JP3264176B2 - エバポシステムの診断方法 - Google Patents

エバポシステムの診断方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエバポシステムの故
障診断方法に関する。燃料タンクで発生したエバポガス
(蒸発燃料)をキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、吸着
された燃料を所定運転条件下で内燃機関の吸気系へ放出
(パージ)して燃焼させるいわゆるエバポパージシステ
ムの診断方法であって、特にエンジン吸気管から負圧を
導入するプルダウン工程を含むものに関する。
【0002】
【従来の技術】このエバポシステムでは、エバポガスが
大気に放出されるのを防ぐため、エバポシステム系内を
密閉している。しかし何らかの原因でエバポガスの通路
が破損したり、配管が外れたりした場合にはキャニスタ
のエバポガスが大気に放出されてしまう。またパージ通
路がつまったような場合にも支障をきたす。したがって
このようなエバポシステムの故障発生の有無を診断する
ことが必要になる。
【0003】特開平6−193518 号には、パージバルブを
介してエバポシステムに吸気負圧を作用させ、このエバ
ポシステムの圧力変化を圧力センサで検出し、この圧力
変化によりエバポシステムの故障を検知することが記載
されている。
【0004】また特開平7−166974 号には、燃料蒸散防
止機構の異常検出の際に、吸気管内圧力センサによる吸
気管内の圧力状態やフェーエルゲージによる燃料タンク
内の燃料量に応じてパージ制御バルブが電子制御回路に
より開閉制御され、吸気管からの負圧導入速度が適切に
変化されることが記載されている。このため、密閉区間
の圧力が吸気管内の圧力状態や燃料タンク内の燃料量に
影響されることなく調整される。特開平6−193520 号に
は、蒸発燃料の流速が所定値以上になったとき、パージ
バルブの開度を増加することで、蒸発燃料がキャニスタ
から大気中へオーバフローすることを防止することが記
載されている。
【0005】さらに特開平6−249095 号には、タンク圧
センサによる診断について開示がある。燃料タンク液量
検査を実施し、求められた液料に基づいてタンク通気弁
制御のデューティ比を決定する。その後決定されたデュ
ーティ比で通気弁を開放して遮断弁を閉じ、タンク内で
減少する負圧の負圧減少勾配からリーク診断を行う方法
が開示されている。また所定のデューティ比で通気弁を
開放し、タンク内で増大する負圧の負圧増大勾配からデ
ューティ比を決定して、診断時は前記決定されたデュー
ティ比で通気弁を開放することについても述べている。
いずれにしても事前にデューティ比を決定し、決定され
たデューティ比で通気弁を制御するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにエバポ診
断において、エバポシステムに負圧を導入してその圧力
変化によりエバポシステムの診断を行うこと自体は、す
でに知られている。しかしながら、吸気管内圧力が所定
値以上の場合など、エバポシステム内を所定値圧力にす
るまでの時間が長くなりすぎ、この間パージが行われな
いため、エバポガスのパージ収支が崩れ、エバポエミッ
ション値が悪化する。
【0007】本発明では、このような場合でもエバポエ
ミッションを悪化させないエバポシステムの制御を提供
することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、燃料タンク
で発生するエバポガスを導入して一時的に吸着を行い、
吸着されたエバポガスをエンジン吸気管に放出するエバ
ポシステムを診断する方法であって、前記エバポシステ
ム内の圧力によって前記エバポシステムを診断する方法
において、前記エバポシステムを負圧にするプルダウン
工程を含み、エンジン吸気管内の圧力が所定値以上の場
合には、吸気管内圧力の導入を中断すると共に、前記所
定値以上の圧力が、予め定める時間内に前記吸気管内圧
力が所定値以下となった場合には、吸気管内圧力の導入
を再開し、診断を行うことを特徴とするエバポシステム
の診断方法によって達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1により本願を実現するシステ
ムの一実施例について説明する。
【0010】エンジン本体1には、エアクリーナ2,エ
アフロセンサ3,スロットル開度センサ4,冷却水温セ
ンサ5,空燃比センサ6等を備え、それぞれの検出値を
ECU7に取り込み、燃料噴射量や点火制御値,アイドルス
ピード制御(ISC)値等を演算している。そして、燃
料噴射量は燃料噴射パルス幅信号によりインジェクタ8
を励磁して供給し、点火制御出力値は最終的に点火プラ
グ9により最適な時期に着火させる。また、ISC制御
量は、ISC制御バルブ10に出力され、最適な補助空
気量を供給している。そのほか、インジェクタ8へ燃料
タンク11から供給する燃料を加圧する燃料ポンプ12
や、その加圧燃料の圧力を調整する燃圧調整バルブ13
を備える。
【0011】インジェクタ8から噴射された燃料は、吸
入空気との混合気を形成しながら気筒内に流れ込み、ピ
ストン運動における圧縮中の点火により爆発燃焼し、排
気ガスが排気管に排出される。この排気ガスは、排気管
途中に設置された触媒14により、酸化還元作用が促進
され、排気ガス中の有害成分であるHC,CO,NOxが
浄化される。この触媒14による浄化効率を最大限に活
用するために、本システムでは、空燃比センサ6の出力
に応じて混合気比率を理論空燃比近傍の濃淡交互にフィ
ードバック制御する空燃比フィードバックシステム(E
CU7により制御される)を備えている。
【0012】さらに、燃料15を内蔵した燃料タンク1
1から発生する蒸発燃料(エバポガス)は、エバポ通管
16を通してキャニスタ17内の吸着剤18に吸着さ
れ、吸着された燃料は放出管19を介してエンジンのス
ロットルバルブ20の下流側にパージされ、気筒で燃焼
する。放出管19にはパージバルブ21が設けられ、パ
ージのタイミング及びパージの量を制御する。パージバ
ルブ21は、例えば電気的に制御されるデューティバル
ブであり、等価開口面積を制御する。
【0013】また、圧力センサ22は、エバポシステム
23の圧力を検出する。さらに、ドレインバルブ24
は、キャニスタ17の新気導入口(ドレイン)に設置さ
れ、ドレインからの新気導入量を制御する。ECU7
は、パージバルブ21,ドレインバルブ24を制御し、
エバポシステム23の圧力を計測,処理することによ
り、エバポシステム23から大気に対して燃料が漏れ出
てしまう故障(リーク)の診断を行う。
【0014】圧力センサ22の配置位置による診断への
影響について図2,図3により説明する。
【0015】図2は、キャニスタ17と燃料タンク11
との間に圧力センサ22を配置したシステム例である。
このシステム例では、燃料タンク11と圧力センサ22
との間の配管の圧損や配管内の流れの影響で、燃料タン
ク11内の圧力と圧力センサ22の設置位置の圧力に多
少のずれを生じる。このため、この圧力ずれを考慮した
診断方法の構築が必要となる。
【0016】図3は、キャニスタ17とパージバルブ2
1との間に圧力センサ22を配置した場合のシステム例
である。この場合、図2よりも配管の圧損等の影響がよ
り大きくなるという課題がある。
【0017】しかし、図3に示す圧力センサ22の設置
位置の場合、エバポシステム内への負圧導入時に、仮に
キャニスタ17と燃料タンク11との間の配管が詰まっ
ていたとしても、キャニスタ17に過大な負圧が印加さ
れることがないよう圧力センサ22の検出結果に応じて
パージバルブ21を適切に制御できる。このため、キャ
ニスタ17の耐圧性に余裕がない場合には、図3に示す
圧力センサ22の取り付け位置が、好ましい取り付け位
置となる。
【0018】また、図には示さないが、燃料タンク11
に直接圧力センサ22を配置した場合には、配管の圧損
や配管内の流れの影響が小さく、前述の位置に圧力セン
サ22を配置した場合と比較して最も正確にエバポシス
テム23の圧力を測定することができる。
【0019】以上述べたように、圧力センサ配置位置そ
れぞれに特徴があるので、その使用目的に応じて圧力セ
ンサ22の配置位置を選定することや、搭載上の制限で
配置位置が限定される場合においては、配置位置の特徴
を十分考慮して制御定数等の適合を行うことが好まし
い。
【0020】図4〜図6は、エバポシステム診断時の燃
料タンク内残量,エバポシステム23のリークの有無や
リークの大きさ,エバポガス発生量のそれぞれが、プル
ダウン(図1のパージバルブ21とドレインバルブ24
を閉じた状態で燃料タンク11を含んだエバポシステム
23を一つの閉空間とし、次にパージバルブ21を開く
と吸気管内の圧力が負圧であるのでエバポシステム23
の系内を急速に減圧する)時の減圧速度に与える影響に
ついて説明する図である。図4は、エバポシステム診断
時の燃料タンク内残量が少ないほど、すなわち燃料タン
ク内の空ボリュームが大きいほど目標圧力P0までエバ
ポシステム内圧力をプルダウンするのに多くの時間を必
要とすることを示している。また、図5は、エバポシス
テム23のリークが大きいほど目標圧力P0までエバポ
システム内圧力をプルダウンするのに多くの時間を必要
とすることを示している。さらに、図6は、エバポガス
発生量が多い時ほど目標圧力P0までエバポシステム内
圧力をプルダウンするのに多くの時間を必要とすること
を示している。このため、目標圧力P0までプルダウン
する時間が最も必要とする要素が重なり合った条件下
と、目標圧力P0までプルダウンする時間が最も小さく
なる要素が重なり合った条件下とのプルダウン時間差は
大きく、一つのパージバルブ開度(プルダウン速度)を
すべての条件に当てはめると、診断時間も大きく違って
しまう。このため、それらの状態に応じて適切にプルダ
ウン速度を調整してやる必要がある。例えば、プルダウ
ン中のエバポシステム内圧力を直接検出し、その圧力状
態に応じてプルダウン速度を調整してやる方法が有効で
ある。
【0021】例えば、燃料タンク内残量が少量の状態
で、エバポシステム23にリークが存在し、エバポガス
が多量に発生する高温下での運転状態が継続された場
合、長いプルダウン時間を必要とする。これは、上記の
運転条件が継続された場合に、エバポシステム診断処理
が時間を経ても完了できず、エバポシステムに重大な故
障(リーク)が発生していたとしても、長時間その故障
状態が放置される可能性があることを示している。その
故障の放置により、大量のエバポガス(未燃焼燃料)が大
気中に放出され、大気汚染の要因になる。
【0022】図7は、エバポシステムを診断するための
各バルブの動作タイミングならびにエバポシステム内の
圧力変化を示している。通常は、ドレインバルブ24を
開放している。燃料タンク11で発生するエバポガスは
キャニスタ17内の吸着剤18に吸着される。エンジン
の運転状態に応じて、パージバルブ21を開くと、吸気
管内が負圧であるので、大気開放されたドレインバルブ
24を介して流入する空気とともに一度吸着されたエバ
ポガスが吸着剤18から脱離して吸気管へ搬送されてエ
ンジンでの燃焼に供される。このようにして燃料タンク
11で発生する燃料蒸気が大気に放出しないようにして
いる。
【0023】エバポシステム23を診断する場合、まず
一旦パージバルブ21を閉じ、ドレインバルブ24を閉
じる。この状態で燃料タンク11を含んだエバポシステ
ム23は一つの閉空間となる。次にパージバルブ21を
開くと吸気管内の圧力が負圧であるのでエバポシステム
23の系内は急速に減圧(プルダウン)される。そし
て、エバポシステム内圧力は、圧力センサ22により大
気圧Paとの差圧Ptとして測定される。差圧Ptが目
標圧力P0(−20〜−30mmHg程度に設定される)
以下となった場合またはPtとP0の差が所定範囲内に
入った場合、パージバルブ21を閉じ、差圧Pt1を測
定する。これで再びエバポシステム内が密封されるの
で、リークがなければエバポシステム内圧力は一定に保
たれるが、エバポシステム内のどこかにリークがあると
エバポシステム内圧力はリークの大きさに応じて次第に
大気圧に近づく。所定時間(図7中の時刻t1からt2
までの間)経過後、または圧力変化が所定値以上(Pt
1からの変化量が所定値、またはPtそのものがPt1
とは異なる所定値になった場合のどちらかで規定され
る)となったら、差圧Pt2を測定する。その後、ドレ
インバルブ24を開いて、パージバルブ21を開く(通
常の制御状態に戻す)。以上の過程はECU7で制御さ
れ、さらに差圧Pt1,Pt2等の測定値に基づいてエ
バポシステム23のリークが判定される。
【0024】なお、上記プロセスの最初の部分でパージ
バルブ21を閉じて、所定時間間隔を置くと、圧力セン
サ22にはドレインバルブ24を介して大気圧が印加さ
れるので、その時の圧力センサ22の出力の大気圧から
のずれ(差圧センサ22の場合0からのずれ)を測定し
ておき、その後のエバポシステム内圧力の測定値を補正
すれば、圧力センサ22の誤差を補正できる。
【0025】図8はECU7で診断処理を実行する際の
フローチャートを説明する図である。ステップ101で
パージバルブ22を閉じ、次にドレインバルブ24を閉
じてエバポシステム23を閉空間としておいて、ステッ
プ102でバージバルブ21を開く。負圧である吸気管
にエバポシステム内の気体が吸引されてエバポシステム
内は急速に減圧される。所定圧Pt0に至ったところで
ステップ104でパージバルブ21を閉じ、ステップ1
05でPt1を測定する。所定時間経過後または圧力変
化が所定値以上となったらステップ107でPt2を測
定する。以上のプロセスによりリークの判定に必要な測
定は終了するので、エバポシステム23を通常の状態に
戻すため、ステップ108でドレインバルブ24を開
き、ステップ109でパージバルブ21を開く(通常の
制御状態に戻す)。以上の測定結果Pt1,Pt2を用
い、ステップ110で、リーク判定のための圧力変化D
P=(Pt2−Pt1)/所用時間を計算する。
【0026】次に、圧力変化DPが所定値(リーク判定
しきい値)以上ならば、ステップ111で異常であると
判定する。さらには運転者への警報や故障コード及び故
障を検出したときの運転状態等の記憶や、予め定めたプ
ロセスにしたがってフェイルセーフを行う等の処理を実
行する。圧力変化DPが所定値未満ならば、ステップ1
13で正常であると判定し、それに伴う処理を実行す
る。
【0027】図9に、プルダウン中の実際のエバポシス
テム内圧力とプルダウン目標圧力P0との偏差を検出
し、その偏差に応じてプルダウン速度を変化させる方法
について説明する。図4〜図6で説明した要因等により
プルダウン時間が大きく変化するため、運転条件やエバ
ポシステム状態によっては、長い診断時間を必要とする
場合がある。このような状態が、長い期間継続された場
合、エバポシステムに重大な故障が発生しているにもか
かわらず、診断が実行できないために故障状態が放置さ
れた場合の課題については前述の通りである。この対策
例として、プルダウン時のエバポシステム内圧力の変化
を直接検出し、プルダウン速度を適切に調整してやるこ
とで上記の課題に対応できる方法について、以下に説明
する。
【0028】プルダウン速度は、パージバルブ21の開
口面積を変更することにより調整する。
【0029】図9の時刻t1において所定のパージバル
ブ開度でプルダウンを開始し、所定期間経過後の時刻t
2でエバポシステム内圧力と目標圧力P0との偏差Dp
を求める。偏差Dpが所定値以上である場合には、プル
ダウン速度を速める必要があると判断して、例えばその
偏差Dpに応じてパージバルブ21の制御デューティを
例えば20%から35%に変更して、プルダウン速度を
速める。これにより、エバポシステム内圧力を迅速に目
標圧力P0に到達させられる。この時、エバポガスの発
生が非常に多量なときを含め、プルダウンに適さない状
態での診断を実施することを防ぐため、プルダウンに要
する時間が所定時間に達した場合には、プルダウンを中
止する。
【0030】図10は、吸気管内圧力が所定値以上の場
合に、エバポシステムの診断を中断する様子を示してい
る。これは、スロットル20が大きく開かれ吸気管内圧
力が高い状態では、プルダウンに要する時間が長くなる
あるいは、エバポシステムの診断に必要なだけのエバポ
システム内圧力変化を実現できないためである。期間
(a)の間、吸気管内圧力をエバポシステム23に導入
することにより、エバポシステム23内圧力を変化させ
ていく。この過程で、(b)において吸気管内圧力が限
界値に到達したため、吸気管内圧力の導入を中断する。
これにより、エバポシステム23内圧力は、燃料タンク
11からのエバポガスや、エバポシステム23に存在す
るリーク流量のため変化していく。
【0031】図11は(b)において吸気管内圧力が限
界値以上になった後、所定期間(c)内の(d)において
再び限界値以下になった場合を示している。この場合に
は、吸気管内圧力が限界値以下になった時点から、引き
続き吸気管内圧力をエバポシステム23に導入する。
【0032】また図12に示すように、吸気管内圧力が
限界値以上になり、エバポシステム23への導入を中断
したのち、吸気管内圧力が限界値以上の状態が、所定期
間(c)以上続いた場合には、その後(e)において吸
気管内圧力が限界値以下になったとしても、一連の診断
の一環としての吸気管内圧力の導入は行わない。
【0033】図13は吸気管内圧力をエバポシステム2
3に導入する速度が所定値以上になった場合に、吸気管
内圧力の導入を中止する様子を示している。(a)にお
いてパージバルブ21を所定開度開き、吸気管内圧力を
エバポシステム23に導入する。この時、(c)におい
てパージバルブ21の開度が所定の限界値に達した場
合、エバポシステムにリーク故障があると判定しドレイ
ンバルブ24を開き、パージバルブ制御デューティを徐
々に通常パージ制御の状態に復帰させる。
【0034】図14は、上記図10から図13に示した
一連の制御を示すフローチャートである。ステップ20
1において、エバポシステム23の診断に適した条件が
成立しているかどうかを判定する。判定の項目として
は、エンジン回転,エンジン負荷,エンジンの吸入空気
量,冷却水温,車両の運行状況などおよびそれらの変化
分を使用する。エバポシステム23の診断に適した条件
が成立していると判定された場合には、ステップ202
にて燃料タンク11からのエバポガスの発生量を判定す
る。エバポガスの発生量が所定値以下と判定された場
合、およびステップ201において診断条件が成立して
いないと判定された場合には、ステップ218において通
常のパージ制御を行う。ステップ202において、エバ
ポガスの発生量が所定値よりも多いと判定された場合に
は、ステップ203において吸気管内圧力が所定値以下
かどうかを判定する。所定値以下の場合は、ステップ2
04においてエバポシステム23の診断中かどうかを判
定する。診断中でなければ、ステップ205においてド
レインバルブ24およびパージバルブ21を操作し、プ
ルダウンを開始する。ステップ206において、圧力セ
ンサ22により検知されたエバポシステム内圧力がプル
ダウンの目標圧力P0に達したかどうかを判定し、達し
ていればステップ210において、エバポシステム23
の診断を継続して行う。ステップ206においてエバポ
システム内圧力が目標圧力P0に達していない場合に
は、ステップ207においてエバポシステム内圧力の実
測値と目標圧力P0の差分Dpが所定値以下かどうかを
判定する。この場合に使用される所定値は、プルダウン
開始からの経過時間の関数としている。Dpが所定値以
下の場合には、プルダウンが正常に行われていると判断
する。Dpが所定値より大きい場合には、ステップ20
8およびステップ211にてパージバルブ制御デューテ
ィを操作することで、エバポシステム内圧力の変化を加
速する。また、ステップ208において、パージバルブ
制御デューティが限界値に達している場合には、リーク
によりプルダウンが疎外されていると判定し、ステップ
209にてエバポシステム23にリーク故障があるもの
と判定する。ステップ203において、吸気管内圧力が
所定値よりも大きいと判定された場合には、エバポシス
テム23の診断を中断する。すなわちステップ212に
おいてエバポシステム23の診断が中断中の場合には、
ステップ213において中断期間が所定期間に達したか
どうかを判定し、達すればステップ214において診断
を中止し通常のパージ制御に復帰する。ステップ212
においてエバポシステム23の診断が中断中でなけれ
ば、ステップ215においてエバポシステム23の診断
が行われているかどうかを判定し、診断中であればステ
ップ216においてエバポシステム23の診断を一次中
断する。またステップ215においてエバポシステム2
3が診断中でなければ、ステップ217において通常の
パージ制御を行う。
【0035】
【発明の効果】エバポ診断においてエンジン吸気管から
負圧を利用してプルダウンする場合、プルダウン時間が
長くなる要因を判定し、診断を禁止あるいは中断するこ
とにより、エバポエミッションの悪化を防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願を実現する一実施例。
【図2】システム構成例。
【図3】システム構成の他の例。
【図4】プルダウン時間に対する、燃料残量の影響。
【図5】プルダウン時間に対する、リーク料の影響。
【図6】プルダウン時間に対する、エバポガス発生量の
影響。
【図7】各バルブの動作タイミング。
【図8】処理のフローチャート。
【図9】プルダウンの例。
【図10】吸気管内圧力による診断の中断。
【図11】吸気管内圧力による診断の中断と再開。
【図12】吸気管内圧力による診断の中止。
【図13】パージバルブ制御デューティによる診断の中
止。
【図14】制御フローチャート。
【符号の説明】
7…ECU、11…燃料タンク、16…エバ通管、17
…キャニスタ、18…吸気剤、19…放出管、21…パ
ージバルブ、22…圧力センサ、23…エバポシステ
ム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 一也 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所 自動車機器事業 部内 (56)参考文献 特開 平4−311664(JP,A) 特開 平6−323206(JP,A) 特開 平6−108929(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 F02M 25/08 301 F02B 77/08 G01M 15/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンクで発生するエバポガスを導入し
    て一時的に吸着を行い、吸着されたエバポガスをエンジ
    ン吸気管に放出するエバポシステムを診断する方法であ
    って、前記エバポシステム内の圧力によって前記エバポ
    システムを診断する方法において、前記エバポシステム
    を負圧にするプルダウン工程を含み、エンジン吸気管内
    の圧力が所定値以上の場合には、吸気管内圧力の導入を
    中断すると共に、前記所定値以上の圧力が、予め定める
    時間内に前記吸気管内圧力が所定値以下となった場合に
    は、吸気管内圧力の導入を再開し、診断を行うことを特
    徴とするエバポシステムの診断方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記所定値以上の圧力
    が、予め定める時間以上に継続した場合は、その後の吸
    気管内圧力の導入は行わず診断を中止することを特徴と
    するエバポシステムの診断方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2のいずれかにおいて、 前記エバポガスのエンジン吸気管への放出を制御するパ
    ージバルブの開度に基づき、前記パージバルブ開度が所
    定の限界値に達した場合に エバポシステムが故障と判定
    することを特徴とするエバポシステムの診断方法。
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