JP3296065B2 - Pwmコンバータの制御回路 - Google Patents

Pwmコンバータの制御回路

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JP3296065B2
JP3296065B2 JP00550494A JP550494A JP3296065B2 JP 3296065 B2 JP3296065 B2 JP 3296065B2 JP 00550494 A JP00550494 A JP 00550494A JP 550494 A JP550494 A JP 550494A JP 3296065 B2 JP3296065 B2 JP 3296065B2
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拡 田久保
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パルス幅変調制御に
より交流を直流に、又は直流を交流に変換するPWMコ
ンバータの制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】交流電力を直流電力に変換して負荷へ供
給する電力変換装置として、従来からダイオードのブリ
ッジ接続で構成した整流回路が多用されている。しかし
ダイオードブリッジによる整流回路は力率が悪く、交流
側の電流に多量の高調波を含んでしまうし、負荷側から
回生される電力を交流電源側へ返還することができない
等の不具合点を有する。
【0003】そこでこのような各種の不具合を解消でき
る装置として、トランジスタやIGBT(絶縁ゲートバ
イポーラトランジスタ)などの自己消弧形半導体スイッ
チ素子で電力変換装置を構成し、これらの半導体スイッ
チ素子をパルス幅変調制御するPWMコンバータが実用
化されている。このPWMコンバータは、負荷の大小に
関係なく直流電圧を一定に保ちながら、交流電源から負
荷へ電力を供給し、或いは負荷から交流電源へ電力を回
生することができるし、しかも電源電流を正弦波状に制
御し、且つ入力力率が1の状態で運転することもでき
る。
【0004】図6は電圧形PWMコンバータの全体構成
の従来例を示した回路図である。この図6の従来例回路
において、交流電源1と、電圧を低減する入力変圧器3
3と、フィルタリアクトル2とフィルタコンデンサ10
とで構成したフィルタ、及び交流リアクトル3とがPW
Mコンバータ6の交流側に接続され、このPWMコンバ
ータ6の直流側には平滑コンデンサ7を介してPWMイ
ンバータ14が接続されているが、PWMインバータ1
4にはその負荷となる電動機9を接続している。ここで
PWMコンバータ6は自己消弧形半導体スイッチ素子で
あるトランジスタにダイオードを逆並列接続し、この逆
並列接続回路をブリッジ接続して構成している。
【0005】PWMコンバータ6を構成しているトラン
ジスタは高い周波数でスイッチング動作を行うので、こ
のスイッチングの際に発生する交流側の高調波電流を低
減するために、フィルタリアクトル2とフィルタコンデ
ンサ10(但しこのコンデンサには抵抗も付属してい
る)とでなるLCRフィルタを設置している。PWMコ
ンバータ6を制御する制御回路8へは、R相電流検出器
4とT相電流検出器5とで検出するR相電流検出値IR
とT相電流検出値IT と、R相電圧検出器11とT相電
圧検出器12とで検出するR相電圧位相信号VSRとT相
電圧位相信号VSTと、直流電圧検出器13で検出する直
流電圧検出値VD とを入力している。
【0006】図7はPWMコンバータの一相分の等価回
示した等価回路図であって、eACは交流電源1が発
生する電圧、e6 はPWMコンバータ6が発生する電
圧、Lは交流リアクトル3のインダクタンスをそれぞれ
が示しており、交流電源1は交流リアクトル3を介して
PWMコンバータ6へ電流iACを供給している。図8は
図7に図示の等価回路の電圧ベクトルと電流ベクトルを
表したベクトル図である。図8のベクトル図において、
インダクタンスがLである交流リアクトル3に流れる電
流iACにより生じる交流リアクトル電圧ベクトルωLi
ACはコンバータ電流ベクトルiACとは直交しており、P
WMコンバータ6に発生するコンバータ電圧ベクトルe
6 は交流電源電圧ベクトルeACに対して角度θだけ遅れ
ている。又、コンバータ電流ベクトルiACは交流電源電
圧ベクトルeACと同相である。即ち力率1である。これ
ら各ベクトルの大きさの関係は下記の数1と数2で表さ
れる。
【0007】
【数1】
【0008】
【数2】
【0009】ここでコンバータ電圧ベクトルe6 の大き
さと、交流電源電圧ベクトルeACに対する位相θを制御
することにより、交流電源1に流れる電流iACを交流電
源電圧eACと同相、即ち力率1にすることができる。図
9は図6の従来例回路に記載の制御回路の構成を示した
制御ブロック図であるが、R,S,T各相の制御回路は
ほぼ同一であるから、この図9ではR相を主体にして図
示して、他の相の図示は省略している部分もある。
【0010】この図9において、直流電圧検出器13を
介して直流電圧検出値VD を検出する一方で、直流電圧
設定器18が直流電圧指令値VD * を設定している。加
算器30はこれら直流電圧検出値VD と直流電圧指令値
D * とを入力して、両者の差である直流電圧偏差δD
を出力する。この直流電圧偏差δD を直流電圧調節器1
7は比例増幅するか、又は定常偏差を零にするために比
例積分増幅して、PWMコンバータ6が流すべき電流i
ACに比例したR相電流指令値IR * の電流波高値指令値
E となる。
【0011】一方、交流電源1の電圧位相を検出するた
めに、R相電圧検出器11がR相電圧位相信号VSR検出
してこれを電源周波数同期回路15へ与える。電源周波
数同期回路15は電源周波数に同期した同期信号を単位
正弦波発生回路16へ送出する。この同期信号から、単
位正弦波発生回路16は電源周波数に同期した正弦波信
号 sinωt を作成する。この正弦波信号 sinωt はPW
Mコンバータ6が流すべき電流iACの指令値であるR相
電流指令値IR * の波形指令信号となる。PWMコンバ
ータ6はこの波形指令信号に相似の電流を流すように制
御される。
【0012】前述した電流波高値指令値IE と正弦波信
号 sinωt は、有効電流指令値演算回路19へ入力して
電流波高値指令値IE と正弦波信号 sinωt との乗算が
行われ、PWMコンバータ6が流すべき電流iACに比例
したR相電流指令値IR * が作成される。ここでR相電
流指令値IR * は下記の数3で表される。
【0013】
【数3】 IR * =IE ・ sinωt 更に、R相電流指令値IR * と実際のR相電流IR との
差であるR相電流偏差δR が加算器31で演算され、R
相電流調節器23はこのR相電流偏差δR を入力してこ
れを比例増幅、又は比例積分増幅し、PWMコンバータ
6が発生すべき電圧e6 の指令信号、即ちR相電圧指令
信号eR となり、PWM変調回路27へ送出される。
【0014】かくしてPWMコンバータ6のR相電圧指
令信号eR が決定されるが、T相についても図示はして
いないが同様に、T相電流調節器24によってT相電圧
指令信号eT を決定する。S相電圧指令信号eS はR相
電圧指令信号eR とT相電圧指令信号eT との和を反転
させれば良いから、加算器32で和を演算し、反転増幅
器26が反転動作を行ってS相電圧指令信号eS を得
る。これら各相電圧指令信号はパルス幅変調を行うため
にPWM変調回路27へ送出される。
【0015】これら各相電圧指令信号eR ,eS ,eT
とキャリア信号発生回路25が出力するキャリア信号CA
R との大小をPWM変調回路27において比較すること
により、電圧指令信号はパルス幅変調される。図10は
PWM変調回路でのパルス幅変調動作を示した動作波形
図であって、図10はPWM変調回路27へ入力する
R相電圧指令信号eR とキャリア信号CAR の変化、図1
0はPWM変調回路27が出力するオン・オフ信号G
U の変化を、それぞれが表している。
【0016】図10の動作波形図で、R相電圧指令信号
R の振幅とキャリア信号CAR の振幅との比を制御率λ
とすると、この制御率λ,コンバータ直流電圧VDC,及
びコンバータ電圧e6 との関係は下記の数4となる。
【0017】
【数4】
【0018】パルス幅変調されたR相電圧指令信号eR
はパルス変調信号GU ,GV ,GWとなって駆動信号分
配器28へ入力する。ベース駆動回路29は駆動信号分
配器28からの信号を増幅し、PWMコンバータ6を構
成している6組のトランジスタをオン・オフ動作させ
る。かくしてPWMコンバータ6は直流出力電圧が一定
で、且つ交流電圧と電流が正弦波状になるように制御さ
れる。尚、平滑コンデンサ7を介してこの直流電力を入
力するPWMインバータ14が電動機9を駆動する動作
は本発明とは直接の関係が無いので、その動作説明は省
略する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】図11は従来の制御方
法のPWMコンバータの負荷が増大した場合の電圧・電
流の変化を示したベクトル図であって、実線は軽負荷の
場合を示し、点線は重負荷の場合を示している。重負
荷,即ち直流電流が大きい場合はコンバータ電流ベクト
ルiACが増加するので、交流リアクトル3に生じる交流
リアクトル電圧ベクトルωLiACも大きくなる。よって
交流電源電圧ベクトルeACと交流リアクトル電圧ベクト
ルωLiACとのベクトル和であるコンバータ電圧ベクト
ルe6 も増大する。
【0020】一方、PWMコンバータ6が発生すべきコ
ンバータ電圧e6 は前述した数1や数4で表されるの
で、コンバータ電圧e6 を大きくするには制御率λを大
きくする(数4参照)か、又は交流電源電圧eACを小さ
くする(数1参照)必要がある。しかしながら制御率λ
を1以上に大きくすると過変調になって電源電流の歪み
が悪化したり、制御不能になったりするので、図6に図
示しているように交流電源1とPWMコンバータ6との
間に電圧を低減するための入力変圧器33を設置する。
尚、この入力変圧器33は入出力間を絶縁する必要はな
いので、単巻変圧器を使用することができる。
【0021】図12は従来の制御方法のPWMコンバー
タの電源電圧を低減した場合に負荷の増大に伴う電圧・
電流の変化を示したベクトル図であって、実線は電源電
圧を低減しない場合を示し、点線は電源電圧を低減する
場合を示している。入力変圧器33の使用により交流電
源電圧をeACからeAC # へ低減するならば、コンバータ
電流iACが同じ値であるために交流リアクトル3での電
圧降下,即ち交流リアクトル電圧ベクトルωLiACが同
じであっても、コンバータ電圧ベクトルe6 は図示のe
6 # まで小さくできる。しかしながら入力変圧器33を
使用することで装置が大形化して重量が増加するし、価
格も上昇する不都合がある。
【0022】そこでこの発明の目的は、PWMコンバー
タの負荷が増大した場合でも、電源電圧を低減するため
の変圧器を設置せずに、且つ制御率も大きくせずに、当
該PWMコンバータを安定に制御できるようにすること
にある。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めにこの発明のPWMコンバータの制御回路は、交流側
には交流リアクトルを介して交流電源を接続し、且つ直
流側には平滑コンデンサを接続して、パルス幅変調制御
により交流を直流に変換し、又は直流を交流に変換する
PWMコンバータにおいて、前記PWMコンバータの直
流側電圧検出値と直流側電圧指令値との偏差を入力して
電流波高値指令値を出力する直流電圧調節手段と、この
電流波高値指令値と前記正弦波信号とを入力して電流波
高値指令値に対応した振幅の有効電流成分指令値を出力
する有効電流演算手段と、前記PWMコンバータの変換
する電力またはこれに関係した電流がある値までは無効
電流成分指令値を零にし、ある値以上に増加したところ
からこれに対応した無効電流成分指令値を演算する無効
電流演算手段と、この無効電流演算手段から与えられる
無効電流成分指令値と前記有効電流演算手段から与えら
れる有効電流成分指令値から当該PWMコンバータの交
流電流指令値を合成する交流電流合成手段とを備え、こ
の交流電流指令値に対応した力率で当該PWMコンバー
タを運転するものとする。
【0024】
【作用】図13は本発明の原理を説明するベクトル図で
あって、実線は従来の制御方法の場合を示し、点線は本
発明の制御方法を適用した場合を示しており、本発明で
はPWMコンバータ6のコンバータ電流ベクトルiAC
位相をφだけ遅らせるのがポイントである。従来はコン
バータ電流ベクトルiACと交流電源電圧ベクトルeAC
は同相,即ち力率1の運転をするように制御していた
が、本発明では負荷がある程度よりも重くなれば無効分
電流を発生させることにより、コンバータ電流ベクトル
ACの位相をφだけ遅らせる。即ち力率を低下させる。
これにより交流リアクトル3で発生する交流リアクトル
電圧ベクトルωLiACの位相もφだけずれる。従って、
これらωLiACとeACとのベクトル和であるコンバータ
電圧ベクトルe6 は、変圧器で低減しなくても下記の数
5に示すごとくに小さくなる。但しφの値は0度≦φ≦
90度の範囲とする。
【0025】
【数5】
【0026】本発明では、コンバータ電流ベクトルiAC
の位相をφだけ遅らせるために、このコンバータ電流i
ACを有効電力分と無効電力分とに分解し、これらの差を
演算する。即ちコンバータ電流iACを下記の数6で表
す。
【0027】
【数6】 iAC=A・ sinωt −B・ cosωt この数6で、A・ sinωt が有効電力分、B・ cosωt
が無効電力分を表すから、両者の差を演算した結果は下
記の数7と数8である。
【0028】
【数7】
【0029】
【数8】
【0030】即ち数8に示しているφの値の位相が電源
電圧に対して遅れの方向にシフトされることになる。よ
ってAの値に対応してBの値を調節することにより、電
流の位相φ,即ちPWMコンバータ6の力率を制御でき
る。
【0031】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を表した制御ブロ
ック図であるが、この図1の第1実施例回路は、図9で
既述の従来例回路にコンバータ電力演算回路41と無効
電流指令値演算回路42及び電流指令値合成回路43を
追加しているのが異なるところであり、この追加分以外
の各機器の名称・用途・機能は、図9の従来例回路で説
明済であるから、これらの説明は省略する。
【0032】図1の第1実施例回路において、直流電圧
指令値VD * と直流電圧検出値VDとの偏差である直流
電圧偏差δD は、直流電圧調節器17によって比例増幅
され、或いは定常偏差を零にする場合は比例積分増幅さ
れて、PWMコンバータ6が流すべきコンバータ電流i
ACに比例したR相電流指令値IR * の有効分の電流波高
値指令値IE となるが、これは数7でのAに相当する。
【0033】一方、無効電流指令値演算回路42は、コ
ンバータ電力演算回路41から入力するコンバータ電力
の大小に対応して、入力値がある値以上に増加したとこ
ろから入力値に対応した無効電流指令値を出力する。電
流指令値合成回路43は有効電流指令値演算回路19か
ら入力する有効電流指令値と、無効電流指令値演算回路
42から入力する無効電流指令値との合成によりR相電
流指令値IR * を出力し、これとR相電流検出器4が検
出するR相電流検出値IR との差であるR相電流偏差δ
R を、R相電流調節器23へ与える。
【0034】図2は本発明の第2実施例を表した制御ブ
ロック図であるが、この図2の第2実施例回路は、図9
で既述の従来例回路に余弦波振幅演算回路20と単位余
弦波発生回路21及び無効電流成分演算手段としての余
弦波成分演算回路22を追加しているのが異なるところ
であり、この追加分以外の各機器の名称・用途・機能
は、図9の従来例回路で説明済であるから、これらの説
明は省略する。
【0035】図2の第2実施例回路において、直流電圧
調節器17が出力する電流波高値指令値IE と単位正弦
波発生回路16が出力する電源周波数に同期した正弦波
信号sinωt とを入力して、有効電流指令値演算回路1
9はPWMコンバータ6が流すべきコンバータ電流iAC
に比例したR相電流指令値IR * の有効分を出力するの
は、図1で既述の第1実施例回路の場合と同じである
が、この第2実施例回路では、電源周波数同期回路15
が出力する同期信号を入力する単位余弦波発生回路21
が、 cosωt なる余弦波信号を発生する。
【0036】ところで、PWMコンバータ6の出力電力
は直流電圧調節器17の出力である電流波高値指令値I
E に比例していることは既に述べたが、この電流波高値
指令値IE は余弦波振幅演算回路20へも入力してお
り、余弦波振幅演算回路20はこれを電流波高値指令値
E # に変換して出力する。図5は図2の第2実施例回
路に記載の余弦波振幅演算回路の入出力特性の例を表し
たグラフであって、横軸が入力する電流波高値指令値I
E を表し、縦軸が出力する電流波高値指令値IE # を表
している。この図5に図示の例は、PWMコンバータ6
の出力電力がある点までは出力するIE # は零である
が、電力がその点を越えるとその値に比例したIE #
所定の傾きで出力するように設定している。但し入力と
出力の関係がこの図5とは異なった関係(例えば2次関
数関係)にすることもできる。
【0037】従って図2に記載の余弦波振幅演算回路2
0が出力する変換後の電流波高値指令値IE # と単位余
弦波発生回路21が出力する余弦波信号 cosωt とを余
弦波成分演算回路22において乗算演算することによ
り、前述した数7の左辺第2項である無効分電流指令信
号B・ cosωt が得られる。加算器31はこの無効分電
流指令信号と前述した有効分電流指令信号とを加算し
て、PWMコンバータ6が流すべきR相電流指令値IR
* を得る。このR相電流指令値IR * は下記の数9で表
される。
【0038】
【数9】
【0039】即ち、R相電流指令値IR * の位相はφだ
け遅れるが、このφの値は下記の数10である。
【0040】
【数10】
【0041】このようにして得られたR相電流指令値I
R * とR相電流検出値IR との差であるR相電流偏差δ
R をR相電流調節器23へ入力すれば、PWM変調回路
27はR相電流調節器23の出力信号とキャリア信号CA
R とのパルス幅変調によりオン・オフ信号GU が得ら
れ、これが駆動信号分配器28とベース駆動回路29と
を介してPWMコンバータ6を制御するのは、図9で既
述の従来例回路の場合と同じである。
【0042】図3は本発明の第3実施例を表した制御ブ
ロック図であるが、この図3の第3実施例回路は、直流
電流検出器51で検出する直流電流検出値ID と、直流
電圧検出器13が検出する直流電圧検出値VD とを入力
して直流電力検出値PD を演算する直流電力演算回路5
2を備えて、この直流電力検出値PD を余弦波振幅演算
回路20へ入力させているところが、図2で既述の第2
実施例回路と異なる点であり、それ以外は全て同じであ
るから、同じ部分の説明は省略する。
【0043】余弦波振幅演算回路20は前述した図5と
同様の入出力特性(前述した図5の説明の但し書きの入
出力特性にすることも可能)を備えており、入力した直
流電力検出値PD をPD # に変換して余弦波成分演算回
路22へ出力する。図4は図3に図示している本発明の
第3実施例を適用した場合の電圧形PWMコンバータの
全体構成を表した回路図である。図6に図示の従来例で
設置していた入力変圧器33を省略できることが、この
図4から分かる。尚、図3の第3実施例回路では直流電
流検出器51を設置しているが、これは入力変圧器33
に比べれば遙かに小形・軽量であるし、図2の第2実施
例回路ならばこの直流電流検出器51も不要である。
【0044】
【発明の効果】従来のPWMコンバータは負荷が大きく
なるとコンバータ電圧も大きくなるので制御率λを大き
くせざるを得ない。制御率λが1以上の過変調になると
制御が不安定になることから、入力変圧器を備えてPW
Mコンバータの入力電圧を低減して、制御率λを小さく
しなければならなかった。本発明では、当該PWMコン
バータの負荷がある程度以上に大きくなったところから
負荷に対応してコンバータ電流の位相が遅れ方向にシフ
トされるようになるので、負荷が大きくなった場合でも
コンバータ電圧が大きくなるのを抑制できるので、入力
電圧を低減させなくても過変調を回避できる。従って入
力変圧器を設置しなくても良いので、装置の寸法や重量
が大きくなるのを抑制することができて価格の上昇を防
止できる効果が得られるし、過変調状態にならないので
制御が安定する効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を表した制御ブロック図
【図2】本発明の第2実施例を表した制御ブロック図
【図3】本発明の第3実施例を表した制御ブロック図
【図4】図3に図示している本発明の第3実施例を適用
した場合の電圧形PWMコンバータの全体構成を表した
回路図
【図5】図2の第2実施例回路に記載の余弦波振幅演算
回路の入出力特性の例を表したグラフ
【図6】電圧形PWMコンバータの全体構成の従来例を
示した回路図
【図7】PWMコンバータの一相分の等価回路示した
等価回路図
【図8】図7に図示の等価回路の電圧ベクトルと電流ベ
クトルを表したベクトル図
【図9】図6の従来例回路に記載の制御回路の構成を示
した制御ブロック図
【図10】PWM変調回路でのパルス幅変調動作を示し
た動作波形図
【図11】従来の制御方法のPWMコンバータの負荷が
増大した場合の電圧・電流の変化を示したベクトル図
【図12】従来の制御方法のPWMコンバータの電源電
圧を低減した場合に負荷の増大に伴う電圧・電流の変化
を示したベクトル図
【図13】本発明の原理を説明するベクトル図
【符号の説明】
1 交流電源 2 フィルタリアクトル 3 交流リアクトル 4 R相電流検出器 6 PWMコンバータ 8 制御回路 9 電動機 10 フィルタコンデンサ 11 R相電圧検出器 13 直流電圧検出器 14 PWMインバータ 15 電源周波数同期回路 16 単位正弦波発生回路 17 直流電圧調節器 18 直流電圧設定器 19 有効電流指令値演算回路 20 余弦波振幅演算回路 21 単位余弦波発生回路 22 無効電流成分演算手段としての余弦波成分
演算回路 23 R相電流調節器 25 キャリア信号発生回路 27 PWM変調回路 28 駆動信号分配器 29 ベース駆動回路 31 加算器 33 入力変圧器 41 コンバータ電力演算回路 42 無効電流指令値演算回路 43 電流指令値合成回路 51 直流電流検出器 52 直流電力演算回路 eAC 交流電源電圧 e6 コンバータ電圧 iAC コンバータ電流 IE 電流波高値指令値 IE # 変換後電流波高値指令値 IR * R相電流指令値 ωLiAC 交流リアクトル電圧
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−304725(JP,A) 特開 平3−235675(JP,A) 特開 平5−333953(JP,A) 特開 平4−367011(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/219 H02M 7/48

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流側には交流リアクトルを介して交流電
    源を接続し、且つ直流側には平滑コンデンサを接続し
    て、パルス幅変調制御により交流を直流に変換し、又は
    直流を交流に変換するPWMコンバータにおいて、前記PWMコンバータの直流側電圧検出値と直流側電圧
    指令値との偏差を入力して電流波高値指令値を出力する
    直流電圧調節手段と、この電流波高値指令値と前記正弦
    波信号とを入力して電流波高値指令値に対応した振幅の
    有効電流成分指令値を出力する有効電流演算手段と 、前
    記PWMコンバータの変換する電力またはこれに関係し
    た電流がある値までは無効電流成分指令値を零にし、あ
    る値以上に増加したところからこれに対応した無効電流
    成分指令値を演算する無効電流演算手段と、この無効電
    流演算手段から与えられる無効電流成分指令値と前記有
    効電流演算手段から与えられる有効電流成分指令値から
    当該PWMコンバータの交流電流指令値を合成する交流
    電流合成手段とを備え、この交流電流指令値に対応した
    力率で当該PWMコンバータを運転することを特徴とす
    るPWMコンバータの制御回路。
  2. 【請求項2】交流側には交流リアクトルを介して交流電
    源を接続し、且つ直流側には平滑コンデンサを接続し
    て、パルス幅変調制御により交流を直流に変換し、又は
    直流を交流に変換するPWMコンバータにおいて、 前記交流電源電圧に同期した正弦波信号を発生する正弦
    波発生手段と、前記交流電源電圧に同期した余弦波信号
    を発生する余弦波発生手段と、前記PWMコンバータの
    直流側電圧検出値と直流側電圧指令値との偏差を入力し
    て電流波高値指令値を出力する直流電圧調節手段と、こ
    の電流波高値指令値と前記正弦波信号とを入力して電流
    波高値指令値に対応した振幅の有効電流成分指令値を出
    力する有効電流分演算手段と、前記電流波高値指令値を
    入力して、その入力値がある値までは零を出力し、ある
    値以上に増加したところからその入力値に対応した値を
    出力する特性を有する振幅変換手段と、この振幅変換手
    出力信号と前記余弦波信号とを入力して振幅変換手
    出力信号に対応した振幅の無効電流成分指令値を出
    力する無効電流成分演算手段と、これら有効電流成分指
    令値と無効電流成分指令値とを合成して交流電流指令値
    を合成する交流電流合成手段と、この交流電流指令値と
    交流電流検出値との偏差を入力する交流電流調節手段と
    を備え、この交流電流調節手段の出力信号に従って前記
    PWMコンバータを制御することを特徴とするPWMコ
    ンバータの制御回路。
  3. 【請求項3】交流側には交流リアクトルを介して交流電
    源を接続し、且つ直流側には平滑コンデンサを接続し
    て、パルス幅変調制御により交流を直流に変換し、又は
    直流を交流に変換するPWMコンバータにおいて、 前記交流電源電圧に同期した正弦波信号を発生する正弦
    波発生手段と、前記交流電源電圧に同期した余弦波信号
    を発生する余弦波発生手段と、前記PWMコンバータの
    直流側電圧検出値と直流側電圧指令値との偏差を入力し
    て電流波高値指令値を出力する直流電圧調節手段と、こ
    の電流波高値指令値と前記正弦波信号とを入力して電流
    波高値指令値に対応した振幅の有効電流成分指令値を出
    力する有効電流分演算手段と、前記PWMコンバータの
    直流側電流検出値と直流側電圧検出値とを入力して直流
    電力を演算する直流電力演算手段と、この直流電力演算
    値を入力して、その入力値がある値までは零を出力し、
    ある値以上に増加したところからその入力値に対応して
    所定の値を出力する特性を有する振幅変換手段と、この
    振幅変換手段出力信号と前記余弦波信号とを入力して振
    幅変換手段出力信号に対応した振幅の無効電流成分指令
    値を出力する無効電流成分演算手段と、これら有効電流
    成分指令値と無効電流成分指令値とを合成して交流電流
    指令値を合成する交流電流合成手段と、この交流電流指
    令値と交流電流検出値との偏差を入力する交流電流調節
    手段とを備え、この交流電流調節手段の出力信号に従っ
    て前記PWMコンバータを制御することを特徴とするP
    WMコンバータの制御回路。
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