JP3237343B2 - ワイヤレス送受信装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は例えば風呂給湯機等と送
受信するワイヤレス送受信装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、風呂給湯機等と送受信するワイヤ
レス送受信装置は、電力消耗の低減を図りながら使用者
の操作性向上を目指している。

【０００３】従来のワイヤレス送受信装置の構成説明図
を図５に示す。この図において１は風呂給湯機で、送受
信装置としてのリモコン２により運転指示される。風呂
給湯機１とリモコン２には相互の無線信号を送受信する
本体送受信部３、リモコン送受信部４を各々備えてい
る。図６に示すように、リモコン２には風呂給湯機１へ
運転指示する入力操作用のスイッチ５、検出手段６、電
源制御手段７、リモコン送受信手段４、情報判定手段
９、タイマー手段１０、運転指示信号の表示手段１１を
備えている。電源制御手段７が、リモコン送受信手段４
へ電源を供給していない時、スイッチ５が操作される
と、検出手段６はスイッチ５の操作が行われたことを電
源制御手段７は伝えるとともに操作されたスイッチ５の
内容をリモコン送受信手段４へと伝える。電源制御手段
７は検出手段６より信号を受信するとリモコン送受信手
段４へ電源を供給する。リモコン送受信手段４は検出手
段６より受信した情報をワイヤレス信号として風呂給湯
機１へ送信する。スイッチ５の操作が行われずタイマー
手段１０が予め定められた所定時間を計り終えると電源
制御手段７へ信号を印加し、電源制御手段７はリモコン
送受信手段４と表示手段１１への電源の供給を停止して
風呂給湯機１との送受信を停止させ、表示も停止してい
た。上記の構成と動作により、従来のワイヤレス送受信
装置は、リモコン送受信手段４への電源供給が、スイッ
チ５の操作と、タイマー手段１０での計時により制御
し、電池電源による電源制御手段７の所定時間外の電源
供給の停止により電力の消費を低減していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、使用者がもしこの電源停止の仕組みに無
知であったり、あるいはうっかり忘れ、既にスイッチ５
を操作入力したにも拘らず表示手段１１への運転指示信
号等の表示停止のため、運転入力の未実行と誤判断した
り、また装置の故障や電池電源の消耗が生じたと誤って
判定されたり、表示手段１１に表示を出すためにスイッ
チ５を操作する必要がありわずらわしかった。

【０００５】本発明は電源制御手段の電力消費の低減を
図りながら、器具運転状態の誤判定を防止でき、かつ、
使い勝手のよいワイヤレス送受信装置を提供することを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のワイヤレス送受信装置は、浴槽と、浴槽に連
絡され浴槽内水位を検出する水位センサーと、この水位
センサーの出力を読み取る水位センサー出力読み取り手
段と、水位センサー出力を比較判定する水位センサー出
力比較判定手段と、水位センサー出力上昇判定手段とを
備えた風呂装置と、遠隔設置したリモコンには風呂装置
に運転指示するスイッチと、このスイッチの操作信号を
検出する検出手段と、ワイヤレス信号として風呂装置と
の間で送受信する送受信手段と、電源供給する電源制御
手段と、送受信手段からの信号により風呂装置からの運
転情報およびスイッチの操作情報を表示する表示手段
と、送受信手段からの信号により風呂装置からの運転情
報およびスイッチの操作情報を判定して時間計測を開始
し、前記情報の判定内容に応じた所定時間を計時すると
電源制御手段に電源供給の停止信号を出力するタイマー
手段と、このタイマー手段の前記停止信号を受信して電
源制御手段から送受信手段への電源供給停止の旨を表示
する電源停止表示手段と、前記所定時間内はスイッチの
運転指示信号と風呂装置からの運転情報を表示する運転
情報表示手段とを備えたものである。

【０００７】

【作用】本発明は上記構成により、検出手段がスイッチ
の操作を検出して電源制御手段へ伝える。電源制御手段
は検出手段からの信号により送受信手段への電源の供給
を開始する。タイマー手段は送受信手段より予め定めら
れた情報が送出されているかを判断し、計時を停止また
は初期化する。初期化して計測を開始後に、情報の判定
内容に応じた所定時間を計時すると、電源制御手段へそ
の旨を伝える。電源制御手段はタイマー手段からの信号
により送受信手段への電源の供給を停止する。電源停止
表示手段は運転情報表示手段の表示停止後に送受信手段
への電源の供給を停止していることを表示することによ
り、前記表示停止が故障もしくは電源消耗による停止で
はないことを使用者に知らせる。

【０００８】また、一旦浴槽にお湯張りが完了させた
後、人が入浴した時急激に浴槽水位が上昇することに着
目して、その水位上昇値が所定時間内に所定水位以上の
上昇をした場合に、人が入浴したものと判定する。水位
センサー出力上昇判定がなされた場合に電源制御手段が
送受信手段へ電源供給を再開始し、かつ、表示手段に運
転情報およびスイッチの操作情報を表示する。

【０００９】

【実施例】以下、その実施例を図面を参照して説明す
る。図１は本発明をガス風呂給湯機に用いた一実施例を
示す。１２は浴槽、１３は風呂給湯機で、送受信装置と
してのリモコン１４により運転指示される。風呂給湯機
１３とリモコン１４には相互の無線信号を送受信する本
体送受信部１５、リモコン送受信部１６を各々に備えて
いる。風呂給湯機１３には戻り管１７に浴槽内水位を検
出する水位センサー１８と、この水位センサーの出力を
読み取る水位センサー出力読み取り手段１９と、水位セ
ンサー出力を比較判定する水位センサー出力比較判定手
段２０と、水位センサー出力上昇判定手段２１とを備え
ている。リモコン１４には風呂装置に運転指示するスイ
ッチ２２と、このスイッチ２２による運転指示信号や風
呂給湯機１３からの湯温検出信号、浴槽水位信号等の運
転情報を表示する運転情報表示手段２３、電源供給の節
電中の旨を表示する電源停止表示手段２４を正面に備え
ている。

【００１０】図２はリモコン１４の制御ブロック図を示
す。スイッチ２２で入力操作した運転指示信号を検出手
段２５で検出する。電源制御手段２６は検出手段２５か
らの検出信号を受信してリモコン送受信部１６等へ電源
供給する。タイマー手段２７リモコン送受信部１６が風
呂給湯機１３と送受信した信号を判定する情報判定手段
２８、この情報判定手段２８からの判定信号の受信時か
ら判定信号に応じた所定時間を計測するタイマー２９か
らなる。タイマー２９が所定時間をカウントアップした
ときは、計時信号として電源制御手段２６は伝送する。
電源制御手段２６はスイッチ２２の運転指示信号を入力
操作時から運転情報表示手段２３に表示する。さらに、
前記計時信号受信時には運転情報表示手段２３から電源
停止表示手段２４への表示信号の切り替えをする。検出
手段２５等の電子制御器は図示はしていないがリモコン
１４に内蔵している。電源制御手段２６はリモコン１４
の無線化によって風呂給湯機１３との伝送配線工事の簡
易化を図るため、交流電源による電源供給に代えて電池
（図示していない）を採用している。

【００１１】図３に人の入浴時の説明図を示す。沸き上
がり後の水位をｈ０とすると、人が入浴した後の水位ｈ
１で示される。たとえば縦６０ｃｍ、横７０ｃｍ、深さ
６０ｃｍの浴槽に設定水位ｈ０で沸き上がっている所へ
体重約６５ｋｇの人が入浴すると、急激に水位は上昇し
約１８ｃｍ位が上昇する。即ちｈ１−ｈ０＝約１８ｃｍ
となることを示している。これを水位センサーの出力で
示したものが図４の水位センサーの出力変化特性図であ
る。即ち、人が入浴すると水位センサー出力がＶ０→Ｖ
１へ上昇することを示している。ここで人が入浴する場
合についてさらに詳細に述べる。たとえば、１．６秒毎
にマイコンで水位センサーの出力を読み取るものとし、
１ビット＝２．５ｍｍＨ２０の水位センサー出力と仮定
する。ここで人が入浴すると１８ｃｍは７２ビットに相
当する。今、４回データを読み取ったとすると、１．６
秒×４＝６．４秒かかることになる。即ち、所定時間を
６．４秒とした時に、たとえば水位上昇が３６ビット＝
９ｃｍ以上上昇した時を人の入浴とすれば、水位検出は
２倍の安全率誤動作を少なくして検出できる。一方、人
が入浴する時には、水面が乱れるので読み取りデータを
そのまま、水位センサーの出力として比較すると、水面
が乱れがそのまま水位の乱れとなるので、たとえば、デ
ータとしては移動平均に置き換えたもので比較するほう
が、安定して比較が可能となる。たとえば、１．６秒ご
とにデータを読み取るが、４回目のデータは３回分の値
に今回の４回目のデータを加えて、４で割ったものを今
回の移動平均の水位出力として比較するものである。上
記の方法で水位センサー出力上昇判定手段２１が人が入
浴したことを判定すると、本体送受信部１５から、リモ
コン送受信部１６へ信号が送られ、電源制御手段２５が
電源供給を再開し、電源停止表示手段２４の表示を消
し、運転情報表示手段２３に表示し、リモコン１４から
の運転指示の受付を再開する。

【００１２】

【発明の効果】以上の説明から明らかのように本発明の
ワイヤレス送受信装置によれば次の効果が得られる。

【００１３】器具の運転状態および操作されたスイッチ
の情報の判断内容にもとずきタイマー手段が所定時間を
変えて器具の運転状態に関する運転情報表示手段の表示
と、送受信手段への電源制御手段からの電源供給を時間
制限して不要な電源供給による電源制御手段の電力消耗
の低減を図りながら、電源停止表示手段によって節電の
ための電源供給停止の旨を表示して装置の故障や電源制
御手段による電源供給不能との誤判定を防止でき、より
効果的な節電となる。

【００１４】また、人が入浴したことを検知して自動的
に運転情報表示手段の表示部を表示するので、スイッチ
操作のわずらわしさがなく、使い勝手が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるワイヤレス送受信装
置のシステム図

【図２】同装置のリモコンの内部構成を示すブロック図

【図３】人の入浴時に変化する水位を示す説明図

【図４】同水位に対応した水位センサーの出力変化を示
す特性図

【図５】従来のワイヤレス送受信装置のシステム図

【図６】同装置のリモコンの内部構成を示すブロック図

【符号の説明】

１３ 風呂給湯機 １４ リモコン １６ リモコン送受信部 １８ 水位センサー １９ 水位センサー出力読み取り手段 ２０ 水位センサー出力比較判定手段 ２１ 所定時間内の出力上昇判定手段 ２２ スイッチ ２３ 運転情報表示手段 ２４ 電源停止表示手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武智 弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平７−110161（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−288564（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−13825（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F24H 1/00 602 F24H 1/10 301

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽と、この浴槽に給湯する風呂装置と、
   この風呂装置を遠隔制御するリモコンとを備え、前記風
   呂装置には浴槽の水位を検出する水位センサーと、この
   水位センサーの出力を読み取る水位センサー出力読み取
   り手段と、前記水位センサーの出力を比較判定する水位
   センサー出力比較判定手段と、水位センサー出力上昇判
   定手段とを備え、前記リモコンには前記風呂装置に運転
   指示するスイッチと、このスイッチの操作信号を検出す
   る検出手段と、ワイヤレス信号によって前記風呂装置と
   送受信する送受信手段と、この送受信手段に電源供給す
   る電源制御手段と、前記風呂装置からの運転情報および
   前記スイッチの操作情報を表示する表示手段と、前記送
   受信手段からの信号により前記風呂装置からの運転情報
   および前記スイッチの操作情報を判定して時間計測を開
   始し、前記運転情報の内容に対応した所定時間を計時す
   ると前記電源制御手段に電源供給の停止信号を出力する
   タイマー手段と、このタイマー手段の前記停止信号を受
   信して前記電源制御手段から前記送受信手段への電源供
   給停止の旨を表示する電源停止表示手段と、前記所定時
   間内はスイッチの運転指示信号と風呂装置からの運転情
   報を表示する運転情報表示手段とを備え、前記電源停止
   表示手段が電源供給停止の旨を表示しているとき、前記
   水位センサー出力上昇判定手段により水位が上昇してい
   ると判定された場合には前記電源制御手段が前記送受信
   手段へ電源供給を再開始し、かつ前記運転情報表示手段
   に運転情報およびスイッチの操作情報を表示するワイヤ
   レス送受信装置。