JP3260354B2 - 高圧金属蒸気放電ランプ - Google Patents

高圧金属蒸気放電ランプ

Info

Publication number
JP3260354B2
JP3260354B2 JP2001500314A JP2001500314A JP3260354B2 JP 3260354 B2 JP3260354 B2 JP 3260354B2 JP 2001500314 A JP2001500314 A JP 2001500314A JP 2001500314 A JP2001500314 A JP 2001500314A JP 3260354 B2 JP3260354 B2 JP 3260354B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main
tube
electrode
auxiliary electrode
discharge lamp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001500314A
Other languages
English (en)
Inventor
重史 織田
浩司 野原
義晴 西浦
史紀 中山
高詩 山本
昌範 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority claimed from PCT/JP2000/003382 external-priority patent/WO2000074106A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3260354B2 publication Critical patent/JP3260354B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[技術分野] 本発明は、透光製セラミックスからなる発光管を有する
高圧金属蒸気放電ランプに関するものである。
【0002】[背景技術] 従来、この種の高圧金属蒸気放電ランプとしては、図9
に示した石英製発光管を備えたものが知られている。す
なわち、内部に一対の主電極31,32と、一つの補助
電極33とを有する石英からなる発光管34を備えてお
り、一つの補助電極33は一方の主電極32と隣立して
設けられている。また、発光管34は放電空間である発
光部35とその両端部にそれぞれ設けられた封止部3
6,37とを有している。封止部36,37には、先端
部に主電極31,32を保持した電極棒38,39と、
一端部に電極棒38,39の後端部が接続されたモリブ
デンからなる金属箔40,41と、一端部に金属箔4
0,41の他端部が接続された外部リード線42,43
とが一体化された主電極用電流供給導体、および、先端
部に補助電極33を保持した補助電極棒44と、一端部
に補助電極棒44の後端部が接続されたモリブデンから
なる金属箔45と、一端部に金属箔45の他端部が接続
された外部リード線46とが一体化された補助電極用電
流供給導体が、先端部の主電極31,32および補助電
極33が発光部35内に位置するように圧壊封止されて
いる。また、外管2内にはNe−N2混合ガスが封入さ
れている。
【0003】このような、高圧金属蒸気放電ランプにお
いては、始動時に、まず一方の主電極32とこの主電極
32と隣立している一つの補助電極33との間で補助放
電を発生させ、しかる後、主電極31,32間で主放電
に移行する。
【0004】特にこのような構成を備えた高圧金属蒸気
放電ランプの一種であるメタルハライドランプは、安価
な水銀灯用安定器がそのまま適応できるものとして、主
流となっている。
【0005】セラミック放電ランプに関する特開昭62
−150646号公報では以下の構成のセラミックス発
光管が開示されている。すなわち、図10に示した様
に、発光管51の端部に主電極棒52a、52bが保持
された導電製サーメットディスク53a、53bが気密
封止され、一方のディスク53aに補助電極54が主電
極棒52aと絶縁層55を介して保持されている構成が
示されている。
【0006】また、高圧金属蒸気放電ランプに関する特
開平10−106491号公報には以下の構成が開示さ
れている。すなわち、図11に示した様に透光性セラミ
ックからなる本管68の両端部に、電極導入体である電
極導入線62a、62bを封着したセラミック細管63
a、63bを設けた透光性セラミックディスク64a、
64bを設け、一方のディスク64aには更に補助電極
用セラミック細管63cを設けた構成の発光管61が示
されている。
【0007】しかしながら、上記の各種放電ランプは以
下のような問題を有していた。
【0008】図9に示した従来の石英を用いた発光管か
らなる高圧金属蒸気放電ランプは、製造時、発光管の封
止部を圧壊封止によって形成しているため、形状にばら
つきが生じ、この形状のばらつきがランプの特性のばら
つきを引き起こす原因となっていた。
【0009】封止部の形状が大きいと、発光管の放電空
間からの熱ロスが大きくなり、充分な効率と高い演色性
を得るのが困難であるため、封止部の形状をできるだけ
小さくする必要がある。しかしながら、石英製発光管の
場合、主電極側の金属箔41および補助電極側の金属箔
45を接触させずに所定の間隔をあけて封止しなければ
ならないため、封止部37の形状を小さくすることは困
難であった。
【0010】また、この種の高圧金属蒸気放電ランプは
放電開始の始動電圧を下げる目的で、始動ガスとして、
Ne−Ar混合ガスが使用されている。しかし、Neが
発光管材料である石英を透過するため、この透過を防ぐ
目的で外管2内にNeを含む混合ガスを封入する必要が
あった。しかしながら、外管2内にガスを封入した場
合、発光管34からの熱ロスが大きくなり、充分な特性
を得るには、寿命特性の劣化をある程度容認してランプ
管壁負荷を増加させる必要があった。かかる寿命特性の
劣化は発光管管壁部分の石英と、封入されたハロゲン化
金属との反応により引き起こされるので、発光管材料で
ある石英と封入されたハロゲン化金属との反応を抑制す
ることが望まれていた。
【0011】一方、セラミックスを発光管に使用した特
開昭62−150646号公報に記載のランプの場合、
発光管の形状ばらつきを抑制し、外管内のガスの有無に
依存せずに品質の向上が期待できる。しかし、ランプ点
灯中に比較的高温となる箇所に補助電極54を有する導
電性サーメット56を封着材57で気密封着しているの
で、点灯中の発光管リーク、あるいは封着材と封入金属
との反応は避けられず、特に発光金属としてハロゲン化
金属を用いるメタルハライドランプのような場合、激し
い反応を起こす。
【0012】また、電極導入体をセラミック細管に封着
した特開平10−106491号公報に記載のランプの
場合、封着材と封入金属との反応は避けることはできる
が、ディスク64aの機械的強度の信頼性を得ようとす
ると、主電極65aと補助電極66の距離を近付けるこ
とが難しく、また発光管端部形状にも制約が生じるた
め、所望のランプ特性を得るための発光管設計が難し
い。
【0013】[発明の開示] 本発明はこのような課題を解決するためになされたもの
で、石英製発光管のように発光管の形状のばらつきに起
因する特性のばらつきの発生を防止し、外管内のガスの
有無や組成に依存しない高効率で安定した寿命特性を得
ることができ、点灯中のリークや封着材と封入物との反
応による特性変化を抑え、安定したランプ始動特性を有
し、さらには、自由な発光管設計を可能とする高圧金属
蒸気放電ランプを提供することを目的とする。
【0014】本発明の高圧金属蒸気放電ランプは、ステ
ムによって気密に封止された外管内に、水銀、希ガスお
よび発光金属が封入された透光性セラミックス製の発光
管を有し、前記発光管は、本管と、前記本管の両端開口
部にそれぞれ一体化された第1ディスク及び第2ディス
クと、前記第1ディスクに一体化された2つの貫通穴を
有する細管と、前記第2ディスクに一体化された1つの
貫通穴を有する細管と、前記本管内に配された一対の主
電極と、前記本管内に配された補助電極とからなり、前
記一対の主電極は、前記各細管の貫通穴に封着材により
封着された電極導入体とそれぞれ接続されており、前記
補助電極は補助電極導入体と接続され、前記補助電極と
接続された補助電極導入体は、前記主電極が接続された
電極導入体と電気的に独立して前記2つの貫通穴を有す
る細管の残る貫通穴に封着材により封着されていること
を特徴とする。また、本発明の高圧金属蒸気放電ランプ
は、ステムによって気密に封止された外管内に、水銀、
希ガスおよび発光金属が封入された透光性セラミックス
製の発光管を有し、前記発光管は、本管と、前記本管の
一端部に配された2つの貫通穴を有する細管と、前記本
管の他端部に配された1つの貫通穴を有する細管と、前
記本管内に配された一対の主電極と、前記本管内に配さ
れた補助電極とからなり、前記一対の主電極は、前記各
細管の貫通穴に封着材により封着された電極導入体とそ
れぞれ接続されており、前記補助電極は補助電極導入体
と接続され、前記補助電極と接続された補助電極導入体
は、前記主電極が接続された電極導入体と電気的に独立
して前記2つの貫通穴を有する細管の残る貫通穴に封着
材により封着されていることを特徴とする。
【0015】かかる構成により、従来の石英製発光管を
用いた高圧金属蒸気放電ランプと異なり、従来避けられ
なかった発光管の形状ばらつきをなくすことができるの
で、形状のばらつきに起因するランプ特性のばらつきを
軽減することができる。また、封入金属と発光管の反応
を抑えることができ、ランプの光学特性のばらつきが少
なく、寿命中の特性変化を少なくすることができる。
【0016】また、点灯中に前記封着材の温度を下げる
ことが可能となり、封入金属と封着材との反応による封
着材の侵食を防止し易く、従来の封止部の構成よりも信
頼性を増すことができる。
【0017】さらに、補助電極が接続された補助電極導
入体と主電極が接続された電極導入体とを共通の細管内
に封着してあるので、補助電極とこれと隣立する主電極
との距離を近くすることが可能となり、始動電圧を低く
できる。さらに、発光管の両端部にそれぞれ細管を1本
ずつ取り付けるだけで良いので、発光管設計を比較的自
由に行うことができる。
【0018】また、本発明では上記構成において前記補
助電極の代わりに(又は前記補助電極に加えて)予備主
電極を用い、スイッチング素子により主電極または予備
主電極を選択してランプ点灯させる構成とすることもで
きる。
【0019】かかる構成により、主電極または予備主電
極が、ランプ始動時の高電圧によるスパッタまたはラン
プ点灯中の高温にさらされる頻度が減るために各電極の
消耗を抑えることができる。
【0020】[発明を実施するための最良の形態] 以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0021】(実施の形態1) 図1に示す本発明の第1の実施の形態である定格ランプ
電力100Wの高圧金属蒸気放電ランプは、透光性セラ
ミックス製の発光管1を外管2内に備えたものである。
外管2の一端部にはステム3が設けられ、外管2はこの
ステム3によって気密に封止されている。ステム3には
導入支持線4a,4bが隣立して設けられており、発光
管1は、この導入支持線4aに設けられた発光管支持板
5によって保持されている。
【0022】発光管1の両端部には、第1主電極6a及
び第2主電極6bが、放電空間である本管17内に存在
するように、それぞれ設けられている。主電極6a側に
は、補助電極9が、同じく放電空間である本管17内に
位置するように、主電極6aと適切に離間して設けられ
ている。
【0023】主電極6aに電流を供給する外部導入線7
aの主電極6aの反対側の端には、導入支持線4aに接
続された接続線8aが接続されている。そして、主電極
6aには、これら導入支持線4a、接続線8a、外部導
入線7aを介して電流が供給される。
【0024】一方、主電極6bには導入支持線4b、接
続線8b、外部導入線7bを介して電流が供給される。
【0025】補助電極9に電流を供給する外部導入線7
cの他端には接続線8dの一端が接続され、接続線8d
の他端には限流抵抗12の一端が接続され、限流抵抗1
2の他端は、先端にバイメタルピン10を有する熱応動
素子であるバイメタル11が接続線8cを介して接続さ
れている。かかるバイメタル11は、バイメタル支持線
13に接続されている。バイメタル支持線13は中央部
に絶縁碍子14を有し、バイメタル支持線13の両端は
電気的に絶縁されている。前記バイメタル支持線13の
一端は、限流抵抗12に接続された接続線8cを介し
て、バイメタル11に接続されていると同時に、電気的
に絶縁された発光管支持板5によって固定されている。
バイメタル支持線13の他端は導入支持線4bに接続さ
れている。バイメタルピン10はバイメタル支持線13
の導入支持線4b側に接離するよう設けられている。バ
イメタルピン10の作動により導入支持線4bとバイメ
タル11とが電気的に断続される。
【0026】これによって、補助電極9には、導入支持
線4b、バイメタル支持線13、バイメタルピン10、
バイメタル11、接続線8c、限流抵抗12、接続線8
d、外部導入線7cを介して電流が供給される。そし
て、主放電に移行した後、バイメタル11の作動によっ
て、バイメタルピン10と導入支持線4bに接続された
バイメタル支持線13とが離間し補助電極9への電流供
給は停止する。
【0027】なお、口金15は外管2の一端部に設けら
れ、外部の点灯回路等(図示せず)から導入支持線4
a,4bに電流供給を行う。また、外管2の表面には外
管破損に備えてフッ素樹脂膜16が塗布、形成されてい
る。
【0028】図2に示す本実施の形態における発光管1
は、アルミナを主成分とする透光性セラミックス製の本
管17の両端開口部に、アルミナを主成分とする透光性
セラミックスからなる第1ディスク18aおよび第2デ
ィスク18bとがそれぞれ焼きばめにより一体化され
て、気密封着されて構成されている。第1ディスク18
aには2穴細管26の一端部が、また、第2ディスク1
8bには細管27の一端部がそれぞれ同じく焼きばめに
よって一体化されている。
【0029】2穴細管26は長手方向に略平行な2つの
貫通穴を有し、図3に示すように、2穴細管26内の1
方の貫通穴には外部導入線7aの役割を同時に果たすニ
オビウムからなる円柱状の封着体23aと、電極導入体
すなわちモリブデンからなる第1主電極導入線24a
と、タングステンからなる第1主電極軸20aとが一体
化されたものが挿入され、他方の貫通穴には外部導入線
7cの役割を同時に果たすニオビウムからなる封着体2
3cと、補助電極導入体すなわちモリブデンからなる補
助電極導入線25と、先端に補助電極9を有するタング
ステンからなる補助電極軸21とが一体化されたものが
挿入され、ともに2穴細管26と封着体23aおよび封
着体23cとがアルミナとシリカを主成分とするガラス
状の封着材19で封着されている。第1主電極軸20a
の先端にはタングステンからなる電極コイル22aが装
着されて、第1主電極6aを構成しており、電極コイル
22aすなわち第1主電極6aは本管17内に存在する
ように配置されている。
【0030】図2に示すように、細管27内の貫通穴に
は、外部導入線7bの役割を同時に果たすニオビウムか
らなる円柱状の封着体23bと、電極導入体すなわちモ
リブデンからなる第2主電極導入線24bと、タングス
テンからなる第2主電極軸20bとが一体化されたもの
が挿入され、細管27と封着体23bとがアルミナとシ
リカを主成分とするガラス状の封着材19で気密封着さ
れている。
【0031】次に、図2,図3に示すように、放電空間
である本管17の外側端面から、封着体23a、23
b、23cの放電空間側端面までの距離Lを4mmとし
た発光管1を製作し、図1に示す高圧金属蒸気放電ラン
プに搭載して、5.5時間点灯、0.5時間消灯のサイ
クルで3000時間経過するまでの発光管リークの有無
を調べ、比較品との比較を行った。発光管リークが生じ
る場合、有色の封入物が発光管のリーク箇所から噴出し
て外管内面に付着するので、リークしたことを目視にて
容易に確認できる。その結果を表1に示す。
【0032】なお比較品としては、図10に示した特開
昭62−150646号公報に記載の構造のセラミッス
発光管を有する高圧金属蒸気放電ランプ(以下、リーク
比較品という)を用いた。すなわち発光管51の両端部
に、主電極棒52a、52bが保持された導電性サーメ
ットディスク53a、53bが気密封止され、一方のデ
ィスク53aに補助電極54が主電極棒52aと絶縁状
態で保持されている。その他の構成は本実施の形態の高
圧金属蒸気放電ランプと同様な構成である。
【0033】なお、両放電ランプとも、発光管内には所
定量の水銀と、始動用ガスとしてNe−Ar混合ガスが
封入され、さらにハロゲン化金属としてナトリウム、タ
リウム、インジウム、リチウムのヨウ化物が封入されて
いる。外管2内にはNe−N2混合ガスを封入し、10
0Wで点灯したときの状況を調べた。本発明の放電ラン
プの発光管1は、本管17の最大外径を11mm、2穴
細管26の外径を4.0mm、細管27の外径を2.1
mm、ニオビウムからなる封着体23a,23b,23
cの外径を0.9mmとしたものである。
【0034】
【表1】
【0035】表1から明らかなように、本発明品によれ
ばリークのない封着構造が得られることがわかる。これ
は、封着体23a,23b,23cが点灯中に高温とな
る本管17から一定の距離を保持することにより、点
灯、消灯の繰り返しによる熱衝撃下においても封着体お
よび細管が破壊に至らない程度に低温になっているため
である。なお、本実施の形態では、封着体23a,23
b,23cとしてニオビウムを用いたが、タンタル、白
金、レニウム、導電性サーメットのいずれか1種を用い
ても同様な効果を得ることができる。
【0036】さらに、本発明品を口金15を上側にして
1時間点灯させた後、点灯時と同じ方向に保持したまま
12時間冷暗所に保管してからランプ始動電圧を測定し
た。ランプ点灯回路に120Vから5Vおきに定格20
0Vまで、それぞれ10秒間電圧を印加していき、ラン
プが点灯したときの電圧をランプ始動電圧とした。
【0037】さらに寿命試験として5.5時間点灯30
分消灯のサイクルで3000時間まで点灯したときの光
束維持率、色温度変化を調べ、比較品との比較を行っ
た。光束、色温度とも球形測光装置を用いて測定を行な
い、寿命試験開始前の測定値と比較して光束維持率、色
温度変化とした。
【0038】本発明品については、発光管内の始動用ガ
ス(Ne−Ar混合ガス)の封入圧力を2通りに変えて
実験した。その結果を表2に示す。
【0039】なお、比較品としては、図11に示した、
特開平10−106491号公報に記載の構造のセラミ
ック発光管を有する高圧金属蒸気放電ランプ(以下、ラ
ンプ始動比較品という)を用いた。すなわち、透光性セ
ラミック発光管61の一方の端部に、主電極65aと一
体化された主電極軸62aが貫通した細管63a及び補
助電極66と一体化された補助電極軸67が貫通した細
管63cの2本の細管が設けられ、他方の端部に主電極
65bと一体化された主電極軸62bが貫通した細管6
3bが設けられている。そして、第1主電極65a及び
第2主電極65bが、放電空間である本管68内に存在
するように、それぞれ設けられており、主電極65a側
には、補助電極66が、同じく放電空間である本管68
内に位置するように、主電極65aと適切に離間して設
けられている。その他の構成は本実施の形態の高圧金属
蒸気放電ランプと同様な構成である。
【0040】
【表2】
【0041】表2から明らかなように、本発明品はラン
プ始動比較品と比して、ランプ始動電圧が低く、始動不
良の発生を抑え、寿命試験においても安定した特性を得
ることができることが確認できた。この始動電圧低下
は、隣立する主電極と補助電極との距離が、始動比較品
では3mmであるのに対して、本発明品では1mmと短
いので、放電開始電圧が下がるためである。また、封入
ガス圧を高めると放電開始電圧も上昇するが、ランプ始
動時のグロートゥアーク時間が短くなり、電極消耗が抑
えられ光束維持率が改善される。つまり封入ガス圧を適
当にすることでランプ始動電圧が低く、寿命試験におい
て安定した特性を得ることが可能となる。
【0042】また、本実施の形態では、発光管1は本管
17に第1ディスク18aおよび第2ディスク18bを
焼きばめ、第1ディスク18aに2穴細管26の一端部
を、また、第2ディスク18bに細管27の一端部をそ
れぞれ同じく焼きばめた構造を用いたが、例えば第1デ
ィスク18aと2穴細管26の様に少なくとも2つの部
品を予め一体に成形することによって、発光管の気密付
着の信頼性をさらに向上させることができる。もちろん
本管、ディスク、2穴細管、細管のすべてを予め一体に
成形しても構わない。
【0043】なお、ここでは100Wのランプについて
説明したが250W、400Wのランプでも同様の効果
が確認された。
【0044】このように、本発明にかかる本実施の形態
の高圧金属蒸気放電ランプは、発光管リークのない封着
構造を得ることができる。また主電極と補助電極の距離
を近づけることができるため、ランプ始動電圧を低くで
きるので、安定した始動特性を得ることができ、寿命特
性も改善できる。
【0045】(実施の形態2) 次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0046】本実施の形態は上記第1の実施の形態の高
圧金属蒸気放電ランプにおいて、図4に示すように、補
助電極の代わりに予備主電極28を挿入し、2穴細管2
6に2本の主電極を取り付け、スイッチング素子29に
よりランプ点灯時に第1主電極6aまたは予備主電極2
8のどちらか一方の電極を選択する構成を有する。
【0047】このような構成により、それぞれの主電極
の使用頻度を減らすことができるために、主電極消耗に
よる放電長の変化が引き起こす寿命中のランプ電圧変化
を抑制し、安定した特性を得ることができる。
【0048】また、細管内の貫通穴を少なくとも3本以
上として、主電極の本数を追加したり、1つ以上の貫通
穴に補助電極を挿入して始動電圧の低下が可能な構成と
してもよい。
【0049】(実施の形態3) 次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0050】本実施の形態は上記第1の実施の形態の高
圧金属蒸気放電ランプにおいて、図5に示すように、発
光管1よりディスクを省略して本管17と2穴細管26
および細管27の各端部を焼きばめて気密封着する構成
を有する。
【0051】このような構成により、本管17の端部形
状の熱容量を小さくすることができ、熱ロスを抑え、ま
た前記端部形状を自由に設計することが可能となるた
め、封入金属の蒸気圧を決める最冷点部温度を制御する
ことが可能になる。これにより所望の発光を得て、ラン
プ効率をあげることができるようになる。
【0052】また、例えば本管17と2穴細管26の様
に少なくとも2つの部品を予め一体に成形することによ
って、発光管の気密封着の信頼性をさらに向上させるこ
とができる。もちろん本管、2穴細管、細管のすべてを
予め一体に成形しても構わない。
【0053】(実施の形態4) 次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0054】本実施の形態は上記第1の実施の形態の高
圧金属蒸気放電ランプにおいて、図6に示すように、補
助電極9の先端部に補助電極コイル30を設けた構成を
有する。
【0055】このような構成により、さらに第1主電極
6aと補助電極9の距離が近づき、電界強度が増すばか
りでなく、コイル部分に電界が入射角を持って印加され
るために電子放射がしやすくなる。
【0056】またこの構成では補助電極コイルに電子放
射材料を塗布又は含浸させることも可能となる。補助電
極にのみ電子放射材料を塗布又は含浸させることにより
以下の効果が得られる。すなわち、ランプが安定点灯中
にバイメタルにより電気的に切り離された補助電極は放
電による高温に直接さらされることがないので、電子放
射材料の飛散が防止できる。この結果、寿命中安定した
始動特性を確保しながら、電子放射材料と封入物および
発光管材料との反応抑制、そして電子放射材料と封着材
との反応抑制によりリークの防止が可能となる。
【0057】(実施の形態5) 次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
【0058】本実施の形態は上記第1の実施の形態の高
圧金属蒸気放電ランプにおいて、図7に示すように、補
助電極9の一部が、補助電極9が挿入されている2穴細
管26の貫通穴の内壁面よりも主電極6a側に接近させ
た構成を有する。
【0059】補助電極9の先端部はタングステンやモリ
ブデンのような耐熱性、耐ハロゲン性の材料で構成さ
れ、かつ線径が0.3mm程度以下で、十分な弾性をも
っており、予め所定形状に変形させた後貫通穴を通して
挿入することで発光管内部で元の形状に復元するように
構成されている。
【0060】このような構成により、さらに第1主電極
6aと補助電極9の距離を近づけて始動電圧を低下させ
ることが可能となる。
【0061】なお、補助電極9の先端部の形状は、図7
に示したようにその先端部を主電極6a側に折り曲げた
形状に限定されない。例えば、先端部よりやや補助電極
導入線25寄りの部分を「U」字状(「Ω」字状)に折
り曲げて凸部を主電極6a側に向けた形状であってもよ
い。また、本実施の形態のように補助電極9自体を変形
させるとともに、実施の形態4で説明したコイルを設け
てさらに主電極6a側に接近させた構成としてもよい。
【0062】(実施の形態6) 次に本発明の第6の実施の形態について説明する。
【0063】本実施の形態は上記第2の実施の形態の高
圧金属蒸気放電ランプにおいて、図8に示すように、予
備主電極28が隣立する主電極6aよりも対向する主電
極6bに近付いた構成を有する。
【0064】ランプ寿命初期はスイッチング素子29に
より、放電は主電極間で行われるように設定される。寿
命中に発光管黒化などによるランプ電圧が上昇し、立ち
消えの恐れが出始める寿命後期には、スイッチング素子
29により予備主電極28が選択される構造となってい
る。このような構成により、寿命後期にアーク長が短く
なるのでランプ電圧を低下させ、立ち消えを防止するこ
とでランプ寿命を延ばすことが可能となる。
【0065】以上のように、本発明にかかる上記各実施
の形態の高圧金属蒸気放電ランプによれば、電源投入
後、主電極と補助電極間で補助放電が開始され、しかる
後速やかに主電極間の主放電に移行し、安定した放電状
態を持続する。そして、石英製発光管と異なり、セラミ
ックス材料の成形に依存する形状のばらつき、および、
形状のばらつきに起因するランプ特性のばらつきを軽減
することができるとともに、封入沃化物との反応性が小
さいセラミックスを使用しているため、外管内のガスの
有無や組成に依存しない高効率で寿命中の光束維持率及
び色温度変化の少ない安定した寿命特性を有する高圧金
属蒸気放電ランプを得ることができる。また予備主電極
を用いることで、安定した寿命特性と、ランプの長寿命
化をはかることができる。
【0066】以上に説明した実施の形態は、いずれもあ
くまでも本発明の技術的内容を明らかにする意図のもの
であって、本発明はこのような具体例にのみ限定して解
釈されるものではなく、その発明の精神と請求の範囲に
記載する範囲内でいろいろと変更して実施することがで
き、本発明を広義に解釈すべきである。 [図面の簡単な説明]
【図1】 図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる
高圧金属蒸気放電ランプの正面図である。
【図2】 図2は、図1のランプに使用される発光管の
断面図である。
【図3】 図3は、図1のランプに使用される2穴細管
の断面図である。
【図4】 図4は、本発明の第2の実施の形態にかかる
高圧金属蒸気放電ランプの正面図である。
【図5】 図5は、本発明の第3の実施の形態にかかる
高圧金属蒸気放電ランプの発光管の断面図である。
【図6】 図6は、本発明の第4の実施の形態にかかる
高圧金属蒸気放電ランプの発光管の2穴細管の断面図で
ある。
【図7】 図7は、本発明の第5の実施の形態にかかる
高圧金属蒸気放電ランプの発光管の2穴細管の断面図で
ある。
【図8】 図8は、本発明の第6の実施の形態にかかる
高圧金属蒸気放電ランプの発光管の断面図である。
【図9】 図9は、従来の高圧金属蒸気放電ランプの正
面図である。
【図10】 図10は、従来の別の高圧金属蒸気放電ラ
ンプ(リーク比較品)の発光管の断面図である。
【図11】 図11は、従来のさらに別の高圧金属蒸気
放電ランプ(ランプ始動比較品)の発光管の断面図であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 東 昌範 大阪府高槻市幸町2−8−725 (56)参考文献 特開 昭62−150646(JP,A) 特開 平10−172513(JP,A) 特開 平10−106491(JP,A) 特開 昭51−55179(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/36 H01J 61/073 H01J 61/34

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステムによって気密に封止された外管内
    に、水銀、希ガスおよび発光金属が封入された透光性セ
    ラミックス製の発光管を有し、 前記発光管は、本管と、前記本管の両端開口部にそれぞ
    れ一体化された第1ディスク及び第2ディスクと、前記
    第1ディスクに一体化された2つの貫通穴を有する細管
    と、前記第2ディスクに一体化された1つの貫通穴を有
    する細管と、前記本管内に配された一対の主電極と、前
    記本管内に配された補助電極とからなり、 前記一対の主電極は、前記各細管の貫通穴に封着材によ
    り封着された電極導入体とそれぞれ接続されており、 前記補助電極は補助電極導入体と接続され、前記補助電
    極と接続された補助電極導入体は、前記主電極が接続さ
    れた電極導入体と電気的に独立して前記2つの貫通穴を
    有する細管の残る貫通穴に封着材により封着されている
    ことを特徴とする高圧金属蒸気放電ランプ。
  2. 【請求項2】 ステムによって気密に封止された外管内
    に、水銀、希ガスおよび発光金属が封入された透光性セ
    ラミックス製の発光管を有し、 前記発光管は、本管と、前記本管の一端部に配された2
    つの貫通穴を有する細管と、前記本管の他端部に配され
    た1つの貫通穴を有する細管と、前記本管内に配された
    一対の主電極と、前記本管内に配された補助電極とから
    なり、 前記一対の主電極は、前記各細管の貫通穴に封着材によ
    り封着された電極導入体とそれぞれ接続されており、 前記補助電極は補助電極導入体と接続され、前記補助電
    極と接続された補助電極導入体は、前記主電極が接続さ
    れた電極導入体と電気的に独立して前記2つの貫通穴を
    有する細管の残る貫通穴に封着材により封着されている
    ことを特徴とする高圧金属蒸気放電ランプ。
  3. 【請求項3】 ステムによって気密に封止された外管内
    に、水銀、希ガスおよび発光金属が封入された透光性セ
    ラミックス製の発光管を有し、 前記発光管は、本管と、前記本管の一端部に配された少
    なくとも2つの貫通穴を有する細管と、前記本管の他端
    部に配された貫通穴を有する細管と、前記本管内に配さ
    れた一対の主電極と、前記本管内に配された少なくとも
    一つの予備主電極とからなり、 前記一対の主電極は、前記各細管の貫通穴に封着材によ
    り封着された電極導入体とそれぞれ接続されており、 前記予備主電極は補助電極導入体と接続され、前記予備
    主電極と接続された予備電極導入体は、前記主電極が接
    続された電極導入体と電気的に独立して前記少なくとも
    2つの貫通穴を有する細管の残る貫通穴に封着材により
    封着されていることを特徴とする高圧金属蒸気放電ラン
    プ。
  4. 【請求項4】 前記本管内に更に補助電極を有し、前記
    補助電極は補助電極導入体と接続され、前記補助電極と
    接続された補助電極導入体は、前記主電極が接続された
    電極導入体及び前記予備主電極が接続された予備電極導
    入体と電気的に独立して共通の前記細管内に封着材によ
    り封着されていることを特徴とする請求項3に記載の高
    圧金属蒸気放電ランプ。
  5. 【請求項5】 前記本管の両端に前記細管が直接接続さ
    れていることを特徴とする請求項3又は4に記載の高圧
    金属蒸気放電ランプ。
  6. 【請求項6】 前記補助電極が、コイルを有することを
    特徴とする請求項1、2又は4に記載の高圧金属蒸気放
    電ランプ。
  7. 【請求項7】 前記補助電極のコイルに電子放射材料を
    塗布または含浸させてあることを特徴とする請求項6に
    記載の高圧金属蒸気放電ランプ。
  8. 【請求項8】 前記補助電極の本管内部に存在する部分
    の少なくとも一部が、前記補助電極が接続された補助電
    極導入体が挿入されている細管内壁面よりも隣立する主
    電極側に接近していることを特徴とする請求項1、2又
    は4に記載の高圧金属蒸気放電ランプ。
  9. 【請求項9】 前記予備主電極の先端部が隣立する主電
    極の先端部よりも対向する主電極に接近していることを
    特徴とする請求項3に記載の高圧金属蒸気放電ランプ。
JP2001500314A 1999-05-28 2000-05-25 高圧金属蒸気放電ランプ Expired - Fee Related JP3260354B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14971799 1999-05-28
JP11-149717 1999-05-28
PCT/JP2000/003382 WO2000074106A1 (fr) 1999-05-28 2000-05-25 Lampe a decharge a vapeurs metalliques haute intensite

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3260354B2 true JP3260354B2 (ja) 2002-02-25

Family

ID=26344905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001500314A Expired - Fee Related JP3260354B2 (ja) 1999-05-28 2000-05-25 高圧金属蒸気放電ランプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3260354B2 (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3264189B2 (ja) 高圧金属蒸気放電ランプ
JP3208087B2 (ja) メタルハライドランプ
JP3759498B2 (ja) 自動車前照灯用メタルハライドランプ
JP2005538505A (ja) 無水銀メタルハライドランプ
US4105908A (en) Metal halide lamp having open tungsten coil electrodes
JP2000348678A (ja) メタルハライドランプ及び放電灯点灯装置
US6614187B1 (en) Short arc type mercury discharge lamp with coil distanced from electrode
JPH1196973A (ja) 高圧放電ランプおよび照明装置
JP2947958B2 (ja) 高圧放電ランプ
JP2003123696A (ja) ショートアーク型超高圧放電ランプ
EP1032010A1 (en) Anhydrous silver halide lamp
US6483230B1 (en) High pressure metallic vapor discharge lamp
JP3260354B2 (ja) 高圧金属蒸気放電ランプ
US5606218A (en) Cold cathode subminiature fluorescent lamp
EP0418877B1 (en) Single-sealed metal vapor electric discharge lamp
KR20010023389A (ko) 고압 가스 방전 램프
JPS644305B2 (ja)
JP3601413B2 (ja) メタルハライドランプ
JPH07130330A (ja) メタルハライドランプ
JP3911924B2 (ja) 管球
JPH11135075A (ja) 金属蒸気放電灯
JP2001345071A (ja) 高圧放電ランプおよび照明装置
JPH0613027A (ja) 高圧放電ランプ
JPS63218147A (ja) 放電ランプ
JPH083990B2 (ja) 放電ランプ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20011121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071214

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081214

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091214

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091214

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121214

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121214

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131214

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees