JP3186619B2 - 内燃機関点火用回路装置および内燃機関点火用半導体装置 - Google Patents

内燃機関点火用回路装置および内燃機関点火用半導体装置

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JP3186619B2
JP3186619B2 JP33651696A JP33651696A JP3186619B2 JP 3186619 B2 JP3186619 B2 JP 3186619B2 JP 33651696 A JP33651696 A JP 33651696A JP 33651696 A JP33651696 A JP 33651696A JP 3186619 B2 JP3186619 B2 JP 3186619B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング手段
によりイグニッションコイルの一次電流を断続させた際
に二次側に生ずる高電圧により点火プラグに火花を発生
させる自動車等のエンジン点火用イグニッション回路と
それに用いられるパワー半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6にエンジン点火用イグニッション回
路の従来例を示す。図6において、エンジン点火用イグ
ニッション回路は、イグニッションコイル102の一次
巻線にバッテリ101によって流れる電流をバイポーラ
・ダーリントントランジスタ103(スイッチング手
段)しゃ断した際、二次巻線に発生する高電圧によ
ってスパークプラグ(点火プラグ)を火花放電させ、内
燃機関を駆動する。
【0003】更にこの回路の細部について説明すると、
バイポーラ・ダーリントントランジスタ103のエミッ
タ端子側に抵抗106が接続されて電流制限のための主
回路電流検出が行われる。この抵抗106については特
公昭55−3538号公報の図1及びUSP35875
51号のFig3にて公知である。また電流制限回路と
して、バイポーラ・ダーリントントランジスタ103の
ベースと主回路電流検出抵抗106の接地側間にバイポ
ーラ・ダーリントントランジスタ103のベース電流を
分流するためのトランジスタ104が設けられている。
そのトランジスタ104のベース端子は抵抗111を介
して主回路電流検出抵抗106とバイポーラ・ダーリン
トントランジスタのエミッタ端子との接続点に接続され
ている。イグニションコイル102の一次巻線を流れる
負荷電流はバイポーラ・ダーリントントランジスタ10
3を通して主回路電流検出抵抗106に流れる。この電
流で生じた主回路電流検出抵抗106の電圧降下が約
0.6V以上になると、この主回路電流検出抵抗106
と接続しているトランジスタ104のベース・エミッタ
間電圧も約0.6V以上となり、トランジスタ104が
動作してバイポーラ・ダーリントントランジスタ103
のベース電流の一部をトランジスタ104に分流する。
このトランジスタ104への分流によりバイポーラ・ダ
ーリントントランジスタ103のベース電流が減少する
と負荷電流であるコレクタ電流も減少する方向に働く
が、イグニッションコイル102は大きなインダクタン
スを持つ負荷のため、負荷電流は流れ続けようとしてバ
イポーラ・ダーリントントランジスタ103のコレクタ
・エミッタ間電圧を上昇させ、結果として、負荷電流
(=コレクタ電流)は一定の値となり主回路電流検出抵
抗106の電圧降下は一定に保たれる(所謂電流制限動
作が働く)。
【0004】ところで、抵抗111とコンデンサ112
は前述特許に開示されていないが、公知技術であるとこ
ろの電流制限時の電流発振抑制用である。また、抵抗1
07,108とトランジスタ105とから成る駆動回路
109は、バッテリ101の電圧を駆動回路電源とし、
トランジスタ105がオフ状態である時にバイポーラ・
ダーリントントランジスタ103に抵抗108と107
で制限されたベース電流が流れるようにしたものであ
る。但し、駆動回路はこれに限らない。
【0005】更に、バイポーラ・ダーリントントランジ
スタ103のコレクタ端子とベース端子間にツェナダイ
オード110を接続している。このツェナーダイオード
110の働きを次に説明する。バイポーラ・ダーリント
ントランジスタ103のベース電流が除去されオフ状態
に移行した時、イグニッションコイル102からバイポ
ーラ・ダーリントントランジスタ103に過電圧が加わ
る。この時、バイポーラ・ダーリントントランジスタの
主端子間耐圧より低めに耐圧が設定されたツェナダイオ
ード110により、ツェナダイオード110に逆電流が
流れる。この逆電流は一部がバイポーラ・ダーリントン
トランジスタ103のベース電流となり、バイポーラ・
ダーリントントランジスタ103のコレクタ・エミッタ
間電圧は略ツェナダイオード110の耐圧にクランプさ
れる。これによりバイポーラ・ダーリントントランジス
タ103は過電圧から保護される。またこのときイグニ
ッションコイルから放出される電荷のほとんどはバイポ
ーラ・ダーリントントランジスタ103のコレクタ電流
として放出される。このツェナダイオード110につい
てはUSP4030469号にて公知である。またMO
Sゲート構造トランジスタに対するツェナダイオードの
製造方法の例がUSP5115369号に開示されてい
る。
【0006】尚、前記ツェナダイオード110の代わり
にコンデンサを用いた例が実公昭55−48132号公
報に開示されており、イグニッションコイルと直列に接
続されたトランジスタの保護用として示されている。図
6の回路でバイポーラ・ダーリントントランジスタ10
3が電流制限動作する前後のコレクタ・エミッタ間電圧
とコレクタ電流波形を図2に示す。図2の波形におい
て、紙面向かって左側の位置でコレクタ・エミッタ間電
圧が16Vより急激に降下し約1Vになるタイミング
は、バイポーラ・ダーリントントランジスタ103に図
示されていないベース電流が供給された時期と一致して
いる。その後コレクタ電流は電源電圧とイグニッション
コイルのインダクタンスにより決まる変化量(単位時間
当たりのコレクタ電流変化量dic/dt=電源電圧値
/イグニッションコイルインダクタンス値)で推移する
が、前記従来の技術で述べた動作により、コレクタ電流
が一定値となる電流制限動作に至る。またコレクタ電流
を制限している間のコレクタ・エミッタ間電圧値は、電
源電圧値から主回路の抵抗成分(主にイグニッションコ
イル抵抗)による電圧降下を差し引いた値となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上は、イグニッショ
ンコイル電流を制御する素子にバイポーラ・ダーリント
ントランジスタを適用した場合であるが、例えば、図6
の駆動回路109のトランジスタ105と抵抗108を
除去し、直接5V系論理素子で広い温度範囲(−40〜
150℃)で前述の機能を達成しようとした場合、バイ
ポーラ・ダーリントントランジスタの電流増幅率特性に
も依存するが、20〜50mAの通電能力を有する大容
量の5V系論理素子が必要となる。
【0008】トータルシステムの小型化のために前述の
5V系論理素子による駆動電流を1桁以上小さな値にす
るためには、イグニッションコイル電流を制御する素子
に、電圧駆動型のMOSゲート構造トランジスタを採用
すれば容易に達成できる。現状のMOSゲート構造トラ
ンジスタ(パワーMOSFET及びIGBT)を図6の
バイポーラ・ダーリントントランジスタに置き換えた場
合、図3に示すように電流制限開始時にドレイン電圧が
急激に上昇する過程において、ドレイン・ソース間電圧
が電源電圧以上の高い電圧となり、しかも減衰波形では
あるが大きく振動するという現象が生ずる。図3は振動
現象を示す電圧波形と電流波形である。同図は250V
耐圧、5V駆動MOSFETでイグニッションコイル電
流を制御した場合のドレイン電圧とドレイン電流(イグ
ニッションコイル電流)波形である。そこで、図6の抵
抗111とコンデンサ112容量値の最適化や、図6に
示すトランジスタ104のベース信号に対する出力信号
との割合(ゲインあるいは増幅率)を低下させる方策な
どが考えられるが、これらではコレクタ電流が一定とな
った時点で導入される電流発振を抑制するためには効果
はあるが、前記の振動現象を防止することには役に立た
ない。
【0009】そして、図3に示すドレイン電圧波形の振
動は、次の課題を生ずる。 (1)イグニッションコイルの高圧側(二次巻線)に、
振動するコレクタ電圧に比例した電圧が誘起し、予定外
のタイミングでスパーク・プラグに火花が飛ぶ恐れが生
ずる。 (2)イグニッションシステムの動作状況を監視するた
めにドレイン電圧をモニタする回路を付加する場合、電
流制限開始直後のドレイン電圧の振動は弊害になる。 (3)このドレイン電圧波形の振動は、電流制限動作全
期間の波形振動につながる恐れがある。
【0010】一方、バイポーラ・ダーリントントランジ
スタにおいて、MOSゲート構造トランジスタのように
電流制限開始直後のコレクタ電圧振動現象が極微量にお
さまる理由は、横軸がコレクタ電圧、縦軸がコレクタ電
流で表される出力特性がMOSゲート構造トランジスタ
と大幅に異なる点にある。図4は、現在自動車点火回路
に実用化されているバイポーラ・ダーリントントランジ
スタの出力特性であり、このトランジスタを用いた動作
波形図が図2である。一方図5が、図3の波形をもたら
すMOSゲート構造トランジスタ(ここではMOSFE
T)の出力特性図である。勿論、IGBTでもMOSF
ETと類似した出力特性となる。図4と図5の特性を比
較して大幅に異なる点は、コレクタ電圧が約2V以上で
のコレクタ電圧の増加によるコレクタ電流の変化量であ
る。バイポーラ・ダーリントントランジスタの変化量の
方が大きいことが判る。
【0011】バイポーラ・ダーリントントランジスタで
コレクタ電圧振動が少ないメカニズムは、次のように説
明することができる。前記従来の技術の項にても説明し
たが、抵抗106の電圧がコレクタ電流(イグニッショ
ンコイル電流でもある)の増加に比例して増加すると、
やがてはトランジスタ104にベース電流が流れトラン
ジスタ104のコレクタ・エミッタ間は導通を開始す
る。
【0012】この時、抵抗108と107を介してダー
リントントランジスタ103のベース電流として流れて
いた電流は、トランジスタ104の導通開始によりトラ
ンジスタ104のコレクタ電流としてその一部が分流す
る。抵抗106の両端電圧が更に増加しようとすると、
その電圧はトランジスタ104のベース電流を増加させ
トランジスタ103のベース電流を低減する方向に動作
する。最終的に抵抗106の両端電圧は、トランジスタ
104のベース・エミッタ間電圧特性に略集約され、そ
の結果としてトランジスタ103のコレクタ電流は一定
値を保つ。一方トランジスタ104にベース電流が流れ
始めてから、トランジスタ103のコレクタ電流が一定
になる迄の時間差は当然発生する。従って、トランジス
タ103のベース電流は、前記時間差の中でバッテリ1
01電圧と抵抗108と107で略決まる値から序々に
減少する。
【0013】この序々に減少するベース電流と図4に示
す特性のバイポーラ・ダーリントントランジスタの出力
特性から、図2の動作波形の中の電流制限動作が開始す
る前の、ゆるやかなコレクタ電圧の上昇が理解できる。
このゆるやかなコレクタ電圧の上昇は、電流制限動作開
始直前のコレクタ電流の変化を緩慢とさせる。コレクタ
電圧とコレクタ電流のゆるやかな変化が、コレクタ電圧
の振動抑制に寄与しているわけである。
【0014】また、図4のようにコレクタ電圧が約2V
以上でのコレクタ電流の変化が大きい場合、仮に前記時
間差がゼロでバッテリ101電圧と抵抗108と107
で略決まるベース電流値からあるベース電流値に、トラ
ンジスタ103のベース電流がステップ的に変化したと
しても、電流制限開始直後のコレクタ電圧の振動は次に
述べる理由で極めて少ないことが予測できる。すなわ
ち、電流制限開始直後のコレクタ電圧の飛び上がり(発
振)は、少なくともイグニッションコイル電流の変化
が、時間に対し増加の変化から減少の変化に移らないと
発生しない。このコレクタ電流の時間に対する変化が減
少方向に転じ、あるベース電流の下でコレクタ電圧が上
昇しようとした場合、図4のような出力特性のトランジ
スタではコレクタ電流も比較的大きく増加するように働
く。これは減少しようとするコレクタ電流を増加させる
方向に働き、換言すればトランジスタ自体が、コレクタ
電流の減少に対してコレクタ電圧が上昇するという、所
謂、負帰還機能を持つことを意味する。この負帰還機能
によりイグニッションコイル電流が増加から減少に移り
にくくし、コレクタ電圧の振動を抑制している。
【0015】一方、図5のようなMOSゲート構造トラ
ンジスタではコレクタ電圧が約2V以上でのコレクタ電
流の変化が極めて小さいため、コレクタ電圧の増大によ
るコレクタ電流の増加は極めて小さい。従って、前記の
負帰還機能が極めて弱くそのためコレクタ電圧の振動は
抑制されないことになる。本発明の目的は、前記の課題
を解決して、コレクタ電圧の振動を抑制できる内燃機関
点火用回路装置と内燃機関点火用半導体装置を提供する
ことにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、(1)イグニッションコイルの一次巻
線に直流電源とスイッチング手段を接続し、イグニッシ
ョンコイルの二次巻線の一方端に点火プラグを接続し、
該スイッチング手段の開閉によるイグニッションコイル
の一次電流の変化により二次巻線に生ずる高電圧を点火
プラグに供給するものにおいて、スイッチング手段がM
OSゲート構造トランジスタであり、一次巻線のコイル
電流をある一定値に制限するために、少なくともコイル
電流検出部とMOSゲート構造トランジスタのゲート電
圧を降下させる回路とを備え、MOSゲート構造トラン
ジスタの電圧値の高い側の主端子電圧が、ゲート端子電
圧よりも高い場合に、電圧値の高い側の主端子からゲー
ト端子に流入する電流で生じた電圧をゲート端子に加え
る電流供給回路を備えることとする。また電圧値の高い
側の主端子からゲート端子に流入する微小電流の大きさ
が0.01mAないし10mAであるとよく、好ましく
は数mAがよい。さらに、(2)前記主端子電圧が、所
定の電圧と等しいかまたはそれよりも低く、且つ、ゲー
ト端子電圧よりも高い範囲内で設定した電圧値以下で
は、前記主端子からゲート端子に流れ込む微小電流で生
じた電圧が、一定値または前記主端子電圧値とゲート
端子電圧値との差に応じてゲート端子に加わるように
し、且つ、設定した電圧値より高い場合には、前記の微
小電流で生じた電圧の増加を抑制、減少または遮断させ
る回路を備えることとする。この所定の電圧値が20V
ないし30Vであるとよく、好ましくは25Vがよい。
さらに、(3)予め加えたゲート電圧が加わっている期
間に前記の(1)あるいは(2)の電流供給回路の動作
をさせる回路を備えることとする。また(4)コイルの
両端電圧を検出する検出回路(モニタ回路)を備え、コ
イルの両端電圧が主回路電源電圧に対向する極性で、ゲ
ート端子電圧値以上の低下が生じたらゲート端子に微小
電流で生じる電圧を加える微小電流回路を前記検出回路
とゲート端子間に備え、さらに微小電流で生ずる電圧を
ゲート端子に加える手段が、予め加えたゲート電圧が加
わっている期間だけ前記微小電流回路を動作させる回路
を備えることとしてもよい。また(5)MOSゲート構
造トランジスタのゲート電圧を降下させる回路の動作点
(制御デバイスで決まるところの)を温度による変化が
少ない点、もしくはその近傍に設定することとする。さ
らに(6)蓄電池とコイルを除いた回路の一部または全
てを1チップまたは1パッケージとする。また、(7)
コイルと直列に接続されるMOSゲート構造トランジス
タの出力特性を、電流制限するコイル電流にほぼ等しい
範囲であり、且つ、ゲート電圧がある一定電圧に固定さ
れ、主端子電流の増加による主端子間電圧の変化がほと
んどない領域(MOSFETでは抵抗領域、IGBTで
は飽和領域)から移行して主端子間電圧が急激に増加す
る領域(電流が制限される領域)において、少なくとも
主端子間電圧が第一の所定の値までは主端子間電圧1V
に対して、主端子電流の変化分が第二の所定の値以上で
あることとするとよい。また第一の所定の値が16V
で、第二の所定の値が0.1Aであるとよい。
【0017】前記(1)によると、図5のようにコレク
タ電圧が約2V以上での、コレクタ電圧の変化に対する
コレクタ電流の変化が少ないMOSゲート構造トランジ
スタでは、コレクタ電流が飽和領域から電流制限領域に
移行する時点でコレクタ電圧の発振現象が発生する。図
3ではMOSゲート構造トランジスタにMOSFETを
使用した場合で、IGBTのコレクタ電圧に相当するド
レイン電圧に発振現象が観測された。この対策として、
コレクタ電圧がゲート電圧よりも高い場合、電流制限領
域でコレクタ端子からゲート端子に微小電流で発生する
電圧がゲート端子に加わるような回路を備えたことによ
り、電流制限動作開始直後のコレクタ電圧の上昇がゲー
ト端子電圧を高める方向に作用し、そのゲート電圧の上
昇はコレクタ電流の増加を促すため、MOSゲート構造
トランジスタの出力特性があたかもバイポーラ・ダーリ
ントントランジスタの出力特性のようになり、急激なコ
レクタ電圧の上昇を抑制する。また振動によコレクタ
電圧が低下するように動くと、コレクタ端子からのゲー
ト電圧を高める作用が低下し、あたかもゲート電圧が絞
られた形になりコレクタ電圧の低下は抑制される。
【0018】またMOSゲート構造トランジスタのゲー
ト電圧は、図1のトランジスタ304によりIGBT3
03のコレクタ電流が一定になるように動作する為、前
記コレクタ電圧の上昇に追従して瞬時に上昇する。そこ
で、コレクタ電圧がゲート電圧よりも高い場合、コレク
タ端子からゲート端子に微小電流で生ずる電圧を加える
ことは、図5のようなMOSゲート構造トランジスタの
出力特性を、図4のようなバイポーラ・ダーリントント
ランジスタの出力特性に変換したことにほかならない。
(2)によると、現在、多用されている自動車のバッテ
リ電圧は12Vであるがこの12Vのバッテリを2個直
列に接続して24Vとして、エンジン始動をする場合も
想定されている。従い、イグニッションコイル電流の電
流制限時の電源電圧は、24Vとなる(この場合の24
Vはエンジン始動時だけであり、この時の電圧変動を考
慮しても20Vないし30Vであるが、将来的にはここ
での電圧は変わる可能性もある)。また電流制限時のM
OSゲート構造トランジスタのコレクタ電圧は、前記し
た内容になり、略電源電圧値まで視野に入れる必要があ
る。この電圧値を考慮して、前記(1)の動作が現在の
電源では25V以下で十分機能し、25Vを越えた高い
コレクタ電圧下では、コレクタ端子電圧によるゲート端
子を高める動作に制限をかけるものである。25Vを越
えた高いコレクタ電圧下での前記動作を抑制する理由で
あるが、自動車の電源サージの中でバッテリの電極と配
線端子の接続部が外れた場合に、図1のトランジスタ3
04はその電流を十分流すことが要求される。しかし、
バッテリ電極部の外れによるサージ電圧の発生が稀であ
るので、図1のトランジスタ304の電流通電能力を高
めておくことは不経済である。従い、電流制限動作時に
少なくともコレクタ電圧が25Vを越えた場合、コレク
タ端子よりゲート端子に流入する微小電流の増加抑制,
減少あるいは遮断により図1のトランジスタ304の大
型化を防止することが有効である。勿論、微小電流によ
り発生した電圧の増加も抑制されるか、またはこの電圧
が減少あるいは遮断される。
【0019】(3)によると、少なくとも25Vを越え
た高いコレクタ電圧下での前記動作を抑制する理由の2
つ目は次による。即ち、図1の駆動回路307からのゲ
ート電圧がなくなり、MOSゲート構造トランジスタ
(IGBT303)がオフ状態に移行する場合である。
IGBT303がオフすると、コレクタ電圧は約400
V前後までに達するが、先のコレクタ端子によりゲート
端子電圧を高める作用を持続させると、図1の駆動回路
307に比較的大きな電流が流入する。
【0020】IGBTのコレクタ電圧は、図1のツェナ
ダイオード312の電圧で略クランプされるが、このク
ランプ動作時は、ツェナダイオードに流れた電流が図1
の駆動回路307に流れ込み駆動回路307に電圧降下
を発生させる。この発生電圧がIGBT303が動作可
能なゲート電圧まで高まるとIGBT303は導通しイ
グニッションコイル放出エネルギの大半を処理する。
【0021】しかしながら、本発明の一手段であるとこ
ろのコレクタ電圧がゲート電圧より高い場合にコレクタ
端子電圧でゲート端子電圧を高めさせる動作を持続する
と、ツェナダイオード電流より高くなる恐れが生ずる。
この電流は、図1の駆動回路307での電圧降下を高
め、略ツェナダイオード電圧に等しいIGBT303の
コレクタ電圧でのイグニッションコイル放出エネルギの
処理を阻害する。即ち、IGBT303のコレクタ電圧
が、ツェナダイオード電圧まで到達できないという新た
な課題が生ずる。この課題を解決するために、図1の駆
動回路307からのゲート電圧の有無に応じ、ゲート電
圧が加わっている場合には、電流制限動作時にコレクタ
端子電圧がゲート端子電圧より高い時、ゲート端子電圧
を高める動作が実施できるようにし、反面図1の駆動回
307からのゲート電圧がない場合はゲート端子電圧
を高める動作を解除するようにし、図1のツェナダイオ
ード312電流でIGBT303ゲート電圧を高
め、IGBT303の導通により蓄積されたイグニッシ
ョンコイルエネルギを確実に放出させることができるよ
うにさせる作用をもたらす。
【0022】(4)によると、図6に示すような回路に
おいてバイポーラ・ダーリントントランジスタをMOS
ゲート構造トランジスタに置き換えた時に、前記(1)
と同等の動作(または効果)をもたらす別の方法とした
ものである。(1)ではトランジスタのコレクタ電圧が
ゲート端子電圧よりも高い場合に、コレクタ端子よりゲ
ート端子に流入する微小電流により生じた電圧がゲート
端子に加わるようにしたことが特徴であった。一方
(4)は、コイルの両端電圧を検出(モニタ)すること
で間接的にコレクタ電圧を監視しコレクタ電圧がゲート
端子電圧よりも高い場合にゲート端子に微小電流により
生じた電圧が加わるようにして前記(1)と同等の働き
をして同等の効果を奏するものである。
【0023】(5)によると、図1のトランジスタ30
4の動作点を温度変化が少ない点にすることで、外部温
度が変化しても、電流制限値の変化が少なくなるように
している。(6)によると、MOSゲート構造トランジ
スタの出力特性を、現状のバイポーラ・ダーリントント
ランジスタの出力特性と同様として、電流制限開始直後
のコレクタ電圧振動を抑制する回路を集積した半導体装
置としている。
【0024】(7)によると、前記(6)のMOSゲー
ト構造トランジスタの出力特性において、コレクタ電圧
が少なくとも16Vまでの範囲の電流制限領域では、コ
レクタ電圧1Vに対してコレクタ電流の変化分を0.1
A以上とすることでコレクタ電圧振動を抑制することが
できる半導体装置である。尚、実用上、0.1A以下で
は振動を抑制することは困難である。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施例の回路
構成を示す図である。本実施例は、コレクタ端子電圧に
よりゲート端子電圧を高める回路として、抵抗309と
高耐圧定電流素子308の直列接続したものをコレクタ
とゲート間に接続している。この組合せは請求項1の構
成に相当する。この高耐圧定電流素子308は、デプレ
ッション構造のMOSFET及びIGBTを用いること
が考えられ、また図1のIGBT303の一部に作り込
むことも考えられる。また、高耐圧定電流素子308の
耐圧をIGBT303の耐圧よりも低く設定してツェナ
ダイオード312の機能を兼用させても良い。あるい
は、高耐圧定電流素子308は、シリーズ電源のような
回路であってもよい。
【0026】さて、高耐圧定電流素子308の定電流の
値と抵抗309の値により、請求項3の内容となる、コ
レクタ端子からゲート端子に向かって流れる微小電流の
増加を抑制し一定電流とするコレクタ電圧が設定できる
ことの例を図12(a)(b)に示す。同図(a)はデ
プレッション形MOSFETのゲート・ソース間電圧お
よびソース・ドレイン間電圧とドレイン電流の関係を示
している。ゲート・ドレイン電圧がゼロのときドレイン
電流は2mAで飽和し、ソース・ドレイン電圧に依存せ
ず一定値となる。そのため定電流素子の働きをする。同
図(b)は抵抗R(抵抗309に相当する)の値を3k
Ω、5kΩおよび8kΩとしたときのIGBTのコレク
タ電圧Vc とコレクタ端子から抵抗Rを通してゲート端
子に流れ込む微小電流Iの関係を示している。飽和する
電流値である2mAとなるコレクタ電圧Vc は抵抗Rの
値が3kΩのときは6V、5kΩのときは10V、8k
Ωのときは16Vである。つまり抵抗Rと2mAの積が
微小電流Iが飽和するコレクタ電圧VC であり、抵抗R
の値を変えることで、このコレクタ電圧Vc を変えるこ
とができる。微小電流Iが不飽和のときは、コレクタ電
圧Vc に比例して微小電流Iも増加する。ゲート電圧は
図1のトランジスタ304がオン状態のため、抵抗30
9と抵抗306の分圧で決まり、コレクタ電圧Vc の増
大と共にゲート電圧も増大し、従って、コレクタ電流も
増大することとなる。このためIGBT303の出力特
性が図4のバイポーラ・ダーリントントランジスタの出
力特性と類似してくる。その結果、コレクタ電圧の振動
が抑制され、且つ、一定のコレクタ電流が維持される。
図12(b)から分かるように抵抗Rの値を大きくすれ
ば、微小電流Iが飽和するコレクタ電圧Vc を高くで
き、コレクタ電圧の振動を抑制する効果を高めることが
できる。尚、前記の微小電流Iの値は0.01mAから
10mAであればよく、更に0.5mAから10mAの
範囲が実用的で、好ましくは1mA〜3mA程度がよ
い。この電流値が大きくなるとイグニッションコイルに
蓄えられたエネルギーが電流で消費される量が大きくな
り、スパーク電圧が確保できなくなる場合が生ずる。一
方、小さすぎると出力特性がバイポーラ・ダーリントン
トランジスタ特性からMOSFET特性に近づきコレク
タ電圧波形が振動するようになる。一方、IGBT30
3をオフさせ、イグニッションコイル電流を遮断し、イ
グニッションコイルに蓄えられたエネルギーでスパーク
プラグを放電させるためにはイグニッションコイルに発
生する電圧を数百Vに維持する必要がある。そのために
はイグニッションコイル電流をできる限り小さくする必
要があり、高耐圧定電流素子に流れる定電流値は高圧で
も数mAと小さくする必要がある。つまり、この実施例
ではIGBT303の出力特性をバイポーラ・ダーリン
トントランジスタの出力特性とするために抵抗309を
ゲート・コレクタ間に挿入し、スパーク電圧確保のため
に、高耐圧定電流素子308を抵抗309と直列に接続
している。また、抵抗309あるいは高耐圧定電流素子
308の一方での構成も考えられる。これは、請求項1
の構成に相当する。
【0027】図7は本発明の第2実施例の回路構成を示
す図であり、コレクタ端子電圧によりゲート端子電圧を
高める回路として、抵抗208とコンデンサ209の直
列回路としたものをコレクタとゲート間に接続してい
る。抵抗208は第1実施例の抵抗309と同じ働きを
している。コンデンサ209は、IGBT203がオフ
した時にイグニッションコイル202からIGBT20
3へ流れようとする電流を吸収して急激に減少させると
共にイグニッションコイル202からの微小電流による
電荷でゲートの電圧を上昇させ、スパーク電圧を確保す
る役割をしており、第1実施例の高耐圧定電流素子と類
似の働きをする。尚、コンデンサ209だけでもよい。
【0028】また抵抗206は、MOSFET204の
ゲート端子に対するドレイン電圧変化量の低減効果があ
り、抵抗208とコンデンサ209によるゲート電圧を
高める効果をより一層強調し、コレクタ電圧の振動抑制
の効果を奏する。また、第2実施例の抵抗208とコン
デンサ209の直列回路に、さらに図1の高耐圧定電流
素子308を直列に接続してもよい。
【0029】第1実施例および第2実施例において、I
GBT303,203のゲート電圧を引き下げるトラン
ジスタ304、204は、単体のトランジスタ及びMO
SFET以外に、オペレーションアンプ(オペアンプ)
等のような回路を用いることができ、これらであっても
効果的である。図8は本発明の第3実施例の回路構成を
示す図である。第1実施例の抵抗208に相当するのが
抵抗410であり、IGBT401がオフして、コレク
タ電圧が少なくとも25V以上になったとき抵抗410
に流れる微小電流をMOSFET403で遮断する場合
の回路例である。駆動回路(当然、内部抵抗を有する)
からゲート電圧をIGBT401に与え、IGBT40
1をオンさせる。このIGBT401は電流検出端子を
有しており、通称電流センスIGBTと称されているも
のである。この電流検出端子が抵抗405を介してアー
ス点に接続される。イグニッションコイル電流はコレク
タ電流となりIGBT401を通して流れ出す。そし
て、増大するコレクタ電流は電流検出端子に分流し抵抗
405の上端の電位を上昇させMOSFET402をオ
ンさせる。このとき、MOSFET404はIGBT4
01のコレクタ・エミッタ間電圧が極めて小さくなるた
めオフ状態である。そうするとMOSFET403がオ
ン状態となり、抵抗410はIGBT401のゲート端
子と接続し、微小電流は抵抗410、MOSFET40
3およびMOSFET402を通して流れ、IGBT4
01のゲート電圧はMOSFET402のオン抵抗で生
ずる電圧が印加される。コレクタ電流はMOSFET4
02の働きで最終的には一定電流となる。また抵抗41
0をIGBT401のゲート端子と接続することで、そ
の出力特性をバイポーラ・ダーリントントランジスタの
出力特性に変えることでコレクタ電圧の振動を抑制す
る。またMOSFET403はIGBT401がオフし
たときイグニッションコイルからの微小電流を遮断し
て、確実にスパーク電圧を確保するために必要である。
さらに、図示していないがMOSFET403のドレイ
ン・ソース間に追加の抵抗を並列に接続すれば、少なく
ともコレクタ電圧が25V以上での前記の微小電流を減
少する場合の実施例となる。
【0030】図9は本発明の第4実施例の回路構成を示
す図である。抵抗512とMOSFET503でIGB
T501のゲート端子に微小電流で生ずる電圧を印加
し、IGBT501の出力特性をバイポーラ・ダーリン
トントランジスタの出力特性に近づけている。つまり抵
抗512が第3実施例の抵抗410に相当し、MOSF
ET503は第3実施例のMOSFET403に相当す
る。
【0031】またオペレーションアンプ(オペアンプ)
502をIGBT501のエミッタ端子とMOSFET
504のゲート端子間に抵抗507を介して接続し、駆
動回路513からIGBT501に予め加えたゲート電
圧の印加期間のみ、このオペレーションアンプが動作す
るようにしている。図10は本発明の第5実施例の回路
構成を示す図である。イグニッションコイル602の電
圧を検出してモニタする電圧検出回路(モニタ回路)6
08は一方がイグニッションコイル602の両端に接続
され、他方が微小電流回路609と接続されている。そ
して、微小電流回路609は微小電流スイッチ回路61
1を介してIGBT603のゲート端子に接続されてい
る。イグニッションコイル電圧が主回路電源電圧に対向
する極性かまたは加算する極性で、ゲート電圧値以上の
低下が生じた場合、微小電流回路からゲート端子に微小
電流で生じる電圧を供給できるようにして、コレクタ電
圧の振動を抑制している。尚、IGBT603は電流検
出端子付きである。同図で微小電流回路が第3実施例の
抵抗410に相当する働きをして、微小電流スイッチ回
路611がMOSFET403に相当する働きをする。
【0032】図11は制御装置を構成するトランジスタ
の温度変化が少ない動作点の設定例を示した図である。
ここではトランジスタとしてMOSFETを使用した例
を示す。勿論、制御装置に使用される回路部品(トラン
ジスタ304、204などやオペレーションアンプ50
2などの回路)の動作点の温度変化を少なくするように
することの一例として図11は示してある。図11では
交差している箇所を動作点とすることで電流制限値の温
度変化を少なくできる。
【0033】図13は図5に示した出力特性を有するパ
ワーMOSFETを図6の回路に適用した場合の動作波
形図である。MOSFETの出力特性が本発明の回路を
設置することでバイポーラ・ダーリントントランジスタ
の出力特性に近くなるため、図3に示されるドレイン電
圧の振動は消滅している。前記各実施例において、IG
BTと電流制限回路及び微小電流供給回路を1チップで
構成することができる。更に駆動回路をも含めて1チッ
プとすることも可能であるし、個別素子をセラミック基
板や金属絶縁基板に搭載してケースに収納して1パッケ
ージとしてもよい。また、イグニッションコイルをも含
めて1つのモジュールとしてもよい。
【0034】以上、本発明はMOSゲート構造トランジ
スタを内燃機関点火用回路装置に適用した例について説
明してきたが、これに限定されることなく、配線系に誘
導分を含んだ回路に適用することで、顕著な効果を奏す
る。例えば、モータを駆動するインバータのブリッジ回
路の各アームに用いられるスイッチング素子に本発明の
回路装置を用いることができる。このような点火回路装
置以外の誘導性負荷を制御するために用いた場合にはM
OSゲート構造トランジスタのオフ時のサージ電圧の制
御効果がある。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1に本発明は、従来のバイポーラ・ダーリントントラ
ンジスタよりも低い駆動電流で高速開閉が可能になるM
OSゲート構造トランジスタの、自動車点火回路への適
用を可能とする。第2に第1の効果をもたらすMOSゲ
ート構造トランジスタの、イグニッションコイル電流の
定電流動作時の予定外のタイミングでスパーク・プラグ
に火花が発生するのを防止する。第3に第1の効果をも
たらすところの、イグニッションシステムの動作状況を
監視する為に、ドレイン電圧をモニタする回路を付加す
る場合に弊害となる電流制限開始直後のドレイン電圧の
振動を防止する。第4に電流制限動作全期間の波形振動
を防止する。以上のような効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】IGBTを用いた本発明の第1実施例の点火用
回路装置の回路図
【図2】バイポーラ・ダーリントントランジスタでの電
流制限時のコレクタ電圧・電流波形図
【図3】パワーMOSFETでの電流制限時のコレクタ
電圧・電流波形図
【図4】バイポーラ・ダーリントントランジスタの出力
特性図
【図5】耐圧250V,オン抵抗0.16ΩのパワーM
OSFETの出力特性図
【図6】バイポーラ・ダーリントントランジスタを用い
た従来の回路図
【図7】IGBTを用いた本発明の第2実施例の点火用
回路装置の回路図
【図8】本発明の第3実施例の点火用回路装置の回路図
【図9】本発明の第4実施例の点火用回路装置の回路図
【図10】本発明の第5実施例の点火用回路装置の回路
【図11】温度変化が少ない動作点の設定例を示す図
【図12】コレクタ端子からゲート端子に加わる微小電
流あるいは電圧の増加を抑制開始するコレクタ電圧の設
定を示す図
【図13】図5の出力特性を有するパワーMOSFET
を図6の回路に適用した場合の動作波形図
【符号の説明】
101、201、301、601 バッテリ 102、202、302、602 イグニッシ
ョンコイル 103 バイポーラ・ダーリ
ントントランジスタ 104、105、304 トランジス
109、207、307、411、513、610
駆動回路 110、312 ツェナダイ
オード 112、209、311、607 コンデンサ 203、303、501 IGBT 204、402〜404、503〜505、604
MOSFET 308 高耐圧定電
流素子 313 ダイオード 401、603 電流検出端
子付きIGBT 502 オペアンプ 608 モニタ回路 609 微小電流回
路 611 微小電流ス
イッチ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−164031(JP,A) 特開 平2−136563(JP,A) 特開 昭59−176929(JP,A) 特開 平5−195927(JP,A) 特開 平5−18305(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 3/04 301 H01L 29/78

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イグニッションコイルの一次巻線に直流電
    源とスイッチング手段を接続し、イグニッションコイル
    の二次巻線の一方端に点火プラグを接続し、該スイッチ
    ング手段の開閉によるイグニッションコイルの一次電流
    の変化により二次巻線に生ずる高電圧を点火プラグに供
    給するものにおいて、スイッチング手段がMOSゲート
    構造トランジスタであり、一次巻線のコイル電流をある
    一定値に制限するために、少なくともコイル電流検出部
    とMOSゲート構造トランジスタのゲート電圧を降下さ
    せる回路とを備え、MOSゲート構造トランジスタの電
    圧値の高い側の主端子電圧が、ゲート端子電圧よりも高
    い場合に、電圧値の高い側の主端子からゲート端子に流
    入する電流で生じた電圧をゲート端子に加える電流供給
    回路を備えたことを特徴とする内燃機関点火用回路装
    置。
  2. 【請求項2】MOSゲート構造トランジスタの前記主端
    子からゲート端子に流入する電流が0.01mAないし
    10mAであることを特徴とする請求項1記載の内燃機
    関点火用回路装置。
  3. 【請求項3】前記主端子電圧が所定の電圧と等しいかま
    たはそれよりも低く、且つ、ゲート端子電圧よりも高い
    範囲内で設定した電圧値以下では、前記主端子からゲー
    ト端子に流れ込む電流で生じた電圧を、一定値または
    主端子電圧とゲート端子電圧との差に応じて、ゲート
    端子に加えるようにし、前記設定した電圧値より高い場
    合には、前記主端子からゲート端子に流れ込む電流で生
    じた電圧の増加を抑制,減少又は遮断のいずれかとする
    回路を備えたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関
    点火用回路装置。
  4. 【請求項4】前記所定の電圧値が20Vないし30V
    であることを特徴とする請求項3記載の内燃機関点火用
    回路装置。
  5. 【請求項5】予め加えたゲート電圧が加わっている期間
    前記電流供給回路を動作させる回路を備えたことを特
    徴とする請求項1または3記載の内燃機関点火用回路装
    置。
  6. 【請求項6】イグニッションコイルの一次巻線に直流電
    源とスイッチング手段を接続し、イグニッションコイル
    の二次巻線の一方端に点火プラグを接続し、該スイッチ
    ング手段の開閉によるイグニッションコイルの一次電流
    の変化により二次巻線に生ずる高電圧を点火プラグに供
    給するものにおいて、スイッチング手段がMOSゲート
    構造トランジスタであり、一次巻線のコイル電流をある
    一定値に制限するために、少なくともコイル電流検出部
    とMOSゲート構造トランジスタのゲート電圧を降下さ
    せる回路を備えた回路であって、コイルの両端電圧を検
    出する検出回路と、ゲート端子に微小電流で生じる電圧
    を加える微小電流回路と、予め加えたゲート電圧が加わ
    っている期間だけ前記微小電流回路を動作させる回路と
    を備えたことを特徴とする内燃機関点火用回路装置。
  7. 【請求項7】MOSゲート構造トランジスタのゲート電
    圧を降下させる回路の動作点を温度による変化が少ない
    点に設定することを特徴とする請求項1ないし請求項6
    のいずれかに記載の内燃機関点火用回路装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし請求項7のいずれかに記載
    の内燃機関点火用回路装置の直流電源とイグニッション
    コイルを除いた回路の一部または全てを1チップまたは
    1パッケージとしたことを特徴とする内燃機関点火用半
    導体装置。
  9. 【請求項9】イグニッションコイルと直列に接続される
    MOSゲート構造トランジスタの出力特性が、電流制限
    されたコイル電流にほぼ等しい範囲内で、駆動回路から
    供給されるゲート電圧を一定値に固定した場合に、主端
    子電流の増加による主端子間電圧の変化がほとんどない
    領域から移行して主端子間電圧が急激に増加する領域に
    おいて、主端子間電圧が少なくとも第一の所定の値まで
    は主端子間電圧1Vに対して主端子電流の変化分が第二
    の所定の値以上であることを特徴とする内燃機関点火用
    半導体装置。
  10. 【請求項10】第一の所定の値が16Vであり、第二の
    所定の値が0.1Aであることを特徴とする請求項9記
    載の内燃機関点火用半導体装置。
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