JP3349250B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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JP3349250B2
JP3349250B2 JP05656094A JP5656094A JP3349250B2 JP 3349250 B2 JP3349250 B2 JP 3349250B2 JP 05656094 A JP05656094 A JP 05656094A JP 5656094 A JP5656094 A JP 5656094A JP 3349250 B2 JP3349250 B2 JP 3349250B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジン負荷が予め
設定されたリーン領域判定負荷より小さい時に、空燃比
A/Fを理論空燃比(λ=1)よりもリーンにするよう
なエンジンの空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例のエンジンの空燃比制御装
置としては例えば特公平4−48932号公報に記載の
装置がある。
【0003】すなわち、エンジン負荷が予め設定された
リーン領域判定負荷よりも小さい時に空燃比を理論空燃
比(A/F=14.7)に対してリーンにすると共に、
上述のリーン領域判定負荷を車速(負荷の絶対値)に応
じて変更し、車速がたとえば45km/hよりも高い
時、上述のリーン領域判定負荷を高くして、リーンバー
ン領域を広げるように構成したエンジンの空燃比制御装
置である。
【0004】しかし、この従来装置においては次のよう
な問題点があった。つまり、空燃比の切換負荷が大きい
高車速時は、空燃比をリッチからリーンに切換えた際
(その切換え時点における空燃比の変化量が同一であっ
ても)には、空燃比によるトルク変化の比率は低車速時
と同じであっても、斯る高車速時にはトルクの絶対量が
大きいので、大きいトルク差(大きいトルク落ち)に起
因して、運転者が違和感を覚え、これを解消するために
運転者がアクセル踏込み操作を行なうと、このアクセル
操作によって再度リーンからリッチに切換わる所謂ハン
チングが生ずる問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、リーン領域判定負荷を負荷の絶対値つまり
車速に応じて変更し、車速が高い程、上述のリーン領域
判定負荷を高くして、リーンバーン領域を広げると共
に、上述のリーン領域判定負荷に高車速時程大となるヒ
ステリシス(ここに、ヒステリシスとは、上記リーン領
域判定負荷に対して、エンジン負荷が低負荷側から高負
荷側へ変化する時の空燃比切換ラインと、エンジン負荷
が高負荷側から低負荷側へ変化する時の空燃比切換ライ
ンとが異なるように設定されたヒステリシスのこと)を
設けることで、空燃比の切換負荷が大きい高車速時は、
空燃比をリッチからリーンに切換えた際の大きいトルク
差に起因して、運転者のアクセル操作によって再度リー
ンからリッチに切換わりハンチングするのを、ヒステリ
シスを大きくすることで防止しつつ、低車速時は空燃比
を切換えた際のトルク差が小さいため、ヒステリシスを
小さくすることで、リーン移行を速やかに行ない、燃費
の向上を図ることができるエンジンの空燃比制御装置の
提供を目的とする。
【0006】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、リーン時にスロット
ル弁をバイパスするバイパス通路からスロットル弁上下
流(スロットル弁前後)の差圧を利用して、吸入空気量
を増量することで、リーン時のトルクダウンを防止する
ことができるエンジンの空燃比制御装置の提供を目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、エンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手
段と、該エンジン負荷検出手段により検出されたエンジ
ン負荷が予め設定されたリーン領域判定負荷より小さい
か否かを判定するリーン判定手段と、上記リーン判定手
段の判定結果に基づいてエンジン負荷が上記リーン領域
判定負荷より小さい時に空燃比を理論空燃比に対してリ
ーンにすべくリーンバーンを行なうリーンバーン手段と
を備えたエンジンの空燃比制御装置であって、上記リー
ン領域判定負荷を高車速時は低車速時に対して大きく設
定すると共に、上記リーン領域判定負荷に対して、エン
ジン負荷が低負荷側から高負荷側へ変化する時の空燃比
切換ラインと、エンジン負荷が高負荷側から低負荷側へ
変化する時の空燃比切換ラインとが異なるように設定さ
れたヒステリシスを設け、上記ヒステリシスは低車速時
に小さく、高車速時に大きくなるように設定したエンジ
ンの空燃比制御装置であることを特徴とする。
【0008】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、スロットル弁をバイ
パスするバイパス通路にエアコントロール弁を介設し、
上記リーンバーン手段の作動時に上記エアコントロール
弁を開弁して吸入空気量を増量する吸気増量手段を設け
たエンジンの空燃比制御装置であることを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明によれ
ば、図11にクレーム対応図で示すように、上述のリー
ン判定手段P1はエンジン負荷CEが予め設定されたリ
ーン領域判定負荷より小さいか否かを判定し、リーンバ
ーン手段P2は上述のリーン判定手段P1の判定結果に
基づいてエンジン負荷が上述のリーン領域判定負荷より
小さい時に空燃比を理論空燃比(λ=1)に対してリー
ンにすべくリーンバーンを行なうが、上記リーン領域判
定負荷を負荷の絶対値つまり車速に応じて変更すると共
に、このリーン領域判定負荷を車速が高い程、大きくな
るように設定して、高車速側でのリーンゾーンを広げ、
しかも、上記リーン領域判定負荷に対して、エンジン負
荷が低負荷側から高負荷側へ変化する時の空燃比切換ラ
インと、エンジン負荷が高負荷側から低負荷側へ変化す
る時の空燃比切換ラインとが異なるように設定されたヒ
ステリシスを設け、このヒステリシスは低車速時に小さ
く、高車速時に大きくなるように設定したので、次のよ
うな効果がある。
【0010】すなわち、空燃比の切換負荷が大きい高車
速時は、空燃比をリッチからリーンに切換えた際のトル
ク落ちが大となり、運転者(ドライバ)は違和感を覚え
るため、該運転者のアクセル踏込み操作によって再度リ
ーンからリッチに切換わるようなハンチングが発生しよ
うとするが、リーン領域判定負荷に対するヒステリシス
を高車速時程大となるように設定しているので、上述の
ハンチングを防止することができる効果がある。
【0011】また低車速時は空燃比をリッチからリーン
に切換えた際のトルク落ちが小さいので、ヒステリシス
を小さくすることで、リーン移行を速やかに行なうこと
ができ、この結果、燃費の向上を図ることができる効果
がある。この発明の請求項2記載の発明は、上記請求項
1記載の発明の効果と併せて、上述の吸気増量手段はリ
ーンバーン手段の作動時にバイパス通路のエアコントロ
ール弁を開弁してスロットル弁上下流の差圧により吸入
空気量を増量するので、リーン時のトルクダウンを防止
することができる効果がある。
【0012】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はエンジンの空燃比制御装置を示し、図1
において、吸入空気を浄化するエアクリーナの後位にエ
アフロセンサ1を接続して、このエアフロセンサ1で吸
入空気量Qを検出すべく構成している。
【0013】上述のエアフロセンサ1の後位にはスロッ
トルボディ2を接続し、このスロットルボディ2内のス
ロットルチャンバ3には、吸入空気量を制御するスロッ
トル弁4を配設している。そして、このスロットル弁4
下流の吸気通路には、所定容積を有する拡大室としての
サージタンク5を接続し、このサージタンク5下流に吸
気ポート6と連通する吸気マニホルド7を接続すると共
に、この吸気マニホルド7にはインジェクタ8を配設し
ている。
【0014】一方、エンジン9の燃焼室10と適宜連通
する上述の吸気ポート6および排気ポート11には、動
弁機構(図示せず)により開閉操作される吸気弁12と
排気弁13とをそれぞれ取付け、またシリンダヘッド1
4にはスパークギャップを上述の燃焼室10に臨ませた
点火プラグ15を取付けている。
【0015】上述の排気ポート11にエキゾーストマニ
ホルド16を接続し、このエキゾーストマニホルド16
と連通する排気通路17に空燃比センサ18を配設する
と共に、この排気通路17の後位には有害ガスを無害化
する触媒コンバータ19いわゆるキャタリストを接続し
ている。
【0016】ところで、上述のスロットル弁4をバイパ
スする第1バイパス通路20を設け、この第1バイパス
通路20にはISC(アイドルスピードコントロール)
機構としてのISCバルブ21を介設する一方、上述の
スロットル弁4をバイパスする第2バイパス通路22を
設け、この第2バイパス通路22にはリーン時に開弁制
御されるエアコントロール弁23(いわゆるACV)を
介設し、さらに、上述のスロットルボディ2にはスロッ
トルセンサ24を、またウオータジャケット25には水
温センサ26をそれぞれ配設している。
【0017】図2はエンジンの空燃比制御装置の制御回
路を示し、CPU30は、エアフロセンサ1からの吸入
空気量Q、ディストリビュータ27からのエンジン回転
数Ne、スロットルセンサ24からのスロットル開度T
VO、スロットルセンサ24と一体的に設けられたアイ
ドルスイッチ28からのON、OFF信号、水温センサ
26からのエンジン冷却水の水温t、車速センサ29か
らの車速V、空燃比センサ18からの空燃比A/F等の
必要な各種信号入力に基づいて、ROM31に格納され
たプログラムに従って、インジェクタ8およびエアコン
トロール弁23を駆動制御し、またRAM32は必要な
テーブル、マップ、データ等を記憶する。
【0018】ここで、上述のCPU30はエンジン負荷
を検出するエンジン負荷検出手段(図6に示すフローチ
ャートの第1ステップ51参照)と、該エンジン負荷検
出手段により検出された現行のエンジン負荷CEが予め
設定されたリーン領域判定負荷CEdL(図3参照)よ
り小さいか否かを判定するリーン判定手段(図6に示す
フローチャートの各ステップ52,54参照)と、上記
リーン判定手段の判定結果に基づいてエンジン負荷CE
が上述のリーン領域判定負荷CEdLより小さい時に空
燃比A/Fを理論空燃比(λ=1)に対してリーンにす
べくリーンバーンを行なうリーンバーン手段(図6に示
すフローチャートの第5ステップ55参照)と、上述の
リーンバーン手段の作動時に上記エアコントロール弁2
3を開弁して吸入空気量を増量する吸気増量手段(図5
に示すフローチャートの第3ステップ43参照)とを兼
ねる。
【0019】しかも、上述のリーン領域判定負荷CEd
Lは図3に示すように高車速時は低車速時に対して大き
く設定し、かつ上述のリーン領域判定負荷CEdLに対
してエンジン負荷が低負荷側から高負荷側へ変化する時
の空燃比切換ラインと、エンジン負荷が高負荷側から低
負荷側へ変化する時の空燃比切換ラインとが異なるよう
に設定されたヒステリシス(hys)を設け、このヒステリ
シス(hys)の幅を低車速時に小さく、高車速時に大きく
なるように設定している。ここで、エンジン負荷CEが
低負荷側から高負荷側へ変化する際には図3の実線の値
(TGmax) によりリーンゾーンからλ=1ゾーンに切換わ
り、逆にエンジン負荷CEが高負荷側から低負荷側へ変
化する際には図3の点線の値(TGmin) によりλ=1ゾー
ンからリーンゾーンに切換わる。
【0020】図4はスロットル開度TVOとトルクとの
関係を示す特性図で、空燃比をλ=1からリーンに変更
する場合、スロットル開度TVOが大きい時はトルク落
ち量が大となり、スロットル開度TVOが小さい時はト
ルク落ち量が小となることを現わし、図3のヒステリシ
ス(hys)の大小はこの図4のトルク落ち量の大小と対応
させている。
【0021】このように構成したエンジンの空燃比制御
装置の作用を、図5、図6に示すフローチャートを参照
して、以下に詳述する。まず図5を参照して、エアコン
トロール弁23の開閉制御を示すフローチャートについ
て述べると、第1ステップ41で、CPU30はエアフ
ロセンサ1からの吸入空気量Q、ディストリビュータ2
7からのエンジン回転数Ne、スロットルセンサ24か
らのスロットル開度TVO、アイドルスイッチ28から
のON、OFF信号、水温センサ26からの水温tなど
の必要な各種信号の読込みを実行すると共に、CE=Q
/Neの演算式によりエンジン負荷CEを求める。
【0022】次に第2ステップ42で、CPU30はリ
ーンバーン実行か否かを判定する。この判定は図7に示
す判定ロジックに基づいて行なう。つまり、水温tが7
0℃以上、エンジン回転数Neが3000rpm 以下、ア
イドルスイッチ28がOFFの全条件が成立し、かつ現
行のエンジン負荷CEがエンリッチ判定負荷以下もしく
はスロットル開度TVOが1/2以下の何れかの条件が
成立した時にリーンバーンが実行判定される。
【0023】上述の第2ステップ42で、リーンバーン
実行のYES判定が成された時には次の第3ステップ4
3に移行する一方、NO判定が成された時には別の第4
ステップ44に移行する。
【0024】上述の第3ステップ43で、CPU30は
第2バイパス通路22に介設したエアコントロール弁2
3を開弁(オープン)する一方、上述の第4ステップ4
4で、CPU30はエアコントロール弁23を閉弁(ク
ローズ)する。上述の第3ステップ43でリーン時に対
応して上述のエアコントロール弁23を開弁すると、ス
ロットル弁4前後の差圧により第2バイパス通路22か
ら吸入空気が供給されるので、この吸入空気量の増量に
より、リーン時のトルクダウンを防止することができ
る。
【0025】次に図6を参照して、空燃比制御を示すフ
ローチャートについて述べると、第1ステップ51でC
PU30はエアフロセンサ1からの吸入空気量Q、ディ
ストリビュータ27からのエンジン回転数Ne、スロッ
トルセンサ24からのスロットル開度TVO、アイドル
スイッチ28からのON、OFF信号、水温センサ26
からの水温t、車速センサ29からの車速Vなどの必要
な各種信号の読込みを実行すると共に、CE=Q/Ne
の演算式によりエンジン負荷CEを求める。
【0026】次に第2ステップ52で、CPU30は図
7に示す判定ロジックに基づいてリーンバーン実行か否
かを判定し、YES判定時には次の第3ステップ53に
移行する一方、NO判定時には別の第6ステップ56に
移行し、この第6ステップ56で、CPU30は空燃比
A/Fをλ=1と成す理論空燃比運転を実行する。
【0027】上述の第3ステップ53で、CPU30は
MT(手動変速機)かAT(自動変速機)かを判定す
る。この変速機種別信号はCPU30に予め入力されて
いる。そしてMT判定時には第5ステップ55にスキッ
プする一方、AT判定時には次の第4ステップ54に移
行する。
【0028】この第4ステップ54で、CPU30は判
定値XCEが「1」か「0」かを判定する。この判定は
図8および図3に示すように現行のエンジン負荷CEが
高負荷側から低負荷側に変化する時は、値(TGmax) から
値(TGmin) に達した時、「1」と判定し、現行のエンジ
ン負荷CEが低負荷側から高負荷側に変化する時は、値
(TGmin) から値(TGmax) に達した時、「0」と判定す
る。ここで、上述の各値(TGmax) ,(TGmin) 間は車速V
に対応して変化するヒステリシス(hys) に対応する。
【0029】そして上述の第4ステップ54でXCE=
1と判定された時には次の第5ステップ55に移行し、
XCE=0と判定された時には別の第6ステップ56に
移行する。
【0030】上述の第5ステップ55でCPU30は空
燃比A/Fを理論空燃比(λ=1)に対してリーンにす
るようにリーンバーン運転を実行する一方、上述の第6
ステップ56で、CPU30は空燃比A/Fを理論空燃
比A/F=14.7にするように、例えば空燃比フィー
ドバック制御により、λ=1運転を実行する。
【0031】以上要するに、リーン判定手段(図6の各
ステップ52,54参照)は現行のエンジン負荷CEが
予め設定されたリーン領域判定負荷CEdL(図3参
照)より小さいか否かを判定し、リーンバーン手段(図
6の第5ステップ55参照)は上述のリーン判定手段の
判定結果に基づいて現行のエンジン負荷CEが上述のリ
ーン領域判定負荷CEdLより小さい時に空燃比A/F
を理論空燃比(A/F=14.7)に対してリーンにす
べくリーンバーンを行なうが、上述のリーン領域判定負
荷CEdLを負荷の絶対値つまり車速Vに応じて変更す
ると共に、このリーン領域判定CEdLを車速Vが高い
程、大きくなるように設定して、高車速側でのリーンゾ
ーンを図3に示す如く広げ、しかも、上述のリーン領域
判定負荷CEdLに対して、エンジン負荷が低負荷側か
ら高負荷側へ変化する時の空燃比切換ラインと、エンジ
ン負荷が高負荷側から低負荷側へ変化する時の空燃比切
換ラインとが異なるように設定されたヒステリシス(hy
s) を設け、このヒステリシス(hys) は図3に示す如く
低車速時に小さく、高車速時に大きくなるように設定し
たので次のような効果がある。
【0032】すなわち、空燃比の切換負荷が大きい高車
速時は、空燃比をリッチからリーンに切換えた際のトル
ク落ちが大となり、ドライバは違和感を覚えるため、該
ドライバのアクセル踏込み操作によって再度、リーンか
らリッチに切換わるようなハンチングが発生しようとす
るが、リーン領域判定負荷CEdLに対するヒステリシ
ス(hys) を高車速時程大となるように設定しているの
で、このヒステリシス(hys) により上述のハンチングを
防止することができる効果がある。
【0033】また低車速時は空燃比をリッチからリーン
に切換えた際のトルク落ちが小さいので、ヒステリシス
(hys) を小さくすることで、リーン移行を速やかに行な
うことができ、この結果、燃費の向上を図ることができ
る効果がある。
【0034】加えて、上述の吸気増量手段(図5の第3
ステップ43参照)はリーンバーン手段の作動時に第2
バイパス通路22のエアコントロール弁23を開弁し
て、スロットル弁4上下流の差圧により吸入空気量を増
量するので、リーン時のトルクダウンを防止することが
できる効果がある。
【0035】図9はエンジンの空燃比制御装置の他の実
施例を示す制御回路図であって、CPU30は、エアフ
ロセンサ1からの吸入空気量Q、ディストリビュータ2
7からのエンジン回転数Ne、スロットルセンサ24か
らのスロットル開度TVO、該スロットルセンサ24と
一体的に設けられたアイドルスイッチ28からのON、
OFF信号、水温センサ26からのエンジン冷却水の水
温t、車速センサ29からの車速V、空燃比センサ18
からの空燃比A/F、エアコンスイッチ61からのO
N、OFF信号、吸気負圧を検出するブーストセンサ6
2からのブーストBなどの必要な各種信号入力に基づい
て、ROM31に格納されたプログラムに従って、イン
ジエクタ8およびエアコントロール弁23(いわゆるA
CVを駆動制御し、またRAM63はリーン領域判定負
荷CEdLを車速Vに対応して可変すると共に、値(T
Gmax )(TGmin )のヒステリシスを車速Vに対応し
て可変するマップ(図10参照)や必要なデータを記憶
する。
【0036】上述のマップ(図10参照)は横軸に車速
Vをとり、縦軸に吸気負圧B[mmHg]およびリーン
領域判定負荷CEdL(但し、全負荷時を100%とし
た百分率で示す)をとって、車速Vと吸気負圧B(また
はエンジン負荷CE)とに対応して上述のリーン領域判
定負荷CEdLおよび値(TGmax )(TGmin )間の
ヒステリシスを設定した設定手段である。
【0037】例えば、車速Vが0km/h 〜約5km/h の
範囲ではヒステリシスを2%とし、車速Vが約5km/h
〜約15km/h の範囲ではヒステリシスを3%とし、車
速Vが約15km/h 以上の高車速時においてはヒステリ
シスを4%(吸気負圧の約30mmHgに相当)としてい
る。またリーン領域判定負荷CEdLは図10から明ら
かな如く車速Vが高くなる程、その値が大となるように
設定している。
【0038】さらに、エアコン(空気調和装置のこと)
をONにした場合には、エンジン負荷が大きくなるの
で、これに対応した値(TGmax A)を併せて設定して
いる。
【0039】而して、上述のCPU30は、車速センサ
29からの車速V、エアコンスイッチ61からのON、
OFF信号およびブーストセンサ62からのブーストB
などの必要な各種信号を読込んで、図10のマップに基
づいた空燃比制御を実行することにより、高車速時程ヒ
ステリシスを大きくして前述のハンチングを防止し、ま
た低車速時程ヒステリシスを小さく速やかなリーン移行
を行なう制御を、より一層細かく実行することができる
と共に、エアコンONに対応した空燃比制御を実行する
ことができる効果がある。
【0040】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明のリーン判定手段は、実施例のCP
U30制御による各ステップ52,54に対応し、以下
同様に、エンジン負荷検出手段は、第1ステップ51
(図6参照)に対応し、リーンバーン手段は、CPU3
0制御による第5ステップ55に対応し、バイパス通路
は、第2バイパス通路22に対応し、吸気増量手段は、
CPU30制御による第3ステップ43に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるもの
ではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンジンの空燃比制御装置を示す系統
図。
【図2】制御回路ブロック図。
【図3】車速に対するリーン領域判定負荷の状態を示す
説明図。
【図4】スロットル開度に対するトルクの変化状態を示
す特性図。
【図5】エアコントロール弁の開閉制御を示すフローチ
ャート。
【図6】空燃比制御を示すフローチャート。
【図7】リーンバーン実行条件の論理説明図。
【図8】判定処理の説明図。
【図9】本発明のエンジンの空燃比制御装置における他
の実施例を示す制御回路ブロック図。
【図10】RAMに記憶させたマップの説明図。
【図11】クレーム対応図。
【符号の説明】
4…スロットル弁 22…第2バスパス通路 23…エアコントロール弁 43…吸気増量手段 51…エンジン負荷検出手段 52,54…リーン判定手段 55…リーンバーン手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 45/00 301 F02D 45/00 301G (56)参考文献 特開 平1−163435(JP,A) 特開 昭58−48754(JP,A) 特開 平1−163432(JP,A) 特開 昭62−218632(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 - 45/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン負荷を検出するエンジン負荷検出
    手段と、該エンジン負荷検出手段により検出されたエン
    ジン負荷が予め設定されたリーン領域判定負荷より小さ
    いか否かを判定するリーン判定手段と、上記リーン判定
    手段の判定結果に基づいてエンジン負荷が上記リーン領
    域判定負荷より小さい時に空燃比を理論空燃比に対して
    リーンにすべくリーンバーンを行なうリーンバーン手段
    とを備えたエンジンの空燃比制御装置であって、上記リ
    ーン領域判定負荷を高車速時は低車速時に対して大きく
    設定すると共に、上記リーン領域判定負荷に対して、エ
    ンジン負荷が低負荷側から高負荷側へ変化する時の空燃
    比切換ラインと、エンジン負荷が高負荷側から低負荷側
    へ変化する時の空燃比切換ラインとが異なるように設定
    されたヒステリシスを設け、上記ヒステリシスは低車速
    時に小さく、高車速時に大きくなるように設定したエン
    ジンの空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】スロットル弁をバイパスするバイパス通路
    にエアコントロール弁を介設し、上記リーンバーン手段
    の作動時に上記エアコントロール弁を開弁して吸入空気
    量を増量する吸気増量手段を設けた請求項1記載のエン
    ジンの空燃比制御装置。
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