JP3147779B2 - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

車両用操舵制御装置

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JP3147779B2
JP3147779B2 JP19795196A JP19795196A JP3147779B2 JP 3147779 B2 JP3147779 B2 JP 3147779B2 JP 19795196 A JP19795196 A JP 19795196A JP 19795196 A JP19795196 A JP 19795196A JP 3147779 B2 JP3147779 B2 JP 3147779B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両用
の操舵制御装置に係り、特に、バルブシャフトとバルブ
ボディの相対変位によって液圧を給排制御する油圧制御
弁を有する車両用操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両用の操舵制御装置(例え
ば、油圧式のパワーステアリング装置)において、油圧
制御弁を備えたパワーステアリング装置が知られている
(例えば、実開平5−58558号公報)。
【0003】この公報に示されたパワーステアリング装
置では、油圧制御弁はバルブシャフトとバルブボディと
を備えた所謂ロータリー式バルブとされており、バルブ
シャフトとバルブボディとの相対変位によって液圧を給
排制御できるようになっている。また、この油圧制御弁
では、バルブシャフトの外周にはスナップリングが係止
されており、さらに、バルブボディの端面とスナップリ
ングとの間には、フリクションワッシャとこのフリクシ
ョンワッシャをバルブボディの方向へ付勢するバネが配
置されている。これにより、バルブシャフトとバルブボ
ディとの相対変位時に摩擦力を付与するようにしてい
る。
【0004】しかしながら、このような油圧制御弁を用
いたパワーステアリング装置では、油圧制御弁を構成す
るバルブボディがピンを介してピニオンシャフトに連結
されているため、このピンを支点としてバルブボディに
僅かであるが傾きが生じる。このため、フリクションワ
ッシャも傾斜してしまい、この結果バルブボディとフリ
クションワッシャとの押圧力が不均一となって摩擦力が
安定せず、操舵フィーリングを損なう欠点があった。
【0005】またさらに、前記油圧制御弁では、前述の
如く摩擦力を得るためにスナップリング、フリクション
ワッシャ、あるいはバネ等の複数の部品を用いた構成で
あるため、部品点数が多くコスト高であり、組付け性も
悪い問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、バルブシャフトとバルブボディとの間のがた付き
を防止して安定した摩擦力を付与することにより、安定
したヒステリシス特性を得て良好な操舵フィーリングを
得ることができ、さらに、部品点数が低減して低コスト
になり、組付け性も向上する車両用操舵制御装置を得る
ことが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の車
両用操舵制御装置は、ステアリングホイールが取り付け
られるステアリングシャフトに連結されたバルブシャフ
トと、前記バルブシャフトにトーションバーを介して連
結されたピニオン軸にピンを介して連結されたバルブボ
ディと、から成り、前記バルブシャフトとバルブボディ
の相対変位によって液圧を給排制御する油圧制御弁を有
し、油圧源からの油液を前記油圧制御弁により制御する
車両用操舵制御装置において、前記バルブボディの軸線
方向端面に係止されると共に前記バルブシャフトの外周
の少なくとも一箇所に当接し、前記バルブボディとバル
ブシャフトを径方向に付勢して互いに圧接させる付勢手
段を備えたことを特徴としている。
【0008】請求項1に記載の車両用操舵制御装置で
は、バルブボディの軸線方向端面には付勢手段が係止さ
れると共にこの付勢手段はバルブシャフトの外周に当接
しており、これにより、バルブボディとバルブシャフト
は径方向に付勢されて互いに圧接されている。
【0009】ステアリングホイールが操作されると、こ
れに応じて油圧制御弁のバルブシャフトとバルブボディ
が相対変位し、これによって油圧源からの油液の液圧が
給排制御される。
【0010】この場合、ステアリング操作によりバルブ
シャフトが回転する際には、付勢手段とバルブシャフト
との間、及び、付勢手段によって互いに圧接状態とされ
たバルブシャフトとバルブボディとの間に、摩擦力によ
る回転抵抗が発生する。これにより、相対変位角θ−操
舵トルクTの特性においてヒステリシスを生じることに
なり、ステアリング操作開始時(切り込み時)の手応え
感が向上すると共にステアリングホイール保舵時の保舵
力が低減され、良好な操舵フィーリングを得ることがで
きる。
【0011】またここで、請求項1に記載の車両用操舵
制御装置では、付勢手段はバルブボディの軸線方向端面
に係止されると共にバルブシャフトの外周に当接してお
り、バルブボディとバルブシャフトは互いにがた付くこ
となく圧接されている。このため、ピンを介してピニオ
ンシャフトに連結されたバルブボディがこのピンを支点
として傾きを生じても、バルブボディとバルブシャフト
の圧接状態(押圧力)は変化しない。この結果、前記摩
擦力による回転抵抗は安定し、安定したヒステリシス特
性を得ることができ、良好な操舵フィーリングを得るこ
とができる。
【0012】さらに、請求項1に記載の車両用操舵制御
装置では、バルブボディに支持された単一の付勢手段に
よって摩擦力による回転抵抗を発生する構成であるた
め、部品点数が低減して低コストになり、組付け性も向
上する。さらに、付勢手段の付勢力を変更すれば、前記
摩擦力が変更されることになり、ヒステリシス特性を調
整することもできる。
【0013】このように、請求項1に記載の車両用操舵
制御装置では、バルブシャフトとバルブボディとの間の
がた付きを防止して安定した摩擦力を付与することによ
り、安定したヒステリシス特性を得て良好な操舵フィー
リングを得ることができ、さらに、部品点数が低減して
低コストになり、組付け性も向上する。
【0014】請求項2に係る発明の車両用操舵制御装置
は、請求項1記載の車両用操舵制御装置において、前記
付勢手段は、リング状に形成されると共に前記バルブボ
ディへの支持部とされる爪部が突出形成されたバネ部材
とされることを特徴としている。
【0015】請求項2に記載の車両用操舵制御装置で
は、バネ部材に形成された爪部がバルブボディの軸線方
向端面に係止されると共に、バネ部材がバルブシャフト
の外周の少なくとも一箇所に当接し、これにより、バル
ブボディとバルブシャフトが径方向に付勢されて互いに
圧接される。
【0016】したがって、付勢手段としての構成が単一
のバネ部材で成立でき、またこのバネ部材を支持するた
めの構造が簡単になる。
【0017】請求項3に係る発明の車両用操舵制御装置
は、請求項1または請求項2記載の車両用操舵制御装置
において、前記付勢手段による前記バルブボディとバル
ブシャフトの付勢方向は、前記ピンの軸線に一致するこ
とを特徴としている。
【0018】請求項3に記載の車両用操舵制御装置で
は、付勢手段によるバルブボディとバルブシャフトの付
勢方向がピンの軸線に一致しているため、バルブボディ
とバルブシャフトを最も効果的に圧接させて確実にがた
付きを防止することができ、良好な操舵フィーリングを
得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1には本発明の第1の実施の形
態に係る車両用操舵制御装置の全体構成が示されてい
る。
【0020】車両用操舵制御装置は制御弁10を含んで
構成されている。この制御弁10は円筒状をしたバルブ
ハウジング12を有しており、バルブハウジング12内
にはバルブボディ14が相対回転可能に配置されてい
る。このバルブボディ14は円筒状をしており、ピニオ
ン軸15(出力軸)にピン17を介して一体回転可能に
連結されている。
【0021】バルブボディ14には、バルブシャフト1
6が相対回転可能に嵌合されている。このバルブシャフ
ト16は、図示しない入力軸に連結されている。
【0022】また、バルブシャフト16の軸芯部分に
は、トーションバー18が配置されている。トーション
バー18は一端がバルブシャフト16(入力軸)に連結
されると共に、他端がピニオン軸15に連結されてい
る。すなわち、バルブシャフト16(入力軸)はトーシ
ョンバー18を介してピニオン軸15に連結された構成
であり、ステアリングホイールの回動操作によってトー
ションバー18が捩じられると、ピニオン軸15に連結
されたバルブボディ14と入力軸に連結されたバルブシ
ャフト16との間に相対的な角度変位を生じるようにな
っている。
【0023】バルブボディ14の外周面には、環状溝2
0A、20B、20Cが軸方向に所定間隔で形成されて
おり、中央の環状溝20Bは油圧回路を介して図示しな
い油圧ポンプに連結され、軸方向上側の環状溝20Aは
パワーシリンダ(図示省略)の例えば右側の油室に連結
され、軸方向下側の環状溝20Cはパワーシリンダの例
えば左側の油室に連結されている。
【0024】図5に示す如く、バルブボディ14の内周
面には、軸方向に延びるランド部22と凹溝24とが、
円周方向に沿って交互に形成されている。バルブボディ
14には、中央の環状溝20Bを介して油圧ポンプから
の油圧を制御弁10内に導入するプレッシャ油孔26が
ランド部22の径方向に貫通形成されている。また、パ
ワーシリンダの例えば右側の油室に油圧を吸排する一方
の環状溝20Aに連通する吸排油孔28が凹溝24に形
成され、パワーシリンダの例えば左側の油室に油圧を吸
排する他方の環状溝20Cに連通する吸排油孔30が凹
溝24に形成されている。
【0025】また、バルブシャフト16の外周面には、
軸方向に延びるランド部32と凹溝34とが円周方向に
沿って交互に形成されている。バルブシャフト16に
は、バルブボディ14のプレッシャ油孔26の形成され
ていないランド部22に対向する凹溝34に、圧力油を
バルブシャフト16の内周空間部38に導く連通油孔3
6が貫通形成されている。
【0026】さらに、バルブシャフト16には、バルブ
ボディ14に対応しない部位に圧力油をリザーバタンク
(図示省略)に導く戻し油孔19が貫通形成されてい
る。
【0027】このバルブシャフト16とバルブボディ1
4とは、トーションバー18が捩じれていない状態(ス
テアリングの中立状態)において、バルブボディ14の
凹溝24とバルブシャフト16のランド部32とが図5
に示すように周方向中心部を一致させて対向しており、
ランド部32の周方向両側にはバルブボディ14のラン
ド部22との間に所定の隙間39が形成されるようにな
っている。この隙間39は、バルブシャフト16とバル
ブボディ14とが相対回転するときに絞部となる。
【0028】またさらに、バルブハウジング12内に
は、バルブボディ14の図下側に、操舵反力制御部40
が設けられている。図6に示す如く、操舵反力制御部4
0は、バルブシャフト16の下端部が嵌入するプランジ
ャ保持器42を備えている。
【0029】プランジャ保持器42には、外周側に一対
の凹部48が形成されており、この凹部48とバルブハ
ウジング12との間が油圧室50とされている。また、
油圧室50に対応するプランジャ保持器42には、一対
二組(4個)のプランジャ46がスライド可能に保持さ
れている。これらのプランジャ46は、それぞれ一側面
が油圧室50に面している。各プランジャ46の油圧室
50と反対側には、突起46Aが形成されており、バル
ブシャフト16の下端部に形成された一対の平板状の翼
部44の各々の側面に対向している。このため、プラン
ジャ46は、油圧室50の圧力上昇によって突起46A
が翼部44を押圧するようになっている。
【0030】一方、図2乃至図4に示す如く、バルブボ
ディ14の軸線方向上端面には、付勢手段(バネ部材)
としてのバネ52が配置されている。バネ52は、C字
のリング状に形成されており、開放側端部には一対の爪
部54が形成されている。この爪部54が、バルブボデ
ィ14の軸線方向上端面に形成された支持孔56に係止
されており、これにより、バネ52がバルブボディ14
の軸線方向端面に係止されると共にその内周壁がバルブ
シャフト16の外周に当接し、バルブボディ14とバル
ブシャフト16を径方向に付勢して互いに圧接させてい
る。
【0031】なおこの場合、バネ52によるバルブボデ
ィ14とバルブシャフト16の付勢方向が、前述したピ
ン17の軸線と一致するように、支持孔56の形成位置
やバネ52の形状等が設定されている。
【0032】次に、本第1の実施の形態の作用を説明す
る。上記構成の制御弁10(車両用操舵制御装置)で
は、油圧ポンプから供給される圧力油は、分流弁によっ
て分流された後に、制御弁10の中央の環状溝20B、
プレッシャ油孔26を介してバルブシャフト16の凹溝
34に導入され、凹溝34の周方向両側の隙間39を介
して、両側に隣接するバルブボディ14の凹溝24に導
入される。凹溝24に導入された圧力油は、この凹溝2
4における前記凹溝34とは反対側の隙間39を介して
連通油孔36に連通された凹溝34に導入され、連通油
孔36、内周空間部38を介してリザーバタンクに戻さ
れる。
【0033】ステアリングが中立状態である場合には、
トーションバー18に捩じれが生じないので、図5に示
すようにプレッシャ油孔26に対向する凹溝34の周方
向両側に位置する隙間39の開口面積は等しくなる。こ
のときには、プレッシャ油孔26の形成されたランド部
22の両側の凹溝24間には圧力差が生じず、パワーシ
リンダの右側の油室の圧力と左側の油室の圧力とは等し
くなり、パワーシリンダにアシスト力は生じない。
【0034】ステアリングホイールが回転操作されトー
ションバー18に捩じれが生じると、バルブボディ14
とバルブシャフト16との間に相対的な角度変位を生
じ、凹溝34の周方向両側の隙間39の開口面積に差が
生じる。これにより、プレッシャ油孔26の形成された
ランド部22の両側の凹溝24間に一方の隙間39(回
転方向の反対側の隙間)が絞られることによって圧力差
が生じ、これらに連結するパワーシリンダの両油室間に
も圧力差が生じて操舵方向にアシスト力が生じる。
【0035】さらに、車速の増加に伴って油量が増加し
て操舵反力制御部40(油圧室50)にかかる反力圧が
増加される。これにより、プランジャ46による反力
(図6矢印FR )が大きくなる。したがって、ステアリ
ング操舵力としては、トーションバー18の捩じりトル
クに加えてプランジャ46による反力が作用するため、
手応え感のある安定した操舵フィーリングが得られる。
【0036】ここで、制御弁10(車両用操舵制御装
置)では、バルブボディ14の軸線方向端面にバネ52
が支持孔56に係止されており、バルブボディ14とバ
ルブシャフト16はこのバネ52によって径方向に付勢
されて互いに圧接されている。ステアリング操作により
バルブシャフト16が回転する際には、バネ52とバル
ブシャフト16との間、及び、バルブシャフト16とバ
ルブボディ14との間に、摩擦力による回転抵抗が発生
する。これにより、相対変位角θ−操舵トルクTの特性
においてヒステリシスを生じることになり、ステアリン
グ操作開始時(切り込み時)の手応え感が向上すると共
にステアリングホイール保舵時の保舵力が低減され、良
好な操舵フィーリングを得ることができる。
【0037】またここで、この制御弁10(車両用操舵
制御装置)では、バネ52はバルブボディ14の軸線方
向端面に係止されると共にバルブシャフト16の外周に
当接しており、バルブボディ14とバルブシャフト16
は互いにがた付くことなく圧接されている。このため、
ピン17を介してピニオン軸15に連結されたバルブボ
ディ14がこのピン17を支点として傾きを生じても、
バルブボディ14とバルブシャフト16の圧接状態(押
圧力)は変化しない。この結果、前記摩擦力による回転
抵抗は安定し、安定したヒステリシス特性を得ることが
でき、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
【0038】またこの場合、バネ52によるバルブボデ
ィ14とバルブシャフト16の付勢方向がピン17の軸
線に一致しているため、バルブボディ14とバルブシャ
フト16を最も効果的に圧接させることができ、確実に
がた付きを防止して良好な操舵フィーリングを得ること
ができる。
【0039】さらに、制御弁10(車両用操舵制御装
置)では、バルブボディ14に支持された単一のバネ5
2によって摩擦力による回転抵抗を発生する構成であ
り、さらに、バネ52は爪部54が単にバルブボディ1
4の支持孔56に係止されることで取り付けることがで
きるため、部品点数が低減して低コストになり、組付け
性も向上する。さらに、このバネ52の付勢力を変更す
れば、前記摩擦力が変更されることになり、ヒステリシ
ス特性を調整することもできる。
【0040】このように、本第1の実施の形態に係る制
御弁10(車両用操舵制御装置)では、バルブシャフト
16とバルブボディ14との間のがた付きを防止して安
定した摩擦力を付与することにより、安定したヒステリ
シス特性を得て良好な操舵フィーリングを得ることがで
き、さらに、部品点数が低減して低コストになり、組付
け性も向上する。
【0041】次に、本発明の他の実施の形態を説明す
る。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部品
には前記第1の実施の形態と同一の符号を付与し、その
説明を省略する。
【0042】図7及び図8には第2の実施の形態に係る
制御弁60(車両用操舵制御装置)のバルブボディ14
及びバルブシャフト16の斜視図が示されており、図9
にはバルブボディ14及びバルブシャフト16の断面図
が示されている。
【0043】この制御弁60では、バルブボディ14の
軸線方向上端面には、付勢手段(バネ部材)としてのバ
ネ62が配置されている。バネ62は、前述した第1の
実施の形態に係るバネ52と基本的に同一形状であり、
C字のリング状に形成されている。また、バネ62に
は、C字の中間部(開放側端部と反対側)に爪部64が
形成されている。この爪部64が、バルブボディ14の
軸線方向上端面に形成された支持孔66に係止されてお
り、これにより、バネ62がバルブボディ14の軸線方
向端面に係止されると共にその開放側端部内周壁がバル
ブシャフト16の外周に当接し、バルブボディ14とバ
ルブシャフト16を径方向に付勢して互いに圧接させて
いる。
【0044】この制御弁60(車両用操舵制御装置)で
は、ステアリング操作によりバルブシャフト16が回転
する際には、バネ62(開放側端部内周壁)とバルブシ
ャフト16との間、及び、バルブシャフト16とバルブ
ボディ14との間に、摩擦力による回転抵抗が発生す
る。これにより、相対変位角θ−操舵トルクTの特性に
おいてヒステリシスを生じることになり、ステアリング
操作開始時(切り込み時)の手応え感が向上すると共に
ステアリングホイール保舵時の保舵力が低減され、良好
な操舵フィーリングを得ることができる。
【0045】またここで、この制御弁60(車両用操舵
制御装置)では、バネ62はバルブボディ14の軸線方
向端面に係止されると共にバルブシャフト16の外周に
当接しており、バルブボディ14とバルブシャフト16
は互いにがた付くことなく圧接されている。このため、
ピン17を介してピニオン軸15に連結されたバルブボ
ディ14がこのピン17を支点として傾きを生じても、
バルブボディ14とバルブシャフト16の圧接状態(押
圧力)は変化しない。この結果、前記摩擦力による回転
抵抗は安定し、安定したヒステリシス特性を得ることが
でき、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
【0046】さらに、制御弁60(車両用操舵制御装
置)では、バルブボディ14に支持された単一のバネ6
2によって摩擦力による回転抵抗を発生する構成であ
り、さらに、バネ62は爪部64が単にバルブボディ1
4の支持孔66に係止されることで取り付けることがで
きるため、部品点数が低減して低コストになり、組付け
性も向上する。さらに、このバネ62の付勢力を変更す
れば、前記摩擦力が変更されることになり、ヒステリシ
ス特性を調整することもできる。
【0047】このように、本第2の実施の形態に係る制
御弁60(車両用操舵制御装置)では、バルブシャフト
16とバルブボディ14との間のがた付きを防止して安
定した摩擦力を付与することにより、安定したヒステリ
シス特性を得て良好な操舵フィーリングを得ることがで
き、さらに、部品点数が低減して低コストになり、組付
け性も向上する。
【0048】図11には第3の実施の形態に係る制御弁
70(車両用操舵制御装置)のバルブボディ14及びバ
ルブシャフト16の断面図が示されている。
【0049】この制御弁70では、バルブボディ14の
軸線方向上端面には、付勢手段(バネ部材)としてのバ
ネ72が配置されている。図10に詳細に示す如く、バ
ネ72は、前述した第2の実施の形態に係るバネ62と
基本的に同一形状であるが、C字の切断側端部が互いに
オーバーラップして形成されている。また、バネ72に
は、前記オーバーラップ部分と反対側に爪部74が形成
されている。この爪部74が、バルブボディ14の軸線
方向上端面に形成された支持孔76に係止されており、
これにより、バネ72がバルブボディ14の軸線方向端
面に係止されると共にその開放側端部内周壁がバルブシ
ャフト16の外周に当接し、バルブボディ14とバルブ
シャフト16を径方向に付勢して互いに圧接させてい
る。
【0050】この制御弁70(車両用操舵制御装置)で
は、ステアリング操作によりバルブシャフト16が回転
する際には、バネ72(オーバーラップ部分内周壁)と
バルブシャフト16との間、及び、バルブシャフト16
とバルブボディ14との間に、摩擦力による回転抵抗が
発生する。これにより、相対変位角θ−操舵トルクTの
特性においてヒステリシスを生じることになり、ステア
リング操作開始時(切り込み時)の手応え感が向上する
と共にステアリングホイール保舵時の保舵力が低減さ
れ、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
【0051】またここで、この制御弁70(車両用操舵
制御装置)では、バネ72はバルブボディ14の軸線方
向端面に係止されると共にバルブシャフト16の外周に
当接しており、バルブボディ14とバルブシャフト16
は互いにがた付くことなく圧接されている。このため、
ピン17を介してピニオン軸15に連結されたバルブボ
ディ14がこのピン17を支点として傾きを生じても、
バルブボディ14とバルブシャフト16の圧接状態(押
圧力)は変化しない。この結果、前記摩擦力による回転
抵抗は安定し、安定したヒステリシス特性を得ることが
でき、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
【0052】さらに、制御弁70(車両用操舵制御装
置)では、バルブボディ14に支持された単一のバネ7
2によって摩擦力による回転抵抗を発生する構成であ
り、さらに、バネ72は爪部74が単にバルブボディ1
4の支持孔76に係止されることで取り付けることがで
きるため、部品点数が低減して低コストになり、組付け
性も向上する。さらに、このバネ72の付勢力を変更す
れば、前記摩擦力が変更されることになり、ヒステリシ
ス特性を調整することもできる。
【0053】このように、本第3の実施の形態に係る制
御弁70(車両用操舵制御装置)では、バルブシャフト
16とバルブボディ14との間のがた付きを防止して安
定した摩擦力を付与することにより、安定したヒステリ
シス特性を得て良好な操舵フィーリングを得ることがで
き、さらに、部品点数が低減して低コストになり、組付
け性も向上する。
【0054】図13には第4の実施の形態に係る制御弁
80(車両用操舵制御装置)のバルブボディ14及びバ
ルブシャフト16の断面図が示されている。
【0055】この制御弁80では、バルブボディ14の
軸線方向上端面には、付勢手段(バネ部材)としてのバ
ネ82が配置されている。図12に詳細に示す如く、バ
ネ82は、前述した第1の実施の形態に係るバネ52と
基本的に同一形状であり、C字のリング状に形成されて
いる。また、バネ82には、C字の中間部(開放側端部
と反対側)に保持爪88が形成されている。このバネ8
2は、爪部84がバルブボディ14の軸線方向上端面に
形成された支持孔86に係止されると共に、保持爪88
が、バルブシャフト16の外周に形成された保持孔90
に摺動可能に入り込んでおり、これにより、バネ82が
バルブボディ14の軸線方向端面に係止されると共にそ
の内周壁がバルブシャフト16の外周に当接し、バルブ
ボディ14とバルブシャフト16を径方向に付勢して互
いに圧接させている。
【0056】なおこの場合、保持孔90に代えて、前述
した戻し油孔19に保持爪88を入り込ませて保持する
ように構成してもよい。
【0057】この制御弁80(車両用操舵制御装置)で
は、バネ82によって得られる回転抵抗により、相対変
位角θ−操舵トルクTの特性においてヒステリシスを生
じることになり、さらにこのヒステリシス特性を安定し
て得ることができ、良好な操舵フィーリングを得ること
ができる。
【0058】さらに、制御弁80(車両用操舵制御装
置)においても、バルブボディ14に支持された単一の
バネ82によって摩擦力による回転抵抗を発生する構成
であり、さらに、バネ52は爪部84が単にバルブボデ
ィ14の支持孔86に係止されることで取り付けること
ができるため、部品点数が低減して低コストになり、組
付け性も向上する。さらに、この制御弁80において
は、バネ82の爪部84がバルブボディ14の支持孔8
6に係止されるのみならず、保持爪88がバルブシャフ
ト16の保持孔90に保持されているため、このバネ8
2が脱落する心配もなくなり、信頼性も向上する。
【0059】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る車両用
操舵制御装置は、バルブシャフトとバルブボディとの間
のがた付きを防止して安定した摩擦力を付与することに
より、安定したヒステリシス特性を得て良好な操舵フィ
ーリングを得ることができ、さらに、部品点数が低減し
て低コストになり、組付け性も向上するという優れた効
果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る制御弁の全体
構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る制御弁のバル
ブボディ、バルブシャフト、バネ等の対応関係を示す斜
視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る制御弁のバル
ブボディ、バルブシャフト、バネ等の対応関係を示しバ
ネを取り外した状態の斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る制御弁のバル
ブボディ、バルブシャフト、バネ等の対応関係を示す軸
線に直角な断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る制御弁の軸線
に直角な方向に沿った模式的な半断面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る制御弁の操舵
反力制御部の軸線に直角な断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る制御弁のバル
ブボディ、バルブシャフト、バネ等の対応関係を示す斜
視図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る制御弁のバル
ブボディ、バルブシャフト、バネ等の対応関係を示しバ
ネを取り外した状態の斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る制御弁のバル
ブボディ、バルブシャフト、バネ等の対応関係を示す軸
線に直角な断面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る制御弁に適
用されたバネの斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る制御弁のバ
ルブボディ、バルブシャフト、バネ等の対応関係を示す
軸線に直角な断面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る制御弁に適
用されたバネの斜視図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係る制御弁のバ
ルブボディ、バルブシャフト、バネ等の対応関係を示す
軸線に直角な断面図である。
【符号の説明】
10 制御弁(車両用操舵制御装置) 14 バルブボディ 15 ピニオン軸 16 バルブシャフト 17 ピン 18 トーションバー 52 バネ(付勢手段、バネ部材) 54 爪部 56 支持孔 60 制御弁(車両用操舵制御装置) 62 バネ(付勢手段、バネ部材) 64 爪部 66 支持孔 70 制御弁(車両用操舵制御装置) 72 バネ(付勢手段、バネ部材) 74 爪部 76 支持孔 80 制御弁(車両用操舵制御装置) 82 バネ(付勢手段、バネ部材) 84 爪部 86 支持孔 88 保持爪

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールが取り付けられる
    ステアリングシャフトに連結されたバルブシャフトと、
    前記バルブシャフトにトーションバーを介して連結され
    たピニオン軸にピンを介して連結されたバルブボディ
    と、から成り、前記バルブシャフトとバルブボディの相
    対変位によって液圧を給排制御する油圧制御弁を有し、
    油圧源からの油液を前記油圧制御弁により制御する車両
    用操舵制御装置において、 前記バルブボディの軸線方向端面に係止されると共に前
    記バルブシャフトの外周の少なくとも一箇所に当接し、
    前記バルブボディとバルブシャフトを径方向に付勢して
    互いに圧接させる付勢手段を備えたことを特徴とする車
    両用操舵制御装置。
  2. 【請求項2】 前記付勢手段は、リング状に形成される
    と共に前記バルブボディへの支持部とされる爪部が突出
    形成されたバネ部材とされることを特徴とする請求項1
    記載の車両用操舵制御装置。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段による前記バルブボディと
    バルブシャフトの付勢方向は、前記ピンの軸線に一致す
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両
    用操舵制御装置。
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