JP3220740B2 - 角根付き吊りボルトの取付け構造 - Google Patents

角根付き吊りボルトの取付け構造

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JP3220740B2
JP3220740B2 JP07855195A JP7855195A JP3220740B2 JP 3220740 B2 JP3220740 B2 JP 3220740B2 JP 07855195 A JP07855195 A JP 07855195A JP 7855195 A JP7855195 A JP 7855195A JP 3220740 B2 JP3220740 B2 JP 3220740B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の床下等に配設さ
れる機器類や装置等を、機器吊り用レールに角根付きの
吊りボルトによって取付ける際の角根付き吊りボルトの
取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に床下機器類を取付けする場合に、
台枠の下部にT型溝を有する機器吊り用レールを、T型
溝の開口部を下方又は側方に向けて配設し、T型溝に挿
入して機器吊り用レールに固着した吊りボルトを用いて
機器類を取付ける構造が知られている。この機器取付け
構造における吊りボルトには、軸部の基端に断面正方形
をした回り止め用の角根部と、該角根部に続いて断面長
方形をした頭部とを備えた角根付きの吊りボルトが用い
られ、吊りボルトの頭部と角根部とを、前記機器吊り用
レールのT型溝の開口部からT型溝の奥まで深く挿入
し、90度回転させて引き戻すと、角根部がT型溝の開
口部の両リップ部間に嵌合して回り止めとされると共
に、頭部がリップ部内面に支承される。そして、この吊
りボルトを、機器取付け位置に合わせてスライドさせて
セットする。次に、機器吊り用レールの開口部から突出
する吊りボルトの軸部を、取付け用機器類のボルト孔に
挿入し、座金を挟んでナットで締付けて、吊りボルトと
機器類とを機器吊り用レールに共締め固定する。
【0003】この際、吊りボルトの頭部における角根部
の対向辺から延出している両端部が機器吊り用レールの
リップ部の内面に引掛かってナット締付けの反力が得ら
れるようになっている。また、角根部の外面が両リップ
部の対向面に当接して吊りボルトの回転を阻止するの
で、吊りボルトの頭部をスパナ等で押えずにナットの締
付けを行なうことができるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような構成にあっ
ては、吊りボルトの組付け時に、角根部を機器吊り用レ
ールのT型溝内に一旦深く収容して90度回転したのち
に吊りボルトを引き戻して角根部をリップ部間に係合さ
せるので、この引き戻し分だけ、吊りボルトの頭部と該
吊りボルトの頭部に対向するT型溝の内面との間に空隙
が生じる。
【0005】このため、機器類の吊り下げ作業で、吊り
ボルトを機器類のボルト孔に合わせて挿入する際に吊り
ボルトを押し込んだり、あるいは、特に電動工具等を使
用してナットの締付けを行なう際に、ナットと共に吊り
ボルトをT型溝内に押し込みやすく、吊りボルトの角根
部がリップ部間からT型溝内へ抜け出て回り止め効果が
なくなって吊りボルトがナットと共回りしてしまい、そ
のため、機器類の取付けが困難になることがあった。
【0006】そこで本発明は、機器類の吊りボルトとし
て用いる角根付きボルトの共回りを有効に阻止して、各
種の機器類を短時間で簡便に取付けすることのできる角
根付き吊りボルトの取付け構造を提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的にしたがい、
器吊り用レールのT型溝の開口部から吊りボルトの頭
部と角根部とを挿入して該吊りボルトを90度回転させ
て引き戻し、前記角根部を前記開口部の両リップ部間に
嵌合して、吊りボルトの取付けと回り止めを行なう角根
付き吊りボルトの取付け構造において、本発明は、前記
開口部からT型溝内に挿入可能な幅を有する押し込み防
止用リテーナを、前記吊りボルトの頭部及び角根部に挟
むように装着して、前記頭部と該頭部に対向するT型溝
の内面との間の空隙に配設したことを特徴とし、さら
に、前記空隙に配設される押し込み防止用リテーナの押
し込み防止部の長さが、前記空隙よりも短く、かつ、T
型溝の内面と押し込み防止部先端との間に生じる隙間が
前記角根部の厚さよりも小さくなるよう設定したことを
特徴とし、または、前記開口部からT型溝内に挿入可能
な幅を有する押し込み防止用リテーナを、前記吊りボル
トの頭部と該頭部に対向するT型溝の内面とに弾発力に
て圧接支持して、前記頭部と前記内面との間の空隙に配
設したことを特徴としている。
【0008】
【作 用】かかる構成によれば、吊りボルトの頭部と機
器吊り用レールとの間の空隙を押し込み防止用リテーナ
が埋めるので、取付け機器類のボルト孔へ吊りボルトを
挿入する際や、ナット締付け時にも吊りボルトの押し込
みを防ぎ、吊りボルトの角根部と機器吊り用レールのリ
ップ部対向面との係合を保持して、吊りボルトの空転を
防止できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の各実施例を、図面に基づいて
説明する。図1乃至図3は、本発明の第1実施例を示す
もので、例えば、図示しない車両の床下に機器類を取付
ける場合、台枠の下部に、T型溝1aを有する機器吊り
用レール1は、T型溝1aの開口部1bを下方に向けて
取付けられている。そして、T型溝1aの開口部1bか
ら角根付きの吊りボルト2を所定の位置に所定数それぞ
れ挿入して、90度回して引き戻して回り止めが利いた
状態に機器吊り用レール1にセットし、その時点で押し
込み防止用リテーナ3が機器吊り用レール1の開口部1
bに沿って吊りボルト2の側方から取付けられる。
【0010】T型溝1aを有する機器吊り用レール1
は、アルミ押し出し型材が用いられ、リップ部1c,1
c間の開口部1bが全長に亘って設けられている。
【0011】吊りボルト2は、ネジ加工を施した軸部2
aの基端に断面正方形をした回り止め用の角根部2b
を、該角根部2bに続いて頭部2cを備えている。頭部
2cは、角根部2bと同一の幅W1とそれより長い長さ
L1からなる長方形に形成されており、頭部2cの4つ
の角部は、機器吊り用レール1のT型溝1a内で回転し
やすいように、円弧状の面取りが施されている。尚、頭
部2cの長さL1と幅W1の差として角根部2bから両
側へ突出した鍔のような両端部が、機器吊り用レール1
のリップ部1c,1cの内面に係止され、機器類を取付
けする際のナット4の締付け反力を受けるようになる。
【0012】前記押し込み防止用リテーナ3は、吊りボ
ルト2の頭部2cの側方から、該頭部2cを装着部3a
で挟むように装着して、吊りボルト2の頭部2cの上方
に、角根部2bのリップ部1c,1cからの抜けを防止
する押し込み防止3bを突出させ、機器吊り用レール
1のT型溝1aに挿入された吊りボルト2の頭部2c
と、該頭部2cに対向するT型溝1aの内面1dとの間
の空隙C1に、押し込み防止片3bを配設する。
【0013】上記リテーナ3は、装着部3aと押し込み
防止3bとからなり、装着部3aは、上片3c、下片
3d及びこれらの側端を連接する側片3eとにより断面
コ字形を呈し、押し込み防止3bは、上片3cの先端
部から外側へ直角に折れ曲って突出形成されている。
【0014】装着部3aの下片3dは、上片3cよりも
長く突出しており、下片3dの先端中央から略終端近傍
まで、切り込みを入れて一対の挟み片3f,3fを形成
すると共に、該挟み片3f,3fの先端をそれぞれ上片
方向へやや反らせて、抜け止め用の係止爪3g,3gを
形成している。
【0015】装着部3aの幅W2は、機器吊り用レール
1のリップ部1c,1c間の開口部1bの幅W3よりも
やや狭くなっていて、押し込み防止用リテーナ3を、開
口部1bから機器吊り用レール1のT型溝1aへ挿入で
きるようにしている。また、上片3cと下片3dとの間
隔C2は、吊りボルト2の頭部2cと角根部2bとを一
体に挟むように、これらの厚さT1と略等しく形成さ
れ、さらに、挟み片3f,3fの間隔C3は、吊りボル
ト2の軸部2aの直径D1よりもやや広いものとなって
いる。
【0016】押し込み防止3bは、押し込み防止用リ
テーナ3を吊りボルト2に装着した際に、吊りボルト2
の頭部2cと機器吊り用レール1のT型溝1aの内面1
dとの空隙C1に配設されるもので、押し込み防止片3
bの長さL2は、ボルト頭部2cやT型溝1aの内面1
dと干渉することがないよう、頭部2cとT型溝1aの
内面1dとの空隙C1よりも幾分短く形成されるが、T
型溝1aの内面1dと押し込み防止片3bの上端との間
に生じる隙間C4を、吊りボルト2の角根部2bの厚さ
T2よりも小さく設定しており、床下機器類の取付け時
に、吊りボルト2と押し込み防止用リテーナ3とが隙間
C4分を一体に押し込まれることがあっても、吊りボル
ト2の角根部2bが機器吊り用レール1の開口部1bか
ら抜け出ないようにしている。
【0017】本実施例は以上のように構成されており、
吊りボルト2を機器吊り用レール1に取付けするには、
まず吊りボルト2の頭部2cと角根部2bとを、機器吊
り用レール1の開口部1bから挿入して、頭部2cと角
根部2bとを一旦T型溝1aの奥部に収容する。そし
て、吊りボルト2を90度回転しながら引き戻して、角
根部2bをリップ部1c,1c間の開口部1bに嵌合
し、頭部2cの両端部をリップ部1c,1cの内面に支
承させて、軸部2aを開口部1bから突出させる。吊り
ボルト2の下降により、該ボルト2の頭部2cと機器吊
り用レール1のT型溝1aの内面1dとの間に、空隙C
1が設定される。
【0018】次に、押し込み防止用リテーナ3の押し込
み防止3bを上方へ向け、係止爪3g,3gをボルト
側へ向けながら、押し込み防止用リテーナ3を機器吊り
用レール1の開口部1bからT型溝1aに収容し、該リ
テーナ3を、吊りボルト2の側部から吊りボルト2の頭
部2c側へスライドして、装着部3aの上片3cと下片
3dの挟み片3f,3fとの間に、吊りボルト2の頭部
2cと角根部2bとを挟み込み、押し込み防止用リテー
ナ3をばね作用によって吊りボルト2に装着する。
【0019】この押し込み防止用リテーナ3の装着によ
り、押し込み防止3bが、吊りボルト2の頭部2cと
機器吊り用レール1のT型溝1aの内面1dとの間に納
まり、頭部2cとT型溝1aの内面1d間の空隙C1を
略埋める。また、吊りボルト2に装着された押し込み防
止用リテーナ3の係止爪3g,3gは、角根部2bの側
面に当接して前記リテーナ3の脱落を有効に阻止する。
【0020】そして、機器吊り用レール1の開口部1b
から突出する吊りボルト2の軸部2aを、機器類のフレ
ーム5のボルト孔5aに挿入し、さらに平座金6とばね
座金7とを挟んでナット4を締付けする。この際、吊り
ボルト2には、ナット4のねじ込みの際に上方向の付勢
力が作用するが、吊りボルト2は、押し込み防止片3b
の上端と機器吊り用レール1のT型溝1aの内面1dと
の間に残された隙間C4分を僅かに押し込まれて浮き上
がるものの、それ以上は押し込み防止片3bがT型溝1
aの内面1dに当接して押し込みによる浮き上がりを規
制するので、角根部2bが開口部1bから抜け出ること
はなく、吊りボルト2を共回りさせずにナット4をねじ
込むことができる。
【0021】フレーム5は、ナット4のねじ込みによっ
て、機器吊り用レール1とナット4との間に座金6,7
を介して挟持され、各種の機器類が車両の床下に吊持さ
れる。また、吊りボルト2の割りピン孔2dには図示し
ない割りピンが差し込まれ、座金6,7と共にナット4
の緩みと脱落を確実に防止する。
【0022】次に、本発明の第2実施例〜第4実施例を
説明する。尚、これら各実施例において、第1実施例と
同様の構成部分については、同一符号を付して詳細な説
明を省略する。
【0023】図4及び図5は本発明の第2実施例を示
し、押し込み防止用リテーナ10は、半円形の弾性部1
0aに連接する一対の対向片の一方を当接片10bとな
し、他方を押え片10cとなすと共に、該押え片10c
の外端に外側へ反り返る摘み片10dを延設した形状と
なっている。また、押し込み防止用リテーナ10に圧縮
力が作用しない自由状態では、当接片10bと押え片1
0cとの間隔が、吊りボルト2の頭部2cと機器吊り用
レール1のT型溝1aの内面1dとの空隙C1よりも広
く設定されている。
【0024】上述の押し込み防止用リテーナ10は、摘
み片10dを摘んで、機器吊り用レール1の所定位置に
装着された吊りボルト2の一側方から、弾性部10aを
吊りボルト側へ向けながら、開口部1bを通してT型溝
1aに差し込まれる。そして、当接片10bを機器吊り
用レール1のT型溝1aの内面1dに当接させながら、
押し込み防止用リテーナ10を吊りボルト方向へスライ
ドして、弾性部10aを吊りボルト2の頭部2cと機器
吊り用レール1のT型溝1aの内面1dとの間に圧縮し
ながら差し込んで行き、さらに弾性部10aを吊りボル
ト2の他側方へ突出させて、押え片10cを吊りボルト
2の頭部2cの上面に位置させることにより、弾性部1
0aに連接する当接片10b及び押え片10cを、機器
吊り用レール1のT型溝1aに挿入された吊りボルト2
の頭部2cと、該頭部2cに対向するT型溝1aの内面
1dとの間の空隙C1に配設する。
【0025】吊りボルト2の頭部2cと機器吊り用レー
ル1のT型溝1aの内面1dとの間で対向する当接片1
0bと押え片10cには、弾性部10aからの弾発力が
開き方向に作用して吊りボルト2の押し込みによる浮き
上がりが防止される。また、押し込み防止用リテーナ1
0は、吊りボルト2の他側方でボルト頭部2cとT型溝
1aの内面1dとの空隙C1よりも大きく膨らむ弾性部
10aと、開口部1b方向へ湾曲する摘み片10dとが
吊りボルト2の頭部2cを両側から包持するので脱落が
防止されると共に、摘み片10dが機器吊り用レール1
の開口部1bに位置して、リップ部1c,1cの対向面
に当接するようになるので、不要なガタ付きが阻止され
る。
【0026】図6及び図7は本発明の第3実施例を示
し、押し込み防止用リテーナ20は、対向する押え片2
0a及び当接片20bと、これらを連接する半円形の弾
性部20cと、押え片20aの外端両側から外側へ直角
に突出する一対の挟み片20d,20eとからなってい
る。
【0027】自由状態の押え片20aと当接片20bと
の間隔は、第2実施例と同様に、吊りボルト2の頭部2
cと機器吊り用レール1のT型溝1aの内面1dとの空
隙C1よりも広く設定されている。また、一方の挟み片
20dは、他方の挟み片20eよりも長く突出してお
り、両挟み片20d,20eの間隔C5は、吊りボルト
2の頭部2cの幅W1と同一か、これよりも若干長く設
定されている。
【0028】この押し込み防止用リテーナ20は、長い
方の挟み片20dを摘んで、機器吊り用レール1の所定
位置に装着された吊りボルト2の一側方から、短い方の
挟み片20eを吊りボルト側へ向けながら、開口部1b
を通してT型溝1aに差し込まれる。次に、当接片20
bを機器吊り用レール1のT型溝1aの内面1dに当接
させながら、押し込み防止用リテーナ20を吊りボルト
方向へスライドして、短い方の挟み片20eを吊りボル
ト2の頭部2cの一側面に一旦当接させ、弾性部20c
を上方へ圧縮しながら前記リテーナ20をさらに吊りボ
ルト方向へスライドして、短い方の挟み片20eの下端
を吊りボルト2の頭部2cの上面へ乗せ、吊りボルト2
の頭部2cと機器吊り用レール1のT型溝1aの内面1
dとの間に差し込んで行く。そして、長い方の挟み片2
0dが吊りボルト2の頭部2cの一側面に当接すると、
短い方の挟み片20eが吊りボルト2の他側方へ突出
し、挟み片20eが、弾性部20cの弾発力によって吊
りボルト2の頭部2cの他側面へ落ち込むと共に、押え
片20aが吊りボルト2の頭部2cの上面に当接し、押
え片20a、当接片20b及び弾性部20cを、機器吊
り用レール1のT型溝1aに挿入された吊りボルト2の
頭部2cと、該頭部2cに対向するT型溝1aの内面1
dとの間の空隙C1に配設する。
【0029】吊りボルト2は、弾性部20cの弾発力が
開き方向へ作用する押し込み防止用リテーナ20の押え
片20aと当接片20bとによって押し込みによる浮き
上がりが防止される。また、押し込み防止用リテーナ2
0自体は、吊りボルト2のボルト頭部2cの両側面を挟
み片20d,20eが挟んで脱落が防止されると共に、
長い方の挟み片20dが機器吊り用レール1の開口部1
bに位置して、リップ部1cの対向面に当接するように
なるので、不要なガタ付きが有効に阻止される。
【0030】図8及び図9に示す第4実施例の押し込み
防止用リテーナ30は、ヘアピン状に突出する押し込み
防止部30aと、該押し込み防止部30aの両端から、
前方へ大きく湾曲しながら幅広に突出する一対の包持部
30b,30cと、一方の包持部30bの先端から前方
へ突出し、他方の包持部30c方向へ直角に折れ曲がる
L字状の係止片30dとからなっている。押し込み防止
部30aは、一方の包持部30b寄りに偏位して設けら
れており、押し込み防止用リテーナ30を吊りボルト2
の頭部2cへ装着する際に、押し込み防止部30aが機
器吊り用レール1のT型溝1aの内面1dと極力干渉す
ることがないようにしている。
【0031】両包持部30b,30cの間隔C6は、吊
りボルト2の頭部2cへ装着する前の自由状態にあって
は、該ボルト頭部2cの幅W1よりもやや短く設定され
ており、また、一方の包持部30bと係止片30dの先
端との間隔C7は、吊りボルト2の頭部2cと角根部2
bの厚さT1と略同一長さに設定されている。さらに、
押し込み防止用リテーナ30は、バネ板等の弾性力のあ
る板材によって形成され、機器吊り用レール1内で傾か
せた吊りボルト2または該レール1の所定位置にセット
された吊りボルト2に、包持部30b,30cで頭部2
cの横幅を挟み、一方の包持部30bと係止片30dの
先端とで、頭部2cと角根部2bとを一体に挟んで装着
される。
【0032】吊りボルト2に押し込み防止用リテーナ3
0を装着する場合には、吊りボルト2の頭部2cと角根
部2bとを、機器吊り用レール1の開口部1cからT型
溝1a内へ挿入して90度回動した後、吊りボルト2を
開口部1c方向へ引き戻して図8の実線で示す機器吊り
用レール1の所定位置にセットする。次に、一方の包持
部30bまたは係止片30dを摘みながら、前記リテー
ナ30を、吊りボルト2の頭部側である一側部から他方
の包持部30cを吊りボルト側へ向けながら、開口部1
bを通してT型溝1aに差し込み、係止片30dの先端
を吊りボルト2の角根部2bの下面へ差し込みながら、
他方の包持部30cの下端を吊りボルト2の頭部2cの
上面へ乗せて、押し込み防止部30aを押し込んで行く
と、他方の包持部30cが押し込み防止部30aを拡げ
ながら吊りボルト2の頭部2cの上面を他側面方向へ滑
って、該包持部30cが頭部2cの他側部へ落ち込み、
双方の包持部30b,30cが頭部2cを挟持すると共
に、一方の包持部30bと係止片30dの先端とで頭部
2cと角根部2bとを一体に挟持して、押し込み防止用
リテーナ30が吊りボルト2に装着される。
【0033】尚、本実施例の場合に、図8の想像線に示
すように、吊りボルト2を傾けた状態で押し込み防止用
リテーナ30を装着した後、吊りボルト2を鉛直方向へ
戻して、機器吊り用レール1の所定位置に装着すること
もできる。
【0034】このような押し込み防止用リテーナ30の
装着により、該リテーナ30の押し込み防止部30a
が、機器吊り用レール1のT型溝1aに挿入された吊り
ボルト2の頭部2cと、該頭部2cに対向するT型溝1
aの内面1dとの間の空隙C1に配設され、頭部2cと
T型溝1aの内面1d間の空隙C1を略埋め、吊りボル
ト2の押し込みを有効に阻止する。
【0035】尚、本発明は、機器吊り用レールの開口部
を側方に向けて実施する場合にも適用することができ
る。また、吊りボルトとして用いる角根付きボルトや押
し込み防止用リテーナは、上述の実施例形状のみに限定
するものでない。特に、押し込み防止用リテーナは、吊
りボルトの頭部と機器吊り用レールのT型溝の内面との
間に入ってこれらの空隙を埋めることにより、吊りボル
トの角根部が機器吊り用レールの開口部から抜け出ない
ようにすればよく、押し込み防止用リテーナの取付け
は、吊りボルトの頭部のみを挟んだり、吊りボルトに穿
った係合孔に突片を差し込むことによっても行なうこと
ができる。さらに本発明は、車両の床下機器以外にも、
各種機器類や装置等の吊下げに広く適用が可能である。
【0036】
【発明の効果】本発明は、吊りボルトの頭部と機器吊り
用レールのT型溝の内面との空隙に、吊りボルトの押し
込み防止用リテーナを配設したことにより、ナットのね
じ込みの際に、吊りボルトが機器吊り用レールのT型溝
内に押し込まれるのを押し込み防止用リテーナが防止す
るので、吊りボルトの角根部が開口部から抜け出て吊り
ボルトを共回りさせることなくナットを確実にねじ込み
でき、機器類の吊り下げを短時間で簡便に行なうことが
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面正面図
【図2】本発明の第1実施例を示す断面側面図
【図3】本発明の第1実施例を示す吊りボルトと押し込
み防止用リテーナの分解斜視図
【図4】本発明の第2実施例を示す断面正面図
【図5】本発明の第2実施例を示す断面側面図
【図6】本発明の第3実施例を示す断面側面図
【図7】図6のVII −VII 断面図
【図8】本発明の第4実施例を示す断面正面図
【図9】本発明の第4実施例を示す断面側面図
【符号の説明】
1…機器吊り用レール、1a…機器吊り用レール1のT
型溝、1b…T型溝1aの開口部、1c…リップ部、1
d…T型溝1aの内面、2…吊りボルト、2a…吊りボ
ルト2の軸部、2b…吊りボルト2の頭部、2c…吊り
ボルト2の角根部、2d…割りピン孔、3…押し込み防
止用リテーナ、3a…吊りボルト2に装着するための断
面コ字型の装着部、3b…押し込み防止、3c…装着
部3aを構成する上片、3d…装着部3aを構成する下
片、3e…装着部3aを構成する側片、3f…挟み片、
3g…係止爪、4…ナット、5…機器類接続用のフレー
ム、5a…フレーム5のボルト孔、6…平座金、7…ば
ね座金、10…押し込み防止用リテーナ、10a…弾性
部、10b…当接片、10c…押え片、10d…摘み
片、20…押し込み防止用リテーナ、20a…押え片、
20b…当接片、20c…弾性部、20d,20e…挟
み片、30…押し込み防止用リテーナ、30a…押し込
み防止部、30b,30c…包持部、30d…係止片、
C1…吊りボルト2の頭部2cと機器吊り用レール1の
T型溝1aの内面1d間の空隙、C2…押し込み防止用
リテーナ3の上片3cと下片3dとの間隔、C3…リテ
ーナ3の挟み片3f,3fの間隔、C4…空隙C1と押
し込み防止片3bの長さL2との間の隙間、C5…挟み
片20d,20eの間隔、C6…包持部30b,30c
の間隔、C7…一方の包持部30bと係止片30dの先
端との間隔、L1…吊りボルト2の頭部2cの長さ、L
2…押し込み防止片3bの長さ、T1…吊りボルト2の
頭部2cと角根部2bとの厚さ、T2…吊りボルト2の
角根部2bの厚さ、W1…吊りボルト2の頭部2cと角
根部2bの幅、W2…リテーナ3の装着部3aの幅、W
3…機器吊り用レール1の開口部1bの幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭55−154814(JP,U) 実開 昭61−101116(JP,U) 実開 平2−34817(JP,U) 実開 平5−77607(JP,U) 実公 昭43−24187(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16B 35/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機器吊り用レールのT型溝の開口部から
    吊りボルトの頭部と角根部とを挿入して該吊りボルトを
    90度回転させて引き戻して、前記角根部を前記開口部
    の両リップ部間に嵌合して、吊りボルトの取付けと回り
    止めを行なう角根付き吊りボルトの取付け構造におい
    て、前記開口部からT型溝内に挿入可能な幅を有する押
    し込み防止用リテーナを、前記吊りボルトの頭部及び角
    根部に挟むように装着して、前記頭部と該頭部に対向す
    るT型溝の内面との間の空隙に配設したことを特徴とす
    る角根付き吊りボルトの取付け構造。
  2. 【請求項2】 前記空隙に配設される押し込み防止用リ
    テーナの押し込み防止部の長さが、前記空隙よりも短
    く、かつ、T型溝の内面と押し込み防止部先端との間に
    生じる隙間が前記角根部の厚さよりも小さくなるよう設
    定したことを特徴とする請求項1記載の角根付き吊りボ
    ルトの取付け構造
  3. 【請求項3】 機器吊り用レールのT型溝の開口部から
    吊りボルトの頭部と角根部とを挿入して該吊りボルトを
    90度回転させて引き戻して、前記角根部を前記開口部
    の両リップ部間に嵌合して、吊りボルトの取付けと回り
    止めを行なう角根付き吊りボルトの取付け構造におい
    て、前記開口部からT型溝内に挿入可能な幅を有する押
    し込み防止用リテーナを、前記吊りボルトの頭部と該頭
    部に対向するT型溝の内面とに弾発力にて圧接支持し
    て、前記頭部と前記内面との間の空隙に配設したことを
    特徴とする角根付き吊りボルトの取付け構造
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