JP3206851U - 仕立衿および該仕立衿付きの対丈着物 - Google Patents

仕立衿および該仕立衿付きの対丈着物 Download PDF

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Abstract

【課題】あたかも襦袢を着ているように着物の衿部側に仕立衿の衿部を位置させ、かつ、その仕舞い勝手も安定させることができる仕立衿および該仕立衿付きの対丈着物の提供。【解決手段】仕立衿11は、身に着けた際の衿として用いられる衿部本体12と、衿部本体を背中側で支持する背側布体22と、衿部本体の一方の衿先部18側と他方の衿先部19側とを位置固定させた状態で衿部本体12と背側布体22とを一体化するベルト体32とで構成されている。長袖付きの対丈着物は、仕立衿11側の一側掛着部材との掛合が可能な他側掛着部材と仕立衿11の衿幅よりも狭幅な衿部とを備えて仕立衿との一体的な組み付けを可能に形成されている。【選択図】図1

Description

本考案は、襦袢を着ていなくてもあたかも襦袢を着ているように仕立衿で装った状態のもとで対丈着物を着用することができる仕立衿および該仕立衿付きの対丈着物に関する技術である。
従来からある着物は、例えば5.5cm程度の比較的広幅な衿が付いているのが普通である。そして、この場合における着物の衿は、高く、かつ、直線縫いであることから、身体を着物に合わせる際に寸胴の体型となるようにタオルを腰に巻き付けたりして体型補正を行っているのが一般的であった。
また、通常、着物には、御端折りがあることから、その着用時におけるおなか周りもどっしりとした感じになってしまうため、髪をアップにして付け毛などをしてボリューム感を出して頭を大きく見せるようにしないとバランスがとれないことになる。
着物着用にまつわるこのような問題は、着用者が美容室等で髪をセットしてもらったり、着付けをしてもらったりすることで解決することができるものの、そのための着付けに時間がかかったり、少なからざる費用がかかったりするという新たに発生する問題があった。
しかも、上記着物は、腰紐を身体に巻き付けて固定するものであることから、着用時の締め付けによる圧迫感からは依然として解放されないという不具合もあった。
このため、従来からある着物にまつわる上記したような問題の解消を図るべく、本出願人は、特許文献1に開示されている「対丈着物」を既に提案している。
特許第5771003号公報 すなわち、特許文献1には、着用者から採寸された各曲線情報に基づいて各別に裁断された上身頃体と下身頃体とを御端折り部分をなくしてウエストラインの位置にて一体化するとともに、所定位置に各別に固定された第1結び紐〜第6結び紐を備え、その着用時には、第3結び紐と第4結び紐とを結んで下前を若干せり上がらせ、第5結び紐と第6結び紐とを結んで下前左裾をさらに若干せり上がらせるとともに、第1結び紐と第2結び紐とを結んで上前右裾を若干せり上がらせるようにして裾周りの仕舞いを美しくして着用できるようにすることで、誰もが簡単に着用できて着崩れもしないデザイン性に優れた対丈着物が開示されている。
しかし、特許文献1の対丈着物のうち、小袖と狭幅な掛け衿とを備える対丈着物については、和服の下着として着用される襦袢の衿に半衿を縫い付けて衿芯を差し込んで形成される襦袢衿を対丈着物側と首回りとの間に介在させることで、丈着物側の衿の汚れを防いだり、対丈着物を着用した際に衿元を美しく見せる必要があった。
このような要請に対応し得るものとしては、例えば特許文献2に開示されているように、半衿の長さに合わせた半衿丈仕立衿部に抜衿布部を取り付け、該抜衿布部の下端側に一方の面ファスナーを配設することで、着物の背縫い上に取り付けてある他方の面ファスナーとの着脱を可能とすることで、着物側と一体化できるようにした仕立衿がある。
特開平9−250001号公報
しかし、特許文献2の仕立衿による場合には、半衿丈仕立衿部の左右の各衿先部が自由端となって遊動する結果、仕立衿側の一方の面ファスナーと着物側の他方の面ファスナーとを掛合することで一体化させて着用しても、半衿丈仕立衿部の衿先側の仕舞いが不安定になってしまう不都合があった。
本考案は、従来技術にみられた上記課題に鑑みてなされたものであり、襦袢を着なくても、あたかも襦袢を着ているように着物の衿側に仕立衿を位置させ、かつ、該仕立衿の衿先側の仕舞い勝手も安定させることができる仕立衿および該仕立衿付きの対丈着物を提供することをその目的とする。
本考案は、上記目的を達成すべくなされたものであり、そのうちの第1の考案(仕立衿)は、衿用布材の長手方向での上縁側を前側に折り返して形成される折畳み片部と前記衿用布材との間に芯材を介在させてなる衿部本体と、該衿部本体の長手方向での中央部位に上端部側を縫着して適宜長さで垂下させた背側布体と、該背側布体の長手方向での適宜位置に縫着して左右方向に振り分けられた一側ベルト片部と他側ベルト片部とを備えるベルト体とで構成され、前記衿部本体の長手方向での一端寄りと他端寄りとに位置する前記折畳み片部のそれぞれは、一方の側の面ファスナーであるフックテープ片ともども各別に縫着して前記衿用布材側と一体化され、前記ベルト体は、前記一側ベルト片部と前記他側ベルト片部とのいずれか一方の開放端寄りの裏側に一方の側の面ファスナーであるフックテープ片を備え、かつ、表側が他方の側の面ファスナーであるパイル布地として形成され、前記衿部本体側が各別に備える前記フックテープ片と、前記ベルト本体が備える前記フックテープ片とのそれぞれは、前記パイル布地を介して前記ベルト体側への止着を可能としたことを最も主要な特徴とする。
この場合、身に着けた際に首筋側に位置する前記衿部本体の表側には、着物を着用した際に前記首筋側との対面位置にある前記着物側の衿部の裏側に配設された他側掛着部材との掛合が自在な一側掛着部材を設け、該一側掛着部材を介して前記着物側への一体的な組み付けを可能とするのが望ましい。
一方、第2の考案(仕立衿付きの対丈着物)は、請求項2に記載の仕立衿と、該仕立衿側の前記一側掛着部材との掛合が可能な他側掛着部材と前記仕立衿の衿幅よりも狭幅な衿部とを備えて該仕立衿との一体的な組み付けを可能に形成された対丈着物とで構成され、該対丈着物の前記衿部は、衿本体部側へと折り畳まれて対面する折返し部における左右の衿先部側を下前裏側もしくは衽側とは非連続にして配置したことを最も主要な特徴とする。
この場合、前記対丈着物は、着用時の下前表にあって右側縫い線からやや前身頃方向に入り込んだ位置にあるウエストラインの上側にその一端部が固着された第1結び紐と、着用時の上前裏にあって衽の外縁部における前記ウエストラインの下側にその一端部が固着されて着用時に前記第1結び紐と結ばれる第2結び紐と、着用時の下前裏にあって右側開放端からやや前身頃方向に入り込んだ位置にある前記ウエストラインの下側にその一端部が固着された第3結び紐と、着用時の上前裏にあって左側縫い線からやや後身頃方向に入り込んだ位置にある前記ウエストラインの上側にその一端部が固着されて着用時に前記第3結び紐と結ばれる第4結び紐と、着用時の下前裏にあって前記右側開放端からやや前身頃方向に入り込み、かつ、前記下身頃体の縦長さ方向での中間位置から12cm前後上方に位置する部位にその一端部が固着された第5結び紐と、着用時の上前裏にあって前記左側縫い線に沿った前身頃側における前記下身頃体の縦長さ方向での中間位置から17cm前後上方に位置する部位にその一端部が固着されて着用時に前記第5結び紐と結ばれる第6結び紐とを具備させて形成するのが好ましい。
本考案のうち、第1考案(仕立衿)によれば、一側ベルト片部と他側ベルト片部とを胴回りに配置してフックテープ片をパイル布地側に掛着することで締め付け感のないベルト体としてしっかりと固定することができるほか、該ベルト体のパイル布地に衿部本体の一方の開放端寄りである一方の衿先側と他方の開放端寄りである他方の衿先側とを交差させながらそれぞれのフックテープ片を掛着させたその全体で仕立衿として簡単、かつ、安定的に身に着けることができる。
しかも、仕立衿は、衿部本体の一方の衿先側と他方の衿先側とのそれぞれのフックテープ片をパイル布地の適位置に各別に掛着することができるので、衿の空き具合も必要に応じて自由に調整することができる。
この場合、仕立衿における衿部本体の表側に、着物を着用した際に首筋側との対面位置にある着物側の衿部の裏側に設けられている他側掛着部材との掛合が自在な一側掛着部材が設けられている場合には、着物側の他側掛着部材と衿部本体側の一側掛着部材とを掛合させることで、着物側の衿部と仕立衿側の衿部との間の位置づれをなくして着物に対し仕立衿を一体感を伴った状態のもとで簡単に組み付けることができるので、着物の衿部側が崩れないようにして極く容易にその全体を着用することができる。
一方、第2の考案(仕立衿付きの対丈着物)によれば、対丈着物は、仕立衿が備える一側掛着部材との掛合が可能な他側掛着部材と、仕立衿の衿部の衿幅よりも狭幅な衿部とを備えているので、他側掛着部材に一側掛着部材を掛合させることで、仕立衿を一体的に組み付けることができる。
しかも、このとき、対丈着物の衿部の衿幅は、仕立衿の衿部の衿幅よりも狭幅なので、襦袢を着用していなくてもあたかも襦袢を着ているような着姿のもとで対丈着物を着用することができる。
また、対丈着物には、通常の着物が備えるお端折りに相当するものががないので、着用時における着崩れのほか、窮屈で苦しさを伴う紐の巻き付けというお端折りに由来する不具合を解消させることができる。
さらに、対丈着物の衿部は、該衿部にあって下前裏側もしくは衽側とは非連続となって左右の衿先部側のそれぞれに折返し部が配置されていることから、きちんと巻き込めておさまりがよいので、着心地がよいほか、衿の形をきれいに出すこともできる。また、対丈着物の衿部は、着るときに好みの衿幅に折って着付けることができるほか、胸元がはだけにくく、折り目がふっくらしているため、胸元を美しく見せることもできる。
この場合、対丈着物が予め取り付け位置が定められている第1結び紐〜第6結び紐とを備えている場合には、着用者は、第1結び紐〜第6結び紐につき、それぞれの対応位置にあるものを相互に結んで着用した際に裾先を若干せり上がらせることで、裾部周りの仕舞いを美しく整えることができる。
しかも、このとき、第5結び紐と第6結び紐とは、これらを相互に結んだ際に着用者の膝上部分に位置する結果、比較的大きな歩幅での歩行を可能とすることで、現代の生活習慣に合わせた歩幅でゆったり、かつ、颯爽と歩くこともできる。
第1の考案の一例を示す展開正面図。 図1との対応関係のもとで示す展開背面図。 図1に示す例につきベルト体側のみを身体回り方向に配置した状態で示す説明図。 図3に示す状態につき、さらに衿部本体の一方の衿先部側と他方の衿先部側とのそれぞれのフックテープ片をパイル布地側に各別に掛着させた状態で示す説明図。 第2の考案における対丈着物の一例を着用時に右側に位置する衿先部(下前表側)を衿本体部と折返し部との配置関係が明らかになるように展開して示す正面図。 第2の考案における対丈着物の第1結び紐〜第6結び紐の配置関係を(a)〜(c)として示す説明図。 図5におけるとは逆の位置関係(衽側)のもとで衿先部における衿本体部と折返し部および衽側との位置関係が明らかになるように部分的に展開して示す要部説明図。 図7との対応関係のもとで着用時の衿部における下前表側および衽側の衿先部状態を示す要部説明図。 第2の考案に係る仕立衿と対丈着物とを組み合わせて着用した際の状態を例示する説明図。
本考案のうち、第1の考案は、襦袢を着ていなくても着物の着姿をあたかも襦袢を着ているかの如く装って身に着けることができる仕立衿に関し、第2の考案は、対丈着物と第1の考案の仕立衿との組み合わせに係る仕立衿付き対丈着物に関するものである。
まず、第1の考案(仕立衿)について説明する。図1は、第1の考案の一例についての展開正面図を、図2は、その展開背面図を、図3は、ベルト体側のみを身体回り方向に配置した状態の説明図を、図4は、図3の状態からさらに衿部本体の一方の衿先側と他方の衿先側とのそれぞれのフックテープ片をパイル布地側に各別に掛着させた際の説明図をそれぞれ示す。
これらの図によれば、仕立衿11は、身に着けた際に衿自体を構成する衿部本体12と、該衿部本体12を身体の背中側で支持する背側布体22と、衿部本体12の一端12a側と他端12b側とを適宜位置に固定させた状態のもとで衿部本体12と背側布体22とを身体側に安定的に配置してその全体を一体化するベルト体32とで構成されている。
これらのうち、衿部本体12は、衿用布材13の長手方向での上縁側を前側に折り返して折畳み片部14を形成し、該折畳み片部14と衿用布材12との間に芯材15を介在配置することで形成されている。
この場合、衿用布材13は、展開時の布幅が10cm前後で長さが135.5cm前後の適宜の布材を用いて形成されており、折畳み片部14は、衿用布材13の長手方向での上縁側を前側(首筋との直面側)に折り返すことで形成されることになる。
また、折畳み片部14は、図2に示されているように首筋側と直面する部位が均等に二つ折りされた後の残余の衿用布材13側の幅と略一致する5cm程度の幅を備え、一方の衿先部18が位置する長手方向での一方端14a側と、他方の衿先部19が位置する他方端14b側とのそれぞれに向かうにつれてその幅が3cm程度となるように漸減する傾斜を描くように衿用布材13を折り返すことで形成されている。
芯材15は、折畳み片部14の幅よりも若干広幅となって折畳み片部14と衿用布材12との間に介在配置される可撓性に富む適宜の合成樹脂板からなり、折畳み片部14の長手方向での一方端14a側と他方端14b側とのそれぞれから27cm前後離れた位置にまで到達する長さを備えて形成されている。
しかも、衿部本体12の長手方向での一端12a寄りと他端12b寄り、具体的には一端12a側と他端12b側とのそれぞれから8cm前後離れて位置する折畳み片部14のそれぞれの部位は、一方の側の面ファスナーであるフックテープ片16ともども衿用布材13側に各別に縫着することで衿用布材13側と一体化されている。
また、衿部本体12は、図2に示されているように身に着けた際に首筋側に位置する部位の後ろ側に、適宜の着物、例えば図5に示す対丈着物41を着用した際に前記首筋側との対面位置にある衿部44の裏側に配設された例えば押しホックの凸部などからなる他側掛着部材50との掛合が自在な例えば押しホックの凹部などからなる一側掛着部材17が付設されており、該一側掛着部材17を介して図5に示す対丈着物41を含む着物側への一体的な組み付けが可能となって形成されている。
背側布体22は、15cm程度の布幅と54cm程度の長さとを備える適宜の布材を用いて形成されており、衿部本体12の長手方向での中央部位に長手方向での上端部23を縫着して垂下させることで、衿部本体12との間で略T字状を呈するように配置されている。
ベルト体32は、背側布体22の長手方向での適宜位置に長手方向での中央部を縫着して左右方向に振り分けられた一側ベルト片部33と他側ベルト片部34とを備えており、そのいずれか一方、図1に示す例では身に着ける際に右側に位置する一側ベルト片部33の裏側35の開放端33a寄りに一方の側の面ファスナーであるフックテープ片36を備えるとともに、表側37を図2に示すように他方の側の面ファスナーとしての役割を担わせるパイル布地38とすることで形成されている。
この場合、ベルト体32は、その幅が8cm前後で、長手方向(図1および図2における左右方向)での全長が93cm前後となって形成されており、衿部本体12の下縁側から20cm前後離れた下方位置にその上縁32aが位置するように展開時における衿部本体12の長手方向と略平行となる位置関係のもとで背側布体22側に縫着されている。
次に、上記構成からなる第1の考案の作用・効果を説明すれば、仕立衿11を身に着ける際には、図1に示す状態のもとで背側布体22を身体の背面側に、衿部11aを衿首側にそれぞれ配置した上で、衿部本体12における一方の衿先部18と他方の衿先部18とを図4に示すように身体の胸側に回り込ませる。
ベルト体32は、一方の衿先部18と他方の衿先部19とを図4に示すように人体の胸周り方向に回り込ませた後、一側ベルト片部33と他側ベルト片部34とをそれぞれの振り分け方向に従い背側から胸周り位置側へと図3および図4に示すように回り込ませた上で、一側ベルト片部33の裏側に配置されているフックテープ片36を他側ベルト片部34の表側に配置されているパイル布地38に掛着して一体化することでベルトとして装着することができる。
一側ベルト片部33と他側ベルト片部34とは、このようにして身体の胸周りに位置させた際にそれぞれのパイル布地38側が表側に位置することになるので、該パイル布地38に対し一方の衿先部18と他方の衿先部19とをそれぞれのフックテープ片16を掛着させることで、あたかも襦袢を着ているような雰囲気を醸成する仕立衿11として身に着けることができることになる。
つまり、第1の考案によれば、ベルト体32は、一側ベルト片部33と他側ベルト片部34とを胸周りに配置して一側ベルト片部33が裏側に備えるフックテープ片36を表側のパイル布地38側に掛着することで締め付け感のない胸周りベルトとしてしっかりと身体側に固定することができる。
また、衿部本体12は、その一端12a寄りである一方の衿先部18側と他端12b寄りである他方の衿先部19側とを、それぞれが備えるフックテープ片36をベルト体32が表側に備えるパイル布地38に掛着させることで、仕立衿11として簡単、かつ、安定的に身に着けることができることになる。
しかも、仕立衿11は、衿部本体12の一方の衿先部18側と他方の衿先部19側とのそれぞれのフックテープ片36をパイル布地38の適位置に各別に掛着することができるので、仕立衿11の衿の空き具合も必要に応じて自由に調整することができる。
この場合、仕立衿11における衿部本体12の表側に、第5図に示す対丈着物41を含む着物を着用した際に首筋側との対面位置にある衿部44の裏側に設けられている他側掛着部材50との掛合が自在な一側掛着片17が設けられている場合には、着物側の他側掛着部材50と衿部本体12側の一側掛着部材17とを掛合させることで、着物側の衿部44と仕立衿11側の衿部11aとの間の位置づれをなくして着物に対し仕立衿11を一体感を伴った状態のもとで簡単に組み付けることができるので、着物の衿部側が崩れないようにして極く容易にその全体を着用することができる。
一方、第2の考案は、第1の考案に係る仕立衿11と、該仕立衿11側の一側掛着部材17との掛合が可能な他側掛着部材50と仕立衿11の衿幅、例えば5cm前後の衿幅よりもより狭幅、例えば4.5cm前後の狭幅な衿部44とを備えて仕立衿11との一体的な組み付けを可能に形成された長袖43付きの対丈着物41とで構成されている。この場合、長袖43は、袖桁が37cm前後で、袖丈が47cm前後、袖口の縦長(縦幅)が13cm前後、身八つ口側の縦長(縦幅)が24cm前後となって形成されている。
すなわち、対丈着物41の全体は、着用者の別にバスト、アンダーバスト、ウエストおよびヒップを含む身体各部から採寸された各曲線情報に基づく曲線を付与して各別に裁断された上身頃体42と下身頃体52とを、御端折りを介在させることなく図5に示されているようにウエストラインWの位置にて立体的に縫い合わせることで一体化され、かつ、長袖43を備えて形成されている。
この場合、上身頃体42と下身頃体52とは、例えば上質のポリエステル素材などのように、しわになりにくく、虫に食われることもなく、かつ、汚れがつきにくく、家庭でも洗濯でき、保存も容易な適宜の素材を用いて形成するのが好ましい。
また、上身頃体42と下身頃体52とをウエストラインWの位置にて立体的に縫い合わせることで一体化されてなる対丈着物41は、図5および図6(a)〜(c)に示されている位置関係のもとで配置された第1結び紐62〜第6結び67を備えて形成されている。
これらのうち、第1結び紐62は、図6(a)に示されているように右側縫い線Lから長さa分(例えば5cm)だけ内側に入った位置にある下前表53の、つまり、着用時の下前表53にあって右側縫い線Lからやや前身頃方向に入り込んだ位置にあるウエストラインWの上側にその一端部62aを逢着するなどして固着されている。
第2結び紐63は、図6(c)に示されているように衽56の衽の外縁部におけるウエストラインWの下側にその一端部63aを逢着するなどして固着されている。
第3結び紐64は、図6(b)に示されているように右側開放端57から長さa分(例えば5cm)だけ内側に入った下前裏54の、つまり、着用時の下前裏54にあって右側開放端57からやや前身頃方向に入り込んだ位置にあるウエストラインWの下側にその一端部64aを逢着するなどして固着されている。
第4結び紐65は、図6(c)に示されているように左側縫い線Lから長さb分(例えば3cm)だけ内側に入った、つまり、着用時の上前裏55にあって左側縫い線Lからやや後身頃方向に入り込んだ位置にあるウエストラインWの上側にその一端部65aを逢着するなどして固着されている。
第5結び紐66は、図6(b)に示されているように右側開放端57から長さa分(例えば5cm)だけ内側に入り、かつ、下身頃体52の縦長さA方向での中間位置A/2から長さc分(例えば12cm)上方に位置する部位、つまり、着用時の下前裏55にあって右側開放端57からやや前身頃方向に入り込み、かつ、下身頃体52の縦長さ方向での中間位置から12cm前後上方に位置する部位にその一端部66aを逢着するなどして固着されている。
第6結び紐67は、図6(c)に示されているように左側縫い線Lの外側に沿わせ、かつ、下身頃体52の縦長さA方向での中間位置A/2から長さd分(例えば17cm)上方に位置する部位、つまり、着用時の上前裏55にあって左側縫い線Lに沿った前身頃側における下身頃体52の縦長さ方向での中間位置から17cm前後上方に位置する部位にその一端部67aを逢着するなどして固着されている。
また、対丈着物41における衿部44は、図7からも明らかなように、衿本体部45側へと折り畳まれて対面する折返し部46を備えており、それぞれの衿先部47側は、衿本体部45側の幅6cm前後を残して3cm前後の幅となるように折返し部46側を折り返すことで形成されている。
次に、第2の考案の作用・効果について説明すれば、対丈着物41は、仕立衿11が備える一側掛着部材17との掛合が可能な他側掛着部材50と、仕立衿11の衿部11aの衿幅よりも狭幅な衿部44とを備えているので、他側掛着部材50に一側掛着部材17を掛合させることで、図9に示すように仕立衿11を対丈着物41側に一体的に組み付けて着用することができる。
しかも、このとき、対丈着物41の衿部44の衿幅は、仕立衿11の衿部11aの衿幅よりも狭幅なので、襦袢を着用していなくてもあたかも襦袢を着ているような着姿のもとで対丈着物41を着用することができることになる。
また、対丈着物41には、通常の着物が備えるお端折りに相当するものがないので、着用時における着崩れのほか、窮屈で苦しさを伴う紐の巻き付けというお端折りに由来する不具合を解消させることができる。
さらに、対丈着物41の衿部44は、該衿部44にあって下前裏54側もしくは衽56側とは非連続となって左右の衿先部47側のそれぞれに折返し部46が配置されていることから、きちんと巻き込めておさまりがよいので、着心地がよいほか、衿の形をきれいに出すこともできる。また、対丈着物41の衿部44は、着るときに好みの衿幅に折って着付けることができるほか、胸元がはだけにくく、折り目がふっくらしているため、胸元を美しく見せることもできる。
また、対丈着物41が予め取り付け位置が定められている第1結び紐62〜第6結び紐67とを備えている場合には、着用者は、第1結び紐62〜第6結び紐67につき、それぞれの対応位置にあるものを相互に結んで着用した際に裾先を若干せり上がらせることで、裾58周りの仕舞いを美しく整えることができる。しかも、第2結び紐63は、着用時の上前裏55にあって衽56の外縁部におけるウエストラインWの下側にその一端部63aが固着されて着用時に第1結び紐62と結ばれることから、上前下身頃の端が結ばれることになり、したがって、上前下身頃の端のずれを防ぐことができ、衿先をしっかりとおさえることができることになる。
すなわち、その着用時には、第3結び紐64と第4結び紐65とを結んで図6(a)に示すように下前側を若干せり上がらせ、第5結び紐66と第6結び紐67とを結んで下前左裾側をさらに若干せり上がらせるとともに、図6(b)にすように第1結び紐62と第2結び紐63とを結んで上前右裾側を若干せり上がらせるようにすることで、帯を締めることにより下裾周りの仕舞いを美しく整えて着用することができる。
しかも、このとき、第5結び紐66と第6結び紐67とは、これらを相互に結んだ際に着用者の膝上部分に位置する結果、比較的大きな歩幅での歩行を可能とすることで、現代の生活習慣に合わせた歩幅でゆったり、かつ、颯爽と歩くこともできる。
また、上身頃体42は、長袖43付きで形成されているので、図9からも明らかなように見た目には従来の着物と同様な感覚を発揮させることで、結婚式や入学・卒業式などのような比較的正式な催しであっても上品さを伴って着用することができることになる。
11 仕立衿
11a 衿部
12 衿部本体
12a 一端
12b 他端
13 衿用布材
14 折畳み片部
14a 一方端
14b 他方端
15 芯材
16 フックテープ片
17 一側掛着部材
18 一方の衿先部
19 他方の衿先部
22 背側布材
23 上端部
32 ベルト体
32a 上縁
33 一側ベルト片部
33a 開放端
34 他側ベルト片部
35 裏側
36 フックテープ片
37 表側
38 パイル布地
41 対丈着物
42 上身頃体
43 長袖
44 衿部
45 衿本体部
46 折返し部
47 衿先部
50 他側掛着部
52 下身頃部
53 下前表
54 下前裏
55 上前裏
56 衽
57 右側開放端
58 裾部
62 第1結び紐
62a 一端部
63 第2結び紐
63a 一端部
64 第3結び紐
64a 一端部
65 第4結び紐
65a 一端部
66 第5結び紐
66a 一端部
67 第6結び紐
67a 一端部
右側縫い線
左側縫い線
W ウエストライン

Claims (4)

  1. 衿用布材の長手方向での上縁側を前側に折り返して形成される折畳み片部と前記衿用布材との間に芯材を介在させてなる衿部本体と、該衿部本体の長手方向での中央部位に上端部側を縫着して適宜長さで垂下させた背側布体と、該背側布体の長手方向での適宜位置に縫着して左右方向に振り分けられた一側ベルト片部と他側ベルト片部とを備えるベルト体とで構成され、
    前記衿部本体の長手方向での一端寄りと他端寄りとに位置する前記折畳み片部のそれぞれは、一方の側の面ファスナーであるフックテープ片ともども各別に縫着して前記衿用布材側と一体化され、
    前記ベルト体は、前記一側ベルト片部と前記他側ベルト片部とのいずれか一方の開放端寄りの裏側に一方の側の面ファスナーであるフックテープ片を備え、かつ、表側が他方の側の面ファスナーであるパイル布地として形成され、
    前記衿部本体側が各別に備える前記フックテープ片と、前記ベルト体が備える前記フックテープ片とのそれぞれは、前記パイル布地を介して前記ベルト体側への止着を可能としたことを特徴とする仕立衿。
  2. 身に着けた際に首筋側に位置する前記衿部本体の表側には、着物を着用した際に前記首筋側との対面位置にある前記着物側の衿部の裏側に配設された他側掛着部材との掛合が自在な一側掛着部材を設け、
    該一側掛着部材を介して前記着物側への一体的な組み付けを可能とした請求項1に記載の仕立衿。
  3. 請求項2に記載の仕立衿と、該仕立衿側の前記一側掛着部材との掛合が可能な他側掛着部材と前記仕立衿の衿幅よりも狭幅な衿部とを備えて該仕立衿との一体的な組み付けを可能に形成された対丈着物とで構成され、
    該対丈着物の前記衿部は、衿本体部側へと折り畳まれて対面する折返し部における左右の衿先部側を下前裏側もしくは衽側とは非連続にして配置したことを特徴とする仕立衿付きの対丈着物。
  4. 前記対丈着物は、着用時の下前表にあって右側縫い線からやや前身頃方向に入り込んだ位置にあるウエストラインの上側にその一端部が固着された第1結び紐と、
    着用時の上前裏にあって衽の外縁部における前記ウエストラインの下側にその一端部が固着されて着用時に前記第1結び紐と結ばれる第2結び紐と、
    着用時の下前裏にあって右側開放端からやや前身頃方向に入り込んだ位置にある前記ウエストラインの下側にその一端部が固着された第3結び紐と、
    着用時の上前裏にあって左側縫い線からやや後身頃方向に入り込んだ位置にある前記ウエストラインの上側にその一端部が固着されて着用時に前記第3結び紐と結ばれる第4結び紐と、
    着用時の下前裏にあって前記右側開放端からやや前身頃方向に入り込み、かつ、前記下身頃体の縦長さ方向での中間位置から12cm前後上方に位置する部位にその一端部が固着された第5結び紐と、
    着用時の上前裏にあって前記左側縫い線に沿った前身頃側における前記下身頃体の縦長さ方向での中間位置から17cm前後上方に位置する部位にその一端部が固着されて着用時に前記第5結び紐と結ばれる第6結び紐とを備える請求項3に記載の仕立衿付きの対丈着物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020079470A (ja) * 2018-11-13 2020-05-28 株式会社リノーズ 車椅子着座者用着物セット

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