JP3204658B2 - トラクションコントロール装置 - Google Patents

トラクションコントロール装置

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JP3204658B2
JP3204658B2 JP30146189A JP30146189A JP3204658B2 JP 3204658 B2 JP3204658 B2 JP 3204658B2 JP 30146189 A JP30146189 A JP 30146189A JP 30146189 A JP30146189 A JP 30146189A JP 3204658 B2 JP3204658 B2 JP 3204658B2
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洋一 久米村
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トキコ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は車両の急加速時に駆動輪の空転を防止するト
ラクションコントロール装置に係り、特に、路面摩擦係
数にかかわらずスリップを防止しつつ良好な加速性を発
揮し得る制御機構に関するものである。
【従来の技術】
第9図はトラクションコントロール装置を備えた車両
制動液圧系を示すものである。 符号1はブレーキペダル、符号2はブレーキペダル1
の踏み込み量に応じて液圧を発生するマスタシリンダ、
符号3は駆動輪、符号4は従動輪、符号5・6は前記マ
スタシリンダ2に液圧供給系を介して接続されたホィー
ルシリンダ、符号7・8は各車輪に配設された車輪速度
センサをそれぞれ示している。 また前記マスターシリンダ2と両ホィールシリンダ5
・6とを結ぶ液圧供給管路9には、駆動輪のホィールシ
リンダ5へのブレーキ液圧供給系統を必要に応じて遮断
する切替シリンダ10が設けられている。 この切替シリンダ10は、シリンダ本体10aと、このシ
リンダ本体10a内に摺動自在に嵌挿されたピストン11と
を基本構成として、前記ピストン11の両側の内部空間を
液圧室12と液圧室13とに区画した構造となっている。 この切替シリンダ10を構成するシリンダ本体10a内の
液圧室13側の端部には孔10bが形成されており、この孔1
0bに接続された液圧供給管路9によって液圧室13が前記
マスタシリンダ2に接続されるようになっている。 また切替シリンダ10の液圧室13内には、シリンダ本体
10aの軸方向に配置されてピストン11を液圧室12を縮小
する方向に付勢するコイルバネ14と、円筒状部の端部周
縁につば状部を形成し、このつば状部をコイルバネ14の
孔10b側の端部のシリンダ本体10aの内面との間に介装さ
せることによって前記円筒状部がコイルバネ14の内側に
位置するように配置された部材15と、この部材15の円筒
状部内に配置されて前記孔10bの内側周縁の弁座面10cに
対向する弁体16と、この弁体16が一端に取付られた弁棒
16aと、前記弁体16と部材15の円筒状部との間に配され
て弁体16および弁棒16aを孔10bに向かって付勢するバネ
16bとが設けられている。 前記弁棒16aの他端には、つば状部16cが設けられてお
り、このつば状部16cは、ピストン11の中心部に形成さ
れた支持孔11a内に摺動自在に嵌挿されている。また前
記コイルバネ14とピストン11との間には、弁棒16aを貫
通させて設けられた押え板17が介装され、ピストン11
が、液圧室12を縮小する方向へ移動することにより、前
記押え板17に前記つば状板16cが当接して上方への移動
が所定位置で規制されるようになっている。 すなわち、液圧室13内に設けられたこのような構成に
より、液圧室12に液圧が加えられてピストン11が孔10b
の側へ移動すると、弁体16が弁座面10c着座して液圧室1
3とマスタシリンダ2との連通が断たれるようになって
いる。一方、液圧室12内の液圧が低下して、ピストン11
が液圧室12を縮小させる方向に移動し、押え板17につば
状部16cが当接すると、バネ16bの付勢に逆らって弁棒16
aがピストン側に引っ張られ、弁体9が弁座面10cから離
間して液圧室13とマスタシリンダ2とが連通するように
なっている。 さらに、前記液圧室13は、切替シリンダ10のシリンダ
本体10aの側壁に形成された孔10dを介してホィールシリ
ンダ3へ接続され、また、前記液圧室12は、切替シリン
ダ10のシリンダ本体10aの底部に形成された孔10eを介し
て作動液供給系18に接続されて、該作動液供給系18との
間で液体を流通させるようになっている。すなわち、前
記作動液供給系18は、前記作動圧室12に常開切替弁19を
介して接続されたリザーバ20により、作動圧室12から放
出されたブレーキ液を吸収するとともに、前記作動圧室
12に常閉切替弁21を介して接続されたアキュームレータ
22から、必要に応じて作動圧室12へブレーキ液を供給す
る機能を持っている。また前記リザーバ20とアキューム
レータ22との間には、モータ23により駆動されるポンプ
24が設けられて、前記アキュームレータ22内へブレーキ
液を補充するようになっている。 次いで、前記切替弁19・21、および、モータ23を制御
するコントローラ25の構成を第10図により説明する。 前記コントローラ25には、各車輪の車輪速度センサ7
および8から車輪速度に応じたパルスが供給されてお
り、これらのパルスは、左右駆動輪の車輪速度演算部30
および左右従動論の車輪速度演算部31に供給されてそれ
ぞれ各車輪の車輪速度に換算されている。そして、前記
駆動輪の車輪速度演算部30から出力される車輪速データ
は駆動輪加速度演算部32に供給されて、それぞれ加速度
が演算され、また、従動論の車輪速度演算部31から出力
される車輪速データは左右の駆動輪模擬車速演算部33に
供給されている。 さらに、前記模擬車速演算部33は、従動輪の車輪速に
応じて、駆動輪の模擬車速を演算し、出力するようにな
っている。 すなわち、左右の駆動輪の車輪速度をv1,v2とし、左
右の従動輪の車輪速度をv3,v4とすると、トレッドがW
でホィールベースがlの車両における各車輪の回転半径
r1〜r4の間に下記の関係が成立する。 r1:r2:r3:r4=v1:v2:v3:v4 r1 2=r3 2+l2 r2 2=r4 2+l2 r4=r3+W したがって、これらの幾何学的関係を整理することに
より、各従動輪の速度v3,v4から、下記の式にしたがっ
て駆動輪のv1,v2を得ることができる。 v1=k1・v3 v2=k2・v4 ただし、上記k1,k2は、 k3=v3/v4,k4=v4/v3 なるk3,k4、すなわち、左右従動輪の速度比およびその
逆数を用いれば、 によって与えられる値である。 さらに、前記駆動輪車輪速度演算部30から出力される
駆動輪の車輪速度と、模擬車速演算部33から出力される
模擬車輪速度とは左右の駆動輪スリップ率演算部34に供
給され、この駆動輪スリップ率演算部34は、駆動輪の実
際の車輪速度と模擬車輪速度とからスリップ率を演算す
るようになっている。 以上のようにして得られた左右それぞれの駆動輪につ
いての車輪加速度Gおよびスリップ率Sは、左右駆動輪
のスリップ状態演算部35に供給され、このスリップ状態
演算部35は、第11図に示す制御テーブルを参照して、該
当する液圧モードに切り替えるべく左右の駆動輪のブレ
ーキ制御部36に制御信号を供給し、さらに、ブレーキ制
御部36は、作動液供給系18を増圧(図中Uと表示す
る)、減圧(図中Dと表示する)、保持(図中Hと表示
する)のいずれかのモードに切り替えるべく前記常開切
替弁19および常開切替弁21を駆動するようになってい
る。 すなわち、第11図では、駆動輪の加速度Gについては
しきい値G1,G2を境界として、また、スリップ率Sにつ
いてはしきい値S1,S2を境界として、制御テーブルの該
当欄のモードを選択し、常開切替弁19が「閉」で常閉切
替弁21が「開」の増圧モード、常開切替弁19が「開」で
常閉切替弁21が「閉」の減圧モード、あるいは、両切替
弁19・21がいずれも「閉」の保持モードが選択されるよ
うになっている。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、トラクションコントロールは、本来、路面
摩擦抵抗の低いLo−μ路における加速に際して、無駄な
ホィールスピンをなくすことにより直進加速性および旋
回加速性を向上させることを目的と採用される技術であ
るから、上記制御テーブル上のしきい値G1,G2について
も、Lo−μ路を想定した値が採用されている。 ここに車体加速度をaとして、このaの値が比較的小
さなLo−μ路におけるトラクションコントロールの様子
を第12図により説明すれば、駆動輪の加速度Gとスリッ
プ率Sとを前記制御テーブルに参照して両切替弁19・21
を開閉制御すると、駆動輪の速度が適正に減速され、前
記aなる加速度によって直線的に増加する車体速度とな
るように駆動輪速度を増加させることができる。 しかしながら、上記しきい値G1,G2はLo−μ路を想定
して設定されているから、路面からの負荷が大きいため
に車体加速度aが大きくなるHi−μ路で同様の制御を行
うと、前記しきい値G1,G2に対して加速度aが相対的に
大きく(G1−aが小さく、a−G2が大きく)なる。した
がって、制御テーブル上で「増圧」モードが選択される
確率が高くなるため、駆動輪が過剰に制動され、第13図
に示すように加速度aが徐々に小さくなって加速性が悪
くなるという問題がある。 また旋回時には、加速度aが減少することにより、車
体速度の傾斜が緩やかになるため、理想的なスリップ率
より小さなスリップ率で制御されてしまい、駆動輪と路
面との間に充分な横方向の摩擦抵抗があるにもかかわら
ず、旋回速度を過剰に制限して、旋回時の加速度を不必
要に低下させ、旋回性を制限してしまう結果となる。 言い換えれば、目標とする理想的なスリップ率におけ
る縦方向の路面摩擦係数が最大であるにもかかわらず、
横方向の摩擦係数には余裕が生じてしまうという問題が
あった。 本発明は上記事情に鑑みて提案されたもので、Lo−μ
路において確実にトラクションコントロールを行うこと
ができるのはもちろんのこと、Hi−μ路においても加速
性および旋回性に無用の制限を与えることのないトラク
ションコントロール装置を得ることを目的とするもので
ある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、 駆動輪の車輪加速度および駆動輪のスリップ率に基づ
き、駆動輪のブレーキ液圧を、増圧、保持、または減圧
のいずれかに制御するトラクションコントロール装置に
おいて、 駆動輪の車輪速度の測定値から駆動輪の車輪加速度を
算出する駆動輪加速度演算部と、 従動輪の車輪速度の測定値から算出された駆動輪の模
擬車輪速度の演算値と、駆動輪の車輪速度の測定値との
差から、従動輪および駆動輪双方の路面摩擦係数が等し
いことを前提として、駆動輪のスリップ率を算出する駆
動輪スリップ率演算部とを備え、 さらに、前記駆動輪の車輪加速度の大きさに応じて複
数分けられた車輪加速度領域のおのおのの領域と駆動輪
のスリップ率の大きさに応じて複数分けられたスリップ
率領域のおのおのの領域とのそれぞれの組み合わせに対
応して、駆動輪のブレーキ液圧の増圧、保持、減圧が予
め定められた制御テーブルを有し、 前記駆動輪加速度演算部で算出された車輪加速度が、
前記制御テーブルの複数分けられた駆動輪の車輪加速度
領域の内のどの車輪加速度領域に対応するかを、各車輪
加速度領域の境界を規定するしきい値と比較することに
よって求めるとともに、前記駆動輪スリップ率演算部で
算出された駆動輪のスリップ率が、制御テーブルの複数
分けられた駆動輪のスリップ率領域の内のどのスリップ
率領域に対応するかを、各スリップ率領域の境界を規定
するしきい値と比較することによって求め、 当該求めた駆動輪の車輪加速度が対応する駆動輪の車
輪加速度領域と、当該求めた駆動輪のスリップ率が対応
するスリップ率領域との組み合わせに該当する増圧、保
持、または減圧からなるブレーキ減圧の制御指示を行う
制御部と、 前記従動輪の車輪速度の測定値から車体加速度を演算
し、この演算結果に基づき、前記制御テーブルの複数分
けられた駆動輪の車輪加速度領域を規定するしきい値を
補正する加速度しきい値演算部とを備えるものとした。
【作用】
上記構成によれば、車体の加速度の小さいLo−μ路を
基準として設定された車輪加速度のしきい値を用いるこ
とにより、Lo−μ路では、従動輪の車輪加速度が小さい
ため、小さい車体加速度が算出され、この車体加速度を
用いることにより、車輪加速度およびしきい値の相対関
係がほとんど補正されることなく制御が行われ、一方、
Hi−μ路では、従動輪の車輪加速度が大きくなるため大
きな車体加速度が算出され、この車体加速度を、駆動輪
の車輪加速度または車輪加速度しきい値のいずれか一方
と演算することにより、両者の相対的な差を減少させ
て、Lo−μ路に最適なしきい値をHi−μ路にも用いるこ
とができる。
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。な
お、図中従来例と共通の構成部分には同一符号を付し、
説明を簡略化する。 第1図は本発明の一実施例にかかるトラクションコン
トロール装置のコントロール部25Aを示している。この
コントロール部25Aは、従来例のコントロール部25に加
えて、左右従動輪の車輪速度演算部31からそれぞれ供給
される車輪速度から車体加速度を演算する車体加速度演
算部40を設けるとともに、この車体加速度演算部40から
供給される車体加速度と左右駆動輪の加速度演算部32か
らそれぞれ供給される車輪加速度とから左右駆動輪の補
正加速度をそれぞれ演算する補正加速度演算部41を設
け、この補正加速度演算部41から供給される左右駆動輪
の補正加速度と、左右駆動輪のスリップ率とから、左右
駆動輪のスリップ状態演算部35にスリップ状態を判断さ
せ、この判断結果に基づいて、第4図の制御テーブルか
ら所定の動作モードを選択させるようにした構成となっ
ている。 前記車体加速度演算部40は、左右従動輪の車輪速度演
算部31から供給される車輪速度に基づき、例えば、左右
の車輪速度が等しい場合には車輪速度そのものを車体速
度とし、また旋回時のように左右の車輪速度が異なる場
合には、左右の車輪速度を一定の法則にしたがって平均
化することにより車体速度として、これを微分して所定
の係数を乗じるなどの演算処理を施すことによって実際
の車体加速度aを算出している。なお、駆動輪模擬車輪
速度を微分して求めた値を車体加速度とし、左右独立に
車体加速度aを算出するようにしてもよい。 また、車体加速度演算部40から供給される車体加速度
aは、左右の駆動輪の補正加速度演算部41にそれぞれ供
給されており、この補正加速度演算部41は、相対加速度
補正部としての機能を果して、車輪加速度演算部32から
供給される加速度の値Gから前記車体加速度aを減算す
ることにより、補正車輪加速度[G−a]を算出し、こ
の補正車輪加速度をスリップ状態演算部35へ供給してい
る。この結果、従来、第11図の制御テーブルで参照され
ていた車輪加速度Gに代わって、第2図の制御テーブル
では、補正車輪加速度[G−a]に基づいて、これを車
輪加速度のしきい値G1,G2と比較することによって制御
モードが選択されることになり、したがって、車体加速
度が比較的小さなLo−μ路と、車体加速度が比較的大き
なHi−μ路とで、相対的に、異なる制御テーブルに基づ
く判断が行われることになる。 すなわち、スリップ状態演算部35は加速度判定部とし
て機能し、車体加速度aが小さいLo−μ路における制御
の場合は、当然に、[G−a]の値がほぼ駆動輪の加速
度Gと等しくなるため、第3図に示すように、従来の
(補正しないGそのものを用いる)場合とほぼ同様に制
御を行なう。また、車体加速度aが大きいHi−μ路にお
いては、aの増加に伴って[G−a]が減少するため、
相対的にしきい値が高くなり、したがって、車輪加速度
Gが大きくなっても「増圧」モードが選択され難く、第
4図に示すように、車体加速度aを高いまま維持しつつ
制御が行われることとなって、Lo−μの場合より良好な
加速性を発揮することができる。そして、このように適
切に相対関係を調整しつつトラクションコントロールを
実行することにより、第4図の場合では、第3図に示す
場合より大きな傾斜で車体速度を増加させて、充分な加
速性を発揮することができる。 次いで、第5図は本発明の他の実施例に適用されるコ
ントロール部25Bを示すものである。この実施例では、
従来例のコントロール部25に加えて車体加速度演算部40
および左右駆動輪の補正加速度演算部41を設けるように
した前記一実施例のコントロール部25Aに代え、車体加
速度演算部40から供給された車体加速度aに基づいて加
速度しきい値G1,G2を調整する加速度しきい値演算部42
を備えたコントロール部25Bが設けられている。 前記コントロール部25Bは、従来例あるいは一実施例
のコントロール部25・25Aと同様に、駆動輪加速度Gお
よびスリップ率Sを第6図の制御テーブルと参照して該
当する動作モードを選択するが、この実施例では、前記
車体加速度演算部40から供給された車体加速度aに基づ
いて、相対加速度補正部としての加速度しきい値演算部
42に算出された加速度のしきい値を前記制御テーブルに
適用するようになっている。 すなわち、G1,G2というしきい値に代えて、[G1
a],[G2+a]というしきい値を用いた場合、車体加
速度aが小さいLo−μ路においては、当然に、[G1
a]あるいは[G2+a]の値が従来のしきい値G1,G2
ほぼ等しくなり、したがって、第7図に示すように、従
来の(補正しないG1,G2をしきい値として用いる)場合
とほぼ同様に制御が行われ、また、車体加速度aが大き
いHi−μ路においては、aの増加に伴って第6図のしき
い値[G1+a][G2+a]が大きくなるため、相対的に
しきい値が高くなる。したがって、車輪加速度Gが大き
くなっても「増圧」モードが選択され難く、第8図に示
すように、車体加速度aを高いままに維持しながら制御
が行われて、Lo−μの場合よりも良好な加速性を発揮す
ることができる。すなわち、第8図にあっては、第7図
に示す場合よりも大きな傾斜で車体速度が増加させられ
るようになっている。 なお、本発明が適用されるトラクションコントロール
装置の液圧系の具体的構成が図示例に限定されるもので
ないのはもちろんである。
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、左右従動論
の速度から車体速度を算出し、この車体速度に基づいて
駆動輪の加速度と加速度のしきい値との相対関係を補正
するようにしたから、路面摩擦係数の低い場合を想定し
たしきい値を設定して、駆動輪の加速度がしきい値を超
えるか否かの判断に基づいて駆動輪を制動することによ
り、路面摩擦係数が高い場合にも、駆動輪の加速度とし
きい値との相対関係を路面摩擦係数が低い場合と同様に
維持して、適切なトラクションコントロールを行い、良
好な加速性と旋回性とを発揮することができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明の一実施例を示すもので、
第1図はコントロール部のブロック図、第2図は制御テ
ーブル、第3図はLo−μ路におけるトラクション制御時
の車輪速度、車体速度、車輪加速度、および、ブレーキ
液圧の各パラメータの変化を示す図表、第4図は第3図
と同じパラメータのHi−μ路における変化を示す図表、
第5図ないし第8図は本発明の他の実施例を示すもの
で、第5図はコントロール部のブロック図、第6図は制
御テーブル、第7図は第3図と同様のパラメータのLo−
μ路における変化を示す図表、第8図は第3図と同様の
パラメータのHi−μ路における変化を示す図表、第9図
は本発明の適用対象であるトラクションコントロール装
置の液圧系の構成例を示す配管図、第10図ないし第13図
は従来例を示すもので、第10図はコントロール部のブロ
ック図、第11図は制御テーブル、第12図は第3図と同様
のパラメータのLo−μ路における変化を示す図表、第13
図は第3図と同様のパラメータのHi−μ路における変化
を示す図表である。 3……駆動輪、4……従動輪、5・6……ホィールシリ
ンダ、7・8……車輪速度センサ、9……液圧供給管
路、10……切替シリンダ、10b……孔、10c……弁座面、
10d……孔、10e……孔、11……ピストン、12……液圧
室、13……液圧室、16……弁体、18……作動液供給系、
19……常開切替弁、21……常閉切替弁、25・25A・25B…
…コントロール部、30……駆動輪車輪速度演算部、31…
…従動輪車輪速度演算部、32……駆動輪加速度演算部、
33……駆動輪模擬車輪速度演算部、34……スリップ率演
算部、35……スリップ状態演算部、36……ブレーキ制御
部、40……車体加速度演算部、41……駆動輪補正加速度
演算部、42……加速度しきい値演算部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/00 - 8/96

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動輪の車輪加速度および駆動輪のスリッ
    プ率に基づき、駆動輪のブレーキ液圧を、増圧、保持、
    または減圧のいずれかに制御するトラクションコントロ
    ール装置において、 駆動輪の車輪速度の測定値から駆動輪の車輪加速度を算
    出する駆動輪加速度演算部と、 従動輪の車輪速度の測定値から算出された駆動輪の模擬
    車輪速度の演算値と、駆動輪の車輪速度の測定値との差
    から、従動輪および駆動輪双方の路面摩擦係数が等しい
    ことを前提として、駆動輪のスリップ率を算出する駆動
    輪スリップ率演算部とを備え、 さらに、前記駆動輪の車輪加速度の大きさに応じて複数
    分けられた車輪加速度領域のおのおのの領域と駆動輪の
    スリップ率の大きさに応じて複数分けられたスリップ率
    領域のおのおのの領域とのそれぞれの組み合わせに対応
    して、駆動輪のブレーキ液圧の増圧、保持、減圧が予め
    定められた制御テーブルを有し、 前記駆動輪加速度演算部で算出された車輪加速度が、前
    記制御テーブルの複数分けられた駆動輪の車輪加速度領
    域の内のどの車輪加速度領域に対応するかを、各車輪加
    速度領域の境界を規定するしきい値と比較することによ
    って求めるとともに、前記駆動輪スリップ率演算部で算
    出された駆動輪のスリップ率が、制御テーブルの複数分
    けられた駆動輪のスリップ率領域の内のどのスリップ率
    領域に対応するかを、各スリップ率領域の境界を規定す
    るしきい値と比較することによって求め、 当該求めた駆動輪の車輪加速度が対応する駆動輪の車輪
    加速度領域と、当該求めた駆動輪のスリップ率が対応す
    るスリップ率領域との組み合わせに該当する増圧、保
    持、または減圧からなるブレーキ減圧の制御指示を行う
    制御部と、 前記従動輪の車輪速度の測定値から車体加速度を演算
    し、この演算結果に基づき、前記制御テーブルの複数分
    けられた駆動輪の車輪加速度領域を規定するしきい値を
    補正する加速度しきい値演算部とを備えることを特徴と
    するトラクションコントロール装置。
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