特徴とする前記請求項10記載の車両用
    ブレーキ圧力制御装置。
  12. 【請求項12】 前記高圧供給手段から供給されたブレ
    ーキ油の圧力が所定圧を超えたときに、そのブレーキ油
    を前記マスタシリンダ側に排出する調圧弁を備えたこと
    を特徴とする前記請求項10又は11記載の車両用ブレ
    ーキ圧力制御装置。
  13. 【請求項13】 前記調圧弁は、前記高圧供給手段の供
    給側からマスタシリンダのリザーバにブレーキ油を排出
    するものであることを特徴とする前記請求項 記載の
    車両用ブレーキ圧力制御装置。
  14. 【請求項14】 前記調圧弁は、前記高圧供給手段の供
    給側からマスタシリンダに接続された管路にブレーキ油
    を排出するものであることを特徴とする前記請求項12
    記載の車両用ブレーキ圧力制御装置。
  15. 【請求項15】 前記高圧供給手段による高圧のブレー
    キ油の供給側と前記マスタシリンダ側とを接続する管路
    に配置され、連通位置と遮断位置とに切替可能な第2の
    切替弁を有し、前記終了制御手段は、前記増圧制御弁及
    び減圧制御弁の駆動に加え、前記第2の切替弁を遮断位
    置に駆動することを特徴とする前記前記請求項10〜1
    のいずれか記載の車両用ブレーキ圧力制御装置。
  16. 【請求項16】 前記高圧供給手段がポンプであり、該
    ポンプが前記マスタシリンダのリザーバからブレーキ油
    を吸引するものであることを特徴とする前記請求項10
    〜15のいずれか記載の車両用ブレーキ圧力制御装置。
  17. 【請求項17】 前記高圧供給手段がポンプであり、該
    ポンプが前記マスタシリンダのリザーバからマスタシリ
    ンダを介してブレーキ油を吸引するものであることを特
    徴とする前記請求項10〜15のいずれか記載の車両用
    ブレーキ圧力制御装置。
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