JP3327647B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3327647B2
JP3327647B2 JP25869993A JP25869993A JP3327647B2 JP 3327647 B2 JP3327647 B2 JP 3327647B2 JP 25869993 A JP25869993 A JP 25869993A JP 25869993 A JP25869993 A JP 25869993A JP 3327647 B2 JP3327647 B2 JP 3327647B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機,プリンタ,プ
ロッタ,ファクシミリ機等に使用される画像形成装置に
関するものであり、特に、トナー担持体により担持され
たトナーを画像形成媒体に直接付着させて画像を形成す
る装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の画像形成装置の一種にアパチャ
電極体を備えたものがある。この画像形成装置は、
(a)トナーを担持するトナー担持体と、(b)そのト
ナー担持体と、画像形成媒体との間に配設され、トナー
担持体側から画像形成媒体側まで貫通した複数のアパチ
ャと、それらアパチャの各々の開口周縁に設けられた
数の制御電極とを有するアパチャ電極体と、(c)画像
形成データに基づいて複数の制御電極への電圧の印加を
それぞれ制御し、トナー担持体から画像形成媒体へのト
ナーの飛翔を制御する制御回路とを含むように構成され
る。
【0003】特開平2−226261号公報に記載の画
像形成装置はその一例である。この画像形成装置におい
ては、アパチャ電極体のトナー担持体側の面に制御電極
が設けられ、画像形成媒体側の面にシールド電極が設け
られ、制御回路がシールド電極と制御電極との間に接続
されて、制御電極への電圧の印加によってシールド電極
と制御電極との間に電界が形成されることにより、トナ
ーがトナー担持体からアパチャのトナー担持体側の開口
へ飛ばされるとともに、アパチャを通過して画像形成媒
体に付着し、画像を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにトナー担持
体,アパチャ電極体および制御回路を含む画像形成装置
において、トナー担持体のアパチャ電極体に対向する面
に担持体電極を設けることによっても、トナーをトナー
担持体から画像形成媒体へ飛ばし、画像を形成すること
ができる。アパチャ電極体の制御電極への電圧の印加お
よびトナー担持体の担持体電極への電圧の印加により形
成される電界によってトナーをトナー担持体から飛ば
し、画像形成媒体に付着させるのであり、この場合、ト
ナー担持体とアパチャ電極体とは近接して設けることが
望ましい。トナーの飛翔距離が短くなり、トナーを飛ば
すのに必要な電圧が小さくなるとともに、トナーが画像
形成媒体に付着するのに要する時間が短くなって画像形
成速度を高くすることができるからである。
【0005】しかしながら、トナー担持体とアパチャ電
極体とを近接して設ければ、短絡が生ずる恐れがある。
担持体電極と制御電極とを絶縁性トナーを介して接触さ
せれば両電極間の距離を特に小さくでき、トナーが両電
極の間に介在する限り短絡は生じないが、トナーがなく
なれば短絡が生ずる。また、担持体電極と制御電極とを
離して設けても短絡が生ずることがある。例えば、磁性
材製のキャリヤにトナーを摩擦帯電により付着させ、担
持体電極の表面にキャリヤを磁気により付着させてトナ
ー担持体にトナーを担持させる場合には、担持体電極の
表面に半径方向にトナーの付着したキャリヤがチェーン
状に並ぶ磁気ブラシが形成され、制御電極と担持体電極
とが短絡することがあるのである。
【0006】制御電極をアパチャの画像形成媒体側の開
口に設ければ、制御電極と担持体電極とが直接接触する
ことはない。しかし、制御電極を形成する金属がアパチ
ャ内周面に付着し、その付着金属を介して制御電極と担
持体電極とが短絡することがある。例えば、アパチャ電
極体の製造時に、絶縁シートの一方の面に制御電極用の
金属層をスポット状に形成した後、そのスポット状金属
層の中央にレーザビームによりアパチャを形成すると同
時にそのアパチャの開口周縁に制御用電極を形成するこ
とが行われるが、アパチャの形成時に制御電極形成用金
属層の金属の一部がアパチャの内周面に付着し、これが
短絡の原因になることがあるのである。
【0007】本発明は、トナー担持体に担持体電極を設
け、かつ、短絡の恐れなく担持体電極とアパチャ電極体
との距離を小さくできる画像形成装置を得ることを課題
として為されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、前記(a)トナー担持体,(b)アパ
チャ電極体および(c)制御回路を含む画像形成装置に
おいて、トナー担持体のアパチャ電極体に対向する面に
担持体電極を設けるとともに、その担持体電極と前記複
数の制御電極の各々との間に前記制御回路を接続し、か
つ、担持体電極を、その担持体電極と複数の制御電極と
の短絡を防止する短絡防止層で覆ったことを要旨とする
ものである。
【0009】ここにおいて「短絡防止層」とは、絶縁層
でもよく、高抵抗層でもよい。高抵抗層とは、実施例の
項において詳述するように、抵抗が大きく、短絡と言え
る程の電子の流れは許容しないが、静電気的には担持体
電極と等価なものである。本発明の望ましい一態様にお
いては、アパチャ電極体とトナー担持体とが、トナー担
持体にトナーが担持されていない状態では互いに接触す
る状態で配設される。そのために、アパチャ電極体とト
ナー担持体とを互いに押し付ける付勢手段が設けられる
ことが望ましく、その付勢手段としては、電気絶縁材料
製のシートに複数のアパチャと複数の制御電極とが設け
られたアパチャ電極体の一端部に引張力を加えることに
より、アパチャ電極とトナー担持体とを押し付けるもの
が特に好適である。また、前記複数の制御電極は、アパ
チャ電極体のトナー担持体側に設けられることが望まし
い。
【0010】
【作用】請求項1に記載の画像形成装置においては、各
アパチャの開口周縁に設けられた制御電極と担持体電極
との間に接続された制御回路により、各制御電極とトナ
ー担持体との間の電界が制御されることによりトナーの
アパチャ通過が制御され、画像形成媒体にトナーによる
画像が形成される。担持体電極は短絡防止層により覆わ
れているため、トナー担持体が制御電極と直接接触し、
あるいはアパチャ内周面の付着金属を介して間接に接触
しても、短絡が生ずることがない。また、アパチャ電極
体とトナー担持体とが離間させられている場合に前述の
磁気ブラシが形成されても短絡が生ずることがない。
【0011】
【発明の効果】このように本発明によれば、トナー担持
体に担持体電極を設けながら短絡が生ずる恐れがなく、
トナー担持体とアパチャ電極体とを近接して、あるいは
互いに接触させて設けることができ、トナーの飛翔距離
が短く、画像形成速度が高い画像形成装置が得られる。
また、トナー担持体とアパチャ電極体との距離が短けれ
ば、トナーをトナー担持体から飛ばすための電気力が小
さくて済み、制御電極への印加電圧を小さくすることが
でき、安価な電圧制御素子を用いて画像形成装置を安価
に構成することができる。
【0012】特に、短絡防止層が高抵抗層により構成さ
れている場合には、静電気的には短絡防止層が担持体電
極の一部として機能し、短絡防止層の表面と制御電極と
の間に電界が形成される。短絡防止層を絶縁層とする場
合に比較して、実質上、短絡防止層の厚さだけ担持体電
極と制御電極との距離を小さくすることができるのであ
り、トナーの飛翔をさらに小さい印加電圧で発生させる
ことができ、安価な電圧制御素子を使用して装置コスト
を更に低減することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1において10はアパチャ電極体であ
り、アパチャ電極体10の上方には1mmの隙間を隔てて
背面電極ローラ12が配設されている。背面電極ローラ
12は図示しないフレームに回転可能に支持されてお
り、図示しない回転駆動装置により矢印Aで示す方向に
回転させられる。
【0014】これらアパチャ電極体10と背面電極ロー
ラ12との間へ記録用紙14が送られる。記録用紙14
は図示しない用紙送り装置によって背面電極ローラ12
の下面に接触する位置へ送られる。矢印Bで示す用紙方
向送り方向において背面電極ローラ12より下流側には
定着装置20が設けられている。定着装置20は加熱ロ
ーラ22と支持ローラ24とを有し、記録用紙14を加
熱して画像を定着させる。
【0015】アパチャ電極体10は、図2に示すように
帯状を成し、厚さ25μmのポリイミド製の絶縁シート
30に直径100μmの複数のアパチャ32が長手方向
に一列に形成されている。複数のアパチャ32は絶縁シ
ート30を貫通して形成され、一方の開口周縁に銅,金
等の金属から成る制御電極34が形成されている。制御
電極34は厚さ1μmであり、アパチャ32の開口に沿
って形成されるとともに、リード36が設けられてい
る。
【0016】アパチャ電極体10は、図1に示すよう
に、トナー供給装置40のトナーケース42に取り付け
られている。トナーケース42の天壁には、記録用紙1
4の送り方向と直交する方向に延びる開口44が形成さ
れ、アパチャ電極体10は、制御電極34が下になると
ともに、長手方向が記録用紙14の送り方向と直交する
方向に平行となる姿勢で配設され、アパチャ電極体10
の用紙送り方向において上流側の端部は図3に示すよう
にトナーケース42の開口44の縁部に固定の取付体4
5に取り付けられ、複数のアパチャの各リード36は集
積回路46に接続されている。下流側の端部は、トナー
ケース42上に用紙送り方向と平行な方向に移動可能に
設けられたスライド47に取り付けられている。スライ
ド47には付勢手段としてのスプリング48が接続さ
れ、アパチャ電極体10に引張力を加える向きに付勢さ
れている。
【0017】トナーケース42内には、図1に示すよう
に、トナー担持ローラ54が用紙送り方向と直交する方
向と平行な軸線のまわりに回転可能に取り付けられてお
り、図示しない回転駆動装置により矢印Cで示す向きに
回転させられる。トナー担持ローラ54は、銅,アルミ
ニウム等金属から成る担持体電極56の表面に厚さ10
μmのポリイミド製の絶縁層58が形成されて成り、ト
ナーケース42に、前記アパチャ電極体10の制御電極
34に接触するとともに、アパチャ電極体10をトナー
ケース42の上面から小距離押し上げる状態となる位置
に取り付けられている。前述のようにアパチャ電極体1
0はスプリング48によって付勢されており、制御電極
34と絶縁層58とはスプリング48の付勢力によって
互に接触した状態に保たれる。
【0018】トナーケース42内にはまた、トナー担持
ローラ54より用紙送り方向において下流側にトナー6
0が収容されている。トナー60は電気絶縁性を有する
絶縁性トナーであり、トナー供給ローラ62によってト
ナー担持ローラ54に供給される。トナー供給ローラ6
2はトナー担持ローラ54とほぼ同じ長さを有し、トナ
ーケース42内にトナー担持ローラ54の回転軸線と平
行な軸線のまわりに回転可能に支持され、図示しない回
転駆動装置により矢印Dで示す方向に、すなわちトナー
担持ローラ54と同方向に回転させられてトナー60を
トナー担持ローラ54に擦り付ける。
【0019】トナーケース42内には更に、トナー供給
ローラ62の上方にトナー層規制ブレード66が設けら
れている。トナー層規制ブレード66は断面形状がV字
形を成し、トナー担持ローラ54とほぼ同じ長さを有
し、一方の板部68においてトナーケース42に固定さ
れ、他方の板部69はトナー担持ローラ54に対する接
線の方向に延びてトナー担持ローラ54に弾性的に接触
させられている。
【0020】前記背面電極ローラ12とトナー担持ロー
ラ54の担持体電極56との間には直流電源70が接続
され、背面電極ローラ12に+1KVの電圧が印加される
ようになっている。また、制御電極34と担持体電極5
6との間には、制御電圧印加回路72が接続されてい
る。制御電圧印加回路72は、画像形成データに基づい
て制御電極34に0Vもしくは+50Vの電圧を印加す
るように構成されている。
【0021】以上のように構成された画像形成装置にお
いて画像形成時には、背面電極ローラ12に+1KVの電
圧が印加される。トナー供給ローラ62により送られて
トナー担持ローラ54に擦り付けられたトナー60は絶
縁層58の表面に負に帯電して付着する。絶縁層58に
付着したトナー60は、トナー担持ローラ54の回転に
よりアパチャ電極体10へ送られる。このときトナー6
0は、トナー担持ローラ54とトナー層規制ブレート6
6とによって挟まれ、トナー層規制ブレード66により
トナー60の付着量が均一にされるとともに、トナー6
0が均一に帯電させられる。
【0022】複数のアパチャ32のうち、トナー60を
通過させるべきアパチャ32の制御電極34には、画像
データに基づいて+50Vの電圧が印加される。そのた
め制御電極34に電圧が印加されたアパチャ32の開口
近傍には、制御電極34と担持体電極56との間の電位
差による電界が生じ、負に帯電したトナー60は電位の
高い方向に電気力を受け、トナー担持ローラ54から制
御電極34側へ引き付けられ、絶縁層58の表面から飛
んでアパチャ32内へ進入する。
【0023】背面電極ローラ12には、前述のように+
1KVの電圧が印加されており、背面電極ローラ12と担
持体電極56との間にはアパチャ32内へ進入したトナ
ー60を背面電極ローラ12側へ飛び続けさせるに足る
電界が生じている。そのため、アパチャ32内に進入し
たトナー60は飛翔を続け、記録用紙14に付着堆積す
る。
【0024】アパチャ32のうち、トナー60を通過さ
せるべきではないアパチャ32の制御電極34には電圧
が印加されず、トナー担持ローラ54上のトナー60は
背面電極ローラ12と担持体電極56との間の電位差に
基づく電気力を受ける。この電気力はトナー60をトナ
ー担持ローラ54から離れて飛ばせるには不十分な大き
さであるため、トナー60がアパチャ32を通過するこ
とはなく、記録用紙14上にはトナー60の堆積が生じ
ない。記録紙14上には、制御電極34の電圧印加の有
無に応じたトナー60の画像が形成されるのである。
【0025】制御電極34と担持体電極56とは、アパ
チャ電極体10がスプリング48によって付勢されるこ
とにより互に接触させられており、トナー60は制御電
極34とトナー担持ローラ54との間に挟まれて逃げる
ことがなく、トナー60を飛ばすべく制御電極34に電
圧が印加されたとき、遅れなく飛んでアパチャ32を通
過し、記録用紙14上に不足なく付着堆積する。
【0026】記録用紙14上に1画素ライン分の画像が
形成されれば記録用紙14が1画素ライン分送られ、次
の1画素ライン分の画像データに基づいて制御電極34
に電圧が印加され、1画素ライン分の画像が形成され
る。全部の画素ラインの画像の形成後、記録用紙14は
定着装置20に送られて画像が定着させられ、その後排
出される。
【0027】このように本実施例の画像形成装置におい
ては、担持体電極56の表面が絶縁層58で覆われてお
り、短絡を生ずる恐れなく、制御電極34とトナー担持
ローラ54とを接触させて制御電極34と担持体電極5
6との距離を短くすることができ、トナー60のトナー
担持ローラ54からの飛翔を小さい印加電圧で制御する
ことができ、安価な低電圧用の電圧制御素子(集積回路
46)を用いて装置を安価に構成することができる。
【0028】また、トナー60はトナー担持ローラ54
とアパチャ電極体10とに挟まれて送られるため、アパ
チャ32の開口周辺から逃げることがなく、制御電極3
4に電圧が印加されたとき、遅れなくトナー担持ローラ
54から飛び、トナー60が不足なく記録用紙14に付
着堆積し、品質の高い画像が形成される。
【0029】さらに、トナー担持ローラ54に担持体電
極56が設けられ、制御電極34と担持体電極56との
間に電界が生じさせられてトナー60が飛ばされるた
め、アパチャの両端開口間に電界を形成してトナーを飛
ばす場合に比較して小さい電気力でトナーを飛ばすこと
ができる。アパチャの両端開口間に電界を形成してトナ
ーを飛ばす場合には、電界がトナー担持体に及ばないた
め、トナーを不足なく飛ばすためには、制御電極の印加
電圧を高くして電気力を大きくするか、あるいは画像形
成速度を低くしてトナーの飛翔量を確保することが必要
であるのに対し、トナー担持ローラ54に担持体電極5
6を設ければ、トナー担持ローラ54に電界が及んでト
ナーを飛ばすため、小さい印加電圧でトナーを不足なく
飛ばすことができ、画像形成速度を低くする必要がな
く、安価で画像形成速度の高い画像形成装置が得られ
る。
【0030】また、制御電極34とトナー担持ローラ5
4とが接触させられており、トナー担持ローラ54が回
転させられるとき、絶縁層58がアパチャ32のトナー
担持ローラ54側の開口を擦っていく。そのため、アパ
チャ32のトナー担持ローラ54側の開口近傍のトナー
60はトナー担持ローラ54により運ばれ、アパチャ3
2を詰まらせてトナー60の通過を妨げることがない。
【0031】また、絶縁層58は制御電極34に絶縁性
のトナー60を介して接触させられているが、トナー担
持ローラ54の回転により絶縁層58の制御電極34に
接触する部分が順次変わり、1個所のみが集中して接触
することがなく、絶縁層58を寿命長く使用することが
できる。
【0032】さらに、実験によれば、トナー担持ローラ
54を絶縁層58で覆った場合は、覆わない場合に比較
してトナー60を飛ばすために必要な電界が弱くて済
み、低い電圧で飛ばすことができる。その理由は未だ解
明されていないが、鏡像力の低下が一因ではないかと推
測される。トナー60をトナー担持ローラ54に引き付
ける力は、分子間力と鏡像力であると言われている。鏡
像力とは、トナー60が帯電したときトナー担持ローラ
54の表面にトナー50の電荷とは逆の電荷が生じ、そ
れらが互に引き合う力であり、トナー担持ローラ54が
絶縁層58で覆われた場合にはこの鏡像力が小さくなる
のである。前述のように、トナー60はアパチャ電極体
10とトナー担持体ローラ54との間に挟まれており、
トナー担持ローラ54の回転につれてトナー60がトナ
ー担持ローラ54の表面上を転がりつつ移動する。した
がって、トナー担持ローラ54の表面に生じている電荷
もそれにつれて移動する必要があるが、絶縁層58内で
は電荷が速やかには移動できず、トナー60と電荷と引
き合う電荷が減少して鏡像力が低下すると推測されるの
である。
【0033】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、トナー担持ローラ54がトナー担持体を構
成し、記録用紙14が画像形成媒体を構成し、絶縁層5
2が短絡防止層を構成し、制御電圧印加回路72が制御
回路を構成しているのである。
【0034】なお、本実施例において絶縁層58の厚さ
は10μmとされているが、担持体電極56と制御電極
34との間の距離をできる限り短くするために絶縁層5
8は薄い方がよく、例えば0.1μmでもよいが、耐摩
耗性も必要であり、絶縁層の形成方法,絶縁層の構成材
料,摩耗の程度等に応じて適切な厚さに形成する。
【0035】上記実施例においてトナー担持ローラ54
は、担持体電極56の表面に絶縁層58が形成されたも
のとされていたが、図4に示すトナー担持ローラ80の
ように、担持体電極82の表面に高抵抗層84を形成
し、短絡防止層としてもよい。
【0036】高抵抗層84は、ポリイミドと黒鉛とを撹
拌して担持体電極82の表面にスクリーン印刷により塗
布した後、キュア処理を行い、温度を100℃〜270
℃まで約30分かけて徐々に上昇させ、硬化させること
により5〜10μmの厚さに形成したものである。高抵
抗層84の表面抵抗は103 〜1015Ωであればよく、
105 〜1015Ωであることが望ましい。
【0037】高抵抗層84は静電気的には担持体電極8
2と等価であり、制御電極34に電圧が印加されたと
き、制御電極34と高抵抗層84との間に電界が形成さ
れる。制御電極34と高抵抗層84との間の距離は、制
御電極34と担持体電極82との間の距離より近いた
め、電界を形成するのに要する電圧が小さくて済み、制
御電圧印加回路72を構成する電圧制御素子を低電圧用
の安価なものとすることができ、装置コストを低減する
ことができる。
【0038】本実施例においてトナーを飛ばすのに要す
る電圧が小さくて済むことは実験によって確かめられて
いる。これは、上述のように、高抵抗層84が担持体電
極82と電界的に等価であって、高抵抗層84を設けて
も制御電極34と担持体電極82との距離が長くならな
いことと、前述のように、鏡像力が小さくて済むことと
によると推測される。
【0039】なお、高抵抗層84の厚さは、前記絶縁層
58と同様に、薄い方がよいが耐摩耗性も必要であり、
高抵抗層の形成方法,高抵抗層の構成材料,摩耗の程度
等に応じて適切な厚さに形成する。
【0040】本発明は、図5に示すアパチャ電極体90
のように、絶縁性シート92に形成された複数のアパチ
ャ94の画像形成媒体側の各開口に制御電極96が設け
られた画像形成装置にも適用することができる。トナー
担持ローラ98を担持体電極100の表面に絶縁層10
2を設けたものとするのである。この場合、制御電極9
6とトナー担持ローラ98との間には絶縁性シート92
が介在しているが、アパチャ94は、制御電極96用の
金属層がスポット状に形成された絶縁性シート92にレ
ーザビームで穴を開けることにより形成されるのであ
り、その際、金属層の一部がアパチャ94内に入り込ん
で内周面に付着し、この付着金属を介して担持体電極1
00と制御電極96とが短絡する可能性があるため、信
頼性を増す上で本発明を適用することが有効なのであ
る。
【0041】なお、上記各実施例においてトナー60を
飛ばさないアパチャ32,94の制御電極34,96に
は、0Vの電圧が印加されるようになっていたが、負の
電圧を印加し、トナー60にアパチャ32,94のトナ
ー担持ローラ54,98側の開口から遠ざける力を作用
させてもよい。このようにすれば、飛ぶべきでないとき
にトナー60が飛んで記録用紙14を汚すことを積極的
に抑制することができ、きれいな画像を得ることができ
る。しかも、トナー60は制御電極34あるいは絶縁性
シート92とトナー担持ローラ54,80,98とに挟
まれているため、アパチャ32の開口近傍から遠ざける
力を作用させても実際に遠ざかることはなく、トナー6
0を飛ばすべく、制御電極34に電圧が印加されたと
き、遅れなく飛び出す。
【0042】さらに、上記各実施例においては制御電圧
印加回路72が制御電極34,96と担持体電極56,
82,100との間に接続されていたが、図6に示すよ
うに、トナー担持ローラ110の担持体電極112とア
ースとの間に直流電源114を接続し、アパチャ電極体
116のアパチャ118の開口周縁に設けられた制御電
極120とアースとの間に制御電圧印加回路122を接
続してもよい。この制御電圧印加回路122は、画像形
成データに応じて制御電極120に0Vと+60Vとの
電圧を印加するように構成されている。また、担持体電
極112は+30Vの電圧が印加される。124は絶縁
層である。
【0043】トナー飛翔時には制御電極120に+60
Vの電圧が印加される。制御電極120への電圧の印加
により生じさせられる電気力は、担持体電極112への
電圧の印加により生じさせられる電気力より大きく、ト
ナーはトナー担持ローラ110からアパチャ電極体11
6へ飛び、記録用紙に付着する。
【0044】また、トナーを飛ばさないときには、制御
1極120への印加電圧が0Vとされる。そのためトナ
ーには、担持体電極112への電圧の印加によって形成
される電界の電気力によりアパチャ118の開口から遠
ざかる向きの力が作用し、不要なトナーが飛んで記録用
紙に付着することが積極的に抑制され、品質の高い画像
が形成される。
【0045】図6に示す実施例において制御電極は記録
用紙側に設けてもよい。
【0046】なお、図4〜図6に示す各実施例におい
て、背面電極の図示は省略されている。
【0047】なお、上記各実施例において制御電極とト
ナー担持体とは互に接触させられていたが、離して設け
てもよい。この場合にも、前述のようにキャリヤにより
トナーを搬送させるとき、磁気ブラシが形成されてもト
ナー担持体に設けられた短絡防止層により短絡が防止さ
れる。
【0048】また、図1〜図5に示す各実施例におい
て、アパチャ電極体10,90はスプリング48により
付勢されてトナー担持ローラ54,80,98に接触さ
せられ、スプリング48が両者を接触させる付勢手段を
構成していたが、アパチャが形成される絶縁シートを弾
性を有するものとし、アパチャ電極体の弾性によりトナ
ー担持体と接触させてもよい。この場合には、絶縁シー
ト自体が付勢手段を構成する。
【0049】さらに、トナー担持体を弾性体製の担持体
本体の表面を金属フィルムで被覆するとともに短絡防止
層を形成したものとし、担持体本体の弾性によりアパチ
ャ電極体とトナー担持体とを接触させてもよい。この場
合には、担持体本体が付勢手段を構成する。
【0050】また、トナー担持体をアパチャ電極に対し
て接近,離間可能にフレームに支持させ、ばねによりア
パチャ電極体に接近する方向に付勢することにより接触
させてもよく、あるいはアパチャ電極体とトナー担持体
とのいずれか一方をねじ操作により他方に接近,離間さ
せ、接触力を調節可能としてもよい。この場合には、ば
ねあるいはねじが付勢手段を構成する。
【0051】また、上記各実施例においてアパチャ3
2,94,118は1列設けられているのみであった
が、複数列設けてもよい。
【0052】さらに、上記各実施例においては、画像形
成媒体の移動によって画像が1ライン分ずつ形成される
画像形成装置を例に取って説明したが、本発明は、画像
形成媒体は移動せず、トナー担持体およびアパチャ電極
体が移動する画像形成装置は勿論、画像形成媒体とトナ
ー担持体とが相対移動せず、互に固定した位置で画像を
形成する装置にも適用することができる。後者の場合に
は、トナー担持体およびアパチャ電極体をそれぞれ、画
像形成媒体全体に画像を形成し得るトナーを担持し、画
像形成媒体全体へのトナーの飛翔を制御するアパチャを
有するものとする。
【0053】また、上記各実施例においてトナー担持体
はトナーを搬送するものとされていたが、トナー担持体
をトナーを搬送せず、定期的に、例えば予め設定された
ライン数の画像形成毎に他部材によってトナーを担持さ
せられるものとしてもよい。
【0054】さらに、上記各実施例においてはいずれも
背面電極が設けられていたが、背面電極を設けることは
不可欠ではなく、省略してもよい。
【0055】さらに、本発明は、上記各実施例の各構成
要素を、互に組み合わせを変えて実施することが可能で
ある。その他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当
業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で
本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である画像形成装置を示す正
面断面図である。
【図2】上記画像形成装置のアパチャ電極体を示す斜視
図である。
【図3】上記画像形成装置のアパチャ電極体を付勢する
付勢手段を示す正面図である。
【図4】本発明の別の実施例である画像形成装置のアパ
チャ電極体およびトナー担持ローラを概略的に示す正面
断面図である。
【図5】本発明の更に別の実施例である画像形成装置の
アパチャ電極体およびトナー担持ローラを概略的に示す
正面断面図である。
【図6】本発明の更に別の実施例である画像形成装置の
アパチャ電極体,トナー担持ローラおよび制御回路を概
略的に示す正面断面図である。
【符号の説明】 10 アパチャ電極体 14 記録用紙 32 アパチャ 34 制御電極 54 トナー担持ローラ 56 担持体電極 58 絶縁層 60 トナー 72 制御電圧印加回路 80 トナー担持ローラ 82 担持体電極 84 高抵抗層 90 アパチャ電極体 94 アパチャ 96 制御電極 98 トナー担持ローラ 100 担持体電極 102 絶縁層 110 トナー担持ローラ 112 担持体電極 116 アパチャ電極体 118 アパチャ 120 制御電極 122 制御電圧印加回路 124 絶縁層

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーを担持するトナー担持体と、 そのトナー担持体と、画像形成媒体との間に配設され、
    トナー担持体側から画像形成媒体側まで貫通した複数の
    アパチャと、それらアパチャの各々の開口周縁に設けら
    れた複数の制御電極とを有するアパチャ電極体と、 画像形成データに基づいて前記複数の制御電極への電圧
    の印加をそれぞれ制御し、前記トナー担持体から画像形
    成媒体へのトナーの飛翔を制御する制御回路とを含む画
    像形成装置において、 前記トナー担持体の前記アパチャ電極体に対向する面に
    担持体電極を設けるとともに、その担持体電極と前記複
    数の制御電極の各々との間に前記制御回路を接続し、か
    つ、前記担持体電極を、その担持体電極と前記複数の制
    御電極との短絡を防止する短絡防止層で覆ったことを特
    徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記アパチャ電極体と前記トナー担持体
    とが、トナー担持体にトナーが担持されていない状態で
    は互いに接触する状態で配設された請求項1記載の画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 前記アパチャ電極体と前記トナー担持体
    とを互いに押し付ける付勢手段を含む請求項2記載の画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記アパチャ電極が、電気絶縁材料製の
    シートに前記複数のアパチャと前記複数の制御電極とが
    設けられたものであり、前記付勢手段が、そのアパチャ
    電極の一端部に引張力を加えることにより、そのアパチ
    ャ電極を前記トナー担持体に向かって付勢するものであ
    る請求項3記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の制御電極が、前記アパチャ電
    極体の前記トナー担持体側の面に設けられた請求項1な
    いし4のいずれかに記載の画像形成装置。
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