JP3191897U - スライドファスナ - Google Patents

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Abstract

【課題】スライドファスナの止具がエレメント列に馴染んで一体化し、エレメントとともに高い意匠性を持つスライドファスナを提供する。【解決手段】左右一対のテープ部材16の長手方向に沿って、対向する側の縁部16aに、交互にそれぞれ配置された一対のエレメント列15を備える。エレメント列15のエレメント14は、テープ部材16の表面16cに配置される意匠部34と、テープ部材16の裏面に配置され隣り合うエレメント14と噛合する噛合部を有する。一対のエレメント列15には、噛合部を互いに噛合させるスライダ18を備え、エレメント列15の端部に、スライダ18の摺動を止める止具44,46を有する。意匠部34は、テープ部材16の表面16c側から見て、テープ部材16の長手方向と直交する幅方向に長軸を有する略長円形状である。止具44,46の表面側の意匠部48は、エレメント14の意匠部34と同様の外観を有している。【選択図】図1

Description

この考案は、エレメントが噛合時にチェーン状に連結され、エレメント列の端部にはスライダの抜け落ちを防ぐ止具が設けられているスライドファスナに関する。
従来、一対のエレメントがスライダにより噛合されるスライドファスナには、スライダの抜け落ちを防止し、エレメントの噛合状態を維持する止具が用いられている。例えば、特許文献1に開示されたスライドファスナは、スライドファスナのエレメント列の一端に、テープ部材に配置された下止と、エレメント列の他端に配置された一対の上止とを備え、下止または上止に装飾部品を取り付けて装飾を施したものである。また、特許文献2に開示されたスライドファスナは、スライドファスナのエレメント列の一端に、テープ部材に配置された止部と、止部に装着される装飾部材が設けられているものである。
また、スライドファスナにはいろいろな形状のものがあり、例えば特許文献3のスライドファスナは、噛合時にエレメントが1列に並んで外観がチェーン状となるものである。このスライドファスナのエレメントは、テープ部材の表側に配置される意匠部と、テープ部材の側縁側に位置し、隣り合うエレメントと噛合する噛合部とを有する。意匠部は、長円形状でテープ部材の厚み方向の断面形状は半球状に形成されている。そして、左右一対のエレメントが噛合した状態で、複数個のエレメントは、テープ部材の縁部に沿って同形状の長円形状で厚み方向に半球状の意匠部が一列にチェーン状に並んで位置する。
再表2012/049736号公報 再表2012/043047号公報 再表2011/039868号公報
上記背景技術の場合、特許文献1と特許文献2に開示されたスライドファスナおよびその止具は、その止具に装飾を施して目立たせるようにしたものであり、エレメントとの外観上の相違が大きく一体感がなく、止具を目立たせたくない用途には適さないものである。また、特許文献3は、ファスナエレメントの形状に特徴があるが、止具に関しては開示していないものである。
この考案は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、止具がエレメントに似た形状に形成され、止具がエレメント列に馴染んで一体化し、エレメントとともに高い意匠性を持つスライドファスナを提供することを目的とする。
本考案は、左右一対のテープ部材と、前記テープ部材の長手方向に沿って前記テープ部材が対向する側の縁部に交互にそれぞれ配置された複数のエレメントからなる一対のエレメント列とを備え、前記エレメントは、合成樹脂製であり前記テープ部材に射出成形されて取り付けられ、前記テープ部材の表面に配置される意匠部と、前記テープ部材の裏面に配置され隣り合う前記エレメントと噛合する噛合部とが設けられ、前記一対のエレメント列には、通過により前記エレメントの前記噛合部を互いに噛合するスライダが摺動可能に取り付けられ、前記テープ部材の前記エレメント列の端部に、前記スライダの摺動を止める止具が設けられ、前記止具も、合成樹脂製であり前記テープ部材に射出成形されて取り付けられ、前記止具は、前記テープ部材の表面に配置される意匠部と、前記テープ部材の裏面に配置される裏部が設けられ、前記意匠部は、前記テープ部材の表面側から見て、前記テープ部材の長手方向と直交する幅方向に長軸を有する略長円形状に形成され、前記止具の前記意匠部と前記裏部は、少なくとも一方が前記スライダに当接して通過を止めるものであり、前記止具の前記意匠部は、前記エレメントの前記意匠部と同様の外観を有しているスライドファスナである。
前記意匠部は、前記テープ部材の厚み方向の断面形状が、全体的に湾曲した略半球状に形成されている。これにより、左右一対の前記エレメントが噛合した状態で、複数個の前記エレメントは前記テープ部材の縁部に沿って前記意匠部が一列に並べられて配置される。
前記止具の前記意匠部は、前記テープ部材の表面からの最大高さが前記エレメントの前記意匠部のそれよりも高く設けられ、前記止具の前記裏部は、前記テープ部材の裏面からの最大高さが前記エレメントの前記噛合部のそれよりも相対的に高く設けられ、前記スライダが前記止具に当接して通過を止められる時、前記止具の前記裏部に先に当接し、更に通過する方向に力を加えると前記止具が前記テープ部材付近を中心として回転し前記意匠部が前記スライダ側に傾いて当接し、前記スライダの通過を止めるものである。
前記止具のうち前記テープ部材の表面からの最大高さは、前記止具のうち前記テープ部材の裏面からの最大高さよりも小さい。前記止具の前記裏部の下面には、前記テープ部材の裏面に対して略平行な平面部が設けられている。
前記止具のうち少なくとも一方は、一対のテープ部材の一方のテープ部材の側縁にのみ固着された上止具であって、前記上止具は他方のテープ部材の一端に設けられた上端のエレメントに向けて一方のテープ側縁から延設されており、前記上止具のうち、前記最外端エレメントと対向する面には、前記テープ部材の厚み方向に平行な溝部が形成され、前記溝部の底部には、前記上止具を射出成形する際の金型のゲート部分のランナー痕が位置するものである
前記止具は、前記一対のエレメント列を互いに噛合させて一対のテープ部材の縁部同士を隣接して閉じた状態で、一対のテープ部材の縁部にまたがって射出成形されて取り付けられている下止具である。
本考案のスライドファスナは、スライダを止める止具がエレメントに似た形状に形成され、一対のエレメント列が噛合した状態で、一列にチェーン状に並べられて配置された延長線上に止具が位置し、止具がエレメント列に馴染んで一体化しエレメント列の特徴ある外観を生かし高い意匠性を持つことができる。さらに、止具は、表から見えない裏部がエレメントの裏側の部分よりも厚く形成され、スライダが確実に当接しスライダの抜け落ちを防ぐことができ、表側の意匠部は、エレメントよりわずかに高いだけの形状であり、違和感がない。
この考案の一実施形態のスライドファスナの正面図である。 この実施形態のスライドファスナの一対のエレメント列を途中まで開いた状態を示す正面図(a)と背面図(b)である。 この実施形態のスライドファスナのエレメントの斜視図である。 この実施形態のスライドファスナのエレメントの斜視図である。 この実施形態のスライドファスナの横断面図である。 この実施形態のスライドファスナの縦断面図である。 この実施形態のスライドファスナの部分破断横断面図(a)と、右側面図(b)である。 この実施形態のスライドファスナの縦断面図である。
以下、この考案の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図8はこの考案の一実施形態を示すもので、この実施形態のスライドファスナ10は、例えば衣服やカバン等の開口部を開閉自在に閉じるものである。特に、繰り返しスライドファスナ10を開閉する場所に使用される。
スライドファスナ10は、複数のエレメント14から成るエレメント列15が、テープ部材16の長手方向に沿う一方の縁部16aに配置されたファスナストリンガを有し、各ファスナストリンガのエレメント列15がスライダ18により互いに噛合すると、各エレメント14がチェーン状に一列に連結されるものである。
なおここで、本考案で説明する上下方向とは、スライダ18が摺動する方向であって、スライダ18によってエレメント列15が閉じる方向を上、開く方向を下とし、図1においては紙面の上下方向である。また、本考案で説明する幅(左右)方向とは、長手方向と交差する方向、かつ一対のテープ部材16からなるファスナテープの周面(表面あるいは裏面)に沿った方向であって、図1においては紙面左右方向である。また、本考案で説明する表裏方向とは、長手方向と幅方向いずれにも交差する方向であって、テープ部材16の表面16c側を表方向、裏面16d側を裏方向とし、図1においては紙面上表裏方向である。なお、表裏方向は、エレメント14の厚さ方向とも一致する。
ここで、スライドファスナ10のエレメント14について、図3、図4に基づいて説明する。エレメント14は、たとえば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート等の合成樹脂を用いて、テープ部材16の縁部16aに射出成形されている。エレメント14は、テープ部材16の表面16c側に配置される意匠部34と、テープ部材16の側縁部から裏面側に配置され、隣り合うエレメント14と噛合する噛合部36が設けられており、意匠部34、噛合部36ともにテープ部材16の側縁部から相手側のテープ部材16に向けて膨出するように延設部37が設けられている。意匠部34と噛合部36の間には、テープ部材16の縁部16aに射出成形されて形成されたテープ固定溝38が設けられている。意匠部34と噛合部36の間の、テープ固定溝38と反対側、すなわち延設部37には、相手側のテープ部材16の縁部16aを収納する断面略U字状のテープ収納溝40がテープ部材16の長手方向に沿って形成されている。
意匠部34は、テープ部材16の表面16c側から見て、テープ部材16の長手方向と直交する幅方向に細い略長円形状に形成され、テープ部材16の長手方向及び長手方向と直交する幅方向に対称な形状である。意匠部34の、テープ部材16の厚み方向の断面形状は、全体的に湾曲した略半球状に形成されている。これにより、左右一対のエレメント14が噛合した時、複数個のエレメント14はテープ部材16の縁部16aに沿って同形状の意匠部34が一列にチェーン状に並べられて配置される。なお、ここで言う左右一対のエレメント14が一列に並べられた時とは、全てのエレメント14の幅方向の側縁が、長手方向に一直線となるように配列されている状態である。
噛合部36は、意匠部34の表面からの厚さ(高さ)よりも薄い平坦な板状に形成される。噛合部36は、テープ部材16の縁部16aに取り付けられるテープ固定溝38側である基部36aと、基部36aから相手側のテープ部材16に向けて延設されテープ収納溝40が形成される噛合頭部36bと、基部36aと噛合頭部36bの間に形成され長手方向における間隔が基部36aと噛合頭部36bの長手方向における間隔よりも狭い首部36cが設けられている。噛合頭部36bは意匠部34の略長円形状を半分に分割した形状であり、首部36cの、噛合頭部36b側は一対の係合部42となり、係合部42は、テープ収納溝40の挿通方向に対して略平行に形成された平面である。係合部42の先端部分とそれに連続する噛合頭部36bの一部は、意匠部34の周縁部からわずかに突出されている。
スライドファスナ10の、エレメント列15の上下方向の端部には、図1、図2に示すように、スライダ18の摺動を止めてスライドファスナ10をエレメント列15から外れないように規制する止具である下止具44と上止具46が設けられている。
スライダは、上翼板20と下翼板22と、上翼板20と下翼板22とを連結する図示しない連結柱を備える。また上翼板20と下翼板22の左右側縁には一対のフランジが互いの方向に向けて突出しており、上翼板20と下翼板22の各フランジ間にはテーブ部材16を挿通可能な隙間を備えている。連結柱は、上下翼板20、22のテープ長手方向上端を連結しており、上翼板20と下翼板22との間に略Y字状のエレメント案内路が形成されている。
また上翼板20には、引手21が備えつけられており、この引手21を操作することにより、エレメント案内通路を通る隣合うエレメント14同士を噛合、噛合解除することができる。なお、各エレメント14は、図6に示すとおり、意匠部34が上翼板20側、噛合部36が下翼板22側となるように挿通されている。
下止具44は、エレメント列15の下側の端部に、一番下のエレメント14aとはわずかな間隔を開けて取り付けられ、一対のエレメント列15を互いに噛合させた状態で、一対のテープ部材16の縁部16a同士を閉じた状態で固定されており、一般的には下止具といわれる。下止具44は、エレメント14と同じ材料の合成樹脂を使用して射出成形により形成され、図5、図6に示すようにテープ部材16の表面16cに配置される意匠部48と、テープ部材16の裏面16dに配置される裏部50が設けられている。意匠部48と裏部50の間には、テープ部材16の縁部16aに射出成形される際にテープ固定溝52が左右に一対、テープ部材16の長手方向に沿って貫通して形成されている。
下止具44の意匠部48は、テープ部材16の表面16cから見て、エレメント14の意匠部34とほぼ同じ形状で、テープ部材16の長手方向と直交する幅方向に細い略長円形状に形成され、テープ部材16の長手方向と直交する幅方向に対称な形状である。これにより、左右一対のエレメント14が噛合し、複数個のエレメント14の意匠部34が一列にチェーン状に並べられて配置された延長線上に位置し、下止具44の意匠部48も意匠部34と同形状であるためエレメント列15に馴染んで一体化する。
下止具44の幅方向の最大寸法はエレメント14の幅方向の最大寸法よりもわずかに大きい。しかし、下止具44の幅方向中心軸は、一列に並んだエレメント列15の幅方向中心軸と同一軸をとるために、エレメント列15に馴染んで一体化する。
意匠部48のテープ部材16の厚み方向の断面形状は、エレメント14の意匠部34と同様に、全体的に湾曲した略半球状に形成され、幅方向の中心部分におけるテープ部材16の表面からのエレメント14の高さが、最大高さとなるように設定されている。下止具44の裏部50は、意匠部48と同じ略長円形状であり、湾曲している略半球状の幅方向中心部分は、テープ部材16の裏面からのエレメント14の高さが最大高さとなるように設定されており、裏部の下面は、テープ部材16の裏面16dに対して平行な平面部53が設けられている。
下止具44の、テープ部材16表面16cから意匠部48の一番高いところまでの長さa(最大高さ)は、図6に示すように、テープ部材16表面16cからスライダ18の上翼板20側の内側面18aまでの長さcよりもΔa長くなるように設けられている。下止具44の、テープ部材16裏面16dから裏部50の一番高いところつまり平面部53までの長さb(最大高さ)は、テープ部材16裏面16dからスライダ18の下翼板22側の内側面18bまでの長さdよりもΔb長くなるように設けられている。なおΔbとΔaの関係は、Δb>Δaとなっている。
上止具46は、図1,図2に示すように、テープ部材16の一方のエレメント列15の上側の端部に取り付けられたもので、一対のエレメント列15のうち上から2番目となるエレメント14bを有するテープ部材16に設けられている。すなわち、上止具46は、一方のテープ部材16の側縁にのみ固着され、上止具46は他方のテープ部材の上端にあるエレメント14に向けて一方のテープ部材16の側縁から延設されている。
上止具46は、上から2番目、すなわち上止具46が取り付けられた側のテープ部材16の上端となるエレメント14bとはわずかな間隔を開けて取り付けられている。そして、エレメント列15を互いに噛合させてエレメント列15の上端部付近にスライダ18が位置し、スライダ18の上端部から噛合されないエレメント14b,14cが見えた状態で、一番上端に位置するエレメント14cと同じ高さに並ぶものである。
上止具46は、エレメント14と同じ材料の合成樹脂を使用して射出成形により形成され、図7、図8に示すようにテープ部材16の表面16cに配置される意匠部54と、テープ部材16の裏面16dに配置される裏部56が設けられている。意匠部54と裏部56の間には、テープ部材16の縁部16aに射出成形される際にテープ固定溝58が、テープ部材16の長手方向に沿って貫通して形成されている。
上止具46の意匠部54は、テープ部材16の表面16cから見て、エレメント14の意匠部34とほぼ同形状で、テープ部材16の長手方向と直交する幅方向に細い略長円形状に形成され、テープ部材16の長手方向及び長手方向と直交する幅方向に対称な形状である。これにより、左右一対のエレメント14が噛合して上端部にスライダ18が来たとき、スライダ18の上端部からエレメント14cと止具46が同じ高さに左右に位置し、エレメント列15に馴染んで一体化する。左右一対のエレメント14が開かれて図2に示す状態でも、止具46はエレメント列15のエレメント14と同じに見えて、違和感がなくすっきりする。
意匠部54のテープ部材16の厚み方向の断面形状は、エレメント14の意匠部34と同様に、全体的に湾曲した略半球状に形成される。上止具46の裏部56も、同様に全体的に湾曲した略半球状に形成される。意匠部54の、テープ部材16表面16cから意匠部54の一番高いところまでの長さe(最大高さ)は、図8に示すように、テープ部材16表面16cからスライダ18の上翼板20側の内側面18aまでの長さgよりもΔe長くなるように設けられている。上止具46の裏部56の、テープ部材16裏面16dから裏部56の一番高いところまでの長さh(最大高さ)は、テープ部材16裏面16dからスライダ18の下翼板22の内側面18bまでの長さh(最大高さ)よりもΔf長くなるように設けられている。なおΔeとΔfの関係は、Δf>Δeとなっている。
上止具46の、テープ部材16が取り付けられた側面と反対側の側面、すなわち一対のエレメト列15のうち、最も上端のエレメントと対向する面には、球面である側面の一番突出した部分に、テープ部材16の厚み方向に平行な溝部60が形成されている。溝部60の底部には、上止具46を射出成形する際の金型のゲート部分のランナー痕がある。
ランナー痕は、金型のランナーを除去した部分であり、溝部60の底面に対して凹部あるいは、凸部58となっている。ランナー痕の凸部58の高さは溝部60の深さよりも低く、溝部60内に収容される。このような構成とすることで、ランナー痕が人の肌や衣服に引っかかる虞が少ないため、人の肌を傷つけることがなく、また、衣服を引っ掛けてしまうことを防止する。
次に、スライドファスナ10の噛合方法について図1に基づいて説明する。スライドファスナ10は、一対のテープ部材16の縁部16aに各エレメント14同士が1個分の間隔を各々あけて複数個が配置され、一対のテープ部材16ではエレメント14が互い違いに対向している。各エレメント14は、他方のテープ部材16に向かってテープ収納溝40が開口し、反対側に係合部42が位置している。そして、一対のテープ部材16をスライダ18により互いに斜めにしながら近づけると、テープ収納溝40に他方のテープ部材16の縁部16aが嵌合され、係合部42に他方のテープ部材16のエレメント14の係合部42が対面して重なるように位置する。そして、スライダ18が通過して一対のテープ部材16が互いに平行になり、エレメント14の係合部42同士が平行に当接して、噛合状態となる。噛合状態では、テープ部材16の表面16cから見た時、エレメント14の意匠部34がわずかな隙間を有してチェーン状に連結されている。連続する意匠部34同士は、わずかな隙間を有して離間し、また意匠部34が略長円形状に形成されているため、スライドファスナ10が噛合した状態でいずれかの方向に湾曲させても、隣り合う意匠部34同士が干渉することなく、自由に湾曲し、柔軟性が高いものとなる。噛合部36及び収納溝40は平坦に形成され、また噛合頭部36bは意匠部34と同様の略長円形状に形成されるため、互いに干渉せず、円滑に湾曲する。
スライドファスナ10は、各エレメント14が噛合された状態において、一方のテープ部材16側のエレメント列15の長手方向中心線が、他方のテープ部材16側のエレメント列15の長手方向中心線と一致する。つまり、この実施形態のように意匠部34が左右対称な形状である場合、スライドファスナ10のエレメント14が噛合されると、一方のテープ部材16の意匠部34と他方のテープ部材16の意匠部34とが幅方向において同位置となるため、エレメント列15が1本のライン上に配置されたようになる。下止具44は、1本のライン上に配置されたエレメント列15の下端部に連続して位置し、違和感がない。上止具46は、一方のエレメント列15の上端部に連続して位置し、違和感がない。スライダ18を下方にスライドさせてスライドファスナ10を開くときは、エレメント列15の下端部で、スライダ18の下翼板22が下止具44の裏部50に当接して止まり、抜け落ちることがない。スライダ18が裏部50に当接してからさらに下方へ向かって力を加えると、下止具44の裏部50が押されてテープ部材16付近を中心として回転し意匠部48がスライダ18側に傾いて当接し、スライダ18の上翼板20が下止具44の意匠部48にも当接して確実に止まる。
また、スライドファスナ10は、各エレメント14が噛合された状態で、スライダ18が上端部付近に位置し、スライダ18から一番上のエレメント14cが見えるが、このエレメント14cと対称な位置に上止具46が見えて、違和感がない。スライダ18を上方にスライドさせるときは、エレメント列15の上端部で、スライダ18の下翼板22が上止具46の裏部56に当接して止まり、抜け落ちることがない。スライダ18が裏部56に当接してからさらに上方へ向かって力を加えると、上止具46の裏部56が押されてテープ部材16付近を中心として回転し、スライダ18の上翼板20が上止具46の意匠部54にも当接して確実に止まる。
この実施形態のスライドファスナ10によれば、下止具44と上止具46がエレメント列15の端部に各々取り付けられ、下止具44と上止具46がスライダ18の動きを止めてスライドファスナ10からスライダ18が抜け落ちることを確実に防ぎ、エレメント14の噛合状態を確実に維持することができる。下止具44と上止具46は、デザイン性があり、且つ球形状であるため鋭利な部分がなく、肌に当たっても痛くない。しかも、下止具44と上止具46はテープ部材16に直接射出成形され、簡単で確実に強い強度で取り付けることができる。
下止具44と上止具46は、意匠部48、54がエレメント14の意匠部34と似た形状に設けられ、エレメント列15に並べられた時にエレメント14に見えて、違和感がなく、外観が良好となる。下止具44と上止具46の、テープ部材16表面16cから見えない裏部50,56が、エレメント14の噛合部36よりテープ部材16の厚み方向に長いため、確実にスライダ18に当接するが、テープ部材16の表面16cから見た状態ではエレメント14と同じに見え、下止具44と上止具46はエレメント14よりわずかに高い形状であり、違和感がない。また、下止具44は一対のエレメント列15が噛合したとき一列にチェーン状に並べられて配置された延長線上に位置し、エレメント列15に馴染んで一体化しエレメント列15の特徴ある外観を生かし高い意匠性を持つことができる。上止具46は、左右一対のエレメント14が噛合して上端部にスライダ18が来たとき、スライダ18の上端部からエレメント14cと同じ高さに位置し、エレメント列15に馴染んで一体化し、エレメント列15のエレメント14と同じに見えて、違和感がなくすっきりする。
その他この実施形態のスライドファスナ10は、スライダ18は、下止具44と上止具46の裏部50,56に当接して止まるが、スライダ18を進める方向に更に強い力がかかると下止具44と上止具46が傾いて意匠部48,54がスライダ18に当接して確実に止めることができる。
下止具44の裏部50には平面部53が設けられ、平面部53により裏部50の高さが少し低くなり、スライドファスナ10を取り付けた衣服等を着用するときに裏部50が身体に当接しても痛くないように工夫されている。
なお、本考案のスライドファスナは、上記実施の形態に限定されるものではなく、各部材の形状や数等、適宜変更可能である。例えば、1本のスライドファスナのうち、下端部にこの考案の上下の止具が設けられ上端部に異なる止具が設けられたものでもよい。また、上端部にこの考案の止具が設けられ下端部に異なる止具が設けられたものでも良い。スライドファスナのエレメントの形状は適宜変更可能であり、止具の意匠部、エレメントの形状に合わせて適宜変更するものである。
10 スライドファスナ
14 エレメント
16 テープ部材
18 スライダ
34,48,54 意匠部
36 噛合部
42 係合部
44,下止具
46 上止具
50,56 裏部
53 平面部
58 凹凸部
60 溝部

Claims (7)

  1. 左右一対のテープ部材(16)と、前記テープ部材(16)の長手方向に沿って前記テープ部材(16)が対向する側の縁部(16a)に交互にそれぞれ配置された複数のエレメント(14)からなる一対のエレメント列(15)とを備え、
    前記エレメント(14)は、合成樹脂製であり前記テープ部材(16)に射出成形されて取り付けられ、前記テープ部材(16)の表面(16c)に配置される意匠部(34)と、前記テープ部材(16)の裏面(16d)に配置され隣り合う前記エレメント(14)と噛合する噛合部(36)が設けられ、
    前記一対のエレメント列(15)には、通過により前記エレメント(14)の前記噛合部(36)を互いに噛合するスライダ(18)が摺動可能に取り付けられ、
    前記テープ部材(16)の前記エレメント列(15)の両端部に、前記スライダ(18)の摺動を止める止具(44,46)が各々設けられ、
    前記止具(44,46)は、合成樹脂製であり前記テープ部材(16)に射出成形されて取り付けられ、前記止具(44,46)は、前記テープ部材(16)の表面(16c)に配置される意匠部(48,54)と、前記テープ部材(16)の裏面(16d)に配置される裏部(50,56)が設けられ、
    前記意匠部(34,48,54)は、前記テープ部材(16)の表面(16c)側から見て、前記テープ部材(16)の長手方向と直交する幅方向に長軸を有する略長円形状に形成され、
    前記止具(44,46)の前記意匠部(48,54)と前記裏部(50,56)は、少なくとも一方が前記スライダ(18)に当接して通過を止めるものであり、前記止具(44,46)の前記意匠部(48,54)は、前記エレメント(14)の前記意匠部(34)と同様の外観を有していることを特徴とするスライドファスナ。
  2. 前記意匠部(34、48、54)は、前記テープ部材(16)の厚み方向の断面形状が、全体的に湾曲した略半球状に形成され、
    左右一対の前記エレメント(14)が噛合した状態で、複数個の前記エレメント(14)は前記テープ部材(16)の縁部(16a)に沿って前記意匠部(34,48,54)が一列に並べられて配置されている請求項1記載のスライドファスナ。
  3. 前記止具(44,46)の前記意匠部(48,54)は、前記テープ部材(16)の表面(16c)からの最大高さが前記エレメント(14)の前記意匠部(34)のそれよりも高く設けられ、前記止具(44,46)の前記裏部(50,56)は、前記テープ部材(16)の裏面(16d)からの最大高さが前記エレメント(14)の前記噛合部(36)のそれよりも相対的に高く設けられ、前記スライダ(18)が前記止具(44,46)に当接して通過を止められる時、前記止具(44,46)の前記裏部(50,56)に先に当接し、更に通過する方向に力を加えることにより前記意匠部(48,54)が前記スライダ(18)側に傾いて当接し、前記スライダ(18)の通過を止める請求項1記載のスライドファスナ。
  4. 前記止具(44、46)のうち前記テープ部材(16)の表面(16c)からの最大高さは、前記止具(44、46)のうち前記テープ部材(16)の裏面(16d)からの最大高さよりも小さい請求項3記載のスライドファスナ。
  5. 前記止具(44)の前記裏部(50)の下面には、前記テープ部材(16)の裏面(16d)に対して略平行な平面部(53)が設けられている請求項1記載のスライドファスナ。
  6. 前記止具(44、46)のうち少なくとも一方は、一対のテープ部材の一方のテープ部材の側縁にのみ固着された上止具(46)であって、前記上止具(46)は他方のテープ部材の一端に設けられた上端のエレメントに向けて一方のテープ側縁から延設されており、
    前記上止具(46)のうち、前記最外端エレメントと対向する面には、前記テープ部材(16)の厚み方向に平行な溝部(60)が形成され、前記溝部(60)の底部には、前記上止具(46)を射出成形する際の金型のゲート部分のランナー痕(58)が位置する請求項1乃至5のいずれか記載スライドファスナ。
  7. 前記止具は、前記一対のエレメント列(15)を互いに噛合させて一対のテープ部材(16)の縁部(16a)同士を隣接して閉じた状態で、一対のテープ部材(16)の縁部(16a)にまたがって射出成形されて取り付けられている下止具(44)である請求項1乃至5のいずれか記載のスライドファスナ。
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