JP3164150B2 - 電界効果型トランジスタの製造方法 - Google Patents

電界効果型トランジスタの製造方法

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JP3164150B2
JP3164150B2 JP31863597A JP31863597A JP3164150B2 JP 3164150 B2 JP3164150 B2 JP 3164150B2 JP 31863597 A JP31863597 A JP 31863597A JP 31863597 A JP31863597 A JP 31863597A JP 3164150 B2 JP3164150 B2 JP 3164150B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リセス構造を有す
る化合物半導体電界効果型トランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】InGaAs層をチャネル層とし、In
GaP層を電子供給層とするリセス型電界効果型トラン
ジスタが、IEEE ELECTRON DEVICE
LETTERS, VOL. 14, NO. 8,
pp406−408 (1993)に記載されている。
【0003】この構造は、図4に示すようにGaAs基
板1上にアンドープGaAsバッファ層2を10nm、
アンドープIn0.25Ga0.75Asチャネル層3を10n
m、Siドープでn型不純物濃度2×1018cm-3のI
0.48Ga0.52P電子供給層4を25nm、Siドープ
でn型不純物濃度2×1018cm-3のn−GaAsキャ
ップ層6を順次積層した後、リセス形成領域に開口を有
する酸化膜(SiO2)のマスクを形成し、この開口か
らGaAsキャップ層6を選択ドライエッチングにより
In0.48Ga0.52P電子供給層4上に達するエッチング
を行いリセスを形成する。その後、ゲート電極11、オ
ーミック電極(ソース電極9,ドレイン電極10)、さ
らに保護膜12を形成して図4に示すような電界効果型
トランジスタ構造を得る。
【0004】本構造において、室温における2次元シー
ト電子濃度は1.4〜1.5×10 12cm-2、移動度は
7000cm2/V・secを示し、この電界効果型ト
ランジスタの特性は、最大トランスコンダクタンスgm
maxが約480mS/mm、ゲート・ドレイン間の耐圧
BVgdは7V以上、ゲート幅200μmのトランジス
タにおいて最高発振周波数fmax=191GHz、カ
ットオフ周波数fT=76GHzが得られたことが記載
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の電
界効果型トランジスタの製造プロセスでは、リセス形成
後、蒸気圧の低いP系結晶であるIn0.48Ga0.52P電
子供給層4が露出した状態のまま、熱処理の加わるオー
ミック電極形成工程や、高温状態に長時間曝されるSi
2保護膜の成膜工程を行うこととなる。これらの工程
は、通常300〜400℃の温度で行われる。一方、半
導体結晶表面からのPの乖離は約300℃辺りから生じ
る。従って、リセス底面や場合によってはショットキ部
の結晶が荒れることとなり、ゲート・ドレイン間の耐圧
性等の素子特性が悪かったり、素子特性の揃った電界効
果型トランジスタを再現性よく製造することが困難であ
ったり、素子特性の信頼性に悪い影響を及ぼす場合があ
った。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、素子特性が優れ、同時に素子特
性の揃ったものを再現性よく製造しうる電界効果型トラ
ンジスタおよびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本出願の発明は、以下の
事項に関する。 (1) GaAs基板上に、バッファ層を形成する工程
と、このバッファ層の上にアンドープInGaAsまた
はアンドープGaAsからなるチャネル層を形成する工
程と、このチャネル層の上にドープされたInGaPか
らなる電子供給層を形成する工程と、この電子供給層の
上にドープまたはアンドープAlGaAsからなるショ
ットキ層を形成する工程と、このショットキ層の上にド
ープされたGaAsからなるキャップ層を形成する工程
と、このキャップ層の上にリセス形成のための開口を有
するフォトレジストを形成する工程と、この開口からキ
ャップ層をエッチングし、前記ショットキ層が底面に露
出したリセスを形成する工程と、このリセスを形成した
基板全面に酸化膜を成膜した後、前記リセス底面に達す
るゲート形成用の開口を形成する工程と、ゲート形成用
の開口を設けた基板表面にゲート電極用金属を成膜する
工程と、成膜されたゲート電極用金属を所定形状に加工
した後、酸化膜を除去しゲート電極を形成する工程とを
有する電界効果型トランジスタの製造方法。 (2) 前記の酸化膜にゲート形成用の開口を形成する
工程が、前記酸化膜をエッチングして前記ショットキ層
の表面を露出させる工程である上記(1)記載の電界効
果型トランジスタの製造方法。 (3) 前記の酸化膜にゲート形成用の開口を形成する
工程が、前記酸化膜をエッチングした後、さらに前記シ
ョットキ層の表面を掘り下げてエッチングを行い2段リ
セス構造を形成する工程である上記(1)記載の電界効
果型トランジスタの製造方法。 (4) GaAs基板上に、バッファ層を形成する工程
と、このバッファ層の上にアンドープInGaAsまた
はアンドープGaAsからなるチャネル層を形成する工
程と、このチャネル層の上にドープされたInGaPか
らなる電子供給を形成する工程と、この電子供給層の
上にドープまたはアンドープAlGaAsからなるショ
ットキ層を形成する工程と、このショットキ層の上にド
ープまたはアンドープGaAsからなるゲートリセス層
を形成する工程と、このゲート リセス層の上にドープさ
れたAlGaAsからなるエッチング停止層を形成する
工程と、このエッチング停止層の上にドープされたGa
Asからなるキャップ層を形成する工程と、このキャッ
プ層の上にリセス形成のための開口を有するフォトレジ
ストを形成する工程と、この開口からキャップ層をエッ
チングし、前記エッチング停止層が底面に露出した1段
目のリセスを形成する工程と、この1段目のリセスを形
成した基板全面に酸化膜を成膜した後、前記1段目のリ
セス底面に達するゲート形成用の開口を形成する工程
と、このゲート形成用の開口から、さらにエッチングに
よりショットキ層を露出させ2段目のリセス底面を形成
する工程と、このゲート形成用の開口を設けた基板表面
にゲート電極用金属を成膜する工程と、成膜されたゲー
ト電極用金属を所定形状に加工した後、酸化膜を除去し
ゲート電極を形成する工程とを有する電界効果型トラン
ジスタの製造方法。 (5) 前記のキャップ層のエッチングを結晶選択ドラ
イエッチングで行う上記(1)〜(4)のいずれかに記
載の電界効果型トランジスタの製造方法。 (6) 前記のキャップ層のエッチングと、ショットキ
層を露出させ2段目のリセス底面を形成するエッチング
の両方を、結晶選択ドライエッチングで行う上記(4)
記載の電界効果型トランジスタの製造方法。 本発明によ
、アンドープInGaAsまたはアンドープGaAs
からなるチャネル層と、ドープされたInGaPからな
る電子供給層と、リセス内に設けられたゲート電極とを
有するリセス型電界効果型トランジスタにおいて、前記
電子供給層の上にドープまたはアンドープAlGaAs
からなるショットキ層が設けられ、このショットキ層が
リセスの底面を構成し、このショットキ層に接して前記
ゲート電極が設けられたことを特徴とする電界効果型ト
ランジスタを形成することができる。
【0008】前述のように、図4に示したような従来の
構造では、InGaPからなる電子供給層4がショット
キ層を兼ねていた。これに対して本発明では、InGa
Pからなる電子供給層の上に、別途AlGaAsからな
るショットキ層を設け、これをリセスの底面とする。従
って、リセス形成後に底面が露出した状態で、加熱を必
要とする処理を行ってもリセス底面が荒れることがな
く、素子特性に優れ、かつ特性の揃ったリセス型の電界
効果型トランジスタが得られる。
【0009】また、このAlGaAsからなるショット
キ層は、ショットキ層の上に設けられるキャップ層をエ
ッチングしてリセスを形成する際のエッチングストップ
層としても働く。
【0010】さらに本発明では、前記リセス底面を構成
するショットキ層の表面の一部が掘り下げて2段目のリ
セスを形成し、この2段目のリセス底面に接して前記ゲ
ート電極を設けるようにしてもよい。
【0011】このようにすると、表面の影響が少なくな
りさらに素子特性が向上する。
【0012】さらに本発明により、アンドープInGa
AsまたはアンドープGaAsからなるチャネル層と、
ドープされたInGaPからなる電子供給層と、リセス
内に設けられたゲート電極とを有するリセス型電界効果
型トランジスタにおいて、前記電子供給層の上にドープ
またはアンドープAlGaAsからなるショットキ層、
ドープまたはアンドープGaAsからなるゲートリセス
層およびドープされたAlGaAsからなるエッチング
停止層の積層構造が設けられ、このエッチング停止層が
1段目のリセス底面を構成し、1段目のリセス底面の一
部がエッチング停止層および前記ゲートリセス層を貫通
して掘り下げられることにより前記ショットキ層が2段
目のリセス底面を構成し、この2段目のリセス底面に接
して前記ゲート電極が設けられたことを特徴とする電界
効果型トランジスタを形成することができる。
【0013】この構造では、AlGaAsからなるエッ
チング停止層が1段目のリセス形成の際の結晶選択ドラ
イエッチングのエッチングストップ層として機能し、A
lGaAsからなるショットキ層が2段目のリセス形成
の際の結晶選択ドライエッチングのエッチングストップ
層として機能する。従って、2段リセス構造をさらに精
度良く形成することができるので、しきい電圧のばらつ
きをさらに大幅に低減することができる。
【0014】尚、本発明においてリセスの底面には、後
述するように必要に応じて保護膜等が設けられていても
よく、このような場合においても、この保護膜等を除い
た面をリセス底面というものとする。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら本発明
の実施形態を詳細に説明する。以下の説明において、各
層の化合物半導体の組成比および膜厚は、以下の例にお
ける好ましい範囲であるが、必ずしもそれに限定される
ものではなく、素子の構成に合わせて適宜変更すること
ができる。また、チャネル層としてアンドープGaAs
を用いてもよい。
【0016】[実施形態1]図1を用いて、本発明の電
界効果トランジスタの実施形態を説明する。
【0017】図1(a)は、この実施形態の電界効果ト
ランジスタを構成するための半導体結晶の積層構造であ
る。まず、例えば有機金属気相成長法(MOVPE法)
によりGaAs(100)基板1上にアンドープGaA
s(バックグラウンドp型不純物濃度≦2×10-15
-3)100〜400nmと、アンドープAluGa1- u
As(0.15≦u≦0.25、バックグランドp型不
純物濃度≦3×10-15cm-3)100〜300nm
と、アンドープGaAs(バックグラウンドp型不純物
濃度≦2×10-15cm-3)10〜30nmとからなる
バッファ層2、アンドープInxGa1-xAs(0.15
≦x≦0.25)チャネル層3を10〜15nm、Si
ドープでn型不純物濃度2〜4×1018cm-3のIny
Ga1-yP(0.48≦y≦0.8)電子供給4を10
〜20nm、Siドープでn型不純物濃度5×1016
1×1018cm-3のAlzGa1-zAs(0.15≦z≦
0.25)ショットキ層5を30〜45nm、最後にS
iドープでn型不純物濃度3×1018cm-3のGaAs
キャップ層6を70〜100nm順次成長する。
【0018】続いて、図1(b)に示すように、リセス
形成のためにフォトレジスト7(PR)を塗布し、0.
4〜0.6μmの開口パターンを形成し、結晶選択ドラ
イエッチング技術を用いることによりGaAsキャップ
層6のみをエッチングする。エッチングは、AlzGa
1-zAsショットキ層5上で停止する。リセス幅は0.
4〜1μmとする。
【0019】続いて、図1(c)に示すように、酸化膜
8(SiO2)を成膜しドライエッチング技術によりゲ
ート形成用の開口を行う。
【0020】図1(c)に続いて、ゲートメタルとなる
WSi−TiN−Pt−Auをスパッタ法により形成す
る。ゲートメタルの不要部分を除去し、さらに酸化膜を
除去してT型ゲート電極11を形成する。ゲート長は
0.15〜0.3μmである。
【0021】さらに、保護膜12となる酸化膜(SiO
2)を300〜350℃で成膜し、オーミック電極(ソ
ース電極9、ドレイン電極10)をNi−AuGe−A
uの蒸着により形成し400℃で熱処理を行い、図1
(d)に示す本発明の電界効果トランジスタを得る。
【0022】実施形態1の構造(図1(d))における
層厚、組成、キャリア濃度の最適値は、GaAs(10
0)基板1直上のアンドープGaAsバッファ層は30
0nm、その上のアンドープAluGa1-uAsバッファ
層はu=0.2、100nm、その上のアンドープGa
Asバッファ層は20nm、アンドープInxGa1-x
sチャネル層3はx=0.2、12nm、SiドープI
yGa1-yP電子供給層4はy=0.48、15nm、
不純物濃度3×1018cm-3、SiドープAl zGa1-z
Asショットキ層5はz=0.2、35nm、1×10
17cm-3である。
【0023】図1(a)の積層構造で評価した室温にお
ける2次元シートキャリア濃度は1.9〜2.2×10
12cm-2、移動度は4000〜6000cm2/V・s
ecを示した。本発明の電界効果トランジスタの特性
は、リセス幅0.7μm、ゲート長が0.18μmの構
造のもので、しきい電圧Vth=−1.2V、最大ドレ
イン電流Imaxが約650mA/mm、最大トランスコ
ンダクタンスgmmaxが約500mS/mm、ゲート・
ドレイン間の耐圧BVgdは9V以上、最高発振周波数
fmax=210GHz、カットオフ周波数fT=60
GHzが得られた。このように、従来の構造に比べ特に
ゲート・ドレイン間の耐圧が改善されていることがわか
る。また、素子特性の再現性も優れていた。
【0024】[実施形態2]図2は、実施形態1で示し
た製造プロセスのなかで、酸化膜8(SiO2)を成膜
しドライエッチング技術によりゲート形成用の開口を行
った後に、AlzGa1-zAsショットキ層5にリセスを
形成し、2段リセス構造(埋め込みゲート構造)にした
ものである。
【0025】実施形態2の構造(図2参照)における層
厚、組成、キャリア濃度の最適値で実施形態1と異なる
のは、SiドープAlzGa1-zAsショットキ層5の層
厚で、層厚は400nmとし、その他ショットキ層5に
形成するリセス深さは10nmが最適である。
【0026】この構造においても、従来の構造に比べ特
にゲート・ドレイン間の耐圧が改善されており、素子特
性の再現性も優れている。
【0027】実施形態1および2において、リセス幅
は、素子の用途に合わせて選択すればよく、低雑音素子
ならばリセス幅は0.4μm、高出力素子ならば1μm
という選択をする。ゲート長は、使用周波数帯域により
選択する。また、保護膜の成膜温度は320℃が最適で
ある。
【0028】また、半導体結晶の成長方法として、MO
VPE法としたが、分子線エピタキシャル法(MBE
法)、有機金属分子線エピタキシャル法(MO−MBE
法)を用いてもよい。
【0029】このように、実施形態1または2に示した
電界効果トランジスタでは、リセス形成後にP系結晶よ
りも蒸気圧の高いAs系結晶のみが露出するので、保護
膜となる酸化膜(SiO2)成長やその他の高温処理の
際に、結晶からV族原子の乖離がほとんどなくなるの
で、リセス底面の荒れによる耐圧特性の不安定性が回避
できる。
【0030】また、実施形態1および2において、In
yGa1-yP電子供給層4のIn組成を、アンドープIn
xGa1-xAsチャネル層3側で高くして格子歪みを緩和
するようにし、AlzGa1-zAsショットキ層5との界
面で格子整合するような組成傾斜を行ってもよい。この
組み合わせはいくつも考えられるが、例えば、チャネル
層3のIn組成をx=0.25にした場合、チャネル側
のInyGa1-yP電子供給層4のIn組成を0.6と
し、AlzGa1-zAsショットキ層5の界面でy=0.
48となるような組成傾斜を行う。MOVPE法を採用
した場合は、原料ガスの供給をプログラミングできるの
で容易に組成傾斜した結晶成長が行える。
【0031】従って、アンドープInxGa1-xAsチャ
ネル層3のIn組成を高めに設定したときでも、n−I
yGa1-yP電子供給層4のIn組成に傾斜をもたせる
ことによりショットキ層5と電子供給層4と間の格子整
合を図ることができるので、信頼性の向上が可能とな
る。
【0032】[実施形態3]本発明のさらに異なる実施
形態を、図3を用いて説明する。
【0033】図3(a)は、実施形態3の電界効果型ト
ランジスタを構成するための半導体結晶の積層構造であ
る。
【0034】まず、図3(a)に示すように、例えば有
機金属気相成長法(MOVPE法)によりGaAs(1
00)基板1上に、実施形態1と同様の条件で、3層か
らなるバッファ層2、チャネル層3、電子供給4までを
形成する。この電子供給層4の上にさらに、Siドープ
でn型不純物濃度5×1016〜1×1018cm-3のAl
zGa1-zAs(0.15≦z≦0.25)ショットキ層
50を20〜30nm、SiドープまたはアンドープG
aAs層51を5〜10nm、Siドープでn型不純物
濃度5×1016〜1×1018cm-3のAlzGa1-zAs
エッチング停止層52を5〜10nmを成長した後、最
後にSiドープでn型不純物濃度3×1018cm-3のG
aAsキャップ層6を70〜100nm順次成長する。
【0035】続いて、図3(b)に示すように、リセス
形成のためにフォトレジスト(PR)を塗布し、0.4
〜0.6μmの開口パターンを形成し、結晶選択ドライ
エッチング技術を用いることによりGaAsキャップ層
6のみをエッチングする。エッチングは、AlzGa1-z
Asエッチング停止層52上で停止する。リセス幅は
0.4〜1μmとする。
【0036】続いて、図3(c)に示すように、酸化膜
(SiO2)を成膜しドライエッチング技術によりゲー
ト形成用の開口を行う。
【0037】次に、図3(d)に示すように、Alz
1-zAsエッチング停止層52をウエット処理により
除去した後、再度結晶選択ドライエッチング技術により
GaAs層ゲートリセス層51を選択エッチングしてA
zGa1-zAsショットキ層50を露出さる。
【0038】その後、実施形態1と同様にしてT型ゲー
ト電極11を形成し、保護膜12、オーミック電極(ソ
ース電極9、ドレイン電極10)を形成して本発明の電
界効果トランジスタを得る。
【0039】実施形態3の構造(図3(e)参照)にお
ける層厚、組成、キャリア濃度の最適値は、GaAs
(100)基板1直上のアンドープGaAsバッファ層
は300nm、その上のアンドープAluGa1-uAsバ
ッファ層はu=0.2、100nm、その上のアンドー
プGaAsバッファ層は20nm、アンドープInx
1-xAsチャネル層3はx=0.2、12nm、Si
ドープInyGa1-yP電子供給層4はy=0.48、1
5nm、不純物濃度3×1018cm-3、SiドープAl
zGa1-zAsショットキ層50はz=0.2、25n
m、不純物濃度1×1017cm-3、SiドープGaAs
ゲートリセス層51は5nm、不純物濃度1×1017
-3、SiドープAlzGa1-zAsエッチング停止層5
2はz=0.2、10nm、1×1017cm-3である。
【0040】実施形態3において、リセス幅は、素子の
用途に合わせて選択すればよく、低雑音素子ならばリセ
ス幅は0.4μm、高出力素子ならば1μmという選択
をする。ゲート長は、使用周波数帯域により選択する。
また、保護膜の成膜温度は320℃が最適である。
【0041】また、半導体結晶の成長方法として、MO
VPE法としたが、分子線エピタキシャル法(MBE
法)、有機金属分子線エピタキシャル法(MO−MBE
法)を用いてもよい。
【0042】図3(a)の積層構造で評価した室温にお
ける2次元シートキャリア濃度は1.9〜2.2×10
12cm-2、移動度は4000〜6000cm2/V・s
ecを示した。本発明の電界効果トランジスタの特性
は、リセス幅1.0μm、ゲート長が0.18μmの構
造のもので、しきい電圧Vth=−1.2V、最大ドレ
イン電流Imaxが約600mA/mm、最大トランスコ
ンダクタンスgmmaxが約450mS/mm、ゲート・
ドレイン間の耐圧BVgdは10V以上、最高発振周波
数fmax=220GHz、カットオフ周波数fT=5
5GHzが得られた。
【0043】このように、従来の構造に比べ特にゲート
・ドレイン間の耐圧が改善されていることがわかる。ま
た、素子特性の再現性も優れていた。
【0044】また、実施形態3では、2段目のリセスも
結晶選択ドライエッチングを適用するので、しきい電圧
Vthのばらつきは、実施形態2で示した構造よりもさ
らに大幅に低減できる。
【0045】また、実施形態3においても、InyGa
1-yP電子供給層4のIn組成を、アンドープInxGa
1-xAsチャネル層3側で高くして格子歪みを緩和する
ようにし、AlzGa1-zAsショットキ層50との界面
で格子整合するような組成傾斜を行ってもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、素子特性が優れ、同時
に素子特性の揃ったものを再現性よく製造しうる電界効
果型トランジスタおよびその製造方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界効果型トランジスタの製造工程の
1例を示す図である。
【図2】本発明により製造される電界効果型トランジス
タの1例を示す図である。
【図3】本発明の電界効果型トランジスタの製造工程の
1例を示す図である。
【図4】従来の電界効果型トランジスタを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 GaAs基板 2 バッファ層 3 InGaAsチャネル層 4 InGaP電子供給層 5 AlGaAsショットキ層 6 GaAsキャップ層 7 フォトレジスト 8 酸化膜 9 ソース電極 10 ドレイン電極 11 ゲート電極 12 保護膜 50 ショットキ層 51 ゲートリセス層 52 エッチング停止層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/778 H01L 21/3065 H01L 21/338 H01L 29/812

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GaAs基板上に、バッファ層を形成す
    る工程と、 このバッファ層の上にアンドープInGaAsまたはア
    ンドープGaAsからなるチャネル層を形成する工程
    と、 このチャネル層の上にドープされたInGaPからなる
    電子供給層を形成する工程と、 この電子供給層の上にドープまたはアンドープAlGa
    Asからなるショットキ層を形成する工程と、 このショットキ層の上にドープされたGaAsからなる
    キャップ層を形成する工程と、 このキャップ層の上にリセス形成のための開口を有する
    フォトレジストを形成する工程と、 この開口からキャップ層をエッチングし、前記ショット
    キ層が底面に露出したリセスを形成する工程と、 このリセスを形成した基板全面に酸化膜を成膜した後、
    前記リセス底面に達するゲート形成用の開口を形成する
    工程と、 ゲート形成用の開口を設けた基板表面にゲート電極用金
    属を成膜する工程と、 成膜されたゲート電極用金属を所定形状に加工した後、
    酸化膜を除去しゲート電極を形成する工程とを有する電
    界効果型トランジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記の酸化膜にゲート形成用の開口を形
    成する工程が、前記酸化膜をエッチングして前記ショッ
    トキ層の表面を露出させる工程である請求項1記載の電
    界効果型トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記の酸化膜にゲート形成用の開口を形
    成する工程が、前記酸化膜をエッチングした後、さらに
    前記ショットキ層の表面を掘り下げてエッチングを行い
    2段リセス構造を形成する工程である請求項1記載の電
    界効果型トランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 GaAs基板上に、バッファ層を形成す
    る工程と、 このバッファ層の上にアンドープInGaAsまたはア
    ンドープGaAsからなるチャネル層を形成する工程
    と、 このチャネル層の上にドープされたInGaPからなる
    電子供給層を形成する工程と、 この電子供給層の上にドープまたはアンドープAlGa
    Asからなるショットキ層を形成する工程と、 このショットキ層の上にドープまたはアンドープGaA
    sからなるゲートリセス層を形成する工程と、 このゲートリセス層の上にドープされたAlGaAsか
    らなるエッチング停止層を形成する工程と、 このエッチング停止層の上にドープされたGaAsから
    なるキャップ層を形成する工程と、 このキャップ層の上にリセス形成のための開口を有する
    フォトレジストを形成する工程と、 この開口からキャップ層をエッチングし、前記エッチン
    グ停止層が底面に露出した1段目のリセスを形成する工
    程と、 この1段目のリセスを形成した基板全面に酸化膜を成膜
    した後、前記1段目のリセス底面に達するゲート形成用
    の開口を形成する工程と、 このゲート形成用の開口から、さらにエッチングにより
    ショットキ層を露出させ2段目のリセス底面を形成する
    工程と、 このゲート形成用の開口を設けた基板表面にゲート電極
    用金属を成膜する工程と、 成膜されたゲート電極用金属を所定形状に加工した後、
    酸化膜を除去しゲート電極を形成する工程とを有する電
    界効果型トランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記のキャップ層のエッチングを結晶選
    択ドライエッチングで行う請求項1〜4のいずれかに記
    載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記のキャップ層のエッチングと、ショ
    ットキ層を露出させ2段目のリセス底面を形成するエッ
    チングの両方を、結晶選択ドライエッチングで行う請求
    項4記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
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