JP3302774B2 - 電磁弁制御される燃料計量装置の制御システム - Google Patents

電磁弁制御される燃料計量装置の制御システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、回転数と負荷に従って
駆動信号が設定可能である、特にディーゼル内燃機関用
の電磁弁制御される燃料計量装置の制御システムに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】このような電磁弁制御される燃料計量装
置の制御システムは例えばＤＥ−ＯＳ４００４１１０か
ら知られている。同公報には特にディーゼル内燃機関用
の電磁弁制御される燃料計量装置の制御システムが記載
されている。この装置においては回転数と負荷に従って
燃料量を定める制御信号が設定される。この種のシステ
ムにおいては、回転数をできる限り正確に検出すること
が必要である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
で述べた種類の電磁弁制御される燃料計量装置の制御シ
ステムにおいて可能な限り正確に回転数を検出すること
ができるようにすることである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明においては、回転数（ＮＭ）と負荷（Ｑ）に
従って電磁弁の駆動信号が設定される、特にディーゼル
内燃機関用の電磁弁制御される燃料計量装置の制御シス
テムにおいて、回転数（ＮＭ）として前回の計量間の回
転数値（ＮＺＭ−１）が使用され、 前記前回の計量間の
回転数値（ＮＺＭ−１）が、前回の噴射開始と噴射終了
の各時点および各時点に対応する角度値に基づいて設定
される構成を採用した。
【０００５】
【作用】本発明システムによれば、駆動信号の計算に用
いる回転数をほぼ正確に検出することが可能になる。
【０００６】本発明の利点と好ましい実施例が従属請求
項に記載されている。
【０００７】
【実施例】以下、図面に示す実施例を用いて本発明を詳
細に説明する。
【０００８】電磁弁制御される燃料計量装置の制御シス
テムは公知である。これらのシステムにおいては少なく
とも負荷と回転数に従って電磁弁の駆動信号が設定され
る。
【０００９】この種のシステムが図１に概略図示されて
いる。電磁弁出力段４０には電子制御ユニット３０から
信号が供給される。電子制御ユニット３０はほぼ計量用
演算装置１２０、特性値マップＫ１、Ｋ２および演算装
置１１０から形成される。計量用演算装置１２０には、
カム軸の瞬時回転数Ｎを検出する回転数センサ１２５の
信号が供給される。さらに計量用演算装置１２０には所
望の送給角度ＷＤと所望の送給開始を示す信号が供給さ
れる。これらの信号はそれぞれ特性値マップＫ１、Ｋ２
から出力される。特性値マップＫ１とＫ２の入力量とし
ては平均回転数ＮＭと所望の燃料量Ｑが用いられる。所
望の燃料量Ｑは、種々の入力量に従って所望の燃料量Ｑ
を計算する演算装置１１０から供給される。そのために
演算装置１１０には種々のセンサ８０からの信号が供給
される。
【００１０】例えば平均回転数ＮＭ、温度Ｔ、アクセル
ペダル位置ＦＰおよび他の運転パラメータなどセンサ８
０によって検出された変量に基づいて、演算装置１１０
は所望の噴射量Ｑを計算する。この噴射量Ｑと平均回転
数ＮＭに基づいて特性値マップＫ１から送給角度ＷＤが
読み出される。送給角度ＷＤにより噴射すべき燃料量が
直接定められる。これは、燃料ポンプが送給を行う間に
カム軸が通過する角度である。
【００１１】第２の特性値マップＫ２から噴射量Ｑと平
均回転数ＮＭに従って送給開始角度ＷＢが読み出され
る。これは、噴射が開始されるべき角度である。
【００１２】平均回転数ＮＭは種々のセンサから得るこ
とができる。通常はこれは、クランク軸ないしカム軸上
のパルス輪のパルスを検出するセンサである。従来のシ
ステムにおいてはカム軸の比較的大きな角度領域ないし
は複数回転にわたっての回転数が平均される。
【００１３】取り付け時この特性値マップは試験装置上
でチェックされる。そのためにポンプは電気モータによ
って一定の回転数で駆動され、その場合に噴射される燃
料量が検出される。
【００１４】ポンプが内燃機関によって直接駆動される
場合には、回転数はかなり変動する。この回転数特性が
図３に示されている。その場合に計量は回転数値が最小
になる前に行われる。公知の回転数センサの信号処理に
よって発生する回転数は、通常は計量間の回転数より大
きい。一定回転数での特性値マップが取り付けられるの
で、マップ値の読み出しに使用される回転数は取り付け
時に用いられる回転数に対応しなければならない。そう
でない場合には、所望の噴射すべき量からのずれが著し
くなる。
【００１５】計量用演算装置１２０は角度信号ＷＤ、Ｗ
Ｂを瞬時回転数Ｎを用いて時間量に変換する。この時間
量により、どの時点で電磁弁に電圧が供給されるかが定
められる。従って計量用演算装置は、電磁弁に印加され
る電圧が変化する時点を決定する。この値は出力段４０
へ供給され、出力段４０はその値を電磁弁の駆動信号に
変換する。
【００１６】燃料計量が不正確であるという上述の欠点
を補償するために、本発明によれば計量期間の間の実際
の回転数値をマップ値の計算に使用することが提案され
る。マップ値計算時にはまだこの信号は得られないの
で、その前の計量の対応する値が用いられる。
【００１７】良好な動的特性を得るためには、加速と減
速を考慮しなければならない。これは、回転数勾配ＤＮ
を求めて、それを用いて前の計量の回転数値ＮＺＭ−１
を補正することによって行われる。回転数勾配ＤＮは、
燃焼サイクルの間の回転数の変化を示す尺度となる。
【００１８】次に図２を用いてマップ値計算に必要な回
転数ＮＭをどのように求めるかを説明する。第１のステ
ップ２００においてクランク軸ないしカム軸の所定の位
置における所定インクリメント（増分）での回転数値Ｎ
ＩＭ−１が検出される。次にステップ２１０で計量間の
回転数値ＮＺＭ−１が検出される。そのために正確な噴
射開始と正確な噴射終了の時点を示す信号が検出され
る。そのためには電磁弁あるいは噴射弁の位置を示すセ
ンサ信号を検出することができる。しかしまた、電磁弁
を流れる電流ないしは電磁弁に印加される電圧に基づい
て電磁弁が開放し、あるいは閉鎖する時点を知ることも
できる。これらの信号は実際の送給開始ないし噴射開始
と送給終了ないし噴射終了を表す値となる。補間によっ
て、ないしは補外によってそれぞれの角度位置が極めて
正確に計算される。噴射の開始と終了の際の角度位置お
よび噴射期間に基づいて計量の間の回転数値が得られ
る。この回転数値は計量期間にわたって平均された回転
数に相当する。
【００１９】次にステップ２２０において前回の計量の
場合と同一の所定のクランク軸位置における回転数値Ｎ
ＩＭが検出される。次に計量サイクルＭ−１に関して検
出された回転数値ＮＩＭ−１と計量サイクルＭにおいて
検出された回転数値ＮＩＭに基づいて回転数勾配ＤＮが
計算される（ステップ２３０）。最も簡単にする場合に
は、単に２つの回転数値の差が求められる。従って回転
数勾配ＤＮは２つのインクリメントでの２つの回転数値
ＮＩＭ−１とＮＩＭに基づいて検出される。これら２つ
のインクリメントは相前後した２つの計量時と同一の位
相位置を有する。その場合、２つの計量のうち後者は、
その駆動信号が計算される計量である。所定の位相位置
を有するインクリメントは４シリンダの内燃機関の場合
には９０゜の間隔を有し、６シリンダの内燃機関におい
ては６０゜の間隔を有する。一般に、このインクリメン
トはｚ箇のシリンダを有する内燃機関においては互いに
３６０゜／ｚに位置する。
【００２０】その後ステップ２４０において、マップ値
計算に必要とされる回転数値ＮＺＭが、前の計量サイク
ルＭ−１の場合の計量の間の回転数値ＮＺＭ−１と回転
数勾配ＤＮに基づいて計算される。
【００２１】図３には３つの燃焼サイクル間の回転数特
性が示されている。クランク軸上および／またはカム軸
上にインクリメント輪が取り付けられる。このインクリ
メント輪は多数のマークを有する。このマークは好まし
くは約３゜の間隔で配置されている。センサはこのマー
クを検出して、所定の間隔で短い垂直の線分で示すパル
スを発生する。この間隔が通常インクリメントといわれ
る。
【００２２】回転数ＮＭを計算するために、個々のイン
クリメントにわたって回転数が求められる。燃焼サイク
ルのインクリメントがインデックスＩで、そして個々の
燃料サイクルはインデックスＭで示されている。インデ
ックスＩで示すものは、それぞれ所定の位相位置を有す
る回転数ＮＩＭが検出されるインクリメントである。イ
ンデックスＭは、それに関して電磁弁の駆動信号を計算
すべき燃焼サイクルである。従って回転数勾配を計算す
るためには、回転数ＮＩＭ−１とＮＩＭが求められる。
【００２３】さらに長めの垂直の線分により計量期間が
示されている。注意しなければならないのは、それぞれ
の計量の開始と終了は必ずしもインクリメントとは一致
しないことである。計量期間ＮＺＭないしＮＺＭ−１に
わたる回転数値を検出するためにはすでに説明した計量
の開始と終了時の間の上述の間隔が求められる。
【００２４】回転数信号をさらに改良するために、本発
明の実施例においては、回転数勾配を計算するためにフ
ィルタリングが行われる。そのためには１つのインクリ
メントにわたる回転数値ＮＩＭだけでなく、多数のイン
クリメントにわたる回転数値が平均される。これは例え
ば、ステップ２２０で多数のインクリメントにわたって
回転数値が検出されることによって実現される。これ
は、回転数値ＮＩＭ、Ｎ（Ｉ−１）Ｍ、Ｎ（Ｉ−２）
Ｍ、…が検出され、加算され、それに基づいて平均値が
形成される。
【００２５】好ましくは回転数値の計算は各シリンダに
ついて別々に行われる。
【００２６】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、回転数と負荷に従って電磁弁の駆動信号を設
定するときに用いられる回転数に対して正確な回転数を
用いることができるので、正確な電磁弁駆動信号を形成
して、高精度な燃料噴射を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】燃料計量装置の制御システムを概略図示するブ
ロック図である。
【図２】本発明システムの動作を説明するフローチャー
ト図である。
【図３】３回の計量にわたる瞬時回転数の波形を示す線
図である。
【符号の説明】
３０ 制御ユニット ４０ 電磁弁出力段 ８０ センサ １００ 演算装置 １２０ 計量用演算装置 １２５ 回転数センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘルムート ラウファー ドイツ連邦共和国 7016 ゲルリンゲン オットーシェプファーシュトラーセ 12 (72)発明者 ヴェルナー フィッシャー ドイツ連邦共和国 7258 ハイムスハイ ム ディッケンベルクシュトラーセ ９ ／１ (72)発明者 ディートベルト シェーンフェルダー ドイツ連邦共和国 7016 ゲルリンゲン シラーシュトラーセ 72 (72)発明者 ヨアヒム ベルガー ドイツ連邦共和国 7065 ヴィンターバ ッハ ファルケンシュトラーセ 11 (56)参考文献 特開 昭60−119345（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−180051（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−180052（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−234252（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F02D 41/20 380 F02D 41/40 F02D 45/00 358 F02D 45/00 362

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 回転数（ＮＭ）と負荷（Ｑ）に従って電
    磁弁の駆動信号が設定される、特にディーゼル内燃機関
    用の電磁弁制御される燃料計量装置の制御システムにお
    いて、 回転数（ＮＭ）として前回の計量間の回転数値（ＮＺＭ
    −１）が使用され、 前記前回の計量間の回転数値（ＮＺＭ−１）が、前回の
    噴射開始と噴射終了の各時点および各時点に対応する角
    度値に基づいて設定される ことを特徴とする電磁弁制御
    される燃料計量装置の制御システム。
  2. 【請求項２】 駆動信号を求めるとき、少なくとも回転
    数（ＮＭ）と負荷（Ｑ）に基づいて噴射期間を定める送
    給角度が設定されることを特徴とする請求項１に記載の
    システム。
  3. 【請求項３】 前回の計量間の回転数値（ＮＺＭ−１）
    が、回転数勾配（ＤＮ）を用いて補正されることを特徴
    とする請求項１又は２に記載のシステム。
  4. 【請求項４】 回転数勾配（ＤＮ）が２つのインクリメ
    ントでの２つの回転数値（ＮＩＭ、ＮＩＭ−１）に基づ
    いて設定され、その場合２つのインクリメントが相前後
    する２つの計量時で同一の位相位置を有することを特徴
    とする請求項３に記載のシステム。
  5. 【請求項５】 前記インクリメントは、ｚ箇のシリンダ
    を有する内燃機関においては互いに３６０゜／ｚに位置
    することを特徴とする請求項４に記載のシステム。
  6. 【請求項６】 回転数値（ＮＩＭ）が多数のインクリメ
    ントにわたって平均されることを特徴とする請求項１か
    ら５までのいずれか１項に記載のシステム。
  7. 【請求項７】 シリンダ個別に処理が行なわれることを
    特徴とする請求項１から６までのいずれか１項に記載の
    システム。
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