JP3160415B2 - しわ改善剤及び角化改善剤 - Google Patents

しわ改善剤及び角化改善剤

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JP3160415B2
JP3160415B2 JP06060493A JP6060493A JP3160415B2 JP 3160415 B2 JP3160415 B2 JP 3160415B2 JP 06060493 A JP06060493 A JP 06060493A JP 6060493 A JP6060493 A JP 6060493A JP 3160415 B2 JP3160415 B2 JP 3160415B2
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努 藤村
玄爾 芋川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はしわ改善剤及び角化改善
剤に関し、更に詳しくは、しわの予防、改善作用に優れ
るしわ改善剤及び抗フケ作用や日焼けの改善作用に優れ
る角化改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
健康で美しい肌を保つことが、老若男女を問わず、重大
な関心事となっている。ところが、肌は、温湿度、紫外
線、化粧品、加齢、疾病、ストレス、食習慣等により微
妙な影響を受け、そのため、肌の諸機能(生体からの水
分等の損失を防ぎ、体温の恒常的維持を司どる機能、外
界からの物理的・化学的刺激及び種々の細菌からの身体
保護機能、皮膚の弾力性を保持し、表面形態を決定する
機能等)の減退、肌の老化など、種々のトラブルが発生
する。
【0003】これらのうち、真皮のトラブルの1つであ
るしわは、加齢や太陽光線による皮膚の老化により発生
する。すなわち、真皮の繊維組織を作る細胞は太陽光線
への露出や年齢の増加とともに小さくかつ少なくなり、
特にコラーゲン繊維が大きく失われ、真皮の退化、皮下
脂肪組織の減少などにより皮膚が老化し、これが主にし
わ、弛緩及び弾力性喪失の原因となる。従来、このよう
な老化作用によるしわを抑制したり、治療したりするた
めに、種々の組成物や方法が提案されている(特開昭6
2−185005号公報、特開昭62−502546号
公報、特開平2−72157号公報、特開平2−288
822号公報等)。
【0004】しかし、これらはいずれも、満足のいくし
わ改善効果を奏するものではなかった。
【0005】一方、表皮における乾性、脂性肌、フケ症
等の尋常性の皮膚トラブルは、外環境の変化(季節変
化、紫外線等)や生理機能の変動(加齢や疾患に伴う)
といった生体に作用する体内外の因子による皮膚組織の
機能異常、これらにより誘起される皮膚肥厚や不全角化
等により発生する。このような皮膚トラブルを予防、改
善する主たる試みとしては、合成あるいは天然の保湿成
分の塗布により皮膚の乾燥を防ぎ皮膚の保湿能を高める
方法、血行促進剤の塗布により血行促進を改善する方法
等がなされてきた。
【0006】しかし、これらの方法は種々の皮膚トラブ
ルの予防、改善効果、その持続性、薬剤の安定性・安全
性等の点で、種々の問題を有している。すなわち、これ
らの方法は、一般に表皮、特に角層表面の水分を補給す
るもの又は保湿成分の一部を補うものであることから、
その効能及び効果は一時的なものであり、永続的な皮膚
の改善は期待できないものであった。
【0007】そこで、しわの発生を抑制し、かつ消滅せ
しめる作用に優れ、一方、皮膚の不全角化、表皮肥厚、
脂質代謝異常等に対し顕著な抑制作用を有する物質の開
発が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み鋭意検討した結果、後述する特定のアミン誘導
体が、しわ改善及び角化改善に顕著な作用を示すことを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、下記一般式(1)
【0010】
【化3】
【0011】で表わされるアミン誘導体又はその酸付加
塩若しくは四級化物からなるしわ改善剤又は角化改善剤
を提供するものである。
【0012】また、本発明は、下記一般式(1′)
【0013】
【化4】
【0014】で表わされるアミン誘導体又はその酸付加
塩若しくは四級化物を1重量%未満含有する皮膚外用剤
をも提供するものである。
【0015】本発明に使用されるアミン誘導体(1)の
一部は、従来、そのN−アシル体であるアミド誘導体の
製造中間体(特開昭63−227514号公報)、界面
活性剤(特開昭63−284295号公報)、脳機能改
善剤、抗アレルギー剤(特開昭63−179850号公
報)、経皮吸収促進剤(特開平1−268648号公
報)等として知られている。しかし、これらの化合物が
しわ改善及び角化改善に有効であることは、全く知られ
ていなかった。
【0016】一般式(1)中、R1 で示される炭化水素
基は飽和でも不飽和のものでもよく、その具体例として
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オ
クチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシ
ル、エイコシル、メチル分岐イソパルミチル、7−ヘキ
サデセニル、4,8,12−トリメチルトリデシル、4
−メチル−3−ペンテニル、シクロヘキシル、フェニル
等の基が挙げられる。
【0017】一般式(1)中、R2 で示される炭化水素
基の具体例としては、メチル、エチル、ブチル、ペンチ
ル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒ
ドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、5−ヒドロ
キシペンチル等の基が挙げられる。
【0018】一般式(1)中、R3 で示される炭化水素
基の具体例としては、メチル、エチル、ブチル、ヘキシ
ル、フェニル、ベンジル、ヒドロキシメチル、2−ヒド
ロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、1,2,
3−トリヒドロキシプロピル、1,2,3,4−テトラ
ヒドロキシブチル、1,2,3,4,5−ペンタヒドロ
キシペンチル、メトキシメチル、ドデシロキシメチル、
テトラデシロキシメチル、メチル分岐イソステアリルオ
キシメチル等の基が挙げられる。
【0019】一般式(1)中、R4 で示される炭化水素
基の具体例としては、メチル、エチル、ブチル、ヘキシ
ル、フェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、2,3−
ジヒドロキシプロピル、2,3,4−トリヒドロキシブ
チル、2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチル、
2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル等の基
が挙げられる。
【0020】一般式(1)中、R5 の具体例としては、
【0021】
【化5】
【0022】等の基が挙げられる。一般式(1)中、X
及びYが示すことがあるリン酸残基は金属又はアミン類
と塩を形成しているものでもよい。
【0023】本発明に使用されるアミン誘導体(1)
は、公知の種々の方法、例えば下記反応式I、II又はII
Iにより製造できる。
【0024】
【化6】
【0025】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
前記と同義である。)すなわち、エポキシド(2)にア
ミン(3−A)を付加させることにより(1−A)〔一
般式(1)でX=OH、Y=Hの化合物〕を製造でき
る。
【0026】
【化7】
【0027】(式中、XはH又はOH、R1 、R2 、R
3 、R4 、R5 は前記と同義である。)
【0028】
【化8】
【0029】すなわち、アミド(4)をLiAlH4
で還元することにより(1−B)〔一般式(1)でX=
H又はOH、Y=H、R3 =Hの化合物〕を、また、化
合物(5)をアミン(3−A)と反応させることにより
(1−C)〔一般式(1)でX=H又はOH、Y=Hの
化合物〕を製造できる。
【0030】なお、Xが-O(O)P(OH)2又はYが-(O)P(OH)
2の場合のアミン誘導体(1−D)は、I〜IIIの方法で
得られるアミン誘導体(1−A)〜(1−C)をH3P
O4、P2O5、POCl3 等のリン酸化剤でリン酸化することに
より製造できる。
【0031】このようにして得られるアミン誘導体
(1)は、更に必要に応じて常法により塩酸、硫酸、硝
酸、リン酸等の無機酸塩、又はコハク酸、フマル酸、ヘ
キサデカン酸、オクタデカン酸、乳酸、グリコール酸、
クエン酸、酒石酸、安息香酸等の有機塩酸とすることも
できる。また、低級アルキルハライドと反応させること
により、四級化物とすることもできる。
【0032】前記アミン誘導体(1)又はその酸付加塩
若しくは四級化物は、しわの発生を抑制し、また、しわ
を消滅させる作用を有することから、しわ改善剤として
使用できる。本発明のしわ改善剤は、内服、外用その他
いずれの方法によっても投与可能であり、また有効成分
として、前記アミン誘導体(1)又はその酸付加塩若し
くは四級化物の他に通常使用される抗炎症剤、ビタミン
類等を必要に応じ適宜配合できる。
【0033】一方、前記アミン誘導体(1)又はそれら
の酸付加塩若しくは四級化物は、表皮細胞DNA合成を
抑制し、分化誘導を促進し、表皮肥厚を抑制する作用を
有する。すなわち、皮膚の表皮細胞の異常角化を正常化
する作用を有し、角化改善剤として使用できる。本発明
の角化改善剤は、上記しわ改善剤と同様、内服、外用そ
の他いずれの方法によっても投与可能であり、また有効
成分として、前記アミン誘導体(1)又はその酸付加塩
若しくは四級化物の他に通常使用される抗炎症剤、ビタ
ミン類等を必要に応じ適宜配合できる。
【0034】本発明のアミン誘導体(1)又はその酸付
加塩若しくは四級化物は皮膚外用剤に配合される。皮膚
外用剤としては、薬用皮膚外用剤、化粧薬用皮膚外用
剤、化粧料等の種々の使用形態をとることができる。
【0035】薬用皮膚外用剤及び化粧薬用皮膚外用剤と
しては、例えば、薬効成分を含有する各種の軟膏剤が挙
げられる。
【0036】軟膏剤としては、油性基剤をベースとする
もの、油/水、水/油型の乳化系基剤をベースとするも
ののいずれであってもよい。上記油性基剤としては、特
に制限はなく、例えば、植物油、動物油、合成油、脂肪
酸及び天然又は合成のグリセライド等が挙げられる。ま
た、上記薬効成分としては、特に制限はなく、例えば、
鎮痛消炎剤、鎮痛剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮膚軟化
剤、ホルモン剤、ビタミン類等を必要に応じて適宜使用
することができる。
【0037】また、化粧料として使用する場合は、化粧
料成分として一般に使用されている油分、保湿剤、紫外
線吸収剤、アルコール類、キレート剤、pH調整剤、防腐
剤、増粘剤、色素、香料等を任意に組み合わせて配合す
ることができる。化粧料としては、種々の用途及び形
態、例えば、水/油又は油/水型の乳化化粧料、クリー
ム、化粧乳液、化粧水、油性化粧料、口紅、ファンデー
ション、皮膚洗浄剤、ヘアートニック、整髪剤、養毛
剤、育毛剤として用いることができる。本発明の皮膚外
用剤は、常用の方法により上記種々の形態のものに調製
することができる。
【0038】アミン誘導体(1)又はその酸付加塩若し
くは四級化物の皮膚外用剤への配合量は、乳化系の皮膚
外用剤の場合にはそれぞれ全組成量の0.0001以上
1重量%未満(以下、「%」で示す)であり、特に0.
0001〜0.1%が好ましい。また、スクワラン等の
液状炭化水素を基剤とする油性の皮膚外用剤の場合では
それぞれ全組成量の0.0001〜10%であり、特に
0.0001〜0.1%が好ましい。
【0039】
【発明の効果】本発明のしわ改善剤は、しわの発生を顕
著に抑制し、またしわを消滅させる作用に優れるもので
ある。一方、本発明の角化改善剤は、紫外線その他種々
の因子の影響による不全角化、表皮肥厚、脂質代謝異常
などに対し顕著な抑制作用を有しており、しかも、皮膚
の正常な機能を回復させ、更に恒常性の維持に資するも
のであり、特に優れた抗フケ効果や日焼け後の肌の改善
効果を有する。
【0040】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】製造例1 1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−オクタデカ
ノール(1a)の製造
【0042】
【化9】
【0043】攪拌器及び滴下ロートを備えた300mlフ
ラスコに、エタノールアミン45.8g(0.75mol
)、エタノール9gを仕込み80℃で攪拌しながら、
1,2−エポキシオクタデカン13.4g(50mmol)
を2時間かけて滴下した。反応混合物に水を加え、生成
してくる白色結晶を濾過し、水洗後、メタノールから再
結晶することにより、表記化合物(1a)12.3g
(収率74.6%)を得た。
【0044】無色固体 融点:84.5−86.0℃ IR(KBr,cm-1):3400,2920,285
2,1472,1126,1076.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.82−0.96
(m,3H),1.14−1.51(m,31H),
2.42−2.88(m,7H),3.69(t,J=
4.8Hz,2H).
【0045】製造例2 1−〔N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミ
ノ)−2−オクタデカノール(1b)の製造
【0046】
【化10】
【0047】攪拌器を備えた100mlフラスコに、1,
2−エポキシオクタデカン26.85g(0.1mol
)、N−メチルエタノールアミン7.51g(0.1m
ol )及びエタノール50mlを仕込み、80℃で18時
間攪拌した。溶媒を減圧留去後、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製することにより、表記化合
物(1b)23.0g(収率67%)を得た。
【0048】無色固体 融点:39.0−40.6℃ IR(NaCl,cm-1):3392,2920,285
2,1660,1466,1300,1080,104
2,874.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.82−0.96
(m,3H),1.12−1.55(m,30H),
2.33(s,3H),2.34−2.77(m,6
H),3.55−3.84(m,3H).
【0049】製造例3 2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,7,11,
15−テトラメチル−1,3−ヘキサデカンジオール
(1c)の製造
【0050】
【化11】
【0051】攪拌器及び滴下ロートを備えた100mlの
2口フラスコに、エタノールアミン8.79g(0.1
4mol )、エタノール20.0gを入れ、窒素雰囲気下
80℃に加熱攪拌しながら、2,3−エポキシ−3,
7,11,15−テトラメチル−1,3−ヘキサデカン
ジオール(フィチルオキシド)3.01g(9.6mmo
l)を1時間かけて滴下した。更に2時間加熱攪拌した
後、減圧濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにて精製を行い、表記化合物3.02g
(収率84%)を得た。
【0052】黄色固体 融点:49.1−50.2℃ IR(KBr,cm-1):3388,3276,292
0,2852,1464,1380,1058,103
4.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.80−0.95
(m,15H),0.98−1.68(m,21H),
2.44(t,J=4.3Hz,1H),2.72−
3.08(m,6H),3.58−3.66(m,4
H).
【0053】製造例4 3−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−4−テトラデシ
ロキシ−2−メチル−2−ブタノール(1d)の製造
【0054】
【化12】
【0055】攪拌器及び滴下ロートを備えた100mlの
2口フラスコに、エタノールアミン15.3g(16.
7mmol)、エタノール5.0gを入れ、窒素雰囲気下8
0℃に加熱攪拌しながら、1−テトラデシロキシ−3−
メチル−2−ブテンオキシド5.00g(16.7mmo
l)のエタノール溶液を3時間かけて滴下した。更に1
6時間加熱攪拌したのち、減圧濃縮して得られる残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表記
化合物(1d)3.47g(収率58%)を得た。
【0056】淡黄色油状物 IR(NaCl,cm-1):3384,2924,285
2,1462,1374,1114,1060.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.88(t,J=
6.4Hz,3H),1.06−1.72(m,30
H),2.55(dd,J=4.1Hz,6.4Hz,
1H),2.63−3.05(m,5H),3.30−
3.80(m,6H).
【0057】製造例5 製造例4において1−テトラデシロキシ−3−メチル−
2−ブテンオキシドの代わりに、1−テトラデシロキシ
−2−ブテンオキシドを用いて反応を行い、下記のアミ
ン誘導体(1e)を得た。
【0058】
【化13】
【0059】淡黄色固体 融点:54.4−55.4℃ IR(KBr,cm-1):3280,2920,285
2,1468,1374,1116,1060.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.88(t,J=
6.4Hz,3H),1.08−1.68(m,27
H),2.41(brs,3H),2.65(ddd,
J=6.2Hz,4.1Hz,4.1Hz,1H),
2.83(t,J=2.3Hz,2H),3.30−
3.78(m,6H),3.90(dq,J=3.9H
z,6.2Hz,1H).
【0060】製造例6 2−(9−オクタデセニルアミノ)−1−エタノール
(1f)の製造
【0061】
【化14】
【0062】攪拌器を備えた100mlナスフラスコにL
iAlH4 1.40g(37.2mmol)及びテトラヒド
ロフラン30mlを仕込み、N2 雰囲気下、室温にて攪拌
しながら、N−(9−オクタデセノイル)エタノールア
ミン1.67g(5.12mmol)のテトラヒドロフラン
溶液を10分間で滴下した。60℃に昇温し、16時間
攪拌した後、室温まで冷却し、5%KOH水溶液14g
を加えた。析出してきた塩を濾別後、減圧濃縮し、得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製を行い、表記化合物0.96g(収率65%)を得
た。
【0063】黄色油状物 IR(NaCl,cm-1):3328,2920,285
2,1458,1376,1118,1060.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.88(t,J=
6.6Hz,3H),1.15−1.65(m,24
H),1.88−2.15(m,4H),2.35(b
rs,2H),2.61(t,J=7.3Hz,2
H),2.76(t,J=5.3Hz,2H),3.6
4(t,J=5.3Hz,2H),5.22−5.48
(m,2H).
【0064】製造例7〜8 製造例6において、N−(9−オクタデセノイル)エタ
ノールアミンの代わりにN−オクタデカノイルエタノー
ルアミン及びN−メチル分岐イソステアロイルエタノー
ルアミンを用いて同様に反応を行い、下記のアミン誘導
体(1g)、(1i)を合成した。
【0065】
【化15】
【0066】(1g) 無色固体 融点:57.3−58.2℃ IR(KBr,cm-1):3370,2914,284
8,1467,1035.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.88(t,J=
6.7Hz,3H),1.04−1.75(m,32
H),2.42(brs,2H),2.61(t,J=
7.3Hz,2H),2.77(t,J=5.1Hz,
2H),3.65(t,J=5.1Hz,2H).
【0067】(1h) 無色油状物 IR(NaCl,cm-1):3196,2924,285
6,1460,1376,1122,1062.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.77−1.00
(m,6H),1.14−1.78(m,29H),
2.24−2.56(m,2H),2.62(t,J=
7.3Hz,2H),2.77(t,J=5.1Hz,
2H).3.65(t,J=5.1Hz,2H).
【0068】製造例9 リン酸2−〔N−(2−ヒドロキシオクタデシル)−N
−メチルアミノ〕エチルモノナトリウム塩〔(1h)モ
ノナトリウム塩〕の製造
【0069】
【化16】
【0070】攪拌器を備えた200mlフラスコに、製造
例2で得たアミン誘導体(1b)5.10g(14.8
mmol)、テトラヒドロフラン50ml、85%リン酸1.
95g(16.9mmol)を仕込み、室温で20分攪拌し
た。次いで、P2O53.54g(30.7mmol)を加え、
65℃で7時間攪拌し、放冷後、水0.56gを加えて
30分攪拌した。次に、ここにNaOH2.38g及び
水3gを加え、30分攪拌し、減圧濃縮した。得られた
残渣をソックスレー抽出器を用いてエタノールで抽出
し、溶媒を留去後残渣をカラムクロマトグラフィーで精
製することにより、表記化合物0.75g(収率11
%)を得た。
【0071】無色固体 IR(KBr,cm-1):3296,2920,285
2,1470,1148,1074,938.1 H−NMR(CD3OD,δ):0.78−0.98
(m,3H),1.04−1.87(m,30H),
2.82−3.68(m,7H),3.75−4.32
(m,3H).
【0072】実施例1 UVB照射によりヘアレスマウスに生成したしわへのア
ミン誘導体の作用: (1)ヘアレスマウス(HR/ICR,実験開始時9週
齢)に、東芝健康線用ランプ20SEを6本使用してU
VB光を週3回照射した。エネルギー量はTOKYO
OPTICAL 社製のUV−Radiometer
UVR−305/365Dを用いて測定した。1回の照
射量は1MED以下とし、0.28mM/cm 2 のエネルギ
ー量で65mJとした。照射期間は20週間で、ヘアレス
マウス背部にしわが形成されていることを確認した後、
8匹ずつの群に分け、0.025%濃度のアミン誘導体
(1a)〜(1h)のエタノール溶液を80μl ずつ週
5回、6週間塗布し続けた。コントロールとしてエタノ
ールのみ80μl ずつサンプル同様に塗布した。塗布終
了後、しわの度合を肉眼により、下記の基準(しわ指
数)で評価した。結果を表1に示す。
【0073】(しわ指数評価基準) 1:しわが完全に消滅。 2:しわがあるのかないのかわからない。 3:しわが少しある。 4:しわが非常にある。
【0074】更に、しわの詳細を解析するため、各マウ
スについて、ハイドロフィリックエクザフレックス親水
性ビニルシリコーン印象材を用いて、皮膚のレプリカを
直径1cm2 の大きさで3ケ所から採取した。このレプリ
カを水平状態にして30度方向から光を照射し、しわに
よってできる陰の割合を画像解析装置を用いて面積率と
して求めた。結果を併せて表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】表1に示す結果から明らかなように、アミ
ン誘導体(1a)〜(1h)を塗布することによりヘア
レスマウス背部に生成したしわ消滅させることができる
ことがわかる。
【0077】実施例2 表皮角化細胞のDNA合成に対するアミン誘導体の抑制
効果: (1)方法
【0078】a)ヒト表皮角化細胞の培養 表皮角化細胞は、クラボウ(株)より発売されているヒ
ト正常角化細胞(商品名:エピパック)を購入し使用し
た。なお、細胞の維持、継代には同社より発売されてい
るヒト正常角化細胞用培地(商品名:K−GM)を用い
た。 b)DNA合成(チミジン取り込み測定)の測定 24穴プレート中で増殖状態に培養された角化細胞を使
用した。まず、各ウエルの培地を吸引除去し、脳下垂体
抽出液を添加していないK−GMを450μl加え培地
交換を行った。その後、前記製造例により得られたアミ
ン誘導体(1a)〜(1h)を添加した。更に、経時的
に0.2μCi/ml〔3H〕チミジンを加え、4時間イン
キュベートした。その後、上清を吸引除去し、PBS
(−)で3回洗浄後、500μl の2N NaOHを加
えた。37℃で10分間インキュベートした後、同量の
2N HClを加え中和し、氷冷した10%トリクロロ
酢酸を4ml加え30分間静置した。ガラスフィルターで
沈澱物を回収した後、氷冷10%トリクロロ酢酸3mlで
3回洗浄した。更に氷冷エタノール3mlで1回フィルタ
ーを洗浄したのち、ガラスフィルターを風乾し、液体シ
ンチレーションカウンターでその放射活性を測定するこ
とにより細胞へのチミジンの取り込みを算定した。その
結果を表2に示す。
【0079】
【表2】
【0080】表2より、チミジンの取り込みが上記アミ
ン誘導体の添加により著しく減少すること、すなわち、
ヒト表皮角化細胞のDNA合成が阻害されることが明ら
かとなった。また、同条件下で処理したヒト表皮角化細
胞を4日目に観察したところ、ほとんどの細胞は不溶膜
(コーニファイド エンベロープ)となり、角化してい
るとこがわかった。このことから、本アミン誘導体は表
皮の角化を促進する活性を有することが明らかとなっ
た。
【0081】実施例3 以下に組成を示すW/Oクリームを下記製造方法により
得た。
【0082】
【表3】 (組成) (重量%) (1)アミン誘導体(1a) 0.01 (2)コレステロール 0.5 (3)コレステロールイソステアレート 1.0 (4)ポリエーテル変性シリコーン 1.5 (5)環状シリコーン 20.0 (6)メチルフェニルポリシロキサン 2.0 (7)メチルポリシロキサン 2.0 (8)硫酸マグネシウム 0.5 (9)55%エタノール 5.0 (10)カルボキシメチルキチン (一丸ファルコス社製,キチンリキッドHV) 0.5 (11)精製水 バランス
【0083】(製造方法)(1)〜(7)を80℃に加
温して溶解し、これに(8)〜(11)を加えて均一に
混合し、W/Oクリームを調製した。
【0084】実施例4 以下に組成を示すO/Wクリームを下記製造方法により
得た。
【0085】
【表4】 (組成) (重量%) (1)ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0 (2)モノステアリン酸ソルビタン 0.5 (3)ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.5 (4)セトステアリルアルコール 2.0 (5)ステアリン酸 1.8 (6)アミン誘導体(1e) 0.001 (7)コレステロール 1.5 (8)コレステリルイソステアレート 1.0 (9)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 8.0 (10)メチルポリシロキサン 5.0 (11)グリセリン 5.0 (12)精製水 バランス
【0086】(製造方法)(1)〜(10)を80℃に
加温して溶解し、これに(11)〜(12)を加えて均
一に混合し、O/Wクリームを調製した。
【0087】実施例5 以下に組成を示す保湿サンスクリーンクリームを下記製
造方法により得た。
【0088】
【表5】 (組成) (重量%) (1)アミン誘導体(1d) 0.05 (2)シリコン被覆酸化亜鉛 7.0 (3)p−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 3.0 (4)コレステリルイソステアレート 1.0 (5)ポリエーテル変性シリコーン 2.0 (6)メチルポリシロキサン 5.0 (7)環状シリコーン 15.0 (8)硫酸マグネシウム 1.0 (9)グリセリン 5.0 (10)精製水 バランス
【0089】(製造方法)(1)〜(7)を80℃に加
温して溶解し、これに(8)〜(10)を加えて均一に
混合し、保湿サンスクリーンクリームを調製した。
【0090】実施例6 以下に組成を示すパック剤を下記製造方法により得た。
【0091】
【表6】 (組成) (重量%) (1)アミン誘導体(1h)モノナトリウム塩 0.05 (2)ポリビニルアルコール 15.0 (3)カルボキシメチルセルロースナトリウム 5.0 (4)プロピレングリコール 3.0 (5)エタノール 8.0 (6)精製水 バランス (7)香料 0.5 (8)防腐剤、酸化剤 適量
【0092】(製造方法)(1)〜(8)を70℃に加
温して溶解した後冷却し、パック剤を製造した。
【0093】実施例7 以下に組成を示す軟膏を下記製造方法により得た。
【0094】
【表7】 (組成) (重量%) (1)アミン誘導体(1f) 0.075 (2)白色ワセリン バランス (3)コレステリルイソステアレート 3.0 (4)流動パラフィン 10.0 (5)グリセリルエーテル 1.0 (6)グリセリン 10.0
【0095】(製造方法)(1)〜(6)を80℃に加
温して溶解した後冷却し、軟膏を調製した。
【0096】実施例3〜7で調製した本発明の皮膚外用
剤はしわの発生抑制及び消滅効果に優れるとともに不全
角化、表皮肥厚、脂質代謝異常を抑制し、正常機能回復
及び恒常性維持に優れるものであった。
フロントページの続き (72)発明者 樋口 和彦 栃木県芳賀郡市貝町市塙4594 (72)発明者 武馬 吉則 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606−6 (72)発明者 藤村 努 栃木県芳賀郡市貝町市塙4594 (72)発明者 芋川 玄爾 栃木県宇都宮市氷室町1022−89 (56)参考文献 特開 平1−268648(JP,A) 特許2699132(JP,B2) 特許2913441(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 CA(STN) WPI(DIALOG) EPAT(QUESTEL)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 で表わされるアミン誘導体又はその酸付加塩若しくは四
    級化物からなるしわ改善剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアミン誘導体(1)又は
    その酸付加塩若しくは四級化物からなる角化改善剤。
  3. 【請求項3】 下記一般式(1′) 【化2】 で表わされるアミン誘導体又はその酸付加塩若しくは四
    級化物を1重量%未満含有する皮膚外用剤。
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