JP3254258B2 - ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム - Google Patents

ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム

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JP3254258B2
JP3254258B2 JP26031792A JP26031792A JP3254258B2 JP 3254258 B2 JP3254258 B2 JP 3254258B2 JP 26031792 A JP26031792 A JP 26031792A JP 26031792 A JP26031792 A JP 26031792A JP 3254258 B2 JP3254258 B2 JP 3254258B2
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正彦 藤本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平坦易滑性、耐摩耗性
および強度に優れたポリエチレン−2,6−ナフタレ−
トフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ポリ
エステルフィルム、とりわけポリエチレンテレフタレー
トに代表される二軸配向フィルムは、優れた物理的およ
び化学的特性を有し、磁気記録媒体のベースフィルムや
コンデンサー誘導体として賞用されているが、近年、ビ
デオテ−プの長時間化、磁性層の薄膜化による高性能化
等に伴うベースフィルムの薄膜化と強度アップおよび平
坦易滑化の要求が著しい。こうした要求は、従来のポリ
エチレンテレフタレ−トフィルムでは十分に満足させる
ことが困難である。そこで従来のポリエチレンテレフタ
レ−トフィルムに代わり、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレ−トを縦、横両方向に高倍率で延伸したフィルムが
開発されるようになった。こうして得られるフィルムは
強度の点では確かに優れるが、縦、横両方向に高倍率で
延伸するため、易滑性、耐摩耗性を付与するためにフィ
ルム中に含有させた微粒子が、フィルム表面から脱落し
やすくなり、この粒子脱落による摩耗粉の発生が、磁気
記録用途においてはドロップアウトという欠陥の原因と
なり好ましくない。微粒子がフィルム表面から脱落しや
すくなる原因は、縦、横両方向に高倍率で延伸された際
に、粒子とポリマ−との間に空隙が発生するためであ
り、微粒子の粒径が大きい場合やフィルムの滑り性が悪
い場合は、特にその傾向が強い。 また、磁性層の薄膜
化に伴い、ベースフィルム表面の平坦化の要求も著し
く、平坦易滑性が必要となる。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる実情
に鑑み、粒子の脱落がなく、高強度であり、かつ平坦易
滑であることを満足し得る優れたフィルムを提供すべく
鋭意検討を重ねた結果、ある特定の条件を満足するポリ
エチレン−2,6−ナフタレ−トフィルムならば、かか
る要求特性を満たすことができることを知見し、本発明
を完成するに至った。 すなわち本発明の要旨は、粒子
径が0.005〜0.05μmの一次粒子の集合体であ
って、比表面積が50〜150m2 /g、かつアルミナ
を0.1〜5重量%含有する平均粒径が0.01〜0.
5μmである気相法シリカ粒子を0.01〜0.5重量
%含有するポリエチレン−2,6−ナフタレートからな
る基体フィルムの少なくとも片面に、水性ポリエステル
系樹脂、水性ポリウレタン系樹脂および水性ポリアクリ
ル系樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂と該樹脂に
対し0.5〜20重量%の潤滑剤および/または微粒子
とを含有する塗布層を有し、かつ下記式(1)〜(4)
を同時に満足することを特徴とするポリエチレン−2,
6−ナフタレ−トフィルムに存する。
【数3】Ra ≦0.01 ・・・(1) E≧650 ・・・(2) 1.0≦[DEG]≦2.0・・・(3) 15≦[COOH]≦90 ・・・(4) (上記式中、Raは塗布層表面の中心線平均粗度(μ
m)、Eはフィルム縦およ横方向のヤング率(kg/m
2 )、[DEG]は基体フィルム中のジエチレングリ
コールの含有量(mol%)、[COOH]は基体フィ
ルムの末端カルボキシル基量(当量/106 g)を表
す)
【0004】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
いうポリエチレン−2,6−ナフタレ−トとは、2,6
−ナフタレンジカルボン酸またはそのエステルと、エチ
レングリコールを主たる出発原料として得られるポリエ
ステルを指すが、他の第三成分を含有しても構わない。
この場合、ジカルボン酸成分としては、例えばイソフタ
ル酸、テレフタル酸、アジピン酸、およびセバシン酸等
の一種を用いることができる。またグリコール成分とし
ては、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール
およびネオペンチルグリコール等の一種以上を用いるこ
とができる。いずれにしても、本発明のポリエチレン−
2,6−ナフタレ−トとは、繰り返し構造単位の80%
以上がエチレン−2,6−ナフタレート単位を有するポ
リエステルを指す。
【0005】本発明でいうポリエチレン−2,6−ナフ
タレ−トの重合製造方法には公知の方法を用いることが
できるが、ポリエチレン−2,6−ナフタレ−トの場合
は溶融粘度が高いため、高重合度のポリマ−を得るに
は、溶融重合法にて比較的低重合度のプレポリマ−を製
造し、引き続いて固相重合法にて重合度を上昇させると
いう手法をとることが好ましい。また、本発明のポリエ
チレン−2,6−ナフタレ−トフィルムとは、かかるポ
リエチレン−2,6−ナフタレ−トを出発原料とする少
なくとも一軸に配向されたポリエステルフィルムを指
す。本発明の第一の特徴は、フィルムに配合する粒子と
して、微細であり、ポリエチレン−2,6−ナフタレ−
トとの親和性に優れ、かつ延伸時に適度に変形すること
によりポリマ−との間に空隙を生じることなく、脱落し
ない等の特性を有する気相法シリカ粒子を用いる点にあ
る。
【0006】本発明で用いる気相法シリカ粒子には、粒
子径が0.005〜0.05μmの一次粒子の集合体で
あって、比表面積が50〜150m2 /g、かつ粒子中
にアルミナを0.1〜5重量%含有するという点に特徴
がある。気相法シリカ粒子の一次粒子径が0.005μ
m未満の場合は、粒子表面活性が大きすぎて、粒子の凝
集性が増加し好ましくない。また、一次粒子径が0.0
5μmを超える場合は、気相法シリカ粒子の変形性が小
さくなりすぎて、フィルム延伸時にポリエステルとの間
に空隙が生じ、粒子が脱落しやすくなるので好ましくな
い。比表面積が50m2 /g未満の場合は、気相法シリ
カ粒子の変形性が小さくなりすぎ、またポリエステルと
の親和性も低下して、フィルム延伸時にポリエステルと
の間に空隙を生じ、粒子が脱落しやすくなり好ましくな
い。また、比表面積が150m2 /gを超える場合は、
気相法シリカ粒子の凝集性が増加し好ましくない。
【0007】シリカ粒子中のアルミナ含有量が0.1重
量%未満の場合は、気相法シリカ粒子の分散性が低下し
好ましくない。また、含有量が5重量%超える場合は、
気相法シリカ粒子のポリエステルとの親和性が低下して
好ましくない。さらに、本発明で用いる気相法シリカ粒
子の平均粒子径は、0.01〜0.5μmである。0.
01μm未満では得られたフィルムの滑り性や耐摩耗性
が不十分である。また、0.5μmを超えると得られた
フィルムの表面粗度が大きすぎて好ましくない。また、
気相法シリカ粒子のフィルム中の添加量は、0.01〜
0.5重量%である。0.01重量%未満では得られた
フィルムの滑り性や耐摩耗性が不十分である。また0.
5重量%を越えると得られたフィルムの表面粗度が大き
すぎて好ましくない。
【0008】また、必要に応じ、本発明の要旨を超えな
い範囲であれば、他の粒子、例えばカオリン、タルク、
炭酸カルシウム、球状二酸化ケイ素、酸化アルミニウム
等の無機粒子あるいは架橋高分子等の有機粒子を併用す
ることができる。本発明で用いる気相法シリカ粒子およ
び他の粒子を製膜原料のポリエステルに配合する方法は
特に限定されるものではなく、公知の方法を採用しう
る。例えば、粒子をエチレングリコ−ルスラリ−分散体
として得た場合は、ポリエステル製造工程のいずれかの
段階、好ましくはエステル化もしくはエステル交換反応
終了後、重縮合反応開始前の段階で添加し重縮合反応を
進めるとよい。本発明のポリエチレン−2,6−ナフタ
レ−トフィルムは、0.5〜20重量%の潤滑剤および
/または微粒子を含有する、水性ポリエステル系樹脂、
水性ポリウレタン系樹脂および水性ポリアクリル系樹脂
から選ばれる少なくとも一種の樹脂からなる塗布層を少
なくとも片面に有するものである。塗布層はフィルムの
滑り性を向上させるとともにフィルムと磁性塗料等の機
能層との接着性を付与する。
【0009】発明における塗布層は、水性ポリエステル
系樹脂、水性ポリウレタン系樹脂、水性ポリアクリル系
樹脂の中から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含有する
水溶性または水分散性の塗布剤を塗布した後、乾燥して
得られる。発明で用いられるこれらの樹脂は、例えば、
ポリエ−テル類のような親水性のノニオン成分や、四級
アンモニウム塩のようなカチオン性基あるいは以下に示
すようなアニオン性基を有する自己分散型である水溶性
または水分散性樹脂であるが、特に好ましいのはアニオ
ン性基を有するものである。アニオン性基を有する水溶
性または水分散性の樹脂とは、アニオン性基を有する化
合物を共重合やグラフトなどにより樹脂に結合させたも
のであり、スルホン酸、カルボン酸、リン酸およびそれ
らの塩等から、適宜選択される。アニオン性基を有する
水溶性または水分散性樹脂のアニオン性基の量は、樹脂
固形分に対して0.05〜8重量%が好ましい。アニオ
ン性基量が0.05重量%未満では、樹脂の水溶性ある
いは水分散性が悪くなる傾向があり、アニオン性基量が
8重量%を超えると、塗布後の下塗り層の耐水性が劣っ
たり、吸湿してフィルムが相互に固着したりすることが
ある。
【0010】ポリエステル系樹脂を構成する成分として
以下のような多価カルボン酸および多価ヒドロキシ化合
物を例示できる。すなわち、多価カルボン酸としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、フタル
酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,5−ナフ
タレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−カリウ
ムスルホテレフタル酸、5−ソジウムスルホイソフタル
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジカルボン酸、グルタル酸、コハク酸、トリメリット
酸、トリメシン酸、無水トリメリット酸、無水フタル
酸、p−ヒドロキシ安息香酸、トリメリット酸モノカリ
ウム塩およびそれらのエステル形成性誘導体などを用い
ることができ、多価ヒドロキシ化合物としては、エチレ
ングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3
−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ−ル、
1,4−ブタンジオール、1,6、−ヘキサンジオ−
ル、2−メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、ネオペン
チルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−
ル、p−キシリレングリコ−ル、ビスフェノ−ルA−エ
チレングリコ−ル付加物、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、、ポリエチレングリコ−ル、ポリ
プロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−
ル、ポリテトラメチレンオキシドグリコ−ル、ジメチロ
−ルプロピオン酸、グリセリン、トリメチロ−ルプロパ
ン、ジメチロ−ルエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチ
ロ−ルプロピオン酸カリウムなどを用いることができ
る。これらの化合物のなかから、それぞれ適宜1つ以上
選択して、常法の重縮合反応によりポリエステル系樹脂
を合成する。
【0011】ウレタン系樹脂を構成する成分として以下
のようなポリオ−ル、ポリイソシアネ−ト、鎖長延長
剤、架橋剤などを例示できる。ポリオ−ルの例として
は、ポリオキシエチレングリコ−ル、ポリオキシプロピ
レングリコ−ル、ポリオキシテトラメチレングリコ−ル
のようなポリエ−テル類、ポリエチレンアジペ−ト、ポ
リエチレン−ブチレンアジペ−ト、ポリカプロラクトン
のようなポリエステル類、アクリル系ポリオ−ル、ひま
し油などが挙げられる。ポリイソシアネ−トの例として
は、トリレンジイソシアネ−ト、フェニレンジイソシア
ネ−ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−
ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、キシリレンジイ
ソシアネ−ト、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイ
ソシアネ−ト、イソホロンジイソシアネ−トなどが挙げ
られる。鎖延長剤あるいは架橋剤の例としては、エチレ
ングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジエチレングリ
コ−ル、トリメチロ−ルプロパン、ヒドラジン、エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキ
シルメタン、水などが挙げられる。
【0012】本発明で言う水性ポリアクリル系樹脂と
は、水溶性あるいは水分散性アクリル系樹脂のことであ
り、アルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリレ
ートを主要な成分とするものが好ましく、該成分が30
〜90モル%であり共重合可能でかつ官能基を有するビ
ニル単量体成分70〜10モル%を含有する水溶性ある
いは水分散性樹脂である。アルキルアクリレートあるい
はアルキルメタクリレートと共重合可能でかつ官能基を
有するビニル単量体は、樹脂に親水性を付与して樹脂の
水分散性を良好にしたり、あるいは樹脂とポリエステル
フィルムや、下塗り層上に設ける他の塗布層との接着性
を良好にしたり、あるいは塗布剤として配合するポリエ
ステル系樹脂との親和性を良好にする官能基を有するも
のが好ましく、好ましい官能基とはカルボキシル基、ま
たはその塩、酸無水物基、スルホン酸基またはその塩、
アミド基またはアルキロール化されたアミド基、アミノ
基(置換アミノ基を含む)またはアルキロール化された
アミノ基あるいはそれらの塩、水酸基、エポキシ基など
である。特に好ましいものはカルボキシル基またはその
塩、酸無水物基、エポキシ基などである。これらの基は
樹脂中に二種類以上含有されていてもよい。
【0013】本発明における塗布液には、塗布層の固着
性(ブロッキング性)、耐水性、耐溶剤性、機械的強度
の改良のために、架橋剤としてイソシアネ−ト系化合
物、エポキシ系化合物、アミン系化合物、アジリジン化
合物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、
ジルコ−アルミネ−ト系カップリング剤、過酸化物、熱
および光り反応性のビニル化合物や感光性樹脂などを含
有してもよい。また、本発明における塗布層は、固着性
やフィルムの滑り性改良のために塗布層中の樹脂に対
し、0.5〜20重量%の潤滑剤および/または微粒子
を含有する。含有量が0.5重量%未満の場合は、固着
性やフィルムの滑り性改良の効果が不十分である。一
方、20重量%を超える場合は、フィルムと磁性塗料等
の機能層との接着性改良の効果が不十分である。本発明
でいう潤滑剤とは、アニオン系界面活性剤、カチオン系
界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、有機カルボン酸お
よびその誘導体、ワックスなどが挙げられるが、特に好
ましくはポリオレフィンまたはシリコン系潤滑剤であ
る。ポリオレフィン系潤滑剤としては、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン等の1−オレフィン系不飽和炭化水
素の単独または共重合体からなるワックス、セバシン酸
などの脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。シリコン
系潤滑剤としては、ジメチルポリシロキサンのような未
変性シリコ−ンのほか、脂肪酸、ポリエ−テル、アルコ
−ル、アルキル基などの極性基で変性されたシリコ−ン
がいずれも使用できる。
【0014】塗布層に含有される微粒子としては、シリ
カ、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化チタン等の無機粒
子や架橋高分子、シリコ−ン樹脂粒子等の有機粒子を用
いることができる。塗布層の厚さは、0.005〜2μ
mの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.02〜1μ
mの範囲である。塗布層の厚さが0.005μm未満の
場合には、均一な塗布層が得難い傾向があり、そのため
に製品に塗布むらが生じることがある。塗布層厚さが2
μmを超えると、フィルム表面が相互に固着しやすくな
る傾向がある。上述の塗布液をポリエステルフィルムに
塗布する方法としては、原崎勇次著、槙書店、1979
年発行、「コ−ティング方式」に示されるリバ−スロ−
ルコ−タ−、グラビアコ−タ−、ロッドコ−タ−、エア
ドクターコ−タ−あるいはこれら以外の塗布装置を用い
て、二軸延伸ポリエステルフィルム製造工程外で塗布液
を塗布する方法、さらに好ましくは、フィルム製造工程
内で塗布する方法が挙げられる。フィルム製造工程内で
塗布する方法としては、ポリエステル未延伸フィルムに
塗布液を塗布し、逐次あるいは、同時に二軸延伸する方
法、一軸延伸されたポリエステルフィルムに塗布し、さ
らに先の一軸延伸方向と直角の方向に延伸する方法、あ
るいは二軸延伸ポリエステルフィルムに塗布し、さらに
横および/または縦方向に延伸する方法などがある。
【0015】本発明におけるフィルム延伸工程は、公知
の方法を用いることができる。例えば通常ポリエチレン
ー2,6ーナフタレートを290〜330℃でシート状
に溶融押出しした後、40〜80℃で冷却固化し無定形
シートとした後、130〜170℃でロ−ル延伸法によ
り2〜6倍延伸された一軸延伸ポリエステルフィルムに
塗布液を塗布し、適当な乾燥を施し、あるいは乾燥を施
さずポリエステル一軸延伸フィルムを直ちに先の延伸方
向とは直角方向に130〜170℃で2〜6倍に延伸
し、180〜270℃で熱処理を行う方法が採られる。
また、二軸延伸後、次工程の熱処理工程に供する前に再
度延伸してもよい。この再延伸は縦横いずれの方向に行
うこともできるし、また両方向に行ってもよい。特に高
強度化のためには、二軸延伸後さらに140〜200℃
の温度で縦、横方向に1.05〜4.0倍の再延伸を行
った後熱処理する方法がよく採られる。
【0016】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
−トフィルムは、塗布層表面の中心線平均粗度Raが
0.01μm以下、好ましくは0.005μm以下であ
る。Raが0.01μmを超えるとフィルム表面粗度が
大きすぎて、磁気記録用途に用いた場合にVTRヘッド
出力等の電磁変換特性の向上が不十分である。また、本
発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ−トフィルム
は、縦および横方向のヤング率が650kg/mm2
上、さらに好ましくは700kg/mm 2 以上である。
縦方向のヤング率あるいは横方向のヤング率が650k
g/mm 2 未満では、フィルム強度不足であり、例えば
ベ−スフィルムの薄い長時間記録用磁気テ−プ用途に用
いた場合、磁気テ−プを多数回繰り返し走行させると、
テ−プの端面がワカメ状になり、テ−プの走行性および
電気特性に悪影響を及ぼしてしまう。このテ−プの端面
がワカメ状になることをテ−プエッジダメ−ジという。
さらに、本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ−ト
フィルムは、そのジエチレングリコ−ル含有量が1.0
〜2.0mol%の範囲である。含有量が1.0mol
%未満では、製膜原料であるポリエステルの結晶化速度
が大きくなり、固相重合性が不良となるため高重合度の
ポリマ−が得られにくく好ましくない。一方、かかる含
有量が2.0mol%を超えるとフィルムの強度が低下
し好ましくない。
【0017】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタレ
−トフィルムは、その末端カルボキシル基量が15〜9
0当量/106 gの範囲である。末端カルボキシル基量
が15当量/106 g未満あるいは90当量/106
を超えると、いずれの場合も製膜原料のポリエステルの
固相重合性が不良となり、高重合度のポリマ−が得られ
にくい。また、本発明のポリエチレン−2,6−ナフタ
レ−トフィルムは、重合触媒として下式(5)〜(7)
を満足するアンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チ
タン化合物の少なくとも一種を含有していることが好ま
しい。
【数4】0≦Sb≦1.4 ・・・(5) 0≦Ti≦0.4 ・・・(6) 0≦Ge≦3.0 ・・・(7) (上記式中、Sb、Ge、Tiは各々の元素のポリエチ
レン−2,6−ナフタレ−トフィルム106 g当たりの
モル数を表す) 上記化合物はポリエチレン−2,6−ナフタレ−トの重
合触媒として有用であるが、上式を満足しない場合はい
ずれも該化合物を核とする析出物が多く発生してしま
い、フィルム表面の粗大突起の主原因となる。この粗大
突起は磁気テ−プの場合にはドロップアウトなど電気特
性上の重大な欠陥となる。本発明のポリエチレン−2,
6−ナフタレ−トフィルムは、表面平坦性、易滑性、磁
性体層あるいは金属蒸着層との接着性に優れ、かつ機械
的強度にも優れるため、例えば長時間用磁気記録テ−プ
や高密度磁気記録テ−プ用のベ−スフィルム等により適
している。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに詳細に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例によって限定されるものではない。なお、実施例
における種々の物性および特性の測定方法、定義は下記
のとおりである。実施例および比較例中「部」とあるは
「重量部」を示す。 (1)一次粒子径 粒子の走査電子顕微鏡観察より測定した。 (2)平均粒径 島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置(SA−CP
3型)で測定した等価球形分布における積算体積分率5
0%の直径(粒径)を平均粒径とした。 (3)比表面積 全自動表面積測定装置(カルロエルバ社製)を用いて、
窒素吸脱着法にて測定した。
【0019】(4)極限粘度[η] ポリマ−1gをフェノ−ル/テトラクロルエタン=50
/50(重量比)の混合溶媒100mlに溶解し、30
℃で測定した。 (5)ジエチレングリコール含有量 ポリマ−5gをKOHメタノ−ル溶液(濃度4N)50
mlに加え加熱、加水分解させた。この試料溶液をガス
クロマトグラフィ−にて分析し、ポリマ−中のジエチレ
ングリコール含有量を定量した。 (6)末端カルボキシル基量 HERBERT A.POHL(ANALYTICAL CHEMISTR
Y 26(10),1614(1954))の方法により測定した。 (7)固相重合性 溶融重合後の極限粘度[η]が0.50のプレポリマ−
を0.3mmHg真空下240℃で8時間処理した後の
極限粘度[η]の値で判断した。 処理後の極限粘度が0.60以上;ランクA(良好) 処理後の極限粘度が0.55以上0.60未満;ランク
B 処理後の極限粘度が0.55未満;ランクC(不良)
【0020】(8)フィルム表面の中心線平均表面粗さ 日本工業規格JIS B0601に記載されている方法
に従い、(株)小坂研究所製表面粗さ測定機(SE−3
F)を用いて、中心線平均粗さRaを求めた。 (9)フィルムのヤング率(E) (株)インテスコ製 引張試験機インテスコモデル20
01型を用いて温度23℃、湿度50%RHに調節され
た環境下において、長さ300mm、幅20mmの試料
フィルムを、10%/minの歪み速度で引っ張り、引
張応力−歪み曲線の初めの直線部分を用いて以下の式に
より計算した。 E=△σ/△ε [kg/mm2 ] (上記式中、△σは直線上の2点間の元の平均断面積に
よる応力差、△εは同じ2点間の歪み差である) (10)走行性 フィルムの滑り性により評価した。滑り性は、固定した
硬質クロムメッキ金属ロール(直径6mm)にフィルムを
巻き付け角(θ)135°で接触させ、53g(T2
の荷重を一端にかけて、1m/minの速度でこれを走
行させ他端の抵抗力(T1 (g))を測定し、次式によ
り走行中の摩擦係数(μd)を求めた。 μd= 0.424・ln(T1 /53)
【0021】(11)耐摩耗特性 下記に示す白粉発生量より耐摩耗特性を評価した。 <白粉発生量>固定した直径6mmの硬質クロム製固定
ピンにフィルムを巻きつけ角135°で接触させ、速度
は10m/min、張力200gでフィルムを1000
mにわたって走行させ、ピンに付着した摩耗白粉量を目
視評価し、以下に示すランク別に評価を行った。 ランクA:全く付着しない ランクB:微量付着する ランクC:少量(ランクBよりは多い)付着する ランクD:極めて多く付着する
【0022】(12)磁気テ−プ特性 まず、以下のとおり磁気テープを製造し、種々の特性を
評価した。 磁性体塗布タイプ 磁性微粉末200部、ポリウレタン樹脂30部、ニトロ
セルロース10部、塩化ビニル−酢酸セルロース共重合
体10部、レシチン5部、シクロヘキサノン100部、
メチルイソブチルケトン100部、およびメチルエチル
ケトン300部をボールミルにて48時間混合分散後ポ
リイソシアネート化合物5部を加えて磁性塗料とし、こ
れをポリエステルフィルムに塗布した後、塗料が十分乾
燥固化する前に磁気配向させ、その後乾燥し、2μmの
膜厚の磁性層を形成した。 金属蒸着タイプ 真空蒸着法により、コバルト80重量%、ニッケル20
重量%の合金強磁性薄膜(厚さ約0.1μm)をポリエ
ステルフィルム表面上に形成した。 <カレンダ−汚れ>上記磁気テ−プにカレンダーにて表
面処理を施す際に、ベ−スフィルムが接触するロ−ル面
の汚れ度を評価した。すなわち、鏡面仕上げの金属ロ−
ルとポリエステル系複合樹脂ロ−ルとから構成されてい
る5段のス−パ−カレンダ−を用い、ロ−ル温度85
℃、線圧250kg/cm、走行速度80m/minの
条件下、磁気テープ5000mを7回繰り返し走行さ
せ、樹脂ロ−ルに付着する白粉量を目視評価し、下に示
すランク別に評価を行った。 〇…樹脂ロ−ルに白粉の付着はほとんど見られない △…極く僅かな白粉の付着が見られる ×…明らかに白粉の付着が見られる
【0023】<テ−プエッジダメ−ジ>固定した直径6
mmの硬質クロム製固定ピンに幅1/2インチにスリッ
トした磁気テープ5mを巻きつけ角135°で接触さ
せ、速度は4m/min、張力50gで50回往復繰り
返し走行させた後、テープの端面を目視評価し、下記判
定を行った。 〇…端面がワカメ状にならない △…端面がわずかにワカメ状になっている ×…端面が著しくワカメ状になっている <ドロップアウト数>4.4メガヘルツの信号を記録し
た磁気テープを再生し大倉インダストリー(株)ドロッ
プアウトカウンターでドロップアウト数を約20分間測
定し、1分間当りのドロップアウト数に換算した。 <VTRヘッド出力>松下電気(株)製NVー3700
型ビデオデッキおよびシンクロスコープを用いて測定周
波数4メガヘルツにおけるVTRヘッド出力を測定し、
基準テープを0.0デシベル(dB)とし、その相対値
(dB)から以下のように判定した。 〇…+2.0dB以上 △…+0.0〜+2.0dB ×…+0.0dB以下
【0024】(13)磁性層接着性評価 上記磁気テ−プの磁性層面に(株)スコッチ製両面テ−
プNo.665を粘着させ、(株)インテスコ製 引張
試験機インテスコモデル2001型を用いて、温度23
℃、湿度50%RHに調節された室内において、500
mm/分の速度で180度剥離し、以下の基準で磁性層
との接着力を判定した。 ○… 剥離荷重30gf 以上 △… 剥離荷重15〜30gf ×… 剥離荷重15gf未満
【0025】実施例1 [ポリエステルの製造]ナフタレン−2,6−ジカルボ
ン酸ジメチル100部、エチレングリコ−ル60部およ
び酢酸マグネシウム4水塩0.09部を反応器にとり、
加熱昇温するとともにメタノ−ルを留去してエステル交
換反応を行い、反応開始から4時間を要して230℃ま
で昇温し、実質的にエステル交換反応を終了させた。次
いで、粒子径が0.03μmの一次粒子の集合体であっ
て、平均粒径が0.12μm、比表面積82m2 /g、
アルミナ含有量が1.0重量%である気相法シリカ粒子
0.1部をエチレングリコ−ルスラリ−として添加し、
さらにリン酸0.03部、三酸化アンチモン0.035
部を加えて常法により重縮合反応を行い、極限粘度0.
50のポリエチレン−2,6−ナフタレートを得た。得
られたポリマ−を0.3mmHg、240℃で8時間固
相重合し、極限粘度0.65のポリエチレン−2,6−
ナフタレートを得た。 [ポリエステルフィルムの製造]上記のポリマ−を29
5℃で押出機よりシ−ト状に押し出し、静電印加冷却法
を用いて無定形シ−トを得た。次いで、140℃で縦方
向に2.6倍延伸した。次いで、テレフタル酸92モル
%、ソジウムスルホイソフタル酸8モル%、エチレング
リコ−ル75モル%、ジエチレングリコ−ル25モル%
からなる水性ポリエステル90部と、平均粒径0.05
μmのジビニルベンゼンとメチルメタクリレ−トの共重
合体からなる球状架橋高分子粒子5部、さらに潤滑剤と
してポリオレフィンワックス(サンノプコ製ノプコ−ト
PEM−17)5部および水1900部からなる水性の
塗布剤を片面に塗布し、テンタ−で横方向に4.2倍延
伸した後、160℃で縦方向に1.80倍再縦延伸し、
その後220℃で横方向に1.10倍幅出ししながら熱
処理を行い、厚み6μmのポリエチレン−2,6−ナフ
タレートフィルムを得た。得られたフィルムの特性を評
価した。さらに得られたフィルムに磁性体を塗布し、磁
性体塗布タイプの磁気テープを得、その特性を測定し
た。
【0026】実施例2 塗布剤の成分を実施例1で用いた水性ポリエステル95
部と平均粒径0.05μmの球状シリカ粒子5部および
水1900部とする以外は実施例1と同様にして厚み6
μmのポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムお
よび磁性体塗布タイプの磁気テープを得た。 実施例3 配合する粒子として、実施例1に記述の気相法シリカ粒
子に加えて平均粒径0.60μmの球状架橋高分子粒子
0.015部を追加する以外は実施例1と同様にして厚
み6μmのポリエチレン−2,6−ナフタレートフィル
ムおよび磁性体塗布タイプの磁気テープを得た。 実施例4 ポリエチレン−2,6−ナフタレートを製造するに際し
重合触媒として三酸化アンチモン0.003部と二酸化
ゲルマニウム0.002部を用いる以外は実施例1と同
様にしてポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム
を得た。さらに真空蒸着法にてコバルト80重量%、ニ
ッケル20重量%の合金強磁性薄膜の磁性層を形成した
金属蒸着タイプの磁気テ−プを得た。
【0027】比較例1 配合する粒子として、平均粒径0.10μmの液相法球
状シリカ粒子0.1部を用いる以外は実施例1と同様に
してポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムおよ
び磁性体塗布タイプの磁気テープを得た。 比較例2 実施例1に記述の塗布剤を塗布しない以外は、実施例1
と同様にしてポリエチレン−2,6−ナフタレートフィ
ルムならびに磁性体塗布タイプの磁気テープを得た。 比較例3 製膜原料のポリエチレン−2,6−ナフタレート中のジ
エチレングリコール含有量が3.7mol%である以外
は実施例1と同様にしてポリエチレン−2,6−ナフタ
レートフィルムならびに磁性体塗布タイプの磁気テープ
を得た。得られたフィルム中のジエチレングリコール含
有量は4.0mol%であった。 比較例4 ジエチレングリコール含有量が0.8mol%、末端カ
ルボキシル基量10当量/106 g、極限粘度0.54
のポリエチレン−2,6−ナフタレートを製膜原料とし
て用いる以外は実施例1と同様にしてポリエチレン−
2,6−ナフタレートフィルムならびに磁性体塗布タイ
プの磁気テープを得た。得られたフィルム中の末端カル
ボキシル基量は13当量/106 g となった。
【0028】
【表1】 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 ──────────────────────────────────── <配合粒子> 気相法シリカ 気相法シリカ 気相法シリカ 架橋高分子 気相法シリカ 平均粒径(μm) 0.12 0.12 0.12 0.60 0.12 一次粒子径(μm) 0.03 0.03 0.03 − 0.03 比表面積(m2 /g) 82 82 82 − 82アルミナ 含有量(wt% ) 1.0 1.0 1.0 − 1.0 粒子含有量(wt% ) 0.1 0.1 0.1 0.015 0.1 <フィルム特性> Ra(μm) 0.004 0.004 0.007 0.004 ヤング率 縦 705 710 707 704 (kg/mm2 )横 702 705 701 701 [DEG](mol%) 1.4 1.5 1.4 1.5 [COOH] 55 56 55 57 (当量/106 g ) 含有触媒メタル量 Sb Sb Sb Sb Ge (モル/106 g ) 1.2 1.2 1.2 0.1 0.2 固相重合性 A A A B 滑り性 0.38 0.42 0.33 0.39 耐摩耗性 B B A B 磁性層接着性 〇 〇 〇 〇 <磁気テ−プ特性> VTRヘッド出力 〇 〇 △ 〇 ドロップアウト(個/分)4 4 3 0.5 カレンダ−汚れ 〇 〇 〇 〇 テ−プエッジダメ−ジ 〇 〇 〇 〇 ────────────────────────────────────
【0029】
【表2】 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 ──────────────────────────────────── <配合粒子> 球状シリカ 気相法シリカ 気相法シリカ 気相法シリカ 平均粒径(μm) 0.10 0.12 0.12 0.12 一次粒子径(μm) − 0.03 0.03 0.03 比表面積(m2/g) 75 80 80 80アルミナ 含有量(wt%) 0 1.0 1.0 1.0 粒子含有量(wt%) 0.1 0.1 0.1 0.1 <フィルム特性> Ra(μm) 0.007 0.004 0.004 0.004 ヤング率 縦 705 710 624 644 (kg/mm2 )横 700 705 620 641 [DEG](mol%) 1.5 1.6 4.0 0.8 [COOH] 55 56 60 13 (当量/106 g) 含有触媒メタル量 Sb Sb Sb Sb (モル/106 g) 1.2 1.2 1.2 1.2 固相重合性 A A A C 滑り性 0.30 0.57 0.40 0.40 耐摩耗性(白粉発生量) C B B B 磁性層接着性 〇 × 〇 〇 <磁気テ−プ特性> VTRヘッド出力 △ △ △ △ ドロップアウト(個/分)17 10 9 6 カレンダ−汚れ × △ 〇 〇 テ−プエッジダメ−ジ 〇 〇 × △ ────────────────────────────────────
【0030】
【発明の効果】本発明のポリエチレン−2,6−ナフタ
レートフィルムは、平坦易滑性、磁性層との接着性、強
度等に優れ、特に高密度磁気記録用ベ−スフィルム用途
に有用であり、その工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 3/20 C08K 3/20 C08L 67/02 C08L 67/02 // B29K 67:00 B29K 67:00 105:16 105:16 B29L 9:00 B29L 9:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 7/00 - 7/18 B32B 27/00 - 27/42 B29C 55/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子径が0.005〜0.05μmの一
    次粒子の集合体であって、比表面積が50〜150m2
    /g、かつアルミナを0.1〜5重量%含有する平均粒
    径が0.01〜0.5μmである気相法シリカ粒子を
    0.01〜0.5重量%含有するポリエチレン−2,6
    −ナフタレートからなる基体フィルムの少なくとも片面
    に、水性ポリエステル系樹脂、水性ポリウレタン系樹脂
    および水性ポリアクリル系樹脂から選ばれる少なくとも
    一種の樹脂と該樹脂に対し0.5〜20重量%の潤滑剤
    および/または微粒子とを含有する塗布層を有し、かつ
    下記式(1)〜(4)を同時に満足することを特徴とす
    るポリエチレン−2,6−ナフタレ−トフィルム。 【数1】Ra ≦0.01 ・・・(1) E≧650 ・・・(2) 1.0≦[DEG]≦2.0・・・(3) 15≦[COOH]≦90 ・・・(4) (上記式中、Raは塗布層表面の中心線平均粗度(μ
    m)、Eはフィルム縦およ横方向のヤング率(kg/m
    2 )、[DEG]は基体フィルム中のジエチレングリ
    コールの含有量(mol%)、[COOH]は基体フィ
    ルムの末端カルボキシル基量(当量/106 g)を表
    す)
  2. 【請求項2】 下記式(5)〜(7)を同時に満足する
    アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物
    から選ばれる少なくとも一種の化合物を基体フィルム中
    に含有することを特徴とする請求項1に記載のポリエチ
    レン−2,6−ナフタレ−トフィルム。 【数2】0≦Sb≦1.4 ・・・(5) 0≦Ti≦0.4 ・・・(6) 0≦Ge≦3.0 ・・・(7) (上記式中、Sb、Ge、Tiは各々の元素のポリエチ
    レン−2,6−ナフタレ−トフィルム106 g当たりの
    モル数を表す)
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