JP3265913B2 - 振動ジャイロ - Google Patents

振動ジャイロ

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JP3265913B2
JP3265913B2 JP12174495A JP12174495A JP3265913B2 JP 3265913 B2 JP3265913 B2 JP 3265913B2 JP 12174495 A JP12174495 A JP 12174495A JP 12174495 A JP12174495 A JP 12174495A JP 3265913 B2 JP3265913 B2 JP 3265913B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動ジャイロに関し、さ
らに詳しく述べれば、回転角速度を検知することにより
移動体の位置を検出し、適切な誘導を行うナビゲーショ
ンシステム、または外的振動を検知し、適切な制振を行
う手振れ防止装置などの除振システムなどに応用できる
振動ジャイロに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の振動ジャイロは、Ni合
金等からなる柱状の音片型振動子を用いたものが多く実
用化されている。しかし、このような振動ジャイロは、
振動子にNi合金等の高価な金属材が用いられているの
で、コスト高となるとともに、検出される信号が磁界の
影響を受けやすいという問題がある。
【0003】そこで、これら問題点を解決するために、
本出願人は既に出願済みの特願平6−145527号に
示すように、図10乃至図11の振動ジャイロ41を提
案している。
【0004】この振動ジャイロ41は例えば正4角柱状
の振動子43を含み、振動子43は略短冊状の第1の圧
電体基板45aおよび第2の圧電体基板45bを積層し
てなる。これら第1の圧電体基板45aおよび第2の圧
電体基板45bは、図10の矢印Pで示すように、互い
に逆の厚み方向に分極されている。そして、第1の圧電
体基板45aの主面には、その幅方向に間隔を隔てて2
つの分割電極47a,47bが形成され、第2の圧電体
基板45bの主面には,共通電極49が形成されてい
る。また、第1の圧電体基板45aおよび第2の圧電体
基板45b間には、ダミー電極51が形成されている。
【0005】振動子43の2つの分割電極47a,47
bには、発振回路61の一方の出力端が抵抗63a,6
3bを介してそれぞれ接続されている。そして、振動子
43の共通電極49には、発振回路61の他方の出力端
が接続されている。また、振動子43の2つの分割電極
47a,47bは、抵抗65a,65bを介して、差動
増幅回路67の2つの入力端にそれぞれ接続されてい
る。さらに、差動増幅回路67の出力端および一方の入
力端間には、抵抗65cが接続されている。
【0006】この振動子43では、第1の圧電体基板4
5aおよび第2の圧電体基板45bが互いに逆の厚み方
向に分極されているので、2つの分極電極47a,47
bおよび共通電極49間に、発振回路61から出力され
る例えば正弦波信号等の駆動信号を抵抗63a,63b
を介して印加すれば、第1の圧電体基板45aおよび第
2の圧電体基板45bが互いに逆に振動する。この場
合、第1の圧電体基板45aがその長手方向に伸びてい
るときには、第2の圧電体基板45bがその長手方向に
縮む。逆に、第1の圧電体基板45aがその長手方向に
縮んでいるときには、第2の圧電体基板45bがその長
手方向に伸びる。そのため、振動子43は、図12に示
すように、その主面に直交する方向に屈曲振動する。
【0007】その状態で、振動ジャイロ41が図11に
示した振動子43の中心軸Oを中心に回転すると、その
回転角速度に応じたコリオリ力が、第1の圧電体基板4
5aおよび第2の圧電体基板45bの主面に平行し、且
つ振動子43の中心軸Oに直交する方向に働く。そのた
め、振動子43の屈曲振動の方向が変わり、2つの分極
電極47a,47b間には、その回転角速度に応じた信
号が発生する。そして、2つの分極電極47a,47b
間に発生する信号は、抵抗65a,65bを介して、差
動増幅回路67によって検出される。したがって、この
振動ジャイロ41では、差動増幅回路67の出力信号に
よって、回転角速度を知ることができる。
【0008】このような振動ジャイロ41は、振動子に
Ni合金等の高価な金属材を用いずに、比較的安価な圧
電体基板を用いるので、低コスト化を図ることができ、
検出される信号が磁界の影響を受けにくい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
振動ジャイロ41では、第1の圧電体基板45aおよび
第2の圧電体基板45bからなる振動子43をその主面
に直交する方向に屈曲振動させるが、本発明は振動子を
その幅方向に屈曲振動させることにより、振動子のイン
ピーダンスを向上させる。
【0010】それゆえ、本発明の主たる目的は、振動子
のインピーダンスを向上させることにより、感度を落と
さずに、消費電力を削減できる振動ジャイロを提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明にかかる振動ジャイロは、厚み方向に分極
される略短冊状の第1の圧電体基板と、第1の圧電体基
板に積層され、第1の圧電体基板の分極方向の逆方向に
分極される略短冊状の第2の圧電体基板と、第1の圧電
体基板の主面に形成される2つの分割電極と、第2の圧
電体基板の主面に形成される共通電極と、2つの分割電
極間に駆動信号を印加するための駆動手段と、2つの分
割電極の少なくとも1つと、共通電極との間に発生する
信号を検出するための検出手段とを含むことを特徴とす
る。
【0012】(2)本発明にかかる他の振動ジャイロ
は、厚み方向に分極される略短冊状の第1の圧電体基板
と、第1の圧電体基板に積層され、第1の圧電体基板の
分極方向の逆方向に分極される略短冊状の第2の圧電体
基板と、第1の圧電体基板の主面に形成される2つの第
1の分割電極と、第2の圧電体基板の主面に形成される
2つの第2の分割電極と、一方の第1の分割電極および
一方の第2の分割電極と、他方の第1の分割電極および
他方の第2の分割電極との間に駆動信号を印加するため
の駆動手段と、2つの第1の分割電極の少なくとも1つ
と、2つの第2の分割電極の少なくとも1つとの間に発
生する信号を検出するための検出手段とを含むことを特
徴とする。
【0013】(3)本発明にかかるさらに他の振動ジャ
イロは、厚み方向に分極される略短冊状の第1の圧電体
基板と、第1の圧電体基板に積層され、第1の圧電体基
板の分極方向の逆方向に分極される略短冊状の第2の圧
電体基板と、第1の圧電体基板の主面に形成される第1
の共通電極と、第2の圧電体基板の主面に形成される第
2の共通電極と、第1の圧電体基板および第2の圧電体
基板間に形成される2つの分割電極と、2つの分割電極
間に駆動信号を印加するための駆動手段と、第1の共通
電極および第2の共通電極間に発生する信号を検出する
ための検出手段とを含むことを特徴とする。
【0014】(4)本発明にかかるさらに他の振動ジャ
イロは、厚み方向に分極される略短冊状の第1の圧電体
基板と、第1の圧電体基板に積層され、第1の圧電体基
板の分極方向の逆方向に分極される略短冊状の第2の圧
電体基板と、第1の圧電体基板の主面に形成される2つ
の第1の分割電極と、第2の圧電体基板の主面に形成さ
れる2つの第2の分割電極と、第1の圧電体基板および
第2の圧電体基板間に形成される2つの第3の分割電極
と、一方の第1の分割電極および一方の第2の分割電極
および一方の第3の分割電極と、他方の第1の分割電極
および他方の第2の分割電極および他方の第3の分割電
極との間に駆動信号を印加するための駆動手段と、2つ
の第1の分割電極の少なくとも1つと、2つの第2の分
割電極の少なくとも1つとの間に発生する信号を検出す
るための検出手段とを含むことを特徴とする。
【0015】(5)本発明にかかるさらに他の振動ジャ
イロは、厚み方向に分極される略短冊状の第1の圧電体
基板と、第1の圧電体基板に積層され、第1の圧電体基
板の分極方向の同方向に分極される略短冊状の第2の圧
電体基板と、第1の圧電体基板の主面に形成される2つ
の分割電極と、第2の圧電体基板の主面に形成される第
1の共通電極と、第1の圧電体基板および第2の圧電体
基板間に形成される第2の共通電極と、2つの分割電極
間に駆動信号を印加するための駆動手段と、2つの分割
電極および第1の共通電極の少なくとも1つと、第2の
共通電極との間に発生する信号を検出するための検出手
段とを含むことを特徴とする。
【0016】(6)本発明にかかるさらに他の振動ジャ
イロは、厚み方向に分極される略短冊状の第1の圧電体
基板と、第1の圧電体基板に積層され、第1の圧電体基
板の分極方向の同方向に分極される略短冊状の第2の圧
電体基板と、第1の圧電体基板の主面に形成される2つ
の第1の分割電極と、第2の圧電体基板の主面に形成さ
れる2つの第2の分割電極と、第1の圧電体基板および
第2の圧電体基板間に形成される共通電極と、一方の第
1の分割電極および一方の第2の分割電極と他方の第1
の分割電極および他方の第2の分割電極との間に駆動信
号を印加するための駆動手段と、2つの第1の分割電極
および2つの第2の分割電極の少なくとも1つと、共通
電極との間に発生する信号を検出するための検出手段と
を含むことを特徴とする。
【0017】
【作用】
(1)本発明にかかる振動ジャイロによれば、駆動手段
によって、2つの分割電極間に駆動信号が印加される。
この駆動信号によって、第1の圧電体基板および第2の
圧電体基板は、一方の分割電極が配置された側の半分
と、他方の分割電極が配置された側の半分とが、互いに
逆に振動する。この場合、一方の分割電極が配置された
側の半分が、その長手方向に伸びているときには、他方
の分割電極が配置された側の半分は、その長手方向に縮
む。逆に、一方の分割電極が配置された側の半分が、そ
の長手方向に縮んでいるときには、他方の分割電極が配
置された側の半分は、その長手方向に伸びる。そのた
め、第1の圧電体基板および第2の圧電体基板はその幅
方向に屈曲振動する。この状態で振動ジャイロを回転す
れば、各々の分割電極および共通電極間にその回転角速
度に応じた信号が発生する。そして、この信号は、検出
手段で検出される。
【0018】(2)本発明にかかる他の振動ジャイロに
よれば、駆動手段によって、一方の第1の分割電極およ
び一方の第2の分割電極と、他方の第1の分割電極およ
び他方の第2の分割電極との間に駆動信号が印加され
る。この駆動信号によって、第1の圧電体基板および第
2の圧電体基板は、一方の第1の分割電極および一方の
第2の分割電極が配置された側の半分と、他方の第1の
分割電極および他方の第2の分割電極が配置された側の
半分とが、互いに逆に振動する。この場合、一方の第1
の分割電極および一方の第2の分割電極が配置された側
の半分が、その長手方向に伸びているときには、他方の
第1の分割電極および他方の第2の分割電極が配置され
た側の半分は、その長手方向に縮む。逆に、一方の第1
の分割電極および一方の第2の分割電極が配置された側
の半分が、その長手方向に縮んでいるときには、他方の
第1の分割電極および他方の第2の分割電極が配置され
た側の半分は、その長手方向に伸びる。そのため、第1
の圧電体基板および第2の圧電体基板はその幅方向に屈
曲振動する。この状態で振動ジャイロを回転すれば、各
々の第1の分割電極および各々の第2の分割電極間にそ
の回転角速度に応じた信号が発生する。そして、この信
号は、検出手段で検出される。
【0019】(3)本発明にかかるさらに他の振動ジャ
イロによれば、駆動手段によって、2つの分割電極間に
駆動信号が印加される。この駆動信号によって、第1の
圧電体基板および第2の圧電体基板は、一方の分割電極
が配置された側の半分と、他方の分割電極が配置された
側の半分とが、互いに逆に振動する。この場合、一方の
分割電極が配置された側の半分が、その長手方向に伸び
ているときには、他方の分割電極が配置された側の半分
は、その長手方向に縮む。逆に、一方の分割電極が配置
された側の半分が、その長手方向に縮んでいるときに
は、他方の分割電極が配置された側の半分は、その長手
方向に伸びる。そのため、第1の圧電体基板および第2
の圧電体基板はその幅方向に屈曲振動する。この状態で
振動ジャイロを回転すれば、第1の共通電極および第2
の共通電極間にその回転角速度に応じた信号が発生す
る。そして、この信号は、検出手段で検出される。
【0020】(4)本発明にかかるさらに他の振動ジャ
イロによれば、駆動手段によって、一方の第1の分割電
極および一方の第2の分割電極および一方の第3の分割
電極と、他方の第1の分割電極および他方の第2の分割
電極および他方の第3の分割電極との間に駆動信号が印
加される。この駆動信号によって、第1の圧電体基板お
よび第2の圧電体基板は、一方の第1の分割電極および
一方の第2の分割電極および一方の第3の分割電極が配
置された側の半分と、他方の第1の分割電極および他方
の第2の分割電極および他方の第3の分割電極が配置さ
れた側の半分とが、互いに逆に振動する。この場合、一
方の第1の分割電極および一方の第2の分割電極および
一方の第3の分割電極が配置された側の半分が、その長
手方向に伸びているときには、他方の第1の分割電極お
よび他方の第2の分割電極および他方の第3の分割電極
が配置された側の半分は、その長手方向に縮む。逆に、
一方の第1の分割電極および一方の第2の分割電極およ
び一方の第3の分割電極が配置された側の半分が、その
長手方向に縮んでいるときには、他方の第1の分割電極
および他方の第2の分割電極および他方の第3の分割電
極が配置された側の半分は、その長手方向に伸びる。そ
のため、第1の圧電体基板および第2の圧電体基板はそ
の幅方向に屈曲振動する。この状態で振動ジャイロを回
転すれば、各々の第1の分割電極および各々の第2の分
割電極間にその回転角速度に応じた信号が発生する。そ
して、この信号は、検出手段で検出される。
【0021】(5)本発明にかかるさらに他の振動ジャ
イロによれば、駆動手段によって、2つの分割電極間に
駆動信号が印加される。この駆動信号によって、第1の
圧電体基板および第2の圧電体基板は、一方の分割電極
が配置された側の半分と、他方の分割電極が配置された
側の半分とが、互いに逆に振動する。この場合、一方の
分割電極が配置された側の半分が、その長手方向に伸び
ているときには、他方の分割電極が配置された側の半分
は、その長手方向に縮む。逆に、一方の分割電極が配置
された側の半分が、その長手方向に縮んでいるときに
は、他方の分割電極が配置された側の半分は、その長手
方向に伸びる。そのため、第1の圧電体基板および第2
の圧電体基板はその幅方向に屈曲振動する。この状態で
振動ジャイロを回転すれば、各々の分割電極または第1
の共通電極と、第2の共通電極との間にその回転角速度
に応じた信号が発生する。そして、この信号は、検出手
段で検出される。
【0022】(6)本発明にかかるさらに他の振動ジャ
イロによれば、駆動手段によって、一方の第1の分割電
極および一方の第2の分割電極と、他方の第1の分割電
極および他方の第2の分割電極との間に駆動信号が印加
される。この駆動信号によって、第1の圧電体基板およ
び第2の圧電体基板は、一方の第1の分割電極および他
方の第2の分割電極が配置された側の半分と、他方の第
1の分割電極および一方の第2の分割電極が配置された
側の半分とが、互いに逆に振動する。この場合、一方の
第1の分割電極および他方の第2の分割電極が配置され
た側の半分が、その長手方向に伸びているときには、他
方の第1の分割電極および一方の第2の分割電極が配置
された側の半分は、その長手方向に縮む。逆に、一方の
第1の分割電極および他方の第2の分割電極が配置され
た側の半分が、その長手方向に縮んでいるときには、他
方の第1の分割電極および一方の第2の分割電極が配置
された側の半分は、その長手方向に伸びる。そのため、
第1の圧電体基板および第2の圧電体基板はその幅方向
に屈曲振動する。この状態で振動ジャイロを回転すれ
ば、各々の第1の分割電極または各々の第2の分割電極
と、共通電極との間にその回転角速度に応じた信号が発
生する。そして、この信号は、検出手段で検出される。
【0023】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1乃至図2を
参照にしながら説明する。図1は本発明の第1実施例の
振動ジャイロ1を示す図解図であり、図2はこの振動ジ
ャイロに用いられる振動子を示す要部斜視図である。
【0024】この振動ジャイロ1は、略4角柱状の振動
子3を含み、振動子3は略短冊状の第1の圧電体基板5
aおよび第2の圧電体基板5bを積層し、接着してな
る。この場合、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧電
体基板5bは、図1の矢印Pで示すように、互いに逆方
向に分極される。なお、第1の圧電体基板5aおよび第
2の圧電体基板5bの分極方向は、互いに対向する方向
であってもよい。
【0025】第1の圧電体基板5aの主面には、その幅
方向に間隔を隔てて2つの分割電極7a,7bが形成さ
れ、第2の圧電体基板5bの主面には,共通電極9が形
成される。また、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧
電体基板5b間には、必要に応じてダミー電極11が形
成される。
【0026】そして、発振回路を含む駆動手段21の一
方の出力端が、振動子3の一方の分割電極7aに接続さ
れ、駆動手段21の他方の出力端が、振動子3の他方の
分割電極7bに接続される。
【0027】この駆動手段21から出力される例えば正
弦波信号等の駆動信号を、2つの分極電極7a,7b間
に印加すれば、振動子3は、図1の仮想線Aをおよそ境
にして、一方の分極電極7aが配置された側の左半分3
aと、他方の分極電極7bが配置された側の右半分3b
とが互いに逆に振動する。この場合、振動子3の左半分
3a側がその長手方向に伸びているときには、右半分3
b側がその長手方向に縮む。逆に、振動子3の左半分3
a側がその長手方向に縮んでいるときには、右半分3b
側がその長手方向に伸びる。そのため、振動子3は、図
3に示すように、その幅方向に屈曲振動する。
【0028】その状態で、振動ジャイロ1が図2に示し
た振動子3の中心軸Oを中心に回転すると、その回転角
速度に応じたコリオリ力が、第1の圧電体基板5aおよ
び第2の圧電体基板5bの主面に直交し、且つ振動子3
の中心軸Oに直交する方向に働く。そのため、振動子3
の屈曲振動の方向が変わり、2つの分割電極7a,7b
と共通電極9との間には、その回転角速度に応じた信号
が発生する。そして、2つの分割電極7a,7bと共通
電極9との間に発生する信号を、差動増幅回路等を含む
検出手段23で検出することにより、回転角速度を知る
ことができる。
【0029】なお、上記の第1実施例の振動ジャイロ1
では、回転時に2つの分割電極7a,7bと共通電極9
との間に発生する信号を検出手段23で検出することに
より、回転角速度を知ることができたが、2つの分割電
極7a,7bのうちのいずれか1つと共通電極9との間
に発生する信号を検出してもよい。
【0030】次に、本発明の第2実施例を図4を参照に
しながら説明する。図4は本発明の第2実施例の振動ジ
ャイロ1を示す図解図である。なお、本発明の第1実施
例と同一または同等の部分については、同一番号を付
す。
【0031】この振動ジャイロ1は、略4角柱状の振動
子3を含み、振動子3は略短冊状の第1の圧電体基板5
aおよび第2の圧電体基板5bを積層し、接着してな
る。この場合、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧電
体基板5bは、矢印Pで示すように、互いに逆方向に分
極される。なお、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧
電体基板5bの分極方向は、互いに対向する方向であっ
てもよい。
【0032】第1の圧電体基板5aの主面には、その幅
方向に間隔を隔てて2つの第1の分割電極7a,7bが
形成され、第2の圧電体基板5bの主面には,2つの第
2の分割電極9a,9bが形成される。また、第1の圧
電体基板5aおよび第2の圧電体基板5b間には、必要
に応じてダミー電極11が形成される。
【0033】そして、発振回路を含む駆動手段21の一
方の出力端が可変抵抗器25にて分割されて、振動子3
の一方の第1の分割電極7aおよび一方の第2の分割電
極9aにそれぞれ接続され、駆動手段21の他方の出力
端が可変抵抗器27にて分割されて、振動子3の他方の
第1の分割電極7bおよび他方の第2の分割電極9bに
接続される。ここで、一方の可変抵抗器25は、駆動手
段21の出力を振動子3の一方の第1の分割電極7aお
よび一方の第2の分割電極9aにバランスよく分配する
ためのものである。他方の可変抵抗器27は、駆動手段
21の出力を振動子3の他方の第1の分割電極7bおよ
び他方の第2の分割電極9bにバランスよく分配するた
めのものである。
【0034】この駆動手段21から出力される例えば正
弦波信号等の駆動信号を、可変抵抗器25,27を介し
て、一方の第1の分割電極7aおよび一方の第2の分割
電極9aと、他方の第1の分割電極7bおよび他方の第
2の分割電極9bとの間に印加すれば、振動子3は、仮
想線Aをおよそ境にして、一方の第1の分割電極7aお
よび一方の第2の分割電極9aが配置された側の左半分
3aと、他方の第1の分割電極7bおよび他方の第2の
分割電極9bが配置された側の右半分3bとが互いに逆
に振動する。この場合、振動子3の左半分3a側がその
長手方向に伸びているときには、右半分3b側がその長
手方向に縮む。逆に、振動子3の左半分3a側がその長
手方向に縮んでいるときには、右半分3b側がその長手
方向に伸びる。そのため、振動子3はその幅方向に屈曲
振動する。
【0035】その状態で、振動ジャイロ1が振動子3の
中心軸を中心に回転すると、その回転角速度に応じたコ
リオリ力が、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧電体
基板5bの主面に直交し、且つ振動子3の中心軸に直交
する方向に働く。そのため、振動子3の屈曲振動の方向
が変わり、2つの第1の分割電極7a,7bと2つの第
2の分割電極9a,9bとの間には、その回転角速度に
応じた信号が発生する。そして、2つの第1の分割電極
7a,7bと2つの第2の分割電極9a,9bとの間に
発生する信号を、差動増幅回路等を含む検出手段23で
検出することにより、回転角速度を知ることができる。
【0036】なお、上記の第2実施例の振動ジャイロ1
では、回転時に2つの分割電極7a,7bと2つの第2
の分割電極9a,9bとの間に発生する信号を検出手段
23で検出することにより、回転角速度を知ることがで
きたが、2つの第1の分割電極7a,7bのうちのいず
れか1つと、2つの第2の分割電極9a,9bのうちの
いずれか1つとの間に発生する信号を検出してもよい。
また、2つの第1の分割電極7a,7bのうちのいずれ
か1つと、2つの第2の分割電極9a,9bとの間に発
生する信号を検出してもよい。さらに、2つの第1の分
割電極7a,7bと、2つの第2の分割電極9a,9b
のうちのいずれか1つとの間に発生する信号を検出して
もよい。
【0037】次に、本発明の第3実施例を図5乃至図6
を参照にしながら説明する。図5は本発明の第3実施例
の振動ジャイロ1を示す図解図であり、図6はその分解
斜視図である。なお、本発明の第1実施例および第2実
施例と同一または同等の部分については、同一番号を付
す。
【0038】この振動ジャイロ1は、略4角柱状の振動
子3を含み、振動子3は略短冊状の第1の圧電体基板5
aおよび第2の圧電体基板5bを積層し、接着してな
る。この場合、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧電
体基板5bは、図5の矢印Pで示すように、互いに逆方
向に分極される。なお、第1の圧電体基板5aおよび第
2の圧電体基板5bの分極方向は、互いに対向する方向
であってもよい。
【0039】第1の圧電体基板5aの主面には、第1の
共通電極7が形成され、第2の圧電体基板5bの主面に
は,第2の共通電極9が形成される。また、第1の圧電
体基板5aおよび第2の圧電体基板5b間には、その幅
方向に間隔を隔てて2つの分割電極8a,8bが形成さ
れる。そして、一方の分割電極8aには、第1の圧電体
基板5aの側面の端部に形成される引き出し電極13a
が接続され、他方の分割電極8bには、第2の圧電体基
板5bの側面の端部に形成される引き出し電極13bが
接続される。
【0040】そして、発振回路を含む駆動手段21の一
方の出力端が、引き出し電極13aを介して振動子3の
一方の分割電極8aに接続され、駆動手段21の他方の
出力端が、引き出し電極13bを介して振動子3の他方
の分割電極8bに接続される。
【0041】この駆動手段21から出力される例えば正
弦波信号等の駆動信号を、引き出し電極13a,13b
を介して分割電極8aおよび8b間に印加すれば、振動
子3は、仮想線Aをおよそ境にして、一方の分割電極8
aが配置された側の左半分3aと、他方の分割電極8b
が配置された側の右半分3bとが互いに逆に振動する。
この場合、振動子3の左半分3a側がその長手方向に伸
びているときには、右半分3b側がその長手方向に縮
む。逆に、振動子3の左半分3a側がその長手方向に縮
んでいるときには、右半分3b側がその長手方向に伸び
る。そのため、振動子3はその幅方向に屈曲振動する。
【0042】その状態で、振動ジャイロ1が振動子3の
中心軸を中心に回転すると、その回転角速度に応じたコ
リオリ力が、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧電体
基板5bの主面に直交し、且つ振動子3の中心軸に直交
する方向に働く。そのため、振動子3の屈曲振動の方向
が変わり、第1の共通電極7および第2の共通電極9間
には、その回転角速度に応じた信号が発生する。そし
て、第1の共通電極7および第2の共通電極9間に発生
する信号を、差動増幅回路等を含む検出手段23で検出
することにより、回転角速度を知ることができる。
【0043】次に、本発明の第4実施例を図7を参照に
しながら説明する。図7は本発明の第4実施例の振動ジ
ャイロ1を示す図解図である。なお、本発明の第1実施
例乃至第3実施例と同一または同等の部分については、
同一番号を付す。
【0044】この振動ジャイロ1は、略4角柱状の振動
子3を含み、振動子3は略短冊状の第1の圧電体基板5
aおよび第2の圧電体基板5bを積層し、接着してな
る。この場合、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧電
体基板5bは、矢印Pで示すように、互いに逆方向に分
極される。なお、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧
電体基板5bの分極方向は、互いに対向する方向であっ
てもよい。
【0045】第1の圧電体基板5aの主面には、その幅
方向に間隔を隔てて2つの第1の分割電極7a,7bが
形成され、第2の圧電体基板5bの主面には,2つの第
2の分割電極9a,9bが形成される。また、第1の圧
電体基板5aおよび第2の圧電体基板5b間には、その
幅方向に間隔を隔てて2つの第3の分割電極8a,8b
が形成される。そして、一方の第3の分割電極8aに
は、第1の圧電体基板5aの側面の端部に形成される引
き出し電極13aが接続され、他方の第3の分割電極8
bには、第2の圧電体基板5bの側面の端部に形成され
る引き出し電極13bが接続される。
【0046】そして、発振回路を含む駆動手段21の一
方の出力端が、3つの抵抗25a,25b,25cおよ
び引き出し電極13aを介して、振動子3の一方の第1
の分割電極7aおよび一方の第2の分割電極9aおよび
一方の第3の分割電極8aにそれぞれ接続され、駆動手
段21の他方の出力端が、3つの抵抗27a,27b,
27cおよび引き出し電極13bを介して、振動子3の
他方の第1の分割電極7bおよび他方の第2の分割電極
9bおよび他方の第3の分割電極8bにそれぞれ接続さ
れる。ここで、抵抗25a,25b,25cは、駆動手
段21の出力を振動子3の振動子3の一方の第1の分割
電極7aおよび一方の第2の分割電極9aおよび一方の
第3の分割電極8aにバランスよく分配するためのもの
である。また、抵抗27a,27b,27cは、駆動手
段21の出力を振動子3の他方の第1の分割電極7bお
よび他方の第2の分割電極9bおよび他方の第3の分割
電極8bにバランスよく分配するためものである。
【0047】この駆動手段21から出力される例えば正
弦波信号等の駆動信号を、一方の第1の分割電極7aお
よび一方の第2の分割電極9aおよび一方の第3の分割
電極8aと、他方の第1の分割電極7bおよび他方の第
2の分割電極9bおよび他方の第3の分割電極8bとの
間に印加すれば、振動子3は、仮想線Aをおよそ境にし
て、一方の第1の分割電極7aおよび一方の第2の分割
電極9aおよび一方の第3の分割電極8aが配置された
側の左半分3aと、他方の第1の分割電極7bおよび他
方の第2の分割電極9bおよび他方の第3の分割電極8
bが配置された側の右半分3bとが互いに逆に振動す
る。この場合、振動子3の左半分3a側がその長手方向
に伸びているときには、右半分3b側がその長手方向に
縮む。逆に、振動子3の左半分3a側がその長手方向に
縮んでいるときには、右半分3b側がその長手方向に伸
びる。そのため、振動子3はその幅方向に屈曲振動す
る。
【0048】その状態で、振動ジャイロ1が振動子3の
中心軸を中心に回転すると、その回転角速度に応じたコ
リオリ力が、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧電体
基板5bの主面に直交し、且つ振動子3の中心軸に直交
する方向に働く。そのため、振動子3の屈曲振動の方向
が変わり、2つの第1の分割電極7a,7bと2つの第
2の分割電極9a,9bとの間には、その回転角速度に
応じた信号が発生する。そして、2つの第1の分割電極
7a,7bと2つの第2の分割電極9a,9bとの間に
発生する信号を、差動増幅回路等を含む検出手段23で
検出することにより、回転角速度を知ることができる。
【0049】なお、上記の第4実施例の振動ジャイロ1
では、回転時に2つの分割電極7a,7bと2つの第2
の分割電極9a,9bとの間に発生する信号を検出手段
23で検出することにより、回転角速度を知ることがで
きたが、2つの第1の分割電極7a,7bのうちのいず
れか1つと,2つの第2の分割電極9a,9bのうちの
いずれか1つとの間に発生する信号を検出してもよい。
また、2つの第1の分割電極7a,7bのうちのいずれ
か1つと、2つの第2の分割電極9a,9bとの間に発
生する信号を検出してもよい。さらに、2つの第1の分
割電極7a,7bと、2つの第2の分割電極9a,9b
のうちのいずれか1つとの間に発生する信号を検出して
もよい。
【0050】次に、本発明の第5実施例を図8を参照に
しながら説明する。図8は本発明の第5実施例の振動ジ
ャイロ1を示す図解図である。なお、本発明の第1実施
例乃至第4実施例と同一または同等の部分については、
同一番号を付す。
【0051】この振動ジャイロ1は、略4角柱状の振動
子3を含み、振動子3は略短冊状の第1の圧電体基板5
aおよび第2の圧電体基板5bを積層し、接着してな
る。この場合、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧電
体基板5bは、矢印Pで示すように、互いに同方向に分
極される。なお、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧
電体基板5bの分極方向は、図8に示す方向の逆に同じ
方向であってもよい。
【0052】第1の圧電体基板5aの主面には、その幅
方向に間隔を隔てて2つの分割電極7a,7bが形成さ
れ、第2の圧電体基板5bの主面には,第1の共通電極
9が形成される。また、第1の圧電体基板5aおよび第
2の圧電体基板5b間には、第2の共通電極8が形成さ
れる。そして、第2の共通電極8には、第2の圧電体基
板5bの側面の端部に形成される引き出し電極13が接
続される。なお、引き出し電極13は第1の圧電体基板
5aの側面の端部に形成してもよい。
【0053】そして、発振回路を含む駆動手段21の一
方の出力端が、振動子3の一方の分割電極7aに接続さ
れ、駆動手段21の他方の出力端が、振動子3の他方の
分割電極7bに接続される。
【0054】この駆動手段21から出力される例えば正
弦波信号等の駆動信号を、2つの分極電極7a,7b間
に印加すれば、振動子3は、仮想線Aをおよそ境にし
て、分極電極7aが配置された側の左半分3aと、分極
電極7bが配置された側の右半分3bとが互いに逆に振
動する。この場合、振動子3の左半分3a側がその長手
方向に伸びているときには、右半分3b側がその長手方
向に縮む。逆に、振動子3の左半分3a側がその長手方
向に縮んでいるときには、右半分3b側がその長手方向
に伸びる。そのため、振動子3はその幅方向に屈曲振動
する。
【0055】その状態で、振動ジャイロ1が振動子3の
中心軸を中心に回転すると、その回転角速度に応じたコ
リオリ力が、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧電体
基板5bの主面に直交し、且つ振動子3の中心軸に直交
する方向に働く。そのため、振動子3の屈曲振動の方向
が変わり、2つの分割電極7a,7bおよび第1の共通
電極9と、第2の共通電極8との間には、その回転角速
度に応じた信号が発生する。そして、2つの分割電極7
a,7bおよび第1の共通電極9と、第2の共通電極8
との間に発生する信号を、引き出し電極13を介して、
差動増幅回路等を含む検出手段23で検出することによ
り、回転角速度を知ることができる。
【0056】なお、上記の第5実施例の振動ジャイロ1
では、2つの分割電極7a,7bおよび第1の共通電極
9と、第2の共通電極8との間に発生する信号を検出手
段23で検出することにより、回転角速度を知ることが
できたが、2つの分割電極7a,7bおよび第1の共通
電極9のうちのいずれか1つまたはそのうちのいくつか
と、第2の共通電極8との間に発生する信号を検出して
もよい。
【0057】次に、本発明の第6実施例を図9を参照に
しながら説明する。図9は本発明の第5実施例の振動ジ
ャイロ1を示す図解図である。なお、本発明の第1実施
例乃至第5実施例と同一または同等の部分については、
同一番号を付す。
【0058】この振動ジャイロ1は、略4角柱状の振動
子3を含み、振動子3は略短冊状の第1の圧電体基板5
aおよび第2の圧電体基板5bを積層し、接着してな
る。この場合、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧電
体基板5bは、矢印Pで示すように、互いに同方向に分
極される。なお、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧
電体基板5bの分極方向は、図9に示す方向の逆に同じ
方向であってもよい。
【0059】第1の圧電体基板5aの主面には、その幅
方向に間隔を隔てて2つの第1の分割電極7a,7bが
形成され、第2の圧電体基板5bの主面には,その幅方
向に間隔を隔てて2つの第2の分割電極9a,9bが形
成される。また、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧
電体基板5b間には、共通電極8が形成される。そし
て、共通電極8には、第1の圧電体基板5aの側面の端
部に形成される引き出し電極13が接続される。なお、
引き出し電極13は第2の圧電体基板5bの側面の端部
に形成してもよい。
【0060】そして、駆動手段21の一方の出力端が可
変抵抗器25にて分割されて、振動子3の一方の第1の
分割電極7aおよび一方の第2の分割電極9bにそれぞ
れ接続され、駆動手段21の他方の出力端が可変抵抗器
27にて分割されて、振動子3の他方の第1の分割電極
7bおよび他方の第2の分割電極9aにそれぞれ接続さ
れる。ここで、一方の可変抵抗器25は、駆動手段21
の出力を振動子3の一方の第1の分割電極7aおよび一
方の第2の分割電極9bにバランスよく分配するための
ものである。他方の可変抵抗器27は、駆動手段21の
出力を振動子3の他方の第1の分割電極7bおよび他方
の第2の分割電極9aにバランスよく分配するためのも
のである。
【0061】この駆動手段21から出力される例えば正
弦波信号等の駆動信号を、可変抵抗器25,27を介し
て、一方の第1の分割電極7aおよび一方の第2の分割
電極9bと、他方の第1の分割電極7bおよび他方の第
2の分割電極9aとの間に印加すれば、振動子3は、仮
想線Aをおよそ境にして、一方の第1の分割電極7aお
よび他方の第2の分割電極9aが配置された側の左半分
3aと、他方の第1の分割電極7bおよび一方の第2の
分割電極9bが配置された側の右半分3bとが互いに逆
に振動する。この場合、振動子3の左半分3a側がその
長手方向に伸びているときには、右半分3b側がその長
手方向に縮む。逆に、振動子3の左半分3a側がその長
手方向に縮んでいるときには、右半分3b側がその長手
方向に伸びる。そのため、振動子3はその幅方向に屈曲
振動する。
【0062】その状態で、振動ジャイロ1が振動子3の
中心軸を中心に回転すると、その回転角速度に応じたコ
リオリ力が、第1の圧電体基板5aおよび第2の圧電体
基板5bの主面に直交し、且つ振動子3の中心軸に直交
する方向に働く。そのため、振動子3の屈曲振動の方向
が変わり、2つの第1の分割電極7a,7bおよび2つ
の第2の分割電極9a,9bと、共通電極8との間に
は、その回転角速度に応じた信号が発生する。そして、
2つの第1の分割電極7a,7bおよび2つの第2の分
割電極9a,9bと、共通電極8との間に発生する信号
を、引き出し電極13を介して、差動増幅回路等を含む
検出手段23で検出することにより、回転角速度を知る
ことができる。
【0063】なお、上記の第6実施例の振動ジャイロ1
では、回転時に2つの第1の分割電極7a,7bおよび
2つの第2の分割電極9a,9bと、共通電極8との間
に発生する信号を検出手段23で検出することにより、
回転角速度を知ることができたが、2つの第1の分割電
極7a,7bおよび2つの第2の分割電極9a,9bの
うちのいずれか1つまたはそのうちのいくつかと、共通
電極8との間に発生する信号を検出してもよい。
【0064】上記の実施例1乃至実施例6の振動ジャイ
ロ1は、振動子を第1の圧電体基板および第2の圧電体
基板の主面に直交する方向に振動させる従来の振動ジャ
イロよりも、振動子3のインピーダンスを約2倍に向上
させ、感度を落とさずに、消費電力を約1/2に削減で
きる。
【0065】また、上記の実施例1乃至実施例6の振動
ジャイロ1は、振動子にNi合金等の高価な金属材を用
いずに、比較的安価な圧電体基板を用いるので、低コス
ト化を図ることができ、検出される信号が磁界の影響を
受けにくい。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の振動ジャ
イロによれば、第1の圧電体基板および第2の圧電体基
板を積層してなる振動子をその幅方向に振動させること
により、、振動子のインピーダンスを向上させ、感度を
落とさずに、消費電力を削減できる。
【0067】また、本発明の振動ジャイロは、振動子に
Ni合金等の高価な金属材を用いずに、比較的安価な圧
電体基板を用いるので、低コスト化を図ることができ、
検出される信号が磁界の影響を受けにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の振動ジャイロを示す図解
図である。
【図2】図1の振動ジャイロの要部斜視図である。
【図3】図1の振動ジャイロが屈曲振動する状態を示す
平面図である。
【図4】本発明の第2実施例の振動ジャイロを示す図解
図である。
【図5】本発明の第3実施例の振動ジャイロを示す図解
図である。
【図6】図5の振動ジャイロの分解斜視図である。
【図7】本発明の第4実施例の振動ジャイロを示す図解
図である。
【図8】本発明の第5実施例の振動ジャイロを示す図解
図である。
【図9】本発明の第6実施例の振動ジャイロを示す図解
図である。
【図10】従来の振動ジャイロを示す図解図である。
【図11】図10の振動ジャイロの要部斜視図である。
【図12】図10の振動ジャイロが屈曲振動する状態を
示す側面図である。
【符号の説明】
1 振動ジャイロ 3 振動子 5a 第1の圧電体基板 5b 第2の圧電体基板 7a,7b 分割電極 9 共通電極 21 駆動手段 23 検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 19/56 G01P 9/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚み方向に分極される略短冊状の第1の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板に積層され、前記第1の圧電体基
    板の分極方向の逆方向に分極される略短冊状の第2の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板の主面に形成される2つの分割電
    極と、 前記第2の圧電体基板の主面に形成される共通電極と、 前記2つの分割電極間に駆動信号を印加するための駆動
    手段と、 前記2つの分割電極の少なくとも1つと、前記共通電極
    との間に発生する信号を検出するための検出手段と、を
    含むことを特徴とする振動ジャイロ。
  2. 【請求項2】厚み方向に分極される略短冊状の第1の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板に積層され、前記第1の圧電体基
    板の分極方向の逆方向に分極される略短冊状の第2の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板の主面に形成される2つの第1の
    分割電極と、 前記第2の圧電体基板の主面に形成される2つの第2の
    分割電極と、 一方の前記第1の分割電極および一方の前記第2の分割
    電極と、他方の前記第1の分割電極および他方の前記第
    2の分割電極との間に駆動信号を印加するための駆動手
    段と、 前記2つの第1の分割電極の少なくとも1つと、前記2
    つの第2の分割電極の少なくとも1つとの間に発生する
    信号を検出するための検出手段と、を含むことを特徴と
    する振動ジャイロ。
  3. 【請求項3】厚み方向に分極される略短冊状の第1の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板に積層され、前記第1の圧電体基
    板の分極方向の逆方向に分極される略短冊状の第2の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板の主面に形成される第1の共通電
    極と、 前記第2の圧電体基板の主面に形成される第2の共通電
    極と、 前記第1の圧電体基板および前記第2の圧電体基板間に
    形成される2つの分割電極と、 前記2つの分割電極間に駆動信号を印加するための駆動
    手段と、 前記第1の共通電極および前記第2の共通電極間に発生
    する信号を検出するための検出手段と、を含むことを特
    徴とする振動ジャイロ。
  4. 【請求項4】厚み方向に分極される略短冊状の第1の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板に積層され、前記第1の圧電体基
    板の分極方向の逆方向に分極される略短冊状の第2の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板の主面に形成される2つの第1の
    分割電極と、 前記第2の圧電体基板の主面に形成される2つの第2の
    分割電極と、 前記第1の圧電体基板および前記第2の圧電体基板間に
    形成される2つの第3の分割電極と、 一方の前記第1の分割電極および一方の前記第2の分割
    電極および一方の前記第3の分割電極と、他方の前記第
    1の分割電極および他方の前記第2の分割電極および他
    方の前記第3の分割電極との間に駆動信号を印加するた
    めの駆動手段と、 前記2つの第1の分割電極の少なくとも1つと、前記2
    つの第2の分割電極の少なくとも1つとの間に発生する
    信号を検出するための検出手段と、を含むことを特徴と
    する振動ジャイロ。
  5. 【請求項5】厚み方向に分極される略短冊状の第1の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板に積層され、前記第1の圧電体基
    板の分極方向の同方向に分極される略短冊状の第2の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板の主面に形成される2つの分割電
    極と、 前記第2の圧電体基板の主面に形成される第1の共通電
    極と、 前記第1の圧電体基板および前記第2の圧電体基板間に
    形成される第2の共通電極と、 前記2つの分割電極間に駆動信号を印加するための駆動
    手段と、 前記2つの分割電極および前記第1の共通電極の少なく
    とも1つと、前記第2の共通電極との間に発生する信号
    を検出するための検出手段と、を含むことを特徴とする
    振動ジャイロ。
  6. 【請求項6】厚み方向に分極される略短冊状の第1の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板に積層され、前記第1の圧電体基
    板の分極方向の同方向に分極される略短冊状の第2の圧
    電体基板と、 前記第1の圧電体基板の主面に形成される2つの第1の
    分割電極と、 前記第2の圧電体基板の主面に形成される2つの第2の
    分割電極と、 前記第1の圧電体基板および前記第2の圧電体基板間に
    形成される共通電極と、 一方の前記第1の分割電極および一方の前記第2の分割
    電極と他方の前記第1の分割電極および他方の前記第2
    の分割電極との間に駆動信号を印加するための駆動手段
    と、 前記2つの第1の分割電極および前記2つの第2の分割
    電極の少なくとも1つと、前記共通電極との間に発生す
    る信号を検出するための検出手段と、を含むことを特徴
    とする振動ジャイロ。
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