JP3275375B2 - スパークプラグおよびその製造方法 - Google Patents

スパークプラグおよびその製造方法

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JP3275375B2 JP21147692A JP21147692A JP3275375B2 JP 3275375 B2 JP3275375 B2 JP 3275375B2 JP 21147692 A JP21147692 A JP 21147692A JP 21147692 A JP21147692 A JP 21147692A JP 3275375 B2 JP3275375 B2 JP 3275375B2
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    • H01T21/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture or maintenance of spark gaps or sparking plugs
    • H01T21/02Apparatus or processes specially adapted for the manufacture or maintenance of spark gaps or sparking plugs of sparking plugs
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパークプラグおよび
その製造方法に関するものであり、特に長期間飛火電圧
が低いスパークプラグおよびその製造方法を提供するも
のである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車用等に使用される内燃機関
においては、省エネルギー化が叫ばれている近年、燃費
の低減化が提言されてきており、そのため内燃機関の高
圧縮化および希薄混合気を使用するリーンバーン化とい
う手段がとられてきている。
【0003】しかし、このような内燃機関の高圧縮化お
よびリーンバーン化を行うことによって、この希薄混合
気の着火を行うためにスパークプラグの飛火電圧の高電
圧化が必要になってしまうが、近年の自動車事情に鑑み
た場合には、自動車のバッテリーに限界があるにもかか
わらず消費電力が大きくなってしまっており、スパーク
プラグの飛火電圧の低電圧化の要求が非常に高くなって
きているのが現状である。
【0004】そのため、従来より十分に低い飛火電圧で
放電可能なスパークプラグが考えられてきており、例え
ば、特公昭59−33949号公報乃至実開昭53−6
4925号公報においては、中心電極の放電面ないしそ
の近傍に溝または凹凸を設けたスパークプラグが開示さ
れている。そして、電極の放電面に凹凸部を形成するこ
とによって、放電面にエッジ部分を設けることができ、
このエッジ部分で火花を飛びやすくすることにより、飛
火電圧の低電圧化を可能としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記電極の放
電面構造の場合、長期に渡って飛火電圧低減効果を持続
するには、電極消耗が進行しても最後まで凹凸形状を残
存する必要がある。従って、スパークプラグの狙いとす
るもう1つの要因である寿命、即ち電極消耗による放電
部の消失分量に対して、十分余裕のある溝や凹凸深さを
当初より設定しなくてはいけない。しかし、上記放電面
の形状の場合、その放電面が凹凸形状または溝形状をな
すため断面面積が小さく、非常に消耗が激しいために、
長期にわたる飛火電圧の低電圧効果を持続させるために
は、凹凸の深さは非常に深いものとしなくてはいけなか
った。
【0006】ここで、上述した従来の電極の放電面形状
での消耗による低電圧効果を図9によって、詳細に述べ
る。図9(a)乃至(d)は、上記構造の電極の放電面
形状における、飛火放電時間の経過とともに変化する放
電面90の形状を示す。
【0007】放電初期においては、図9(a)に示す如
く放電ギャップが図示しない接地電極の放電面と中心電
極の放電部90の凹凸部である十字形状よりなる放電面
90aとによって、形成されているために、凹凸形状が
ない単なる平坦面よりなる放電面よりも凹凸形状による
エッジ部が形成されている分、このエッジ部90bにお
いて、放電が容易に行われるため、十分な飛火電圧の低
電圧化が可能である。
【0008】その後、放電時間が長くなり、放電部90
が消耗するに従い、図9(b)および図9(c)と放電
部90の放電面90aにおけるエッジ部90bが丸くな
ってしまうために、火花放電電圧が増加してしまう方向
に変化するとともに、十字形状の溝の一辺をなす扇形状
の柱状部95の長さも消耗とともに短くなってしまう。
【0009】さらに、放電を続けていくと、放電部90
の柱状部95は十分に短くなってしまい、最後には図9
(d)の如く放電部90の平坦部90cに到り、放電が
容易に行われたエッジ部90bがなくなってしまい、飛
火電圧の低減効果を発揮しなくなってしまう。
【0010】そのため、従来の放電部90の形状では、
扇形状の柱状部95を長くすることによって、放電部9
0の寿命を長くするしかなく、放電部90の平坦部90
cは無駄なものとなってしまうばかりでなく、深い溝加
工は、非常に困難であるという問題が生じていた。
【0011】つまり、従来の飛火電圧の低電圧化のため
に、電極の放電面に凹凸部を形成したスパークプラグの
場合には、長期に渡って飛火電圧の低電圧効果を得るこ
とが困難であること、さらに、放電部における平坦部分
が余分に形成されてしまうとともに、加工が困難である
という問題が生じていた。
【0012】さらに、従来では、上記形状の放電部を別
部材である放電部材にて形成する場合には、さらに下記
のような問題が生じていた。即ち、上記構造の放電部材
を中心電極に固着する際、従来では、放電部材の平坦部
と中心電極の端面とを抵抗溶接にて溶接しているのだ
が、放電部材に凹凸形状が形成されている場合、放電部
材の断面積が平坦部に比べて小さいために、抵抗溶接時
には、この凹凸形状部分が抵抗溶接時に加えられる加熱
・加圧によって、容易に座屈してしまう。そのため、従
来、放電部材を中心電極に抵抗溶接にて接合した後に、
薄板状のカッター等で切削加工し、凹凸形状または溝を
形成しなければならなかった。
【0013】しかし、このような製造方法では、放電部
材を切削等によって凹凸形状または溝形状を形成するた
めに、相当量の放電部材となる原材料が切削排除される
とともに、加工工数もかかるため、経済的でないばかり
でなく生産また効率の良いものではなかった。
【0014】本発明は、上記問題を鑑みて得られたもの
であり、飛火電圧の低電圧効果が長期に渡り持続するこ
とのできるスパークプラグを提供するとともに、そのス
パークプラグを放電部材の無駄なく得ることのできるス
パークプラグの製造方法を提供することを目的とするも
のである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
【0016】
【0017】第1の発明として、一方の電極が他方の電
極に対向する対向面を有しており、前記対向面によっ
て、放電ギャップが形成されたスパークプラグにおい
て、前記一方の電極には、他方の電極と対向する一方の
面と、該一方の面に相対向し、溝が形成された他方の面
とからなる放電部材が設けられ、前記放電部材の前記他
方の面と前記一方の電極とが接合されているスパークプ
ラグを提供する。
【0018】さらに、第2の発明として、一方の電極が
他方の電極に対向する対向面を有しており、前記対向面
によって、放電ギャップが形成されたスパークプラグ
得る第1工程と、一方の面及び他方の面が平坦形状をな
した放電部材に対して、少なくとも前記一方の面を凹凸
形状とすることによって、凹凸部が形成された放電部材
を得る第2工程と、前記放電部材の前記凹凸部が形成さ
れた一方の面と前記一方の電極の前記対向面とを接合す
る第3工程とからなるスパークプラグの製造方法を提供
するものである。
【0019】
【作用】
【0020】
【0021】第1の発明を採用することによって、スパ
ークプラグの飛火放電初期においては、対向する電極の
消耗が殆どないために、放電ギャップ距離が狭く飛火電
圧が低電圧で充分な放電が得られる。
【0022】そして、スパークプラグの放電を続けるこ
とによって、他方の電極に対向する放電部材の平坦部が
消耗し火花間隔が広がっていくと、放電電圧は上がって
くるが、この平坦部が消耗すると、放電部材内に形成さ
れた凹凸部が露出して、この凹凸部の露出により、対向
面には、エッジ部が形成されることになるので、このエ
ッジ部によって、飛火放電を容易にさせ、放電電圧の低
減が推進される。そのため、放電部の消耗による火花間
隔が広がるための放電電圧の上昇を防止することができ
るスパークプラグとすることができる。
【0023】さらに放電部材がすべて消耗するまで、飛
火電圧の低電圧効果を維持することができるので、長期
にわたって、低電圧効果を維持することか可能となる。
また、第2の発明によって、放電部材の一方の面に凹凸
形状を設けた後、この凹凸形状側をスパークプラグの一
方の電極の対向面に接合させたので、従来のように、貴
金属チップの一方の面全体を電極に溶接させる必要がな
く、単に一方の面の凸部のみを電極の放電面に溶接させ
るだけでよい。そのため、従来の貴金属チップの電極へ
の接合に必要な抵抗溶接の加熱・加圧よりも低い設定で
十分貴金属チップを電極に接合させることができる。そ
のため、貴金属チップの凹凸部での座屈が生じにくくな
り、良好な貴金属チップが溶接されたスパークプラグを
得ることができる。
【0024】
【発明の効果】第1の発明によって、長期に渡って、
電圧放電の行うことのできるスパークプラグを得ること
ができる。
【0025】さらに第2の発明によって、放電部材の切
削等による無駄がなくなり経済的にスパークプラグの製
造方法を提供することができる。
【0026】
【実施例】図1は、例えば、自動車に用いられる内燃機
関用スパークプラグ1の全体図である。
【0027】図1において、この第1実施例の内燃機関
用スパークプラグ1は、金属筒製のハウジング2の下端
外周のネジ部21により、図示しない内燃機関のシリン
ダヘッドに装着され、ネジ部21に嵌め込まれたガスケ
ット3にて、図示しないシリンダヘッド内の気密が保持
されるようになっている。
【0028】ハウジング2内には筒状絶縁碍子4の下半
部が挿通され、筒状絶縁碍子4に形成された段部41と
ハウジング2の段部22とが、シール部材5を介して、
当接されている。そして、このハウジング2の上端部2
3の熱かしめによって、絶縁碍子4は、ハウジング2内
に固定されている。
【0029】絶縁碍子4の下端部内には、段部42が形
成され、この段部42に当接するように、棒状の中心電
極6の一方側に形成されたツバ部61が当接されること
によって、中心電極6が接地されている。さらに、この
中心電極6は、絶縁碍子2内において、ツバ部61の上
端面よりグラスシール材7が加熱溶着していることによ
って、段部24およびグラスシール材7によって固着さ
れてるとともに、中心電極6の他方側が、絶縁碍子4よ
り突出されている。尚、この中心電極6には、中心電極
6自体の熱伝導性を向上させるために、内材が銅および
外材がニッケル基合金よりなる構成としている。
【0030】さらに、絶縁碍子4内には、グラスシール
材7によって固着されるとともに、グラスシール材7に
導電接触する中軸8が設けられ、この中軸8は、絶縁碍
子4の上部より突出する端子81と導電接続されてい
る。
【0031】ハウジング2の端面2aには、接地電極9
の一端側が溶接されているとともに、その他端側におい
ては、L字形に屈曲することにより、中心電極6の他端
側と対向し、接地電極9の他端側と中心電極6の他端側
面6aに形成された放電部材である貴金属チップ10に
よって、火花ギャップGが形成されている。
【0032】この貴金属チップ10の周辺拡大図を図2
に示す。この貴金属チップ10の形状は、円柱形をな
し、その中心電極6との接触面には、凹凸部である十字
形状の溝11が形成されるとともに、接触面に対向する
他端面側には、平坦部12が形成されている。そして、
貴金属チップ10は、この溝11が形成された面、即ち
溝11を形成する扇状の柱状部13a〜13dが中心電
極の他端面6aに形成された円錐台形状をなす径小部6
bの先端面に溶接されることよって、中心電極の他端面
6aに貴金属チップ10が抵抗溶接にて固着されてい
る。
【0033】つまり、貴金属チップ10は、溝部11の
ない薄い平坦部12が接地電極9の放電面9aに対向さ
れ、貴金属チップ10の平坦部12と接地電極9の放電
面9aとによって、火花ギャップGを形成しているとと
もに、柱状部13a〜13dが中心電極6の径小部6b
の面に固着されているのである。
【0034】そして、この第1実施例における貴金属チ
ップ10は、白金(Pt)が80重量%とイリジウム
(Ir)が20重量%との合金よりなり、チップ径がφ
1.4mm、溝11の幅が0.3mmおよび深さが0.
5mm、平坦部12の部分のみの厚さが0.15mmの
大きさをなしている。
【0035】ここで、貴金属チップ10の凹凸部形状を
十字形状の溝部11としたが、十字形状とすることによ
って、柱状部13a〜13dを形成することができたの
で、火花放電の発生が容易なエッジ部を得ることがで
き、さらに放電箇所を多く設けることが可能となったの
で、飛火放電の低電圧効果を得ることができた。しか
し、十字以外の溝形成である、例えば*形状のように、
溝がこれ以上増やしたとしても、低電圧効果を得ること
はできる。
【0036】次に、第1実施例のスパークプラグの製造
方法、特に中心電極の貴金属チップ10の形成方法につ
いて述べる。第1実施例の内燃機関用スパークプラグ
は、第1工程として、従来既に知られている製造方法に
よって、絶縁碍子4、中心電極6および接地電極9がハ
ウジング2によって一体となす従来公知のスパークプラ
グを得る。
【0037】そして、第2工程として、円柱状の貴金属
チップ10aを中心電極6に溶接する前に予め、型加工
によって成形された鍛造加工することによって、十字形
状の溝11を有する所望の形状をなす貴金属チップ6を
得る。
【0038】最後に、第3工程として、所望の形状とし
た貴金属チップ10をスパークプラグの中心電極6の放
電面6aに溶接接合させることにより、第1実施例のス
パークプラグを得ることができる。
【0039】次に、第1実施例例のスパークプラグの飛
火放電時間の経過毎の火花放電状態を説明する。図3
(a)乃至(d)は、第1実施例の中心電極6の放電面
6aに接続された貴金属チップ10の放電による消耗の
変化を示す。
【0040】第1実施例のスパークプラグでは、放電初
期においては、図3(a)に示す如く、放電ギャップG
は、接地電極9の放電面9aと貴金属チップ10の平坦
部12とによって、形成されている。この時、放電ギャ
ップGは、面と面との対向になっており、飛火電圧の低
電圧効果が問題となるが、放電初期においては、貴金属
チップ10の消耗が殆どないためギャップ間隔が狭く、
十分飛火電圧を低くすることができる。
【0041】放電時間が長くなると貴金属チップ10の
平坦部12が消耗しはじめ平坦部12の外周が消耗し、
予め中心電極6との接合面側に形成されていた十字形状
の溝11が、図3(b)の如く貴金属チップ10の外周
部より露出しはじめる。この溝11の露出により、貴金
属チップ10の消耗による放電ギャップGが長くなり、
放電電圧が高くなってしまうのを、貴金属チップ10の
外周部では、溝11のエッジ部が露出するので、放電電
圧が低い箇所ができ、全体として十分低い飛火電圧で放
電が可能となる。
【0042】更なる放電によって、スパークプラグ1の
貴金属チップ10はさらに消耗し、図3(c)の如く、
予め中心電極6との接合面側6aに形成した扇型の柱状
部13a〜dが全て露出し、火花ギャップGが接地電極
9の放電面9aと貴金属チップ10の柱状部13a〜1
3dとによって、形成されることになる。そして、放電
ギャップGの一方の放電面が柱状部13a〜13dによ
って形成される十字形状になっているため、火花放電に
必要なエッジ部が増加し、火花放電し易くなるため、貴
金属チップ10の消耗による放電ギャップGが長くなっ
ても、低い放電電圧で十分な放電が可能となる。
【0043】そして、第1実施例のスパークプラグ1
は、図3(d)の如く、その貴金属チップ10が全て消
失するまで、その放電面が柱状部13a〜13dからな
る十字形状をなすために、低電圧の火花放電を貴金属が
全て消失するまで持続・維持することができるだけでな
く、径小部6の溝11の底部14に相当する部分が、酸
化、消耗されることによって凹み、柱状部13a〜13
dの長さが見掛け上長くなるために、溝11が深くな
り、さらに飛火電圧の低電圧効果が持続することができ
るのである。
【0044】図4は、第1実施例のスパークプラグおよ
び中心電極の放電面ないしその近傍に溝または凹凸を設
けたスパークプラグの場合の自動車の走行距離に対する
飛火電圧の関係を示す。
【0045】ここで、第1実施例のスパークプラグを
A、図9に示されるような従来のスパークプラグをBと
して第4図に示した。ここで、飛火電圧は、1600c
c、4サイクル、4気筒エンジンでの全負荷×1000
rpmの評価条件下で計測した最高の飛火電圧を示して
いる。
【0046】実験に用いた貴金属チップの大きさは、ど
ちらも第1実施例のものと同一とし、貴金属チップと中
心電極との接合の仕方を異ならせしめたのみとした。図
4より明らかなように、図3(a)および図9(a)に
示される貴金属チップ形状である使用初期においては、
従来の貴金属チップ形状の方が飛火電圧が低く良好であ
るが、第1実施例の貴金属チップ形状もまた許容される
範囲内で飛火電圧が十分低く保たれていることがわか
る。
【0047】さらに、走行距離を伸ばすことにより、図
3(b)〜図3(c)および図9(b)〜図9(c)と
なるにつれて、約10万kmに近づくにつれて、前述し
た如く従来の貴金属チップ形状である放電面に凹凸を形
成させた場合の扇状の柱状部が消耗短化してしまうため
に、飛火電圧の低減効果が消滅傾向になってしまうのに
対して、第1実施例の貴金属チップ形状においては、前
述の如く溝11が露出しだすために飛火電圧の低減効果
が現れてくることがわかる。
【0048】そして、更に、走行距離を伸ばすことによ
り、図3(d)および図9(d)に示す如く貴金属チッ
プ形状となり、図9(d)に如く従来の貴金属チップ形
状では、貴金属チップの放電面がほぼ偏平形状となって
しまうので、図4の如く飛火電圧が急激に増加してしま
うのに対して、第1実施例の貴金属チップ形状では、溝
11が貴金属チップ10の柱状部13a〜13dによっ
て形成されているので、飛火電圧の低電圧効果が持続さ
れ、その結果、16万kmを走行したとしても低電圧効
果を十分維持することができ、その低減効果が発揮され
ていることがわかる。
【0049】次に、第2実施例における貴金属チップ1
00の周辺拡大図を図5に示す。この貴金属チップ10
0の形状は、他方の電極である接地電極9に対向する一
方の面110と、この一方の面110に相対向するとと
もに、溝部120が形成された他方の面115とから形
成されている。
【0050】特に、その貴金属チップ100の他方の面
115に形成された溝部120の形状において、第1実
施例が単なる十字形状であるのに対して、第2実施例で
は、直線状に貫かない形状の一種である三方溝形状とし
た点で異なる。
【0051】この三方溝形状により、柱状部120a、
120bおよび120cを形成している。そして、溝部
120が形成された貴金属チップの他方の面115と中
心電極6の他端側面6aに形成された径小部6bとが抵
抗溶接によって接合され、貴金属チップ100の一方の
面110と接地電極の放電面9aとによって、火花ギャ
ップGを形成している。
【0052】第2実施例における中心電極の貴金属チッ
プ100の形成方法もまた、第1実施例と同様の方法を
採用した。第2実施例の貴金属チップ100は、上述し
た如く、その溝形状を直線状に貫かない形状の一種であ
る三方溝形状としたことによって、貴金属チップ100
の強度を向上させることができた。
【0053】即ち、第1実施例の貴金属チップ10の溝
形状である十字形状やもしくは−形状のような、直線状
に貫かれている溝形状の場合、放電部材を工場内で移送
する時、一般的には振動を利用したパーツフィーダなど
による移送中に、外力によって変形等の問題が生じてし
まう。
【0054】図6(a)および図6(b)は、第1実施
例の貴金属チップ10の変形例を示し、この変形がひど
い時には、図6(b)の如く亀裂さえも生じてしまい貴
金属チップ10の破損を生じさせるという問題が生じ
る。
【0055】其に対して、第2実施例の貴金属チップ1
00の溝形状を直線状に貫かない形状の一種である三方
溝形状としたことによって、破損のない貴金属チップを
得ることができるのである。
【0056】図7は、第1実施例および第2実施例の貴
金属チップの搬送試験の結果を示す関係図を示す。ここ
で、搬送工程とは、貴金属チップを中心電極に溶接する
にあたって、それぞれの貴金属チップを振動を利用して
搬送するパーツフィーダにより、表裏の識別をしつつ、
所定の位置まで搬送する。その後、ピンセット等によ
り、貴金属チップを保持し、中心電極の先端面に位置決
めされる工程のことをいう。
【0057】また、第1実施例の貴金属チップCとし
て、径が1.4mm、溝幅0.3mm、溝深さが0.5
mm、平坦部厚さが0.15mmとし、第2実施例の貴
金属チップDとして、径が1.4mm、溝幅が0.3m
m溝深さが0.5mm平坦部厚さが0.15mmのもの
を用い、それぞれ1000個ずつを搬送工程に流した。
その結果を図7に示す。
【0058】図7において、縦軸は、図6(a)、
(b)のような変形または亀裂を生じた貴金属チップの
割合を不良発生率として示した。図7よりあきらかなよ
うに、第1実施例の貴金属チップの溝形状においては、
約6%の不良が発生してしまったのに対して、第2実施
例の貴金属チップの溝形状の場合においては、溝が直線
的に貫通していないために、振動に対する強度が充分あ
り、不良を発生することなく、工程内での搬送をするこ
とができることがわかった。
【0059】図8は、他の実施例の図8(a)〜図8
(f)は、本発明のスパークプラグの貴金属チップの他
の溝形状を示すものである。本発明は、図8(a)の如
く、第1実施例の如く十字形状の溝ではなく、好ましく
は、第2実施例の溝形状である連続的に直線状で貫通し
ない溝形状であってもよいが、溝形状はそのような形状
に限定されるものではなく、図8(a)乃至(f)の形
状であってもよい。
【0060】即ち、また、前記実施例では断面円状の円
柱状の貴金属チップに十字状の溝を形成したが、図8
(b)の如く、断面楕円形状の円柱の貴金属チップ30
を用い、そのストレート部30aおよび30bを連通す
る凹凸である溝31を形成してもよい。
【0061】また、図8(b)の貴金属チップ30の位
置を90°回転させた図8(c)の配置とした貴金属チ
ップ40ても飛火電圧の効果を有することができる。ま
た、図8(d)の如く凹凸形状が円形である貴金属チッ
プ50としてもよい。
【0062】さらにまた、図8(e)の如く貴金属チッ
プの凹凸を中心電極6の径小部6bとの接合側に形成す
るだけでなく、放電面70aにも凹凸が形成された貴金
属チップ70としてもよい。
【0063】また、図8(f)の如く、第1実施例にお
いては、中心電極6の径状部6bが円錐形状を成してい
たが、円柱形状である径小部66としてもよい。前記実
施例では、貴金属チップの材料として、耐熱消耗性に優
れた白金合金、特に、白金を主成分としてイリジウム、
ロジュウム、タングステン、ニッケルの添加剤ならびに
少量の希土類元素の添加等の材料が望ましい。
【0064】又、前記実施例では、放電部材として貴金
属チップを用いたが、放電部材の材質は貴金属チップに
限定されるものではなく、例えば、電極母材と同様なニ
ッケル基合金であって、上記と同様な形状のチップを配
置してもよい。
【0065】さらにまた、放電部材は中心電極または、
接地電極に一体に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のスパークプラグを示す全
体図である。
【図2】図1のスパークプラグの貴金属チップの拡大周
辺図である。
【図3】(a)〜(d)は各放電時間に対する貴金属チ
ップの消耗具合を示す模式図である。
【図4】第1実施例のスパークプラグと従来のスパーク
プラグとの特性の比較を示す特性比較図である。
【図5】本発明の第2実施例の貴金属チップの拡大周辺
図である。
【図6】(a)〜(b)は、貴金属チップの破損状態を
示す説明図である。
【図7】第1実施例の貴金属チップと第2実施例の貴金
属チップとの不良品発生率との関係を示す関係図であ
る。
【図8】(a)〜(f)は、本発明の他の実施例を示す
貴金属チップの拡大周辺図である。
【図9】(a)〜(d)は各放電時間に対する従来構造
の貴金属チップの消耗具合を示す模式図である。
【符号の説明】
1 内燃機関用スパークプラグ 6 中心電極 9 接地電極 9a 放電面 10 貴金属チップ 11 溝(凹凸形状) G 火花ギャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−201383(JP,A) 実開 昭63−117090(JP,U) 実開 昭55−81292(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01T 13/00 - 21/06

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の電極が他方の電極に対向する対向
    面を有しており、前記対向面によって、放電ギャップが
    形成されたスパークプラグにおいて、 前記一方の電極には、他方の電極と対向する一方の面
    と、該一方の面に相対向し、溝が形成された他方の面と
    からなる放電部材が設けられ、 前記放電部材の前記他方の面と前記一方の電極とが接合
    されていることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 【請求項2】 前記放電部材の他方の面に形成される溝
    の形状が、他方の面を直線状に貫かない形状であること
    を特徴とする請求項1記載のスパークプラグ。
  3. 【請求項3】 前記放電部材の他方の面に形成される溝
    の形状が、少なくとも1か所で分岐されることを特徴と
    する請求項1記載のスパークプラグ。
  4. 【請求項4】 前記放電部材は貴金属チップよりなるこ
    とを特徴とする請求項1記載のスパークプラグ。
  5. 【請求項5】 一方の電極が他方の電極に対向する対向
    面を有しており、前記対向面によって、放電ギャップが
    形成されたスパークプラグを得る第1工程と、一方の面及び他方の面が平坦形状をなした放電部材に対
    して 少なくとも前記 一方の面を凹凸形状とすることに
    よって、凹凸部が形成された放電部材を得る第2工程
    と、 前記放電部材の前記凹凸部が形成された一方の面と前記
    一方の電極の前記対向面とを接合する第3工程とからな
    ることを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記放電部材は鍛造によって、一方の面
    前記凹凸部を形成することを特徴とする請求項5記載
    のスパークプラグの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記放電部材は、貴金属チップよりなる
    ことを特徴とする請求項5記載のスパークプラグの製造
    方法。
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