JP3160020U - 防獣ネット - Google Patents
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Abstract
Description
合成樹脂製拠り糸から編網した(編み上げた)もの、合成樹脂製単一繊維から編み上げたもの、或いは金網から形成された金属フェンス等が既に知られている。
更に、イノシシ等の防獣用のものとして特別に開発された下記特許文献に記載されたものもあるが、これらは、何れも合成樹脂製繊維に細径のステンレス線を撚り合わせた撚り糸からなる網糸を製作し、この金属線が混入された網糸を使用して網地を編成するものであった。
特許文献2に記載のネットにおいては、上記撚り糸を効率よく成形することを特徴とするものである。
特許文献3に記載のネットにおいても、前記同様に撚り糸の製造をより限定したものである。
特許文献4に記載のネットにおいては、フェンス張り式のもので、網目の大きさを上方部分と下方部分とで異ならせたものである。
この金属線混入撚り糸のコスト高により、その網地の目合(網目)の大きさも已むを得ず大きなものとなる。
通常は、その目合は、例えば菱目網(網目が菱形のもの)であれば、1辺が約10cm程度のものである。イノシシ等であれば、この目合で十分なのであるが、同時にネズミ等の小動物にはこの目合の大きさでは効果が無くなるのである。
この目合のサイズを約5cm×5cm程度に細かいものとすると、そのコストは当然に高価なものとなって来るのである。
勿論、イノシシ用としてその強度を向上させることはその基本課題となる。
ここで、上記「少なくとも一部分」というのは、網地に設けた金属製網地エリアが少なくとも1箇所設けられることを意味し、複数個所にこの金属製網地エリアが設けられ得ることをも含む意味である。
ここで、金属線網地エリアが設けられる範囲として、「ネットを立設して設置した際に、その最下端から約50cmの範囲」と特定したが、この「立設して設置した際」というのは、ネットを杭等により立設する際に、そのネットの裾部分を地面に被覆するように地面に沿わせて設置する場合もあるが、その場合には、ネットが地面から立ち上がるその最下端から約50cmの範囲を意味するものである。
イノシシであれば、その牙によって突き上げられても、或いは歯によって噛み切られる恐れも無くなり、その侵入をこのネットの金属製網地エリアが防止して、畑等の作物被害を防止することができるのである。
また、ネットの一部分のみを金属線としているために、その製造コストを低減化させることができる。
これにより、上記考案と同様の効果がよりイノシシ等の害獣に対して効果的なものとなり、ネズミ等の小動物からの被害をも防止できることとなる。
図1は、本考案に係る防獣ネットの一実施形態を図示し、このネットを立設した状態の下方部分を示した正面説明図である。
本考案に係る防獣ネット10は、合成樹脂製の単一の網糸12と、ステンレス線14とを用いて編網機により同時に編み上げた角目網地からなる略矩形形状のものである。
また、金属線としてのステンレス線14は、その線径0.2mm乃至0.5mm程度の範囲のものを使用する。
そして図示はしていないが、編網機によりこれらの合成樹脂製網糸12及びステンレス線14の複数本を用いてラッセル編を採用して編み上げて行くのである。
図中Pの部分が合成樹脂製網糸12によって編み上げられている合成樹脂製網地エリアを示し、図中Sの部分がステンレス線14によって編み上げられている金属製網地エリアを図示している。
図中横方向の縦糸12t、14t部分は、いわゆるレース編状に編み上げらており、図中縦方向の横糸部分は単に複数本の横糸12y及び14yが掛け渡されるように編成されている。いわゆるラッセル編の編み上げ方法である。
本実施形態では、この防獣ネット10の上下方向の長さを約150cmとし、その横手方向の長さは、10m、20m、…、50m等々と適宜必要に応じて設定することができる。
使用に際しては、適宜長さの防獣ネット10をそのまま、或いは必要長さに裁断して使用することができる。
この実施形態では、防獣ネット10の裾部分を地面に約50cm程度被覆するように地表に沿わせた状態で設置するため、防獣ネット10の高さは約1mとなる。従って、下方の固定紐20は、防獣ネット10の下端から約50cmの位置に挿通して、支持杭下端に張設することとなる。
図1は正面説明図であるために、この地表に沿わせた部分は現れていない。この設置状態で、金属製網地エリアSがその最下端(ネットの立ち上がり位置)から約50cmの範囲内に設けられるのである。
支持杭には勿論補強用の支持部材を付加したり、防獣ネット10自体にも更に補強ワイヤー等を張設することも全く自由である。
従って、この実施形態では、複数本のステンレス線14のみでレース状に編み上げられた縦糸14tの部分は、1本のみとなっているが、このステンレス線14の縦糸14tを複数本設けることによって、この金属製網地エリアSの上下の幅を広く設けることができることとなる。
この金属製網地エリアSの上下の幅は、種々の獣を考慮して、上記した通り防獣ネット10を立設した際に、少なくともその最下端から上方へ約50cm程度の範囲内に設けておくのが好ましい。
この図においてSが金属製網地エリアであって、ステンレス線の縦糸14tが複数本のステンレス線14によってレース状に編み上げられている部分である。この縦糸14tから上下両側の合成樹脂製網地エリアPとの境界部である縦糸部分13t、13tにおいては、合成樹脂製網糸12とステンレス線14との両方によってレース状に編み上げられている部分である。
この実施形態では、ステンレス線の横糸14yが2本、合成樹脂製網糸の横糸12yが4本の網糸によってそれぞれ編網されている。
以上の構成により、本考案に係る防獣ネット10は、とりわけイノシシの被害から畑作物等を有効に防御できることとなるのである。
まず、本考案に係る防獣ネットの縦横のサイズは全く自由に設定できる。使用目的に合致させて、即ち防御する主要な害獣等の種類に応じて、そのサイズを決定する事ができる。
同様に、目合の大きさも使用目的に合せて決定する。
網目形状も角目網目の他、菱目網目でもよい。
また、合成樹脂の種類、及び金属の種類等も適宜必要に応じて選択して使用することができる。
合成樹脂製網糸及び金属線の太さも適宜自由に選択して使用することができる。
尚、金属製網地エリアは、上記実施形態では、下方部分の1箇所に設けているが、この金属製網地エリアを必要に応じて複数個所に設けることも自由である。
合成樹脂製網糸及び金属線の本数も自由に採用することができ、上記実施形態ではラッセル編を採用したが、その他の網地の編網方法を採用することもできる。
以上、本考案は、簡易な方法により合成樹脂製網糸と金属線を利用して同時に編網でき、ネットの一部に金属製網地エリアを設けて、その強度を向上させた極めて画期的な防獣ネットを提供することができた。
12 合成樹脂製網糸
12y、14y 横糸
12t、14t 縦糸
13t 縦糸部分(境界部)
14 ステンレス線(金属線)
S 金属製網地エリア
P 合成樹脂製網地エリア
Claims (3)
- 合成樹脂製の網糸を編み上げて網目状に編成した網地において、
網地の一部分を金属線によって編み上げ、網地の少なくとも一部分に金属線から形成された金属製網地エリアを設けたことを特徴とする防獣ネット。 - 網目が角目網地からなり、その網目の縦横の大きさがそれぞれ約10mm乃至約40mmの範囲内にあり、金属線としてステンレス線を使用し、その線径が約0.2mm乃至約0.5mmの範囲内であって、
金属製網地エリアが、ネットを立設して設置した際に、その最下端から上方約50cmの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の防獣ネット。 - 網地がラッセル編によって複数本の合成樹脂製単一繊維と複数本のステンレス線とを用いて同時に編成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の防獣ネット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010002014U JP3160020U (ja) | 2010-03-27 | 2010-03-27 | 防獣ネット |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010002014U JP3160020U (ja) | 2010-03-27 | 2010-03-27 | 防獣ネット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3160020U true JP3160020U (ja) | 2010-06-10 |
Family
ID=54863238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010002014U Expired - Lifetime JP3160020U (ja) | 2010-03-27 | 2010-03-27 | 防獣ネット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3160020U (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015192633A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-05 | ユニチカトレーディング株式会社 | 小動物防獣ネット |
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JP7493733B2 (ja) | 2020-12-13 | 2024-06-03 | 株式会社ヤマイチネット | 防獣ネット |
-
2010
- 2010-03-27 JP JP2010002014U patent/JP3160020U/ja not_active Expired - Lifetime
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