JP3336730B2 - 角速度センサ - Google Patents
角速度センサInfo
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Description
角速度センサに関するものである。
出する角速度センサが示されている。この角速度センサ
1は、H形形状の振動体2A,2Bを直交させて1本の
支持棒3に固定したもので、このH形形状の振動体2A
の側面には励振用の圧電素子4が張り付けられており、
振動体2Bの側面には励振用圧電素子5が張り付けられ
ている。また、支持棒3の一方側の側面には検出用圧電
素子6が張り付けられ、この面に直角な面には検出用圧
電素子7が張り付けられている。
流電圧を加えて励振用圧電素子4をX軸方向に振動させ
る。それにより、振動体2Aは音叉の振動を起こす。こ
の状態で、例えば、角速度センサ1のZ軸回りに角速度
がかかると、回転軸方向(Z軸方向)と振動方向(X軸
方向)に共に直交する方向(Y軸方向)にコリオリの力
が働いて、支持棒3に張り付けた検出用圧電素子6にそ
の力が加わり、圧電素子6は歪を発生する。この歪の大
きさの電気信号を検出することにより、Z軸回りの角速
度を検知することができる。また、振動体2Bの励振用
圧電素子5をY軸方向に振動し、このセンサ1のX軸回
りに角速度がかかると、Z軸方向にコリオリ力が発生
し、この力が支持棒3の検出用圧電素子6に加わり、圧
電素子6は歪を発生する。この歪の大きさの電気信号を
検出することにより、X軸回りの角速度を検知すること
ができる。これにより、X軸回りとZ軸回りの2軸回り
の角速度を検知する。
動体2A,2Bおよび支持棒3は機械加工によって形成
されており、構造が複雑で、溶接やねじ止め等の組立作
業によって組み立てるために、高精度にセンサ1を作製
することは非常に困難であった。
速度センサは、機械加工のためにどうしても大型化が余
儀なくされる。そこで、この角速度センサを小型化しよ
うとして半導体微細加工技術を利用しようとしても、こ
の半導体微細加工技術では支持棒3の直角な2面に同時
に圧電素子6,7を形成することは極めて困難であり、
H形形状の角速度センサの小型化は極めて難しいという
問題があった。
れたものであり、その目的は、複雑な組立作業も必要の
ない高精度の極めて小型で2軸方向の角速度が検出でき
る角速度センサを提供することにある。
決するために、次のように構成されている。すなわち、
本発明の角速度センサは、センサ基板上に、センサ基板
面内の直交するX軸およびY軸のうちのY軸方向に振動
する第1の振動体が形成され、この第1の振動体には、
前記X軸方向に振動する第2の振動体と、前記X軸およ
びY軸に共に直交し前記センサ基板の表面に垂直となる
Z軸方向に振動する第3の振動体とが設けられ、前記第
1の振動体を前記Y軸方向に振動させる振動励振器と、
前記Z軸回りにかかる角速度による前記第2の振動体の
前記X軸方向の振動の大きさを検出する第1の振動検出
器と、前記X軸回りにかかる角速度による前記第3の振
動体の前記Z軸方向の振動の大きさを検出する第2の振
動検出器とが設けられていることを特徴として構成され
ている。
振動体をY軸方向に振動する。この状態でセンサ基板の
Z軸回りに角速度がかかると、このZ軸方向および第1
の振動体の振動方向に共に直交するX軸方向にコリオリ
力が働き、第2の振動体にコリオリ力の方向の振動が加
えられ、第2の振動体はコリオリ力の方向に振動する。
次に、X軸回りに角速度がかかると、このX軸方向およ
び第1の振動体の振動方向に共に直交するZ軸方向にコ
リオリ力が働き、第3の振動体にコリオリ力の方向の振
動が加えられ、第3の振動体はコリオリ力の方向に振動
する。前記第2の振動体の振動の大きさを第1の振動検
出器によって測定して、Z軸回りの角速度を検出し、第
3の振動体の振動の大きさを第2の振動検出器で測定す
ることで、X軸回りの角速度を検出する。
する。図1には、本実施例の角速度センサが示されてい
る。本実施例は、シリコンの半導体微細加工の技術を利
用して2軸回りの角速度を検出する角速度センサ20を形
成したものである。図1において、四角形状のシリコン
材等のセンサ基板11上には、隙間8を介してポリシリコ
ン等の上側基板13が酸化膜等の支持枠12によって支持さ
れている。この上側基板13には第1の振動体10が形成さ
れており、この第1の振動体10には、センサ基板11の第
1の回転軸方向(例えばZ軸方向)および前記第1の振
動体10の振動方向(Y軸方向)に共に直交する方向(X
軸方向)に振動し、かつ、第1の振動体10と共振周波数
が同じである第2の振動体16と、前記第1の回転軸方向
(Z軸方向)と異なる第2の回転軸方向(例えばX軸方
向)と第1の振動体10の振動方向(Y軸方向)に共に直
交する方向(Z軸方向)に振動し、かつ、第1の振動体
10と共振周波数が同じである第3の振動体17が半導体微
細加工技術によって形成されている。
に向かって複数の凹凸が突出した櫛形電極9Aが固定配
置されており、この櫛形電極9Aに対向する位置の第1
の振動体10側には、この櫛形電極9Aと噛み合う状態の
可動用の櫛形電極9Bが隙間を介して配置され、櫛形電
極9A,9Bが第1の振動体10の振動励振器14として機
能している。この櫛形電極9A,9Bに交流電圧を印加
すると、第1の振動体10は櫛形電極9A,9Bで発生す
る静電力によってY軸方向に振動する構成となってい
る。Si基板上に形成した素子に対しては、このような
櫛形電極を用いることで比較的大きな振幅で振動させる
ことができ、角速度センサとしての感度を向上できる。
(a)の紙面の前後方向)には、第2の振動体16側に可
動用櫛形電極19Bが、この櫛形電極19Bに対向する位置
の第1の振動体10側には櫛形電極19Aが前記櫛形電極19
Bと噛み合う状態で隙間を介して配置され、この櫛形電
極19A,19Bが第2の振動体16の振動の大きさを検出す
る第1の振動検出器15として機能している。
第3の振動体17の下側には隙間21を介して、例えば、ボ
ロンやリン等をドープした導電性の電極18が設けられ、
この導電性電極18が第3の振動体17のZ軸方向の振動の
大きさを検出する第2の振動検出器22として機能してい
る。この第2の振動検出器22は第3の振動体17と導電性
電極18間の静電容量の変化を測定することで、第3の振
動体のZ軸方向の振動の大きさを検知するものである。
の位置に必要数の導体パターンが形成されており、この
導体パターンによって櫛形電極9A,9Bには図示しな
い電源等の駆動部から交流電流が印加されるようになっ
ている。また、櫛形電極19A,19Bや第3の振動体17と
導電性電極18も導体パターンを介して外部の図示しない
パッドに接続され、これら導体パターンを介して各振動
体の検出信号が取り出されるようになっている。
の検出動作を図1〜図3に基づいて説明する。まず、図
示しない駆動部を駆動して櫛形電極9A,9Bに交流電
圧を印加して静電引力により第1の振動体10をY軸方向
(図1の(a)の紙面の左右方向)に振動させる。この
状態で、センサ基板11のZ軸回りに角速度がかかると、
図2に示すように、回転軸(Z軸)方向および第1の振
動体10の振動方向(Y軸方向)に共に直交する方向(X
軸方向)にコリオリの力が発生し、第2の振動体16にコ
リオリ力の方向の振動が加えられ、第2の振動体16がX
軸方向に振動する。このコリオリ力による第2の振動体
16のX軸方向の振動の大きさを第1の振動検出器15の櫛
形電極19A,19Bにより静電容量の変化として測定し、
Z軸回りの角速度を検出する。
に示すように、回転軸(X軸)方向および第1の振動体
10の振動方向(Y軸方向)に共に直交する方向(Z軸方
向)のコリオリの力が発生し、第3の振動体17にコリオ
リ力の方向の振動が加えられ、第3の振動体17がZ軸方
向に振動する。このコリオリ力による第3の振動体17の
Z軸方向の振動の大きさを、図1の(b)に示すよう
に、第3の振動体17と電極18間の静電容量変化として捉
え、第2の振動検出器22によって容量変化を測定し、そ
の測定値からX軸回りの角速度を検出する。このように
して、本実施例の角速度センサ20はX軸回りの角速度と
Z軸回りの角速度の2軸回りの角速度を検出するもので
ある。
利用してセンサ基板に2軸回りの角速度センサを形成す
る構成としたので、従来のように、H形形状の振動体を
作製するときのような溶接やねじ止め等の面倒な組立作
業を行う必要がない。
ように、機械加工の必要がなく、半導体微細加工技術を
利用して作製するので、超小型で、コストも安く、量産
性に優れている。
く、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施例
では、第2の振動体16および第3の振動体17の振動検出
を静電容量を測定することにより検出したが、例えば、
振動体16,17の梁の付け根部分等に圧電膜を形成して圧
電効果を利用した検出方法を用いてもよく、振動体の振
動の大きさを測定できる方法ならば、その検出方法は問
わない。
16,17を両端固定の形状としたが、全部片持ち形状とし
てもよく、一部を片持ち、残りを両端固定としてもよ
く、その組合せ方法は問わない。
転軸をX軸とZ軸の直交2軸に取ったが、回転軸を交叉
軸の2軸としてもよい。この場合は、従来例に比べて軸
方向の検出が分別しているため、混在の振動がなく、検
出感度や検出精度は格段にアップし、検出性能の良いも
のとなる。前記振動体10、振動体16、振動体17は同じ共
振周波数で振動するとしたが、3つの振動体の共振周波
数をそれぞれ、多少ずらしてもよい。
て、センサ基板に2軸回りの角速度センサを形成する構
成としたので、従来のように、H形形状の振動体を作製
するときのような溶接やねじ止め等の面倒な組立作業を
行う必要がない。
うに、機械加工の必要がなく、半導体微細加工技術を利
用して作製するので、超小型で、コストが安く、量産性
に優れている。
回転したときの角速度検出動作の説明図である。
回転したときの角速度検出動作の説明図である。
サの説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 センサ基板上に、センサ基板面内の直交
するX軸およびY軸のうちのY軸方向に振動する第1の
振動体が形成され、この第1の振動体には、前記X軸方
向に振動する第2の振動体と、前記X軸およびY軸に共
に直交し前記センサ基板の表面に垂直となるZ軸方向に
振動する第3の振動体とが設けられ、前記第1の振動体
を前記Y軸方向に振動させる振動励振器と、前記Z軸回
りにかかる角速度による前記第2の振動体の前記X軸方
向の振動の大きさを検出する第1の振動検出器と、前記
X軸回りにかかる角速度による前記第3の振動体の前記
Z軸方向の振動の大きさを検出する第2の振動検出器と
が設けられている角速度センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05491494A JP3336730B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 角速度センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05491494A JP3336730B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 角速度センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07239339A JPH07239339A (ja) | 1995-09-12 |
JP3336730B2 true JP3336730B2 (ja) | 2002-10-21 |
Family
ID=12983880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05491494A Expired - Lifetime JP3336730B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 角速度センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3336730B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH112526A (ja) * | 1997-06-13 | 1999-01-06 | Mitsubishi Electric Corp | 振動型角速度センサ |
JP3885944B2 (ja) * | 2002-04-19 | 2007-02-28 | 日本碍子株式会社 | 振動子および振動型ジャイロスコープ |
KR100880212B1 (ko) * | 2004-03-12 | 2009-01-28 | 파나소닉 덴코 가부시키가이샤 | 자이로 센서 및 이를 이용하는 센서 장치 |
JP4654668B2 (ja) * | 2004-03-12 | 2011-03-23 | パナソニック電工株式会社 | ジャイロセンサおよびそれを用いたセンサ装置 |
JP5159062B2 (ja) | 2006-08-09 | 2013-03-06 | キヤノン株式会社 | 角速度センサ |
-
1994
- 1994-02-28 JP JP05491494A patent/JP3336730B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07239339A (ja) | 1995-09-12 |
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