JP3295946B2 - 可とう性に優れる塗膜の形成方法 - Google Patents

可とう性に優れる塗膜の形成方法

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JP3295946B2
JP3295946B2 JP06462191A JP6462191A JP3295946B2 JP 3295946 B2 JP3295946 B2 JP 3295946B2 JP 06462191 A JP06462191 A JP 06462191A JP 6462191 A JP6462191 A JP 6462191A JP 3295946 B2 JP3295946 B2 JP 3295946B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含フッ素共重合体を用
いた新規な可とう性に優れる塗膜の形成方法に関する。
さらに詳細には、特に、分子中に少なくとも2個のエチ
レン性不飽和二重結合(以下、重合性不飽和基と略記す
る。)を有する単量体を共重合させた含フッ素共重合体
を用いることから成る、改良された可とう性に優れる塗
膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】含フッ素共重合体は、すぐれた耐候性を
有するものであって、その特徴が活かされ、主に、各種
基材や下塗り塗膜のトップコート用として使用されてい
る。
【0003】これらの各種の用途の中には、トップコー
ト塗膜に、高度の可撓性が要求される場合が少なくな
い。一般に、塗膜の可撓性を高める方法の一つとして、
使用する樹脂の分子量を高めることが知られているけれ
ども、含フッ素共重合体の場合には、通常の製造法に従
ってみても、充分に、この分子量を高めることが難し
い、という問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、本発明者ら
は、上述したような諸問題の解決を図るべく、鋭意、研
究に着手した。
【0005】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、とりわけ、高分子量を有する含フッ素共重合体を
用いて可とう性に優れる塗膜の形成方法を提供すること
である。本発明者らは、かかる問題を解決すべく、鋭意
研究を重ねた結果、分子中に少なくとも二つの重合性不
飽和基を有する単量体を、共重合体類の一つとして用
い、含フッ素ビニル単量体およびその他の共重合可能な
単量体とを共重合せしめて得られる高分子量を有する含
フッ素共重合体を用いると可とう性に優れる塗膜を形成
させることができることを見い出し、本発明を完成させ
るに到った。
【0006】
【発明を解決するための手段】すなわち、本発明は、有
機溶剤中で、含フッ素ビニル単量体(a)と、分子中に
少なくとも2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単
量体(b)と該単量体(a)及び該単量体(b)と共重
合可能な他の単量体(c)とを共重合させて得られる含
フッ素共重合体を含む塗料を上塗り塗料として用いるこ
とを特徴とする可とう性に優れる塗膜の形成方法を提供
しようとするものである。
【0007】以下、本発明の構成について詳しく説明す
る。まず、本発明で使用される前記含フッ素ビニル単量
体(a)としては、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、
トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロ
ロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレ
ン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピ
レン、トリフルオロメチル・トリフルオロビニルエ−テ
ル、ペンタフルオロエチル・トリフルオロビニルエ−テ
ルまたはヘプタフルオロプロピル・トリフルオロビニル
エ−テルの如きパ−フルオロアルキル・パ−フルオロビ
ニルエ−テルなどが、特に代表的なものであり、とりわ
け、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、クロ
ロトリフルオロエチレンまたは、ヘキサフルオロプロピ
レンの使用が望ましい。
【0008】これらの含フッ素ビニル単量体(a)は、
単独使用でも2種以上の併用でもよいことは、勿論であ
る。そして、当該含フッ素ビニル単量体類(a)の使用
比率としては、当該単量体類(a)と後掲する如き共重
合性単量体(c)との総量に対して、15〜70重量
%、好ましくは、30〜60重量%となるように管理さ
れるべきである。
【0009】当該単量体類(a)の比率が15重量%未
満の場合には、充分なる耐候性を持ったものが得られ難
くなるし、一方、70重量%を超えるようになると、得
られる含フッ素共重合体の溶剤溶解性が低下するように
なるので、いずれの場合も好ましくない。
【0010】次いで、かかる含フッ素ビニル単量体類
(a)および後掲する如き分子中に少なくとも2個の重
合性不飽和基を有する単量体(b)と共重合可能なる他
の単量体(c)、つまり、共重合性単量体類(c)とし
ては、勿論、これら(a)および(b)なる両単量体類
と共重合性を有するものであれば、いずれも使用し得る
が、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、
【0011】まず、それらのうちの水酸基含有ビニル単
量体(d)として特に代表的なものには、2−ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニ
ルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、
4ーヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシ
ブチルビニルエーテル、2ーヒドロキシ−2−メチルプ
ロピルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニル
エーテルまたは6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル
の如きヒドロキシアルキルビニルエーテル類などがある
し、
【0012】そのほかにも、メチルビニルエーテル、エ
チルエチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテ
ル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエ
ーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチル
ビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、n−ヘ
キシルビニルエーテル、nーオクチルビニルエーテル、
2ーエチルヘキシルビニルエーテル、クロロメチルビニ
ルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、ベンジルビ
ニルエーテルまたはフェニルエチルビニルエーテルの如
きアルキルビニルエーテルないしは置換アルキルビニル
エーテル類;
【0013】シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘ
キシルビニルエーテルまたはメチルシクロヘキシルビニ
ルエーテルの如きシクロアルキルビニルエーテル類;酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、イソ酪酸ビニル,カプ
ロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、
ラウリン酸ビニル、C9の分岐脂肪族カルボン酸ビニ
ル、C10の分岐脂肪族カルボン酸ビニル、C11の分岐脂
肪族カルボン酸ビニルまたはステアリン酸ビニルの如き
脂肪族カルボン酸ビニル類;
【0014】シクロヘキシルカルボン酸ビニル、メチル
シクロヘキシルカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルまた
はp−tert−ブチル安息香酸ビニルの如き、環状構
造を有するカルボン酸ビニルエステル類;エチレン、プ
ロピレンもしくはブテン−1の如きα−オレフィン類;
塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンの如き、フルオロオ
レフィンを除く各種のハロゲン化オレフィン類;スチレ
ン、α−メチルスチレンもしくはビニルトルエンの如き
芳香族ビニル化合物;
【0015】メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、ブチルメタクリレートもしくはシクロヘキシルメ
タクリレートの如きメタクリル酸エステル類;あるい
は、メチルアクリレート、エチルアクリレートブチルア
クリレートまたはシクロヘキシルアクリレートの如きア
クリル酸エステル類などがある。
【0016】上掲されたような共重合性単量体類のほか
にも、必要に応じて、シリル基を含有する単量体類、エ
ポキシ基を含有する単量体類、アミノ基を含有する単量
体類または酸基を含有する単量体類なども、また、使用
可能である。
【0017】かかる単量体類として特に代表的なものに
は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリプロポキシ
シラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリメトキシ
シラン、トリメトキシシリルエチルビニルエーテル、ト
リエトキシエチルシリルビニルエーテル、メチルジメト
キシシリルエチルビニルエーテル、トリメトキシシリル
プロピルビニルエーテル、トリエトキシシリルプロピル
ビニルエーテル、メチルジエトキシシリルプロピルビニ
ルエーテル、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシ
プロピルトリエトキシシランもしくはγ−(メタ)アク
リロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランの如き
加水分解性シリル基含有単量体類;
【0018】グリシジル(メタ)アクリレート、β−メ
チルグリシジル(メタ)アクリレートもしくは(メタ)
アリルグリシジルエーテルの如きエポキシ基含有単量体
類;N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ドもしくはN−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミドの如きアミノ基含有アミド系不飽和単量体類;
【0019】ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
トもしくはジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート
の如きジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート
類;tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、tert−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート、アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピロ
リジニルエチル(メタ)アクリレートもしくはピペリジ
ニルエチル(メタ)アクリレートの如きアミノ基含有単
量体類;
【0020】または(メタ)アクリル酸、クロトン酸、
イタコン酸、マレイン酸もしくはフマル酸の如きカルボ
キシル基含有単量体類などがある。こうした共重合可能
なる単量体類のうち、重合収率を高める点からは、カル
ボン酸ビニルエステル類、(置換)アルキルビニルエー
テル類、シクロアルキルビニルエーテル類およびヒドロ
キシアルキルビニルエーテル類よりなる群から選ばれる
少なくとも1種の化合物を使用するのが、特に望まし
い。
【0021】また、本発明で使用される、前記した分子
中に少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体
(b)、つまり、多官能性単量体類(b)として特に代
表的なもののみを例示するに止めれば、1,7−オクタ
ジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、
1,8−ジエン−2,2,7,7−テトラメチルノナ
ン、1,8−ドデカンもしくは1,9−ジエン−3,7
−ジ(tert−ブチル)−4−ヒドロキシ−デカンの
如き、C4〜C20なるジオレフィン類;
【0022】1,4−ブタンジオールジビニルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールジアリルエーテル、1,
7−デカンジオールジビニルエーテル、1,6−ジオー
ル−3−エトキシ−4−(3−ヒドロキシプロポキシ)
ヘキサンジビニルエーテル、1,9−ジオール−4,4
−ジブチルデカンビニルアリルエーテルもしくはジエチ
レングリコールジビニルエーテルの如き、(置換)アル
キルジオールジアルケニルエーテル類;
【0023】アジピン酸ジビニルエステル、セバシン酸
ジビニルエステル、セバシン酸ジアリルエステル、1−
エチルアジピン酸ビニルアリルエステル、2−エトキシ
アジピン酸ジビニルエステル、2−シクロヘキシルアジ
ピン酸ジアリルエステルもしくは2−(4−ヒドロキシ
ベンジル)セバシン酸ジビニルエステルの如き、(置
換)アルキルジカルボン酸ジアルケニルエステル類;ジ
ビニルベンゼン、ジビニルトルエンもしくは4−(2−
ビニルエチル)スチレンの如き、ジアルケニルアレーン
類;
【0024】3,5−ジヒドロキシ−エチルベンゼンジ
ビニルエステルもしくは3,5−ジ(3−ヒドロキシプ
ロピル)ベンゼンジビニルエーテルの如き芳香族ジオー
ルジアルケニルエーテル類;フタル酸ジビニルエステ
ル、イソフタル酸ジアリルエステルもしくは5−エチル
イソフタル酸ジビニルエステルの如き芳香族ジカルボン
酸ジアルケニルエステル類;ビニルアルコールビニルエ
ーテル、ビニルアルコールアリルエーテル、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレートビニルエーテル、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートアリルエーテ
ル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートアリ
ルエーテルもしくは3−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレートビニルエーテルの如き、水酸基含有ビニル単
量体類のアルケニルエーテル類;(メタ)アクリル酸ビ
ニル、(メタ)アクリル酸アリル、マレイン酸アリル、
イタコン酸モノビニルもしくはイタコン酸ジビニルの如
きカルボキシル基含有ビニル単量体類のアルケニルエス
テル類が挙げられるほか、
【0025】1,8−ジエン−4−アリル−ノナン、グ
リセリンジビニルエーテル、1,9−ジエン−3−(4
−ビニルブチル)−6−フェニルエトキシ−デカン、グ
リセリントリビニルエーテル、グリセリンジアリルエー
テル、グリセリントリアリルエーテル、グリセリンビニ
ルアリルエーテル、トリメリット酸ジビニルエステル、
トリメリット酸トリビニルエステル、トリメリット酸ジ
アリルエステルまたはトリメリット酸トリアリルエステ
ルなども含まれる。
【0026】これらの各種単量体(b)のうち、とりわ
け、アルキルジオールジビニルエーテル類やアルキルジ
カルボン酸ジビニルエステル類などの使用が、共重合性
の点からは、望ましい。
【0027】これらの単量体類(b)は、単独でも2種
以上の併用でもよい。そして、当該単量体類(b)の使
用量としては、以上に掲げられた含フッ素ビニル単量体
類(a)と、当該多官能性単量体類(b)と、共重合性
単量体類(c)とからなる三必須単量体類の総量を1,
000gとした場合に、この1,000gに対して、当
該単量体類(b)中の重合性不飽和基が0.004〜2
当量となるような割合で、より好ましくは、0.02〜
0.4当量となるような割合にすることが望ましい。
【0028】単量体(b)の使用量が0.004当量よ
りも少ない場合には、どうしても、充分に高い分子量を
有する含フッ素共重合体が得られ難いし、一方、2当量
より多いと、どうしても、重合時にゲル化などの問題を
惹起することになるので、いずれの場合にも好ましくな
い。
【0029】前記した各単量体成分を用いて共重合を行
う方法としては、ラジカル重合開始剤の存在下で、塊状
重合、溶液(加圧)重合、懸濁重合または乳化重合など
の公知の重合方法を適用できるが、溶液重合法によるの
が、最も簡便である。
【0030】そのさいに用いられるラジカル重合開始剤
としては、アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオ
キサイド、ラウロイルパーオキサイド、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメン
ハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチル
パーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシ
オクトエート、tert−ブチルパーオキシアセテート
もしくはtert−ブチルパーオキシピバレートの如き
パーオキサイド類;
【0031】アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−
2,2’アゾビス(2−メチルプロピオネート)または
アゾビスイソバレロニトリルの如きアゾ系化合物などが
特に代表的なものとして挙げられる。
【0032】また、かかる重合時に用いられる有機溶剤
としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−
ヘキサン、オクタンもしくはミネラルスピリットの如き
炭化水素系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルもし
くはエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
の如きエステル系;アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、メチルアミルケトンもしくはシ
クロヘキサノンの如きケトン系;
【0033】ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミドもしくはN−メチルピロリドンの如きアミド系;ま
たはメタノール、エタノール、n−プロパノール、is
o−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノー
ル、sec−ブタノール、tert−ブタノールもしく
はエチレングリコールモノアルキルエーテルの如きアル
コール系溶剤などであり、あるいは、これらの混合物な
どが特に代表的なものである。
【0034】かくして得られる、本発明方法に係る含フ
ッ素共重合体のうち、水酸基を有するものは、従来公知
の方法で、硬化剤を用いて、被膜を形成せしめることが
できるのは勿論である。
【0035】かかる硬化剤としては、従来公知のもの
が、いずれも使用可能であることは、勿論であるが、そ
れらもうちでも特に代表的なもののみを例示するに止め
れば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラ
メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘ
キサン−2,4−(ないしは−2,6−)ジイソシアネ
ート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシ
アネート)もしくは1,3−ジ(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサンの如きジイソシアネート類;4−イ
ソシアナートメチルオクタメチレンジイソシアネートの
如きトリイソシアネート類;前掲されたような各種のジ
イソシアネート類とエチレングリコール、プロピレング
リコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプ
ロパンもしくは水酸基含有ポリエステルの如きポリヒド
ロキシ化合物とを反応させて得られるポリイソシアネー
ト樹脂類;前掲されたようなジイソシアネート類と水を
反応して得られるビュレット結合を有するポリイソシア
ネート樹脂類;あるいは、前掲されたような各種のジイ
ソシアネート類を環化重合させて得られるイソシアヌレ
ート環を有するポリイソシアネート樹脂類;
【0036】メチルエーテル化メチロルメラミン、n−
ブチルエーテル化メチロールメラミンもしくはn−ブチ
ルエーテル化ベンゾグアナミンの如きアミノ樹脂類;
【0037】さらには、前掲されたような各種の、ポリ
イソシアネート類またはポリイソシアネート樹脂類をア
ルコール、フェノール、メチルエチルケトオキシムもし
くはε−カプロラクタムの如き、活性水素を有する化合
物で、ブロックせしめて得られるブロックイソシアネー
ト類;テトラブトキシエタン、トリブトキシアルミニウ
ムもしくはテトラブトキシジルコニウムの如き多価金属
アルコキシド類;上掲されたような多価金属アルコキシ
ド類を、アセチルアセトンもしくはアセト酢酸エチルの
如き各種のキレート化剤と反応せしめて得られる多価金
属キレート化合物類;あるいは、無水トリメリット酸も
しくは無水ピロメリット酸の如きポリカルボン酸無水物
などである。
【0038】そして、かかる硬化剤を配合する場合に
は、その配合量としては、含フッ素共重合体溶液の固形
分100重量部に対して、当該硬化剤成分の1〜100
重量部となるような範囲内が適切である。
【0039】硬化剤の量が少ないと、どうしても、充分
に硬化した塗膜が得られ難くなるし、一方、多すぎる
と、どうしても、得られる塗膜が脆くなり易いので、い
ずれの場合も好ましくない。
【0040】以上のようにして得られる含フッ素共重合
体は、そのままクリヤー塗膜として使用することが最も
有効であるが、必要に応じて、着色剤を加えた形で使用
することもできる。
【0041】さらに、必要に応じて、各種の樹脂類や溶
剤類などを始め、流動調整剤、色分かれ防止剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、光安定剤またはシランカップリン
グ剤などの如き、公知慣用の各種の添化剤類を加えるこ
とができるのは、無論のことである。
【0042】かかる上記着色剤として特に代表的なもの
のみを例示するに止めれば、染料、有機顔料、無期顔料
または金属顔料などが挙げられるし、
【0043】樹脂類としては、アクリル樹脂、含フッ素
ビニル樹脂、ニトロセルロースもしくはセルロースアセ
テートブチレートの如き繊維素系樹脂類をはじめ、塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、石油樹脂、ケトン樹
脂、オイルフリーアルキド樹脂、アルキド樹脂またはエ
ポキシ樹脂などが挙げられる。
【0044】本発明の方法により得られる樹脂は、PC
Mの着色塗膜またはクリヤー塗膜形成用として使用する
ことができるし、あるいは、一般建材用、建築外装用、
スレート用、瓦用、金属用、プラスチック用、自動車補
修用または自動車上塗り用などの各種の被覆剤として使
用することもできる。
【0045】塗装方法としては、エアースプレー、エア
レススプレー、静電スプレー、シャワーコート、ディッ
プ塗装、ハケ刷またはロール塗装などの、従来、一般に
行われているような方法が、そのまま、採用できる。
【0046】また、硬化条件としても、前記した如き硬
化剤などを、適宜、選択することにより、常温乾燥およ
び強制乾燥から、100〜150℃で20〜30分間な
る低温焼付け、ならびに200〜230℃で30〜20
0秒間なる高温短時間焼付けまでの、幅広い各種の条件
が採用できる。
【0047】
【実施例】次に、本発明を実施例、比較例、応用例およ
び比較応用例により、一層、具体的に説明することにす
る。以下において、「%」とあるのは、特に断わりのな
い限り、すべて「重量%」を意味するものとする。
【0048】実施例 1〜4窒素で充分に置換された1
リットルのステンレス製オートクレーブに、第1表に示
されるような、含フッ素ビニル単量体以外の単量体類
と、溶剤と、重合開始剤としての、単量体総量に対して
2%なる割合の、tert−ブチルパーオキシピバレー
トと、同じく、0.5%なる割合の、tert−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエートとを仕込んだ。
【0049】次いで、実施例1〜3については、重合時
におけるゲル化防止剤として、さらに、単量体総量に対
して1%なる割合の、ビス(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジニル)セバケートをも仕込ん
だ。
【0050】しかるのち、液化採取した含フッ素ビニル
単量体を圧入し、攪拌しながら、60℃に15時間のあ
いだ保持して重合反応を行ない、目的とする含フッ素共
重合体の溶液(A−1)〜(A−4)を得た。
【0051】比較例 1〜4 単量体(b)の使用を欠如した以外は、実施例1〜4と
同様にして、対照用の含フッ素共重合体溶液(A’−
1)〜(A’−4)を得た。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】第1表に、得られた含フッ素共重合体溶液
(A−1)〜(A−4)ならびに(A’−1)〜(A’
−4)についての重量平均分子量をも、併せて示した。
この表からも明らかなように、一分子中に少なくとも2
個の重合性不飽和基を有する単量体(b)を共重合せし
めることにより、顕著に、分子量が増加していることが
知れる。
【0055】応用例 1〜3ならびに比較応用例 1〜
3 クロメート処理したアルミ板上に、各別に、含フッ素共
重合体溶液(A−1)、(A−2)、(A−4)、
(A’−1)、(A’−2)および(A’−4)を、ま
ず、(A−1)、(A−2)、(A’−1)および
(A’−2)については、硬化剤と混合して樹脂組成物
の形で塗布し、他方、(A−4)および(A’−4)に
ついては、そのままの形で塗布して、それぞれ、約25
ミクロン(μm)なる厚さの塗膜を形成せしめた。
【0056】次いで、これらの各種の塗り板を、折り曲
げ試験にかけて、それぞれの塗膜の柔軟性を比較検討し
た。それらの結果を、まとめて、第2表に示す。
【0057】
【表3】
【0058】この表からも、一分子中に少なくとも2個
の重合性不飽和基を有する単量体(b)を共重合せしめ
て得られる、重量平均分子量の増大された含フッ素共重
合体溶液(A−1)、(A−2)および(A−4)は、
いずれも、当該単量体(b)の使用を、一切、欠如した
場合に比して、とりわけ、柔軟性に優れるものであるこ
とが、明らかに、認められる。
【0059】
【発明の効果】本発明の方法によって得られる含フッ素
共重合体は、高分子量を有するものであって、そのまま
の形で、あるいは、必要に応じて、硬化剤と配合させた
形で、基材上や下塗り塗膜などの上に、塗布することに
より、とりわけ、折曲げなどの物理的変化にも対応しう
る、強靱で、かつ、可撓性などに優れた被膜を形成する
ことができるし、内部の基材や下塗り塗膜などを、極め
て長期に亘って、光劣化から保護することが出来るよう
になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 135/02 C09D 135/02 (56)参考文献 特開 平4−270748(JP,A) 特開 平3−33148(JP,A) 特開 平2−300180(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 127/12 - 127/20 C08F 214/18 - 214/28 C08F 216/12 - 216/20 C08F 222/26 - 222/28 C09D 129/10 C09D 135/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機溶剤中で、含フッ素ビニル単量体
    (a)と、分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和
    二重結合を有する単量体(b)と該単量体(a)及び該
    単量体(b)と共重合可能な他の単量体(c)とを共重
    させて得られる含フッ素共重合体を含む塗料を上塗り
    塗料として用いることを特徴とする可とう性に優れる塗
    膜の形成方法
  2. 【請求項2】含フッ素共重合体が、含フッ素ビニル単量
    体(a)の15〜70重量%と、共重合可能な他の単量
    体(c)の30〜85重量%と、該単量体(a)、単量
    体(b)及び該単量体(c)の混合物1000gに対し
    て、0.004〜2当量となる量の分子中に少なくとも
    2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(b)
    とを共重合せしめて得られるものである請求項1記載の
    塗膜の形成方法
  3. 【請求項3】前記した含フッ素ビニル単量体(a)が、
    ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレ
    ン、テトラフルオロエチレンおよびフッ化ビニリデンよ
    りなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物である請
    求項1又は2記載の塗膜の形成方法
  4. 【請求項4】前記した分子中に少なくとも2個のエチレ
    ン性不飽和二重結合を有する単量体(b)が、アルキル
    ジオールジビニルエーテルまたはアルキルジカルボン酸
    ジビニルエステルである、請求項1〜3のいずれか一つ
    である塗膜の形成方法
  5. 【請求項5】前記した共重合可能な他の単量体が、水酸
    基含有ビニル単量体である請求項1〜のいずれか1つ
    に記載の塗膜の形成方法
  6. 【請求項6】水酸基含有ビニル単量体の割合が、共重合
    可能な他の単量体(c)中2〜100重量%である請求
    項5記載の塗膜の形成方法。
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