JP3162522B2 - 半導体装置の樹脂モールド方法及び樹脂モールド装置 - Google Patents

半導体装置の樹脂モールド方法及び樹脂モールド装置

Info

Publication number
JP3162522B2
JP3162522B2 JP34990792A JP34990792A JP3162522B2 JP 3162522 B2 JP3162522 B2 JP 3162522B2 JP 34990792 A JP34990792 A JP 34990792A JP 34990792 A JP34990792 A JP 34990792A JP 3162522 B2 JP3162522 B2 JP 3162522B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
resin
temperature
cavity
glass transition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP34990792A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06177190A (ja
Inventor
文夫 宮島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Apic Yamada Corp
Original Assignee
Apic Yamada Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Apic Yamada Corp filed Critical Apic Yamada Corp
Priority to JP34990792A priority Critical patent/JP3162522B2/ja
Publication of JPH06177190A publication Critical patent/JPH06177190A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3162522B2 publication Critical patent/JP3162522B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の樹脂モール
ド方法および樹脂モールド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂モールドタイプの半導体装置の製造
にはトランスファモールド機が使用されるが、このトラ
ンスファモールド機はリードフレーム等の被成形物をモ
ールド金型でクランプし、溶融樹脂をプランジャーでキ
ャビティ内に圧送して樹脂モールドする。封止樹脂は樹
脂タブレットとしてモールド金型のポットに投入して供
給され、モールド金型の熱で溶融される。このように、
トランスファモールド機ではモールド金型と樹脂タブレ
ットが投入されるポット、プランジャーは樹脂タブレッ
トを溶融できる温度まで加熱されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近の樹脂
モールドタイプのパッケージでは樹脂部の厚さが0.5mm
といったようなきわめて薄型の製品が製造されるように
なってきたことから、従来のトランスファモールド機で
は的確に樹脂モールドすることができない製品があらわ
れてきた。これらの製品では狭いキャビティ内に樹脂を
確実に充填することが難しいこと、成形後に樹脂部が反
りやすいことが大きな問題になっている。薄型でかつ大
型の製品では樹脂部の反りが大きくなりやすく、その結
果製品不良になるといった問題がある。本発明はこのよ
うに薄型で樹脂成形が困難な製品であっても、確実に樹
脂充填することができ、また樹脂部の反りを効果的に抑
えて良品を製造することができるトランスファモールド
方法及びトランスファモールド機を提供することを目的
としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、ポットおよびプ
ランジャーを設けたカル部側の金型と被成形品をセット
して樹脂成形するキャビティを設けたキャビティ側の金
型に各別に当該金型の加熱機構および冷却機構を設け、
被成形品を金型にセットして樹脂成形品を取り出す1サ
イクル内で、前記カル部側の金型については、前記プラ
ンジャーによってポットから前記キャビティに樹脂を充
填するまでは型温を樹脂のガラス転移温度以上の高温に
設定するとともに、樹脂充填した後は前記ガラス転移温
度以上でガラス転移温度近傍温度に降温させ、前記キャ
ビティ側の金型については、キャビティに樹脂充填する
間は前記ガラス転移温度以上でガラス転移温度近傍温度
に設定し、樹脂充填後は前記ガラス転移温度以上の高温
に昇温させることにより、カル部側の型温とキャビティ
側の型温を各別に制御して樹脂モールドすることを特徴
とする。また、カル部側の金型とキャビティ側の金型
で、各々上型と下型の温度制御を各別に行い、上型側の
樹脂部と下型側の樹脂部をバランスさせて硬化させるこ
とを特徴とする。また、樹脂充填が終了して樹脂硬化の
後半過程で、カル部側の型温を前記ガラス転移温度以上
の高温まで徐々に上昇させ、キャビティ側の型温を前記
ガラス転移温度以下でガラス転移温度近傍温度まで徐々
に降温させ、パッケージが硬化を完了した後、金型を型
開きして成形品を取り出すことを特徴とする。また、樹
脂充填が終了してパッケージが硬化するまでの間、被成
形品を金型でクランプして樹脂モールドすることを特徴
とする。また、樹脂充填が終了して樹脂硬化が終了する
時点付近で、キャビティ側の型温を前記ガラス転移温度
以下に降温させ、硬化完了時点で金型と樹脂との線膨張
係数の相対差によってエジェクタピンを使用せずにパッ
ケージを剥離することを特徴とする。また、ポットに投
入された樹脂タブレットを溶融し、プランジャーによっ
て溶融樹脂を金型のキャビティ内に圧送して樹脂モール
ドする樹脂モールド装置において、前記ポットおよびプ
ランジャーを設けたカル部側の金型と前記キャビティを
設けたキャビティ側の金型とを別個に設けると共に、こ
れらの金型の境界部にスリット部を設け、前記カル部側
の金型と前記キャビティ側の金型とに各々加熱機構と、
前記金型の裏面側に設けた流路に冷却媒体を通流させる
冷却機構とを設け、前記カル部側の金型と前記キャビテ
ィ側の金型に設けた加熱機構および冷却機構を、樹脂モ
ールドの1サイクル内で各別に温度制御する制御機構を
設けたことを特徴とする。
【0005】
【作用】カル部側の金型とキャビティ側の金型に各別に
加熱機構および冷却機構を設けて別個に温度制御するこ
とにより、溶融樹脂の流動性、硬化性を制御して、キャ
ビティに確実に樹脂充填できるようにして品質のよい樹
脂成形を行う。カル部側とキャビティ側の型温を各別に
制御することによってバランスのとれた樹脂成形を行
う。被成形品を金型でクランプしてガラス転移温度まで
降温させることによって被成形品の曲がり、反りを効果
的に防止することができる。また、樹脂の容積シュリン
クを利用することによってパッケージを金型から剥離し
やすくし、エジェクタピン等の外力を利用せずに製品を
取り出すことが可能になる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るトランスフ
ァモールド機の一実施例を示す断面図で、モールド金型
のポット部とキャビティ部付近の構造を示す。実施例の
トランスファモールド機はモールド金型の温度を1回の
樹脂成形のサイクル内で変化させるよう温度制御できる
よう構成したことを特徴とする。図1で10は上型ベー
ス、12は下型ベースで、それぞれに被成形品をモール
ドするキャビティ14を形成する上型チェイス16と下
型チェイス18を対向して設置し、上型チェイス16と
下型チェイス18に隣接して上カルチェイス20と下カ
ルチェイス22を設置する。下カルチェイス22にはポ
ット24を設置するとともにポット24内で摺動自在に
プランジャー26を設置する。
【0007】上型チェイス16と下型チェイス18の内
部にはそれぞれ加熱用のヒータ28a、28bと、温度
センサ30a、30bを設置し、上カルチェイス20と
下カルチェイス22にも同様にヒータ32a、32b
と、温度センサ34を設置する。図2は下型チェイス1
8と下カルチェイス22の平面図を示す。下型チェイス
18には図のようにヒータ28bを複数個並置し、下カ
ルチェイス22にはポット24の両側にヒータ32bを
設置する。なお、上型チェイス16にも同様にヒータ2
8aを複数個並置する。29は下型ベース12内でポッ
ト24の底部側に設けたバンドヒータである。
【0008】図2に示すように下型チェイス18と下カ
ルチェイス22は隣接して設置し、下カルチェイス22
のポット24と下型チェイス18のキャビティ14とは
ランナー36によって連絡する。なお、下型チェイス1
8と下カルチェイス22との境界部にスリット部3
設けて、下型チェイス18と下カルチェイス22が全面
で接触しないようにしている。これは下型チェイス18
と下カルチェイス22を別々に温度制御するため、下型
チェイス18と下カルチェイス22を断熱させるように
するためである。前記ランナー36は下型チェイス18
と下カルチェイス22が当接する部分で連絡している。
なお、キャビティ14の外側部分にも断熱用にスリット
部39を設けている。また、上型チェイス16と上カル
チェイス20との当接面についても同様でスリット部を
設けて断熱性を付与している。
【0009】図3はモールド金型の冷却機構の構成を示
す。実施例では上型チェイス16および下型チェイス1
8の裏面にそれぞれ冷却媒体を通流させる流路40a、
40bを設け、これらの流路40a、40bに連通させ
て上型ベース10と下型ベース12の外側面に接続パイ
プ42a、42b、44a、44bを設けている。42
a、42bは冷却媒体の流入側の接続パイプ、44a、
44bは冷却媒体の排出側の接続パイプである。接続パ
イプ42a、42bから流入した冷却媒体は上型ベース
10および下型ベース12のそれぞれから上型チェイス
16の背面および下型チェイス18の背面に流入し、上
型チェイス16、下型チェイス18の背面部分を通流し
た後、上型ベース10、下型ベース12の接続パイプ4
4a、44bからそれぞれ流出する。
【0010】なお、カル側についてもキャビティ側と同
様に上カルチェイス20と下カルチェイス22の裏面に
冷却媒体を通流させる流路を設け、キャビティ側とは別
個に冷却できるよう構成する。キャビティ側のチェイス
およびポット、プランジャーを配設したカル側は上記加
熱機構および冷却機構によって温度制御するから、チェ
イスおよびカル部は外部とある程度断熱させておく。こ
のため、実施例では上型ベース10および下型ベース1
2はそれぞれモールドベースへの取り付け面に溝を設
け、上型ベース10および下型ベース12の全面がモー
ルドベースに当接しないようにして断熱性をもたせてい
る。
【0011】本実施例のトランスファモールド機は上記
のように上型チェイス16、下型チェイス18にじかに
ヒータ28a、28bを設置してチェイスを直接的に加
熱するよう構成したこと、および冷却機構を設置したこ
とによってモールド金型の温度制御を的確に行うことが
可能になる。また、キャビティ側とカル側を分離して構
成したことによって各別に温度制御することが可能にな
る。このようにキャビティ側とカル側を別個に温度制御
できるようにし、かつモールド部分の温度追従性を向上
させるよう構成することによって、樹脂モールドが困難
であったきわめて薄型の製品に対しても好適な樹脂モー
ルドが可能になる。
【0012】図5は上記実施例のトランスファモールド
機を使用して樹脂モールドする場合にモールド部分を温
度制御する様子を示す。モールド金型は常温から所定の
モールド状態の温度まで加熱した後、被成形品を樹脂モ
ールドする1サイクルごとカル側とキャビティ側を別々
に温度制御して樹脂モールドする。図でA〜Bの範囲が
樹脂モールドの1サイクルで、折れ線Pがカル側の金型
温度、折れ線Qがキャビティ側の金型温度を示す。図の
ようにカル側の温度とキャビティ側の温度とは別々に昇
温、降温を繰り返すようにして樹脂モールドする。
【0013】図5で破線は樹脂のガラス転移温度TG
示す。樹脂はガラス転移温度TG 以下では固体であり、
樹脂モールドはTG 温度以上で行う。一般には、TG
度よりもかなり高温の状態で樹脂モールドする。これ
は、溶融樹脂とモールド金型との熱交換を促進させ樹脂
を早く硬化させるためである。図6はガラス転移点をも
つ樹脂で、温度とともに樹脂の体積が変化する様子を示
す。ガラス転移点TG の前後で樹脂の線膨張係数が数倍
以上変化し、図のように折れ線のグラフになる。
【0014】従来のトランスファモールド機ではポット
やプランジャー、金型は樹脂が溶融する温度以上の一定
温度に設定して樹脂モールドする。図7は従来のトラン
スファモールド機での金型温度を示す。樹脂モールドす
る際に金型は常温から樹脂モールド温度まであらかじめ
昇温させておき、樹脂モールドの際にはこの昇温した状
態を保持したまま成形している。これに対し、本願発明
のトランスファモールド機では樹脂モールドの1サイク
ル内でカル側とキャビティ側の温度を別々に制御するこ
とによって樹脂モールドすることを特徴とする。
【0015】図5でA〜Cの間は前工程で樹脂モールド
した製品を取り出して、新たに樹脂モールドする製品を
セットする段階を示す。C点は樹脂圧送を開始する時点
であるが、C点の直前で被成形品をクランプする段階で
はキャビティ側もカル側も高温に加熱しておく。このと
きのポットおよびプランジャー(カル側)の温度Pは従
来の樹脂モールドにおけると同様にTG よりもかなり高
い温度である。たとえばTG が150 〜160 ℃の樹脂の場
合、180 ℃程度である。なお、キャビティ側の温度Qは
これよりも若干低め、175 ℃程度である。
【0016】図でC〜Dの間はキャビティに樹脂を充填
している段階である。この間、カル側は樹脂を溶融する
ため高温に維持するのに対し、キャビティ側はTG より
も高い温度でできるだけTG に近い温度にする。このよ
うにキャビティ側をTG に近い温度に下げておくのは樹
脂と金型との熱交換を遅くして樹脂が低粘度である時間
をのばすためである。これによって樹脂の流動性を良好
にしキャビティへの樹脂充填を確実に行うことができ
る。
【0017】図でD〜Eの間は樹脂充填が終了して樹脂
部を硬化させているところである。キャビティに樹脂を
充填した後は、図のようにキャビティ側の温度を上げ、
逆にカル側の温度を下げる。キャビティ側の温度を上げ
るのはキャビティ内の樹脂の硬化を促進させるためであ
り、カル側の温度を下げるのはカル部からキャビティに
至る樹脂路での樹脂の流動性を高めてできるだけプラン
ジャーの圧力をキャビティへ作用させ、キャビティ内で
の樹脂シュリンクに対して樹脂の補充ができるように
し、また、巻き込んだエアを圧縮して欠陥をできるだけ
小さくしてパッケージの品質を高めるようにするためで
ある。なお、カル側の温度を下げる場合もTG よりも高
い温度でできるだけTG に近い温度にする。
【0018】キャビティ内の樹脂を硬化しはじめて一定
時間経過したところでパッケージの取り出し準備をはじ
める。図5でE〜Bは成形品の取り出し準備期間で、キ
ャビティ側の温度を徐々に下げ、カル側の温度を徐々に
上げている。カル側の温度を上げるのはカル部の樹脂を
硬化させてカルを取り出しするためと次回の樹脂充填に
備えるためである。一方、キャビティ側の温度を徐々に
下げるのはキャビティ部分での樹脂の反りをなくして成
形品を取り出すためである。すなわち、キャビティ側の
温度をガラス転移温度TG よりも低い温度まで下げるこ
とにより、TG 温度以下で樹脂の線膨張係数が非常に小
さくなることを利用してパッケージが偏冷却されること
をなくし、パッケージの曲がりや反りを非常に小さくす
ることができる。
【0019】なお、E〜Bの段階はパッケージを金型で
クランプして行うもので、従来のように樹脂充填後にす
ぐに型開きして製品を取り出すことはしないようにす
る。このように、パッケージを拘束したままTG 温度以
下に降温することによって、従来のように樹脂部が冷却
される際に曲がり、反りが生じることを強制的に防止
し、金型温度を線膨張係数が臨界的に小さくなるTG
度以下にまで下げることによって、パッケージ部の反り
を従来のα1 /α2 程度以下に小さくできる。ここで、
α1 はTG 温度以下での樹脂の線膨張係数、α2 はTG
温度以上での樹脂の線膨張係数で、α1 /α2 は通常の
樹脂で1/3 以下である。
【0020】また、このようにTG 温度以下で樹脂の線
膨張係数が小さくなるということはパッケージ部分で容
積シュリンクが生じることを意味する。したがって、樹
脂と金型の線膨張係数の相対差を利用すれば、エジェク
トピン等を使用せずに自動的に金型からパッケージを剥
離させることが可能である。この剥離法を利用すればエ
ジェクタピンを使わずに成形品を取り出すことができ
る。薄型のパッケージでは樹脂部を突くことによって変
形が生じやすいが、この方法によれば薄型のパッケージ
でも変形をおこさずに取り出しすることができる。
【0021】なお、上記実施例の金型の温度制御方法は
上型と下型を同じように温度制御した例であるが、製品
によっては上型と下型を各別に温度制御する方が適当な
場合がある。たとえば、上型と下型のキャビティの樹脂
量に偏りがある場合などでは樹脂量の相違によってパッ
ケージのシュリンクに時差が生じ、これによって曲が
り、反りが出る場合には上型と下型に温度差を設けて硬
化速度のバランスをとり、これによって上型と下型でバ
ランスさせて成形させることも可能である。
【0022】図8は樹脂モールドのサイクル内でキャビ
ティ側の金型温度Qをできるだけ低温に維持して樹脂モ
ールドする場合である。たとえば、TABテープのよう
に有機材料のフィルムを使用しているような被成形品で
できるだけ高温にしないで樹脂モールドするような場合
である。図9は上型のキャビティ温度Q1 と下型のキャ
ビティ温度Q2 を各別に温度制御した様子で、上型のキ
ャビティの方を下型よりも若干高温に設定した例であ
る。
【0023】上記実施例ではカル側、キャビティ側を各
別に温度制御することによって樹脂モールドしている
が、実施例のトランスファモールド機では上型チェイス
16、下型チェイス18、上カルチェイス20、下カル
チェイス22にそれぞれヒータ28a、28b、32
a、32bを設け、かつそれぞれ冷却機構を設け、温度
センサ30a、30b、34を設けることによって的確
に温度制御することができる。実施例では複数本のヒー
タ28a、28bをキャビティに接近させて配置するこ
とによってキャビティの温度制御性を向上させ、樹脂に
対する熱交換を効率的に制御することが可能である。ま
た、金型全体の熱容量を小さくすることができ、プレス
装置に金型を取り付けた後、成形作業を開始するまでの
時間を短縮することができるといった効果もある。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る半導体装置の樹脂モールド
方法及び樹脂モールド装置によれば、上述したように、
カル部側の金型とキャビティ側の金型の温度を別個に制
御することによって溶融樹脂の流動性等を適当に制御で
き、薄型で従来は樹脂モールドが困難であったような製
品の場合でも確実に樹脂モールドすることが可能にな
る。また、樹脂硬化後に樹脂のガラス転移温度以下まで
降温させることによってパッケージの曲がり、反り等を
抑えることができ、確実に良品を製造することができ
る。また、エジェクタピンを用いずにパッケージを金型
から剥離させることが可能になり、エジェクタピンによ
る製品の変形等を防止して、とくに薄型の製品の製造に
有効に利用することができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】トランスファモールド機のカル部およびキャビ
ティ部の構成を示す断面図である。
【図2】カル部およびキャビティ部の平面図である。
【図3】カル部およびキャビティ部に設ける冷却機構の
説明図である。
【図4】カル部およびキャビティ部に設ける冷却機構の
平面構成を示す説明図である。
【図5】カル部およびキャビティ部の温度制御方法を示
す説明図である。
【図6】樹脂の温度に対する体積変化の様子を示すグラ
フである。
【図7】従来の金型の温度制御の様子を示すグラフであ
る。
【図8】カル部およびキャビティ部の温度制御方法の他
の例を示す説明図である。
【図9】カル部およびキャビティ部の温度制御方法のさ
らに他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 上型ベース 12 下型ベース 14 キャビティ 16 上型チェイス 18 下型チェイス 20 上カルチェイス 22 下カルチェイス 24 ポット 28a、28b、32a、32b ヒータ 30a、30b、34 温度センサ 38 スリット部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポットおよびプランジャーを設けたカル
    部側の金型と被成形品をセットして樹脂成形するキャビ
    ティを設けたキャビティ側の金型に各別に当該金型の加
    熱機構および冷却機構を設け、 被成形品を金型にセットして樹脂成形品を取り出す1サ
    イクル内で、 前記カル部側の金型については、前記プランジャーによ
    ってポットから前記キャビティに樹脂を充填するまでは
    型温を樹脂のガラス転移温度以上の高温に設定するとと
    もに、樹脂充填した後は前記ガラス転移温度以上でガラ
    ス転移温度近傍温度に降温させ、 前記キャビティ側の金型については、キャビティに樹脂
    充填する間は前記ガラス転移温度以上でガラス転移温度
    近傍温度に設定し、樹脂充填後は前記ガラス転移温度以
    上の高温に昇温させることにより、 カル部側の型温とキャビティ側の型温を各別に制御して
    樹脂モールドすることを特徴とする半導体装置の樹脂モ
    ールド方法。
  2. 【請求項2】 カル部側の金型とキャビティ側の金型
    で、各々上型と下型の温度制御を各別に行い、上型側の
    樹脂部と下型側の樹脂部をバランスさせて硬化させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の半導体装置の樹脂モール
    ド方法。
  3. 【請求項3】 樹脂充填が終了して樹脂硬化の後半過程
    で、カル部側の型温を前記ガラス転移温度以上の高温ま
    で徐々に上昇させ、キャビティ側の型温を前記ガラス転
    移温度以下でガラス転移温度近傍温度まで徐々に降温さ
    せ、パッケージが硬化を完了した後、金型を型開きして
    成形品を取り出すことを特徴とする請求項1または2記
    載の半導体装置の樹脂モールド方法。
  4. 【請求項4】 樹脂充填が終了してパッケージが硬化す
    るまでの間、被成形品を金型でクランプして樹脂モール
    ドすることを特徴とする請求項1または2記載の半導体
    装置の樹脂モールド方法。
  5. 【請求項5】 樹脂充填が終了して樹脂硬化が終了する
    時点付近で、キャビティ側の型温を前記ガラス転移温度
    以下に降温させ、硬化完了時点で金型と樹脂との線膨張
    係数の相対差によってエジェクタピンを使用せずにパッ
    ケージを剥離することを特徴とする請求項4記載の半導
    体装置の樹脂モールド方法。
  6. 【請求項6】 ポットに投入された樹脂タブレットを溶
    融し、プランジャーによって溶融樹脂を金型のキャビテ
    ィ内に圧送して樹脂モールドする樹脂モールド装置にお
    いて、 前記ポットおよびプランジャーを設けたカル部側の金型
    と前記キャビティを設けたキャビティ側の金型とを別個
    に設けると共に、これらの金型の境界部にスリット部を
    設け、 前記カル部側の金型と前記キャビティ側の金型とに各々
    加熱機構と、前記金型の裏面側に設けた流路に冷却媒体
    を通流させる冷却機構とを設け、 前記カル部側の金型と前記キャビティ側の金型に設けた
    加熱機構および冷却機構を、樹脂モールドの1サイクル
    内で各別に温度制御する制御機構を設けたことを特徴と
    する樹脂モールド装置。
JP34990792A 1992-12-01 1992-12-01 半導体装置の樹脂モールド方法及び樹脂モールド装置 Expired - Lifetime JP3162522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34990792A JP3162522B2 (ja) 1992-12-01 1992-12-01 半導体装置の樹脂モールド方法及び樹脂モールド装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34990792A JP3162522B2 (ja) 1992-12-01 1992-12-01 半導体装置の樹脂モールド方法及び樹脂モールド装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06177190A JPH06177190A (ja) 1994-06-24
JP3162522B2 true JP3162522B2 (ja) 2001-05-08

Family

ID=18406915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34990792A Expired - Lifetime JP3162522B2 (ja) 1992-12-01 1992-12-01 半導体装置の樹脂モールド方法及び樹脂モールド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3162522B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1026407C2 (nl) * 2004-06-11 2005-12-14 Fico Bv Werkwijze en inrichting voor het beheersbaar omhullen van elektronische componenten.
JP2006027098A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Apic Yamada Corp 樹脂モールド方法および樹脂モールド装置
JP2008087407A (ja) * 2006-10-04 2008-04-17 Olympus Corp 射出成形方法
NL2000356C2 (nl) * 2006-12-05 2008-06-06 Fico Bv Werkwijze en inrichting voor het omhullen van elektronische componenten waarbij het omhulmateriaal wordt gekoeld.
JP5273462B2 (ja) * 2009-01-14 2013-08-28 住友重機械工業株式会社 封止装置及び封止方法
US9005504B2 (en) 2009-06-17 2015-04-14 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Method of manufacturing resin molded electronic component
JP5353588B2 (ja) * 2009-09-15 2013-11-27 パナソニック株式会社 樹脂モールド型コンデンサの製造方法
JP5413165B2 (ja) * 2009-12-07 2014-02-12 パナソニック株式会社 樹脂モールド型コンデンサの製造方法およびこの製造方法に用いられる成形金型
JP5353462B2 (ja) * 2009-06-17 2013-11-27 パナソニック株式会社 樹脂モールド型コンデンサの製造方法
JP6861609B2 (ja) 2017-10-30 2021-04-21 Towa株式会社 樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法
JP7034702B2 (ja) 2017-12-21 2022-03-14 Towa株式会社 樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法
JP2019129201A (ja) * 2018-01-23 2019-08-01 三菱電機株式会社 半導体装置、および、半導体装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06177190A (ja) 1994-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3162522B2 (ja) 半導体装置の樹脂モールド方法及び樹脂モールド装置
US20060246166A1 (en) Injection molding system and method for using the same
JP5906527B2 (ja) モールド金型及びこれを備えた樹脂モールド装置
US5110515A (en) Method of encapsulating semiconductor chips
JPS60174624A (ja) 成形用金型
JP2014151449A (ja) 射出成形用金型及び射出成形方法
JP2000052390A (ja) プラスチック部品の成形方法およびその金型
US20040020628A1 (en) Mold and method of molding metallic product
JPH08127037A (ja) 成形金型
JP2002361692A (ja) ディスク成形装置、ディスク基板製造方法
JP3214789B2 (ja) 樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法
JP2622326B2 (ja) 射出成形における金型温度分布制御方法及び装置
JPH08142105A (ja) リリースフィルムを用いる樹脂モールド装置
JP5356452B2 (ja) 溶融微細転写成形方法及び溶融微細転写成形装置
JP3858198B2 (ja) ディスク基板の反りの調整方法
JPS6154633A (ja) 半導体樹脂封止用金型
JP3557520B2 (ja) ディスク基板成形方法
JPS61290024A (ja) プラスチツクレンズ成形用金型
JPH11114968A (ja) 樹脂成形装置
JP2001334534A (ja) 断熱金型作製方法および作製装置
JP3197981B2 (ja) 射出成形方法
JP2002240110A (ja) プラスチック光学素子の射出成形方法
JPH05226397A (ja) 半導体用熱硬化型自動モールド装置
JP5215608B2 (ja) 樹脂成形方法及び金型
JP2001001382A (ja) 金属一体樹脂成形法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223

Year of fee payment: 12