JPH0834720A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH0834720A
JPH0834720A JP17501294A JP17501294A JPH0834720A JP H0834720 A JPH0834720 A JP H0834720A JP 17501294 A JP17501294 A JP 17501294A JP 17501294 A JP17501294 A JP 17501294A JP H0834720 A JPH0834720 A JP H0834720A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)一般式(1)で表わされるアミン誘導
体及びその酸付加塩から選ばれる一種又は二種以上、及
び(B)一般式(2)で表わされるアミド誘導体から選
ばれる一種又は二種以上を含有する皮膚外用剤。 【化1】 【効果】 保湿、肌荒れ予防・改善、角質正常化及びし
わの予防・改善効果に優れ、皮膚の老化を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚外用剤に関し、詳
細には皮膚の保湿、肌荒れの予防・改善、角質正常化、
しわの予防・改善等に優れる皮膚外用剤、特に皮膚の老
化防止効果に優れた皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
健康で美しい肌を保つことが、老若男女を問わず、重大
な関心事となっている。ところが、肌は加齢、更に温
度、湿度、紫外線、化粧品、疾病、ストレス、食習慣等
により微妙な影響を受け、そのため、肌の諸機能(生体
からの水分等の損失を防ぎ、体温の恒常的維持を司どる
機能、外界からの物理的・化学的刺激及び種々の細菌か
らの身体保護機能、皮膚の弾力性を保持し、表面形態を
決定する機能等)の減退、肌の老化など、種々のトラブ
ルが発生する。
【0003】表皮における乾性、脂性肌、フケ症等の尋
常性の皮膚トラブルは、前記したように外環境の変化
(季節変化、紫外線等)や加齢や疾患に伴う生理機能の
変動といった生体に作用する体内外の因子による皮膚組
織の機能異常に加え、更にこれらにより誘起される皮膚
肥厚や不全角化等により発生する。
【0004】このような皮膚トラブルを予防、改善する
主たる試みとしては、合成あるいは天然の保湿成分の塗
布により皮膚の乾燥を防ぎ皮膚の保湿能を高める方法、
血行促進剤の塗布により血行促進を改善する方法等がな
されてきた。
【0005】一般に、肌にうるおいを与え、柔軟性を維
持するには、角質層中に含まれる水分が重要であること
が知られている。また、当該水分の保持には、角質層中
に含有される水溶性成分、すなわち、遊離アミノ酸、有
機酸、尿素又は無機イオン等が寄与していることも知ら
れており、従来、これらの水溶性成分を単独で又は組み
合わせて配合した薬用皮膚外用剤や化粧料が肌荒れの改
善又は予防の目的で使用されている。
【0006】また、これらの角質層中に含まれる水溶性
成分とは別に、水との親和性の高い様々な保湿性物質が
開発されており、同様の目的で使用されている。
【0007】しかしながら、従来の水溶性成分や保湿性
物質を皮膚に適用した場合、その作用は皮膚角質上にあ
って水分を角質に供給するというもので、その効果は一
時的であり、根本的に角質層の水分保持能力を改善し、
肌荒れを本質的に予防又は治癒させるというものではな
かった。
【0008】一方、皮膚のトラブルの一つであるしわ
は、加齢、乾燥、紫外線等による老化により発生する。
すなわち、乾燥、紫外線等の外界からの物理的・化学的
刺激による表皮の表面形態の変化及び加齢、疾病、スト
レス等による真皮での組織の変性、特にコラーゲン繊維
が大きく失われ真皮の退化、皮下脂肪組織の減少などに
より、皮膚が老化し、これが主にしわ弛緩及び弾力性損
失の原因となる。
【0009】従来、このような老化作用によるしわを抑
制したり、治療したりするために、種々の組成物や方法
が提案されている(特開昭62−185005号公報、
特開昭62−502546号公報、特開平2−7215
7号公報、特開平2−288822号公報等)。
【0010】しかし、これらはいずれも、満足のいくし
わ改善効果を奏するものではなかった。
【0011】従って、本発明の目的は、角質層の水分保
持能力を根本的に改善し、皮膚の正常な機能を回復、更
にしわを効果的に予防・改善することにより皮膚の老化
を防止する皮膚外用剤を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本出願人は角質
層の水分保持能力を根本的に改善する化合物を求めるべ
く検討してきたところ、下記の一般式(2′)
【0013】
【化3】
【0014】〔式中、R9は炭素数10〜26の直鎖又
は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R10
炭素数9〜25の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭
化水素基を示す〕で表されるアミド誘導体を保湿剤とし
て用いれば角質層の水分保持能力を改善できることを見
出し、先に出願した(特許第1557842号)。
【0015】しかし、前述の如く近年更なる効果の向上
が望まれており、本発明者らは種々の化合物について検
討を行ったところ、後記一般式(1)で表わされるアミ
ン誘導体又はその酸付加塩と後記一般式(2)で表わさ
れるアミド誘導体とを組み合わせて用いれば、更に角質
層の水分保持能力を向上し、極めて優れた肌荒れの予防
及び改善効果を有し、更に皮膚の不全角化、表皮肥厚、
脂質代謝異常等に対し、顕著な抑制効果を有し、しわの
発生を抑制し、かつ消滅せしめるという皮膚老化防止効
果に優れた皮膚外用剤が得られることを見出し、本発明
を完成した。
【0016】すなわち、本発明は次の成分(A)及び
(B): (A)次の一般式(1)
【0017】
【化4】
【0018】(式中、R1は炭素数1〜3の炭化水素基
又は炭素数1〜5のヘテロ原子を含有する炭化水素基を
示し、R2、R3、R4、R5及びR6は、同一又は異なっ
て、水素原子又は炭素数1〜20の水酸基が置換してい
てもよい炭化水素基を示す)で表されるアミン誘導体又
はその酸付化塩から選ばれる一種又は二種以上、 (B)次の一般式(2)
【0019】
【化5】
【0020】〔式中、R7は炭素数10〜26の直鎖又
は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R8
炭素数9〜25の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭
化水素基を示し、Y及びZはそれぞれ水素原子又は−
(CH2)n−OH(ここでnは1〜3の数を示す)を示
し、Aは単結合又は−O−CH2−(但し、酸素原子は
7と結合する)を示す〕で表されるアミド誘導体から
選ばれる一種又は二種以上を含有することを特徴とする
皮膚外用剤を提供するものである。
【0021】なお、本発明に使用されるアミン誘導体
(1)の一部は公知のものである(例えばルーマニア国
特許68−58619号公報)。しかし、それら公知の
化合物の皮膚に対する作用、特にしわ改善及び角化改善
に関する作用については全く知られていない。
【0022】本発明に用いられる(A)成分である一般
式(1)で表わされるアミン誘導体において、一般式
(1)中、R1〜R6の炭化水素基としては、飽和又は不
飽和の直鎖、分岐鎖又は環状のいずれでもよい。R1
炭素数1〜3の炭化水素基としては炭素数1〜3のアル
キル又はアルケニル基が挙げられ、具体例としては、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、アリル等が挙
げられる。R1の炭素数1〜5のヘテロ原子を含有する
炭化水素基としては、酸素原子、窒素原子、ケイ素原
子、硫黄原子、リン原子、フッ素原子を有する炭化水素
基が挙げられる。酸素原子及び/又は窒素原子を含む炭
化水素基の具体例としては、2−ヒドロキシエチル、3
−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピ
ル、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ヒドロキ
シプロピル、カルボキシメチル、アミノカルボニルメチ
ル、1−(N,N−ジメチルアミノ)エチル等が挙げら
れる。このうち、1〜3個の水酸基が置換した炭素数1
〜5のアルキル基が特に好ましい。
【0023】一般式(1)中、R2、R3、R4、R5及び
6としては水素原子及び1〜5個の水酸基が置換して
いてもよい炭素数1〜20、好ましくは1〜5の炭化水
素基が挙げられ、このうち、好ましい具体例としては、
水素原子;メチル、エチル、ブチル、ヘキシル、テトラ
デシル、オクタデシル等の炭素数1〜20のアルキル
基;フェニル等のアリール基;ベンジル等のアラルキル
基;ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1,2
−ジヒドロキシプロピル、1,2,3−トリヒドロキシ
ブチル、1,2,3,4−テトラヒドロキシペンチル、
1,2,3,4,5−ペンタヒドロキシヘキシル等の1
〜5個の水酸基が置換したアルキル基が挙げられる。
【0024】アミン誘導体(1)としては、R1が炭素
数1〜3のアルキル基又は1〜3個の水酸基が置換した
炭素数1〜5のアルキル基であり、R2が水素原子、2
−ヒドロキシエチル基、メチル基又はベンジル基であ
り、R3、R4、R5、R6が水素原子、メチル基、ヒドロ
キシメチル基、2−ヒドロキシエチル基又は1,2,
3,4−テトラヒドロキシペンチル基である化合物が特
に好ましい。
【0025】本発明に使用される一般式(1)で表わさ
れるアミン誘導体は、公知の種々の方法により合成され
る。例えば、下記反応式で表わされるように、グリシジ
ルエーテル誘導体(3)にアミン誘導体(4)を付加さ
せることにより合成される。
【0026】
【化6】
【0027】(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6
はそれぞれ前記と同じ意味を有する)
【0028】また、本発明に使用されるアミン誘導体
(1)の酸付加塩としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸
等の無機酸塩、又はコハク酸、フマル酸、ヘキサデカン
酸、オクタデカン酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、
酒石酸、安息香酸等の有機酸塩などが挙げられる。これ
らは、常法により、アミン誘導体(1)と上記それぞれ
の酸とを反応させることにより得られる。
【0029】本発明において(A)成分のアミン誘導体
及びその酸付加塩は一種を単独で、又は二種以上を組み
合わせて用いることができ、その配合量は特に制限され
ないが、全組成中に0.0001〜5重量%(以下、単
に%で示す)、特に0.0001〜1%、更に0.00
01〜0.1%が好ましい。また、スクワラン等の液状
炭化水素を基剤とする油性の皮膚外用剤とする場合、
(A)成分の配合量は全組成中0.0001〜10%、
特に0.0001〜5%、更に0.0001〜2%とす
ることが好ましい。
【0030】また、本発明に用いられる(B)成分であ
る一般式(2)で表わされるアミド誘導体において、一
般式(2)中、R7は炭素数10〜26の直鎖又は分岐
鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示すが、その具体例
としては、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリ
デシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデ
シル基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基、
テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、2
−エチルオクチル基、3−エチルオクチル基等のアルキ
ル基;オレイル基、リノレイル基等のアルケニル基;ア
ントラセニル基等の脂環式炭化水素基;ジフェニルメチ
ル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基が挙げられる。
また、一般式(2)中、R8は炭素数9〜25の直鎖又
は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示すが、その
具体例としては、ノニル基、2−メチルオクチル基等の
アルキル基;メシチル基等の芳香族炭化水素基;及び前
記の炭化水素基のうち、炭素数25までのものが挙げら
れる。
【0031】かかるアミド誘導体(2)は、公知の方法
〔例えば、ポリッシュ・ジャーナル・オブ・ケミストリ
ー(Pol.J.Chem.)52,1059(197
8);同52,1283(1978);特開昭54−1
17421号、同54−144308号、同54−14
7937号公報〕に準じて製造することができる。すな
わち、次に示される反応式に従って、グリシジルエーテ
ル(5)とアルカノールアミン(6)から得られる化合
物(7)をアシル化し、次いでエステル基を選択的に加
水分解することによって製造することができる。
【0032】
【化7】
【0033】〔式中、R7、R8、Y及びZは前記と同じ
意味を有し、Z′はZが−(CH2)n−OHの場合はZ
から水素原子を除いたアニオン基を示し、Zが水素原子
の場合は単結合を示す〕
【0034】かかるアミド誘導体のうち特に好ましいも
のとしては次の一般式(2−a)及び一般式(2−b)
で表わされるものである。
【0035】
【化8】
【0036】〔式中、R7及びR8は前記と同じ意味を有
する〕
【0037】本発明において(B)成分のアミド誘導体
は一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いるこ
とができ、その配合量は特に制限されないが、全組成中
に0.001〜50%、特に0.1〜20%が好まし
い。
【0038】本発明の皮膚外用剤はその使用形態によ
り、薬用皮膚外用剤と化粧料に大別される。
【0039】薬用皮膚外用剤としては、例えば薬効成分
を含有する各種軟膏剤を挙げることができる。ここで、
軟膏剤としては、油性基剤をベースとするもの、油/水
(O/W)、水/油(W/O)型の乳化系基剤をベース
とするもののいずれであってもよい。また、油性基剤と
しては、特に制限はなく、例えば植物油、動物油、合成
油、脂肪酸及び天然又は合成のグリセライド等が挙げら
れる。更に、薬効成分としては、特に制限はなく、例え
ば鎮痛消炎剤、鎮痒剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮膚軟化
剤、ホルモン剤等を必要に応じて適宜使用することがで
きる。
【0040】また、化粧料としては、種々の形態、例え
ばW/O、O/W型乳化化粧料、クリーム、化粧乳液、
化粧水、油性化粧料、パック剤、口紅、ファウンデーシ
ョン、皮膚洗浄剤、ヘアートニック、整髪剤、養毛剤、
育毛剤等の皮膚化粧料とすることができる。
【0041】本発明の皮膚外用剤を化粧料として使用す
る場合、必須成分の他に化粧料成分として一般に使用さ
れている油分、保湿剤、紫外線吸収剤、アルコール類、
キレート剤、pH調整剤、防腐剤、増粘剤、色素、香料等
を任意に組み合わせて配合することができる。
【0042】本発明の皮膚外用剤は、上述の必須成分で
ある(A)成分及び(B)成分並びに他の油相成分を加
温して溶解したものに、必要に応じて水相成分を加えて
混合することにより製造するのが好ましい。
【0043】
【発明の効果】本発明の皮膚外用剤は、(A)成分のア
ミン誘導体又はその酸付加塩と(B)成分のアミド誘導
体とを併用することにより、相乗的な角質水分保持能力
の向上効果を奏し、紫外線その他種々の因子の影響によ
る不全角化、表皮肥厚、脂質代謝異常などに対し顕著な
抑制作用を有し、しかも皮膚の正常な機能を回復させ、
更にしわの発生を顕著に抑制し、またしわを消滅させる
効果に優れ、皮膚の老化を防止することができる。
【0044】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによって何ら限定されるもので
はない。尚、本実施例における肌荒れ改善効果、角質改
善効果及びしわ改善効果についての評価方法を以下に示
す。
【0045】<評価方法> 肌荒れ改善効果:冬期に頬部に肌荒れを起こしている2
0〜50才の女性10名を被験者とし、左右の頬に異な
る被験皮膚外用剤を2週間塗布する。2週間の塗布が終
了した翌日に、次の項目につき試験を行った。 (1)皮膚コンダクタンス 37℃の温水にて洗顔後、温度20℃、湿度40%の部
屋で20分間安静にした後、角質層の水分含有量を皮膚
コンダクタンスメーター(IBS社製)にて測定した。
皮膚コンダクタンス値は値が小さいほど肌荒れが生じて
いて、5以下ではひどい肌荒れが生じていることを示
す。一方、皮膚コンダクタンス値が20以上であれば、
肌荒れはほとんど生じていない。 (2)肌荒れスコア 肌荒れを肉眼で観察し、下記に示す基準により判定し
た。スコアは平均値±標準偏差で示した。
【0046】0:肌荒れを認めない。 1:かすかに肌荒れを認める。 2:肌荒れを認める。 3:ややひどい肌荒れを認める。 4:ひどい肌荒れを認める。
【0047】角質改善効果:蛍光色素のダンシルクロラ
イドを白色ワセリン中に5重量%配合した軟膏を作り、
被験者の前腕部の皮膚に24時間閉塞貼布し、角質層に
ダンシルクロライドを浸透結合させる。その後同じ部位
に1日2回(朝・夕)被験皮膚外用剤を塗布し、毎日ダ
ンシルクロライドの蛍光をしらべ、その蛍光が消滅する
までの日数を皮膚角質層のターンオーバー速度とした。
なお、通常の皮膚角質層のターンオーバー速度は14〜
16日であるが、老化した皮膚においては18日前後に
のびる。それに対して老化防止効果が現れると12日前
後にまで短縮される。 しわ改善効果:ヘアレスマウス(HR/ICR,実験開
始時9週齢)に、東芝健康線用ランプ20SEを6本使
用してUVB光を週3回照射した。エネルギー量はTO
KYOOPTICAL社製のUV−Radiomete
r UVR−305/365Dを用いて測定した。1回
の照射量は1MED以下とし、0.28mW/cm2のエネ
ルギー量で65mJとした。照射期間は20週間で、ヘア
レスマウス背部にしわが形成されていることを確認した
後、8匹ずつの群に分け、被験皮膚外用剤を週5回、6
週間塗布した。塗布終了後、しわの度合いを肉眼によ
り、下記の基準(しわ指数)で評価した。
【0048】(しわ指数評価基準) 1:しわが完全に消滅。 2:しわがあるのかないのかわからない。 3:しわが少しある。 4:しわが非常にある。
【0049】実施例1 表1に示す組成のW/O型クリームを下記製法により調
整し、それぞれについて連続塗布による肌荒れ改善効果
の評価を行った。使用したアミン誘導体の構造と配合量
を表2に示し、アミド誘導体の構造と配合量を表3に示
し、肌荒れ改善効果の評価結果を表4に示す。
【0050】
【表1】 (組成) (%) (1)アミン誘導体 表2 (2)アミド誘導体 表3 (3)コレステロール 0.5 (4)コレステリルイソステアレート 1.0 (5)ポリエーテル変性シリコーン*1 1.5 (6)環状シリコーン*2 20.0 (7)メチルフェニポリシロキサン*3 2.0 (8)メチルポリシロキサン*4 2.0 (9)硫酸マグネシウム 0.5 (10)55%エタノール 5.0 (11)精製水 残量 (12)防腐剤 適量 (13)香料 適量
【0051】*1:シリコーンKF−6015,信越化
学工業(株)製 *2:シリコーンSH−244、SH−245又はSH
−244とSH−245の3:2(重量比)混合物,東
レダウコーニング・シリコーン(株)製 *3:シリコーンSF−557,東レダウコーニング・
シリコーン(株)製 *4:シリコーンKF−96A(6cs) ,信越化学工業
(株)製
【0052】(製法)油相成分〔(1)〜(5)、
(7)、(8)〕を80℃で加熱溶解したものに、攪拌
しながら80℃に加熱した水相成分〔(9)、(1
1)、(12)〕を加えて乳化した後、50℃まで攪拌
冷却後、(6)、(10)、(13)を加え、更に攪拌
しながら室温まで冷却し、W/O型クリームを調製し
た。
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】表4の結果から、明らかなように、本発明
のW/O型クリームは、いずれもこれを皮膚に塗布する
ことにより顕著な肌荒れ改善効果が認められた。
【0057】実施例2 表5に示す組成のO/W型クリームを下記製法により調
製し、それぞれについて連続塗布による角質改善効果を
評価した。使用したアミン誘導体及びアミド誘導体の構
造と配合量は、実施例1で用いたそれぞれ表2、3に示
したものを用いた。角質改善効果の評価結果を表6に示
す。
【0058】
【表5】 (組成) (%) (1)ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0 (2)モノステアリン酸ソルビタン 0.5 (3)ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.5 (4)セトステアリルアルコール 2.0 (5)ステアリン酸 1.8 (6)アミン誘導体 表2 (7)アミド誘導体 表3 (8)コレステロール 1.5 (9)コレステリルイソステアレート 1.0 (10)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 8.0 (11)メチルポリシロキサン*5 5.0 (12)グリセリン 5.0 (13)1,3−ブチレングリコール 3.0 (14)防腐剤 適量 (15)精製水 残量 (16)香料 適量 *5:シリコーンKF−96A(6cs) 、信越化学工業(株)製
【0059】(製法)油相成分〔(1)〜(11)〕を
80℃で加熱溶解したものに、攪拌しながら80℃に加
熱した水相成分〔(12)〜(15)〕を加えて乳化し
た後、50℃まで攪拌冷却し、次いで(16)を加え、
更に攪拌しながら室温まで冷却し、O/W型クリームを
調整した。
【0060】
【表6】
【0061】表6の結果から明らかなように、本発明品
を皮膚に塗布することにより、角質を有効に改善するこ
とが認められた。
【0062】実施例3 表7に示す組成の軟膏を常法により調製し、それぞれに
ついてのしわ改善効果を評価した。使用したアミン誘導
体及びアミド誘導体の構造と配合量は、実施例1で用い
たそれぞれ表2、3に示したものを用いた。しわ改善効
果の評価結果を表8に示す。
【0063】
【表7】 (組成) (%) (1)アミン誘導体 表2 (2)アミド誘導体 表3 (3)白色ワセリン 残量 (4)コレステリルイソステアレート 3.0 (5)流動パラフィン 10.0 (6)グリセリルエーテル*6 1.0 (7)グリセリン 10.0
【0064】
【化9】
【0065】
【表8】
【0066】表8の結果から明らかなように、本発明品
を塗布することによりヘアレスマウス背部に生成したし
わを減少させることができた。
【0067】上記の実施例の結果から明らかなように特
定のアミン誘導体とアミド誘導体を併用配合した本発明
の皮膚外用剤は、皮膚老化防止効果(保湿及び肌荒れ予
防・改善、角質正常化、しわの予防・改善等)が相乗的
に高められたものであった。
【0068】実施例4 表9に示すサンスクリーンクリームを下記製法により調
製した。得られたサンスクリーンクリームは、皮膚老化
防止効果に優れるものであった。
【0069】
【表9】 (組成) (%) (1)アミン誘導体*7 0.1 (2)アミド誘導体*8 7.0 (3)シリコン被覆酸化亜鉛 7.0 (4)P−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 2.5 (5)ビタミンEアセテート 0.2 (6)コレステリルイソステアレート 2.0 (7)ポリエーテル変性シリコーン*9 3.0 (8)メチルポリシロキサン*10 6.0 (9)環状シリコーン*11 10.0 (10)硫酸マグネシウム 1.0 (11)グリセリン 5.0 (12)防腐剤 適量 (13)精製水 残量
【0070】*7:式(1)において、 R1=CH3−,R2=−CH2CH2OH,R3=R4=R5
=R6=H *8:式(2)において、 R7=C1531,R8=−CH=CH(CH2)12CH3
Y=H,Z=−CH2CH2OH,A=−O−CH2− *9:シリコーンKF−6015,信越化学工業(株)
製 *10:シリコーンKF−96A(6cs) ,信越化学工
業(株)製 *11:シリコーンSH−244、SH−245又はS
H−244とSH−245の3:2(重量比)混合物,
東レダウコーニング・シリコーン(株)製
【0071】(製法)(1)〜(8)を80℃に加温し
て溶解し、これに(10)〜(13)を加えて、均一に
混合し、50℃に攪拌冷却後(9)を均一に混合し、保
湿サンスクリーンクリームを調整した。
【0072】実施例5 表10に示す組成の油性ファンデーションクリームを下
記製法により調製した。得られた油性ファンデーション
クリームは、皮膚老化防止効果に優れたものであった。
【0073】
【表10】 (組成) (%) (1)アミン誘導体*12 0.05 (2)アミド誘導体*13 5.0 (3)シリコン被覆亜鉛 6.0 (4)P−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 3.0 (5)コレステリルイソステアレート 2.5 (6)ポリエーテル変性シリコール*14 3.0 (7)メチルポリシロキサン*15 4.0 (8)環状シリコーン*16 8.0 (9)スクワラン 2.0 (10)グリセリン 3.0 (11)酸化チタン 1.5 (12)カオリン 1.5 (13)ベンガラ 0.02 (14)黄酸化鉄 0.02 (15)防腐剤 適量 (16)香料 適量 (17)精製水 残量
【0074】*12:式(1)において、 R1=CH3CH2−,R2=−CH2CH2OH,R3=R4
=R5=R6=H *13:式(2)において、 R7=C1021,R8=−CH2(CH2)10CH3,Y=
H,Z=−CH2CH2CH2OH,A=−O−CH2− *14:シリコーンKF−6015,信越化学工業
(株)製 *15:シリコーンKF−96(10cs) ,信越化学工
業(株)製 *16:シリコーンSH−244、SH−245又はS
H−244とSH−245の3:2(重量比)混合物,
東レダウコーニング・シリコーン(株)製
【0075】(製法)油相成分(1)〜(7)、(9)
を80℃で加熱溶解したものに、攪拌しながら80℃に
加熱した水相成分(10)、(15)、(17)を加え
て乳化した後、50℃まで攪拌冷却後(8)、(11)
〜(14)、(16)を加え、更に攪拌しながら室温ま
で冷却して油性ファンデーションクリームを調製した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/16 AGZ 9455−4C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)及び(B): (A)次の一般式(1) 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜3の炭化水素基又は炭素数1
    〜5のヘテロ原子を含有する炭化水素基を示し、R2
    3、R4、R5及びR6は、同一又は異なって、水素原子
    又は炭素数1〜20の水酸基が置換していてもよい炭化
    水素基を示す)で表わされるアミン誘導体及びその酸付
    加塩から選ばれる一種又は二種以上、 (B)次の一般式(2) 【化2】 〔式中、R7は炭素数10〜26の直鎖又は分岐鎖の飽
    和又は不飽和の炭化水素基を示し、R8は炭素数9〜2
    5の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示
    し、Y及びZはそれぞれ水素原子又は−(CH2)n−O
    H(ここでnは1〜3の数を示す)を示し、Aは単結合
    又は−O−CH2−(但し、酸素原子はR7と結合する)
    を示す〕で表わされるアミド誘導体から選ばれる一種又
    は二種以上を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
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JP2019112315A (ja) * 2017-12-21 2019-07-11 ポーラ化成工業株式会社 組成物

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