JP3348056B2 - 無杼織機におけるタックイン装置 - Google Patents

無杼織機におけるタックイン装置

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JP3348056B2
JP3348056B2 JP28143499A JP28143499A JP3348056B2 JP 3348056 B2 JP3348056 B2 JP 3348056B2 JP 28143499 A JP28143499 A JP 28143499A JP 28143499 A JP28143499 A JP 28143499A JP 3348056 B2 JP3348056 B2 JP 3348056B2
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    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D47/00Looms in which bulk supply of weft does not pass through shed, e.g. shuttleless looms, gripper shuttle looms, dummy shuttle looms
    • D03D47/40Forming selvedges
    • D03D47/48Forming selvedges by inserting cut end of weft in next shed, e.g. by tucking, by blowing

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Looms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、無杼織機における
タックイン装置に関するものであって、特に、経糸列の
側方に配設した複数のノズルからの噴射流の協動により
緯糸の端部を経糸開口内に吹き入れる形式のタックイン
装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】無杼織機において、緯入れ後、筬打ちさ
れた緯糸の端部を緯入れされた次の経糸開口内に折り返
して耳組織を形成するタックイン装置として、経糸列の
側方において経糸列を指向して配設されたタックインノ
ズルの噴射流により緯糸の端部を経糸開口内に吹き入れ
る形式のものが知られている(例えば、特開平1−17
4645号公報、実公平6−16952号公報)。
【0003】なお、従来における上記形式のタックイン
装置では、タックインノズルは織前と平行か、あるいは
織前側に向けて指向するように配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の形式のタックイン装置の場合、タックインノズル
の噴射流は、織前と平行かあるいは織前側に向けて緯糸
端部に作用するため、緯糸端部は把持等を解放された直
後からこの噴射流の方向に向けて折り返される。このた
め、緯糸端部は、折り返し部付近において緩みを生じ易
くなったり、あるいは、折り返された緯糸端部の一部が
織前に干渉し、折り返しが充分に行われなくなるおそれ
がある。この為、製織された織布の耳部付近に経糸の緩
み・解れ等が生じ、織布の欠点が発生するという問題が
生じる。
【0005】また、従来のタックイン装置では、タック
インノズルが織前に近い経糸の開口量が小さい部分を指
向するため、緯糸端部は、この開口量が小さい部分に向
けて吹き入れられることとなる。この為、緯糸端部が経
糸に引っ掛かり易くなり、耳形成不良が発生するといっ
た問題も生じる。
【0006】なお、実公平6−16952号公報には、
タックイン装置において、ワープラインに沿って並設さ
れた2つのタックインノズル(第1、第2タックインノ
ズル)を設けるとともに、織前側に位置する第2タック
インノズルを織前に対し経糸列の送出側(以下、単に送
出側という)に向けて指向させることが記載されてい
る。
【0007】但し、このタックイン装置にあっても、先
行して噴射流を緯糸端部に作用させる第1タックインノ
ズルは、織前側に向けて指向しているため、前述の従来
のタックイン装置と同様の問題が発生し易い。また、両
タックインノズルを同時に噴射させるとともに、両者か
らの噴射流の軸線を交差させているため、送出側に向か
う噴射流が打ち消され、その合流は織前側に向かうもの
となる。よって、このタックイン装置によっても、従来
のタックイン装置の問題を解決するには至らず、同様の
問題が依然として発生するものとなっている。
【0008】本発明は、前記従来技術の問題点を鑑みて
なされたものであり、その目的は、経糸列の側方に配設
されたノズルの噴射流により緯糸端部を折り返しつつ経
糸開口内に吹き入れる形式のタックイン装置において、
緯糸端部の折り返し部付近に緩みが発生することを防ぐ
とともに、経糸への掛かりによる耳形成不良が発生する
ことを防ぎ、安定した耳形成が行える装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記目的
を達成するための本発明の構成は、経糸列の側方に配設
した複数のノズルからの噴射流の協動により緯糸の端部
を経糸開口内に吹き入れる形式のタックイン装置におい
て、前記複数のノズルが、織前近傍に配置されて織前と
略平行方向を指向するタックインノズルと、該タックイ
ンノズルに並設されて織前に対し鋭角を為して経糸列の
送出側を指向する1以上の補助タックインノズルとを含
んでおり、前記補助タックインノズルが、前記タックイ
ンノズルに先行して緯糸の端部に噴射流を作用させるべ
く配設されることをその要旨とする。
【0010】なお、前記おける『略平行方向』とは、織
前と平行な方向に加え、その織前側または送出側に所定
の傾きを為すものも含む。また、この所定の傾きとは、
織前側にあっては、タックインノズルからの噴射流が、
折り返される緯糸端部の先端にまで充分に作用させるこ
とができる範囲の傾きであり、送出側にあっては、緯糸
端部が、筬打ちにより屈曲することなく織前と平行に織
り込まれるような傾きで折り返されるように噴射流を作
用させることができる範囲の傾きである。すなわち、タ
ックインノズルの織前側への傾きが大きすぎる場合、噴
射流が、折り返される緯糸端部の先端にまで充分に作用
せず、先端が屈曲した状態で織り込まれるおそれがあ
る。また、送出側への角度が大きすぎる場合、折り返さ
れた緯糸端部の筬に対する角度が大きいため、筬の進出
に伴って緯糸端部が屈曲した状態となり、その状態のま
ま織り込まれるおそれがある。従って、上記『所定の傾
き』は、このような不具合の発生しない程度に、織前に
対し傾斜を為した方向である。
【0011】前記補助タックインノズルは、その噴射方
向の軸線がタックインノズルの噴射方向の軸線と交差し
ない方向を指向するものとしてもよい。
【0012】また、前記補助タックインノズルが2以上
備えられている場合には、各補助タックインノズルは、
それぞれの噴射方向の軸線が互いに交差しない方向に指
向しているものとしてもよいし、さらに、前記タックイ
ンノズルが織前に対して経糸列の送出側に為す角度より
も大きい角度であって、かつ、それぞれが織前に対し異
なる角度を為す方向に指向しているものとして織前に対
し為す角度大きい順にリレー的に噴射を行わせるものと
してもよい。
【0013】
【作用及び効果】上記発明の構成によると、緯入れさ
れ、筬打ちされた後の緯糸において、その端部が、ま
ず、補助タックインノズルの噴射作用域にある状態から
補助タックインノズルの噴射流により、送出側に吹き流
されつつ緯入れされた次の経糸開口内に導かれる。この
とき、緯糸の端部は、折り返し点を支点として送出側に
付勢され、折り返し点付近を含めて緩みのない状態とな
る。また、織前よりも離れた開口量の大きい位置に向け
て噴射流が作用するため、緯糸の端部が経糸に掛かるこ
となく経糸開口内に導かれる。その後、タックインノズ
ルからの噴射流により、緯糸の端部が、緩みのない状態
で織前とほぼ平行に経糸開口内に吹き入れられる。従っ
て、緯糸の端部は、経糸に掛かることなく、緩みのない
状態で折り返され、安定して確実な耳形成が行われる。
【0014】また、前記補助タックインノズルを、その
噴射方向の軸線がタックインノズルの噴射方向の軸線と
交差しない方向を指向させることにより、補助タックイ
ンノズルの噴射流がタックインノズルの噴射流に及ぼす
影響は非常に小さいものとなる。従って、緯糸の端部に
対する補助タックインノズルによる付勢力を維持しつ
つ、タックインノズルによる噴射を行うことができ、一
層緩みのない状態で緯糸の端部を折り返すことができ
る。
【0015】さらに、2以上の補助タックインノズルを
備えることにより、緯糸端部に対する付勢力をより強い
ものとして緩みを確実に取り去ることができると共に、
各補助タックインノズルを、互いの軸線が交差しない方
向を指向されることにより、各補助タックインノズルか
らの噴射流同士の干渉を小さくし、緯糸の端部を安定し
た状態で送出側に付勢することができる。
【0016】また、複数の補助タックインノズルにおい
て、織前に対し為す角度大きい順、すなわち、緯糸端部
の先端部側に噴射流を作用させるものから順にリレー的
に噴射を行わせることにより、緯糸端部は先端部付近か
ら順次付勢され、姿勢の乱れが少ない安定した状態で付
勢される。従って、耳形成動作が安定した状態で行われ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳述する。
【0018】図1〜図5に示すのは、本発明のタックイ
ン装置の一実施形態であって、タックイン装置20は、
無杼織機10における経糸T列の側方において、織前C
Fをを含む位置でカッタCTに隣接して配設されている
(図1、2)。
【0019】無杼織機10は、緯糸Yを経糸T、T …
が形成する開口内に緯入れする緯入ノズルMNと、緯入
ノズルMNによって緯入れされた緯糸Yを織前CFに筬
打ちして織布Wを形成する筬Rとを備えている。なお、
図示の例では、緯入ノズルMNは、筬Rを支持し、前後
(図の上下)に揺動運動を行うリードホルダ(図示な
し)に搭載されおり、リードホルダの揺動による筬打ち
運動時において筬Rとともに前後に揺動運動を行う。
【0020】また、カッタCTは、無杼織機10の緯入
れ側、反緯入れ側に各1組が設けられており、各カッタ
CT、CTは、タックイン装置20の反経糸T列側の側
方に配設される。そして、このカッタCT、CTは、緯
入ノズルMNによって緯入れされた緯糸Yが織前CFに
筬打ちされた後、緯糸Yの経糸T列よりも突出する緯糸
端部Yeを所定長さに切断するように動作するものであ
る。
【0021】各タックイン装置20は、厚板状のフロッ
ク体からなるノズルブロック21を本体としてなり、こ
のノズルブロック21にスリット22、捕捉孔23、解
放孔24、ガイド孔251、252、253が形成され
ている(図1、図3)。
【0022】スリット22は、送出側に開口するととも
に、経糸T側、カッタCT側にも開放され、3方向に開
放されたものとなっている。また、図示の例においてこ
のスリット22は、その前端部にガイド面22a、22
aが形成されている。
【0023】捕捉孔23は、スリット22内に導入され
た緯糸端部Yeを、その先端部付近で捕捉するものであ
って、スリット22の奥部に連通して下向きに形成され
ている。また、この捕捉孔23には、スリット22を挟
んで対向する同径のエア通路26が直線上に連接されて
いる。なお、このエア通路26には、ねじ込み式のニッ
プル26aが付設されており、エア通路26は、このニ
ップル26aを介して図示しないエア供給源に接続され
ている。従って、捕捉孔23には、ニップル26a、エ
ア通路26を介してエア供給源からのエアを導入するこ
とができるものとなっている。
【0024】解放孔24は、捕捉状態にある緯糸端部Y
eを捕捉孔23から解放し、スリット22の前方に吹き
流すための解放ノズル24Nとして機能するものであ
り、スリット22の後方において捕捉孔23よりも経糸
T側でスリット22の最奥部に開口するように形成され
ている。なお、解放孔24にも、エア供給源に接続され
た別のニップル24aが付設されており、ニップル24
aを介してエア供給源からのエアを導入することができ
るものとなっている。
【0025】ガイド孔251、252、253は、緯糸
端部Yeを経糸Tの開口内に吹き入れるためのタックイ
ンノズル及び補助タックインノズルとして機能するもの
であり、図示の例の場合、最も織前側に位置するガイド
孔251がタックインノズル251Nとして、ガイド孔
252、253が補助タックインノズル252N、25
3Nとして機能する。
【0026】この各ガイド孔251、252、253
は、スリット22の上下において、スリット22と平行
にカッタCT側に延び、ノズルブロック21の経糸T側
の側面に開口するように形成されている。また、各ガイ
ド孔251、252、253は、それぞれエア通路25
1a、252a、253a及びニップル251b、25
2b、253bを介してエア供給源に接続されており、
これらを介してエア供給源からのエアを導入することが
できるものとなっている。
【0027】なお、ガイド孔251、252、253
は、上記のようにスリット22と平行に穿設されている
ものに代え、ワープラインWLを含む織布Wと平行な平
面を指向するように上下方向に傾斜させて穿設したもの
としてもよい。また、図示の例では、各ガイド孔25
1、252、253をスリット22の上下に設けたが、
これは上下のいずれか一方であってもよい。
【0028】ノズルブロック21は、スリット22の奥
部に開口する捕捉孔23が織前CFの延長線上に位置
し、かつ、スリット22がワープラインWLとほぼ平行
になるようにして、カッタCTと、経糸T列との間に配
置されている(図1、図5)。このとき、スリット22
のガイド面22a、22aは、送出側に開口し、ガイド
孔251、252、253の開口位置は、経糸Tが作る
開口内に納まるものとする。
【0029】以上のようなタックイン装置20におい
て、本発明では、補助タックインノズル252N、25
3Nが織前CFに向けて鋭角を為しつつ経糸T列の送出
側を指向するように形成されている。
【0030】また、本実施形態では、図4に示すよう
に、補助タックインノズル252N、253Nが織前C
Fに対して為す角度θ2、θ3は、タックインノズル2
51Nが織前に対して為す角度θ1よりも大きく設定さ
れている(θ2、θ3>θ1)。なお、タックインノズ
ル251Nは、前述した所定の傾きの範囲内にある角度
θ1を織前CFに対して為し、経糸T列の送出側を指向
させて形成されている。但し、タックインノズル251
Nは、織前CFと平行であってもよいし、また、前述し
た所定の傾きの範囲内であれば、織前CF側を指向する
ものとしてもよい。
【0031】さらに、図示の例では、補助タックインノ
ズル253Nが織前CFに対して為す角度θ3は、補助
タックインノズル252Nが織前に対して為す角度θ2
よりも大きく設定されており(θ3>θ2)、両補助タ
ックインノズル252N、253Nの噴射方向の軸線が
交差しないものとなっている(図4)。但し、この両角
度θ2、θ3は同じであってもよく(θ2=θ3)、こ
の場合においても、両補助タックインノズル252N、
253Nの噴射方向の軸線が交差しないものとなる。
【0032】また、本実施形態では、タックインノズル
251N、及び補助タックインノズル252N、253
Nによるエアの噴射は、図6に示すように、織前CFに
対して為す角度が大きい補助タックインノズル253N
から順にリレー的に行うものとなっている。
【0033】以下、これらの構成からなる無杼織機10
のタックイン措置20の作用について、図7を基に説明
する。なお、図示の例は、給糸側のタックイン装置20
についてのみ記載してあるが、反給糸側のタックイン装
置20についても同様に作用するものである。
【0034】緯入ノズルMNによって緯入れされた緯糸
Yは、筬Rによって織前CF側にもたらされ、筬Rによ
って織前CFに筬打ちされる。この過程において、緯入
ノズルMNから経糸T列に連なる緯糸端部Yeは、一方
の案内面22aを介してスリット22内に導入され、筬
打ち時においてスリット22の奥部に達する(図7
(A))。このとき緯糸端部Yeは、カッタCT、スリ
ット22を経て織前CFにまでほぼ直線状に連なるとと
もに、スリット22の奥部に開口する捕捉孔23上に位
置する。
【0035】筬打ち後、カッタCTを作動させて緯糸端
部Yeを切断して緯入ノズルMN側を自由端にするとと
もに、捕捉孔23にエアを導入すると、緯糸端部Ye
は、その自由端側がエアを介して捕捉孔23に捕捉され
る。
【0036】次いで、経糸T、T … の開口運動により
織前CF上の緯糸Yが拘束された後、捕捉孔23に対す
るエアの導入を停止するとともに解放ノズル24Nにエ
アを供給し、解放ノズル24Nからスリット22の前方
に向けてエアを噴射する(図6(B))。これにより、
緯糸端部Yeが捕捉孔23から引き出されるとともにス
リット22の前方に吹き流される。そして、緯糸端部Y
eは、織前CF側の端部の折り返し部を支点として送出
側に屈曲され、補助タックインノズル253N、252
N及びタックインノズル251Nの作用域に導かれる。
【0037】そこで、まず、補助タックインノズル25
3Nにエアを供給し、経糸T、T… によって形成され
る緯入れされた次の経糸開口内に向けてエアを噴射する
(図6(C))。このとき、補助タックインノズル25
3Nからの噴射流は、緯糸端部Yeの先端部付近に対
し、織前CFに対して為す角度が最も大きい角度θ3の
方向に作用する。従って、緯糸端部Yeは、この方向で
経糸Tの送出側に付勢されつつ経糸開口内に吹き入れら
れる。
【0038】次いで、補助タックインノズル253Nか
らのエアの噴射を継続した状態で、補助タックインノズ
ル252Nにエアを供給し、補助タックインノズル25
3Nからエアの噴射を行う(図6(D))。なお、補助
タックインノズル253Nの噴射は、補助タックインノ
ズル252Nの噴射開始後、図6に示す所定のタイミン
グで停止されるものとする。これにより、緯糸端部Ye
は、より織前CFに近い角度θ2の方向に吹き流され、
この方向で経糸送出側に付勢されつつ織前CF側に向け
て屈曲される。
【0039】このように、緯糸端部Yeは、補助タック
インノズル253N、252Nにより経糸Tの送出側に
付勢されつつ経糸開口内に吹き入れられるため、折り返
し部で緩みが発生することなく経糸開口内に折り返され
る。
【0040】また、緯糸端部Yeの先端により近い位置
に噴射流を作用させる補助タックインノズル253Nか
ら順次噴射を行うため、緯糸端部Yeが中間部で屈曲す
ることなく、伸張された状態で経糸開口内に吹き入れら
れる。従って、緯糸端部Yeは、中間部での緩みあるい
は先端部での屈曲等が発生することなく、織前CFに向
けて近づけられる。
【0041】その後、補助タックインノズル252Nか
らのエアの噴射を継続した状態で、タックインノズル2
51Nにエアを供給し、タックインノズル251Nから
エアの噴射を行う(図6(E))。なお、補助タックイ
ンノズル252Nの噴射は、タックインノズル251N
の噴射開始後、図6に示す所定のタイミングで停止され
るものとする。これにより、緯糸端部Yeは、折り返し
部で緩みがなく、かつ伸張された状態で、織前CFとほ
ぼ平行な状態に折り返される。そして、続く次の緯糸の
緯入れ及び筬打ち等により、織布Wに織り込まれ、強固
な耳組織が形成される。
【0042】
【他の実施の形態】以上の実施形態では、タックイン装
置20は、補助タックインノズルとして2つのノズル2
52N、253Nを備えたものについて述べたが、本発
明はこれに限らず、補助タックインノズルは1以上であ
ればよい。
【0043】また、前述の実施形態では、タックインノ
ズル251N及び補助タックインノズル252N、25
3Nが捕捉孔23よりも前方(経糸Tの送出側)でスリ
ット22を挟んで上下に設けられたものについて述べた
が、例えば、図8に示すように、タックインノズル25
1N及び補助タックインノズル252N、253Nが、
スリット22の奥部にある捕捉孔23よりも後方でスリ
ット22と同じ高さ位置に設けられたものとしてもよ
い。
【0044】なお、この構成の場合、タックイン装置2
0は、図示のように、捕捉孔23が織前CFよりも経糸
Tの送出側に位置するように配置される。また、緯糸端
部Yeは、捕捉孔23に捕捉された状態で既にタックイ
ンノズル251N及び補助タックインノズル252N、
253Nの作用域に存在するため、解放ノズル24Nは
省略することができる。
【0045】タックインノズル251Nと補助タックイ
ンノズル252N、253Nとは、前述の実施形態のよ
うにワープラインWLの平行方向に沿って並設されるも
のに限らず、例えば、図9に示すように、ワープライン
WLと直交する方向に沿って並設されるものとしてもよ
い。この場合、最もスリットに近いノズルをタックイン
ノズル251Nとするのが好ましく、また、各ノズルの
指向方向は、前述の実施形態と同様のものとすればよ
い。なお、この実施形態の場合、補助タックインノズル
252N、253Nがスリット22から離れた位置に設
けられるため、両ノズル252N、253Nは、ワープ
ラインWLを指向するように上下に傾斜させて設けるの
が好ましい。
【0046】また、補助タックインノズル252N、2
53Nは、タックインノズル251Nが織前CFに対し
て為す角度よりも大きい角度を為して送出側を指向する
ものに限らず、タックインノズル251Nが送出側を指
向する場合において、例えば図10(A)、(B)、
(C)に示すように、補助タックインノズル252N、
253Nの一方または両方が、タックインノズル251
Nが織前CFに対して角度と同じ角度を織前に対して為
して指向するものとしてもよい。
【0047】すなわち、本発明においては、各補助タッ
クインノズルは、織前に対し鋭角を為して送出側を指向
するものであれば、どのような角度を為して指向するも
のであってもよく、その角度は、噴射流の緯糸端部への
作用を考慮して適宜に設定すればよい。
【0048】なお、図10(C)に示す例の場合、両補
助タックインノズル252N、253Nの噴射方向の軸
線が交差するものとなっている。このように、各補助タ
ックインノズルあるいはタックインノズルの指向方向に
よっては、補助タックインノズル同士、あるいは補助タ
ックインノズルとタックインノズルの噴射方向の軸線が
交差するものとなり、両者の噴射流が干渉して噴射方向
に影響を及ぼす場合がある。但し、この場合であって
も、両者の噴射流の干渉が緯糸端部の折り返しに悪影響
を及ぼさない程度、あるいは噴射タイミングの違いによ
り他方の噴射流に影響を及ぼさないものであれば、この
ように構成されたものであってもよい。
【0049】また、前述の実施形態においては、解放ノ
ズル24Nを経糸T列と平行な方向を指向するものと
し、緯糸端部Yeを捕捉孔23から引き出し、補助タッ
クインノズルの作用域にもたらすために機能するものと
したが、解放ノズル24Nは、図11に示すように、経
糸T列側に傾斜させて指向するものとし、緯糸端部Ye
を経糸開口内に吹き入れる機能をも有するものとしても
よい。この場合、この解放ノズル24Nは、本発明でい
うところの補助タックインノズルとして機能するものと
なる。
【0050】さらに、複数の補助タックインノズルのそ
れぞれの噴射タイミングは、前述の実施形態のようにリ
レー的に噴射するものに限らず、同時に噴射するもので
あってもよい。また、補助タックインノズルのそれぞれ
の噴射タイミングは、必ずしもタックインノズルに先行
させて噴射するものでなくてもよく、例えば図8に示す
例のように、捕捉状態の緯糸端部との位置関係の違いに
よって噴射流の作用するタイミングが先行する場合に
は、タックインノズルと同時に噴射するものであっても
よい。
【0051】なお、本発明のタックイン装置は、反給糸
側に設けるもの、あるいは図12に示すような2幅取り
の織機の中央に設けるものについては、捕捉孔を省略す
ることもできる。これは、給糸側と異なり、反給糸側及
び中央部については、タックイン動作を行う直前まで緯
糸端部の切断動作を行う必要がないからである。
【0052】さらに、本発明は上記のいずれの実施形態
にも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しな
い限りにおいて種々に変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す破断平面図。
【図2】本発明を備えた無杼織機の一例を示す概略平面
図。
【図3】本発明の一実施形態を示す縦断面図。
【図4】本発明の一実施形態を示す要部断面平面図。
【図5】本発明の一実施形態を示す要部拡大側面図。
【図6】本発明の一実施形態における噴射タイミングを
示す概略線図。
【図7】本発明の一実施形態の動作説明図。
【図8】本発明の他の実施形態を示す破断平面図。
【図9】本発明の他の実施形態を示す要部拡大側面図。
【図10】本発明の他の実施形態を示す要部断面平面
図。
【図11】本発明の他の実施形態を示す破断平面図。
【図12】本発明を備えた無杼織機の他の一例を示す概
略平面図。
【符号の説明】
10 無杼織機 20 タックイン装置 251N タックインノズル 252N、253N 補助タックインノズル T 経糸 Y 緯糸 Ye 緯糸端部 CF 織前 CT カッタ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経糸列の側方に配設した複数のノズルか
    らの噴射流の協動により緯糸の端部を経糸開口内に吹き
    入れる形式のタックイン装置において、前記複数のノズ
    ルが、織前近傍に配置されて織前と略平行方向を指向す
    るタックインノズルと、該タックインノズルに並設され
    て織前に対し鋭角を為して経糸列の送出側を指向する1
    以上の補助タックインノズルとを含んでおり、前記補助
    タックインノズルが、前記タックインノズルに先行して
    緯糸の端部に噴射流を作用させるべく配設されることを
    特徴とする無杼織機におけるタックイン装置。
  2. 【請求項2】 前記補助タックインノズルは、その噴射
    方向の軸線がタックインノズルの噴射方向の軸線と交差
    しない方向を指向することを特徴とする請求項1に記載
    の無杼織機におけるタックイン装置。
  3. 【請求項3】 前記補助タックインノズルが2以上設け
    られており、各補助タックインノズルが、それぞれの噴
    射方向の軸線が互いに交差しない方向を指向することを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無杼織機にお
    けるタックイン装置。
  4. 【請求項4】 前記2以上の各補助タックインノズル
    は、それぞれが、前記タックインノズルが織前に対して
    経糸列の送出側に為す角度よりも大きい角度であって、
    かつ、織前に対し互いに異なる角度を為す方向を指向し
    ており、織前に対し為す角度が大きい順にリレー的に各
    補助タックインノズルの噴射を行わせることを特徴とす
    る請求項3に記載の無杼織機におけるタックイン装置。
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