JP3288176B2 - 保水性および保油性をあわせ有する澱粉由来の食品用素材およびこれを用いた食品 - Google Patents

保水性および保油性をあわせ有する澱粉由来の食品用素材およびこれを用いた食品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミロ−ス含量の高い
澱粉質をα化処理することにより得られる高度の保水性
および保油性をあわせ有する澱粉由来の食品用素材およ
びこれを用いた食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から畜肉あるいは魚肉加工食品など
の油脂を含み熱処理される食品において、つなぎ・油脂
分離防止・ドリップ防止の目的で分離大豆蛋白、グルテ
ンなどの植物性蛋白質あるいは澱粉のような食品用素材
が用いられている。中でも、ハンバ−グ、肉団子、ギョ
ウザ、シュウマイなどの油脂を比較的多く含む食品にお
いては、加工中あるいは保存中の油脂分離やドリップに
よる作業性の低下、品質の劣下あるいは歩留りの低下が
大きいため、これらの食品用素材の添加が必須となって
いる。
【0003】しかし、これらの食品用素材は以下のよう
な欠点を有している。即ち、植物性蛋白質ではつなぎ・
油脂分離防止・ドリップ防止に対して優れた効果を発揮
するが、これらは高価なため、経済的理由で多量に用い
られない。また、加熱により弾力性が増しガム様の食感
を呈するため食味が損なわれる上に、蛋白質特有の匂い
や色・味も食味を低下させるため植物性蛋白質の使用は
好まれない。また、通常のアミロ−ス含量が25%以下
のα化澱粉では、保水性はあるが保油性がないため油脂
分離防止の効果が極めて低く、また糊っぽいため食感が
損なわれる。このため油脂を含み熱処理される食品、例
えばハンバ−グ、ギョウザ、シュウマイ、肉団子などの
畜肉および魚肉加工食品やバッタ−フライ食品、パン粉
のまぶされた食品などの油調理食品の食味・食感の低下
を伴わず、つなぎ・油脂分離防止・ドリップ防止に対し
て優れた効果を発揮するような安価な食品用素材が望ま
れている。
【0004】一方、従来よりハイアミロ−ス澱粉が食品
に用いられている例は数多く知られている。
【0005】未加工のハイアミロ−ス澱粉を食品に利用
している例として、製麺原料にハイアミロ−ス澱粉を添
加することにより麺の“あし”と“こし”を強くし、食
感を改善するとともに、調理後の“のび”や“ふやけ”
をおさえることをねらったもの(特公昭50−3912
8号公報)、あるいはレトルト食品のような高温処理す
る食品にハイアミロ−ス澱粉を添加することにより食品
の“あし”と“こし”を強くし食感の改善(特公昭54
−23970号公報)や保存中の品質低下を抑える(特
公昭58−26311号公報)ことが提案されている。
さらには、もちの原料にハイアミロ−ス澱粉を添加する
ことにより、熱湯を注ぐか数分加熱するのみで速やかに
復元して食感と風味の良好な即席もちへの利用(特公平
3−42068号公報)が提案されている。
【0006】一方、澱粉のα化の手段としてはドラムド
ライヤ、エクストル−ダ、ジェットクッカ−などがあげ
られ、2軸型エクストル−ダによりα化処理することは
当業界において周知の方法であり、澱粉科学ハンドブッ
ク(朝倉書店、1977)あるいは澱粉・関連糖質実験法
(学会出版センタ−、1986)に記載されている。また
ハイアミロ−ス澱粉をエクストル−ダ処理によりα化す
る方法は特開昭49−66849号公報に記載されてお
り、またC.Mercierら、Cereal Chemistry Vol.52 No.
3 283−297(1975)あるいはHannaら、Cereal Chemistry
Vol.65 No.2 138−143(1988)の文献にも詳細な内
容が報告されている。
【0007】α化処理したハイアミロ−ス澱粉を食品に
利用している例として、ハイアミロ−ス澱粉を噴霧乾燥
によりゼラチン化したものを、本質的に被覆されたフレ
ンチフライポテト、パスタ、ゼラチンデザ−ト、スリ
ミ、缶詰ペット食品、バッタ−フライド食品、パン粉の
まぶされた食品等に加えることにより、これら食品のゲ
ル強度を補ったり、あるいはこれら食品の表面に空気、
油および/又は水の浸透しにくい性質を与える(特開平
4−311356号公報)、あるいはオクテニルコハク
酸により転化誘導化されたハイアミロ−ス澱粉をジェッ
ト蒸煮により予備糊化されたものがイミテ−ションチ−
ズに匹敵するテクスチャ−を有することからカゼイネ−
ト代替物としての利用(特公昭61−57号公報)、あ
るいは予備押出して完全に予備分散したハイアミロ−ス
澱粉をスナック食品、シリアル食品等の膨化押出し食品
の原料に加えることにより歯ごたえあるいは耐水性を付
与する(特開平5−292934号公報)、さらにハイ
アミロ−ス澱粉あるいはハイアミロ−スとうもろこし粉
砕物をα化処理した物がマッシュポテト様のテクスチャ
−を有することから乾燥マッシュポテト代替としての利
用(特開平3−292866号公報)が提案されてい
る。また、高橋らにより「調理科学」第21巻第1号
(1988)においてハイアミロ−ス澱粉をドラムドラ
イヤにてα化処理したものをはるさめの原料として用い
ることによりはるさめの“こし”が強くなり食感が改良
されると共に煮とけが少なくなることが報告されてい
る。
【0008】しかしながら、これらの提案はハイアミロ
−ス澱粉あるいはアミロ−ス含量の高い澱粉質のゲル強
度やフィルム形成性あるいはハイアミロ−ス澱粉のα化
物が持つ特有のテクスチャ−を利用したものであり、ハ
イアミロ−ス澱粉のα化物が保水性および保油性をあわ
せ持っていることを利用して食品に使用している例は知
られていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、食品用素材
のかかる問題点を克服し、植物性蛋白質などに較べて安
価な原料であるハイアミロ−ス澱粉をα化処理すること
により、食品において食感の低下を伴わずに、つなぎ・
油脂分離防止・ドリップ防止効果を持つ食品用素材およ
びこれを用いた食品を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決せんと
して種々研究を進めた結果、植物性蛋白質に較べて安価
な原料であるハイアミロ−ス澱粉を特定の条件でα化処
理することにより該澱粉質が水と油の共存系で両者を保
持できる性質に改質し得ることを新たに見いだした。こ
のような性質を利用して以下に示す如き食品用素材及び
これを用いた食品を完成した。すなわち、本発明の澱粉
由来の食品用素材はハイアミロ−ス澱粉またはアミロ−
ス含量の高い澱粉質をα化処理することにより得られる
保水性および保油性をあわせ有するものである。又この
ような食品用素材における澱粉質はアミロ−ス含量が4
0〜70%であるハイアミロ−ス澱粉またはアミロ−ス
含量40〜70%となるように調整したものであり、α
化の程度は20〜80%でありα化処理は2軸型エクス
トル−ダによる処理である。なおα化の程度を20〜8
0%と限定した理由は、α化の程度が20%以下では十
分な保水性が得られず、又逆に80%を超えると十分な
保油性が得られないためである。さらに2軸型エクスト
ル−ダによる処理は、澱粉質の固形分含量に対して水分
が15〜35%となるように加水し、バレル温度110
〜160℃、処理加圧力が15〜100kg/cm2 で、ス
クリュ−先端にリバ−ススクリュ−あるいはニ−ディン
グディスクを含むスクリュ−を用いる処理である。そし
てこのような澱粉由来の食品用素材をつなぎ・油脂分離
防止及びドリップ防止を目的として、油脂を含み熱処理
される食品、例えばハンバ−グ,ギョウザ,シュウマ
イ,肉団子などの畜肉および魚肉加工食品やバッタ−フ
ライ食品,パン粉のまぶされた食品などの油調理食品又
はこれに類する食品より成るグル−プから選ばれる食品
に加えたものである。
【0011】
【実施例1】以下に本発明の実施例を示す。ハイアミロ
−スコ−ンスタ−チ(アミロ−ス含量70%)を幸和工
業株式会社製エクストル−ダKEI−45A(図1,図
2参照)にて、バレル温度150℃、圧力33〜37kg
/cm2 、スクリュ−回転数280rpm、ダイ2.5mm×1
0穴、スクリュ−配列において先端にリバ−ススクリュ
−1個を含むスクリュ−を使用し、原料供給量35kg/
hrでの処理時に、水分が30重量%(対乾燥重量)とな
るように加水することによりα化処理した。半ば膨化状
態で押し出されたα化物を熱風乾燥機で水分約5重量%
にまで乾燥した後、0.3mm のスクリ−ンを装着したピ
ンミル粉砕器で粉砕し、更に100メッシュの篩を用い
て篩上に残ったものを除き、目的とする食品用素材試料
を得た。得られた食品用素材試料に対して、以下の方法
によりα化度、保水性・保油性および食感を調べた。
【0012】(α化度の測定)α化度の測定はG.G.Bi
rchら、Starch,vol.25,98−100(1973)の
報告に従って実施した。即ち、試料0.1gに0.2Nの
KOH10mlを加え30分撹拌した後1000×Gで1
0分の遠心操作により沈澱物を除いた。得られた上清を
1NのHClで中和して適宜希釈した後3mlを取り、
0.03mlのヨウ素液を加えて600nmの吸光度を測定
した。一方、0.6NのKOHを用いて同様の操作を行
い、得られた吸光度の値を100としてα化度を表し
た。%α化度=(0.2N−KOHで溶解した時の吸光
度/0.6N−KOHで溶解した時の吸光度)×100
【0013】(保水性の測定)保水性の測定は以下の方
法による。即ち、試料0.5gに対して蒸留水10mlを
加えて撹拌した後、30℃、30分間静置した。次いで
遠心分離(1000×G、10分間)し、沈澱と上清に
分離し、得られた沈澱の重量をAとした。更に得られた
沈澱を乾固(105℃恒温)して重量を測定し、これを
Bとして(A−B)/Bで保水力を表した。
【0014】(保油性の測定)保油性の測定は以下の方
法による。即ち、試料20gに対して水100g、油2
0gを加えホモジェナイザ−により均質にした。このペ
−ストを直径30mmのケ−シングチュ−ブに詰め、90
℃、30分の加熱により熱凝固させ流水中で30分冷却
した。このゲルを切り断面を50倍にて観察し、油滴の
有無により判定した。また、本操作で得られたゲルを喫
食して食感を調べた。
【0015】上にのべたように本発明において用いられ
る澱粉質としては、その澱粉質中のアミロ−ス含量が4
0〜70%であるが、好ましくは50〜65%であるも
のである。これを満たすものであれば穀物由来の澱粉、
物理化学的あるいは生物学的に合成された澱粉、およ
び、それらの粗原料や加工物などのいずれでも良い。現
在、比較的容易に入手できる高アミロ−ス含有量の澱粉
質は、アミロメイズ種のトウモロコシより調製された、
いわゆるハイアミロ−スコンスタ−チ(アミロ−ス含量
約70%)および純アミロ−ス(アミロ−ス含量100
%)である。これらの高アミロ−ス含有量澱粉質、特に
ハイアミロ−スコ−ンスタ−チと一般的な穀物由来の澱
粉、例えば米、小麦、大麦、ライ麦、燕麦、トウモロコ
シや地下茎由来の澱粉、例えば馬鈴薯、甘藷、タピオカ
や豆類由来の澱粉、例えば緑豆、えんどうなどから調製
した澱粉、その他サゴ澱粉などとを混合して、その混合
物におけるアミロ−ス含量を上記40〜70%の範囲に
なるようにしたものが好適に用いられる。
【0016】又2軸型エクストル−ダ処理の条件として
は、被処理物である澱粉質のアミロ−ス含量、澱粉種に
より加水量、バレル温度、加圧力、原料投入量、スクリ
ュ−回転数を適切に選択する事により目的とする製品を
製造することができる。例えば、アミロ−ス含量が70
%のハイアミロ−ス澱粉を被処理物とした場合、15〜
35重量%(対乾燥重量)の処理水分範囲、好ましくは
20〜30%、バレル温度は110〜160℃の範囲、
好ましくは130〜150℃、処理加圧力は15〜10
0kg/cm2 の範囲、好ましくは30〜80kg/cm2 、ス
クリュ−の形状についてはスクリュ−の実質の長さの1
/7〜1/5がリバ−ススクリュ−により占められてい
ることが望ましい。
【0017】さらにα化の方法については必ずしもここ
で示した方法に限定されるものではなく上記の製造法以
外でも「保水性および保油性を合せ有することを特徴と
する澱粉由来の食品用素材」の製造は可能である。例え
ば100℃以上のオンレ−タ−を通したハイアミロ−ス
コ−ンスタ−チ(アミロ−ス含量70%)の糊液を表面
温度100℃以上のドラムドライで乾燥し、粉砕するこ
とにより目的とする製品を製造することができる。しか
し、ドラムドライでは製造コストが高く、安価な食品用
素材を提供する点で望ましくない。
【0018】
【実施例2】ハイアミロ−スコ−ンスタ−チ(アミロ−
ス含量50%)を実施例1と同様に幸和工業株式会社製
エクストル−ダKEI−45Aにて、バレル温度140
℃、圧力60〜70kg/cm2、スクリュ−回転数280r
pm、ダイ5mm×1穴、スクリュ−配列において先端にリ
バ−ススクリュ−1個を含むスクリュ−を使用し、原料
供給量35kg/hrで処理時、水分が30重量%(対乾燥
重量)となるように加水することによりα化処理した。
実施例1と同様に乾燥、粉砕、篩い分けをし食品用素材
試料を得た。得られた食品用素材試料に対して、実施例
1で述べた方法によりα化度、保水性・保油性および食
感を調べた。
【0019】
【比較例】コ−ンスタ−チ(アミロ−ス含量25%)を
実施例1と同様に幸和工業株式会社製エクストル−ダK
EI−45Aにて、バレル温度140℃、圧力70〜8
0kg/cm2、スクリュ−回転数280rpm、ダイ5mm×1
穴、スクリュ−配列において先端にリバ−ススクリュ−
1個を含むスクリュ−を使用し、原料供給量35kg/hr
で処理時、水分が30重量%(対乾燥重量)となるよう
に加水することによりα化処理した。実施例1と同様に
乾燥、粉砕、篩い分けをし食品用素材試料を得た。得ら
れた食品用素材試料に対して、実施例1で述べた方法に
よりα化度、保水性・保油性および食感を調べた。
【0020】実施例1、実施例2および比較例で調製し
た食品用素材試料のα化度、保水性・保油性の測定結果
および食感の評価を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【実施例3】実施例1、実施例2および比較例で調製し
た食品用素材試料を用いて表2に示した配合によりハン
バ−グを製造した。
【0023】
【表2】
【0024】常法に従い製造したハンバ−グは実施例
1、実施例2のいずれの食品用素材試料を使用したもの
も調理中あるいは調理後の油脂分離およびドリップが抑
えられ大豆蛋白質添加のものと同等以上の評価である。
実施例1および実施例2の食品用素材試料を使用したも
のは未添加の対照および比較例に較べ油脂分離およびド
リップは抑えられており歩留りが向上した。一方、大豆
蛋白質添加のものは食感がガム様であったのに対し、実
施例1及び実施例2の食品用素材試料を使用したものは
食感・食味共に優れていた。結果を表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】
【実施例4】実施例1,実施例2及び比較例で調製した
食品用素材試料を用いて、から揚げを製造した。すなわ
ち、鶏もも肉100gに対して表4に示す配合の調味液
10gおよび実施例1,実施例2及び比較例で調製した
食品用素材試料をそれぞれ0.5g加えて30分つけ込
み、馬鈴薯澱粉で衣付けし170℃、3分間プリフライ
後−(マイナス)18℃で凍結し電子レンジにて調理し
て外観及び食感を評価した。
【0027】
【表4】
【0028】常法に従い製造したから揚げは実施例1,
実施例2のいずれの食品用素材試料を使用したものも電
子レンジ調理後の油脂分離およびドリップが抑えられて
いた。その結果、ドリップ及び油分の衣への移動が抑え
られ、フライ食品の特徴である衣のクリスピ−感を損な
うことのないから揚げが製造できた。結果を表5に示
す。
【0029】
【表5】
【0030】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
により、植物性蛋白質などに較べて安価な原料であるハ
イアミロ−ス澱粉あるいはアミロ−ス含量の高い澱粉質
をα化処理することにより保水性および保油性をあわせ
有し、食品に加えたさいに食品の食感の低下を伴わず
に、加工中あるいは保存中でのつなぎ・油脂分離防止お
よびドリップ防止効果を持つ食品用素材を提供できる。
又ハイアミロ−ス澱粉またはアミロ−ス含量の高い澱粉
質を2軸型エクストル−ダでα化処理することにより得
られた高度の保水性および保油性をあわせ有する澱粉質
を油脂を含み熱処理される食品、例えばハンバ−グ、ギ
ョウザ、シュウマイ、肉団子などの畜肉および魚肉加工
食品あるいはバッタ−フライ食品、パン粉のまぶされた
油調理食品等に加えることにより、加工中あるいは保存
中でのドリップあるいは油脂分離を防止し、結果として
作業性の向上、歩留りの向上さらには本来の食味、食感
を低下することなくジュ−シ−感のある食品を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】α化処理に使用するエクストル−ダの全体図。
【図2】バレル及びスクリュ−部の断面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−73155(JP,A) 特開 昭49−66849(JP,A) 特開 平4−311356(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミロース含量が40〜70%であるハ
    イアミロース澱粉またはアミロース含量40〜70%と
    なるように調整した澱粉質を、澱粉質の固形分含量に対
    して水分含量が20〜30%となるように加水し、α化
    の程度が20〜80%となるようにα化処理してなる保
    水性および保油性をあわせ有する澱粉由来の食品用素
    材。
  2. 【請求項2】α化処理が2軸型エクストルーダによる処
    理である請求項1に記載の澱粉由来の食品用素材。
  3. 【請求項3】2軸型エクストルーダによる処理がバレル
    温度110〜160℃、処理加圧力が15〜100Kg/
    cmで、スクリュー先端にリバーススクリューあるいは
    ニーディングディスクを含むスクリューを用いるもので
    ある請求項2に記載の澱粉由来の食品用素材。
  4. 【請求項4】請求項1、請求項2又は請求項3に記載の
    澱粉由来の食品用素材を加えてなる油脂を含み熱処理さ
    れる食品。
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