JPS6030930Y2 - 防護用網地 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は農業、林業、園芸、建造物、運動施設等、殊に農
作物、果実の上に展張被覆して鳥害を防止する防鳥網に
適する防護用網地に関すものである。

防鳥網は網自身が障害物となって鳥の侵入を阻止するか
、または風に揺れ或いは光が反射することにより鳥を威
嚇して接近させないという機能を有するもので、鳥が引
掛かり暴れると農作物、果実を傷付ける等の被害を生じ
ること、および軽量にして被覆作業の容易化を計ること
、網地製造面での経済性その他を考慮して合戒銃脂フィ
ルムを使用し切目を入れて拡げたとき網状となるものま
たは平糸状に形成して編成したもので構成することが多
くなった。

しかしながら、このような合成樹脂フィルムを主材料と
する防鳥網は機械的強度に乏しく特に裂けて網目を崩し
やすいので緊張して展張することができず且つ撤去作業
が厄介で取扱いに難点がある。

また、単繊維糸または撚糸を編成して構成した防鳥網は
周縁に補強を設けて展張しても中央部が緩むのを避けら
れない。

ところで、防鳥網として重要なのは網地全体が適度の緊
張状態で展張され網目を正方形に維持することであって
、緩むことなく且つ網目が正方形となるように展張する
ことにより網地全体が弾力性を与えられ、風によって大
きく揺れ威嚇効果を大ならしめると共に、鳥が接触して
も糸が絡み付いて引掛かるという不都合がなくなるので
ある。

本案はこのような要求に応えることのでき農作物、果実
を鳥害から保護する他に、農地、果樹園、植林地を囲ん
で獣類の侵入を防ぎ、或いは建造物を覆って鳩等による
鳥害を防止し、更に運動施設を囲んで危険を防止する等
、広く防護用に使用可能な網地を提供するもので、以下
その実施例を図面に就いて説明する。

図面において、本体網地部１は比較的細い糸好ましくは
合成樹脂の単繊維糸を経糸と緯糸とに用い編成して形成
され、その縦方向または横方向へ延びる両端に複数本例
えば二本の比較的太い撚糸を本体網地部１の経糸または
緯糸に代えて編込むことによって端縁補強網地部２，２
を設けると共、同じく縦方向または横方向へ延び本体網
地部１をほぼ三等分する個所に複数本例えば三本の比較
的太い撚糸を本体網地部１の経糸または緯糸に代えて編
込むことによって二条の中間補強網地部３，３を設け、
これら三種の網地部１．２．３によって網地本体４を形
成する。

この網地本体４の四つの端縁に沿って比較的太い撚糸か
らなる支持用線条５． ５．６．６が目通しされ、且つ
四つの隅角部および中間補強網地部３．３の両端には金
属環或いは鈎等からなる固定具７が取付けられている。

支持用線条５，５゜６．６は網地本体４を網目が正方形
となるように展張したときの長さと等しく、それらの両
端は端縁補強網地部２，２に結着され、また端縁補強網
地部２，２を有しない端縁に沿って目通しされた支持用
線条５，５は中間補強網地部３，３に結着されている。

このように構成した本案の網地は縦横方向へ各支持用線
条５，５，６．６を直線状に引張り緊張することによっ
て網地本体４を網目が正方形となるように展張し、固定
具７を支柱、樹木の枝等に引掛けて固定するものである
。

尚、支持用線条５，５，６，６は端縁補強網地部２，２
が設けられていない端縁に沿ってのみ目通ししておいて
もよく、またこの線条５，５をロープ、針金等で形成し
これを先ず緊張固定して網地本体４を展張し糸または紐
で結着するようにすることもある。

更に端縁補強網地部２と支持用線条５，５を利用して網
地本体４を縦と横へ任意に継ぐことができると共に中間
補強網地部３の個所で切断できることから網地全体の大
きさと形状とを使用場所に応じて変更させることが可能
であり、更にまた中間補強網地部３を切断することなく
そのまま端縁補強網地部として利用しその外側方の余剰
部分は適宜に折畳んでおくという使用法も可能である。

尚また、支柱、柱木の枝等には端縁補強網地部２，２、
支持用線条５，５を糸または紐で縛ることにより固定す
ることができる。

以上のように本案は合戊銃脂単繊維糸のような比較的細
い糸を編成して形成した本体網地部の縦方向または横方
向へ延びる両端ならびに中間適所に複数本の比較的太い
撚糸を編込んで形成した補強網地部を設け、この網地本
体の少なくとも補強網地部と直交する方向へ延びる端縁
に支持用線条を目通ししたものであるから、端縁補強網
地部、支持用線条を直線状に引張り緊張して固定するこ
とにより網地本体はそのまま展張されらもので、中間補
強網地部がその両端の支持用線条に引張られて緊張し、
このため細い糸で作られ緩みやすい本体網地部が網目を
正方形に維持した適度の緊張状態で展張されるのである
。

従って防鳥網に用いるときは網地本体が適度の弾力性を
与えられ僅かな風でも大きく揺れ波打って鳥に対する威
嚇効果を充分ならしめるばかりか、鳥が接触しても糸が
絡み付いて引掛からないため農作物、果実を傷付ける等
の心配がなく、きわめてすぐれた効果を発揮するもので
ある。

殊に本考案は網地本体の四つの隅角部と中間補強網地部
の両端に固定具を設けたことによって容易にロープが枝
に固定して展張できるだけでなく、本体網地部の緩みを
防止し、その上展張したとき網目を正方形に維持する中
間補強網地部の役目を助長するものである。

また両端および中間の補強網地部とこれらに直交する端
縁に目通しされた支持用線条によって展張および撤去作
業が容易に行われると共に網地本体の位置決めを正確に
行うことができ、防鳥網の他に苗床の覆い等の農業用、
更に林業に用いて鳥獣を排除し、また建造物、土木工事
、運動施設等の保全に適し、更にまた海藻または具の養
殖具或いは漁網のような漁業用にも利用できるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示す一部拡大した正面図である。 １・・・・・・本体網地部、２・・・・・・端縁補強網
地部、３・・・・・・中間補強網地部、４・・・・・・
網地本体、５，６・・・・・・支持用線条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 比較的細い糸により形成された本体網地部１およびその
   縦（または横）方向へ延びる両端ならびに中間適所に編
   込まれた比較的太い撚糸の複数本により形成されている
   端縁補強網地部２，２ならびに展張したとき網目を正方
   形に維持する中間補強網地部３を有する網地本体４と、
   この網地本体４の少なくとも前記補強網地部と直交する
   方向へ延びる端縁に沿い目通しされた支持用線条５，５
   と、網地本体４の四つの隅角部および中間補強網地部３
   の両端に設けた固定具７とからなる防護用網地。