JPH06271444A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH06271444A
JPH06271444A JP5725193A JP5725193A JPH06271444A JP H06271444 A JPH06271444 A JP H06271444A JP 5725193 A JP5725193 A JP 5725193A JP 5725193 A JP5725193 A JP 5725193A JP H06271444 A JPH06271444 A JP H06271444A
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JP
Japan
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skin
external preparation
formula
amine derivative
suppressing
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Application number
JP5725193A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Ohashi
幸浩 大橋
Akira Kawamata
章 川俣
Yukihiro Yada
幸博 矢田
Kazuhiko Higuchi
和彦 樋口
Yoshinori Takema
吉則 武馬
Hiroyuki Osu
弘之 大須
Genji Imokawa
玄爾 芋川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Priority to PCT/JP1994/000436 priority patent/WO1994021595A1/ja
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Priority to DE69419601T priority patent/DE69419601T2/de
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(1) 【化1】 で表わされるアミン誘導体又はその酸付加塩若しくは四
級化物を含有する皮膚外用剤。 【効果】 しわの発生抑制及び消滅作用に優れるととも
に不全角化、表皮肥厚、脂質代謝異常に対し抑制作用を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚外用剤に関し、更
に詳しくは、しわの予防・改善効果に優れるとともに、
皮膚の正常な機能維持を可能にし、かつ抗フケ効果や日
焼け後の改善効果に優れるアミン誘導体を含有する皮膚
外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
健康で美しい肌を保つことが、老若男女を問わず、重大
な関心事となっている。ところが、肌は、温湿度、紫外
線、化粧品、加齢、疾病、ストレス、食習慣等により微
妙な影響を受け、そのため、肌の諸機能(生体からの水
分等の損失を防ぎ、体温の恒常的維持を司どる機能、外
界からの物理的・化学的刺激及び種々の細菌からの身体
保護機能、皮膚の弾力性を保持し、表面形態を決定する
機能等)の減退、肌の老化など、種々のトラブルが発生
する。
【0003】これらのうち、真皮のトラブルの1つであ
るしわは、加齢や太陽光線による皮膚の老化により発生
する。すなわち、真皮の繊維組織を作る細胞は太陽光線
への露出や年齢の増加とともに小さくかつ少なくなり、
特にコラーゲン繊維が大きく失われ、真皮の退化、皮下
脂肪組織の減少などにより皮膚が老化し、これが主にし
わ、弛緩及び弾力性喪失の原因となる。
【0004】従来、このような老化作用によるしわを抑
制したり、治療したりするために、種々の組成物や方法
が提案されている(特開昭62−185005号公報、
特開昭62−502546号公報、特開平2−7215
7号公報、特開平2−288822号公報等)。
【0005】しかし、これらはいずれも、満足のいくし
わ改善効果を奏するものではなかった。
【0006】一方、表皮における乾性、脂性肌、フケ症
等の尋常性の皮膚トラブルは、外環境の変化(季節変
化、紫外線等)や生理機能の変動(加齢や疾患に伴う)
といった生体に作用する体内外の因子による皮膚組織の
機能異常、これらにより誘起される皮膚肥厚や不全角化
等により発生する。このような皮膚トラブルを予防、改
善する主たる試みとしては、合成あるいは天然の保湿成
分の塗布により皮膚の乾燥を防ぎ皮膚の保湿能を高める
方法、血行促進剤の塗布により血行促進を改善する方法
等がなされてきた。
【0007】しかし、これらの方法は種々の皮膚トラブ
ルの予防、改善効果、その持続性、薬剤の安定性・安全
性等の点で、種々の問題を有している。すなわち、これ
らの方法は、一般に、表皮、特に角層表面の水分を補給
するもの又は保湿成分の一部を補うものであることか
ら、その効能及び効果は一時的なものであり、永続的な
皮膚の改善は期待できないものであった。
【0008】そこで、しわの発生を抑制し、かつ消滅せ
しめる作用に優れ、一方、皮膚の不全角化、表皮肥厚、
脂質代謝異常等に対し顕著な抑制作用を有する物質の開
発が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み鋭意検討した結果、後述する特定のアミン誘導
体が、しわ改善及び角化改善に顕著な作用を示すことを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、下記一般式(1)
【0011】
【化2】
【0012】で表わされるアミン誘導体又はその酸付加
塩若しくは四級化物を含有する皮膚外用剤を提供するも
のである。また、上記一般式(1)中、R1 が炭素数7
〜24の酸素原子を含む直鎖又は分岐鎖の炭化水素基で
あるアミン誘導体は、新規化合物であり、本発明は、当
該化合物をも提供するものである。更に、本発明は、上
記一般式(1)で表わされるアミン誘導体からなるしわ
改善剤、角化改善剤をも提供するものである。
【0013】本発明に使用されるアミン誘導体(1)の
うち、一部の化合物、例えばR1 に酸素原子、窒素原子
を含まない化合物は既知の化合物であり、従来、乳化剤
(日本化粧品技術者連合会誌(J.Soc.Cosme
t,Chem Japan),15巻、151頁(19
81年)、特開昭54−132242号公報等)として
知られている。しかし、それらのしわ改善及び角化改善
作用は全く知られていなかった。
【0014】一般式(1)で表わされるアミン誘導体の
1 に含まれるヘテロ原子としては、O、S、N、Si
等が挙げられる。一般式(1)中、R1 は飽和又は不飽
和の炭化水素基であり、その具体例としては、メチル、
エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、デシ
ル、ドデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデ
シル、オクタデシル、ドコシル、ドトリアコンチル、メ
チル分岐イソステアリル、2−エチルヘキシル、2−ヘ
プチルウンデシル、5,7,7−トリメチル−2−
(1,3,3−トリメチルブチル)−オクチル、9−オ
クタデセニル、9,12−オクタデカジエニル、シクロ
ヘキシル、フェニル、ベンジル、コレステリル、12−
ヒドロキシオクタデシル、12−ヒドロキシドデシル、
9−ヒドロキシノニル、9,10−ジヒドロキシオクタ
デシル、12−ヒドロキシ−9−オクタデセニル、12
−メトキシオクタデシル、10−(2−エチルヘキシル
オキシ)デシル、11−カルボキシウンデシル、11−
ブトキシカルボニルウンデシル、11−(2−エチルヘ
キサノイルアミノ)ウンデシル、11−(ブチルジメチ
ルシリル)ウンデシル、トコフェリル、9,10−(イ
ソプロピリデンジオキシ)オクタデシル等の基が挙げら
れる。
【0015】一般式(1)中、R2 、R4 の具体例とし
ては、水素分子、及びメチル、エチル、ブチル、ヘキシ
ル、フェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、2,3−
ジヒドロキシプロピル−2,3,4−トリヒドロキシブ
チル、2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチル、
2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル等の基
が挙げられる。
【0016】一般式(1)中、R3 で示される炭化水素
基の具体例としては、
【0017】
【化3】
【0018】等が挙げられる。
【0019】本発明に使用されるアミン誘導体(1)の
うち、R1 が炭素数7〜24の酸素原子を含む直鎖又は
分岐鎖の炭化水素基であるもの(1′)は新規化合物で
ある。このようなR1 の具体例としては、12−ヒドロ
キシオクタデシル、12−ヒドロキシドデシル、9−ヒ
ドロキシノニル、9,10−ジヒドロキシオクタデシ
ル、12−ヒドロキシ−9−オクタデセニル、12−メ
トキシオクタデシル、10−(2−エチルヘキシルオキ
シ)デシル、11−カルボキシウンデシル、11−ブト
キシカルボニルウンデシル、11−(2−エチルヘキサ
ノイルアミノ)ウンデシル等の基が挙げられる。
【0020】本発明に使用されるアミン誘導体(1)
は、例えば下記の反応式I又はIIに従い製造できる。
【0021】
【化4】
【0022】(式中、R1 、R2 、R3 、Aは前記と同
義である。)すなわち、エポキシド(2)にアミン
(3)を付加させることにより製造できる。
【0023】
【化5】
【0024】すなわち、アルコール(4)をハロゲン化
又はスルホン酸エステル化(5)し、アミン(3)を反
応させることにより製造できる。
【0025】このようにして得られるアミン誘導体
(1)は、更に必要に応じ、常法により塩酸、硫酸、硝
酸、リン酸等の無機酸塩、又はコハク酸、フマル酸、ヘ
キサデカン酸、オクタデカン酸、乳酸、グリコール酸、
クエン酸、酒石酸、安息香酸等の有機酸塩とすることが
できる。
【0026】また、低級アルキルハライドと反応させる
ことにより、四級化物とすることができる。
【0027】前記アミン誘導体(1)又はそれらの酸付
加塩若しくは四級化物は、しわの発生を抑制し、また、
しわを消滅させる作用を有することから、しわ改善剤と
して使用できる。本発明のしわ改善剤は、外用で用いら
れるが、内服でも投与可能であり、また有効成分とし
て、前記アミン誘導体(1)又はそれらの酸付加塩若し
くは四級化物の他に通常使用される抗炎症剤、ビタミン
類等を必要に応じ適宜配合できる。
【0028】一方、前記アミン誘導体(1)又はそれら
の酸付加塩若しくは四級化物は、表皮細胞DNA合成を
抑制し、分化誘導を促進し、表皮肥厚を抑制する作用を
有する。すなわち、皮膚の表皮細胞の異常角化を正常化
する作用を有し、角化改善剤として使用できる。本発明
の角化改善剤は、上記しわ改善剤と同様、外用で用いら
れるが、内服でも投与可能であり、また有効成分とし
て、前記アミン誘導体(1)又はそれらの酸付加塩若し
くは四級化物の他に通常使用される抗炎症剤、ビタミン
類等を必要に応じ適宜配合できる。
【0029】本発明のアミン誘導体(1)は皮膚外用剤
に配合される。皮膚外用剤としては、薬用皮膚外用剤、
化粧薬用皮膚外用剤、化粧料等の種々の使用形態をとる
ことができる。
【0030】薬用皮膚外用剤及び化粧薬用皮膚外用剤と
しては、例えば、薬効成分を含有する各種の軟膏剤が挙
げられる。軟膏剤としては、油性基剤をベースとするも
の、油/水、水/油型の乳化系基剤をベースとするもの
のいずれであってもよい。上記油性基剤としては、特に
制限はなく、例えば、植物油、動物油、合成油、脂肪
酸、及び天然又は合成のグリセライド等が挙げられる。
また、上記薬効成分としては、特に制限はなく、例え
ば、鎮痛消炎剤、鎮痛剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮膚軟
化剤、ホルモン剤、ビタミン類等を必要に応じて適宜使
用することができる。
【0031】また、化粧料として使用する場合は、化粧
料成分として一般に使用されている油分、保湿剤、紫外
線吸収剤、アルコール類、キレート剤、pH調整剤、防腐
剤、増粘剤、色素、香料等を任意に組み合わせて配合す
ることができる。化粧料としては、種々の用途及び形
態、例えば、水/油又は油/水型の乳化化粧料、クリー
ム、化粧乳液、化粧水、油性化粧料、口紅、ファンデー
ション、皮膚洗浄剤、ヘアートニック、整髪剤、養毛
剤、育毛剤として用いることができる。本発明の皮膚外
用剤は、常用の方法により上記種々の形態のものに調製
することができる。
【0032】アミン誘導体(1)又はその酸付加塩若し
くは四級化物の皮膚外用剤への配合量は、特に制限され
ないが、通常、乳化系の皮膚外用剤の場合にはそれぞれ
全組成量の0.0001〜0.1重量%(以下、「%」
で示す)が好ましい。また、スクワラン等の液状炭化水
素を基剤とする油性の皮膚外用剤の場合ではそれぞれ全
組成量の0.0001〜0.1%が好ましい。
【0033】
【発明の効果】本発明の皮膚外用剤は、しわの発生を顕
著に抑制し、またしわを消滅させる効果に優れるもので
あると同時に紫外線その他種々の因子の影響による不全
角化、表皮肥厚、脂質代謝異常などに対し顕著な抑制作
用を有しており、しかも、皮膚の正常な機能を回復さ
せ、更に恒常性の維持に資するものであり、特に優れた
抗フケ効果や日焼け後の肌の改善効果を有する。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0035】製造例1 3−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−1−テトラデシ
ルチオ−2−プロパノール(1a)の製造
【0036】
【化6】
【0037】攪拌器及び滴下ロートを備えた300mlフ
ラスコに、エタノールアミン61.1g(1mol )及び
エタノール61gを仕込み、80℃で攪拌しつつ、1−
テトラデシルチオ−2,3−エポキシプロパン14.3
g(50mmol)のエタノール30g溶液を3時間かけて
滴下した。滴下終了後、減圧濃縮し、残渣をヘキサンか
ら再結晶することにより、表記化合物(1a)15.8
g(収率91%)を得た。
【0038】無色固体 融点:71.4-73.2 ℃ IR(NaCl,cm-1):3364, 2914, 2842, 1464, 1428, 1077,
1038. NMR(CDCl3 ,δ):0.82-0.95(m,3H), 1.11-1.67(m,24H),
2.47-3.19(m,11H),3.62-3.73(m,2H), 3.75-3.90(m,1H).
【0039】製造例2 テトラデカン酸 3−〔N−(2−ヒドロキシエチル)
−N−メチルアミノ〕−2−ヒドロキシ−1−プロピル
(1b)
【0040】
【化7】
【0041】攪拌器及び滴下ロートを備えた100mlフ
ラスコにN−メチルエタノールアミン6.01g(80
mmol)、エタノール50ml及びテトラデカン酸グリシジ
ル22.8g(80mmol)を仕込み、80℃で2時間攪
拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィーで精製することにより、表記化合物
(1b)17.5g(収率60.8%)を得た。
【0042】淡黄色油状物 IR(NaCl,cm-1):3384, 2928, 2852, 1730, 1460, 1174,
1030. NMR(CDCl3 ,δ):0.76-0.92(m,3H), 1.02-1.70(m,22H),
2.14-2.77(m,9H),3.29(br,2H), 3.54-4.22(m,5H).
【0043】製造例3 N−〔3−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−ヒド
ロキシプロピル〕−12−ヒドロキシオクタデカナミド
(1c)の製造
【0044】
【化8】
【0045】攪拌器を備えた200mlフラスコに12−
ヒドロキシオクタデカン酸エチル9.86g(30mmo
l)、3−アミノ−1,2−プロパンジオール2.73
g(30mmol)及び28%ナトリウムメトキシド0.5
8g(3mmol)を仕込み、80℃で1時間攪拌した。室
温まで冷却後、ピリジン100ml及び塩化p−トルエン
スルホニル5.72g(30mmol)を加え、室温で18
時間攪拌した。得られた反応混合物に水を加え、クロロ
ホルムで抽出し、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製して、N−〔3−(4−メチルフェ
ニルスルホニルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕−
12−ヒドロキシオクタデカナミドを中間体として得
た。次に、上記で得た中間体を攪拌装置を備えた200
mlフラスコに移し、ここにエタノール50ml、エタノー
ルアミン18.3g(300mmol)を加え、80℃で2
4時間加熱攪拌した。得られた反応混合物に水を加え、
クロロホルムで抽出し、溶媒を減圧留去した後、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することに
より、表記化合物(1c)4.92g(収率39.4
%)を得た。
【0046】淡黄色固体 融点:97.7-99.6℃ IR(NaCl,cm-1):3300, 2924, 2848, 1642, 1548, 1468,
1126, 1072. NMR(CDCl3:CD3OD=9:1,δ):0.70-0.92(m,3H), 0.98-1.68
(m,28H), 2.13(t,J=7.5Hz,2H),2.53-2.94(m,4H), 3.07-
3.89(m,6H).
【0047】実施例1 UVB照射によりヘアレスマウスに生成したしわへのア
ミン誘導体の作用:ヘアレスマウス(HR/ICR,実
験開始時9週齢)に、東芝健康線用ランプ20SEを6
本使用してUVB光を週3回照射した。エネルギー量は
TOKYOOPTICAL 社製のUV−Radiom
eter UVR−305/365Dを用いて測定し
た。1回の照射量は1MED以下とし、0.28mW/cm
2 のエネルギー量で65mJとした。照射期間は20週間
で、ヘアレスマウス背部にしわが形成されていることを
確認した後、8匹ずつの群に分け、0.025%濃度の
アミン誘導体(1a)、(1b)、(1c)のそれぞれ
のエタノール溶液を80μl ずつ週5回、6週間塗布し
続けた。コントロールとしてエタノールのみ80μl ず
つサンプル同様に塗布した。塗布終了後、しわの度合を
肉眼により、下記の基準(しわ指数)で評価した。結果
を表1に示す。
【0048】(しわ指数評価基準) 1:しわが完全に消滅。 2:しわがあるのかないのかわからない。 3:しわが少しある。 4:しわが非常にある。
【0049】更に、しわの詳細を解析するため、各マウ
スについて、ハイドロフィリックエクザフレックス親水
性ビニルシリコーン印象材を用いて、皮膚のレプリカを
直径1cm2 の大きさで3ケ所から採取した。このレプリ
カを水平状態にして30度方向から光を照射し、しわに
よってできる陰の割合を画像解析装置を用いて面積率と
して求めた。結果を併せて表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1の結果から明らかなように、アミン誘
導体(1a)、(1b)、(1c)を塗布することによ
りヘアレスマウス背部に生成したしわを消滅させること
ができる。
【0052】実施例2 表皮角化細胞のDNA合成に対するアミン誘導体の抑制
効果 a)ヒト表皮角化細胞の培養 表皮角化細胞は、クラボウ(株)より発売されているヒ
ト正常角化細胞(商品名:エピパック)を購入し使用し
た。なお、細胞の維持、継代には同社より発売されてい
るヒト正常角化細胞用培地(商品名:K−GM)を用い
た。 b)DNA合成(チミジン取り込み測定)の測定 24穴プレート中で増殖状態に培養された角化細胞を使
用した。まず、各ウエルの培地を吸引除去し、脳下垂体
抽出液を添加していないK−GMを450μl加え培地
交換を行った。その後、前記合成例により得られたアミ
ン誘導体(1a)、(1b)、(1c)をそれぞれ添加
した。更に、経時的に0.2μCi/ml〔 3H〕チミジン
を加え、4時間インキュベートした。その後、上清を吸
引除去し、PBS(−)で3回洗浄後、500μl の2
N NaOHを加えた。37℃で10分間インキュベー
トした後、同量の2N HClを加え中和し、氷冷した
10%トリクロロ酢酸を4ml加え30分間静置した。ガ
ラスフィルターで沈澱物を回収した後、氷冷10%トリ
クロロ酢酸3mlで3回洗浄した。更に氷冷エタノール3
mlで1回フィルターを洗浄したのち、ガラスフィルター
を風乾し、液体シンチレーションカウンターでその放射
活性を測定することにより細胞へのチミジンの取り込み
を算定した。
【0053】
【表2】
【0054】表2に示す結果より明らかなように、チミ
ジンの取り込みが上記アミン誘導体の添加により著しく
減少すること、すなわち、ヒト表皮角化細胞のDNA合
成が阻害されることが明らかとなった。また、同条件下
で処理したヒト表皮角化細胞を4日目に観察したとこ
ろ、ほとんどの細胞は不溶膜(コーニファイド エンベ
ロープ)となり、角化していることがわかった。このこ
とから、本アミン誘導体は表皮の角化を促進する活性を
有することがわかる。
【0055】実施例3 以下に組成を示すW/Oクリームを下記製造方法により
得た。
【0056】
【表3】 (組成) (重量%) (1)アミン誘導体(1c) 0.08 (2)コレステロール 0.5 (3)コレステロールイソステアレート 1.0 (4)ポリエーテル変性シリコーン 1.5 (5)環状シリコーン 20.0 (6)メチルフェニルポリシロキサン 2.0 (7)メチルポリシロキサン 2.0 (8)硫酸マグネシウム 0.5 (9)55%エタノール 5.0 (10)カルボキシメチルキチン (一丸ファルコス社製,キチンリキッドHV) 0.5 (11)精製水 バランス
【0057】(製造方法)(1)〜(7)を80℃に加
温して溶解し、これに(8)〜(11)を加えて均一に
混合し、W/Oクリームを調製した。
【0058】実施例4 以下に組成を示すO/Wクリームを下記製造方法により
得た。
【0059】
【表4】 (組成) (重量%) (1)ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0 (2)モノステアリン酸ソルビタン 0.5 (3)ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.5 (4)セトステアリルアルコール 2.0 (5)ステアリン酸 1.8 (6)アミン誘導体(1a) 0.001 (7)コレステロール 1.5 (8)コレステリルイソステアレート 1.0 (9)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 8.0 (10)メチルポリシロキサン 5.0 (11)グリセリン 5.0 (12)精製水 バランス
【0060】(製造方法)(1)〜(10)を80℃に
加温して溶解し、これに(11)〜(12)を加えて均
一に混合し、O/Wクリームを調製した。
【0061】実施例5 以下に組成を示すサンスクリーンクリームを下記製造方
法により得た。
【0062】
【表5】 (組成) (重量%) (1)アミン誘導体(1c) 0.05 (2)シリコン被覆酸化亜鉛 7.0 (3)p−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 3.0 (4)コレステリルイソステアレート 1.0 (5)ポリエーテル変性シリコーン 2.0 (6)メチルポリシロキサン 5.0 (7)環状シリコーン 15.0 (8)硫酸マグネシウム 1.0 (9)グリセリン 5.0 (10)精製水 バランス
【0063】(製造方法)(1)〜(7)を80℃に加
温して溶解し、これに(8)〜(10)を加えて均一に
混合し、保湿サンスクリーンクリームを調製した。
【0064】実施例6 以下に組成を示すパック剤を下記製造方法により得た。
【0065】
【表6】 (組成) (重量%) (1)アミン誘導体(1c)塩酸塩 0.05 (2)ポリビニルアルコール 15.0 (3)カルボキシメチルセルロースナトリウム 5.0 (4)プロピレングリコール 3.0 (5)エタノール 8.0 (6)精製水 バランス (7)香料 0.5 (8)防腐剤、酸化剤 適量
【0066】(製造方法)(1)〜(8)を70℃に加
温して溶解した後冷却し、パック剤を製造した。
【0067】実施例7 以下に組成を示す軟膏を下記製造方法により得た。
【0068】
【表7】 (組成) (重量%) (1)アミン誘導体(1b) 0.2 (2)白色ワセリン バランス (3)コレステリルイソステアレート 3.0 (4)流動パラフィン 10.0 (5)グリセリルエーテル 1.0 (6)グリセリン 10.0
【0069】(製造方法)(1)〜(6)を80℃に加
温して溶解した後冷却し、軟膏を調製した。
【0070】実施例3〜7で調製した本発明の外用剤
(実施例3〜7)はしわの発生抑制及び消滅効果に優れ
るとともに不全角化、表皮肥厚、脂質代謝異常を抑制
し、正常機能回復及び恒常性維持に優れるものであっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/16 9283−4C 31/215 9283−4C (72)発明者 武馬 吉則 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606−6 (72)発明者 大須 弘之 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606−6 (72)発明者 芋川 玄爾 栃木県宇都宮市氷室町1022−89

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 で表わされるアミン誘導体又はその酸付加塩若しくは四
    級化物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の一般式(1)中、R1
    炭素数7〜24の酸素原子を含む直鎖又は分岐鎖の炭化
    水素基であるアミン誘導体(1′)。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のアミン誘導体又はその酸
    付加塩若しくは四級化物からなるしわ改善剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のアミン誘導体又はその酸
    付加塩若しくは四級化物からなる角化改善剤。
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