JP3368686B2 - 車両用内燃機関の補助装置 - Google Patents

車両用内燃機関の補助装置

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JP3368686B2
JP3368686B2 JP23467294A JP23467294A JP3368686B2 JP 3368686 B2 JP3368686 B2 JP 3368686B2 JP 23467294 A JP23467294 A JP 23467294A JP 23467294 A JP23467294 A JP 23467294A JP 3368686 B2 JP3368686 B2 JP 3368686B2
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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の減速時に、
内燃機関への燃料供給を停止して内燃機関の燃料消費を
抑える車両用内燃機関の補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両を駆動する内燃機関の燃料消
費を抑える技術として、特開平2−200538号公報
に開示された技術が知られている。この技術は、車両の
減速時に、自動変速機の直結クラッチをロックアップ状
態とするとともに、燃料の供給を停止する技術で、燃料
消費を抑える目的で、内燃機関の回転数が極力低い回転
まで燃料の供給を停止して、燃料カット領域の拡大を図
っている。そして、内燃機関の回転数がエンジンストッ
プ(以下、エンスト)する回転数に低下する寸前に、ロ
ックアップを解除し、その後、エンストを防止するため
に、始動発電装置を電動作動させて、内燃機関の回転数
を所定回転数以下に低下しないように保ち、燃料の供給
を開始して内燃機関を再始動させる技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
示した技術では、減速後、始動発電装置を電動作動させ
て内燃機関を駆動することにより、大きな電力がバッテ
リより消費される。この消費された大きな電力は、その
後、始動発電装置の発電作動によって、内燃機関の出力
から回収されることとなるため、内燃機関に余分な負荷
が与えられ、内燃機関の燃費が悪化する。
【0004】また、直結クラッチのロックアップを解除
した後、油圧によるロックアップの解除遅れを考慮し
て、所定時間後に燃料復帰や電動作動を行っていたた
め、減速速度の違いによって、実際にロックアップが解
除される以前に、燃料復帰や電動作動が行われる場合が
あり、燃料復帰による内燃機関の再爆発のショックや、
電動作動による回転力が、変速機を介して車両に伝わ
り、乗員に不快感を与える場合がある。さらに、従来で
は、内燃機関の再始動を検出していないため、内燃機関
が実際に再始動する以前に電動作動を停止し、エンスト
が生じる可能性もある。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、第1の目的は、減速時、内燃機関と変速機とを
直結するとともに燃料カットを行い、内燃機関の回転低
下後、直結を解除するとともに燃料復帰を行うもので、
減速後、エンストを防ぐために電動機を作動させるとと
もに、電動作動で消費した電力を、内燃機関の再爆発エ
ネルギーで回収する車両用内燃機関の補助装置の提供に
ある。また、第2の目的として、ロックアップが実際に
解除された後に、燃料の復帰や電動作動を行い、燃料復
帰による内燃機関の再爆発のショックや、電動作動によ
る回転力を、流体継手における流体の緩衝作用によって
吸収して変速機を介して車両に伝えず、乗員に不快感を
与えない車両用内燃機関の補助装置の提供にある。さら
に、第3の目的として、内燃機関の再爆発を検出して、
内燃機関が実際に再爆発するまで電動作動を行い、エン
ストの発生を確実に防ぐことのできる車両用内燃機関の
補助装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用内燃機関
の補助装置は、次の技術的手段を採用した。 〔請求項1の手段〕車両用内燃機関の補助装置は、
(a)燃料の燃焼によって回転動力を発生する内燃機関
と、(b)この内燃機関の発生した回転動力を変速して
駆動輪へ伝える変速機と、(c)前記内燃機関と前記変
速機との間に設けられ、前記内燃機関の回転動力を流体
を介して前記変速機へ伝える流体継手と、(d)この流
体継手に設けられ、油圧によって前記内燃機関の回転動
力を直接、前記変速機へ伝える直結クラッチと、(e)
この直結クラッチの作動を制御するロックアップ制御手
段と、(f)前記内燃機関へ燃料の供給を行うととも
に、燃料の供給停止を行う燃料調節手段と、(g)前記
内燃機関によって駆動される発電機と、(h)この発電
機の発電した電力を蓄えるバッテリと、(i)前記発電
機あるいは前記バッテリから電力の供給を受けて、前記
内燃機関を駆動する電動機と、(j)前記内燃機関の回
転数を検出する回転数検出手段と、(k)車両の減速を
検出する減速検出手段と、(l)この減速検出手段が減
速を検出した際、前記回転数検出手段の検出する回転数
が所定回転数より高い場合に、前記ロックアップ制御手
段によって前記直結クラッチをロックアップさせる減速
ロックアップ手段と、(m)前記減速検出手段が減速を
検出した際、前記燃料調節手段によって前記内燃機関の
燃料の供給停止を行う燃料カット手段と、(n)前記減
速ロックアップ手段によるロックアップの解除後、油圧
遅れにより実際にロックアップが解除されたか否かを判
断するロックアップ解除判断手段と、(o)このロック
アップ解除判断手段でロックアップが実際に解除された
と判断されると、前記燃料調節手段によって前記内燃機
関へ燃料の供給を行う燃料復帰手段と、(p)前記ロッ
クアップ解除判断手段でロックアップが実際に解除され
たと判断されると、前記電動機を作動させる電動作動手
段と、(q)この電動作動手段の作動時に、前記内燃機
関の再始動を検出する再爆発検出手段と、(r)この再
爆発検出手段が前記内燃機関の再始動を検出すると、前
記発電機を作動させる発電作動手段とを備える。
【0007】〔請求項2の手段〕請求項1の車両用内燃
機関の補助装置は、前記内燃機関は、ポンピングロスを
低減させるロス低減手段と、減速時におけるロックアッ
プと燃料停止時に、前記発電機を作動させるとともに、
前記ロス低減手段を作動させて前記内燃機関のポンピン
グロスを低減させる減速エネルギー回収手段とを備える
ことを特徴とする。
【0008】〔請求項3の手段〕請求項2の車両用内燃
機関の補助装置は、車両の減速量を調節するブレーキペ
ダルの踏力を検出する踏力検出手段と、この踏力検出手
段の検出する前記ブレーキペダルの踏力に応じて、前記
ロス低減手段を制御し、前記内燃機関のポンピングロス
を制御するロス調節手段とを備えることを特徴とする。
【0009】〔請求項4の手段〕請求項2の車両用内燃
機関の補助装置は、車両の減速量を調節するブレーキペ
ダルの踏力を検出する踏力検出手段と、この踏力検出手
段の検出する前記ブレーキペダルの踏力が所定値よりも
大きい場合に、前記内燃機関のポンピングロスが増加す
るように前記ロス低減手段を制御するロス調節手段とを
備えることを特徴とする。
【0010】〔請求項5の手段〕 請求項1ないし請求項4のいずれかの車両用内燃機関の
補助装置において、前記流体継手を乾式クラッチに置き
換え、前記直結クラッチを廃止した場合、前記ロックア
ップ解除判断手段は、前記乾式クラッチの締結状態を検
出する締結状態検出手段に置き換えられ、前記減速ロッ
クアップ手段および前記ロックアップ解除判断手段は、
廃止され、前記燃料復帰手段は、前記締結状態検出手段
が前記乾式クラッチの締結状態の解除を検出した際に、
前記燃料調節手段によって前記内燃機関へ燃料の供給を
行うことを特徴とする。〔請求項6の手段〕 請求項1ないし請求項4のいずれかの車両用内燃機関の
補助装置において、 前記ロックアップ解除判断手段は、
前記回転数検出手段によって前回検出した回転数と、今
回検出した回転数との差が、所定回転数より大きい場合
に、実際にロックアップが解除されたと判断することを
特徴とする。
【0011】
【作用および発明の効果】
〔請求項1の作用〕車両が減速して、減速検出手段が車
両の減速状態を判断すると、減速ロックアップ手段が、
内燃機関の回転数が所定回転数より高い場合に、直結ク
ラッチをロックアップさせ、変速機と内燃機関とを流体
継手を介すことなく直結するとともに、燃料カット手段
が燃料調節手段によって燃料供給を停止する。これによ
って、車両の走行エネルギーが、燃料の燃焼を行わない
内燃機関に伝えられる。このため、内燃機関の負荷が、
直結クラッチ、変速機を介して駆動輪へ伝えられる。
【0012】内燃機関の回転数が所定回転数に低下する
と、減速ロックアップ手段が直結クラッチによるロック
アップを解除させる。すると、油圧遅れによって、直結
クラッチの実際のロックアップが遅れて解除される。す
ると、変速機と内燃機関とは直結されず、流体継手を介
して連結する。この状態では、内燃機関の燃料供給は停
止された状態であるため、ロックアップが実際に解除さ
れると、内燃機関の回転数が急速に低下する。この回転
数の急速な低下による物理的なデータに基づいて、ロッ
クアップ解除判断手段がロックアップが実際に解除され
たことを判断すると、燃料復帰手段が燃料調節手段によ
って内燃機関へ燃料の供給を開始するとともに、電動作
動手段が電動機を作動させる。この結果、内燃機関の回
転数の落ち込みが防がれる。
【0013】内燃機関の電動機による駆動と、燃料の供
給とによって、内燃機関が再爆発すると、内燃機関の回
転数が急速に上昇し、この回転数の急速な上昇による物
理的なデータに基づいて、再爆発検出手段が内燃機関の
再始動を検出すると、発電作動手段が発電機を作動させ
る。すると、再爆発による回転数の上昇エネルギーによ
って、発電機が発電作動を行うため、上昇エネルギーは
発電負荷によって吸収され、発電作動後における内燃機
関の回転数の上昇が抑えられる。
【0014】〔請求項1の効果〕このように、請求項1
を採用することにより、ロックアップが実際に解除され
ると電動機が作動して、内燃機関の回転数の落ち込みが
防がれるとともに、内燃機関が再爆発すると発電機が作
動して、内燃機関の回転数の上昇が防がれることによ
り、減速後のエンストが確実に防がれるとともに、減速
後の回転数が安定する。また、ロックアップが解除され
た後に電動機が作動することによって消費した電力は、
内燃機関の再爆発後の発電機の作動によって回収され
る。このため、内燃機関の燃費が向上する。
【0015】一方、ロックアップが実際に解除されて、
内燃機関と変速機とが流体継手を介して連結された状態
で、燃料の復帰や電動作動を行う。このため、燃料復帰
による内燃機関の再爆発のショックや、電動作動による
回転力が直接、変速機を介して車両に伝えられずに、流
体継手で緩衝される。このため、減速後、乗員に不快感
を与えない。さらに、燃料復帰後、内燃機関が実際に再
始動するまで電動作動を行うため、エンストの発生を確
実に防ぐことができる。
【0016】〔請求項2の作用〕車両の減速時、減速ロ
ックアップ手段が、直結クラッチをロックアップさせ、
燃料カット手段が燃料調節手段によって燃料供給を停止
する際、減速エネルギー回収手段がロス低減手段を作動
させるとともに、発電機を発電作動させる。このため、
内燃機関で吸収されるエネルギー量が低減し、発電機で
吸収されるエネルギー量が増え、結果的に発電機の発生
する電力が増える。そして、発電機が発生した電力は、
バッテリに蓄えられる。
【0017】〔請求項2の効果〕このように、請求項2
を採用することにより、車両の減速エネルギーがバッテ
リに蓄えられるため、内燃機関の再爆発後における発電
機の発電負荷が低減し、結果的に内燃機関の燃費が向上
する。
【0018】〔請求項3の作用〕車両の減速時に減速エ
ネルギー回収手段が、ロス低減手段を作動させる際、ロ
ス調節手段が、ブレーキペダルの踏力に応じてポンピン
グロスの低減量を制御する。つまり、内燃機関に伝えら
れた減速エネルギーは、発電機の発電負荷と、ブレーキ
ペダルの踏力に応じて変化するポンピングロスで吸収さ
れる。
【0019】〔請求項3の効果〕このように、請求項3
を採用することにより、ブレーキペダルの踏力に応じて
ポンピングロスを変化させて車両の制動力を変化させる
ことができる。
【0020】〔請求項4の作用〕ブレーキペダルの踏力
が所定値よりも大きいと、ロス調節手段は、ポンピング
ロスが増加する(ポンピングロスの低減量を抑える、あ
るいはポンピングロスの低減をなくす)ように、ロス低
減手段を制御する。つまり、ブレーキペダルの踏力が所
定値よりも小さいとポンピングロスの低減量が大きく、
ブレーキペダルの踏力が所定値よりも大きいとポンピン
グロスの低減量が減少、あるいはポンピングロスを低減
しない。
【0021】〔請求項4の効果〕このように、請求項4
を採用することにより、ブレーキペダルの踏力が所定値
よりも小さいとポンピングロスの低減量が大きくなっ
て、発電機の発電量が増え、逆にブレーキペダルの踏力
が所定値よりも大きいとポンピングロスが増えて車両の
制動力が大きくなる。
【0022】〔請求項5の作用〕車両の減速時、減速検
出手段が車両の減速状態を判断し、締結状態検出手段が
乾式クラッチの締結状態を検出すると、燃料カット手段
が燃料調節手段によって燃料供給を停止する。これによ
って、車両の走行エネルギーが、燃料の燃焼を行わない
内燃機関に伝えられる。このため、内燃機関の負荷が、
直結クラッチ、変速機を介して駆動輪へ伝えられる。
【0023】内燃機関の回転数が低下すると、乗員がエ
ンストを防ぐために乾式クラッチの締結を解除する。締
結状態検出手段が乾式クラッチの締結状態の解除を検出
すると、燃料復帰手段が燃料調節手段によって内燃機関
へ燃料の供給を開始するとともに、電動作動手段が電動
機を作動させる。この結果、内燃機関の回転数の落ち込
みが防がれる。
【0024】内燃機関の電動機による駆動と、燃料の供
給とによって、内燃機関が再爆発すると、内燃機関の回
転数が急速に上昇する。再爆発検出手段は、この回転数
の急速な上昇による物理的なデータに基づいて内燃機関
の再始動を検出すると、発電作動手段が発電機を作動さ
せる。すると、再爆発による回転数の上昇エネルギーに
よって、発電機が発電作動を行うため、上昇エネルギー
は発電負荷によって吸収され、発電作動後における内燃
機関の回転数の上昇が抑えられる。
【0025】〔請求項5の効果〕このように、請求項5
を採用することにより、乾式クラッチが解除されると電
動機が作動して、内燃機関の回転数の落ち込みが防がれ
るとともに、内燃機関が再爆発すると発電機が作動し
て、内燃機関の回転数の上昇が防がれることにより、減
速後のエンストが確実に防がれるとともに、減速後の回
転数が安定する。また、乾式クラッチが解除された後に
電動機が作動することによって消費した電力は、内燃機
関の再爆発後の発電機の作動によって回収される。この
ため、内燃機関の燃費が向上する。さらに、燃料復帰
後、内燃機関が実際に再始動するまで電動作動を行うた
め、エンストの発生を確実に防ぐことができる。
【0026】
【実施例】次に、本発明の車両用内燃機関の補助装置
を、図に示す実施例に基づき説明する。 〔第1実施例の構成〕図1ないし図5は本発明の第1実
施例を示す。まず図2の車両用内燃機関の補助装置の概
略構成図を用いて説明する。自動車は、ガソリンや軽油
等の燃料の燃焼によって得られたエネルギーにより回転
動力を発生する内燃機関1と、この内燃機関1の発生し
た回転動力を、アクセル開度や車速等の車両走行状態に
応じてギア比を自動可変して駆動輪へ伝える自動変速機
2とを備える。
【0027】内燃機関1の出力軸と、自動変速機2の入
力軸との間には、流体継手の一例のトルクコンバータ3
が配置され、このトルクコンバータ3を介して、内燃機
関1の回転動力が自動変速機2へ伝えられる。トルクコ
ンバータ3は、内燃機関1の出力軸に連結されたタービ
ン羽根車と、自動変速機2の入力軸に連結されたポンプ
羽根車と、オイルの流れを変えてポンプ羽根車に与える
ステータとからなり、タービン羽根車の駆動するオイル
の流れによってポンプ羽根車を駆動する周知構造のもの
である。
【0028】このトルクコンバータ3には、内燃機関1
の回転動力を、トルクコンバータ3を介すことなく、直
接、自動変速機2へ伝える直結クラッチ4が設けられて
いる。この直結クラッチ4の一例を示すと、タービン羽
根車を支持するタービンハウジングと、このタービンハ
ウジングに摩擦係合可能に配置されたクラッチハブと、
このクラッチハブに連結されるとともに自動変速機2の
入力軸と連結された出力ハブとを備え、油圧によってク
ラッチハブがタービンハウジングに押し付けられること
により、タービンハウジングの回転動力が、クラッチハ
ブ、出力ハブを介して自動変速機2の入力軸に直接伝え
られる。
【0029】この直結クラッチ4は、自動変速機2の変
速制御を行う油圧制御回路5によって作動制御され、油
圧制御回路5内に設けられたロックアップソレノイド6
をONすることにより、油圧によって直結クラッチ4をロ
ックアップ状態にし、ロックアップソレノイド6をOFF
することにより、油圧の供給方向を変えて、ロックアッ
プを解除状態にする。つまり、この油圧制御回路5は、
直結クラッチ4のロックアップ作動を制御するロックア
ップ制御手段の役割も果たす。
【0030】一方、内燃機関1の出力軸には、電動機と
発電機の両方を兼ねる電動発電機7が設けられている。
この電動発電機7は、内燃機関1の出力軸に駆動されて
電力を発生し、この発生した電力はバッテリ8に蓄えら
れる。また、電動発電機7は、バッテリ8に蓄えられた
電力の供給を受けると回転動力を発生して、内燃機関1
の出力軸を回転駆動し、内燃機関1の始動および低回転
時における回転の安定化を果たす。この電動発電機7の
発電作動と電動作動の切替は、インバータを用いた電力
制御部9によって行われ、この電力制御部9の作動はマ
イクロコンピュータを用いた制御装置10によって制御
される。
【0031】上記、電動発電機7および電力制御部9を
具体的に述べると、電動発電機7は例えば三相同期機
で、内燃機関1の出力軸と一体に回転する三相励磁コイ
ルと、ハウジングに固定された三相アーマチュアコイル
とを備える。三相励磁コイルは、電力制御部9に設けら
れたトランジスタを介してバッテリ8に接続され、この
トランジスタのON-OFFにより励磁電流の通電デューティ
ー比が制御される。また、三相アーマチュアコイルは、
電力制御部9に設けられたインバータを介してバッテリ
8に接続され、インバータの制御によって、発電作動と
電動作動とが切り替えられる。
【0032】内燃機関1に供給される燃料は、燃料調節
手段11によって調節される。この燃料調節手段11
は、内燃機関1の吸気管内へ燃料を噴射する燃料噴射装
置で、燃料の供給停止も可能なものである。そして、こ
の燃料調節手段11による燃料の噴射量は、制御装置1
0によって制御される。
【0033】制御装置10は、上述のように、少なくと
も、油圧制御回路5のロックアップソレノイド6、電力
制御部9および燃料調節手段11の制御を行うもので、
内燃機関1や車両の状態等を検出するために、内燃機関
1の回転数Neを検出する回転数センサ12、乗員に踏
力によって内燃機関1の駆動負荷が調節されるアクセル
ペダルの開度(以下、アクセル開度)Dを検出するアク
セル開度センサ13等を備える。
【0034】制御装置10は、演算処理を行うCPU1
4、プログラムや予め設定された数値を記憶するROM
15、各センサからの入力信号や演算結果を一時記憶す
るRAM16等を備えるもので、少なくとも、図1に示
す各手段によって、判断および制御を行う。
【0035】制御装置10は、アクセル開度Dが閉じら
れ、アイドル開度(D=0°)の状態にされると車両の
減速状態を判断する減速検出手段21を備える。制御装
置10は、減速検出手段21が減速を検出した際、回転
数Neが所定回転数Xより高い場合に、ロックアップソ
レノイド6をONし、油圧制御回路5(ロックアップ制御
手段)によって直結クラッチ4をロックアップさせる減
速ロックアップ手段22を備える。
【0036】制御装置10は、減速検出手段21が減速
を検出した際、燃料調節手段11によって内燃機関1の
燃料の供給停止を行う燃料カット手段23を備える。制
御装置10は、減速ロックアップ手段22によるロック
アップの解除後、油圧遅れにより実際に直結クラッチ4
がロックアップ状態から解除されたか否かを判断するロ
ックアップ解除判断手段24を備える。本実施例のロッ
クアップ解除判断手段24は、前回検出した回転数Ne
-1と、今回検出した回転数Neとの差が所定回転数Zよ
り大きい場合に、実際にロックアップが解除されたと判
断する。
【0037】制御装置10は、ロックアップ解除判断手
段24によってロックアップが実際に解除されたと判断
されると、燃料調節手段11によって内燃機関1へ燃料
の供給を行う燃料復帰手段25を備える。制御装置10
は、ロックアップ解除判断手段24によってロックアッ
プが実際に解除されたと判断されると、電力制御部9に
よって電動発電機7を電動作動させる電動作動手段26
を備える。
【0038】制御装置10は、電動作動手段26によっ
て電動発電機7を電動作動させる際に、内燃機関1の再
始動を検出する再爆発検出手段27を備える。本実施例
の再爆発検出手段27は、前回検出した回転数Ne-1
と、今回検出した回転数Neとの差が所定回転数−Wよ
り小さい場合に、内燃機関1が再爆発し、内燃機関1が
再始動したと判断する。制御装置10は、再爆発検出手
段27が内燃機関1の再爆発を検出すると、電力制御部
9によって電動発電機7を発電作動させる発電作動手段
28を備える。
【0039】制御装置10による、各手段の作動の一例
を図3のフローチャートを用いて説明する。イグニッシ
ョンスイッチがONされた状態では(スタート)、まずア
クセル開度Dを読み込み、アイドル開度(D=0°)か
否かの判断を行う(ステップS1 、減速検出手段21の
作動)。この判断結果がNOの場合は、乗員が内燃機関1
に駆動負荷を求めていると判断して、電力制御部9によ
って電動発電機7を電動作動し、内燃機関1の出力をア
シストする(ステップS2 )。
【0040】また、ステップS1 の判断結果がYES (ア
イドル開度)の場合は、回転数Neが所定回転数Xより
大きいか否かの判断を行う(ステップS3 、減速ロック
アップ手段22の作動)。この判断結果がYES の場合
は、ロックアップソレノイド6をONして直結クラッチ4
をロックアップさせるとともに、燃料調節手段11によ
る燃料の供給を停止(燃料カット)して、車両の減速エ
ネルギーを内燃機関1に伝えるとともに、燃費の向上を
図る(ステップS4 、減速ロックアップ手段22、燃料
カット手段23の作動)。続いて、電力制御部9によっ
て電動発電機7を発電作動させ、減速エネルギーを電力
変換してバッテリ8に蓄える(ステップS5 、発電作動
手段28の作動、なお、ここで蓄えられた減速エネルギ
ーによる電力は、車両の加速時に電動発電機を電動作動
させることにより消費される)。そして、その後、リタ
ーンする。
【0041】ステップS3 の判断結果がNO(回転数Ne
≦所定回転数X)の場合は、ロックアップソレノイド6
をOFF して直結クラッチ4のロックアップを解除する
(ステップS6 、減速ロックアップ手段22の作動)。
次に、前回検出した回転数Ne-1と、今回検出した回転
数Neとの差が、所定回転数Zより大きいか否かの判断
を行う(ステップS7 、ロックアップ解除判断手段24
の作動)。この判断結果がNOの場合は、ステップS7 へ
戻る。ステップS7 の判断結果がYES の場合は、ロック
アップが実際に解除されたと判断し、燃料調節手段11
による燃料カットを停止して、内燃機関1へ燃料を供給
する(ステップS8 、燃料復帰手段25の作動)。続い
て、内燃機関1の回転数Neが、アイドリング回転数
(低回転数)となる界磁電流Ifを決定する(ステップ
S9 )。そして、電力制御部9によって電動発電機7を
電動作動させ、内燃機関1の回転数Neをアイドリング
回転数に保つ(ステップS10、電動作動手段26の作
動)。次に、電動作動の時間をカウントするべく、前回
のカウント数Tに1を加えて、その値をTと置く(ステ
ップS11)。
【0042】次に、前回検出した回転数Ne-1と、今回
検出した回転数Neとの差が、所定回転数−Wより小さ
いか否かの判断を行う(ステップS12、再爆発検出手段
27の作動)。この判断結果がNOの場合は、ステップS
9 へ戻って電動作動を引続き行い、内燃機関1の回転低
下を防ぐ。ステップS12の判断結果がYES の場合は、内
燃機関1が再爆発し、再始動したと判断し、内燃機関1
の再爆発による回転数の上昇を防ぐのに適した界磁電流
Ifを決定する(ステップS13)。そして、電力制御部
9によって電動発電機7を発電作動させ、内燃機関1の
回転数Neの上昇を防ぐとともに、電動作動に要した電
力の回収を行う(ステップS14、発電作動手段28の作
動)。次に、発電作動によって電動作動に要した電力の
回収が行われたか否かを判断するべく、ステップS11で
カウントされたカウント数Tから1を引き、その値をT
と置く(ステップS15)。続いて、カウント数Tが0か
否かの判断を行い(ステップS16)、判断結果がNOの場
合は、電動作動に要した電力の回収が行われていないと
判断して、ステップS13へ戻る。また、ステップS16の
判断結果がYES の場合は、電動作動に要した電力の回収
が行われたと判断して、終了する(エンド)。
【0043】〔第1実施例の作動〕まず、参考に、本発
明を適用していない作動を図4を用いて説明する。この
作動は、減速中、ロックアップと燃料カットとを行う。
そして、内燃機関1の回転数Neが所定回転数Xに低下
するとロックアップの解除を行う(図4の時t1 )。そ
の後、油圧の応答遅れを考慮して、所定時間後に燃料カ
ットを停止し、燃料供給を再開する(図4の時t2 )。
ロックアップが実際に解除されると、内燃機関1が変速
機を介して減速エネルギーによって駆動されなくなるた
め、内燃機関1が再爆発するまでの間は、回転数が急速
に低下する(図4の時t2 〜t3 )。その後、例えば図
4の時t3 で内燃機関1が再爆発すると、内燃機関1の
回転数が急速に上昇する(図4の時t3 〜t4 )。この
ように、この例では内燃機関1の回転数が減速後、急速
に低下し、その後、急速に上昇する。つまり、減速後、
回転数が乱れる。
【0044】これに対し、本発明を適用した第1実施例
の作動を、図5を用いて説明する。車両の走行中、乗員
がアクセルペダルから足を離し、アクセル開度Dが0に
なると、制御装置10は減速状態と判断し、ロックアッ
プソレノイド6をONして直結クラッチ4をロックアップ
し、燃料調節手段11による内燃機関1への燃料の供給
を停止し、さらに電力制御部9によって電動発電機7を
発電作動させる。すると、減速中の燃料消費が停止し
て、車両の燃費を向上させる。また、変速機と内燃機関
1とがトルクコンバータ3を介すことなく連結され、車
両の走行エネルギーが自動変速機2、直結クラッチ4を
介して内燃機関1に入力される。すると、内燃機関1の
ポンピングロスによって、車両に減速力が与えられると
ともに、電動発電機7が減速エネルギーによって電力を
発生し、減速エネルギーを電力としてバッテリ8に蓄え
る。
【0045】減速によって内燃機関1の回転数Neが所
定回転数Xに低下すると(図5の時t1 )、制御装置1
0はロックアップソレノイド6をOFF し、直結クラッチ
4のロックアップを解除させる。すると、油圧遅れによ
って、直結クラッチ4の実際のロックアップが遅れて解
除される。すると、変速機と内燃機関1とは直結され
ず、トルクコンバータ3を介して連結する。この状態で
は、内燃機関1への燃料供給は停止された状態であるた
め、ロックアップが実際に解除されると、内燃機関1の
回転数Neが急速に低下する(図5の時t2 )。制御装
置10は、回転数Neの急速な低下からロックアップが
実際に解除されたことを判断し、燃料調節手段11によ
って内燃機関1への燃料の供給を再開するとともに、電
力制御部9によって電動発電機7を電動作動させ、内燃
機関1を低回転数で駆動開始する(図5の時t3 )。こ
のように、ロックアップが実際に解除され、まだ内燃機
関1が再爆発する以前でも、電動発電機7が電動作動し
て内燃機関1を低回転数に保つため、内燃機関1の回転
数の落ち込みが防がれる。
【0046】電動発電機7が電動作動して内燃機関1を
低回転数に保たれた状態で、内燃機関1には燃料供給さ
れるため、内燃機関1は再爆発して再始動する。する
と、内燃機関1の回転数Neが急速に上昇する(図5の
時t4 )。制御装置10は、回転数Neの急速な上昇か
ら再爆発による再始動を検出すると(図5の時t5 )、
電力制御部9によって電動発電機7を発電作動させる。
すると、再爆発による回転数Neの上昇エネルギーが、
電動発電機7の発電作動による発電負荷に吸収され、再
爆発後における内燃機関1の回転数Neの急速な上昇が
抑えられる。
【0047】〔第1実施例の効果〕本実施例の車両用内
燃機関1の補助装置は、減速後にロックアップが実際に
解除されると電動発電機7が電動作動して、内燃機関1
の回転数Neの落ち込みが防がれるとともに、内燃機関
1の再爆発すると電動発電機7が発電作動して、内燃機
関1の回転数Neの上昇を防ぐことにより、減速後のエ
ンストが確実に防がれるとともに、減速後における回転
数Neが安定する。また、ロックアップが解除された後
に、電動発電機7の電動作動によって消費した電力は、
内燃機関1の再爆発後における電動発電機7の発電作動
によって回収される。このため、その後、内燃機関1に
電動作動によって消費した電力を回収するための余分な
負荷を与えず、内燃機関1の燃費が向上する。
【0048】一方、ロックアップが実際に解除されたこ
とを確認し、内燃機関1と自動変速機2とがトルクコン
バータ3を介して連結された状態で、燃料の復帰や電動
作動を行うため、燃料復帰による内燃機関1の再爆発の
ショックや、電動作動による電動発電機7の回転力が直
接、車両に伝えられずに、トルクコンバータ3で緩衝さ
れる。この結果、減速後において乗員に不快感を与えな
い。さらに、燃料復帰後、内燃機関1が実際に再始動す
るまで電動発電機7が電動作動を行うため、エンストの
発生を確実に防ぐことができる。
【0049】〔第2実施例の構成〕図6ないし図10は
本発明の第2実施例を示すもので、図6に車両用内燃機
関1の補助装置の概略構成図を示す。内燃機関1の吸気
管30には、アクセル開度Dと連動して吸気管30内の
開口率を可変するスロットルバルブ31が設けられてい
る。また、吸気管30には、スロットルバルブ31をバ
イパスして空気を内燃機関1へ導くバイパス路32が設
けられている。このバイパス路32には、バイパス路の
開口率を可変して、内燃機関1のアイドリング回転数を
調節するアイドル調節バルブ33が設けられている。こ
のアイドル調節バルブ33は、ロス低減手段にも利用さ
れる。このロス低減手段は、減速時、内燃機関1がポン
ピングロスを発生するような状態で、アイドル調節バル
ブ33を開弁させることにより、吸入工程時における負
圧を低減して内燃機関1のマイナスの仕事量を減らす
(ポンピングロスを低減する)ものである。そして、こ
のアイドル調節バルブ33の開度は、制御装置10によ
って制御される。
【0050】制御装置10は、乗員に踏力によってブレ
ーキ量が調節されるブレーキペダルの踏力Faを検出す
るブレーキセンサ34(踏力検出手段)が接続されてい
る。
【0051】制御装置10は、図7に示すように、減速
検出手段21が減速を検出し、燃料カット手段23が燃
料調節手段11によって内燃機関1の燃料の供給停止を
行い、減速ロックアップ手段22が直結クラッチ4をロ
ックアップさせる際、電動発電機7を発電作動させて減
速エネルギーを内燃機関1へ伝える減速エネルギー回収
手段35を備える。この減速エネルギー回収手段35の
作動によって、減速時、車両の減速エネルギーが内燃機
関1および電動発電機7に伝えられる。そして、減速エ
ネルギーが内燃機関1から電動発電機7に伝えられ、電
動発電機7が電力を発生し、減速エネルギーが電力とし
てバッテリ8へ蓄えられる。
【0052】また、減速エネルギー回収手段35は、ブ
レーキセンサ34の検出するブレーキペダルの踏力Fa
が所定値よりも小さい場合にアイドル調節バルブ33を
開くとともに、ブレーキペダルの踏力Faが所定値より
も大きくなるに従い、アイドル調節バルブ33の開度を
小さく制御して、ポンピングロス量を増大するロス調節
手段36が設けられている。つまり、このロス調節手段
36は、減速時、ブレーキペダルの踏力Faが小さい場
合は、ポンピングロスを極力低下させて減速エネルギー
を電力として回収し、発電作動に伴う負荷を車両に与え
る。そして、減速時、ブレーキペダルの踏力Faが増加
すると、アイドル調節バルブ33の開度を減少させて、
ポンピングロスを増大させ、このポンピングロスと発電
作動に伴う負荷を車両に与え、制動力を上げるものであ
る。
【0053】制御装置10による、本実施例の作動の一
例を図8のフローチャートを用いて説明する。イグニッ
ションスイッチがONされた状態では(スタート)、まず
アクセル開度Dを読み込み、アイドル開度(D=0°)
か否かの判断を行う(ステップS21)。この判断結果が
NOの場合は、乗員が内燃機関1に駆動負荷を求めている
と判断して、電力制御部9によって電動発電機7を電動
作動し、内燃機関1の出力をアシストする(ステップS
22)。
【0054】また、ステップS21の判断結果がYES (ア
イドル開度)の場合は、回転数Neが所定回転数Xより
大きいか否かの判断を行う(ステップS23)。この判断
結果がYES の場合は、ロックアップソレノイド6をONし
て直結クラッチ4をロックアップさせ(ステップS2
4)、燃料調節手段11による燃料の供給を停止(燃料
カット)する(ステップS25)。これにより、車両の減
速エネルギーを内燃機関1に伝えるとともに、燃費の向
上を図る。
【0055】続いて、ブレーキペダルの踏力Faが、所
定値Fより大きいか否かの判断を行う(ステップS26、
エネルギー回収手段35のロス調節手段36の作動)。
この判断結果がNOの場合は、アイドル調節バルブ33の
開度θを全開(θ=100%)にする(ステップS27、
エネルギー回収手段35のロス調節手段36の作動)。
また、ステップS26の判断結果がYES の場合は、アイド
ル調節バルブ33の開度θ(%)を次式により求める。 θ=100/(Fa/F) そして、算出された開度θ(%)となるように、アイド
ル調節バルブ33を制御する(ステップS28、減速エネ
ルギー回収手段35のロス調節手段36の作動)。
【0056】次に、ブレーキペダルの踏力Faと図9と
の関係から、電動発電機7の界磁電流Ifを決定する
(ステップS29)。そして、決定された界磁電流Ifに
基づき、電力制御部9によって電動発電機7を発電作動
させる(ステップS30)。そして、その後、リターンす
る。
【0057】ステップS23の判断結果がNO(回転数Ne
≦所定回転数X)の場合は、ロックアップソレノイド6
をOFF して直結クラッチ4のロックアップを解除する
(ステップS31)。そして、アイドル調節バルブ33の
開度θを所定のアイドリング回転数となるように戻す
(ステップS32)。そして、第1実施例に示したステッ
プS7 へ進み、エンスト防止を行い、その後、エンスト
防止によって消費したエネルギーの回収を行う。
【0058】この実施例では、ロス低減手段でポンピン
グロスを低減することにより、ポンピングロスによって
消費される制動力が小さくなるため、図10に示すよう
に、ポンピングロスを低減しない場合(図10の実線
A)に比較して、減速の減少率が小さくなる(図10の
実線Bに示すように、車速の低下速度が遅くなる)。こ
のため、同じ減速をするのに、ポンピングロスを低減し
た分、電動発電機7による減速エネルギーの回収量が多
くなる。そして、回収された減速エネルギーは、加速時
に用いられて、内燃機関1の燃料消費が抑えられる。
【0059】〔第3実施例の構成〕図11は第3実施例
を示すもので、制御装置10の作動を示すフローチャー
トである。なお、各符号は第1、第2実施例参照。本実
施例に示す制御装置10は、自動変速機2に代わって手
動変速機を用い、トルクコンバータ3に代わって乾式ク
ラッチを用いた車両に搭載されるものである。このた
め、第1、第2実施例で示したロックアップ解除判断手
段24は、乾式クラッチの締結状態を検出する締結状態
検出手段に置き換えられ、燃料復帰手段25は、締結状
態検出手段が乾式クラッチの締結状態の解除を検出した
際に、燃料調節手段11によって内燃機関1へ燃料の供
給を行う。また、上記第1、第2実施例で示した減速ロ
ックアップ手段22およびロックアップ解除判断手段2
4は、廃止されている。
【0060】図11のフローチャートを説明する。イグ
ニッションスイッチがONされた状態では(スタート)、
まずアクセル開度Dを読み込み、アイドル開度(D=0
°)か否かの判断を行う(ステップS41)。この判断結
果がNOの場合は、乗員が内燃機関1に駆動負荷を求めて
いると判断して、電動発電機7を電動作動させて内燃機
関1の出力をアシストする(ステップS42)。また、ス
テップS41の判断結果がYES (アイドル開度)の場合
は、乾式クラッチが締結状態か否かの判断を行う(ステ
ップS43)。この判断結果がYES の場合は、第2実施例
のステップS25へ進み、燃料カットを行って燃費の向上
を図るとともに、ブレーキペダルの踏力Faに応じてア
イドル調節バルブ33を制御してポンピングロスの制動
負荷を車両に与えるとともに、車両の減衰エネルギーに
よって電動発電機7を発電作動し、減速エネルギーを電
力として回収する。
【0061】ステップS43の判断結果がNOの場合は、前
回の制御状態が燃料カット状態か否かの判断を行う(ス
テップS44)。この判断結果がNOの場合はリターンし、
YESの場合は第2実施例のステップS32へ進み、アイド
ル調節バルブ33を元のアイドリング開度に戻し、そし
て、第1実施例に示したステップS7 へ進み、エンスト
防止を行い、その後、エンスト防止によって消費したエ
ネルギーの回収を行う。
【0062】〔変形例〕上記の実施例では、電動機と発
電機とを一体に設けた電動発電機を例に示したが、電動
機(例えばスタータ)と発電機(オルタネータ)とを別
体に内燃機関に搭載しても良い。上記実施例では、ロス
低減手段の一例として、アイドル調節バルブを開いてポ
ンピングロスを低減した例を示したが、スロットルバル
ブがアクセルペダルとリンクせず、スロットルバルブが
アクチュエータで駆動される場合では、スロットルバル
ブを開いてポンピングロスを低減したり、排気ガス循環
装置を用いてEGRバルブを開くことでポンピングロス
を低減するなど、他の手段によってポンピングロスを低
減するように設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用内燃機関の補助装置の概略ブロック図で
ある(第1実施例)。
【図2】車両用内燃機関の補助装置の概略構成図である
(第1実施例)。
【図3】制御装置の作動を示すフローチャートである
(第1実施例)。
【図4】本発明を適用しない状態の作動を説明するタイ
ムチャートである(第1実施例)。
【図5】本実施例の作動を説明するタイムチャートであ
る(第1実施例)。
【図6】車両用内燃機関の補助装置の概略構成図である
(第2実施例)。
【図7】制御装置の概略ブロック図である(第2実施
例)。
【図8】制御装置の作動を示すフローチャートである
(第2実施例)。
【図9】ブレーキペダルと界磁電流との関係を示すグラ
フである(第2実施例)。
【図10】ロス低減手段による減速エネルギーの減少率
を説明するグラフである(第2実施例)。
【図11】制御装置の作動を示すフローチャートである
(第3実施例)。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 自動変速機 3 トルクコンバータ(流体継手) 4 直結クラッチ 5 油圧制御回路(ロックアップ制御手段) 7 電動発電機(電動機、発電機) 8 バッテリ 11 燃料調節手段 12 回転数センサ(回転数検出手段) 21 減速検出手段 22 減速ロックアップ手段 23 燃料カット手段 24 ロックアップ解除判断手段 25 燃料復帰手段 26 電動作動手段 27 再爆発検出手段 28 発電作動手段 33 アイドル調節バルブ(ロス低減手段) 34 ブレーキセンサ(踏力検出手段) 35 減速エネルギー回収手段 36 ロス調節手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B60K 6/04 531 B60K 6/04 531 730 730 41/00 301 41/00 301A 301B 301C B60L 11/14 B60L 11/14 F02D 29/00 F02D 29/00 H 29/02 29/02 D 41/10 330 41/10 330J 41/12 330 41/12 330J F02N 11/04 F02N 11/04 D F16H 61/14 601 F16H 61/14 601A (56)参考文献 特開 平2−200538(JP,A) 実開 昭59−100941(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/00 - 41/28 B60K 6/02 - 6/06 B60L 11/02 - 11/14 F02D 29/00 - 29/06 F02N 11/04 F16H 61/14 F02D 41/00 - 41/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)燃料の燃焼によって回転動力を発生
    する内燃機関と、 (b)この内燃機関の発生した回転動力を変速して駆動
    輪へ伝える変速機と、 (c)前記内燃機関と前記変速機との間に設けられ、前
    記内燃機関の回転動力を流体を介して前記変速機へ伝え
    る流体継手と、 (d)この流体継手に設けられ、油圧によって前記内燃
    機関の回転動力を直接、前記変速機へ伝える直結クラッ
    チと、 (e)この直結クラッチの作動を制御するロックアップ
    制御手段と、 (f)前記内燃機関へ燃料の供給を行うとともに、燃料
    の供給停止を行う燃料調節手段と、 (g)前記内燃機関によって駆動される発電機と、 (h)この発電機の発電した電力を蓄えるバッテリと、 (i)前記発電機あるいは前記バッテリから電力の供給
    を受けて、前記内燃機関を駆動する電動機と、 (j)前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段
    と、 (k)車両の減速を検出する減速検出手段と、 (l)この減速検出手段が減速を検出した際、前記回転
    数検出手段の検出する回転数が所定回転数より高い場合
    に、前記ロックアップ制御手段によって前記直結クラッ
    チをロックアップさせる減速ロックアップ手段と、 (m)前記減速検出手段が減速を検出した際、前記燃料
    調節手段によって前記内燃機関の燃料の供給停止を行う
    燃料カット手段と、 (n)前記減速ロックアップ手段によるロックアップの
    解除後、油圧遅れにより実際にロックアップが解除され
    たか否かを判断するロックアップ解除判断手段と、 (o)このロックアップ解除判断手段でロックアップが
    実際に解除されたと判断されると、前記燃料調節手段に
    よって前記内燃機関へ燃料の供給を行う燃料復帰手段
    と、 (p)前記ロックアップ解除判断手段でロックアップが
    実際に解除されたと判断されると、前記電動機を作動さ
    せる電動作動手段と、 (q)この電動作動手段の作動時に、前記内燃機関の再
    始動を検出する再爆発検出手段と、 (r)この再爆発検出手段が前記内燃機関の再始動を検
    出すると、前記発電機を作動させる発電作動手段とを備
    える車両用内燃機関の補助装置。
  2. 【請求項2】請求項1の車両用内燃機関の補助装置は、 前記内燃機関は、ポンピングロスを低減させるロス低減
    手段と、 減速時におけるロックアップと燃料停止時に、前記発電
    機を作動させるとともに、前記ロス低減手段を作動させ
    て前記内燃機関のポンピングロスを低減させる減速エネ
    ルギー回収手段とを備えることを特徴とする車両用内燃
    機関の補助装置。
  3. 【請求項3】請求項2の車両用内燃機関の補助装置は、 車両の減速量を調節するブレーキペダルの踏力を検出す
    る踏力検出手段と、 この踏力検出手段の検出する前記ブレーキペダルの踏力
    に応じて、前記ロス低減手段を制御し、前記内燃機関の
    ポンピングロスを制御するロス調節手段とを備えること
    を特徴とする車両用内燃機関の補助装置。
  4. 【請求項4】請求項2の車両用内燃機関の補助装置は、 車両の減速量を調節するブレーキペダルの踏力を検出す
    る踏力検出手段と、 この踏力検出手段の検出する前記ブレーキペダルの踏力
    が所定値よりも大きい場合に、前記内燃機関のポンピン
    グロスが増加するように前記ロス低減手段を制御するロ
    ス調節手段とを備えることを特徴とする車両用内燃機関
    の補助装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかの車両
    用内燃機関の補助装置において、 前記流体継手を乾式クラッチに置き換え、前記直結クラ
    ッチを廃止した場合、 前記ロックアップ解除判断手段は、前記乾式クラッチの
    締結状態を検出する締結状態検出手段に置き換えられ、 前記減速ロックアップ手段および前記ロックアップ解除
    判断手段は、廃止され、 前記燃料復帰手段は、前記締結状態検出手段が前記乾式
    クラッチの締結状態の解除を検出した際に、前記燃料調
    節手段によって前記内燃機関へ燃料の供給を行うことを
    特徴とする車両用内燃機関の補助装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4のいずれかの車両
    用内燃機関の補助装置において、 前記ロックアップ解除判断手段は、前記回転数検出手段
    によって前回検出した回転数と、今回検出した回転数と
    の差が、所定回転数より大きい場合に、実際にロックア
    ップが解除されたと判断することを特徴とする車両用内
    燃機関の補助装置。
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