JP3125474U - 位置決め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本考案の目的は精密な位置決めを簡単に行う位置決め装置を提供することにある。
【解決手段】駆動機構14の所定軸上に対向配置されたストッパ本体24及びストップピン26を備え、可動部材22上でのストッパ本体24の位置は、ワーク16がもつ基準位置とツール18との離隔距離が所定の最適距離となるように定められ、該最適距離はツール18によるワーク16への作業位置がツール18の最適作業範囲内に位置するように定められたものであり、該最適距離が得られた時の固定部材20に対する可動部材22の位置がストッパ本体24及びストップピン26の当接位置で再現されるように、可動部材22上でのストッパ本体24の位置を設定し、同一又は同一種のワーク16に対するツール18の位置決めの際にストッパ本体24がストップピン26に当接するまで固定部材20に対し可動部材22が相対移動されることを特徴とする位置決め装置10。
【選択図】図1

Description

本考案は位置決め装置、特にその位置再現機構の改良に関する。
従来より、ワークに対し検出ツールによる検出、又は加工ツールによる加工(例えば特許文献1参照)が行われている。これらの作業を行う際は、あらかじめワークに対してツールの位置決めを行う必要がある。
ところで、例えば真円度検出器では検出器がアームに設けられており、アーム上の検出器は、ワーク脱着時には退避し、ワーク測定時にはワークに対し最適な位置に位置決めされる必要がある。
従来の位置決め装置では、機械的な位置調整つまみの操作で、測定のたびに毎回、微調整を行って、検出位置が最適位置にくるように、アームの位置調整を行っている。
また、量産部品の検査等のように同一種ワークを繰り返し測定する際、ワーク交換のたびに、検出器の位置決めをやり直す必要があり、面倒であった。
このため、精密機器の分野でも、ワークに対するツールの精密な位置決めを、簡単に行うことが望まれている。
ここで、精密機器に関する技術でなく、一般的な機器に関する技術であるが、単に可動部材の可動範囲を制限したり、可動部材をストッパに当接するまで移動したりする技術がある(例えば特許文献2〜4参照)。
特公平7−24881号公報 特開平7−234191号公報 特開平11−292338号公報 特開2001−264028号公報
ところで、精密機器には、一般的な機器に比較し、より精密な位置決め精度が要求されている。
しかしながら、一般的な機器の位置決め装置を、そのまま精密機器の位置決めに用いたのでは、満足のゆく位置決め精度が得られなかった。
また、一般的な機器の位置決め装置を、そのまま精密機器の位置決めに用いたのでは、位置決め後の作業が精密に行えないことがあった。従来は、その原因も不明であるので、従来の位置決め装置を、精密機器の位置決め装置として採用するに至らなかった。
したがって、精密機器の分野では、満足のゆく精密な位置決め、位置決め後の精密な作業が行える技術の開発が急務であったが、従来は、これを解決することのできる適切な技術も存在しなかった。
本考案は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は精密な位置決めを簡単に行うことのできる位置決め装置を提供することにある。
本考案者らが前記課題について検討の結果、精密な位置決めと精密な作業との両立のためには、位置決め時にワークがもつ基準点とツールとの離隔距離が所定の最適距離のところにあり、かつ該最適距離をツールがワークに対して精密な作業が行える最適作業範囲内のところに位置するように、固定部材に対する可動部材の相対位置をストッパで設定することにより、精密な作業が行える位置決めを、簡単に行うことができることを見出し、本考案を完成するに至った。
すなわち、前記目的を達成するために本考案にかかる位置決め装置は、固定部材及び、該固定部材に対し所定軸方向に相対移動自在に設けられ、ワークに対して作業を行うためのツールを保持する可動部材を含み、ワークに対するツールの所定軸方向への位置決めを行う駆動機構に設けられ、前記駆動機構を用いて、同一ワーク又は同一種ワークに対する前記ツールの前記所定軸方向への位置決めを行う際に用いられる位置決め装置であって、
前記駆動機構の所定軸上に対向配置されたストッパ本体及びストップピンを備え、
前記ストッパ本体は、前記可動部材上の所定位置に設けられ、
前記ストップピンは、前記位置決め時に前記ストッパ本体が当接し、
前記可動部材上での前記ストッパ本体の所定位置は、あらかじめ、基準ワークがもつ基準位置と前記ツールとの離隔距離が所定の最適距離となるように定められたところであり、該最適距離は、該ツールによるワークへの作業位置が該ツールの最適作業範囲内に位置するように定められたところであり、
前記最適距離が得られた時の前記固定部材に対する前記可動部材の所定軸方向の相対位置が前記ストッパ本体及び前記ストップピンの当接位置で再現されるように、該可動部材上での該ストッパ本体の位置が設定されており、
前記基準ワークと同一ワーク又は同一種ワークに対するツールの位置決めの際に、前記ストッパ本体が前記ストップピンに当接するまで、前記固定部材に対し前記可動部材が所定軸方向に相対移動されることを特徴とする。
なお、本考案において、前記ストッパ本体は、前記可動部材上で前記所定軸方向にスライド自在に設けられ、また、クランプねじを備えることが好適である。
ここで、前記クランプねじは、前記可動部材上での前記ストッパ本体の所定位置への固定、及びその解除を行うためのものとする。
また、本考案において、前記ストッパ本体は、移動棒を備えることが好適である。
ここで、前記移動棒は、前記ストッパ本体より前記ストップピンに向けて前記所定軸方向に突出した状態で設けられ、該ストッパ本体と共に所定軸方向に移動し、前記ストップピンと当接し得る。
そして、本考案においては、前記基準ワークと同一ワーク又は同一種ワークに対するツールの位置決めの際に、前記ストッパ本体の前記移動棒の先端が前記ストップピンに当接するまで、前記固定部材に対し前記可動部材が所定軸方向に相対移動される。
本考案において、位置調整ねじと、クランプナットと、を備えることが好適である。
ここで、前記位置調整ねじは、前記ストッパ本体に設けられ、前記移動棒の前記ストッパ本体よりの突出量を調整するためのものとする。
また、前記クランプナットは、前記位置調整ねじの固定、及びその解除を行うためのものとする。
そして、本考案においては、前記位置調整ねじにより、前記移動棒先端部の前記ストッパ本体よりの突出量を調整することにより、前記可動部材上での前記ストッパ本体の位置を微調整する。
本考案において、前記ストップピンは、前記位置決め時に前記移動棒が当接されるように、該移動棒に向けて形成された凸部を備えることが好適である。
そして、本考案においては、前記基準ワークと同一ワーク又は同一種ワークに対するツールの位置決めの際に、前記移動棒の先端が前記ストップピンの凸部に当接するまで、前記固定部材に対し前記可動部材が所定軸方向に相対移動される。
本考案において、前記駆動機構は、二以上の駆動軸と、トルクリミッタと、を備えることが好適である。
ここで、前記駆動軸は、前記可動部材を所定軸方向に移動するための駆動力を伝える。
また、前記トルクリミッタは、前記駆動軸間に介在され、前記ストップピンに前記ストッパ本体が当接した状態で負荷が規定以上に作用すると、前記駆動軸間を滑らせる。
本考案にかかる位置決め装置によれば、位置決め時にツールがワークに対して精密な作業が行える最適作業範囲内のところに位置するように固定部材に対する可動部材の相対位置を設定するためのストッパ本体及びストップピンを駆動機構に設けることとしたので、同一ワーク又は同一種ワークに対するツールの精密な位置決めを、簡単に行うことができる。
本考案においては、可動部材上でストッパ本体を所定軸方向にスライド自在に設けることにより、前記精密な位置決めを、より簡単に行うことができる。
本考案においては、ストッパ本体が移動棒を備え、位置決め時に移動棒の先端がストップピンに当接することにより、前記精密な位置決めを、より簡単に行うことができる。
本考案においては、ストッパ本体が位置調整ネジを備えることにより、前記精密な位置決めを、より簡単に行うことができる。
本考案においては、ストップピンが移動棒に向けて形成された凸部を備え、位置決め時に移動棒をストップピンの凸部に当接させることにより、前記精密な位置決めを、より簡単に行うことができる。
本考案においては、可動部材への駆動力を伝える駆動軸間にトルクリミッタを設けることにより、前記精密な位置決めを、より簡単に行うことができる。
以下、図面に基づき本考案の好適な一実施形態について説明する。
図1には、本考案の一実施形態にかかる位置決め装置を用いた精密機器の概略構成が示されている。同図(A)はワークに対するツールの位置決め時、同図(B)はワークに対するツールの退避時である。
本実施形態では、位置決め装置として、真円度測定機のX軸駆動機構に設けられたX軸ストッパを想定し、X軸ストッパにより、同一種ワークに対する検出器の位置決めを、簡便に行う場合について説明する。
同図に示すX軸ストッパ(位置決め装置)10は、真円度測定機(精密機器)12のX軸駆動機構(駆動機構)14に設けられる。
X軸駆動機構14は、ワーク16に対する検出器(ツール)18のX軸方向(所定軸方向)の位置決めを行うためのものとする。
X軸駆動機構14は、スライダ機構(固定部材)20、及びX軸アーム(可動部材)22を含む。X軸アーム22は、スライダ機構20に対しX軸方向(所定軸方向)に相対移動自在に設けられる。X軸アーム22は、検出器(ワークに対して作業を行うためのツール)18を保持する。
本実施形態において特徴的なX軸ストッパ10は、X軸駆動機構14を用いて、同一種のワーク(同一ワーク又は同一種ワーク)16に対する検出器18のX軸方向への位置決めを行うために、X軸駆動機構14のX軸上において対向配置されたストッパ本体24及びストップピン26を備える。
ストッパ本体24は、X軸アーム22上の所定位置に設けられる。ストッパ本体24は、位置調整ねじ(移動棒)28を備える。位置調整ねじ28は、ストッパ本体24よりストップピン26に向けてX軸方向に突出した状態で設けられ、ストッパ本体24と共にX軸方向に移動する。
また、ストップピン26は、検出器18の位置決め時に、位置調整ねじ28が当接されるように、該位置調整ねじ28に向けて形成された凸部30を備える。本実施形態においては、ストップピン26の凸部30を、球面で構成している。
ここで、X軸アーム22上でのストッパ本体24の設定位置は、あらかじめ、基準円柱体等の基準ワーク16がもつ中心軸線(基準位置)と検出器18間のX軸方向の離隔距離が、所定の最適距離となるように定められたものである。該最適距離は、X軸方向において検出器18によるワーク16への検出位置が、検出器18の最適検出範囲(最適作業範囲)内に位置するように定められたものである。該最適距離が得られた時のスライダ機構20に対するX軸アーム22のX軸方向位置が、ストッパ本体24及びストップピン26の当接位置で再現されるように、X軸アーム22上でのストッパ本体24の位置が設定されている。
本実施形態においては、基準ワーク16と同一種のワーク16に対する検出器18の位置決めの際に、位置調整ねじ28の先端がストップピン26の凸部30に当接するまで、スライダ機構20に対しX軸アーム22がX軸方向に相対移動される。
なお、本実施形態においては、真円度測定機12が、測定台32と、テーブル34と、コラム36と、前記スライダ機構20と、前記X軸アーム22と、前記検出器18と、を備える。
ここで、テーブル34は、測定台32上に回転自在に設けられ、円柱体等のワーク16が載置される。ワーク16の中心軸線を中心に、検出器18とワーク16との間で相対的に回転運動させる。
また、コラム36は、測定台32に立設される。
スライダ機構20は、コラム36に対し上下動自在に設けられる。
X軸アーム22は、スライダ機構20に対し水平方向に移動自在に設けられる。X軸アーム22は、左端部に検出器18を保持する。
検出器18は、X軸アーム22の左端部に設けられ、ワーク16の形状を検出するためのものとする。
また、本実施形態においては、ストッパ本体24が、X軸アーム22上をスライド自在に設けられる。また、本実施形態においては、X軸ストッパ10が、クランプねじ40を備えている。
ここで、クランプねじ40は、X軸アーム22上の所望位置にストッパ本体24を固定するためのものとする。
また、本実施形態においては、X軸ストッパ10が、位置調整ねじ28と、クランプナット52と、を備えている。
ここで、位置調整ねじ28は、X軸アーム22上でのストッパ本体24の停止位置も微調整する。このために位置調整ねじ28は、ストッパ本体24に設けられ、ストッパ本体24よりの位置調整ねじ28の先端の突出量を調整する。
また、クランプナット52は、位置調整ねじ28を固定する。
本実施形態においては、クランプナット52を締め付けることで、位置調整ねじ28が固定される。
本実施形態にかかるX軸ストッパ10を用いた真円度測定機12は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
本実施形態にかかるX軸ストッパ10によれば、X軸アーム22上でのストッパ本体24の位置は、基準ワーク16がもつ基準点と検出器18とのX軸方向離隔距離が所定の最適距離となるように定められたものである。該最適距離は位置決め時に検出器18がワーク16に対して精密な検出が行える最適検出範囲内のところに設定している。
このため、本実施形態においては、ストッパ本体24がストップピン26に当接するまで、スライダ機構20に対しアーム部材22をX軸方向に相対移動させることにより、前記最適距離が得られた時の、スライダ機構20に対するX軸アーム22のX軸方向位置を再現することができる。この結果、基準ワーク16と同一種ワーク16に対する検出器18の精密な位置決めを、より簡便に行うことができる。また、位置決め後も精密な検出を行うことができる。
前記作用について、より具体的に説明する。
まずテーブル34上に基準ワーク16を載置し、コラム36に対するスライダ機構20の上下方向の位置合わせを行う。
次に、スライダ機構20のX軸アーム22の水平方向の位置調整を行うことにより、最適検出位置(範囲)となるように、ワーク16に対する検出器18の位置合わせを行う。
このような位置合わせ後、ストッパ本体24をX軸アーム上でスライドさせ、スライド機構20のストップピン26に当接させる。ストップピン26にストッパ本体24を当接させた状態で、X軸アーム22に対するストッパ本体24の固定を行う。このようにしてX軸ストッパ10の基準位置の設定を完了する。
すなわち、ストッパ本体24は、X軸アーム22上を水平方向にスライド自在に設けられており、ワーク16に対し検出器18の位置合わせ完了時に、ストップピン26にストッパ本体24を当接させた状態で、クランプねじ40をしめることで、ストッパ本体24がX軸アーム22上に固定される。
また、位置調整ねじ28は、ストッパ本体24に設けられ、ワーク16に対し検出器18の位置決め完了時に、X軸アーム22に対するストッパ本体24の水平方向停止位置の微調整を行うことができる。クランプナット52を締め付けることで、位置調整ねじ28が固定される。
このようにしてX軸アーム22上でのX軸ストッパ10の位置を設定することができる。
前記X軸ストッパ10の設定後に、検出器18によるワーク16の真円度測定を行う。
測定後、検出器18がワーク16から離隔するように、X軸アーム22を退避する(図2(A)参照)。
退避後、テーブル34上のワーク16を交換し、次の同一種ワーク16の位置決めを行う。
ここで、前記ワーク16と同一種ワーク16を測定する場合は、同図(B)に示されるように、ストッパ本体24上の位置調整ねじ28の先端が、スライダ機構20に設置されたストップピン26の凸部30に当たるまで、X軸アーム22を図中左方向に水平移動することにより、検出器18の、X軸方向位置への復帰を行うことができる。
したがって、検出器18のX軸方向位置を微調整することなく、精密な位置決め再現性を簡単に実現することができる。
このように基準ワーク16と同一種ワーク16を測定するには、同図(B)に示される
ような位置決め、測定、同図(A)に示されるような退避、ワーク16の交換を繰り返すことにより、基準ワーク16と同一種ワーク16に対する検出器18の位置決めを、より簡便に行うことができる。
特に一般的な真円度測定機にて、量産部品の検査を行う場合、つまり同一種ワーク16を繰り返し測定する場合、通常は、ワーク16の交換の度に、検出器18の位置決めをやり直す必要があり、面倒である。このため、量産現場等で測定に不慣れが作業者であっても、簡単に高精度な測定が可能な真円測定機12を実現するためには、本考案のX軸ストッパ10による検出器18の位置決めが極めて有効となる。
また、本実施形態においては、位置決め時に、ストッパ本体24の先端部がストップピン26の凸部に当たる。
ここで、本実施形態においては、ストップピン26の凸部30を、同図(C)に示されるような球面で構成しているので、ストッパ本体24とストップピン26との当接は、実質的に点接触となる。この結果、本実施形態においては、これらの当接を面接触で行うものに比較し、より高精度な位置決めを実現することができる。
すなわち、ストッパ本体24とストップピン26との当接を面で行うと、該当接面の状態変化等の影響を受けて、ストッパ本体24とストップピン26との当接位置にばらつきが生じることがある。このばらつきは、一般的な位置決めでは、問題とならない程度の大きさであっても、本実施形態のように精密な位置決めでは、位置決め精度の向上に支障を来たすこともある。例えば、ストッパ本体の設定時と設定後の測定時とで、位置決めにずれが生じることがある。また初期の測定時と後期の測定時とでも、位置決めにずれが生じることがある。
これに対し、本実施形態のように、ストッパ本体24とストップピン26との当接を実質的に点接触とすることにより、ストッパ本体24とストップピン26との当接面の面積を大幅に減少することができる。この結果、前述のような当接面の状態変化等の影響を受け難くなる。例えば、ストッパ本体の設定時と設定後の測定時の位置決めにおいて、また、初期の測定時と後期の測定時の位置決めにおいても、当接面の状態変化等の影響による位置ずれを大幅に低減することができる。したがって、本実施形態は、良好な位置決め再現性と、より精密な検出との両立を、極めて高いレベルで実現することができる。これにより、測定機の使い勝手が向上すると共に、測定効率もアップし、測定の高速化を図ることができる。
また本実施形態においては、X軸アーム22上でのストッパ本体24の位置設定時に、X軸ストッパ10のより精密な位置決めを行うため、図3(A)に示されるようなX軸アーム22上にストッパ本体24がスライド自在に設けられていることも好ましい。
このために本実施形態においては、ストッパ本体24が、X軸アーム22に対してスライド自在に設けられている。クランプねじ40をしめることで、ストッパ本体24をX軸アーム22に対して所望の水平位置に固定する。
これにより、X軸アーム22に対するストッパ本体24の水平方向位置の粗調整を簡便に行うことができる。また、同図(B)に示されるように、X軸アーム22に対しストッパ本体24を着脱自在とすることにより、既存の真円度測定機に対してX軸ストッパ10を適用する際の汎用性が向上される。この結果、本実施形態においては、X軸ストッパ10による精密な位置決めを、より簡便に行うことができる。
また、本実施形態においては、X軸アーム22上でのストッパ本体24の位置設定時に、X軸ストッパ10のより精密な位置決めを行うため、X軸アーム22の水平方向の所望位置に対して、ストッパ本体24の位置を微調整することも好ましい、
このために本実施形態においては、X軸ストッパ10が、ストッパ本体24に設けられ、X軸アーム22に対するストッパ本体24の水平方向位置を微調整する位置調整ねじ28と、位置調整ねじ28を固定するクランプナット52と、を備える。
これにより、本実施形態においては、X軸アーム22に対するX軸ストッパ10の水平方向位置の微調整を簡便に行うことができる。この結果、本実施形態においては、X軸ストッパ10による精密な位置決めを、より簡便に行うことができる。
このように本実施形態にかかるX軸ストッパ10によれば、精密な位置決めと、位置決め後の精密な測定とを、より簡単に行うことができる。
精密な位置決めと、位置決め後の精密な測定とを、より簡単に行うことができるという、本実施形態の効果は、本実施形態において特徴的なストッパ本体24の設定位置に基づき得られるものである。
以下に、本実施形態において特徴的なストッパ本体24の設定位置について説明する。
すなわち、図4(A)に示されるように、あらかじめ、基準ワークがもつ中心軸線(基準位置)Xと検出器18との離隔距離、例えば検出器18の先端位置Xとの離隔距離が所定の最適距離Lとなるように、スライダ機構20に対しX軸アーム22を相対移動する。
このとき、該最適距離Lは、検出器18によるワークへのX軸方向の作業位置、つまり検出器18の先端位置Xが検出器18の最適検出範囲ΔL内に位置するように定められている。
ここで、同図(A)に示されるようにX軸アーム22上でストッパ本体24はスライド自在であり、前記最適距離Lが得られた時のスライダ機構20に対するX軸アーム22のX軸方向位置が、ストッパ本体24及びストップピン26の当接位置で再現されるように、X軸アーム22上でのストッパ本体24の位置が設定されている。すなわち、前記最適距離Lが得られたところで、ストッパ本体24をX軸アーム22上をスライドさせ、ストップピン26に当接させる。同図(B)に示されるような当接状態で、ストッパ本体24の位置をX軸アーム22上に固定している。
設定後は、同図(C)に示されるように検出器18を、ワークから退避させても、前記最適距離Lが得られるスライダ機構20とX軸アーム22との位置関係を簡単に再現することができる。
すなわち、基準ワークと同一種ワークに対する検出器18の位置決めの際は、同図(D)に示されるように、ストッパ本体24がストップピン26に当接するまで、スライダ機構20に対しX軸アーム22が相対移動されることで、前記同図(A)に示した最適距離Lが得られた時のスライダ機構20に対するX軸アーム22の位置関係を再現することができる。
ところで、従来においても、精密機器に関する技術でなく、一般的な機器に関する技術であるが、単に可動部材の可動範囲を制限したり、可動部材をストッパに当接するまで移動したりする技術がある。
しかしながら、従来は、前記図4に示したX軸ストッパの設定位置に関する考慮がなされていないので、一般的な機器のストッパをそのまま精密機器に用いたのでは、精密な位置決めは勿論、その後の精密な作業も満足に行えるものでなかった。
例えばワークにツールが接触したときの、固定部材に対する可動部材の位置関係をストッパで設定することが考えられる。しかしながら、個々のワークは表面状態(所定軸方向の凹凸)は異なり、特定ワークとの接触時のみに基づき固定部材に対する可動部材の位置関係をストッパで設定したのでは、別ワークの表面状態が異なると、位置決め時のワークとツール間の距離が異なり、また作業時のワークとツール間に働く作用力(測定力や加工力)も異なるので、精密な作業が行えないことがある。
本考案は、これを回避するため、可動部材上でのストッパ本体の位置は、あらかじめ、基準ワークがもつ基準位置とツールとの離隔距離が所定の最適距離となるように定められたものであり、該最適距離は、該ツールによるワークへの作業位置が該ツールの最適作業範囲内に位置するように定められたものとしている。この結果、本考案は、各同一種ワークの表面状態にかかわらず、同一種ワークに対するツールの、精密な位置決めと精密な作業とを簡単に行うことができる。
高精度化
ところで、本実施形態においては、前記X軸ストッパによる位置決めを、より高精度に行うためには、以下のトルクリミッタを用いることも好ましい。
すなわち、良好な位置決め再現性と精密な検出との両立を、より高いレベルで実現するためには、これらを常に得ることが非常に重要である。
この点について本考案者らが鋭意検討を重ねた結果、ストップピン26にストッパ本体24が当接した時の衝撃が大きいと、ストッパ本体24の位置ずれが生じ、ツール24の位置決め再現性が低下することがあることがわかった。
本実施形態においては、前記位置再現性の低下を防ぐため、ストップピン26にストッパ本体24が当接した時の負荷を軽減することが非常に有効である。
<トルクリミッタ>
このために本実施形態においては、例えば図5に示されるようなX軸駆動機構14において、以下のトルクリミッタを設けている。
同図に示すX軸駆動機構14は、本考案の二以上の駆動軸、つまりX軸アーム22をX軸方向に移動するための駆動力を伝える駆動シャフト68及びアウターチューブ70と、X軸駆動つまみ72と、を備える。
ここで、X軸駆動つまみ72は、X軸アーム22をX軸方向に駆動する際に回転される。
また、駆動シャフト68は、X軸駆動つまみ72の回転により、X軸アーム22をX軸方向に駆動する。
アウターチューブ70は、X軸駆動つまみ72と駆動シャフト68との間に設けられる。アウターチューブ70は、X軸駆動つまみ72からの回転を駆動シャフト68に伝達する。
弾性Oリング(トルクリミッタ)62は、駆動シャフト68とアウターチューブ70との間に介在される。弾性Oリング62は、ストップピン26に、ストッパ本体24が当接した時の負荷が規定以上に作用すると、回転力(駆動力)を伝える駆動シャフト68とアウターチューブ70との間が滑るように構成されている。
このように本実施形態においては、アウターチューブ70と駆動シャフト68との間に、弾性Oリング62を設けることにより、ストップピン26にストッパ本体24が当接した時の衝撃を弾性Oリンク62が吸収することができる。したがって、ストップピン26にストッパ本体24が当接した時の負荷が規定以上に作用するのを確実に防止することができる。このため、ストップピン26にストッパ本体24が当接した時の、X軸アーム22上でのストッパ本体24の位置ずれを確実に防止することができる。これにより、本実施形態においては、精密な位置決め、精密な検出を簡単に行うことができる。
なお、同図においては、X軸駆動機構14が、前部スライダカバー64と、後部スライダカバー66と、を備えている。
<変形例>
なお、前記構成では、真円度測定機の例について説明したが、本考案はこれに限定されるものでなく、他の精密測定機器に適用することも好ましい。また、本考案は精密測定機器に限定されるものでなく、他の精密機器、例えばツールとして加工ツールを用いた精密加工機に適用することも好ましい。
また前記構成では、X軸駆動機構の例について説明したが、本考案はこれに限定されるものでなく、例えばY軸駆動機構、Z軸駆動機構にも適用することができる。
本考案の一実施形態にかかる位置決め装置を備えた精密機器の概略構成の説明図である。 本実施形態にかかる位置決め装置に好適な、移動棒及びストップピン近傍の拡大図である。 本実施形態にかかる位置決め装置に好適な、ストッパ本体近傍の拡大図である。 本考案の一実施形態にかかる位置決め装置において特徴的な、可動部材上でのストッパ本***置の説明図である。 本実施形態にかかる位置決め装置に好適な、トルクリミッタ近傍の概略構成の説明図である。
符号の説明
10 X軸ストッパ(位置決め装置)
12 真円度測定機(精密機器)
14 X軸駆動機構(駆動機構)
18 検出器(ツール)
22 X軸アーム(アーム)
24 ストッパ本体
26 ストップピン
28 位置調整ねじ(移動棒)
30 ストップピン凸部
40 クランプねじ
52 クランプナット
62 弾性Oリング(トルクリミッタ)

Claims (6)

  1. 固定部材及び、該固定部材に対し所定軸方向に相対移動自在に設けられ、ワークに対して作業を行うためのツールを保持する可動部材を含み、ワークに対するツールの所定軸方向への位置決めを行う駆動機構に設けられ、
    前記駆動機構を用いて、同一ワーク又は同一種ワークに対する前記ツールの前記所定軸方向への位置決めを行う際に用いられる位置決め装置であって、
    前記駆動機構の所定軸上に対向配置されたストッパ本体及びストップピンを備え、
    前記ストッパ本体は、前記可動部材上の所定位置に設けられ、
    前記ストップピンは、前記位置決め時に前記ストッパ本体が当接し、
    前記可動部材上での前記ストッパ本体の所定位置は、あらかじめ、基準ワークがもつ基準位置と前記ツールとの離隔距離が所定の最適距離となるように定められたものであり、該最適距離は、該ツールによるワークへの作業位置が該ツールの最適作業範囲内に位置するように定められたものであり、
    前記最適距離が得られた時の前記固定部材に対する前記可動部材の所定軸方向位置が前記ストッパ本体及び前記ストップピンの当接位置で再現されるように、該可動部材上での該ストッパ本体の位置が設定されており、
    前記基準ワークと同一ワーク又は同一種ワークに対するツールの位置決めの際に、前記ストッパ本体が前記ストップピンに当接するまで、前記固定部材に対し前記可動部材が所定軸方向に相対移動されることを特徴とする位置決め装置。
  2. 請求項1記載の位置決め装置において、
    前記ストッパ本体は、前記可動部材上で前記所定軸方向にスライド自在に設けられ、
    前記ストッパ本体の前記可動部材上での前記所定位置への固定、及びその解除を行うためのクランプねじを備えたことを特徴とする位置決め装置。
  3. 請求項1又は2記載の位置決め装置において、
    前記ストッパ本体は、該ストッパ本体より前記ストップピンに向けて前記所定軸方向に突出した状態で設けられ、該ストッパ本体と共に所定軸方向に移動し、該ストップピンと当接し得る先端部をもつ移動棒を備え、
    前記基準ワークと同一ワーク又は同一種ワークに対するツールの位置決めの際に、前記移動棒の先端が前記ストップピンに当接するまで、前記固定部材に対し前記可動部材が所定軸方向に相対移動されることを特徴とする位置決め装置。
  4. 請求項3記載の位置決め装置において、
    前記ストッパ本体に設けられ、前記移動棒の前記ストッパ本体よりの突出量を調整するための位置調整ねじと、
    前記位置調整ねじの固定、及びその解除を行うためのクランプナットと、
    を備え、前記位置調整ねじにより、前記移動棒の前記ストッパ本体よりの突出量を調整することにより、前記可動部材上での前記ストッパ本体の位置を微調整することを特徴とする位置決め装置。
  5. 請求項3又は4記載の位置決め装置において、
    前記ストップピンは、前記位置決め時に前記移動棒が当接されるように、該移動棒に向けて形成された凸部を備え、
    前記基準ワークと同一ワーク又は同一種ワークに対するツールの位置決めの際に、前記移動棒の先端が前記ストップピンの凸部に当接するまで、前記固定部材に対し前記可動部材が所定軸方向に相対移動されることを特徴とする位置決め装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の位置決め装置において、
    前記駆動機構は、前記可動部材を所定軸方向に移動するための駆動力を伝える二以上の駆動軸と、
    前記駆動軸間に介在され、前記ストップピンに前記ストッパ本体が当接した状態で負荷が規定以上に作用すると、前記駆動軸間を滑らせるトルクリミッタと、
    を備えたことを特徴とする位置決め装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008296432A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Nisca Corp シート綴じ装置及びこれを備えた後処理装置並びに画像形成システム
WO2017221282A1 (ja) * 2016-06-21 2017-12-28 川崎重工業株式会社 パイプ形状計測システム及びパイプ形状整合システム

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