JP3250252B2 - 表面波装置 - Google Patents

表面波装置

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JP3250252B2
JP3250252B2 JP08894492A JP8894492A JP3250252B2 JP 3250252 B2 JP3250252 B2 JP 3250252B2 JP 08894492 A JP08894492 A JP 08894492A JP 8894492 A JP8894492 A JP 8894492A JP 3250252 B2 JP3250252 B2 JP 3250252B2
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electrode
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  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SHタイプの表面波を
利用した端面反射型の表面波装置に関し、特に、インタ
ーデジタルトランスデューサの構造が改良された表面波
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】変位が表面波伝播方向と垂直な方向の変
位を主体とするSHタイプの表面波としては、BGS波
やラブ波等が知られている。BGS波を利用した端面反
射型の表面波共振子が従来より知られている。図2に平
面図で示すように、BGS波を利用した端面反射型の表
面波共振子1は、圧電基板2上に互いに間挿し合う複数
本の電極指3a,4aを有する一対のくし歯電極3,4
からなるインターデジタルトランスデューサを形成した
構造を有する。この表面波共振子1では、励振された表
面波が圧電基板2の対向されている両端面2a,2b間
で完全に反射される。上記端面反射型のBGS波を利用
した表面波共振子1では、レーリー波を利用した表面波
共振子では得られない高周波領域で使用し得る共振子を
提供することができる。
【0003】ところで、上記BGS波等のSH波を利用
した表面波共振子としては、LiNbO3 、LiTaO
3 及びPb(Ti1-x Zrx )O3 等の材料からなる圧
電基板を用いたものが報告されている。これらの圧電基
板材料では、コスト及び電気機械結合係数等を考慮する
と、LiNbO3 及びLiTaO3 に比べてPb(Ti
1-x Zrx )O3 やチタン酸鉛等の圧電セラミックを用
いることが好ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Pb
(Ti1-x Zrx )O3 等は比誘電率εが大きいため、
正規型インターデジタルトランスデューサを形成して表
面波装置を構成した場合、現実には使用できない程度に
表面波装置の容量Cが大きくなるという問題があり、容
量の低減が求められている。表面波共振子1において容
量を低減するには、インターデジタルトランスデューサ
の交差幅を小さくしたり、あるいは電極指2a,3aの
対数を少なくしたりすることが考えられるが、これらの
方法では容量を低減するにも限度があった。
【0005】他方、インターデジタルトランスデューサ
を構成している一方のくし歯電極を複数のくし歯電極に
分割し、その分割された電極を電気的に直列接続するこ
とによって容量を低減する方法も考えられる。例えば、
一方のくし歯電極を2分割した場合には、表面波装置の
容量は1/4と大きく低減される。しかしながら、単に
一方のくし歯電極を複数のくし歯電極に分割した場合に
は、図3に示すように、インピーダンス−周波数特性上
において、電極指の対数をNとした場合に、2N±n
(nは偶数)の位置に、高次モードに起因するスプリア
ス振動(図3の矢印Aで示す波形の乱れ)が生じるとい
う問題があった。
【0006】よって、本発明の目的は、インターデジタ
ルトランスデューサの一方のくし歯電極を複数に分割し
て容量を低減した構造を有するSHタイプの表面波を利
用した表面波装置において、高次モードに起因するスプ
リアス振動を効果的に抑圧し得る構成を備えた表面波装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1〜4に記
載の各発明は、SHタイプの表面波を利用した端面反射
型の表面波装置であって、圧電基板と、前記圧電基板上
に形成されており、互いに間挿し合う複数の電極指を有
する一対のくし歯電極よりなるインターデジタルトラン
スデューサとを備える。そして、請求項1に記載の発明
では、表面波伝播方向において、零震源を中心として、
その両側に震源数aの複数の震源が配置されるように、
前記インターデジタルトランスデューサの一方のくし歯
電極が、互いに接続されていない第1,第2のくし歯電
極に分割されており、かつインターデジタルトランスデ
ューサの電極指の対数Nが8.5以上、45以下の範囲
とされている。
【0008】また、請求項2に記載の発明では、表面波
伝播方向において、残りの震源の2倍の電圧が印加され
る震源*を中心として、その両側に震源数aの複数の震
源が配置されるように、前記インターデジタルトランス
デューサの一方のくし歯電極が、互いに接続されていな
い第1,第2のくし歯電極に分割されており、かつイン
ターデジタルトランスデューサの電極指の対数Nが7.
5以上、45以下の範囲にある。
【0009】請求項3に記載の発明では、表面波伝播方
向において、震源数bの複数の震源を中心として、その
両側に零震源を挟んで震源数bの震源が配置されるよう
に、前記インターデジタルトランスデューサの一方のく
し歯電極が互いに接続されていない第1〜第3のくし歯
電極に分割されており、かつ前記インターデジタルトラ
ンスデューサの電極指の対数Nが7.0以上、60以下
の範囲とされている。
【0010】さらに、請求項4に記載の発明では、表面
波伝播方向において、震源数bの複数の震源を中心とし
て、その両側に震源数bの各震源の2倍の電圧が印加さ
れる震源*を挟んで震源数bの震源が配置されるよう
に、前記インターデジタルトランスデューサの一方のく
し歯電極が互いに接続されていない第1〜第3のくし歯
電極を有するように3分割されており、かつインターデ
ジタルトランスデューサの電極指の対数Nが7.0以
上、60以下とされている。
【0011】
【作用及び発明の効果】本願発明者らは、上記SHタイ
プの表面波を利用した表面波装置であって、インターデ
ジタルトランスデューサを構成しているくし歯電極のう
ちの一方のくし歯電極を複数個のくし歯電極に分割して
なる構造において、高次モードに起因するスプリアス振
動を抑圧すべく検討した結果、くし歯電極の分割方法を
工夫し、かつ該分割方法に応じて電極指の対数を特定の
範囲に選択すれば、上記課題を達成し得ることを見出し
た。すなわち、後述の実施例から明らかなように、請求
項1に記載の発明では、一方のくし歯電極が2分割され
ており、零震源を挟んでその両側に等しい数の震源を配
置した構造とされており、その場合には、インターデジ
タルトランスデューサの電極指の対数Nを8.5以上、
45以下とすることにより、高次モードに起因するスプ
リアス振動を24dB以上抑圧することが可能とされて
いる。
【0012】また、請求項2に記載の発明のように、一
方のくし歯電極を2分割し、残りの震源の2倍の電圧が
印加される震源*を中心としてその両側に震源数aの震
源を配置した構造では、インターデジタルトランスデュ
ーサの電極指の対数Nを7.5以上、45以下とするこ
とにより高次モードに起因するスプリアス振動を24d
B以上抑圧することができる。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明のように、
一方のくし歯電極を3分割した構造において、震源の配
置を表面波伝播方向に沿って、震源数bの震源−零震源
−震源数bの震源−零震源−震源数bの複数の震源とし
た場合には、インターデジタルトランスデューサの電極
指の対数を7.0以上、60以下とすることにより高次
モードに起因するスプリアス振動を24dB以上抑圧す
ることが可能となる。
【0014】請求項4に記載の発明のように、一方のく
し歯電極を3分割してなる構造において、震源の配置を
表面波伝播方向に沿って、震源数bの複数の震源−震源
数bの各震源の2倍の電圧が印加される震源*−震源数
bの複数の震源−震源*−震源数bの複数の震源とした
場合には、インターデジタルトランスデューサの電極指
の対数を7.0以上、60以下とすれば、高次モードに
起因するスプリアス振動を24dB以上抑圧し得ること
ができる。
【0015】すなわち、請求項1〜4に記載の発明によ
れば、インターデジタルトランスデューサを構成する一
方のくし歯電極を2分割あるいは3分割した構成におい
て、上記震源の配置に応じて電極指の対数Nを上記特定
の範囲に選択すれば、高次モードに起因するスプリアス
振動を24dB以上抑圧することができ、しかもインタ
ーデジタルトランスデューサの一方のくし歯電極が上記
のような複数のくし歯電極に分割されているため表面波
装置の容量も効果的に低減される。よって、電気機械結
合係数やコストの点で有利なチタン酸ジルコン酸鉛系セ
ラミックス等の圧電セラミックを用いて高周波帯で使用
し得る表面波装置を提供することが可能となる。
【0016】
【実施例の説明】図1(a)及び(b)は、請求項1に
記載の発明にかかる表面波装置の一実施例を示す平面図
及び断面図である。表面波装置11は、矩形の圧電基板
12上にくし歯電極13〜15を形成した構造を有す
る。くし歯電極13は、複数本の電極指13aを有し、
圧電基板12の端面12aから12bに到る領域に形成
されている。他方、くし歯電極14,15は、本発明の
第1,第2のくし歯電極に相当し、それぞれ、くし歯電
極13の電極指13aと間挿し合う複数本の電極指14
a,15aを有する。くし歯電極13〜15の各電極指
13a〜15aは、表面波の波長をλとしたときに、く
し歯電極13の両端の電極指がλ/8の幅とされている
ことを除いては、残りの電極指の幅は全てλ/4とされ
ており、かつ複数本の電極指間の間の間隙の幅もλ/4
とされている。
【0017】第1の実施例の表面波装置11では、図示
のように、一方のくし歯電極13の中央に配置された2
本の電極指13a1 ,13a2 が隣接配置されているた
め、図4に示すように、くし歯電極13を仮想的に接地
電位とし、くし歯電極14,15間に交流電圧を印加し
た場合、励起される表面波の震源の配置は、次の通りと
なる。すなわち、くし歯電極14,15の電極指の合計
をn1 本としたとき(電極14,15が左右対称のため
1 は偶数になる)、表面波伝播方向に沿って、(n1
/2−1の数の震源)−(零震源)−(n1 /2−1の
数の震源)が配置されることになる。すなわち、上記く
し歯電極14,15が構成されている部分における震源
数(n1 /2−1)をaとしたとき、表面波伝播方向に
沿って(aの数の震源)−(零震源)−(aの数の震
源)が配置されることになる。
【0018】第1の実施例では、上記のように複数の震
源が配置された構造の表面波装置11において、インタ
ーデジタルトランスデューサの電極指の対数Nが8.5
以上、45以下の範囲に選択され、それによって前述し
たように高次モードに起因するスプリアス振動が抑制さ
れる。これを、図5〜図7を参照して説明する。図1に
示した表面波装置11において、インターデジタルトラ
ンスデューサの電極指の対数N=4.5とした場合の減
衰量−周波数曲線を図5に、N=15.5とした場合の
減衰量−周波数曲線を図6に示す。
【0019】図5から明らかなように、電極指の対数=
4.5の場合には、圧電基板12の長さで決まる2N±
n(nは偶数)の高次モードの周波数位置に、減衰極が
一致していない。例えば、図5の2N−2の周波数位置
から上方に延ばした仮想直線と減衰量−周波数曲線との
交点Bよりも減衰極が高周波数領域側に位置しているこ
とがわかる。言い換えれば、2N−2の高次モードにお
いて減衰量が20dB以下と小さいため、該2N−2モ
ードの共振がスプリアス振動として現れることがわか
る。同様に、2±nの他の高次モードにおいても点
1 ,B2 ,B3 ,B 4 ,B5 が、減衰極とずれた周波
数位置に位置しており、従って、減衰量が20dB以下
と小さいことがわかる。
【0020】これに対して、図6から明らかなように、
電極指の対数N=15.5の場合には、2N−2の周波
数位置から上方に延ばした仮想直線と減衰量−周波数曲
線とが交差する点Cが減衰極のほぼ近傍に位置されてい
る。従って、2N−2の周波数位置における減衰量が2
9dB以上と大きいことがわかる。同様に、他の高次モ
ードの周波数位置においても、点C1 〜C5 から明らか
なように減衰量が29dB以上と大きいことがわかる。
上記のように、表面波の高次モードに起因するスプリア
ス振動は、インターデジタルトランスデューサの電極指
の対数Nを変化させることにより抑圧し得ることがわか
る。そこで、本願発明者らは、電極指の対数Nを4.5
から15.5の範囲で変化させ、2N±2、2N±4及
び2N±6の高次モードの共振点の周波数位置における
減衰量を測定した。結果を、表1及び図7に示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1及び図7から明らかなように、震源数
a−零震源−震源数aの配置を有する2分割型のインタ
ーデジタルトランスデューサを有する表面波装置では、
電極指の対数Nが7.5から8.5に変わると、もっと
も大きなスプリアス振動を発生する2N±2の周波数位
置における減衰量が大きくなり、25dBを超えること
がわかった。従って、請求項1に記載の発明では、電極
指の対数Nは8.5以上とすることが必要であることが
わかる。
【0023】なお、電極指の対数Nが大きくなればなる
程高次モードに起因するスプリアス振動を抑圧し得る
が、N=45を超えると容量が増加し、2分割型のくし
歯電極を有するインターデジタルトランスデューサを構
成した場合の容量低減効果が失われてしまう。従って、
請求項1に記載の発明では、電極指の対数Nを8.5〜
45の範囲で選ぶことが必要であり、それによって容量
の低減を図りつつ、高次モードに起因するスプリアス振
動を効果的に抑制することができる。
【0024】第2の実施例 図8は、請求項2に記載の発明にかかる実施例の表面波
装置を示す平面図である。表面波装置21は、矩形の圧
電基板22上にくし歯電極23,24,25を形成した
構造を有する。くし歯電極23の複数本の電極指23a
と、くし歯電極23と間挿し合うくし歯電極を2分割し
てなる第1,第2のくし歯電極24,25の複数本の電
極指24a,25aは交互に間挿し合うように配置され
ている。そして、第2の実施例では、くし歯電極24の
電極指24aのうちくし歯電極25側の端部に配置され
た電極指24a1 と、くし歯電極25のくし歯電極24
側の端部に位置された電極指25a1 とが4/λの間隙
を隔てて隣接配置されている。
【0025】従って、第2の実施例の表面波装置21で
は、くし歯電極23と、第1,第2のくし歯電極24,
25とで構成される震源の数をそれぞれaとしたとき、
表面波伝播方向に沿って、aの数の震源−電極指24a
1 と電極指25a1 とで構成される震源*−aの数の震
源が配置されることになる。震源*は、電極指24a 1
と電極指25a1 とにより構成されるものであるため、
くし歯電極24,25間に異なる極性の電圧を印加した
場合、残りの震源に比べて2倍の電圧が印加される震源
となる。第2の実施例の表面波装置21において、イン
ターデジタルトランスデューサの全電極指の対数Nを、
第1の実施例の場合と同様に、4.5〜15.5の範囲
で変化させ、スプリアスが発生する周波数位置である2
N±n(nは偶数)の高次モードの共振点における減衰
量を測定した。結果を表2及び図9に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2及び図9から明らかなように、第2の
実施例の表面波装置21では、電極指の対数N=7.5
以上で減衰量が急激に増大し、2N±2,2N±4にお
いて25dBを超えることがわかる。従って、表面波伝
播方向に沿って震源数aの震源−震源*−震源数aの震
源が配置された表面波装置21では、電極指の対数Nを
7.5以上とすることが必要である。他方、第1の実施
例の場合と同様に、電極指の対数が45を超えると表面
波装置21の容量が増大し、分割タイプのくし歯電極を
形成した容量低減効果が損なわれる。よって、請求項2
に記載の発明では、電極指の対数Nは7.5〜45の範
囲とすることが必要である。
【0028】第3の実施例 図10は、請求項3に記載の発明にかかる実施例の表面
波装置31におけるインターデジタルトランスデューサ
の構造を説明するための模式的平面図である。本実施例
の表面波装置31では、図示しない矩形の圧電基板上
に、くし歯電極33〜36が形成されてインターデジタ
ルトランスデューサが構成されている。くし歯電極33
の複数本の電極指33aは、第1〜第3のくし歯電極3
4〜36の複数本の電極指34a,35a,36aと間
挿し合うように配置されている。また、くし歯電極33
の両端の電極指33a1 ,33a2 は、それぞれ、表面
波の波長をλとしたときに8/λの幅とされており、残
りの全電極指は4/λの幅とされている。また、全ての
電極指間の間隙の幅は4/λとされている。さらに、端
面反射型の表面波装置であるため、両端の電極指33a
1 ,33a2 は圧電基板の端縁に沿うように形成されて
いる。
【0029】第3の実施例では、第1〜第3のくし歯電
極34〜36とくし歯電極33とで構成される震源の数
が、それぞれ、等しくされており、この震源数をbとす
る。また、くし歯電極33と第1のくし歯電極34とで
構成される震源と、くし歯電極33と第2のくし歯電極
35とで構成される震源との間には電極指33a3 及び
33a4 とで構成される零震源が配置されている。同様
に、くし歯電極35,36間にも電極指33a5 ,33
6 で構成される零震源が配置されている。よって、表
面波伝播方向に沿って、bの震源数の震源−零震源−b
の震源数の震源−零震源−bの震源数の震源が配置され
ることになる。表面波装置31においても、上記のよう
にくし歯電極33と間挿し合う他方のくし歯電極が、第
1〜第3のくし歯電極34〜36に分割されているた
め、表面波装置の容量が効果的に低減される。そして、
上記表面波装置31において、電極指の対数Nを4から
11.5の範囲で変化させて2N±n(nは偶数)の高
次モードの共振点の周波数位置における減衰量を測定し
た。結果を表3及び図11に示す。
【0030】
【表3】
【0031】表3及び図11から明らかなように、電極
指の対数Nを7.0以上とすることにより、もっとも大き
なスプリアス振動である2N±2の周波数位置に現れる
スプリアス振動を24dB以上抑圧し得ることがわか
る。従って、第3の実施例では、電極指の対数Nを7.0
以上とすることが必要である。他方、表面波装置31に
おいて電極指の対数Nが60を超えると容量が大きくな
り、3分割型のくし歯電極を用いた容量低減効果が損な
われる。従って、請求項3に記載の発明では、電極指の
対数Nを7.0〜60の範囲とすることが必要である。
【0032】第4の実施例 図12は、請求項4に記載の発明にかかる実施例の表面
波装置41のインターデジタルトランスデューサの構造
を示す模式的平面図である。図示しない矩形の圧電基板
上に、くし歯電極43及び第1〜第3のくし歯電極44
〜46が形成されている。くし歯電極43の複数本の電
極指43aは、くし歯電極44〜46のそれぞれの複数
本の電極指44a〜46aと互いに間挿し合うように配
置されている。第4の実施例の表面波装置41では、第
1のくし歯電極44の内側端の電極指44a1 と、第2
のくし歯電極45の第1のくし歯電極44側の端部の電
極指45a1 とが4/λの間隙を隔てて隣接配置されて
いる。同様に、第2のくし歯電極45の第3のくし歯電
極46側の端部に配置された電極指45a2 と、第3の
くし歯電極46の内側端の電極指46a1 とが4/λの
幅の間隙を隔てて配置されている。
【0033】よって、電極指44a1 ,45a1 間及び
電極指45a2 ,46a1 間の震源では、それぞれ残り
の電極指で構成されている震源に比べて2倍の電圧が印
加される。この電極指44a1 ,45a1 間及び45a
2 ,46a1 間で構成される震源を震源*とし、第1〜
第3のくし歯電極44〜46のそれぞれがくし歯電極4
3と震源数bの震源を構成しているとすると、本実施例
の表面波装置41では、表面波伝播方向に沿ってbの震
源数の震源−震源*−bの震源数の震源−震源*−bの
震源数の震源が配置されていることになる。第4の実施
例の表面波装置41において、電極指の対数Nを4から
11.5の範囲で変化させて、2N±n(nは偶数)の
共振点の周波数位置における減衰量を測定した。結果を
表4及び図13に示す。
【0034】
【表4】
【0035】表4及び図13から明らかなように、電極
指の対数N=7.0以上において、もっとも大きなスプ
リアス振動となる2N±2の周波数位置における減衰量
が24dBを超えることがわかる。他方、第4の実施例
においても、電極指の対数Nが60を超えると容量が増
大し、一方のくし歯電極を第1〜第3のくし歯電極34
〜36に分割したことによる容量低減効果が損なわれ
る。よって、電極指の対数Nは、7.0〜60の範囲と
することが必要であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、それぞれ、請求項1に記
載の発明にかかる実施例の表面波装置を説明するための
平面図及びB−B線に沿う断面図。
【図2】従来の表面波装置を説明するための平面図。
【図3】従来の表面波装置におけるインピーダンス−周
波数特性を示す図。
【図4】第1の実施例の表面波装置におけるインターデ
ジタルトランスデューサを説明するための模式的平面
図。
【図5】電極指の対数N=4.5の場合の減衰量−周波
数特性を示す図。
【図6】電極指の対数N=15.5の場合の減衰量−周
波数特性を示す図。
【図7】第1の実施例において電極指の対数Nを変化さ
せた場合の減衰量の変化を示す図。
【図8】第2の実施例の表面波装置を説明するための平
面図。
【図9】第2の実施例において電極指の対数Nを変化さ
せた場合の減衰量の変化を示す図。
【図10】第3の実施例の表面波装置のインターデジタ
ルトランスデューサの構造を示す図。
【図11】第3の実施例において電極指の対数を変化さ
せた場合の減衰量の変化を示す図。
【図12】第4の実施例の表面波装置におけるインター
デジタルトランスデューサの構造を示す模式的平面図。
【図13】第4の実施例において電極指の対数Nを変化
させた場合の減衰量の変化を示す図。
【符号の説明】
11…表面波装置 12…圧電基板 12a,12b…端面 13…くし歯電極 14…第1のくし歯電極 15…第2のくし歯電極
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/145 H03H 9/17

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SHタイプの表面波を利用した端面反射
    型の表面波装置であって、 圧電基板と、 前記圧電基板上に形成されており、互いに間挿し合う複
    数の電極指を有する一対のくし歯電極よりなるインター
    デジタルトランスデューサとを備え、 表面波伝播方向において、零震源を中心としてその両側
    に震源数aの複数の震源が配置されるように、前記イン
    ターデジタルトランスデューサの一方のくし歯電極が、
    互いに接続されていない第1,第2のくし歯電極に分割
    されており、かつ 前記インターデジタルトランスデュ
    ーサの電極指の対数Nが8.5以上、45以下の範囲に
    あることを特徴とする、表面波装置。
  2. 【請求項2】 SHタイプの表面波を利用した端面反射
    型の表面波装置であって、 圧電基板と、 前記圧電基板上に形成されており、互いに間挿し合う複
    数の電極指を有する一対のくし歯電極よりなるインター
    デジタルトランスデューサとを備え、 表面波伝播方向において、残りの震源の2倍の電圧が印
    加される震源*を中心として、その両側に震源数aの複
    数の震源が配置されるように、前記インターデジタルト
    ランスデューサの一方のくし歯電極が、互いに接続され
    ていない第1,第2のくし歯電極に分割されており、か
    つ前記インターデジタルトランスデューサの電極指の対
    数Nが7.5以上、45以下の範囲にあることを特徴と
    する、表面波装置。
  3. 【請求項3】 SHタイプの表面波を利用した端面反射
    型の表面波装置であって、 圧電基板と、 前記圧電基板上に形成されており、互いに間挿し合う複
    数本の電極指を有する一対のくし歯電極よりなるインタ
    ーデジタルトランスデューサとを備え、 表面波伝播方向において、震源数bの複数の震源を中心
    として、その両側に零震源を挟んで震源数bの複数の震
    源が配置されるように、前記インターデジタルトランス
    デューサのくし歯電極の一方が、互いに接続されていな
    い第1〜第3のくし歯電極を有するように3分割されて
    おり、かつ前記インターデジタルトランスデューサの電
    極指の対数Nが7.0以上、60以下にあることを特徴
    とする、表面波装置。
  4. 【請求項4】 SHタイプの表面波を利用した端面反射
    型の表面波装置であって、 圧電基板と、 前記圧電基板上に形成されており、互いに間挿し合う複
    数の電極指を有する一対のくし歯電極よりなるインター
    デジタルトランスデューサとを備え、 表面波伝播方向において、震源数bの複数の震源を中心
    として、その両側に震源数bの各震源の2倍の電圧が印
    加される震源*を挟んで震源数bの複数の震源が配置さ
    れるように、前記インターデジタルトランスデューサの
    一方のくし歯電極が、互いに接続されていない第1〜第
    3のくし歯電極を有するように分割されており、かつ前
    記インターデジタルトランスデューサの電極指の対数N
    が7.0以上、60以下の範囲にあることを特徴とす
    る、表面波装置。
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