JP3152415U - 家屋構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも1つの空調機を使用することで、建物内部のすべての部屋を効率良く暖房又は冷房することができる空調装置を提供する。【解決手段】床部3と基礎1とにより挟まれた床下空間4に、空調機8における室内機8Bの吹出口9から暖気(又は冷気)を吹き込む。床部3には1つ又は複数の流動調整口12が設けられ、床下空間4内の暖気(又は冷気)の一部を室内側に移動させることで床下空間4内に流動を生じさせ、暖気(又は冷気)が床下空間4の隅部にまで十分行き渡るようにする。流動調整口12は、暖気(又は冷気)の流量を調節するための開閉部材を取り付けることが好ましい。これにより、床部3をほぼ均一に暖めて(又は冷やして)当該床部3から居住空間側に温熱(又は冷熱)を放射又は対流させ、室内の温度を効率良く調整することができる。【選択図】図1

Description

本考案は、1つの空調機で室内空間を効率良く冷暖房することのできる家屋構造に関する。
建物の室内空間を空調するには、通常空調機の室外機を建物の外部に設置すると共に、室内機を建物の内部に取り付け、当該空調機の室内機から暖気又は冷気を吹き出すことによって室内空間を暖房又は冷房することが行われている。このような空調システムの場合は、室外機と室内機とからなる空調機を各部屋にそれぞれ設置しなければならない。
上記従来の空調システムによると、必要に応じて各部屋別に空調機を使用できるので省エネルギーの面からは好都合であるけれども、部屋数が多い場合には、空調機の数が増えるため経済的負担が大きくなる。
更に、従来の空調システムでは、部屋の壁に取り付けた室内機のファンを用いて暖気又は冷気を吹き出し、且つ上下方向や左右方向に動くフィンを介在させて吹出方向を微調整できるようにしてあるが、それでも部屋の内部で温度差が生じ易いという問題があった。
このような温度差の問題を解決する技術としては、従来例えば特許文献1に開示されているように天井放射パネル面を冷却又は加熱して室内の冷暖房を行うようにした天井放射冷暖房装置が知られている。しかしながら、この場合は、季節や天候、人数などの環境で室内の熱負荷は変動するため、快適な室内環境にするためには運転開始後、安定するまで時間が掛かるという課題を解決するためになされた発明であり、立ち上がり時間の短縮や室内の熱負荷にあわせた温度制御が可能であり、短時間で快適性を向上させることができるようにしたものである。
特許文献2には、冷水及び温水の少なくとも一方を熱媒体として流す熱媒体流路と、この熱媒体流路を流れる熱媒体から受熱して放射する放射板とを有する放射パネルを部屋の床に備えている空調システムが開示されている。しかしながら、この場合は、部屋の床全面に放射パネルを敷設しないように構成し、エネルギーの無駄を防ぐと共に床下に設けたOA機器の配線等の保守及び点検ができるようにしたものである。
特開2006−258377 特開2006−214695
本考案は、上記従来技術に鑑みてなされたもので、各部屋に空調機をそれぞれ設けることなく少なくとも1つの空調機を使用することで、建物内部のすべての部屋を効率良く冷暖房することができ、且つ部屋の内部で生じ易い温度差を抑えられるようにした家屋構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本考案の請求項1は、室内空間と床下空間とが床部で仕切られ、前記床下空間に空調した暖気又は冷気を流通させる空調機を備えて、前記床下空間側から前記床部を介して室内空間の室内温度を調整可能にした構成を有することを特徴とする。
本考案の請求項2は、請求項1の家屋構造において、前記床部に流動調整口が配設され、この流動調整口により前記床下空間の暖気又は冷気の流動を調整することを特徴とする。
本考案の請求項3は、請求項1又は請求項2の家屋構造において、前記空調機は、空調した暖気又は冷気を床下空間に送り込む吹出口と、前記流動調整口から前記室内空間内に流入して循環した空気を吸引する吸引口が形成されていることを特徴とする。
本考案の請求項4は、請求項1ないし請求項3のいずれかの家屋構造において、前記床下空間は、床部と基礎とにより挟まれた領域によって形成され、当該床下空間の底部には断熱材が敷設されていることを特徴とする。
本考案の請求項5は、請求項1ないし請求項4のいずれかの家屋構造において、上階の床下空間は、床部と下階の天井材とにより挟まれた領域によって形成され、当該床下空間の底部には断熱材が敷設されていることを特徴とする。
本考案の請求項6は、請求項5の家屋構造において、前記空調機で空調した暖気又は冷気を1階の床下空間からn階(n≧2)の床下空間まで送り込む送気路を備えて該送気路に分流手段が配設され、この分流手段により前記1階の床下空間からn階の床下空間まで暖気又は冷気を送り込み可能にした構成を有することを特徴とする。
本考案の請求項7は、請求項1ないし請求項6のいずれかの家屋構造において、前記床部は、木質材、繊維質材、合成樹脂材、石材、コンクリート材のいずれか又はそれらの組み合わせであることを特徴とする。
上記請求項1の考案によれば、1つの空調機で空調された暖気又は冷気を家屋の床下空間に流通させ、床材を暖め又は冷やして当該床材を介して1つ又は複数の室内に温熱又は冷熱を伝導、対流、放射することで、室内の温度を調整することができる。これにより、各部屋に空調機をそれぞれ設けることなく少なくとも1つの空調機を使用することで、家屋内部のすべての部屋を冷暖房することができる。
上記請求項2の考案によれば、床部に配設されている流動調整口により床下空間を流動する暖気又は冷気の流れを調整することができる。このため、空気の滞留し易い箇所を無くすことで床下空間の温度をほぼ均一にすることができる。
上記請求項3の考案によれば、前記空調機は、空調した暖気又は冷気を床下空間に送り込む吹出口と、前記流動調整口から前記室内空間内に流入して循環した空気を吸引する吸引口が形成されているため、空気が円滑に循環して各部屋を効率良く冷暖房すると共に、室内空間の内部で部分的に温度差が生じるのを抑えることができる。
上記請求項4の考案によれば、床下空間は、床部と基礎とにより挟まれた領域によって形成され、当該床下空間の底部には断熱材が敷設されているため、床下空間の暖気又は冷気が基礎側に放熱するのを防ぐことができる。これにより、熱損失を小さく抑えることができる。
上記請求項5の考案によれば、上階の床下空間は、上階の床部と下階の天井材とにより挟まれた領域によって形成され、当該床下空間の底部には断熱材が敷設されているため、上階の床下空間の暖気又は冷気が天井材側に放熱、伝導するのを防ぐことができる。
上記請求項6の考案によれば、前記空調機で空調した暖気又は冷気を1階の床下空間からn階(n≧2)の床下空間まで送り込む送気路に分流手段が配設され、この分流手段により前記1階の床下空間からn階の床下空間まで暖気又は冷気を送り込めるように形成したので、任意の階を冷暖房することができる。このため、2階建ての建物のみならず3階以上の建物にも十分適用することが可能である。
上記請求項7の考案によれば、前記床部の床材は、床材として適用できる材質であれば限定されない。例えば木質フローリング、畳、カーペット、合成樹脂シート、タイル、天然石又は人工石、コンクリート等何であっても良く、又はそれら適宜の組み合わせであっても構わない。このため、床材を自由に選択することができる。
本考案に係る家屋構造の第一実施形態を示す概略説明図である。 暖気又は冷気の流量を調節するための開閉部材の一例を示す概略斜視図である。 暖気又は冷気の流量を調節するための開閉部材の他の例を示す概略斜視図である。 本考案に係る家屋構造の第二実施形態を示す概略説明図である。 分流手段として、例えば切替弁を用いる例を示す要部の概略断面図である。
以下、本考案の家屋構造の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本考案の第一実施形態を示す概略説明図である。図中、1は基礎、2は外壁であり、床部3(床材を張って形成した床)と基礎1とにより挟まれた領域に床下空間4が設けられ、内壁5又は間仕切りにより複数(図示の例では3つ)の部屋A、B、Cが形成されている。又、床下空間4の底部の上面には断熱材6が敷設されると共に、側部の内面にも断熱材6が取り付けられ、更にほぼ居住空間全体が断熱材7により囲まれている。尚、各部屋A、B、Cの天井材や床部3における床材の支持構造、屋根等は図示されていない。
8は空調機であり、建物の外部に設置される室外機8Aと、建物の内部に取り付けられる室内機8Bとから構成されている。この場合、室内機8Bは前記床下空間4の隅部に取り付けられており、床下空間4に暖気又は冷気を吹き出す吹出口9と、室内側から空気を吸い込む吸込口10とを備えている。11は空調機8のコントローラであり、この場合は前記部屋A内の内壁(図略)面に取り付けられている。
前記床部3は、1つ又は複数の流動調整口12が設けられる。図示の例では、床下空間4における室内機8Bと反対側の隅部に位置させて、前記部屋Cの床材部分に流動調整口12が1つ設けられているがこれに限定されない。この流動調整口12は、床下空間4内の暖気又は冷気の一部を室内側(ここでは部屋C)に移動させることにより、床下空間4内の暖気又は冷気に流動を生じさせて床下空間4の隅部まで十分に行き渡らせるためのものである。これにより、床下空間4の温度をほぼ均一にすることができる。尚、このような流動調整口12を設けないで実施する場合もある。
又、流動調整口12は、暖気又は冷気の流量を調節するための開閉部材を取り付けることが好ましい。この開閉部材としては、例えば図2に示すように枠体13aと、この枠体13aの内側に回転可能に並設された複数のルーバー板13bからなる開閉部材13を用いることができるが、これに限定されない。当該開閉部材13は、複数のルーバー板13bの開き角度を変えることで、枠体13aの開口面積を全閉〜全開の範囲内で自由に調節することができる。これにより、前記流動調整口12を通る暖気又は冷気の流量調節が可能となる。
上記開閉部材としては、例えば図3に示すように固定円板14aと、この固定円板14aに対して同軸に枢支された回転円板14bとからなる開閉部材14を用いることもできる。当該開閉部材14は、下側の固定円板14aの円周方向に複数個形成された扇形孔14cに対して、上側の回転円板14bの円周方向に複数個形成された扇形孔14dの位置を変えることで、固定円板14aの扇形孔14cを全閉〜全開の範囲内で自由に調節することができる。これにより、前記流動調整口12を通る暖気又は冷気の流量調節が可能となる。
このように構成された第一実施形態においては、前記コントローラ11により空調機8を作動させると、例えば暖房モード時には室内機8Bの吹出口9から床下空間4に暖気が吹き込まれる。この時、前記コントローラ11により所望の暖房温度を設定することができる。
床下空間4に吹き込まれた暖気により、床下空間4内は徐々に加温されて温度が上昇すると共に、床部3に伝熱して当該床部3の温度を上昇させる。床部3を十分暖めた後に、例えば前記開閉部材13を僅かに開くと、床下空間4内の暖気の一部が流動調整口12を通過して部屋C側に流動する。このため、床下空間4内で緩やかに流動が生じて、床下空間4内の隅部に至るまで暖気が十分に到達する。これにより、床下空間4内の温度をほぼ均一にすることができる。尚、開閉部材13は、床下空間4に暖気を吹き込む前に下流側のものは開いておき、途中のものは適宜開くようにしても良い。
床下空間4の暖気により温められた床部3は、その温熱を放射又は対流して部屋A、B、Cを温める。前記のように床下空間4内は暖気の流動により温度がほぼ均一に保持されるため、床部3からの放射又は対流熱量は全面に渡ってほぼ等しくなる。
前記流動調整口12を通過して部屋C側に流動した暖気は、当該部屋C内に留まらずに例えばドア下やガラリ、欄間等の隙間を抜けて隣接する部屋B内に流入し、更にその隣の部屋Aにも流入する。このため、床下空間4から移動した一部の暖気が、順次各部屋A、B、C内を流動する。そして、部屋Aにおいて、暖気は前記吸込口10に吸い込まれる。この結果、床下空間4の暖気は各部屋を流動しながら循環することとなり、室内機8Bから床下空間4への暖気の吹き出しが円滑となる。
各部屋A、B、Cを流動する暖気は、極めて緩慢な速度であって肌で風を感じない程度であるため、従来のように各部屋別に付けた室内機からファンによって強制的に吹き出される暖気とは異なる。
各部屋A、B、Cの床は床暖房の効果も得られる。このため、床暖房装置を設備する必要がないので、設備投資が安く済みしかもランニングコストも安価になる。又、足元から暖かいので空調機8の設定温度が低めでも十分満足な暖房が得られ、省エネルギーに寄与することができる。
従来方式の暖房時での効率の悪さは、床付近と天井付近で温度差が3℃〜5℃程度生じることであった。しかしながら、本実施形態によると、床付近と天井付近の温度差が1℃未満であり、暖房の効率が非常に優れていることが判明した。しかも、この時の建物の天井高は通常よりも高く、且つ天井にはシーリングファンが無い状態であった。
以上は暖房モードの場合に付いての説明であるが、冷房モードの場合も同様の要領で実施することが可能である。
次に、本考案の空調装置の他の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図4は、本考案の第二実施形態を示す概略説明図である。図中、21は戸建ての建物(2階建て)における1階の床下空間であり、前記と同様に床部22(詳しくは床材を張って形成した床)と基礎23とにより挟まれた領域によって形成され、当該領域の下方の基礎23の上面には断熱材24が敷設されている。
前記床部22の要所には複数の流動調整口25が設けられ、図示は省略したがこれらの流動調整口25には前記開閉部材13(又は開閉部材14)がそれぞれ取り付けられている。又、内壁26又は間仕切りにより複数(図示の例では3つ)の部屋D、E、Fが形成されている。尚、前記と同様に外壁27の内側には断熱材(図略)が取り付けられている。尚、28は1階の天井材である。
には断熱材31が敷設されている。
29は2階の床下空間であり、床部30(床材を張って形成した床)と前記1階の天井材28とにより挟まれた領域によって形成され、当該領域の下方の1階の天井裏には断熱材31が敷設されている。なお、図4と図5においては、床部22,30の構造が詳細に示されていて、図5に示す1階の床部22を例示して説明すれば、床材22aと床材支持部22bとの間に、耐水ベニヤやポリオレフィン系樹脂からなる防水性の塗料、フィルム、シートなどの防湿・防水材料22cを床材下面全面と対応するように介在させておく。前記防湿・防水材料22cは床材22aと床材支持部22bとの間に限定されるものではなく、床材支持部の下面に設けるようにすることも可能である。
前記2階の床材30においても要所に複数の流動調整口32が設けられ、図示は省略したがこれらの流動調整口32には前記開閉部材13(又は開閉部材14)がそれぞれ取り付けられている。又、内壁33又は間仕切りにより複数(図示の例では3つ)の部屋G、H、Iが形成されている。
34は空調機であり、室外機34Aと室内機34Bとから構成され、室内機34Bは、暖気又は冷気を吹き出す吹出口35と、室内側から空気を吸い込む吸込口36とを備えている。そして、室内機34Bの吹出口35から吹き出される暖気又は冷気は、建物内に設けられた送気路37により1階の床下空間21と、2階の床下空間29とに吹き込まれる。この場合、空調機34を制御するコントローラは図示されていない。尚、送気路37は階段に形成される空間を利用することができる。
38は分流手段であり、前記送気路37内の下端部に設けて吹出口35に対向させてある。この分流手段38としては、例えば図5に示すように切替弁を用いることができるが、これに限定されない。この場合、分流手段38を実線の位置に切り替えると、吹出口35から吹き出される暖気又は冷気を誘導して1階の床下空間21に吹き込むことができ、仮想線(二点鎖線)の位置に切り替えると、吹出口35から吹き出される暖気又は冷気を送気路37に誘導して前記2階の床下空間29に吹き込むことができる。更に、実線の位置と仮想線の位置との間の領域に分流手段38を切り替えると、吹出口35から吹き出される暖気又は冷気を1階の床下空間21と2階の床下空間29との両方に分けて吹き込むことができ、しかもその吹き込み量の割合を変化させることができる。39は分流手段38の切り替え操作をするための制御手段である。
図4、図5において、40は建物の内部に設けられた換気路であり、下端部は前記室内機34Bの吸込口36に連通し、上端部は前記2階の部屋Gに開口する流入口40aが設けられている。41は2階の天井材である。
このように構成された第二実施形態においては、図示を省略したコントローラにより空調機34を作動させると、例えば暖房モード時には室内機34Bの吹出口35から1階の床下空間21に暖気が吹き込まれる。この時、前記分流手段38は前記実線の位置に切り替えられている。当該暖房モード時において、前記コントローラに所望の暖房温度を設定することができる。
1階の床下空間21に吹き込まれた暖気により、1階の床下空間21内の空気は徐々に加温されて温度が上昇すると共に、床材22に伝熱して当該床材22の温度を上昇させる。そして、前記開閉部材13(又は開閉部材14)を適度に開くと、1階の床下空間21内の暖気の一部が流動調整口25を通過して部屋D、E、Fにそれぞれ流動する。このため、1階の床下空間21内で緩やかに暖気の流動が生じ、1階の床下空間21内の隅部にまで暖気が十分に到達する。これにより、1階の床下空間21内の温度をほぼ均一にすることができる。
1階の床下空間21の暖気により温められた床部22は、その温熱を放射、伝導、対流して各部屋D、E、Fを温める。前記のように1階の床下空間21内は暖気の流動により温度がほぼ均一に保持されるため、床部22の全面から放射又は対流される熱量はほぼ均等となる。これにより、各部屋D、E、Fへの熱量にムラが生じない。
前記流動調整口25を通過して部屋側に流動した暖気は、各部屋内に留まらずに例えばドア下やガラリ、欄間等の隙間を抜けて隣接する部屋内に流入し、更に廊下や階段等に移動する。又、一部の暖気は階段等の空間を通って2階まで移動し、当該2階の居住空間をある程度暖房した後に前記流入口40aから換気路40内に流入する。換気路40内に流入した暖気は、前記吸込口36から室内機34Bに吸引される。このようにして、1階の床下空間21及び2階の床下空間29の暖気は、1階及び2階の居住空間を流動しながら循環するため、室内機34Bから1階の床下空間21への暖気の吹き出しが円滑となる。
特に、2階を暖房したい場合には、前記分流手段38を仮想線の位置に切り替える。これにより、室内機34B吹出口35から吹き出される暖気は、1階の床下空間21側へは行かずに送気路37側に流入し、当該送気路37によって誘導されて2階の床下空間29内に吹き込まれる。
2階の床下空間29に吹き込まれた暖気により、2階の床下空間29内の空気は徐々に加温されて温度が上昇すると共に、床部30に伝熱して当該床部30の温度を上昇させる。この時、前記開閉部材13(又は開閉部材14)を僅かに開くと、2階の床下空間29内の暖気の一部が流動調整口32を通過して部屋G、H、Iにそれぞれ流動する。このため、2階の床下空間29内で緩やかに暖気の流動が生じ、隅部にまで暖気が十分に到達する。これにより、2階の床下空間29内の温度をほぼ均一にすることができる。
2階の床下空間29の暖気により温められた床部30は、その温熱を放射、対流して部屋G、H、Iを温める。前記のように2階の床下空間29内は暖気の流動により温度がほぼ均一に保持されるため、床部30の全面から放射又は対流される熱量はほぼ均等となる。これにより、各部屋G、H、Iへの熱量にムラが生じない。
前記流動調整口32を通過して部屋側に流動した暖気は、各部屋内に留まらずに例えばドア下やガラリ、欄間等の隙間を抜けて隣接する部屋内に流入して移動する。そして、各部屋を暖房した後に、前記流入口40aから換気路40内に流入し、前記吸込口36から室内機34Bに吸引される。このようにして、2階の床下空間29の暖気は、2階の居住空間を流動しながら循環するため、室内機34Bから2階の床下空間29への暖気の吹き出しが円滑となる。
一方、1階と2階とを同時に暖房したい場合には、前記分流手段38を実線の位置と仮想線の位置との中間位置に切り替える。これにより、室内機34Bの吹出口35から吹き出される暖気は、1階の床下空間21側へ流れるものと、送気路37を介して2階の床下空間29側へ流れるものとに分流される。この時、分流手段38の切り替え位置を変えることで、1階の床下空間21側への流量と、2階の床下空間29側への流量との割合を微調整することができる。
以上は暖房モードの場合に付いての説明であるが、冷房モードの場合も同様の要領で実施することが可能である。又、上記第二実施形態は2階建ての場合であるが、本考案はそれに限定されずに3階以上の建物にも適用することが可能である。
3階以上の建物の場合には、図示は省略したが1階の床下空間からn階(n≧2)の床下空間まで連通する送気路に分流手段を配設し、この分流手段によりn階までの任意の階の床下空間に暖気又は冷気を送り込めるように構成する。このような構成により、例えビル等の建物であっても階数に関係なく十分適用することができる。
本考案によれば、少なくとも1つの空調機で複数の部屋を効率良く冷暖房することができる。セントラル方式の空調システムを、従来に比して20%程度の設備費で実現することができる。従来の空調システムは、各部屋に空調機を取り付けて居住空間への強制送風による冷暖房を行っていたが、部屋によって、又は部屋内部の場所によっては冷暖房効果にムラが生じて効率が悪かった。これに対し、本考案の空調装置では、1つの空調機を使用して床材への熱伝導と当該床材からの放射、対流熱とを巧く利用することにより、複数の部屋を効率良く冷暖房することができる。
本考案は、少なくとも1つの空調機を使用することで、建物内部のすべての部屋を効率良く冷暖房できるようにした空調装置として有効利用することができる。
1 基礎
2 外壁
3 床部
4 床下空間
5 内壁
6、7 断熱材
8 空調機
8A 室外機
8B 室内機
9 吹出口
10 吸込口
11 コントローラ
12 流動調整口
13、14 開閉部材
21 1階の床下空間
22 床部
22a 床材
22b 床材支持部
22c 防湿・防水材料
23 基礎
24 断熱材
25 流動調整口
26 内壁
27 外壁
28 1階の天井材
29 2階の床下空間
30 床部
31 断熱材
32 流動調整口
33 内壁
34 空調機
35 吹出口
36 吸込口
37 送気路
38 分流手段
39 制御手段
40 換気路
41 2階の天井材

Claims (7)

  1. 室内空間と床下空間とが床部で仕切られ、前記床下空間に空調した暖気又は冷気を流通させる空調機を備えて、前記床下空間側から前記床部を介して室内空間の室内温度を調整可能にした構成を有することを特徴とする家屋構造。
  2. 前記床部に流動調整口が配設され、この流動調整口により前記床下空間の暖気又は冷気の流動を調整することを特徴とする請求項1に記載の家屋構造。
  3. 前記空調機は、空調した暖気又は冷気を床下空間に送り込む吹出口と、前記流動調整口から前記室内空間内に流入して循環した空気を吸引する吸引口が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の家屋構造。
  4. 前記床下空間は、床部と基礎とにより挟まれた領域によって形成され、当該床下空間の底部には断熱材が敷設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の家屋構造。
  5. 上階の床下空間は、床部と下階の天井材とにより挟まれた領域によって形成され、当該床下空間の底部には断熱材が敷設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の家屋構造。
  6. 前記空調機で空調した暖気又は冷気を1階の床下空間からn階(n≧2)の床下空間まで送り込む送気路を備えて該送気路に分流手段が配設され、この分流手段により前記1階の床下空間からn階の床下空間まで暖気又は冷気を送り込み可能にした構成を有することを特徴とする請求項5に記載の家屋構造。
  7. 前記床部の床材は、木質材、繊維質材、合成樹脂材、石材、コンクリート材のいずれか又はそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の家屋構造。
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