JP3304891B2 - マルチピースソリッドゴルフボール - Google Patents

マルチピースソリッドゴルフボール

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソリッドコアと包
囲層と中間層とカバーとを備えた少なくとも4層構造の
マルチピースソリッドゴルフボールに関し、反発性、耐
久性に優れ、かつ非常に軟らかく良好な打感を有するマ
ルチピースソリッドゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、数多く提案されているツーピースゴルフボール等の
ソリッドゴルフボールは、糸巻きゴルフボールに比べる
とドライバーショット、アイアンショットともにいわゆ
る棒球と言われる弾道を有すると共に、そのスピンがか
かりにくい構造特性により、ランが多く出ることからト
ータル飛距離が増大するという利点を備えている。
【0003】その反面、ソリッドゴルフボールは、糸巻
きゴルフボールに比べて、アイアンではスピンがかかり
にくいためにグリーン上で止まりづらく、コントロール
性の点で劣る傾向がある。
【0004】一方、ゴルフボールは、飛距離の増大と共
に、打撃時の打感が必須の要素であり、これがないと商
品価値が損なわれてしまうものである。そして、一般に
糸巻きゴルフボールは、ソリッドゴルフボールに比べて
非常に軟らかく良好な打感が得られる構造特性を有して
いる。
【0005】このため、コアとカバーからなるツーピー
スソリッドゴルフボールにおいて、打撃時の軟らかい打
感を達成すべく、ボール構造を軟化させることが一般に
行われているが、未だ十分要望に応えたものは得られて
おらず、更にコアとカバーとの間に中間層を設けた数多
くのスリーピースソリッドゴルフボールが提案されてい
るが、これらの提案によってもツーピースソリッドゴル
フボールの飛距離と糸巻きゴルフボールの打感を併せ持
ったゴルフボールを得ることは極めて困難であった。
【0006】また最近において、4層構造以上のマルチ
ピースソリッドゴルフボールが提案されている(特開平
9−266959号公報、同10−127818号公
報、同10−127819号公報等)。
【0007】これらの提案は、内部層、中間層、外被層
の3層構造からなるソリッドコアと、該ソリッドコアを
被覆するカバーとからなる4層構造のソリッドゴルフボ
ールにおいて、これら各層に硬度差を設けることによ
り、打感やコントロール性の向上を図ったものである。
【0008】しかしながら、各層の硬度差が大きい場合
や各層の厚みや材料が適正でない場合には、打撃時の変
形量が各層間で大きく異なるため、各層の界面でエネル
ギーロスが生じて反発性が低下し、結果として飛距離の
低下を生じてしまう上に、連続打撃時の耐久性も悪化す
るという問題がある。
【0009】特に、隣り合う層の材料が異なり、その接
着性が低い場合には、その傾向は顕著であると共に、隣
り合う層の硬度差を小さくすると、却って打感の向上効
果が損なわれてしまうという問題がある。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ソリッドコアと、該コアを被覆する少なくとも一層
の包囲層と、該包囲層を被覆する中間層と、この中間層
を被覆する少なくとも一層のカバーとを備えたマルチピ
ースソリッドゴルフボールにおいて、ソリッドゴルフボ
ールの優れた飛び性能を維持しつつ、軟らかい打感と良
好な連続打撃耐久性を備えたマルチピースソリッドゴル
フボールを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため、ソリッドコアと包
囲層と中間層とカバーとを備えた少なくとも4層構造の
マルチピースソリッドゴルフボールにおいて、各層の硬
度や厚さ、材料などについて鋭意検討を重ねた結果、
カバー及び中間層に同種の熱可塑性樹脂、特にアイオノ
マー樹脂を使うことにより、両者の接着性が上がり、耐
久性が向上すること、カバーよりも中間層を軟らか
く、更に中間層より包囲層を軟らかく形成すること、つ
まり、内側に向かうに従って軟らかくなるボール構造に
形成することにより、打撃時の変形によるエネルギーロ
スを最小限に抑えることができ、反発性の低下を防ぎ、
かつ耐久性が向上すると共に、軟らかい打感を有するこ
と、コアの周囲を被覆する包囲層の材料として軟らか
く反発性に優れた熱可塑性樹脂、特に熱可塑性ポリエス
テル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーを主
材として用いることが効果的であること、をそれぞれ知
見した。
【0012】そして、本発明者が、上記知見〜に基
づき更に鋭意検討を進めた結果、ソリッドコアと、該コ
アを被覆する少なくとも一層の包囲層と、該包囲層を被
覆する中間層と、この中間層を被覆する少なくとも一層
のカバーとを備えたマルチピースソリッドゴルフボール
において、上記ソリッドコアの硬度を100kg荷重負
荷時の変形量で2.5〜7.0mmに形成すると共に、
上記包囲層を熱可塑性樹脂を主材とし、そのショアD硬
度を15〜47に形成すると共に、上記中間層及びカバ
ーを同種の熱可塑性樹脂、特にアイオノマー樹脂を主材
として形成し、該中間層のショアD硬度を45〜63に
形成し、上記カバーのショアD硬度を53〜65に形成
し、かつこのカバーのショアD硬度が中間層のショアD
硬度より高いこと、好ましくは包囲層のショアD硬度を
中間層のショアD硬度より低く形成することにより、マ
ルチピースソリッドゴルフボールを構成する各層の硬
度、厚さ、材料などが適正化され、これら各層が互いに
相乗的に作用し、エネルギーロスの極めて少ないボール
構造が得られ、反発性の向上により優れた飛び性能を有
すると共に、非常に軟らかい打感と良好な耐久性を備え
たマルチピースソリッドゴルフボールが得られることを
見出し、本発明を完成したものである。
【0013】従って、本発明は、 (1)ソリッドコアと、該コアを被覆する少なくとも一
層の包囲層と、該包囲層を被覆する中間層と、この中間
層を被覆する少なくとも一層のカバーとを備えたマルチ
ピースソリッドゴルフボールにおいて、上記ソリッドコ
アの直径が22.7〜37.7mm、該ソリッドコアの
硬度が100kg荷重負荷時の変形量で2.5〜7.0
mmであると共に、上記包囲層が熱可塑性樹脂を主材と
して形成され、そのショアD硬度が15〜47で上記中
間層のショアD硬度よりも低いものであり、上記中間層
及びカバーが同種の熱可塑性樹脂を主材として形成さ
れ、該中間層のショアD硬度が45〜63であり、該カ
バーのショアD硬度が53〜65であり、このカバーの
ショアD硬度が中間層のショアD硬度より高いことを特
徴とするマルチピースソリッドゴルフボール、 (2)カバーと中間層とを合わせた厚みが1.5〜5.
0mmであると共に、包囲層の厚みが1.0〜5.0m
mである(1)記載のマルチピースソリッドゴルフボー
ル、及び (3)カバー及び中間層がアイオノマー樹脂を主材とす
る(1)又は(2)記載のマルチピースソリッドゴルフ
ボールを提供する。
【0014】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のマルチピースゴルフボールGは、図1に示
したように、ソリッドコア1と、該コア1を被覆する少
なくとも一層の包囲層2と、該包囲層2を被覆する中間
層3と、この中間層3を被覆する少なくとも一層のカバ
ー4とを備えたものである。
【0015】上記ソリッドコア1は、ポリブタジエンゴ
ム、ポリイソプレンゴム、天然ゴム、シリコーンゴムを
主成分とする基材ゴムを主材とするゴム組成物から形成
することができるが、特に反発性を向上させるためには
ポリブタジエンゴムが好ましい。ポリブタジエンゴムと
しては、シス構造を少なくとも40%以上有するシス−
1,4−ポリブタジエンが好適である。また、この基材
ゴム中には、所望により上記ポリブタジエンに天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴムなど
を適宜配合することができるが、ポリブタジエンゴム成
分を多くすることによりゴルフボールの反発性を向上さ
せることができるので、これらポリブタジエン以外のゴ
ム成分はポリブタジエン100重量部に対して10重量
部以下とすることが好ましい。
【0016】上記ゴム組成物には、ゴム成分以外に架橋
剤としてメタクリル酸亜鉛、アクリル酸亜鉛等の不飽和
脂肪酸の亜鉛塩,マグネシウム塩やトリメチルプロパン
メタクリレート等のエステル化合物などを配合し得る
が、特に反発性の高さからアクリル酸亜鉛を好適に使用
し得る。これら架橋剤の配合量は、基材ゴム100重量
部に対し10〜40重量部であることが好ましい。
【0017】また、ゴム組成物中には、通常、ジクミル
パーオキサイド等の加硫剤が配合されており、この加硫
剤の配合量は基材ゴム100重量部に対し0.1〜5重
量部とすることができる。
【0018】上記ゴム組成物には、更に必要に応じて、
老化防止剤や比重調整用の充填剤として酸化亜鉛や硫酸
バリウム等を配合することができ、これら充填剤の配合
量は、基材ゴム100重量部に対し0〜130重量部で
ある。
【0019】本発明におけるコア用ゴム組成物の好適な
実施態様は、以下に示す通りである。
【0020】 シス−1,4−ポリブタジエン 100重量部 酸化亜鉛 0〜50重量部 アクリル酸亜鉛 10〜40重量部 硫酸バリウム 0〜50重量部 パーオキサイド 0.1〜5.0重量部 老化防止剤 適量 加硫条件:好ましくは150±10℃の条件で5〜20
分間加硫を行う。
【0021】そして、上記コア用ゴム組成物は、通常の
混練機(例えばバンバリーミキサー、ニーダー及びロー
ル等)を用いて混練し、得られたコンパウンドをコア用
金型を用いてインジェクション成形又はコンプレッショ
ン成形により形成する。
【0022】このようにして得られたソリッドコアは、
その直径が好ましくは22.7〜37.7mm、より好
ましくは28〜37mmである。
【0023】また、コアの100kg荷重負荷時の変形
量が2.5〜7.0mmであり、好ましくは2.8〜
6.8mm、より好ましくは3.0〜6.5mmであ
る。変形量が2.5mm未満では打感が硬くなることが
あり、一方7.0mmを超えると反発性が落ちて良好な
飛び性能が得られなくなる。
【0024】なお、コアは一種類の材料からなる単層構
造としてもよく、異種の材料からなる層を積層した二層
以上からなる多層構造としても構わない。
【0025】本発明においては、上記コアの周囲に少な
くとも一層、好ましくは一層又は二層の包囲層を被覆形
成する。この包囲層2は熱可塑性樹脂を主成分として形
成され、例えばアイオノマー樹脂、ポリエステル系エラ
ストマー、ポリアミド系エラストマー、スチレン系エラ
ストマー、ポリウレタン系エラストマー、オレフィン系
エラストマー及びこれらの混合物などが挙げられるが、
特に所望の硬度で反発性が良好な熱可塑性ポリエステル
系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーが好適で
ある。具体的には、「ハイトレル」(東レ・デュポン社
製)、「パンデックス」(大日本インキ化学工業社製)
等の市販品を用いることができる。
【0026】なお、包囲層組成物には、必要に応じて酸
化防止剤、金属石鹸等の分散剤などを添加することもで
きる。
【0027】上記包囲層をコアの周囲に被覆する方法と
しては、特に制限はなく、通常のインジェクション成形
又はコンプレッション成形を採用することができる。
【0028】このようにして成形された包囲層の厚みは
好ましくは1.0〜5.0mm、より好ましくは1.0
〜4.0mmであり、そのショアD硬度は15〜47で
ある。
【0029】次に、上記包囲層2の周囲に中間層3を被
覆形成する。この中間層3は通常の熱可塑性樹脂を主材
として形成することができ、例えばアイオノマー樹脂、
ポリエステル系エラストマー、スチレン系エラストマ
ー、ポリウレタン系エラストマー、水添ブタジエン樹脂
及びこれらの混合物などが挙げられ、特にアイオノマー
樹脂が好ましい。具体的には、「ハイミラン」(三井・
デュポンポリケミカル社製)、「サーリン」(デュポン
社製)等の市販品を用いることができる。なお、中間層
材には、必要に応じてUV吸収剤、酸化防止剤、金属石
鹸等の分散剤などを添加することもできる。
【0030】上記中間層を包囲層の周囲に被覆する方法
としては、特に制限はなく、通常のインジェクション成
形又はコンプレッション成形を採用することができる。
【0031】このようにして成形された中間層の厚みは
好ましくは0.5〜3.5mm、より好ましくは0.7
〜3.0mmであり、そのショアD硬度は45〜63、
好ましくは50〜60であり、この中間層のショアD硬
度は包囲層のショアD硬度より高く形成されることが好
ましく、その硬度差はショアDで通常5〜50程度であ
る。
【0032】上記カバー4は、上記中間層3と同種の熱
可塑性樹脂、特にアイオノマー樹脂を主材として形成す
ることが好ましく、このようにカバーと中間層を同種の
材料から形成することにより、両者の密着性が高くな
り、耐久性が向上するものである。なお、カバー材に
は、着色のための二酸化チタン、必要に応じてUV吸収
剤、酸化防止剤、金属石鹸等の分散剤などを添加するこ
ともできる。
【0033】このカバーは少なくとも一層以上、好まし
くは一層又は二層に形成することができ、このカバーを
被覆する方法としては、特に制限はなく、通常のインジ
ェクション成形又はコンプレッション成形を採用するこ
とができる。
【0034】このようにして成形されたカバーの厚みは
好ましくは0.5〜3.5mm、より好ましくは0.7
〜3.0mmであり、カバーと中間層とを合わせた合計
厚みは1.5〜5.0mm、好ましくは2.0〜4.5
mmである。
【0035】また、カバーのショアD硬度は53〜65
であり、このカバーのショアD硬度は中間層のショアD
硬度よりも高く形成されることが必要であり、その硬度
差はショアDで20以下、好ましくは1〜15である。
カバーのショアD硬度が中間層のショアD硬度より低い
と打撃時の変形によるエネルギーロスを最小限に抑えた
ボール構造が得られなくなり、本発明の目的を達成でき
なくなる。
【0036】本発明のマルチピースソリッドゴルフボー
ルは、以上の構成を有し、多層間の材料、硬度、厚みな
どを最適なものに調整すること、特に、カバー及び中
間層に同種の熱可塑性樹脂(アイオノマー樹脂)を使う
こと、カバーよりも中間層を軟らかく、更に中間層よ
り包囲層を軟らかく形成すること、つまり、内側に向か
うに従って軟らかくなるボール構造に形成すること、
コアの周囲を被覆する包囲層の材料として軟らかく反発
性に優れた熱可塑性樹脂(熱可塑性ポリエステル系エラ
ストマー、ポリウレタン系エラストマー)を用いること
により、これらが相乗的に作用して、今までにないエネ
ルギーロスの少ないボール構造を形成することができ、
反発性の向上により優れた飛び性能を有すると共に、大
変形打撃時(ドライバー)でも小変形打撃時(パター)
でも非常に軟らかな打感を有し、かつ良好な耐久性を備
えたものである。
【0037】本発明のゴルフボールは、その表面に多数
のディンプルが形成されており、必要に応じて表面に塗
装及びスタンプなどの仕上げ処理を施すことができる。
また、ボール全体の100kg荷重負荷時の変形量は好
ましくは2.0〜5.5mm、より好ましくは2.3〜
5.0mmであり、ボール直径及び重量はR&Aのゴル
フ規則に従い、直径42.67mm以上、重量45.9
3g以下に形成することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、優れた飛び性能と、非
常に軟らかい打感と良好な耐久性を併せ持ったマルチピ
ースソリッドゴルフボールが得られる。
【0039】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。なお、表1の配合量は総て重量部である。
【0040】〔実施例、比較例〕表1に示した配合処方
のコア用ゴム組成物をニーダーで混練し、コア用金型内
で155℃の温度で約15分間加硫することにより実施
例1〜4、比較例1〜3のソリッドコアを作成した。
【0041】得られたコアの周囲に表1に示した包囲層
材、中間層材及びカバー材をそれぞれ射出成形により被
覆形成して、実施例1〜4及び比較例3の4層構造のソ
リッドゴルフボールを作成した。なお、比較例1は包囲
層、中間層のないコアとカバーからなるツーピースゴル
フボール、比較例2は包囲層のないスリーピースゴルフ
ボールである。
【0042】次いで、得られたゴルフボールについて、
下記の方法によりコア,ボール硬度、飛び性能、耐久性
及び打感を測定した。結果を表2に示す。コア,ボール硬度 コア又はボールに100kgの荷重を負荷した時の変形
量(mm)で表した。飛び性能 ヘッドスピード45m/sec(HS45)にて、ミヤ
マエ社製スイングロボットにより、クラブはドライバー
(「PRO230Titan ロフト10度」(ブリヂ
ストンスポーツ株式会社製))を用いて実打した時のキ
ャリー,トータル飛距離を測定した。耐久性 得られた各ボール10個をミヤマエ社製スイングロボッ
トにより、クラブはドライバー(「PRO230Tit
an ロフト10度」(ブリヂストンスポーツ株式会社
製))を用いてヘッドスピード45m/sec(HS4
5)にて、繰り返し300回打撃し、割れの発生した個
数で表した。打感 プロゴルファー5名により、クラブとしてドライバーと
パターを用いて実打した時の感触を下記基準で評価し
た。 ◎:非常に軟らかい ○:軟らかい △:普通 ×:硬い
【0043】
【表1】 *1:「ハイトレル」東レ・デュポン社製ポリエステル
系エラストマー *2:「パンデックス」大日本インキ化学工業(株)製
ポリウレタン系エラストマー *3:「ペバックス」アトケム社製ポリアミド系エラス
トマー *4:「ハイミラン」三井・デュポンポリケミカル社製
アイオノマー樹脂 *5:「サーリン」デュポン社製アイオノマー樹脂
【0044】
【表2】
【0045】表2の結果から明らかなように、比較例1
は一般的なツーピースソリッドゴルフボールであり、飛
距離と耐久性はほぼ良好であるが、ドライバーとパター
の打感がともに硬く劣るものである。
【0046】比較例2は特開平9−313643号公報
と同様のスリーピースソリッドゴルフボールであり、耐
久性は良好であるが、飛距離がやや低下する上に、ドラ
イバーとパターの打感がともに硬く劣るものである。
【0047】比較例3は特開平10−127819号公
報と同様のフォーピースソリッドゴルフボールである
が、各層の硬度や厚さが適当なものではなく、各層の界
面でエネルギーロスが生じ、このため飛距離及び耐久性
がともに著しく劣る上に、硬めに形成されたカバーが厚
いので特に小変形打撃時(パター)での打感が硬いもの
である。
【0048】これに対して実施例1〜4のボールは、多
層構造に形成された各層の材料、厚み、硬度を適正化す
ることにより、エネルギーロスの少ないボール構造が得
られ、反発性の向上により優れた飛び性能を有すると共
に、ドライバーでもパターでも非常に軟らかな打感を有
し、かつ良好な耐久性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るマルチピースソリッド
ゴルフボールの断面図である。
【符号の説明】
1 ソリッドコア 2 包囲層 3 中間層 4 カバー G ゴルフボール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 康正 埼玉県秩父市大野原20番地 ブリヂスト ンスポーツ株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−56848(JP,A) 特開 平9−271535(JP,A) 特開 平8−336618(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63B 37/00 - 37/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソリッドコアと、該コアを被覆する少な
    くとも一層の包囲層と、該包囲層を被覆する中間層と、
    この中間層を被覆する少なくとも一層のカバーとを備え
    たマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、上記ソ
    リッドコアの直径が22.7〜37.7mm、該ソリッ
    ドコアの硬度が100kg荷重負荷時の変形量で2.5
    〜7.0mmであると共に、上記包囲層が熱可塑性樹脂
    を主材として形成され、そのショアD硬度が15〜47
    で上記中間層のショアD硬度よりも低いものであり、上
    記中間層及びカバーが同種の熱可塑性樹脂を主材として
    形成され、該中間層のショアD硬度が45〜63であ
    り、該カバーのショアD硬度が53〜65であり、この
    カバーのショアD硬度が中間層のショアD硬度より高い
    ことを特徴とするマルチピースソリッドゴルフボール。
  2. 【請求項2】 カバーと中間層とを合わせた厚みが1.
    5〜5.0mmであると共に、包囲層の厚みが1.0〜
    5.0mmである請求項1記載のマルチピースソリッド
    ゴルフボール。
  3. 【請求項3】 カバー及び中間層がアイオノマー樹脂を
    主材とする請求項1又は2記載のマルチピースソリッド
    ゴルフボール。
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