JP3202703U - 吸込面 - Google Patents

Abstract

【課題】無段階式に様々なシート寸法に適合可能である吸込面、及び吸込面を有する吸込送り台、吸込胴、印刷機、デジタル印刷機を提供する。【解決手段】シート載置面２６上でシート３を固定する吸込面であって、様々なパターンＡ、Ｕ、Ｓで配置された複数の吸込開口２４が設けられており、パターンは、それぞれ異なる分布もしくは間隔を有するので、最小の又は最大の吸込面に対するパターンの変化がもたらされ、特に吸込面は、処理すべき最小寸法から最大寸法にまで調節可能である。【選択図】図３

Description

本考案は、シートを固定するための吸込開口を有する、シートを処理する機械のシート搬送台（送り台）又は印刷胴の吸込面に関する。

欧州特許第０９９０５１８号明細書において、シートを処理する機械の印刷胴の吸込面が公知である。この印刷胴は、周面に分配された複数の吸込開口を備え、吸込開口は、弁ブロックにより制御可能である。この構成手段により、様々な寸法（判サイズ）を有するシートを吸着して印刷胴表面に固定することができる。

欧州特許第０９９０５１８号明細書

従って本考案の課題は、無段階式に様々なシート寸法に適合可能である吸込面を提供することである。

この課題を解決するために本考案の構成では、シートを処理する機械において列及び行を成して配置された複数の吸込開口から成る出口パターンを有するシート載置面上でシートを固定する吸込面であって、出口パターンを有するシート載置面の下側で、列及び行を成して配置された複数の吸込開口から成るコンビパターンを有する少なくとも１つのスライダが設けられており、コンビパターンの吸込開口の間隔が、出口パターンの吸込開口の間隔に対してそれぞれ異なる大きさを有し、出口パターン及びコンビパターンは、有効な吸込開口の数を変更するために互いに対して摺動可能である。

この課題を解決するために本発明の構成では、シートを処理する機械において列及び行を成して配置された複数の吸込開口から成る出口パターンを有するシート載置面上でシートを固定する吸込面であって、出口パターンを有するシート載置面の下側で、列及び行を成して配置された複数の吸込開口を有する１つの周パターン又は側パターンをそれぞれ有する２つのスライダが設けられており、周スライダの吸込開口の間の間隔及び側スライダの吸込開口の間の間隔は、出口パターンの間隔に対してそれぞれ異なる大きさを有し、出口パターン、周パターン及び側パターンは、有効な吸込開口の数を変更するために互いに対して摺動可能である。

好適には、吸込開口の間隔は、最小寸法の領域で同一である。

このような吸込面を有する吸込送り台が好適である。

このような吸込面を有する吸込胴が好適である。

このような吸込面を有する印刷機が好適である。

このような吸込面を有するデジタル印刷機が好適である。

考案の格別な利点は、任意の判の寸法における固定が可能であり、その際、その縁領域にまであらゆるシート寸法に、有効化可能な吸込開口が割り当てられている。

本考案によれば、吸込面は、送り台又は胴の表面であってよい。

この構成手段により、ほとんど全てのシートを全面的に吸着して固定することができる。

特にインクジェット印刷ユニットにおける印刷胴に吸込面を使用する場合、シートを全面的に吸着して、これによりインクジェット印刷ユニット対する必要な間隔を維持する必要がある。

そのような印刷胴は、ジェッティング胴とも云われる。

本考案による吸込面を得るために、例えば少なくとも２つの開口を有する金属薄板又は薄片（胴の場合では湾曲された金属薄板又は薄片）が設けられており、金属薄板又は薄片は、それぞれ異なる吸込開口分布を有し、この場合、金属薄板の１枚が不動に配置されており、金属薄板の別の１枚又は２枚が（互いに）摺動可能に配置されていて、特に周パターンを有する１枚が周方向で回動可能に配置されていて、側パターンを有する第２の金属薄板が側方向で摺動可能に配置されている。

第２の実施の形態では、吸込面が、吸込開口を有する不動に配置された１枚のガイド金属薄板と、いわゆるコンビパターンを有する、ガイド金属薄板に対して摺動可能に配置された１枚のスライド金属薄板とを備え、スライド金属薄板は、周方向でも側方向でも摺動可能に配置されている。胴の場合、吸込開口を有する湾曲された金属薄板が設けられており、この金属薄板は、周方向で回動可能であり、側方向で摺動可能に配置されている。

この種の吸込面は、好適には、周方向及び軸方向で有効な吸込面の数を、その都度のシート寸法、つまりシート長さ及びシート幅に適合させることができる。

本考案の実施の形態を図示し、以下に詳説する。

デジタル印刷機の概略断面図である。 吸込空気を用いてシートを固定する送り台を示す図である。 吸込空気を用いてシートを固定する胴区分を示す図である。 印刷胴の概略斜視図である。 出口パターンＡを示す図である。 周パターンＵを示す図である。 側パターンＳを示す図である。 パターンＡ，Ｕ，Ｓの全配置を示す図である。 コンビパターンＫと出口パターンＡとを有する、図２による送り台を示す図である。 コンビパターンＫと出口パターンＡとを有する、図３による胴区分を示す図である。 コンビパターンＫを示す図である。 「最大寸法」における出口パターンに対して所定の位置にあるコンビパターンを示す図である。 「最小シート長さ」「最大シート幅」の位置にあるコンビパターンを示す図である。 「最小寸法」の位置にあるコンビパターンを示す図である。

枚葉印刷機１、特にデジタル印刷機は、枚葉印刷機１にシートを供給するフィーダ２と、デジタル印刷機１から印刷済みのシートを導出するデリバリ４とを備える。シート３に印刷を行う少なくとも１つの印刷ステーション６が設けられている。シートは、フィーダ２から、送り台（フィーダボード）７を介して、送り胴８に引き渡される。送り胴８は、シートを、好適には倍胴型の渡しドラム９に移送する。そこから、シート３は、例えば単胴型の渡しドラム１１を介して、例えば３倍胴型の印刷胴１２に至る。印刷胴１２上で、シートに、インクジェット印刷ユニット１３により印刷が行われる。印刷済みのシート３は、印刷胴１２から特に２倍胴型の渡しドラム１４に引き渡され、そこから、シート３は、例えば単倍型の渡しドラム１６を介して、デリバリ４のチェングリッパ１７に引き渡される。反転運転時、渡しドラム１４は、貯えドラムとして働き、シートの後縁を後置の反転ドラム１８に引き渡す。そこから、シート３は、裏面に印刷を行うために、渡しドラム１９を介して、渡しドラム９に戻し案内され、これにより、シート３は、印刷ユニット６において、裏面に印刷を行うことができる。

印刷胴１２は、特にインクジェット印刷胴として構成されていて、シートを保持するために、機械式又は空気式のグリッパ装置２２を備え、これにより、シートの前縁を固定することができる。シートに作用する保持力並びに印刷胴１２上のシートの平滑で折り目のない姿勢を改善するために、印刷胴１２の周面に、例えば吸込開口２４の態様の追加的な吸込グリッパが設けられている。

吸込開口２４は、図３による印刷胴１２又は図２による送り台の周面上に、それぞれ１つのパターンＡ，Ｕ，Ｓ；Ａ，Ｋ（図５〜図８；図１１〜図１４）で金属薄板又は薄片（フィルム、シート）に配置されている。

搬送すべきシートは、外側パターンＡを有するシート載置面上に載置される。外側パターンＡの吸込開口２４Ａは、均一の面積Ｆを有し均一の間隔Ｘ，Ｙ（Ｘ＝Ｙ＝約５ｍｍ〜１０ｍｍ）をもって列及び行を成して配置されている。吸込開口２４Ａ，２４Ｕ，２４Ｓ，２４Ｋは、実施の形態では、正方形に形成されていて、辺長さＬ（Ｌ＝約０．５ｍｍ〜１ｍｍ）を有する。

個々のパターン窓（吸込開口２４）は、特に任意に矩形、円形又は場合により別の幾何学形状を有してもよい。

出口パターンＡの下側に、周パターンＵを有する薄層のスライダ２７が配置されている。スライダ２７は、印刷胴１２の周方向で摺動可能に支持されている。周パターンＵは、辺長さＬを有し均一な面積Ｆを有する幾つかの吸込開口２４を備える。吸込開口２４は、列及び行を成して配置されている。列の間隔Ｘは、シート搬送方向でみて、同一である。処理すべき最小の縦寸法の内側にある行の間隔は、Ｙである。処理すべき最小の縦寸法の外側にある行の間隔は、Ｚである。間隔Ｚは、Ｙよりも小さい又は大きい（Ｚ≠Ｙ）。

スライダ２７の下側に、側パターンＳを有する下側のスライダ２８が配置されている。下側のスライダ２８は、辺長さＬを有し均一な面積Ｆを有する幾つかの吸込開口２４Ｓを備える。吸込開口２４Ｓは、列及び行を成して配置されている。行の間隔Ｙは、シート搬送方向でみて、同一である。処理すべき最小の横寸法の内側に、シート搬送方向に対して横向きの列の間の間隔Ｘがある（Ｘ＝Ｙ）。処理すべき最小の寸法の外側の間隔Ｖ，Ｗは、均一であるが、間隔Ｘよりも小さい又は大きい（Ｖ＜Ｘ＜Ｗ；又はＶ＞Ｘ＞Ｗ）。この場合、間隔Ｖは、例えば間隔ＷがＸよりも小さい値だけＸよりも大きい。このような構成手段により、側パターンＳの右方又は左方への摺動時に搬送面の中央に対して対称的な吸込域調節が達成される。

図９；図１０による実施の形態では、出口パターンＡの下に単一のコンビパターンＫだけが対角線方向に摺動可能である、又は周方向に回動可能で側方向に摺動可能に配置されている。コンビパターンＫは、図１１によれば、辺長さＬを有し均一の面積Ｆを有する幾つかの吸込開口２４Ｋを備える。吸込開口２４Ｋは、列及び行を成して配置されている。行の間隔Ｙは、シート搬送方向でみて、処理すべき最小の寸法（最小寸法）において、同一である。このことは、最小寸法で、列を成して配置された吸込開口２４Ｋの列間隔にも当てはまる。

シート搬送方向（周方向）でみて、間隔Ｙよりも大きな間隔Ｚを有する穴列が最小寸法の外側に設けられている（Ｚ＞Ｙ）。

側方向でみて、最小寸法の外側に、穴列の間の間隔Ｖ（Ｖ＝Ｘ＋Ｒ）が、別の側では穴列の間隔Ｗ（Ｗ＝Ｘ−Ｒ）があり、ここではＲ＝Ｘ−Ｗ＝Ｖ−Ｘである。

図１２には、出口パターンＡに対するコンビパターンＫの位置が、最大寸法を処理するための「最大寸法」位置で示されている。この場合、全ての吸込開口（穴２４）は、少なくとも部分的に開いている。コンビパターンが今や値「ａ」だけシート搬送方向とは逆方向に摺動させられると、吸込開口２４は、最小寸法の外側で、縦方向で漸次閉じられる（図１３参照）。

図１４に示した値ｂだけコンビパターンＫを側方向に（シート搬送方向に対して横向きに）追加的に摺動させると、吸込開口２４は、最小寸法に至るまで、漸次側方向で閉じられる。

１ 枚葉印刷機
２ フィーダ
３ シート
４ デリバリ
６ 印刷ステーション（印刷ユニット）
８ 送り胴
９ 渡しドラム
１１ 渡しドラム
１２ 印刷胴
１３ インクジェット印刷ユニット
１４ 渡しドラム（貯えドラム）
１６ 渡しドラム（２倍胴型）
１７ チェングリッパ
１８ 反転ドラム
１９ 渡しドラム
２２ グリッパ装置
２３ シート緊張装置
２４ 吸込開口（印刷胴）
２６ シート載置面
２７ スライダ（Ｕ）
２８ スライダ（Ｓ）
２９ スライダ（Ｋ）
Ｌ 辺長さ（２４）
Ａ 出口パターン
Ｕ 周パターン
Ｓ 側パターン
Ｋ コンビパターン
Ｖ 間隔
Ｗ 間隔
Ｘ 間隔
Ｙ 間隔
Ｚ 間隔
ｎ 吸込開口列の数
ａ 摺動（周方向）
ｂ 摺動（側方向）

Claims (7)

1. シートを処理する機械において列及び行を成して配置された複数の吸込開口から成る出口パターンを有するシート載置面上でシートを固定する吸込面であって、
   出口パターン（Ａ）を有するシート載置面（２６）の下側で、列及び行を成して配置された複数の吸込開口（２４Ｋ）から成るコンビパターン（Ｋ）を有する少なくとも１つのスライダ（２９）が設けられており、前記コンビパターン（Ｋ）の前記吸込開口（２４Ｋ）の間隔（Ｖ，Ｗ，Ｚ）が、前記出口パターン（Ａ）の前記吸込開口（２４Ａ）の間隔（Ｘ，Ｙ）に対してそれぞれ異なる大きさを有し、前記出口パターン（Ａ）及び前記コンビパターン（Ｋ）は、有効な前記吸込開口（２４）の数を変更するために互いに対して摺動可能であることを特徴とする、吸込面。
2. シートを処理する機械において列及び行を成して配置された複数の吸込開口から成る出口パターンを有するシート載置面上でシートを固定する吸込面であって、
   出口パターン（Ａ）を有するシート載置面（２６）の下側で、列及び行を成して配置された複数の吸込開口（２４Ｕ，２４Ｓ）を有する１つの周パターン（Ｕ）又は側パターン（Ｓ）をそれぞれ有する２つのスライダ（２７，２８）が設けられており、前記周スライダ（２７）の前記吸込開口（２４Ｕ）の間の間隔（Ｚ）及び前記側スライダ（２８）の前記吸込開口（２４Ｓ）の間の間隔（Ｖ，Ｗ）は、前記出口パターン（Ａ）の間隔（Ｘ，Ｙ）に対してそれぞれ異なる大きさを有し、前記出口パターン（Ａ）、前記周パターン（Ｕ）及び前記側パターン（Ｓ）は、有効な前記吸込開口（２４）の数を変更するために互いに対して摺動可能であることを特徴とする、吸込面。
3. 前記吸込開口（２４，２４Ｕ，２４Ｓ，２４Ｋ）の間隔（Ｘ，Ｙ）は、最小寸法の領域で同一である、請求項１又は２記載の吸込面。
4. 請求項１から３までのいずれか１項記載の吸込面を有する吸込送り台。
5. 請求項１から３までのいずれか１項記載の吸込面を有する吸込胴。
6. 請求項１から３までのいずれか１項記載の吸込面を有する印刷機。
7. 請求項１から３までのいずれか１項記載の吸込面を有するデジタル印刷機。

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