JP3367505B2 - 外壁施工構造 - Google Patents

外壁施工構造

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JP3367505B2 JP2000092706A JP2000092706A JP3367505B2 JP 3367505 B2 JP3367505 B2 JP 3367505B2 JP 2000092706 A JP2000092706 A JP 2000092706A JP 2000092706 A JP2000092706 A JP 2000092706A JP 3367505 B2 JP3367505 B2 JP 3367505B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,構造躯体に留め付け金具を介し
て固定した隣り合う外壁板の間に,目地処理部材を配設
してなる外壁施工構造に関する。
【0002】
【従来技術】従来より,建築物の外壁施工構造において
は,隣り合う外壁板の突き合せ接合部や,外壁板と出隅
柱との突き合せ接合部には,ハットジョイナーや目地ジ
ョイナーを配設し,その上からシーリング材を打設して
ある。かかる外壁施工構造は,施工に手間がかかり,工
期が長くなる。また,目地部分の表面の仕上がり具合
は,直接目に入る外装表面の一部となるため,施工技術
に熟練を要する。
【0003】また,上記シーリング材は,例えば変成シ
リコーン系,ポリサルファイド系,ポリウレタン系等の
樹脂からなるため,目地部分に光沢を生じ目立つ。それ
故,外壁板の表面と馴染みにくいという問題がある。更
に,上記シーリング材の経年変化による目地やせや,耐
候性が不充分なために起こる劣化も避け難い。これによ
り,外壁施工構造は,外観意匠性が低下し,雨仕舞い性
能にも支障を来すこととなる。
【0004】上記のような不具合を解消するために,例
えば,特開平8−232355号公報,特開平9−32
137号公報,特開平9−291616号公報等に示さ
れるような目地処理部材が提案されている。上記目地処
理部材は,隣り合う外壁板の間の目地に嵌合する嵌め込
み部材と,構造躯体に固定され上記嵌め込み部材を嵌合
固定するための受け板部材とからなる。そして,弾力性
を有する上記嵌め込み部材が,隣り合う上記外壁板の側
面に密着することにより,雨水の浸入を防止している。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記外壁施工
構造は,いずれも,上記外壁板を構造躯体に直接固定す
るものである。即ち,上記外壁板を構造躯体に固定する
際には,釘等を上記外壁板に打ち付ける。
【0006】それ故,上記外壁施工構造の外観意匠性が
低下するとと共に,上記外壁板にひび割れ等の損傷が生
ずるおそれもある。更には,上記構造躯体と上記外壁板
との間には,特に間隙は設けられておらず通気性が不充
分である。そのため,上記構造躯体や外壁板の劣化が起
こりやすいという問題もある。
【0007】かかる問題を解決するために,上記外壁板
を上記構造躯体に留め付け金具を介して固定する外壁施
工構造がある。該外壁施工構造においては,外壁板自体
に釘等を打ち付ける必要がないため,上記外壁板の外観
意匠性の低下や,上記外壁板のひび割れ等のおそれがな
い。また,上記外壁施工構造は,上記外壁板と構造躯体
との間に通気層が形成され,通気性に優れている。その
ため,上記構造躯体や外壁板の劣化を防止することがで
きる。
【0008】そして,上記外壁施工構造の場合にも,目
地部からの水の浸入を防ぐために目地処理部材を施工す
ることができる。ところが,上記外壁施工構造において
は,上述のごとく上記外壁板と構造躯体との間に間隙が
生ずるため,万一,上記目地処理部材と外壁板との間か
ら水が浸入すると,これが外壁板の裏側や構造躯体へ達
することがある。これにより,上記構造躯体や外壁板を
劣化させるおそれがある。
【0009】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,防水性に優れ,施工容易な外壁施工構造
を提供しようとするものである。
【0010】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,建築物の
構造躯体に対して複数の外壁板を留め付け金具を介して
固定し,左右に隣り合う上記外壁板の間の目地部に目地
処理部材を配設してなる外壁施工構造において,上記目
地処理部材は,上記構造躯体に固定する受け板部材と,
該受け板部材に嵌合固定する嵌め込み部材とからなり,
上記受け板部材は,帯状の基板部と,該基板部の長手方
向に沿って形成された一対の壁条部と,該両壁条部の外
側にそれぞれ設けた弾力性を有するバックアップ材とを
有すると共に,上記一対の壁条部の間には上記嵌め込み
部材を嵌合するための嵌合溝部を,また上記壁条部と上
記バックアップ材との間には通水溝を有してなり,一
方,上記嵌め込み部材は,上記目地部を閉塞するための
弾力性を有する表面目地形成部と,該表面目地形成部の
長さ方向に沿って設けた凸条部とを有し,かつ,上記外
壁施工構造は,上記バックアップ材に上記外壁板の側端
部における裏側面を密着させ,上記嵌め込み部材の上記
凸条部を上記受け板部材の上記嵌合溝部に嵌合させると
共に上記表面目地形成部を上記外壁板の端面に密着させ
て施工してなり,また上記受け板部材と上記嵌め込み部
材と上記外壁板とにより導水路を形成してなることを特
徴とする外壁施工構造にある。
【0011】本発明において最も注目すべきことは,上
記受け板部材と上記嵌め込み部材と上記外壁板とにより
導水路を形成していることである。即ち,該導水路は,
上記外壁板と上記嵌め込み部材とにより,上記受け板部
材の通水溝を外壁施工構造における表側から閉塞するこ
とにより得られるものである。また,上記受け板部材
は,上記構造躯体に対し,例えば胴縁を介して固定して
もよいし,直接固定してもよい。また,上記構造躯体
は,木材によって構成されていることが好ましいが,金
属等の他の材料により構成されていてもよい。
【0012】次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記外壁施工構造は,上述のごとく,上記嵌め込み部材
の表面目地形成部を上記外壁板の端面に密着させてい
る。そのため,隣り合う外壁板の間の目地部からの浸水
を防ぐことができる。
【0013】また,上記外壁施工構造は,上記のごと
く,上記導水路を形成している。そして,該導水路の一
部は,上記バックアップ材に外壁板の側端部における裏
側面を密着させることにより形成されている。即ち,上
記導水路は,上記構造躯体や,側端部を除く外壁板の裏
側面とは遮断された空間である。そのため,上記目地部
において,上記表面目地形成部と上記外壁板の端面との
間から万一水が浸入しても,その水は,上記導水路を通
って下方へ流れ,上記外壁板の裏側面や上記構造躯体に
達するおそれがない。それ故,上記外壁施工構造は防水
性に優れ,浸水による外壁板や構造躯体の劣化を招くお
それがない。
【0014】また,上記外壁施工構造における目地部の
処理は,上記目地処理部材を施工することにより行うこ
とができる。即ち,例えば上記構造躯体に取付けた胴縁
に上記受け板部材を固定し,外壁板を施工した後,上記
嵌め込み部材を上記受け板部材に嵌合させることによ
り,目地部の処理を容易に行うことができる。そのた
め,上記外壁施工構造は,容易に施工することができ
る。
【0015】また,上記バックアップ材は弾力性を有す
るため,上記外壁板を施工するにあたり,その側端部の
裏側面を上記バックアップ材に密着させることが容易で
ある。即ち,上記留め付け金具や胴縁等の各部材に多少
の前後方向の寸法ずれがあっても,上記バックアップ材
の弾力性により,そのずれを吸収することができ,上記
外壁板をバックアップ材に確実に密着させて施工するこ
とができる。従って,一層施工容易かつ防水性に優れた
外壁施工構造を得ることができる。
【0016】以上のごとく,本発明によれば,防水性に
優れ,施工容易な外壁施工構造を提供することができ
る。
【0017】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記嵌め込み部材における表面目地形成部の意匠面は,そ
の幅方向の中央部が上記外壁板の表面の色と異なる溝部
色であり,それ以外の部分が上記外壁板の表面と略同等
の色である外壁表面色であることが好ましい。これによ
り,外観意匠性に優れた外壁施工構造を得ることができ
る。
【0018】即ち,上記嵌め込み部材を外壁板の目地部
に施工した際,溝部色である上記表面目地形成部の中央
部を目地部の底面とし,外壁表面色である上記表面目地
形成部の両脇部を外壁板の端面に密着する部分とするこ
とができる。そのため,上記外壁板に上記目地処理部材
が違和感なく融合すると共に,立体感を表出することが
できる。
【0019】また,特に突き合わせ接合に供する外壁板
の切断寸法誤差によって目地幅が若干広がった場合に
も,目地部の底面となる上記表面目地形成部の中央部の
溝部色の幅が一定であるので,目地幅が広がったように
は見えず,一定の目地幅に見えるという効果を奏する。
上記溝部色とは,例えば上記外壁表面色よりも暗い色で
あり,灰色,黒色等を用いることができる。
【0020】次に,請求項3に記載の発明のように,上
記受け板部材の基板部は,鋼材からなる芯材の表面に合
成ゴムを被覆してなることが好ましい。これにより,上
記受け板部材の耐水性を持たせ,強度を確保すると共
に,構造躯体への固定が容易となる。
【0021】次に,請求項4に記載の発明のように,上
記嵌め込み部材は,合成ゴムからなることが好ましい。
これにより,上記嵌め込み部材に耐水性を持たせ,上記
受け板部材に容易に嵌合することができると共に,上記
外壁板に確実に密着させることができる。それ故,一層
施工容易かつ防水性に優れた外壁施工構造を得ることが
できる。
【0022】次に,請求項5に記載の発明のように,上
記バックアップ材は,樹脂発泡体であることが好まし
い。これにより,上記外壁板を容易かつ確実に,上記バ
ックアップ材に密着させることができる。それ故,一層
施工容易かつ防水性に優れた外壁施工構造を得ることが
できる。
【0023】また,上記バックアップ材は柔軟性を有す
るため,上記留め付け金具が上記受け板部材の基板部に
かかるように施工せねばならない場合でも,不陸を発生
させることなく,上記留め付け金具を胴縁等に施工する
ことができる。即ち,上記留め付け金具によって押さえ
つけると,柔軟性を有する上記バックアップ材は充分に
変形するため,施工の障害とならない。
【0024】
【発明の実施の形態】実施形態例 本発明の実施形態例にかかる外壁施工構造につき,図1
〜図8を用いて説明する。本例の外壁施工構造1は,図
1〜図3に示すごとく,建築物の構造躯体10に対して
複数の外壁板2を留め付け金具11を介して固定し,左
右に隣り合う上記外壁板2の間の目地部17に目地処理
部材3を配設してなる。なお,図3は,図2のA−A線
矢視断面相当の図であり,図1は,図3のB−B線矢視
断面相当の図である。
【0025】上記目地処理部材3は,図4に示すごと
く,上記構造躯体10に取付けた胴縁14に固定する受
け板部材31と,該受け板部材31に嵌合固定する嵌め
込み部材32とからなる。上記受け板部材31は,図
5,図6に示すごとく,帯状の基板部311と,該基板
部311の長手方向に沿って形成された一対の壁条部3
12と,該両壁条部312の外側にそれぞれ設けた弾力
性を有するバックアップ材313とを有する。更に,上
記一対の壁条部312の間には上記嵌め込み部材32を
嵌合するための嵌合溝部314が,また上記壁条部31
2と上記バックアップ材313との間には通水溝315
が形成されている。
【0026】一方,上記嵌め込み部材32は,図7,図
8に示すごとく,上記目地部17を閉塞するための弾力
性を有する表面目地形成部321と,該表面目地形成部
321の長さ方向に沿って設けた凸条部322とを有す
る。
【0027】図4(B)に示すごとく,上記外壁施工構
造1は,上記バックアップ材313に上記外壁板の側端
部21における裏側面22を密着させている。そして,
上記嵌め込み部材32の上記凸条部322を上記受け板
部材31の上記嵌合溝部314に嵌合させると共に上記
表面目地形成部321を上記外壁板2の端面23に密着
させている。
【0028】また,図4(B)に示すごとく,上記受け
板部材31と上記嵌め込み部材32と上記外壁板2とに
より導水路13を形成している。即ち,該導水路13
は,上記外壁板2と上記嵌め込み部材32とにより,上
記受け板部材31の通水溝315を外壁施工構造1の表
側から閉塞することにより得られるものである。図2に
示すごとく,上記目地処理部材3は縦方向の目地部17
に配設され,上記導水路13はこれに沿って上下方向に
形成されている。
【0029】図7,図8(A)に示すごとく,上記嵌め
込み部材32における表面目地形成部321の意匠面3
23は,その幅方向の中央部324が上記外壁板2の表
面の色と異なる溝部色である。そして,それ以外の部分
である両脇部325が上記外壁板2の表面と略同等の色
である外壁表面色である。例えば,上記溝部色は灰色で
あり,上記外壁表面色はベージュ(駱駝色)である。
【0030】上記表面目地形成部321は,図4
(A),図7に示すごとく,上記凸条部322と一体成
形された基体部320に,中央部が灰色でその両脇がベ
ージュの帯状のゴムシート329を熱圧着してなる。こ
れにより,上記表面目地形成部321の意匠面323
を,上記のごとくベージュと灰色に色分けしている。
【0031】また,図4(B)に示すごとく,上記外壁
板2の目地部17に嵌合した目地処理部材3の嵌め込み
部材32は,表面目地形成部321の両脇部325が上
記中央部324に対し略直角に折れ曲がり,上記外壁板
2の端面23に密着している。また,図4(A),図7
に示すごとく,上記嵌め込み部材32の凸条部322に
は,その左右に二対の突起条326が形成されている。
図4(B)に示すごとく,上記凸条部322を上記受け
板部材31の嵌合溝部314に嵌合した状態において
は,上記突起条326が受け板部材31の壁条部312
に係合してその抜けを防止している。即ち,上記突起条
326がその弾力性により広がる方向へ付勢された状態
で,上記凸条部322は上記嵌合溝部314に嵌合され
ている。
【0032】また,図4,図5に示すごとく,上記受け
板部材31の基板部311は,鋼材からなる芯材316
の表面にPVC(ポリ塩化ビニル)等の合成ゴムを被覆
してなる。また,上記嵌め込み部材322は,クロロス
ルホン化ポリエチレン等の合成ゴムからなる。また,上
記バックアップ材313は,独立気泡タイプの樹脂発泡
体であり,接着剤317を介して上記基板部311に接
着してある。
【0033】また,本例の外壁施工構造1においては,
図1〜図3に示すごとく,上記外壁板2が,留め付け金
具11を介して,構造躯体10に取付けた胴縁14に対
して固定されている。即ち,上記留め付け金具11を上
記胴縁14に釘111により固定し,上記外壁板2は,
その上端部24及び下端部25を上記留め付け金具11
に係合固定している。上記胴縁14は,上記構造躯体1
0の柱15に縦方向に固定されており,上記胴縁14と
柱15との間には防水紙16を介在させている(図
1)。
【0034】また,図3に示すごとく,上記外壁板2の
上端部24には下実部241が,下端部25には上実部
251が形成されている。上記外壁施工構造1において
は,上側の外壁板2の上実部251と下側の外壁板2の
下実部241とを合決り接合している。そして,図2,
図3に示すごとく,上記下実部241に打設されたコー
キング材26が,上記上実部251の裏側面によって押
圧され,雨水の浸入を防止する構造を形成している。
【0035】また,図3に示すごとく,上記外壁板2の
下端部25と上端部24における表側面には,段状切欠
部271が設けられ,両者によって横目地部27が形成
される。また,図2に示すごとく,上記外壁板2の表側
面29には,所定間隔をもって横溝部28が形成されて
いる。上記外壁板2の表側面29には,上記横目地部2
7と上記横溝部28を除いて,外壁表面色であるベージ
ュの塗料層290が形成されている。また,上記横目地
部27と横溝部28には,溝部色である灰色の塗装が施
されている。
【0036】次に,本例の外壁施工構造の施工方法につ
き,図2,図4を用いて説明する。即ち,まず上記目地
処理部材3の受け板部材31を構造躯体10の胴縁14
に,釘を打って固定する。また,上記留め付け金具11
を上記胴縁14に釘111によって固定する。
【0037】次いで,図4(A)に示すごとく,上記左
右の外壁板2,2を,それぞれの側端部21における裏
側面22を上記バックアップ材313に密着させて,上
記留め付け金具11を介して上記構造躯体10に固定す
る。次いで,図4(B),図2に示すごとく,上記嵌め
込み部材32を,隣り合う上記外壁板2の間の目地部1
7に嵌め込む。このとき,図4(B)に示すごとく,上
記嵌め込み部材32の凸条部322を上記受け板部材3
1の嵌合溝部314に嵌合させると共に,上記表面目地
形成部321の両脇部325を上記外壁板2の端面23
に密着させる。
【0038】次に,本例の作用効果につき説明する。上
記外壁施工構造1は,上述のごとく,上記嵌め込み部材
32の表面目地形成部321を上記外壁板2の端面23
に密着させている。そのため,隣り合う外壁板2の間の
目地部17からの浸水を防ぐことができる。
【0039】また,上記外壁施工構造1は,上記のごと
く,上記導水路13を形成している(図4(B))。そ
して,該導水路13の一部は,上記バックアップ材31
3に外壁板2の側端部21における裏側面22を密着さ
せることにより形成されている。即ち,上記導水路13
は,上記構造躯体10や,側端部21を除く外壁板2の
裏側面22とは遮断された空間である。
【0040】そのため,上記目地部17において,上記
表面目地形成部321と上記外壁板2の端面23との間
から万一水が浸入しても,その水は,上記導水路13を
通って下方へ流れ,上記外壁板2の裏側面22や上記構
造躯体10に達するおそれがない。それ故,上記外壁施
工構造1は防水性に優れ,浸水による外壁板2や構造躯
体10の劣化を招くおそれがない。
【0041】また,上記外壁施工構造1における目地部
17の処理は,上記目地処理部材3を施工することによ
り行うことができる。即ち,上記胴縁14に上記受け板
部材31を固定し,上記留め付け金具11によって外壁
板2を施工した後,上記嵌め込み部材32を上記受け板
部材31に嵌合させることにより,目地部17の処理を
容易に行うことができる。そのため,上記外壁施工構造
1は,容易に施工することができる。
【0042】また,上記バックアップ材313は弾力性
を有するため,上記外壁板2を施工するにあたり,その
裏側面22を上記バックアップ材313に密着させるこ
とが容易である。即ち,上記留め付け金具11や胴縁1
4等の各部材に多少の前後方向の寸法ずれがあっても,
上記バックアップ材313の弾力性により,そのずれを
吸収することができ,上記外壁板2をバックアップ材3
13に確実に密着させて施工することができる。従っ
て,一層施工容易かつ防水性に優れた外壁施工構造1を
得ることができる。
【0043】また,上記バックアップ材313が弾力性
を有することにより,上記留め付け金具11を上記受け
板部材311にかかるほど接近して取付けても,外壁板
2の側端部21における裏側面22を,上記バックアッ
プ材313に確実に密着させることができる。
【0044】また,上記嵌め込み部材32における表面
目地形成部321の意匠面323は,その幅方向の中央
部324が上記外壁板2の表面の色と異なる溝部色(灰
色)であり,それ以外の部分である両脇部325が上記
外壁板2の表面と略同等の色である外壁表面色(ベージ
ュ)である。そのため,上記目地処理部材3を用いた上
記外壁施工構造1は優れた外観意匠性を得ることができ
る。
【0045】即ち,図4(B)に示すごとく,上記嵌め
込み部材32を外壁板2の目地部17に施工した際,溝
部色である上記表面目地形成部321の中央部324を
目地部17の底面とし,外壁表面色である上記表面目地
形成部321の両脇部325を外壁板2の端面23に密
着する部分とすることができる。そのため,上記外壁板
2に上記目地処理部材3が違和感なく融合すると共に,
立体感を表出することができる。即ち,上記目地処理部
材3を配設した目地部17は,上記外壁板2の表側面2
9に形成された上記横溝部28及び上記横目地部27と
同様の外観とすることができる。
【0046】また,特に突き合わせ接合に供する外壁板
2の切断寸法誤差によって目地幅が若干広がった場合に
も,目地部17の底面となる上記表面目地形成部321
の中央部324の溝部色の幅が一定であるので,目地幅
が広がったようには見えず,一定の目地幅に見えるとい
う効果を奏する。
【0047】また,上記受け板部材31の基板部311
は,鋼材からなる芯材316の表面に合成ゴムを被覆し
てなるため,上記受け板部材31の強度を確保できると
共に,構造躯体10への固定が容易となる。また,上記
嵌め込み部材32は合成ゴムからなるため,上記嵌め込
み部材31を,上記受け板部材31に容易に嵌合するこ
とができると共に,上記外壁板2に確実に密着させるこ
とができる。それ故,一層施工容易かつ防水性に優れた
外壁施工構造1を得ることができる。
【0048】また,上記バックアップ材313は樹脂発
泡体であるため,上記外壁板2を容易かつ確実に,上記
バックアップ材313に密着させることができる。それ
故,一層施工容易かつ防水性に優れた外壁施工構造を得
ることができる。また,上記バックアップ材313は柔
軟性を有するため,上記留め付け金具11が上記受け板
部材31の基板部311にかかるように施工せねばなら
ない場合でも,不陸を発生させることなく,上記留め付
け金具11を胴縁14に施工することができる。即ち,
上記留め付け金具11によって押さえつけると,柔軟性
を有する上記バックアップ材313は充分に変形するた
め,施工の障害とならない。
【0049】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,防水性
に優れ,施工容易な外壁施工構造を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例における,外壁施工構造の断面斜視
図。
【図2】実施形態例における,外壁施工構造の正面図。
【図3】図2のA−A線矢視断面相当の外壁施工構造の
断面図。
【図4】実施形態例における,(A)嵌め込み部材の嵌
合前,(B)嵌め込み部材の嵌合後の目地処理部材の説
明図。
【図5】実施形態例における,受け板部材の斜視図。
【図6】実施形態例における,受け板部材の平面図。
【図7】実施形態例における,嵌め込み部材の斜視図。
【図8】実施形態例における,嵌め込み部材の(A)表
面側の平面図,(B)裏面側の平面図。
【符号の説明】
1...外壁施工構造, 10...構造躯体, 11...留め付け金具, 13...導水路, 17...目地部, 2...外壁板, 21...側端部, 22...裏側面, 23...端面, 3...目地処理部材, 31...受け板部材, 311...基板部, 312...壁条部, 313...バックアップ材, 314...嵌合溝部, 315...通水溝, 32...嵌め込み部材, 321...表面目地形成部, 322...凸条部,

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の構造躯体に対して複数の外壁板
    を留め付け金具を介して固定し,左右に隣り合う上記外
    壁板の間の目地部に目地処理部材を配設してなる外壁施
    工構造において,上記目地処理部材は,上記構造躯体に
    固定する受け板部材と,該受け板部材に嵌合固定する嵌
    め込み部材とからなり,上記受け板部材は,帯状の基板
    部と,該基板部の長手方向に沿って形成された一対の壁
    条部と,該両壁条部の外側にそれぞれ設けた弾力性を有
    するバックアップ材とを有すると共に,上記一対の壁条
    部の間には上記嵌め込み部材を嵌合するための嵌合溝部
    を,また上記壁条部と上記バックアップ材との間には通
    水溝を有してなり,一方,上記嵌め込み部材は,上記目
    地部を閉塞するための弾力性を有する表面目地形成部
    と,該表面目地形成部の長さ方向に沿って設けた凸条部
    とを有し,かつ,上記外壁施工構造は,上記バックアッ
    プ材に上記外壁板の側端部における裏側面を密着させ,
    上記嵌め込み部材の上記凸条部を上記受け板部材の上記
    嵌合溝部に嵌合させると共に上記表面目地形成部を上記
    外壁板の端面に密着させて施工してなり,また上記受け
    板部材と上記嵌め込み部材と上記外壁板とにより導水路
    を形成してなることを特徴とする外壁施工構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記嵌め込み部材に
    おける表面目地形成部の意匠面は,その幅方向の中央部
    が上記外壁板の表面の色と異なる溝部色であり,それ以
    外の部分が上記外壁板の表面と略同等の色である外壁表
    面色であることを特徴とする外壁施工構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記受け板部
    材の基板部は,鋼材からなる芯材の表面に合成ゴムを被
    覆してなることを特徴とする外壁施工構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
    上記嵌め込み部材は,合成ゴムからなることを特徴とす
    る外壁施工構造。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記バックアップ材は,樹脂発泡体であることを特徴と
    する外壁施工構造。
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