JP3307857B2 - 自動車の車体前端部構造 - Google Patents

自動車の車体前端部構造

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JP3307857B2
JP3307857B2 JP21809497A JP21809497A JP3307857B2 JP 3307857 B2 JP3307857 B2 JP 3307857B2 JP 21809497 A JP21809497 A JP 21809497A JP 21809497 A JP21809497 A JP 21809497A JP 3307857 B2 JP3307857 B2 JP 3307857B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイドフレームの
前端部にラジエータサポートが支持される場合における
自動車の車体前端部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体には、従来、前後方向に延
びるサイドフレームの前端部にサブフレームを支持させ
るリテーナを取り付けたものがある。これによれば、上
記サブフレームに予め車輪を懸架させ、かつ、エンジン
やトランスミッションを支持させてこれをユニットと
し、このユニットを上記リテーナを介して上記サイドフ
レームに支持させることとされ、もって、車体の組立の
作業性の向上が図られている。
【0003】また、自動車の車体には、従来、実開平7
‐19068号公報で示されるものがある。
【0004】これによれば、前後方向に延びるサイドフ
レームの前端部にラジエータサポートの下端部が支持さ
れ、このラジエータサポートにラジエータが支持され
る。自動車の走行時に、走行風が上記ラジエータを通り
抜けることにより、エンジン冷却用の水が空冷されるよ
うになっている。
【0005】一方、自動車が、例えば、前進中にその前
方に存在する何らかの物体に衝突したときには、一般
に、この物体から受ける衝撃力で、上記サイドフレーム
の前端部がその長手方向に圧縮されて塑性変形させられ
るようになっており、この塑性変形により、上記衝撃力
に基づく衝突エネルギーが吸収され、上記車体の後部側
に位置する車室に向っての上記衝撃力の伝達が抑制され
ることとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記サイド
フレームの前端部におけるサブフレーム用のリテーナの
取付部とラジエータサポートの下端部の支持部とは、上
記サブフレームやラジエータサポートからの外力に対抗
するために、それぞれ剛性が十分に確保されており、上
記衝撃力では塑性変形し難い部分となっている。
【0007】このため、上記リテーナの取付部と、ラジ
エータサポートの下端部の支持部とを上記サイドフレー
ムの前端部に対し単に前後に並設させると、上記サイド
フレームの前端部における塑性変形可能な範囲が狭めら
れて、十分な塑性変形が得られず、つまり、上記衝突エ
ネルギーを十分には吸収できないという問題が生じる。
【0008】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、サイドフレームの前端部に、サブフレー
ム用のリテーナを取り付けると共にラジエータサポート
の下端部を支持させた場合でも、自動車の衝突時の衝撃
力に基づく衝突エネルギーが、上記サイドフレームの前
端部における十分な塑性変形により、より十分に吸収さ
れるようにすることを課題とする。
【0009】また、上記サイドフレームの前端部に対す
るサブフレーム用のリテーナの取付部とラジエータサポ
ートの下端部の支持部とのそれぞれの強度を簡単な構成
で向上させて、上記サイドフレームの前端部に対するサ
ブフレームとラジエータサポートの各支持が強固になさ
れるようにすることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の自動車の車体前端部構造は、次の如くであ
る。
【0011】請求項1の発明は、前後方向に延びるサイ
ドフレーム20の前端部21に、サブフレーム12を支
持させるリテーナ14を取り付けると共にラジエータサ
ポート46の下端部48を支持させた自動車の車体前端
部構造において、
【0012】上記サイドフレーム20の前端部21にお
ける後部に上記リテーナ14を取り付けると共にラジエ
ータサポート46の下端部48を支持させ、前後方向
で、上記サイドフレーム20の前端部21における上記
リテーナ14の取付部とほぼ同じところに、上記ラジエ
ータサポート46の下端部48の支持部を位置させたも
のである。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記ラジエータサポート46の下端部48がその上
端部49よりも後側に偏位するよう上記ラジエータサポ
ート46の上下方向の中途部57を折り曲げたものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0015】図中符号1は自動車で、矢印Frはこの自
動車1の前方を示し、下記する左右とは上記前方に向っ
ての方向をいうものとする。
【0016】上記自動車1の車体2は、この車体2の前
後各部に懸架されたそれぞれ左右一対の車輪3によって
走行路面上に支持されている。上記車体2は車体フレー
ム6と、この車体フレーム6上に載置された車体本体で
あるボデー7とを有し、このボデー7の前部内が走行駆
動用のエンジンを収納するエンジンルーム8とされ、上
記ボデー7の後部側の内部が車室9とされている。
【0017】上記車体フレーム6は上記ボデー7を支持
する主フレーム11と、上記車輪3を懸架させかつエン
ジンを支持するサブフレーム12と、上記主フレーム1
1にサブフレーム12を支持させる支持具13とを備え
ている。
【0018】上記支持具13は、上記主フレーム11前
部における前端部に取り付けられた左右一対のリテーナ
14,14と、上記主フレーム11前部における後端部
に取り付けられた左右一対のリテーナ15,15と、上
記各リテーナ14,15に上記サブフレーム12の前、
後端部をそれぞれ着脱自在に支持させる締結具16,1
7とを備えている。
【0019】上記主フレーム11は、それぞれ前後方向
に長く延びる左右一対の板金製サイドフレーム20,2
0を備えている。これら両サイドフレーム20,20の
各前端部21,21に、車幅方向に長く延びる板金製の
クロスメンバ22が架設されている。上記クロスメンバ
22の車幅方向における各端部23が上記両サイドフレ
ーム20,20の前端部21,21の前端面に、上下一
対の締結具24,24と、スポット溶接(図中×印、以
下同じ)とによりそれぞれ強固に結合させられている。
【0020】上記各サイドフレーム20は、車幅方向で
互いに対面して結合させられるプレス成形品であるアウ
タパネル26とインナパネル27とを有している。上記
アウタパネル26は上下方向に延びている。一方、上記
インナパネル27は、上下に離れて対面する上板28、
下板29と、これら上板28、下板29の車幅方向にお
ける各内側縁を一体的に結合させて上下方向に延びる連
結板30と、上記上板28、下板29の各外側縁に一体
成形される外向きフランジ31,31とを備えて正面視
(もしくは背面視)の断面がほぼコの字形状とされてい
る。
【0021】上記アウタパネル26の上、下端縁と、上
記インナパネル27の上記各フランジ31,31とが互
いに接合させられてスポット溶接されている。これによ
り、上記サイドフレーム20の正面視(もしくは背面
視)の断面は箱形状とされ、このサイドフレーム20の
内部には閉じられた内部空間32が形成されている。
【0022】前記した前、後リテーナ14,15はいず
れも板金製で、これらのうち、前側の各リテーナ14
は、上記サイドフレーム20の前端部21における後部
の内部空間32に収容され、かつ、主に下板29と連結
板30とにスポット溶接により強固に結合させられてい
る。また、この結合により、上記各リテーナ14は上記
各サイドフレーム20の前端部21における後部をそれ
ぞれ補強することとなっており、上記サイドフレーム2
0の前端部21におけるリテーナ14の取付部の剛性が
高められている。一方、後側の各リテーナ15は、上記
サイドフレーム20の中途部の下面にスポット溶接によ
り強固に結合させられている。
【0023】そして、前記したようにサブフレーム12
は上記前、後の各リテーナ14,15に対し、締結具1
6,17により強固に支持されている。
【0024】上記各サイドフレーム20の前端部21に
おける上記アウタパネル26には、上下方向に延びるビ
ード33が前後に複数(3本)形成されている。
【0025】上記クロスメンバ22は、前後方向で互い
に対面して結合させられるプレス成形品であるアウタパ
ネル35とインナパネル36とを有している。上記アウ
タパネル35は、上下に離れて対面する上板37、下板
38と、これら上板37、下板38の各前端縁を一体的
に結合させる連結板39と、上記上板37、下板38の
各前端縁に一体成形されるフランジ40,40とを備え
て、側面視の断面がほぼコの字形状とされている。一
方、上記インナパネル36は上下方向に延びている。
【0026】上記アウタパネル35の各フランジ40,
40と、上記インナパネル36の上、下端縁とが互いに
接合させられてスポット溶接されている。これにより、
上記クロスメンバ22の側面視の断面は箱形状とされ、
このクロスメンバ22の内部には閉じられた内部空間4
1が形成されている。
【0027】上記各サイドフレーム20の前端部21で
は、そのアウタパネル26と、インナパネル27の連結
板30の各端部とが前後方向に延びる板状材とされてい
る。
【0028】上記クロスメンバ22の各端部23内に、
それぞれ前後方向に延びる左右一対の板金製バルクヘッ
ドである隔壁43,43が設けられている。これら各隔
壁43の外縁部は、上記クロスメンバ22のアウタパネ
ル35とインナパネル36とにそれぞれ接合させられる
と共にスポット溶接により強固に結合させられている。
また、上記各隔壁43は、上記各サイドフレーム20の
前端部21の上記板状材(アウタパネル26、連結板3
0)の前後方向におけるほぼ仮想延長線上に位置させら
れ、かつ、正面視(もしくは背面視)で、上記各サイド
フレーム20の前端部21の上記各板状材とほぼ同形同
大とされて重なり合わされている。
【0029】上記各隔壁43は、これに対する前後方向
からの圧縮力で、前後方向で塑性変形可能とされてい
る。上記各隔壁43にはそれぞれ上下方向に延びるビー
ド44が形成され、このビード44により各隔壁43の
剛性が高められる一方、上記した圧縮力で上記塑性変形
がより円滑に得られることとされている。
【0030】上記主フレーム11は、上記各サイドフレ
ーム20,20の各前端部21,21に架設される板金
製のラジエータサポート46を有している。このラジエ
ータサポート46は左右一対のサポート本体47,47
を備えている。上記ラジエータサポート46の下端部4
8を構成する上記各サポート本体47の下端部はこれに
対応する上記サイドフレーム20の前端部21における
後部にスポット溶接により強固に結合させられている。
また、上記各サポート本体47の各上端部には、クロス
メンバ50が架設されて、両サポート本体47,47を
強固に結合させている。
【0031】上記ラジエータサポート46の上端部49
を構成する上記クロスメンバ50には、不図示のラジエ
ータの上部が支持されている。また、上記ラジエータサ
ポート46の上端部49を構成する上記各サポート本体
47の上端部には、それぞれ不図示のヘッドランプが支
持されると共に、このヘッドランプを嵌入させて前方へ
の照射を可能とさせるヘッドランプ取付孔52が形成さ
れている。
【0032】また、上記サポート本体47には、前記ボ
デー7の一部であるフェンダエプロン53が支持され、
このフェンダエプロン53は前記エンジンルーム8の側
面を構成している。
【0033】上記の場合、各サポート本体47の下端部
の少なくとも一部は、上記サイドフレーム20のアウタ
パネル26とインナパネル27とに車幅方向から挟み付
けられてスポット溶接されており、よって、上記ラジエ
ータサポート46は上記各サイドフレーム20に対し強
固に結合させられている。
【0034】しかも、上記各サポート本体47の下端部
は、正面視(もしくは背面視)でほぼコの字形状とされ
た上記インナパネル27の上、下端縁である両フランジ
31,31に架設されてそれぞれにスポット溶接により
結合させられており、このため、上記各サポート本体4
7は上記インナパネル27の両フランジ31,31間の
開口が外力で変形しないよう上記各サイドフレーム20
の前端部21を補強している。
【0035】前後方向で、上記各サイドフレーム20の
前端部21の後部において、上記前側のリテーナ14の
取付部とほぼ同じところに、上記ラジエータサポート4
6の下端部48(具体的にはサポート本体47の下端
部)の支持部が位置させられている。
【0036】また、側面視で、上記ラジエータサポート
46の下端部48がその上端部49よりも後側に偏位す
るよう上記ラジエータサポート46における各サポート
本体47の上下方向の中途部57が折り曲げられてい
る。
【0037】上記構成によれば、クロスメンバ22の各
端部23内に前後方向に延びる隔壁43が設けられ、こ
の隔壁43は板状材(アウタパネル26、連結板30)
の前後方向におけるほぼ仮想延長線上に位置させられて
おり、このため、自動車1と何らかの物体とが前後方向
で互いに衝突したときには、この物体から受ける衝撃力
Fで、上記サイドフレーム20の前端部21が塑性変形
させられると共に、上記クロスメンバ22も塑性変形さ
せられ、これらの塑性変形により、上記衝撃力Fに基づ
く衝突エネルギーが吸収されて上記衝撃力Fが車体2の
前後方向の中途部に位置する車室9側に伝わることが防
止される。
【0038】しかも、上記衝突時に、衝撃力Fを支えよ
うとして上記板状材に生じる反力は、この板状材26,
30が延びている前後方向で、かつ、上記衝撃力Fに対
抗する方向に向おうとするため、この板状材26,30
の前後方向における仮想延長線上に位置させられた上記
各隔壁43には、上記衝撃力Fと、その反力とによって
大きい圧縮応力が生じることとなる。
【0039】よって、上記隔壁43は十分に塑性変形さ
せられて、衝突エネルギーが十分に吸収されることとな
る。
【0040】また、上記したように、各隔壁43は、ク
ロスメンバ22の内部空間41に設けられているため、
上記したように衝突エネルギーの吸収のために隔壁43
を設けても、車体2の外形にほとんど変化はなく、よっ
て、車体2の見栄えが良好に保たれると共に、上記クロ
スメンバ22に対する他の車体構成部品が関連する構成
について、支障や変更が生じることも防止され、車体2
の成形上有益である。
【0041】図1、6、8において、車幅方向で、上記
両サイドフレーム20,20の間における上記クロスメ
ンバ22の中途部54の構成部材には、車幅方向に長く
延びるビード55がプレス成形により形成されている。
より具体的には、上記クロスメンバ22の中途部54に
おけるインナパネル36の上下方向の中途部に上記ビー
ド55が形成され、このビード55により、上記クロス
メンバ22の内部空間41は上下に仕切られて、上記ク
ロスメンバ22の中途部54の剛性が十分に高められて
いる。
【0042】よって、特に、衝突時の物体が車体2の車
幅方向の一側部に偏位している「オフセット衝突」時
に、車体2の車幅方向の一側部に与えられた衝撃力Fの
一部は、上記クロスメンバ22を介して車体2の他側部
により確実に伝えられ、これにより、この他側部でも、
上記サイドフレーム20の前端部21やクロスメンバ2
2の端部23が十分に塑性変形することとなり、このた
め、衝突エネルギーの吸収が十分になされる。
【0043】特に図1において、上記クロスメンバ22
の中途部54の側面視の断面積はその各端部23の断面
積よりも小さくされている。
【0044】このため、上記クロスメンバ22の剛性が
過度に大きくなることが防止され、つまり、上記衝撃力
Fに対抗する車体2の剛性が全体的に過度に向上すると
いうことは防止される。
【0045】よって、「オフセット衝突」であると否と
にかかわらず、自動車1の衝突時には、各サイドフレー
ム20,20の前端部21,21と、クロスメンバ22
の各端部23,23とがそれぞれ十分に塑性変形して、
衝突エネルギーが十分に吸収される。
【0046】また、前記したように、前後方向で、上記
サイドフレーム20の前端部21における上記リテーナ
14の取付部とほぼ同じところに、上記ラジエータサポ
ート46の下端部48の支持部が位置させられている。
【0047】このため、上記サイドフレーム20の前端
部21において剛性の高いリテーナ14の取付部とラジ
エータサポート46の下端部48の支持部とは前後方向
でコンパクトとなり、その分、上記サイドフレーム20
の前端部21における塑性変形可能な範囲が狭められる
ことが防止される。
【0048】よって、上記サイドフレーム20の前端部
21において塑性変形可能な部分が長くとれることか
ら、自動車1の衝突時の衝撃力Fに基づく衝突エネルギ
ーは、上記サイドフレーム20の前端部21における十
分な塑性変形により、より十分に吸収されることとな
る。また、この塑性変形は、前記各ビード33によっ
て、より助長されることとなる。
【0049】また、上記したように、サイドフレーム2
0の前端部21に対する上記リテーナ14の取付部とラ
ジエータサポート46の下端部48の支持部とは前後方
向でほぼ同じところに位置しているため、上記取付部と
支持部とは、別途の補強材を設けることなく、互いに補
強し合うこととなって、簡単な構成でその強度が向上さ
せられることとなる。
【0050】よって、上記サイドフレーム20の前端部
21に対するサブフレーム12とラジエータサポート4
6の各支持が簡単な構成で強固になされることとなる。
【0051】また、前記したように、ラジエータサポー
ト46の下端部48がその上端部49よりも後側に偏位
するよう上記ラジエータサポート46の上下方向の中途
部57が折り曲げられている。
【0052】このため、上記サイドフレーム20の前端
部21に対し、上記ラジエータサポート46の下端部4
8がより後側に位置させられることとなり、その分、上
記サイドフレーム20の前端部21には、その前端面か
ら後方に向って、より長い塑性変形可能な部分が得られ
ることとなる。
【0053】よって、上記衝撃力Fに基づく衝突エネル
ギーは、上記サイドフレーム20の前端部21における
より十分な塑性変形によって、更に、十分に吸収される
こととなる。
【0054】しかも、上記の場合、ラジエータサポート
46の下端部48を後側に位置させるために、その中途
部57を折り曲げたことから、上記ラジエータサポート
46の上端部49については、従来のラジエータサポー
トと比べて前後方向でほぼ同じところに位置させること
ができる。
【0055】このため、上記ラジエータサポート46の
上端部49に対するラジエータの上部やヘッドランプな
ど他の車両構成部品が関連する構成について、支障や変
更が生じることは防止され、車体2の成形上有益であ
る。
【0056】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0057】請求項1の発明は、前後方向に延びるサイ
ドフレームの前端部に、サブフレームを支持させるリテ
ーナを取り付けると共にラジエータサポートの下端部を
支持させた自動車の車体前端部構造において、
【0058】上記サイドフレームの前端部における後部
に上記リテーナを取り付けると共にラジエータサポート
の下端部を支持させ、前後方向で、上記サイドフレーム
の前端部における上記リテーナの取付部とほぼ同じとこ
ろに、上記ラジエータサポートの下端部の支持部を位置
させてある。
【0059】このため、上記サイドフレームの前端部に
おいて剛性の高いリテーナの取付部とラジエータサポー
トの下端部の支持部とは前後方向でコンパクトとなり、
その分、上記サイドフレームの前端部における塑性変形
可能な範囲が狭められることが防止される。
【0060】よって、上記サイドフレームの前端部にお
いて塑性変形可能な部分が長くとれることから、自動車
の衝突時の衝撃力に基づく衝突エネルギーは、上記サイ
ドフレームの前端部における十分な塑性変形により、よ
り十分に吸収されることとなる。
【0061】また、上記したように、サイドフレームの
前端部に対する上記リテーナの取付部とラジエータサポ
ートの下端部の支持部とは前後方向でほぼ同じところに
位置しているため、上記取付部と支持部とは、別途の補
強材を設けることなく、互いに補強し合うこととなっ
て、簡単な構成でその強度が向上させられることとな
る。
【0062】よって、上記サイドフレームの前端部に対
するサブフレームとラジエータサポートの各支持が簡単
な構成で強固になされることとなる。
【0063】請求項2の発明は、上記ラジエータサポー
トの下端部がその上端部よりも後側に偏位するよう上記
ラジエータサポートの上下方向の中途部を折り曲げてあ
る。
【0064】このため、上記サイドフレームの前端部に
対し、上記ラジエータサポートの下端部がより後側に位
置させられることとなり、その分、上記サイドフレーム
の前端部には、その前端面から後方に向ってより長い塑
性変形可能な部分が得られることとなる。
【0065】よって、上記衝撃力に基づく衝突エネルギ
ーは、上記サイドフレームの前端部におけるより十分な
塑性変形によって、更に、十分に吸収されることとな
る。
【0066】しかも、上記の場合、ラジエータサポート
の下端部を後側に位置させるために、その中途部を折り
曲げたことから、上記ラジエータサポートの上端部につ
いては、従来のラジエータサポートと比べて前後方向で
ほぼ同じところに位置させることができる。
【0067】このため、上記ラジエータサポートの上端
部に対するラジエータの上部やヘッドランプなど他の車
両構成部品が関連する構成について、支障や変更が生じ
ることは防止され、車体の成形上有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】車体前部の左側部の斜視展開図である。
【図2】車体前部の側面図である。
【図3】車体前部の正面図である。
【図4】車体前部の平面図である。
【図5】図2の部分拡大図である。
【図6】図3の部分拡大図である。
【図7】図5の7‐7線矢視断面図である。
【図8】図4の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 自動車 2 車体 11 主フレーム 12 サブフレーム 14 リテーナ 16 締結具 20 サイドフレーム 21 前端部 46 ラジエータサポート 48 下端部 49 上端部 57 中途部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−58343(JP,A) 特開 平5−270438(JP,A) 特開 平8−142910(JP,A) 特開 平4−121284(JP,A) 実開 昭63−64579(JP,U) 実開 平3−55381(JP,U) 実開 平7−19068(JP,U) 実開 平2−41881(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 25/20 B62D 21/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後方向に延びるサイドフレームの前端
    部に、サブフレームを支持させるリテーナを取り付ける
    と共にラジエータサポートの下端部を支持させた自動車
    の車体前端部構造において、上記サイドフレームの前端部における後部に上記リテー
    ナを取り付けると共にラジエータサポートの下端部を支
    持させ、 前後方向で、上記サイドフレームの前端部にお
    ける上記リテーナの取付部とほぼ同じところに、上記ラ
    ジエータサポートの下端部の支持部を位置させた自動車
    の車体前端部構造。
  2. 【請求項2】 上記ラジエータサポートの下端部がその
    上端部よりも後側に偏位するよう上記ラジエータサポー
    トの上下方向の中途部を折り曲げた請求項1に記載の自
    動車の車体前端部構造。
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