JP2018021860A - 外径測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】異径の軸部を有するワークであっても、ほぼ同一の予圧を接触型測定子に加えることにより、外径測定の精度を維持・向上する外径測定装置を提供する。【解決手段】外径測定装置400は、一対の測定子352を対向させて被測定物の軸部202(203)に接触させ、被測定物の外径を測定する。外径測定装置は、回転動を直線動に変換し、対称的に形成されたリンク機構361〜364、367と、リンク機構に連結板368を介して連結された圧縮ばね370と、圧縮ばねと測定子間を接続するリニアガイド381、382と、リニアガイドに平行に配置した長変位センサ390を備える。リンク機構は圧縮ばねより大変位が可能であり、リンク機構を粗調整に、圧縮ばねを精調整に用いる。【選択図】図3

Description

本発明は、回転軸等の軸径の測定装置および測定方法に係り、特に内燃機関等に用いるクランク軸の外径を接触して測定するのに好適な、外径測定装置及び測定方法に関する。
内燃機関等に用いられるクランク軸は、コンロッドや軸受が取り付けられるため、高精度の加工が求められ、それに伴い高精度な測定が必要となる。従来、このようなクランク軸の加工中または加工後に種々の方法で、軸径を測定している。例えば、特許文献1においては、簡単な構成で容易に精度よくシャフトの外形形状自体の振れや外径を測定する、シャフトの測定装置が記載されている。具体的には、シャフト測定装置は、シャフトを軸周りに回転可能に保持する保持手段と、シャフトの基準位置における軸振れ量を測定する軸振れ量測定手段と、シャフトの測定位置における基準軸線からの見かけの半径を測定する半径測定手段と、シャフトの軸周りの回転位相を検出する回転位相検出手段を備える。そして、基準位置における軸振れ量から、測定位置における基準軸線と実際の中心軸線とのずれ量を演算し、このずれ量を測定された見かけの半径に加味している。
また、特許文献2においては、繰り返し誤差1μm以下で円柱形状体の外径を測定するために、円柱形状体を両端で支持するとともに回転させ、接触式の測定器を軸方向及びその直交方向に移動可能に配置し、測定器の測定子が測定対象の軸方向に直交する方向にストロークするように配置している。特許文献3には、クランク軸を研削加工中に精度よくハブジャーナルを加工するため、加工中に直径測定装置のノギスを研削すべきハブジャーナル上に置いて、研削工程中に直径測定を実施している。
特開2002−90133号公報(特にその段落0021〜0026の記載) 特開2010−271280号公報 特開平5−277913号公報(特にその段落0017の記載)
内燃機関のクランクシャフトの外径計測においては、同形状のものを多数測定するため、自動で異なる部位を計測することが必要となっている。そのため、測定子をワークであるクランクシャフトに接触させて測定する方法においては、多数の外径値に対応できるよう、測定前に測定子部分を一旦退避させて測定器を動かし、その後測定箇所に位置させ、測定子を当該ワークに接触させる。その際、測定子のワークへの接触圧による精度の低下を防止するために、外径によらず常に一定の接触圧となることが望まれる。
上記特許文献1に記載の測定方法では、ダイヤルゲージをワークに当接させるとともにレーザ光を照射してワークの正確な測定を実施しているが、クランク軸のように、水平に配置した場合に高さまたは横方向の測定位置が同一のワークにおいても異なる場合には、その都度レーザ位置やダイヤルゲージ位置を調整しなければならず、測定に時間を要するとともに自動測定をしにくい構造となりがちである。
また、特許文献2ではばねやゴムで測定子に予圧を与えて接触測定しているが、軸径の大きさに関わらず、予圧量をほぼ一定にして測定精度の低下を防止することについては考慮されていない。さらに、特許文献3ではノギスにより研削中に外径測定することのみが記載されており、測定を自動で行うのか、どの程度の精度を確保するためにどのように計測するのかについては記載がない。
ところで、クランク軸の外径測定において、エアシリンダと引っ張りバネを組み合わせて測定部をクランク軸の半径方向に移動可能にし、移動量を長変位センサで計測することも実現されている。この方法においては、異なる外径のクランク軸の外径を測定子に予圧を与えながら計測できる、という利点がある。しかしながら、この場合クランク軸の外径が異なると引っ張りバネの伸び量が異なり、測定子の予圧が変化する恐れがある。またクランク軸との衝撃的な接触を避けるため、エアシリンダを低速で動作させる必要があるが、エアシリンダは低速での動作に弱点を有している。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、異径の軸部を有するワークであっても、ほぼ同一の予圧を接触型測定子に加えることにより、外径測定装置が、外径測定の精度を維持・向上することにある。また上記目的において、自動測定を可能にすることも目的とする。
上記目的を達成する本発明の特徴は、一対の測定子を対向させて被測定物に接触させ、被測定物の外径を測定する外径測定装置において、回転動を直線動に変換し、対称的に形成されたリンク機構と、このリンク機構に連結された圧縮ばねと、この圧縮ばねと前記測定子間を接続するリニアガイドと、前記リニアガイドに平行に配置した変位センサを備え、前記リンク機構は前記圧縮ばねより大変位が可能であり、前記リンク機構を粗調整に、前記圧縮ばねを精調整に用いることにある。
また、前記リンク機構は前記圧縮ばねより大変位が可能であり、前記リンク機構を前記測定子の位置の調整用に、前記圧縮ばねを前記測定子の前記被測定物に対する押圧力調整用に使用可能であっても良い。
そしてこの特徴において、前記リンク機構は、円板状または楕円板状のリンク円板と、このリンク円板を回転駆動する駆動手段と、リンク円板に一端が接続され、他端がリンク用リニアガイドに接続されたリンク部材と、前記リンク円板の軸に垂直な方向に変位可能な前記リンク用リニアガイドを備えるのがよく、前記変位センサは、固定して配置された受光部を有するセンサ部と、このセンサ部に相対的に直線変位し、パターンが形成されたスケール部とを有する、光学式リニアセンサであってもよい。
上記目的を達成する本発明の他の特徴は、一対の対向する測定子を被測定物に接触させ、被測定物の外径を測定する外径測定方法において、前記測定子を前記被測定物に接近させるリンク機構と圧縮ばねを備え、計測開始前に前記リンク機構を用いて、前記被測定物の中心位置よりも上の、最大径位置よりわずかに小径位置に前記測定子を接触させ、前記リンク機構をこの状態に保持したまま、前記測定子を前記被測定物に接触させながら下降させ、下降中に継続的に測定するトレス測定を実行することにある。
そしてこの特徴において、前記リンク機構は、円板状または楕円板状のリンク円板と、このリンク円板を回転駆動する駆動手段と、リンク円板に一端が接続され、他端がリンク用リニアガイドに接続されたリンク部材と、前記リンク円板の軸に垂直な方向に変位可能な前記リンク用リニアガイドを備え、トレス測定時には前記リンク円板の回動を停止することが望ましく、前記トレス測定時には、前記圧縮ばねの変位量をほぼ一定に保持することが好ましい。また、前記トレス測定時には、前記測定子による前記被測定物への押圧力が一定であることが好ましい。
本発明によれば、外径測定装置を、リンク機構により大変位を、圧縮ばねで小変位を実現する組み合わせ構造としたので、圧縮ばねをほぼ同一圧縮状態で動作させることができ、測定子に加わる予圧がほぼ一定となるので、外径測定の精度を維持・向上できる。また、ワークの測定部径よりわずかに狭い測定子間距離で測定子をワークに当接させ、その後測定子を降下させて外径測定するトレス測定を用いているので、測定子がワークに衝撃的接触をしない外径測定が可能となり、外径測定の自動化を実現できる。
本発明に係るクランク軸の軸径測定装置の一実施例の概略斜視図である。 図1に示した軸径測定装置の主要部の正面図であり、測定前の状態を示す図である。 図2に示した軸径測定装置の主要部の測定開始時の図である。 図2に示した軸径測定装置の主要部の測定中の図である。 図2に示した軸径測定装置の主要部の測定終了時の図である。 図1に示した軸径測定装置の動作のフローチャートである。 本発明に係るクランク軸の軸径測定装置の変形例を示す図であり、同図(a)は正面図、(b)は底面図である。
以下、本発明に係る外径測定装置の詳細を、図面を用いて説明する。以下の説明においては、外径測定装置400として、内燃機関に用いられるクランク軸210の外径を測定する装置100に取り付けているが、外径測定装置400はクランク軸210の外径の測定に限らず、段付き軸、または単一径軸等を測定するものであってもよいことは言うまでもない。ただし、本外径測定装置400は自動測定が可能であるので、大量生産品であれば省力化等の面から特に好適である。
図1は、本発明に係るクランク軸の外径測定装置100の斜視図である。クランク軸210は、クランク軸210の中心軸線を含み、両端部及び中間部に位置する中心軸部202と、中心軸部202の中心軸線に平行な軸線を持ち、中心軸部202から変位した複数のクランク軸部203と、クランク軸部203の両側に位置し、外径が周方向に変化しているカウンタウェイト部204とを有する。クランク軸210の両端部は、コレットチャック等からなるクランク軸回転支持部220により、回転可能に支持されている。クランク軸210の一方の端部には、クランク軸210を回動するサーボモータ等からなるクランク軸駆動部240が設けられている。クランク軸210の反対端側には、このクランク軸210と同軸に、またはクランク軸210と中心軸線が平行であるように、円板が取り付けられた軸を有するマスタ230が設けられている。マスタ230は、マスタ支持部231により固定支持されている。クランク軸回転支持部220およびマスタ支持部231は、ベース10にボルト等で固定されている。
ベース10には、クランク軸回転支持部220で支持されるクランク軸210の中心軸線と平行に、リニアガイドが配置されている。リニアガイドは、間隔を置いた2本の平行なガイドレール331と、このガイドレール331の外側側面に摩擦抵抗が少なく係合するスライダ335とから構成される。ガイドレール331上をスライダ335が走行する方向は、Z方向である。2本のガイドレール331のほぼ中央部に、ガイドレール331に沿ってボールねじ341が配置されている。ボールねじ341の両端部は、ボールねじ支持部333、337により回動可能に支持されている。ボールねじ341の一方の端部にはこのボールねじ341を回転駆動するボールねじ駆動モータ340が配設されている。スライダ335の下面には、ボールねじ341に係合するナット336が取り付けられている。ガイドレール331およびスライダ335を有するリニアガイドとボールねじ341、ナット336は、Z方向直動部330を形成する。Z方向直動部330は、クランク軸210の軸長にマスタ230を含むマスタ部の軸長を加えた長さよりも、十分長い長さに設定されている。
Z方向直動部330のスライダ335の上面には、ガイドレール331に平行な面を持つ、支持部材313が立設されている。支持部材313の一方の面には、Y方向リニアガイドを構成する2本のガイドレール311が、間隔を置いてほぼ垂直に取り付けられている。ガイドレール311の外側側面に、これもY方向リニアガイドを構成するスライダ312が係合している。2本のガイドレール311のほぼ中央部にはガイドレール311に平行にボールねじ322が配設されている。ボールねじ322の両端部は、ボールねじ支持部325で回動可能に支持されており、上端側はさらにこのボールねじ322を回転駆動するボールねじ駆動モータ321に接続されている。スライダ312の背面側、すなわち支持部材313側には、ボールねじ322に係合するナット323が取り付けられている。スライダ312およびガイドレール311を有するリニアガイドとボールねじ322は、Y方向直動部310を構成する。なおY方向直動部310は、後述するクランク軸210のカウンタウェイト部204の回動との干渉を避けるのに十分な高さまで測定子を退避できる高さに設定されている。
Y方向直動部310のスライダ312の上面、すなわち支持部材313とは反対面には、横アーム355がクランク軸210に直交する方向である横方向(X方向)に、クランク軸210が配設された位置よりも延びて設けられている。横アーム355の内部には、詳細を後述するリンク保持部353が含まれる。横アーム355の下側には、一対の対称に形成された測定部保持部351が、横アーム355の延びる方向に移動可能に設けられている。測定部保持部351からは測定子352が、互いに対向するように突き出ている。測定部保持部351は横アーム部350を構成する。
図1において、一点鎖線丸印Aで囲んだ部分の詳細を、図2〜図5を用いて説明する。図2〜図5は、一部が横アーム355内に含まれる外径測定装置400の正面図である。初めに、図2において、横アーム355の長手方向に延びるリンク保持部353が、横アーム355の内部であって横アーム355の先端近傍に固定されている。リンク保持部353の長手方向ほぼ中央部には、円形または楕円形のリンク円板361が回転可能に取り付けられている。図2では紙面の背後側に、サーボモータ等からなるリンク円板駆動モータ(図示せず)が取り付けられており、リンク円板361を回転中心O周りに回転駆動する。
リンク円板361の外周部の点対称位置2か所にリンク結合節362が設けられており、それぞれ半径方向外向きに第1のリンク部材363の一端側が、リンク結合節362周りに回動可能に連結されている。第1のリンク部材363の他端側の結合節364には、第2のリンク部材を兼ねるリニアガイドのガイドレール367が連結されている。リニアガイドのガイドレール367には、ブロック366が係合し、ガイドレール367とブロック366の間の低摩擦な相対直線運動を可能にする。なお、ブロック366は、リンク保持部353に固定されている。
ガイドレール367の他端側は、長手方向にリンク保持部353を超えて延びており、連結板368に固定されている。連結板368は上下方向に延びる板であり、上側にガイドレール367の固定部が、下側に圧縮ばね370の一端が固定される固定部が形成されている。圧縮ばね370の他端部は、第2の連結板372に固定されている。第2の連結板372も上下に延びる板であり、下側に圧縮ばね370の固定部が形成されており、上側であって圧縮ばね370が取り付けられた側と反対側に、第2のリニアガイドの第2のガイドレール382の一端部が固定して取り付けられている。第2のガイドレール382には、第2のブロック381が係合しており、第2のガイドレール382と第2のブロック381の間の低摩擦での相対直線運動を可能にする。第2のブロック381は、リンク保持部353の下側に取り付けた測定部保持部351に固定されている。
第2のガイドレール382の他端部は、第3の連結板385に固定されている。第3の連結板385は上下に延びる板であり、上部に第2のガイドレール382の固定端が形成されており、下部であって第2のガイドレール382とは反対側に、測定子352が取り付けられている。測定子352の先端には半球状または球状の測定ヘッド386が取り付けられている。
第3の連結板385の測定子352の取付け側とは反対側には、この第3の連結板385に当接して、長変位センサ390が設けられている。長変位センサ390は光学式のリニアスケール(光学リニアセンサ)であり、透過部と反射部の反射パターンが交互に繰り返されるスケールを有するスケール部392と、スケールに光を投射してその透過光または反射光を検出する受光部を有するセンサが搭載されたセンサ部391とを有する。本実施例では、センサ部391は測定部保持部351に固定されており、一方スケール部392は、第3の連結板385、すなわち、測定ヘッド386とともに動くよう構成されている。
図2〜図5は、リンク円板361を回動した時のそれぞれの段階における測定子352とワークの位置関係を示すための図である。図2は、測定開始前の状態を示す図であり、図3は横アーム部350をY方向に降下させて、本外径測定装置400をワークであるクランク軸の軸径測定部に近接させた状態、すなわち、中心軸部202やクランク軸部203の測定位置近傍、正確には軸部202(203)の中心線よりもわずかに高い位置に位置決めした状態を示す図である。図4は、横アーム部350をY方向に降下させる途中の段階で、本外径測定装置400が軸部202(203)の中心線位置に達した状態を示す図であり、この時の長変位センサ390の検出値が軸部202(203)の測定外径となる。図5は測定終了時の本外径測定装置400の状態を示す図であり、以降においては、一対の測定子352は、X方向の間隔を広げるようにリンク円板361を回動して、動かされる。
この測定方法を、図6に示したフローチャートも用いてさらに詳細に説明する。この図6ではクランク軸210の軸方向複数個所を測定する場合を想定している。さらに、同一のクランク軸の異なるクランク軸部について測定することも含んでいる。図6のステップS210において、測定対象のクランク軸210について、初めて各部の外径を測定するか否かを判断する。初めての場合には、ステップS220に進んで、長変位センサ390のチェック及び校正を実行する。そのため、マスタ230が設けられている位置Zへ本外径測定装置400を移動させる。なお、このマスタ230を用いての校正は、必要に応じて行うものであり、他の手段等で長変位センサ390の校正が確立しているのであれば省くこともできるし、測定途中のデータに疑義が出た場合には測定中でも実行できる。
ステップS220において、マスタ位置Zに外径測定装置400を移動させるために、外径測定装置400がクランク軸210に干渉しないよう、十分離れた位置へ外径測定装置400を、Y方向ボールねじ322およびリンク円板361を駆動して退避させる。すなわち、外径測定装置400の一対の測定ヘッド386間の距離を、リンク円板361を駆動して最大距離Xmaxにし、Y方向ボールねじ322を駆動して、横アーム部350を最大高さYmaxまで引き上げる。なお、外径測定装置400の設定位置はこれらの値Xmax、Ymaxに限るものではなく、クランク軸210を回動した時クランク軸210の変位範囲から外れてさえいればよい。しかしながら、この退避動作に要する時間が短くて済むこと及び安全性を考慮すると、最大間隔を持つ値Xmax、Ymaxまで退避させるのが好ましい。外径測定装置400のX方向およびY方向位置が定まったので、外径測定装置400をZ方向にマスタ位置Zまで移動させる。
次に、ステップS230において、校正を実行する。この校正は本発明に特徴的なトレス測定法を用いて実行する。クランク軸210から十分離れた位置にある外径測定装置400がZ方向だけ位置決めされたので、次にX方向およびY方向の位置決めをする。Y方向ボールねじ322を駆動して、外径測定装置400を降下させる。その際、マスタ230の中心高さよりも、僅かな高さΔYだけ高い位置に測定ヘッド386の中心位置が位置するように設定する。
図2、3も参照する。ただし、図2、3の軸部202(203)は、マスタ230に読み替えるものとする。リンク円板361の図示しないリンク円板駆動モータを駆動して、リンク円板361を右回り(R方向)に所定角度だけ回動させると、リンク円板361と第1のリンク部材363、ガイドレール367がリンクとして作用し、ガイドレール367に連結された第1の連結板368を内側へ引き込む。これにより、第1の連結板368に連結された圧縮ばね370、第2のガイドレール382、及び第2、第3の連結板372、385を介して、測定子352の測定ヘッド386を内側に引き込み、ついにはマスタ230に当接する。
このとき、リンク円板361の回転による力は、圧縮ばね370を介して測定子352に伝えられるので、測定子352の先端部である測定ヘッド386がマスタ230に接触したときの衝撃を圧縮ばね370が吸収することになる。これにより、マスタ230への接触の衝撃によるマスタ230と測定ヘッド386の双方のダメージを大幅に低減することができる。
なお、この測定ヘッド386の当接動作では、マスタ230への衝撃的な接触を避けるために、リンク円板361の回動速度を所定角度θよりΔθだけ小さな角度に達したら減速させる。Δθは、事前に測定等により求めておく。またリンク円板361の回動角度θに応じて圧縮ばね370による測定子352の予圧が変化するので、この所定回動角度θについても一定負荷となるよう、事前に計測またはシミュレーション等により求めておく。すなわち、リンク円板361をX方向の位置の粗調整として作用させ、圧縮ばね370をX方向の押圧力の精調整として作用させる。
マスタ230に測定ヘッド386が当接したら、Y方向ボールねじ322を駆動して外径測定装置400の全体をゆっくり降下させる(以下、図4、図5参照)。その際、リンク円板361の回動位置は一定に保持する。測定ヘッド386が、圧縮ばね370のバネ力により予圧を加えられて、マスタ230の外周に接触しながら降下する。その間、長変位センサ390がマスタ230の外径を測定し続ける。そしてマスタ230の中心線よりΔYだけ低い位置まで測定ヘッド386の中心が達したら、長変位センサ390は測定を停止する。
これにより、想定した中心線にマスタ230の円板の最大径が位置していなくても、マスタ230の最大径を判断でき、事前に測定してある値と比較することにより、長変位センサ390の校正が完了する。ここで、圧縮ばね370による測定中の予圧の変化は、マスタ230の中心角の±15°の範囲を測定範囲としても、マスタ230の径の変化は4%弱であり微小であるので、ほぼ同一の予圧が常時加えられている、と想定できる。このように外周面に沿って測定ヘッド386を一方向、本実施例では下向き、に移動させながら測定することをトレス測定と呼ぶ。
マスタ230での長変位センサ390の校正が終了したら、次に実際の測定を実行する。測定点は図示しない制御装置に予めプログラミングされており、そのプログラムに従って自動で実行される。なお、上記校正も自動で実行される。校正の有無にかかわらず、ステップS240に進む。
ステップS240では、クランク軸210の長手方向であるZ方向に、校正位置からまたは前回の測定位置から次の測定位置への移動が、新たなクランク軸部203を越えるか否かが判断される。新たなクランク軸部203を越える場合、そのクランク軸部203の軸方向両側には、通常カウンタウェイト部204が形成されていること、およびクランク軸部203は中心軸部202から半径方向に変位していることのため、クランク軸駆動部240を用いて、クランク軸210を回動する動作が含まれる。
クランク軸210の回動中に外径測定装置400をZ方向に動かすと、カウンタウェイト部204と外径測定装置400が干渉する恐れがあるので、事前に外径測定装置400を退避させる。すなわち、ステップS250において、ワークであるクランク軸210を回動させている間に、リンク円板361を図3のR方向とは逆方向に回動して、測定ヘッド386間の距離をXmaxまで広げ、一方Y方向ボールねじ322を駆動して横アーム部350、すなわち外径測定装置400をYmaxまで引き上げる。この状態になったら、外径測定装置400をZ方向に測定位置まで移動させる。
これに対して、ステップS260に示すように、同一のクランク軸部203または中心軸部202の他の部分を続けて測定する場合には、カウンタウェイト部204の回避やクランク軸210の回動が必要ないので、軸部202、203の径よりわずかに広い幅に測定ヘッド386のX方向は広げ、Y方向は軸部202、203の上端よりわずかに高い位置まで引き上げて、軸部202、203と測定ヘッド386の接触を回避して、他の測定位置へZ方向ボールねじ341を駆動する。
測定位置にZ方向位置が位置決めされたら、マスタ230による校正時の測定と同様に、ステップS270でトレス測定を実行する。すなわち、図2〜図5に示した動作を実行する。これらの動作は図示しない制御装置で制御され、測定結果も図示しない制御装置に記憶される。トレス測定が終了したら、ステップS280に進み、他の測定があるか否かを判断する。他の測定があればステップS240に戻り、以下、ステップS240〜ステップS280を繰り返す。
本実施例では、トレス測定を用いているので、クランク軸210の各部の中心位置が製作精度範囲内でずれていても、高精度かつ正確に最大径として外径を測定できる。また、測定ヘッド386間の距離を、大変位部分はリンク機構で、微小変位部分は圧縮ばね370で調整するようにしたので、計測中は常時ほぼ同じ予圧を圧縮ばね370が測定ヘッド386に加えることができる。その結果、測定ヘッド386の測定精度が向上する。また、リンク機構の変位を組み合わせることにより、軸部の径の変化に関わらず圧縮ばね370の作動範囲(変位量)をほぼ同じに設定できるので、圧縮ばね370の圧縮量の変動に起因する予圧変動を防止できる。
次に本発明の変形例を、図7により説明する。図7(a)は、外径測定装置401の正面図であり、同図(b)はその底面図である。本実施例が、上記実施例と異なるのは、外径測定装置401が複数個、図7では2個の測定部を有することにある。これら2個の測定部は、同一のものであってもよいし、サイズの異なるものであってもよい。同一のものであれば、近接した2点を同時に測定可能であり、異なるサイズのものであれば、測定対象のワークに応じて使用する測定部を変化させる。特に後者の場合、大変位の実現を大径ワーク用と小径ワーク用に切り分けることができるので、大変位を実現するリンク機構のストロークが減り、リンク機構を大型化せずに済むという利点がある。なお、この図7で359はリンク円板を駆動する駆動モータである。
以上述べたように本発明の実施例および変形例によれば、外径測定装置が、大変位を実現するリンク機構と微小変位をほぼ一定予圧で実現する圧縮ばねとを備えたので、外径の異なるワーク径の測定であっても、ほぼ一定予圧で外径測定が可能になり、測定精度が向上する。また、最大外径位置を挟む上下方向位置の範囲で、ワークに測定ヘッドを押し当てて移動するトレス測定を実施できるように外径測定装置を構成したので、正確な外径を測定できる。なおトレス測定時の圧縮ばねの変位の変化は、僅かであるので、トレス測定をほぼ同一予圧で実現できる。
10…ベース、20…ワーク部、30…測定部、100…クランク軸外径測定装置、202…(中心)軸部、203…(クランク)軸部、204…カウンタウェイト部、210…クランク軸、220…クランク軸回転支持部、230…マスタ、231…マスタ支持部、240…クランク軸駆動部、310…Y方向直動部、311…ガイドレール(Y方向)、312…スライダ(Y方向)、313…支持部材、321…ボールねじ駆動モータ(Y方向)、322…ボールねじ(Y方向)、323…(ボールねじ用)ナット、325…ボールねじ支持部、330…Z方向直動部、331…ガイドレール(Z方向)、333…ボールねじ支持部、335…スライダ(Z方向)、336…(ボールねじ用)ナット、337…ボールねじ支持部、340…ボールねじ駆動モータ(Z方向)、341…ボールねじ(Z方向)、350…横アーム部、351…測定部保持部、352…測定子、353…リンク保持部、355…横アーム、359…(リンク円板)駆動モータ、361…リンク円板、362…(第1の)リンク結合節、363…(第1の)リンク部材、364…(第2の)結合節、366…ブロック、367…ガイドレール、368…連結板、370…圧縮ばね、372…連結板、381…ブロック、382…ガイドレール、385…連結板、386…測定ヘッド、390…長変位センサ、391…センサ部、392…スケール部、400、401…外径測定装置、O…回動中心、R…回転方向、Xmax…最大測定子間距離、ΔY…軸心からのずれ高さ、Ymax…測定子の最高位置、Z…マスタのZ方向位置

Claims (6)

  1. 一対の測定子を対向させて被測定物に接触させ、被測定物の外径を測定する外径測定装置において、
    回転動を直線動に変換するために、左右対称的に形成されたリンク機構と、
    前記リンク機構に連結された圧縮ばねと、
    前記圧縮ばねと前記測定子との間を接続するリニアガイドと、
    前記リニアガイドに平行に配置した変位センサと、
    を備え、
    前記リンク機構は前記圧縮ばねより大変位が可能であり、前記リンク機構を前記測定子の位置の調整用に、前記圧縮ばねを前記測定子の前記被測定物に対する押圧力調整用に使用可能であることを特徴とする外径測定装置。
  2. 前記リンク機構は、
    円板状または楕円板状のリンク円板と、
    前記リンク円板を回転駆動する駆動手段と、
    前記リンク円板に一端が接続され、他端がリンク用リニアガイドに接続されたリンク部材と、
    前記リンク円板の軸に垂直な方向に変位可能な前記リンク用リニアガイドを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の外径測定装置。
  3. 前記変位センサは、固定して配置された受光部を有するセンサ部と、このセンサ部に相対的に直線変位し、パターンが形成されたスケール部とを有する、光学式リニアセンサであることを特徴とする請求項1または2に記載の外径測定装置。
  4. 一対の対向する測定子を被測定物に接触させ、被測定物の外径を測定する外径測定方法において、
    前記測定子を前記被測定物に接近させるリンク機構と圧縮ばねを備え、計測開始前に前記リンク機構を用いて、前記被測定物の中心位置よりも上の、最大径位置よりわずかに小径位置に前記測定子を接触させ、前記リンク機構をこの状態に保持したまま、前記測定子を前記被測定物に接触させながら下降させ、下降中に継続的に測定するトレス測定を実行することを特徴とする外径測定方法。
  5. 前記リンク機構は、円板状または楕円板状のリンク円板と、このリンク円板を回転駆動する駆動手段と、リンク円板に一端が接続され、他端がリンク用リニアガイドに接続されたリンク部材と、前記リンク円板の軸に垂直な方向に変位可能な前記リンク用リニアガイドを備え、トレス測定時には前記リンク円板の回動を停止することを特徴とする請求項4に記載の外径測定方法。
  6. 前記トレス測定時には、前記測定子による前記被測定物への押圧力が一定であることを特徴とする請求項4または5に記載の外径測定方法。
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