JP3185385U - セパレート式着物の上衣、及びセパレート式着物 - Google Patents

セパレート式着物の上衣、及びセパレート式着物 Download PDF

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Abstract

【課題】着付けが容易であり、かつ襟元の形状が崩れにくいセパレート式着物の上衣、及びセパレート式着物を提供する。
【解決手段】前身頃21,22の内縁35,36に沿って帯状の着物襟37が縫着されている。着物襟37の裏側に帯状の重ね襟38が重ねて縫着されている。重ね襟38の裏側に、短手方向一端側の縁が重ね襟38の縁からはみ出すように、帯状の襦袢襟39が重ねて取り付けられている。前身頃21,22の内縁35,36から第2固定紐45,46が延出されている。第2固定紐45,46は、着用者の体を周回して、前身頃21,22及び後身頃23,24を固定する。後身頃23,24には、第2固定紐45,46が挿通される紐通しが設けられている。袖25,26の縫着位置より下方において、後身頃23,24と前身頃21,22との間にスリット33,34が形成されている。
【選択図】図2

Description

この考案は、上衣と下衣とに分離されたセパレート式着物に関するものである。
一般に、着物の着付けには時間が掛かり、また熟練した者でなければ美しく着付けを行うことは困難である。そのため、着物に興味がある者が着物に対して敷居の高さを感じ、着物の購入をためらうことがある。あるいは、着物の所有者が着付けの手間を惜しんで、式典等の特別な日以外に着物を着用しないことがある。
着付けを容易に行うことができる着物として、たとえば、特許文献1〜3に記載されるようなセパレート式の着物が知られている。セパレート式の着物は、上半身に対応する上衣と下半身に対応する下衣とに分離されている。このようなセパレート式の着物は、着付けに慣れていない者であっても比較的簡単に着付けを行うことができる。
特開2003−055807号公報 特開2000−328313号公報 特開平07−048704号公報
上述されたようなセパレート式の着物であっても、着付けに慣れていない者が容易に着付けを行うには以下の点で十分ではなかった。着付けの美しさにおいて、「えり抜き」が重要であるとされる。えり抜きとは、肩部周辺の生地を後方へ引くことで、首筋と襟との間に隙間を作ることである。一般に着物の下には襦袢と呼ばれる肌着が着用されるが、襦袢の襟と着物の襟とがきれいに重なった状態にえり抜きをすることは、着付けに慣れていない者にとって困難である。また、えり抜きができたとしても、体を動かすことで襟元の形状が崩れてしまうことがある。
本考案はかかる背景のもとになされたものであって、着付けが容易であり、かつ襟元の形状が崩れにくいセパレート式着物の上衣、及びセパレート式着物を提供することにある。
(1) 本考案は、上衣と下衣とに分離されたセパレート式着物の上衣であって、左右方向に縫着されて一対を為し、着用者の体の後方側に位置する後身頃と、上記一対の後身頃の上端部からそれぞれ前方に折り返されており、着用者の体の前方側に位置する一対の前身頃と、上記前身頃及び上記後身頃の左右方向における両端にそれぞれ縫着された一対の袖と、上記前身頃の左右方向における内縁に沿って縫着された帯状の着物襟と、短手方向一端側の縁が上記着物襟からはみ出すように、上記着物襟の裏側に重ねて取り付けられた帯状の重ね襟と、短手方向一端側の縁が上記重ね襟の上記縁からはみ出すように、上記重ね襟の裏側に重ねて取り付けられた帯状の襦袢襟と、上記前身頃の左右方向における内縁からそれぞれ延出された紐状であって、着用者の体を周回して、上記前身頃及び上記後身頃を固定する固定紐と、上記後身頃に設けられており、上記固定紐が挿通されて、上記固定紐によって上下方向に位置決めされる紐通しと、を備えている。上記袖の縫着位置より下方において、上記後身頃と上記前身頃との間にスリットが形成されている。
本考案によると、表側から順に着物襟、重ね襟、及び襦袢襟が重ねて取り付けられて。それぞれが一体となっている。したがって、着付けに慣れていない者にも、えり抜きを容易に行うことができる。また、正面からは3つの襟が重なった状態に見えるため、見た目が美しく、あたかも着物の下に襦袢を着用しているように見せることができる。また、3つの襟が一体化しているため、体を動かしても襟元の形状が崩れにくい。
また、固定紐によって紐通しが上下方向に位置決めされるため、後身頃が上方にずれにくい。したがって、えり抜きの状態をさらに維持しやすくなる。さらに、後身頃と前身頃との間にスリットが形成されているため、後身頃と前身頃とを胴回りに部分的に重ねることが可能である。したがって後身頃及び前身頃を着用者の体にフィットさせることができる。
(2) 上記襦袢襟は、上記重ね襟に対して着脱自在であってもよい。
襦袢襟が着脱自在とされることで、襦袢襟を洗濯することが容易となる。
(3) 上記襦袢襟及び上記重ね襟の対向する面に、嵌合構造によって着脱自在な一対の留め具が取り付けられていてもよい。
(4) 本考案は、上記上衣と、上記上衣と共に着用される下衣と、着用者の腹部に巻かれた着物帯の下端から一部が下方へはみ出すように、当該着物帯の内周側に巻かれる帯状のおはしょりベルトと、を備えたセパレート式着物であってもよい。
上下一体の伝統的なデザインの着物において、着付けの際に着丈より長い余った生地が腰の辺りでたくし上げられる。たくし上げられた生地は、着物帯の下端から下方へはみ出す状態にされる。以上のような着付けの手法は「おはしょり」と称される。本考案では、おはしょりベルトが着物帯の下端からはみ出すことで、あたかも上下一体の着物を着用し、おはしょりをしているように見せることができる。
本考案に係るセパレート式着物の上衣、及びセパレート式着物は、着付けが容易であり、かつ襟元の形状が崩れにくい。
図1は、本考案の実施形態に係るセパレート式着物10の着付けが完了した状態を示す図である。 図2は、上衣20の構成を示す平面図である。 図3(A)は、襦袢襟39の平面図である。図3(B),(C)は、重ね襟38の縫製の一例を示す図である。 図4(A)は、前身頃21,後身頃23を構成する生地43の平面図である。図4(B)は、袖25を構成する生地44の平面図である。 図5は、着付けの過程を示す1つ目の図である。 図6は、着付けの過程を示す2つ目の図である。 図7は、図6の襟元周辺を拡大して示した図である。 図8は、図6を着用者の後方側から観察した図である。 図9は、下衣50の構成を示す平面図である。 図10は、着付けの過程を示す3つ目の図である。 図11は、おはしょりベルト60の斜視図である。
以下、本考案の好ましい実施形態が、適宜図面が参照されながら説明される。
[セパレート式着物10の概略]
図1に示されるセパレート式着物10は、上衣20、下衣50、及びおはしょりベルト60からなる。上衣20は上半身に着用され、下衣50は下半身に着用される。おはしょりベルト60は、上衣20と下衣50との境界を覆うようにして、腹部に巻かれる。なお、おはしょりベルト60の内側にタオルなどを挿入して補正の役割を果たすようにしてもよい。おはしょりベルト60の外側には、着物帯70が巻かれる。なお、着物帯70は、通常の着付けに使用される一般的なものであり、セパレート式着物10の構成には含まれない。以下、セパレート式着物10を構成する上衣20がより詳細に説明される。なお、以下の説明において、上下左右、前後を示す表現は、着用者の視点を前提としたものである。
[上衣20]
図2に示される上衣20は、それぞれが左右対称に一対を為す前身頃21,22、後身頃23,24、及び袖25,26などからなる。後身頃23,24は着用者の体の後方側を覆う。後身頃23,24は、中央線L1(図2,4)に沿って縫着されている。これにより、後身頃23と後身頃24とは、中央線L1に対して左右対称な形状となっている。中央線L1は着用者の体の中央に位置し、後身頃23が着用者の体の左半部、後身頃24が着用者の体の右半部に位置する。
後身頃23の左端である外縁27、及び後身頃24の右端である外縁28は、上下に沿って延びている。外縁27,28は、それぞれ、後身頃23,24の下端である下縁29と連続している。外縁27,28と下縁29とによって、後身頃23,24の下半部は概ね矩形の形状を呈している。
上下の対応する位置において、後身頃23,24の外縁27,28から、一対の第1固定紐30,31がそれぞれ延出されている。第1固定紐30,31は後身頃23,24の裏面に縫着されている。第1固定紐30,31は、着用者の腹部辺りで互いに結ばれて、後身頃23,24を、着用者の体に固定するものである。詳細は後述される。
後身頃23,24の表面であって、中央線L1上に、紐通し32(図8)が設けられている。紐通し32は、着用者の腰よりやや上方に位置している。紐通し32には、後述される第2固定紐45,46(本考案の固定紐の一例。)が挿通される。
図2に示される前身頃21は、着用者の左肩に位置する折り返し線L2(図4)を境界として後身頃23と連続している。すなわち、折り返し線L2より後方側が後身頃23、前方側が前身頃21である。前身頃21は、折り返し線L2で折り返されて、着用者の体の前方側を覆う。
同様に、前身頃22は、着用者の右肩に位置する折り返し線L2を境界として後身頃24と連続している。すなわち、上端部より後方側が後身頃24、前方側が前身頃22である。前身頃22は、折り返し線L2で折り返されて、着用者の体の前方側を覆う。
後身頃23及び前身頃21の左端であって、外縁27の上方に、ループ状の袖25が縫着されている。袖25は後身頃23,24及び前身頃21,22と同じ生地から縫製されている。袖25は袖付E1,E2(図4)に沿って後身頃23及び前身頃21と縫着されている。それにより、後身頃23と前身頃21との間の空間が袖25の内部に通じている。袖25は概ね上半部が後身頃23及び前身頃21と縫着され、下半部が下方へ垂下されている。
同様に、後身頃24及び前身頃22の右端であって、外縁28の上方に、ループ状の袖26が縫着されている。袖26は後身頃23,24及び前身頃21,22と同じ生地から縫製されている。袖26は袖付E1,E2に沿って後身頃24及び前身頃22と縫着されている。それにより、後身頃24と前身頃22との間の空間が袖26の内部に通じている。袖26は概ね上半部が後身頃24及び前身頃22と縫着され、下半部が下方へ垂下されている。
図2に示されるように、袖25,26が縫着された位置より下方では、後身頃23,24と前身頃21,22とが分離されている。これにより、上衣20の左端において、後身頃23と前身頃21との間にスリット33が形成されている。同様に、上衣20の右端において、後身頃24と前身頃22との間にスリット34が形成されている。図2においては、前身頃21,22が上方へ捲り上げられており、スリット33,34が開かれた状態に示されている。なお、上記の説明におけるスリット33,34は、前身頃21と後身頃24との間の隙間のことである。このように、本発明のスリットとは、生地の間の隙間を指すのであって、生地を切断して形成される切り込みに限定されるものではない。
前身頃21の右端である内縁35、及び前身頃22の左端である内縁36に沿って帯状の着物襟37が縫着されている。着物襟37は、後身頃23,24及び前身頃21,22と同じ生地から縫製されている。着物帯70は、中央線L1を中央として、内縁35,36に沿って左右両側に延びている。着物襟37の両端は、それぞれ前身頃21,22の下端に位置している。
着物襟37の裏面には、帯状の重ね襟38が縫着されている。重ね襟38は、着物襟37とは異なる生地から縫製されている。重ね襟38の形状は、概ね着物帯70と同様であるが、着物帯70と比較して長手方向に短い。そのため、重ね襟38は、前身頃21,22の下端までは延びていない。重ね襟38は、短手方向の一端の縁が着物襟37から内側(着用者の体の中央側)へはみ出すように、重ね襟38に対して縫着されている(図7を参照)。
重ね襟38は、長方形状の生地が折り返されて、短手方向の両端が縫合されたものである。生地は、図3(B)に示されるように、表面と裏面とが接する状態に縫製されてもよいし、図3(C)に示されるように、表面同士が接する状態に縫製されてもよい。
重ね襟38の裏側には、帯状の襦袢襟39が取り付けられている。襦袢襟39は、着物襟37及び重ね襟38とは異なる生地から縫製されている。襦袢襟39の形状は、概ね重ね襟38と同様である。図3(A)に示されるように、襦袢襟39の長手方向に所定間隔を隔てて、複数のスナップボタン40が取り付けられている。また、図には示されないが、重ね襟38の対向する位置にもスナップボタン40が取り付けられている。重ね襟38及び襦袢襟39、に取り付けられた一対のスナップボタン40は、凹凸の嵌合構造を有している。スナップボタン40によって、襦袢襟39は、重ね襟に対して着脱自在とされている。スナップボタン40は、重ね襟38及び襦袢襟39の中央周辺、及び着付けの際に襦袢襟39が交差される部分(図5を参照)の中央に取り付けられている。したがって、襦袢襟39は、中央周辺及び交差部分が重ね襟38に取り付けられ、長手方向の両端部は重ね襟38と分離している。
図3には示されていないが、襦袢襟39の内部、すなわち襦袢襟39の表側の生地と裏側の生地との間に衿芯が入れられている。衿芯は一定の弾性を有した樹脂製であり、襦袢襟39に対して取り外し可能となっている。衿芯は、襦袢襟の長手方向両端の開口から襦袢襟の内部に挿入される。
襦袢襟39は、短手方向の一端の縁が重ね襟38から内側へはみ出すように、重ね襟38に対して取り付けられる。以上より、図7に示されるように、着用者の前方からは、表側から順に、着物襟37、重ね襟38、及び襦袢襟39が、重なった状態に視認される。
図2に示されるように、着物襟37の裏側に、一対の第2固定紐45,46がそれぞれ縫着されている。第2固定紐45,46は、着用者の体を周回した状態で結ばれて、後身頃23,24及び前身頃21,22を、着用者の体に固定するものである。詳細は後述される。
後身頃23及び前身頃21を構成する裁断された生地43が図4(A)に示される。また、袖25構成する裁断された生地44が図4(B)に示される。なお、後身頃24、前身頃22及び袖26を構成する生地は、図4に示されたものと対称な形状であるため、省略されている。また、後身頃23、前身頃21、及び袖25は、生地43,44の他にも、裏地となる生地を有しているが、裏地となる生地は省略されている。
図4(A)に示される生地43の折り返し線L2は、後身頃23と前身頃21との境界であり、生地43が折り返される位置である。中央線L1は、後身頃24と縫着されるラインである。位置P1は、紐通し32が縫着される位置である。位置P2は、第1固定紐30が縫着される位置である。位置P3は、第2固定紐45が縫着される位置である。
袖25は、図4(B)に示される2枚の生地44が貼り合わせられるように縫着されて構成される。袖付E2は、生地43の袖付E1と縫着されるラインである。
[着付けの手順]
以下、セパレート式着物10の着付けの手順が以下に説明される。なお、本実施形態を説明するうえで必要の無い細部の手順は省略されている。省略された手順は、通常の着物の着付けの方法に従うものである。
着用者は、肌着などの上から上衣20を羽織る。着用者は、第1固定紐30,31をそれぞれ前方に引き、適度な締め付けが得られる状態に第1固定紐30,31を締め上げて両者を結ぶ。結び目は腹部周辺に位置する。これにより、後身頃23,24が着用者の体にフィットした状態となる。また、着用者は、左側の襦袢襟39が前方側に位置するように、左右両側の襦袢襟39を胸部で交差させる。以上の手順を経た状態が図5に示される。
着用者は、前身頃21,22を体の前方に重ねる。その際、左側の前身頃21が右側の前身頃22の上に重ねられる。着用者は、左側の第2固定紐45に体を時計回りに周回させたのち、第2固定紐45を前方へ引く。また、着用者は、右側の第2固定紐46に体を反時計回りに周回させた後、第2固定紐46を前方へ引く。このとき、第2固定紐46は、前身頃21の裏側に隠れているが、後身頃23と前身頃21の間のスリット33から外側へ引き出される。着用者は、適度な締め付けが得られる状態に第2固定紐45,46を締め上げて両端を結ぶ。結び目は腹部周辺に位置する。
図8に示されるように、着用者の体の後方側に回された第2固定紐45,46は、それぞれ紐通し32に挿通される。紐通し32は、第2固定紐45,46が延出する位置より僅かに上方側に位置している。そのため第2固定紐45,46によって、紐通し32を下方へ引き下げる力が発生する。紐通し32は、僅かに下方へ引き下げられた状態で、第2固定紐45,46によって上下に位置決めされる。着用者は、第2固定紐45,46が紐通し32を介して後身頃23,24を下方へ引く力を利用して、上述されたえり抜きを行う。以上の手順を経た状態が図6,7,8に示される。
続けて着用者は、図9に示される下衣50を着用する。下衣50の構成は任意であるため、詳細な説明は省略されるが、下衣50は概ね矩形に縫製されている。下衣50の表側且つ上端部に沿って複数の紐通し51が設けられている。各紐通し51に第3固定紐52が挿通されている。縫着位置E3において、第3固定紐52は下衣50に縫着されている。着用者は下半身を覆うようにして、上衣20の外側から下衣50を巻く。このとき、着用者は、紐遠し51が上腹部周辺に位置するように、下衣50の高さを調整する。着用者は、適度な締め付けが得られる状態に第3固定紐52を締め上げて両端を結ぶ。以上の手順を経た状態が図10に示される。
続けて着用者は、図11に示される帯状のおはしょりベルト60を着用する。おはしょりベルト60は、着用者の腰回りであって、上衣20と下衣50との境界が隠れる位置に巻かれる。また、着用者は、おはしょりベルト60の外側から、着物帯70を巻く。着物帯70は、通常の着物の着付けに使用される一般的な物であり、その締め方も通常の着付けの方法に従う。図1に示されるように、おはしょりベルト60は、着物帯70の下端から部分的にはみ出す状態とされる。
[実施形態の作用効果]
本実施形態によると、表側から順に着物襟37、重ね襟38、及び襦袢襟39が重ねられて、それぞれが一体となっている。したがって、着付けに慣れていない者にも、えり抜きを容易に行うことができる。また、正面からは3つの襟が重なった状態に見えるため、見た目が美しく、あたかも着物の下に襦袢を着用しているように見せることができる。また、3つの襟が一体化しているため、体を動かしても襟元の形状が崩れにくい。
また、第2固定紐45,46によって紐通し32が上下方向に位置決めされるため、後身頃23,24が上方にずれにくい。したがって、えり抜きの状態をさらに維持しやすくなる。さらに、後身頃23,24と前身頃21,22との間にスリット33,34が形成されているため、後身頃23,24と前身頃21,22とを胴回りに部分的に重ねることが可能である。したがって後身頃23,24及び前身頃21,22を着用者の体にフィットさせることができる。特に、第1固定紐30,31により、後身頃23,24を着用者の体にフィットさせることが更に容易となる。
また、襦袢襟39がスナップボタン40によって上衣20に着脱自在とされることで、襦袢襟を洗濯することが容易となる。また、スナップボタン40によって着脱が容易に行われるため、襦袢襟39の取り扱いが容易である。
また、おはしょりベルト60が着物帯70の下端からはみ出すことで、あたかも上下一体の着物を着用し、おはしょりをしているように見せることができる。
[変形例]
上述された実施形態において、下衣50の構成は任意であり、上衣20と一致する形で当業者が適宜変更することができる。
また、襦袢襟39は、スナップボタン40以外の任意の方法で上衣20に着脱自在とされてもよい。たとえば、襦袢襟39を着脱自在とするために、ホックや面ファスナーが用いられてもよい。
上述された上衣20の構成は一例であり、本考案の技術的範囲を外れない限りにおいて、細部の形状やデザインは適宜変更されうるものである。
10・・・セパレート式着物
20・・・上衣
50・・・下衣
60・・・おはしょりベルト
70・・・着物帯
21,22・・・前身頃
23,24・・・後身頃
25,26・・・袖
27,28・・・外縁
29・・・下縁
30,31・・・第1固定紐
32・・・紐通し
33,34・・・スリット
35,36・・・内縁
37・・・着物襟
38・・・重ね襟
39・・・襦袢襟
40・・・スナップボタン
41,43,44・・・生地
45,46・・・第2固定紐
51・・・紐通し
52・・・第3固定紐

Claims (4)

  1. 上衣と下衣とに分離されたセパレート式着物の上衣であって、
    左右方向に縫着されて一対を為し、着用者の体の後方側に位置する後身頃と、
    上記一対の後身頃の上端部からそれぞれ前方に折り返されており、着用者の体の前方側に位置する一対の前身頃と、
    上記前身頃及び上記後身頃の左右方向における両端にそれぞれ縫着された一対の袖と、
    上記前身頃の左右方向における内縁に沿って縫着された帯状の着物襟と、
    短手方向一端側の縁が上記着物襟からはみ出すように、上記着物襟の裏側に重ねて取り付けられた帯状の重ね襟と、
    短手方向一端側の縁が上記重ね襟の上記縁からはみ出すように、上記重ね襟の裏側に重ねて取り付けられた帯状の襦袢襟と、
    上記前身頃の左右方向における内縁からそれぞれ延出された紐状であって、着用者の体を周回して、上記前身頃及び上記後身頃を固定する固定紐と、
    上記後身頃に設けられており、上記固定紐が挿通されて、上記固定紐によって上下方向に位置決めされる紐通しと、を備え、
    上記袖の縫着位置より下方において、上記後身頃と上記前身頃との間にスリットが形成された上衣。
  2. 上記襦袢襟は、上記重ね襟に対して着脱自在である請求項1から3に記載の上衣
  3. 上記襦袢襟及び上記重ね襟の対向する面に、嵌合構造によって着脱自在な一対の留め具が取り付けられている請求項1又は2に記載の上衣。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の上衣と、
    上記上衣と共に着用される下衣と、
    着用者の腹部に巻かれた着物帯の下端から一部が下方へはみ出すように、当該着物帯の内周側に巻かれる帯状のおはしょりベルトと、を備えたセパレート式着物。
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