JP3122259U - ガス発生器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でありながら、十分にガス発生剤の燃焼残渣を捕獲することができる上、小型で軽量のガス発生器を提供する。
【解決手段】ガス発生器1001は、燃焼室1を内部に有する中空円柱形状部材2と、点火器3と、燃焼室1内に装填されているガス発生剤4と、流路を形成するための流路形成用部材5、6と、発生したガスが流れる流路7(第1流路)、流路8、流路9とを備えている。流路7を形成する部材の1つである流路形成用部材5には、燃焼室1の孔2dに対向する位置に凹部5cが形成されている。点火によって発生したガス及びその燃焼残渣は、流路7〜9の壁に衝突しながら方向を変えるが、この衝突の度に、ガスの燃焼残渣は冷却・固化される。
【選択図】図1

Description

本考案は、自動車のエアバッグ等の乗員安全保護装置を作動させるガス発生器に関する。
従来、エアバッグ用のガス発生器として、すでに出願人は下記特許文献1の出願を行っている。具体的には、内部に、主燃焼室、ガス冷却室及びこれらの室の間に副燃焼室を有し、主燃焼室にガス発生剤を入れると共にこのガス発生剤に着火するための手段(イグナイタ−)を配置し、副燃焼室とガス冷却室の間及び/又は副燃焼室内に少なくとも一枚の邪魔板を配置し、ガス発生剤が燃焼して生成する高温ガスを副燃焼室及びガス冷却室を通して噴出させるようにした手段、とを具備するガス発生器である。なお、上述の邪魔板は、ガス発生剤の燃焼を加圧状態に保つために、副燃焼室及び/又は副燃焼室とガス冷却室の間に設けられるものである(下記特許文献1の[0014]参照)。
特開平5−96147号公報
特許文献1のものは、(1)ガス発生剤の燃焼残渣の捕獲効率を上げるためにアルミナなどが充填されたガス冷却室、(2)邪魔板とは別に燃焼残渣をキャッチするための手段(キャッチャー)、(3)燃焼ガス中の残渣成分をろ過する手段(フィルター)など、残渣成分を捕獲・ろ過するために多くの部材を必要としている。しかし、最近では、安全性向上のために、1つの車両に設けられるシートベルトプリテンショナーやエアバッグ等の数が以前に比べ増加しているので、ガス発生器の搭載数も当然増加し、車両の重量が重くなるとともに他部品の搭載空間を狭くしてしまっている。したがって、車両の軽量化による燃費の改善や、他部品の搭載空間の確保などのために、ガス発生器の小型軽量化がさらに望まれている。
そこで、本考案は、上述の(1)〜(3)の部材を必要としない簡易な構成でありながら、十分にガス発生剤の燃焼残渣を捕獲することができる上、小型で軽量のガス発生器を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段及び効果
前記課題を解決するための本考案は、内部にガス発生剤が装填され、前記ガス発生剤が燃焼した際にガスを噴出させるための孔を有している燃焼室と、前記燃焼室内において前記ガス発生剤を点火する点火器と、前記ガス発生剤が燃焼した際のガスが流れる流路とを備えているガス発生器であって、ガスの残渣成分をろ過することを主機能とするフィルター部材が設けられておらず、前記流路が、前記燃焼室の外部において前記孔と接続されており、かつ、途中に凹状部又は波形状部を有しているとともに、前記孔から噴出したガスの流れる方向を途中で3回以上変更させるように、前記燃焼室の中心から外側に向かってジグザグ形状に形成されており、前記凹状部又は前記波形状部が、前記ガスの流れる方向が変更される位置に形成されているガス発生器である。
上記構成により、ジグザグ形状の流路において、ガスが壁に衝突して流れる方向を変える際、ガスの燃焼残渣も壁に衝突し、燃焼残渣の速度が減速或いは停止し、冷却・固化され壁に付着させることができるが、特に、ガス及び燃焼残渣が衝突する部分の壁が凹状部又は波形状部を有していることから、(1)燃焼残渣と壁との接触面積が平面の壁の場合に比べて増加することができ、(2)ガス及び燃焼残渣の流速を平面の壁の場合に比べて低下することもでき、燃焼残渣の冷却時間を長くすることができ、これらから衝突箇所あたりの燃焼残渣の捕獲量を平面の壁に比べ増加させることができる。したがって、簡易な構成でありながら、十分にガス発生剤の燃焼残渣を捕獲することができる上、特許文献1のものより小型で軽量のガス発生器を提供できる。
本考案のガス発生器は、前記流路の一部が、凹状部又は波形状部を有する流路形成用部材で形成されており、前記流路形成用部材の凹状部又は波形状部を形成している部分が、他の部分よりも厚みを有して形成されている。
上記構成により、凹状部又は波形状部を形成している部分の熱容量を増加させることができ、厚みを余分に有していない場合に比べて、燃焼残渣の冷却能力を向上できる。したがって、全体的な燃焼残渣の捕獲量をさらに増加させることができる。
本考案のガス発生器は、前記流路が、所定幅の第1流路と、前記第1流路に接続されるとともに袋小路状に形成されたガス溜まり部とを有することが好ましい。ここでの幅とは、第1流路におけるガスの流れる方向に対して垂直な方向であって、かつ、燃焼室の中心から外部方向への流路幅のことをいう。
上記構成によれば、孔から噴出するガスが、ガス溜まり部へ流れるので、ガス溜まり部においてガスが滞留するため、燃焼残渣の冷却時間が長くなることから、燃焼残渣の冷却能力が向上するので、燃焼残渣の捕獲量を増加させることができる。
本考案のガス発生器は、前記ガス溜まり部が、前記孔に対向する位置に形成され、前記第1流路の幅より広い幅を有していることが好ましい。
上記構成によれば、孔から噴出するガスが、ガス溜まり部へ流れやすくなる。その結果として、ガス溜まり部においてガスがより滞留するため、燃焼残渣の冷却時間が長くなることから、燃焼残渣の冷却能力がより向上するので、燃焼残渣の捕獲量をより増加させることができる。
本考案のガス発生器は、前記凹状部又は前記波形状部の内壁に耐熱用部材が布設されていることが好ましい。或いは、前記ガス溜まり部が、前記燃焼室の外壁に一部が固設され、前記流路の一部を形成しているガス溜まり部形成用部材の内壁と、前記燃焼室の外壁とに囲まれて形成されているものであり、前記ガス溜まり部形成用部材のうち前記燃焼室の前記孔から噴出するガスと衝突する部分が、ガスの熱を遮断する耐熱用部材で覆われていることが好ましい。
流路やガス溜まり部形成用部材においては、高温ガスにさらされるため、例えば、溶解などによって穴が開くおそれがあるが、その対策として、部材を厚くすることが考えられる。しかし、これでは重量が大幅に増加してしまうが、上記構成の本考案によれば、耐熱用部材によって、部材を厚くする必要がなくなるため、重量の増加をあまり伴わずに、穴が開くことを防止できる。
本考案のガス発生器は、前記凹状部の外壁に、熱伝導率が99W/m・K以上の放熱用フィンが設けられていることが好ましい。或いは、前記ガス溜まり部が、外壁が外空間と接触しているガス溜まり部形成用部材の内壁と、前記燃焼室の外壁とに囲まれて形成されているものであり、前記ガス溜まり部形成用部材の外壁に、熱伝導率が99W/m・K以上の放熱用のフィンが設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、フィンが流路壁やガス溜まり部形成用部材などから熱を奪うので、フィンがない場合に比べ、流路壁やガス溜まり部形成用部材に衝突するガス及び燃焼残渣を冷却でき、燃焼残渣の捕獲量をより増加させることができる。また、流路壁やガス溜まり部形成用部材から熱を奪うことから、例えば、流路壁やガス溜まり部形成用部材が、ガスの熱によって溶解などして穴が開くというような事態を防止できる。
本考案のガス発生器は、前記ガス溜まり部が、前記第1流路に向かって狭くなるテーパ状部分を有しており、前記テーパ状部分が、前記燃焼室の前記孔から噴出するガスと衝突する位置に形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、孔から噴出するガスが、第1流路に向かって狭くなるテーパ状部分に衝突することによって対流が発生し、ガス溜まり部全体に行き渡りやすくなる。その結果として、ガス溜まり部においてガスの滞留が促進されるため、燃焼残渣の冷却時間がさらに長くなることから、燃焼残渣の冷却能力がさらに向上するので、燃焼残渣の捕獲量をさらに増加させることができる。
本考案のガス発生器は、前記燃焼室が、円筒部に前記孔を複数有した短尺中空円柱形状をしており、前記流路が、前記燃焼室の円筒部外側周囲に形成されていることが好ましい。或いは、前記燃焼室が、軸方向の一端に前記点火器が設けられ、軸方向の他端側に前記孔が形成された長尺中空円柱形状をしており、前記流路が、前記燃焼室の軸方向の他端外側に形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、上述の各効果を奏するガス発生器を確実に提供できる。
<第1実施形態>
本考案の第1実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図1は、本考案の第1実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。
図1に示す本実施形態に係るガス発生器1001は、燃焼室1を内部に有する中空円柱形状部材2と、点火器3と、燃焼室1内に装填されているガス発生剤4と、流路を形成するための流路形成用部材5、6と、発生したガスが流れる流路7(第1流路)、流路8、流路9とを備えている。
中空円柱形状部材2は、上蓋部2aと、下蓋部2bと、これら上蓋部2a、下蓋部2bが両端部に設けられる円筒部2cとから形成されたものである。円筒部2cには、周方向に、複数の孔2dが形成されている。また、円筒部2cには、孔2dが位置する筒状部内側に沿って、帯状のラプチャー部材201が配置されており、ラプチャー部材201が孔2dを封止することで、燃焼室1内部は密閉された空間となっている。ここで、ラプチャー部材201の材質としては、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの鋼材や、プラスチック等のフィルムが挙げられる。また、ラプチャー部材201の厚みは、用いられる材料の強度により変化するが、好ましくは0.01〜0.5mmの範囲が好ましい。
点火器3は、中空円柱形状部材2の上蓋部2aに固定されている。
流路形成用部材5は、中空円柱形状部材2の上蓋部2aの側面周りを取り囲むように形成されたリング状の底部5aと、中空円柱形状部材2の筒部2c曲面に沿って且つ所定幅を開けて、底部5a端部に連設されている筒部5bとを有している。筒部5bは、孔2dに対向する位置の内壁側に凹部5cを有するように形成されている。
流路形成用部材6は、中空円柱形状部材2の下蓋部2bの側面周りを取り囲むように形成されたリング状の底部6aと、流路形成用部材5の筒部5b曲面に沿って且つ所定幅を開けて、底部6a端部に連設されている筒部6bと、この筒部6bの端部に内周部が連設されているリングのフランジ6cとを有している。
流路7は、筒部2c外壁と筒部5b内壁との間の空間である。流路8は、流路7と連通しており、筒部2c外壁、筒部5b端部、底部6a、筒部6b内壁とで囲まれた空間である。流路9は、流路8と連通しており、筒部5b外壁と筒部6b内壁との間の空間である。
次に、ガス発生器1001の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器3が作動し、燃焼室1内でガス発生剤4が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤4の燃焼により燃焼室1の内部圧力が高まり、ラプチャー部材201は破られ、孔2dよりガスが放出される。ここで、図1に示したガスの流れの一例(図1中の矢印)のように、発生したガスは孔2dから流路形成用部材5側に噴出し、孔2dに対向する流路形成用部材5の凹部5cに衝突し、ガスの流れる方向が変わる。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔2dから流路形成用部材5側に噴出し、凹部5cに衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路8、9を流れていくが、これら流路8、9を通過する際にも、底部6a、筒部6bにそれぞれ衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され底部6a、筒部6bに付着する。そして、ガスは流路9から外部へ放出されるが、ほとんど燃焼残渣は外部へ放出されない。
本実施形態によれば、ガスが凹部5cに衝突して流れる方向を変える際、ガスの燃焼残渣も壁に衝突し、燃焼残渣の速度が減速或いは停止し、冷却・固化され壁に付着させることができるが、特に、ガス及び燃焼残渣が衝突する部分の壁が凹部5cを有していることから、(1)燃焼残渣と壁との接触面積が平面の壁の場合に比べて増加することができ、(2)ガス及び燃焼残渣の流速を平面の壁の場合に比べて低下することもでき、燃焼残渣の冷却時間を長くすることができ、これらから衝突箇所あたりの燃焼残渣の捕獲量を平面の壁に比べ増加させることができる。したがって、簡易な構成でありながら、十分にガス発生剤4の燃焼残渣を捕獲することができる上、小型で軽量のガス発生器1001を提供できる。
<第1実施形態の変形例>
次に、本考案の第1実施形態の変形例に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図2は、本考案の第1実施形態の変形例に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本変形例において第1実施形態と同様の部分(符号11〜14、16〜19、202)については、第1実施形態の符号(符号1〜4、6〜9、201)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図2に示す本変形例に係るガス発生器1002は、第1実施形態の流路形成用部材5の代わりに流路形成用部材15を用いている点で、第1実施形態に係るガス発生器1001と異なっている。具体的には、凹部15cを形成している部分の流路形成用部材15の厚みが、凹部15cを形成していない部分に比べて厚く形成されているという点で、流路形成用部材15と第1実施形態の流路形成用部材5とは異なっている。
本変形例によれば、第1実施形態と同様の作用・効果を奏するとともに、第1実施形態の凹部5cに比べ、凹部15cを形成している部分において熱容量を増加させることができるので、厚みを余分に有していない場合に比べて、燃焼残渣の冷却能力を向上できる。したがって、全体的な燃焼残渣の捕獲量をさらに増加させることができる。
<第2実施形態>
次に、本考案の第2実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図3は、本考案の第2実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の部分(符号21〜29、203)については、第1実施形態の符号(符号1〜9、201)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図2に示す本実施形態に係るガス発生器1003は、放熱用のフィン30が流路形成用部材25の凹部25cを形成している部分の外壁に設けられている点で、第1実施形態に係るガス発生器1001と異なっている。
フィン30は、伝導率が99W/m・K以上の材料からなるリング状部材であり、例えば、材質としては、鉄、アルミニウム、銅などの熱伝導率のよい金属が挙げられる。
次に、ガス発生器1003の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器23が作動し、燃焼室21内でガス発生剤24が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤24の燃焼により燃焼室21の内部圧力が高まり、ラプチャー部材203は破られ、孔22dよりガスが放出される。ここで、図3に示したガスの流れの一例(図3中の矢印)のように、発生したガスは孔22dから流路形成用部材25側に噴出し、孔22dに対向する流路形成用部材25の凹部25cに衝突し、ガスの流れる方向が変わる。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔22dから流路形成用部材25側に噴出し、凹部25cに衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。このとき、フィン30が流路形成用部材25から熱を奪うので、第1実施形態のものに比べガス及び燃焼残渣はさらに冷却され、燃焼残渣がさらに固化されることになる。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路27を通過して流路28、29を流れていくが、これら流路28、29を通過する際にも、底部26a、筒部26bにそれぞれ衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され底部26a、筒部26bに付着する。そして、ガスは流路29から外部へ放出されるが、ほとんど燃焼残渣は外部へ放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、フィン30が凹部25cを有している流路形成用部材25から熱を奪うので、フィン30がない第1実施形態に比べ、凹部25cに衝突するガス及び燃焼残渣を冷却でき、燃焼残渣の捕獲量をより増加させることができる。また、凹部25cから熱を奪うことから、凹部25cが、ガスの熱によって溶解などして穴が開くというような事態を防止できる。
<第3実施形態>
本考案の第3実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図4は、本考案の第3実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の部分(符号31〜39、204)については、第1実施形態の符号(符号1〜9、201)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図4に示す本実施形態に係るガス発生器1004は、耐熱用部材40が流路形成用部材35の凹部35cを形成している部分の内壁に設けられている点で、第1実施形態に係るガス発生器1001と異なっている。
耐熱用部材40は、TiSi、CrSi、MoSiなどのケイ化物セラミックスや、CrB、CrSiなどのCr系セラミックスなどからなる部材である。耐熱用部材は、形成したい箇所に吹き付け形成される方法が主であるが、形成方法はこれに限られない。
次に、ガス発生器1004の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器33が作動し、燃焼室31内でガス発生剤34が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤34の燃焼により燃焼室31の内部圧力が高まり、ラプチャー部材204は破られ、孔32dよりガスが放出される。ここで、図4に示したガスの流れの一例(図4中の矢印)のように、発生したガスは孔32dから流路形成用部材35側に噴出し、孔32dに対向する流路形成用部材35の凹部35cを覆っている耐熱用部材40に衝突し、ガスの流れる方向が変わる。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔32dから流路形成用部材35側に噴出し、耐熱用部材40に衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路37を通過して流路38、39を流れていくが、これら流路38、39を通過する際にも、底部36a、筒部36bにそれぞれ衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され底部36a、筒部36bに付着する。そして、ガスは流路39から外部へ放出されるが、ほとんど燃焼残渣は外部へ放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。また、凹部35cにおいては、耐熱用部材40がないと高温ガスにさらされ、溶解などによって穴が開くおそれがあるため、凹部35cの部分のだけでも流路形成用部材35を厚く形成する必要があり、重量が重くなってしまう。しかし、本実施形態では、凹部35cを覆う耐熱用部材40を設けているので、流路形成用部材35を厚くする必要がなくなるため、重量の増加をあまり伴わずに、穴が開くことを防止できる。
<第4実施形態>
本考案の第4実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図5は、本考案の第4実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の部分(符号41〜44、46〜49、205)については、第1実施形態の符号(符号1〜4、6〜9、201)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図5に示す本実施形態に係るガス発生器1005は、第1実施形態の流路形成用部材5の代わりに流路形成用部材45を用いている点で、第1実施形態に係るガス発生器1001と異なっている。
流路形成用部材45は、中空円柱形状部材42の上蓋部42aの側面周りを取り囲むように形成されたリング状の底部45aと、中空円柱形状部材42の筒部42c曲面に沿って且つ所定幅を開けて、底部45a端部に連設されている筒部45bとを有している。筒部45bは、孔42dに対向する位置付近に波形部45cを有するように形成されている。
次に、ガス発生器1005の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器43が作動し、燃焼室41内でガス発生剤44が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤44の燃焼により燃焼室41の内部圧力が高まり、ラプチャー部材205は破られ、孔42dよりガスが放出される。ここで、図5に示したガスの流れの一例(図5中の矢印)のように、発生したガスは孔42dから流路形成用部材45側に噴出し、孔42dに対向する流路形成用部材45の波形部45cに衝突し、ガスの流れる方向が変わる。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔42dから流路形成用部材45側に噴出し、波形部45cに衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路48、49を流れていくが、これら流路48、49を通過する際にも、底部46a、筒部46bにそれぞれ衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され底部46a、筒部46bに付着する。そして、ガスは流路49から外部へ放出されるが、ほとんど燃焼残渣は外部へ放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<第5実施形態>
本考案の第5実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図6は、本考案の第5実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第4実施形態と同様の部分(符号51〜59、206)については、第4実施形態の符号(符号41〜49、201)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図6に示す本実施形態に係るガス発生器1006は、耐熱用部材60が流路形成用部材55の波形部55cを形成している部分の内壁に設けられている点で、第4実施形態に係るガス発生器1005と異なっている。耐熱用部材60は、第3実施形態における耐熱用部材40と同様の材料からなる。
次に、ガス発生器1006の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器53が作動し、燃焼室51内でガス発生剤54が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤54の燃焼により燃焼室51の内部圧力が高まり、ラプチャー部材206は破られ、孔52dよりガスが放出される。ここで、図6に示したガスの流れの一例(図6中の矢印)のように、発生したガスは孔52dから流路形成用部材55側に噴出し、孔52dに対向する流路形成用部材55の波形部55cを覆っている耐熱用部材60に衝突し、ガスの流れる方向が変わる。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔52dから流路形成用部材55側に噴出し、耐熱用部材60に衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路58、59を流れていくが、これら流路58、59を通過する際にも、底部56a、筒部56bにそれぞれ衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され底部56a、筒部56bに付着する。そして、ガスは流路59から外部へ放出されるが、ほとんど燃焼残渣は外部へ放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<第6実施形態>
本考案の第6実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図7は、本考案の第6実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の部分(符号61〜64、66〜69、207)については、第1実施形態の符号(符号1〜4、6〜9、201)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図7に示す本実施形態に係るガス発生器1007は、第1実施形態の流路形成用部材5の代わりにガス溜まり部形成用部材65を用いて、ガス溜まり部70が形成されている点で、第1実施形態に係るガス発生器1001と異なっている。
ガス溜まり部形成用部材65は、中空円柱形状部材62の上蓋部62aの側面周りを取り囲むように形成されたリング状の底部65aと、中空円柱形状部材62の筒部62c曲面に沿って且つ所定幅(後述する筒部65dの幅より大きい)を開けて、底部65a端部に連設されている筒部65bと、内壁が筒部65bに徐々に近づくようにテーパ状に形成され、筒部65b端部に連設されているテーパ状筒部65cと、中空円柱形状部材62の筒部62c曲面に沿って且つ所定幅を開けて、テーパ状筒部65c端部に連設されている筒部65dとを有している。また、テーパ状筒部65cは、中空円柱形状部材62の筒部62cの孔62d出口に対向する位置に形成されている凹部65eを有している。また、底部65a外面、筒部65b外面、及びテーパ状筒部65c外面には、第2実施形態のフィン30と同様の放熱用であるリング状のフィン65fが固設されている。
次に、ガス発生器1007の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器63が作動し、燃焼室61内でガス発生剤64が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤64の燃焼により燃焼室61の内部圧力が高まり、ラプチャー部材207は破られ、孔62dよりガスが放出される。ここで、図7に示したガスの流れの一例(図7中の矢印)のように、発生したガスは孔62dからガス溜まり部70内に噴出し、孔62dに対向するガス溜まり部形成用部材65のテーパ状筒部65cの凹部65eに衝突し、ガスの流れる方向が変わり、ガス溜まり部70内で対流又は滞留する。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔62dからガス溜まり部70内に噴出し、テーパ状筒部65cの凹部65eに衝突した後、同様にガス溜まり部70内で対流又は滞留するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止しやすくなり、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路67へと流れだし、さらに流路68、69を流れていくが、これら流路67〜69を通過する際にも、底部66a、筒部66bにそれぞれ衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され底部66a、筒部66bに付着する。そして、ガスは流路69から外部へ放出されるが、ほとんど燃焼残渣は外部へ放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。また、孔62dから噴出するガス及び燃焼残渣が、流路67に向かって狭くなるテーパ状部分に衝突することによって対流が発生し、ガス及び燃焼残渣がガス溜まり部70全体に行き渡りやすくなる。その結果として、ガス溜まり部70においてガス及び燃焼残渣の滞留が促進され、燃焼残渣の冷却能力がさらに向上するので、燃焼残渣の捕獲量をさらに増加させることができる。
さらに、フィン65fがガス溜まり部形成用部材65から熱を奪うので、フィン65fがない場合に比べ、凹部65eに衝突するガス及び燃焼残渣を冷却でき、燃焼残渣の捕獲量をより増加させることができる。また、ガス溜まり部形成用部材65から熱を奪うことから、ガス溜まり部形成用部材65が、ガスの熱によって溶解などして穴が開くというような事態を防止できる。
<第7実施形態>
本考案の第7実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図8は、本考案の第7実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の部分(符号71〜74、76〜79、208)については、第1実施形態の符号(符号1〜4、6〜9、201)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図8に示す本実施形態に係るガス発生器1008は、第1実施形態の流路形成用部材5の代わりにガス溜まり部形成用部材75を用いて、ガス溜まり部80が形成されている点で、第1実施形態に係るガス発生器1001と異なっている。
ガス溜まり部形成用部材75は、中空円柱形状部材72の上蓋部72aの側面周りを取り囲むように形成されたリング状の底部75aと、中空円柱形状部材72の筒部72c曲面に沿って且つ所定幅(後述する筒部75dの幅より大きい)を開けて、底部75a端部に連設されている筒部75bと、内壁が筒部75bに徐々に近づくようにテーパ状に形成され、筒部75b端部に連設されているテーパ状筒部75cと、中空円柱形状部材72の筒部72c曲面に沿って且つ所定幅を開けて、テーパ状筒部75c端部に連設されている筒部75dとを有している。また、テーパ状筒部75cは、中空円柱形状部材72の筒部72cの孔72d出口に対向する位置に形成されている波形部75eを有している。また、上蓋部72a外面及び筒部75b外面のそれぞれには、第2実施形態のフィン30と同様の放熱用であるリング状のフィン75fが固設されている。
次に、ガス発生器1008の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器73が作動し、燃焼室71内でガス発生剤74が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤74の燃焼により燃焼室71の内部圧力が高まり、ラプチャー部材208は破られ、孔72dよりガスが放出される。ここで、図8に示したガスの流れの一例(図8中の矢印)のように、発生したガスは孔72dからガス溜まり部80内に噴出し、孔72dに対向するガス溜まり部形成用部材75のテーパ状筒部75cの波形部75eに衝突し、ガスの流れる方向が変わり、ガス溜まり部80内で対流又は滞留する。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔72dからガス溜まり部80内に噴出し、波形部75eに衝突した後、同様にガス溜まり部80内で対流又は滞留するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止しやすくなり、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路77へと流れだし、さらに流路78、79を流れていくが、これら流路77〜79を通過する際にも、底部76a、筒部76bにそれぞれ衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され底部76a、筒部76bに付着する。そして、ガスは流路79から外部へ放出されるが、ほとんど燃焼残渣は外部へ放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。また、孔72dから噴出するガス及び燃焼残渣が、流路77に向かって狭くなるテーパ状部分に衝突することによって対流が発生し、ガス及び燃焼残渣がガス溜まり部80全体に行き渡りやすくなる。その結果として、ガス溜まり部80においてガス及び燃焼残渣の滞留が促進され、燃焼残渣の冷却能力がさらに向上するので、燃焼残渣の捕獲量をさらに増加させることができる。
さらに、フィン75fがガス溜まり部形成用部材75から熱を奪うので、フィン75fがない場合に比べ、波形部75eに衝突するガス及び燃焼残渣を冷却でき、燃焼残渣の捕獲量をより増加させることができる。また、ガス溜まり部形成用部材75から熱を奪うことから、ガス溜まり部形成用部材75が、ガスの熱によって溶解などして穴が開くというような事態を防止できる。
<第8実施形態>
本考案の第8実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図9は、本考案の第8実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の部分(符号81〜84、86〜89、209)については、第1実施形態の符号(符号1〜4、6〜9、201)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図9に示す本実施形態に係るガス発生器1009は、第1実施形態の流路形成用部材5の代わりにガス溜まり部形成用部材85を用いて、ガス溜まり部90が形成されている点で、第1実施形態に係るガス発生器1001や第6実施形態に係るガス発生器1007と異なっている。
ガス溜まり部形成用部材85は、中空円柱形状部材82の上蓋部82aの側面周りを取り囲むように形成されたリング状の底部85aと、中空円柱形状部材82の筒部82c曲面に沿って且つ所定幅(後述する筒部85dの幅より大きい)を開けて、底部85a端部に連設されている筒部85bと、内壁が筒部85bに徐々に近づくようにテーパ状に形成され、筒部85b端部に連設されているテーパ状筒部85cと、中空円柱形状部材82の筒部82c曲面に沿って且つ所定幅を開けて、テーパ状筒部85c端部に連設されている筒部85dとを有している。また、テーパ状筒部85cは、中空円柱形状部材82の筒部82cの孔82d出口に対向する位置に形成されている凹部85eを有している。また、テーパ状筒部85c内面には、第3実施形態の耐熱用部材40と同様の耐熱用部材85fがコーティングされている。
次に、ガス発生器1009の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器83が作動し、燃焼室81内でガス発生剤84が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤84の燃焼により燃焼室81の内部圧力が高まり、ラプチャー部材209は破られ、孔82dよりガスが放出される。ここで、図9に示したガスの流れの一例(図9中の矢印)のように、発生したガスは孔82dからガス溜まり部90内に噴出し、孔82dに対向するガス溜まり部形成用部材85のテーパ状筒部85cの凹部85eを覆っている耐熱用部材85fに衝突し、ガスの流れる方向が変わり、ガス溜まり部90内で対流又は滞留する。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔82dからガス溜まり部90内に噴出し、耐熱用部材85fに衝突した後、同様にガス溜まり部90内で対流又は滞留するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止しやすくなり、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路87へと流れだし、さらに流路88、89を流れていくが、これら流路87〜89を通過する際にも、底部86a、筒部86bにそれぞれ衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され底部86a、筒部86bに付着する。そして、ガスは流路89から外部へ放出されるが、ほとんど燃焼残渣は外部へ放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。また、孔82dから噴出するガス及び燃焼残渣が、流路87に向かって狭くなるテーパ状部分に衝突することによって対流が発生し、ガス及び燃焼残渣がガス溜まり部90全体に行き渡りやすくなる。その結果として、ガス溜まり部90においてガス及び燃焼残渣の滞留が促進され、燃焼残渣の冷却能力がさらに向上するので、燃焼残渣の捕獲量をさらに増加させることができる。
また、第3実施形態と同様、凹部85eを覆う耐熱用部材85fを設けているので、流路形成用部材85を厚くする必要がなくなるため、重量の増加をあまり伴わずに、穴が開くことを防止できる。
<第9実施形態>
本考案の第9実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図10は、本考案の第9実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の部分(符号91〜94、96〜99、210)については、第1実施形態の符号(符号1〜4、6〜9、201)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図10に示す本実施形態に係るガス発生器1010は、第1実施形態の流路形成用部材5の代わりにガス溜まり部形成用部材95を用いて、ガス溜まり部100が形成されている点で、第1実施形態に係るガス発生器1001や第7実施形態に係るガス発生器1008と異なっている。
ガス溜まり部形成用部材95は、中空円柱形状部材92の上蓋部92aの側面周りを取り囲むように形成されたリング状の底部95aと、中空円柱形状部材92の筒部92c曲面に沿って且つ所定幅(後述する筒部95dの幅より大きい)を開けて、底部95a端部に連設されている筒部95bと、内壁が筒部95bに徐々に近づくようにテーパ状に形成され、筒部95b端部に連設されているテーパ状筒部95cと、中空円柱形状部材92の筒部92c曲面に沿って且つ所定幅を開けて、テーパ状筒部95c端部に連設されている筒部95dとを有している。また、テーパ状筒部95cは、中空円柱形状部材92の筒部92cの孔92d出口に対向する位置に形成されている波形部95eを有している。また、テーパ状筒部95c内側には、第3実施形態の耐熱用部材40と同様の耐熱用部材95fがコーティングされている。
次に、ガス発生器1010の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器93が作動し、燃焼室91内でガス発生剤94が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤94の燃焼により燃焼室91の内部圧力が高まり、ラプチャー部材210は破られ、孔92dよりガスが放出される。ここで、図10に示したガスの流れの一例(図10中の矢印)のように、発生したガスは孔92dからガス溜まり部100内に噴出し、孔92dに対向するガス溜まり部形成用部材95のテーパ状筒部95cの波形部95eを覆っている耐熱用部材95fに衝突し、ガスの流れる方向が変わり、ガス溜まり部100内で対流又は滞留する。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔92dからガス溜まり部100内に噴出し、耐熱用部材95fに衝突した後、同様にガス溜まり部100内で対流又は滞留するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止しやすくなり、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路97へと流れだし、さらに流路98、99を流れていくが、これら流路97〜99を通過する際にも、底部96a、筒部96bにそれぞれ衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され底部96a、筒部96bに付着する。そして、ガスは流路99から外部へ放出されるが、ほとんど燃焼残渣は外部へ放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。また、孔92dから噴出するガス及び燃焼残渣が、流路97に向かって狭くなるテーパ状部分に衝突することによって対流が発生し、ガス及び燃焼残渣がガス溜まり部100全体に行き渡りやすくなる。その結果として、ガス溜まり部100においてガス及び燃焼残渣の滞留が促進され、燃焼残渣の冷却能力がさらに向上するので、燃焼残渣の捕獲量をさらに増加させることができる。
また、第3実施形態と同様、波形部95eを覆う耐熱用部材95fを設けているので、流路形成用部材95を厚くする必要がなくなるため、重量の増加をあまり伴わずに、穴が開くことを防止できる。
<第10実施形態>
次に、本考案の第10実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図11は、本考案の第10実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。
図11に示す本実施形態に係るガス発生器1011は、内部に燃焼室101を有する中空円柱形状部材102と、点火器103と、燃焼室101内に装填されているガス発生剤104と、流路を形成するための筒状の流路形成用部材106、107と、発生したガスが流れる流路108、流路109(第1流路)、流路110とを備えている。
中空円柱形状部材102は、上蓋部102aと、下蓋部102bと、これら上蓋部102a、下蓋部102bが両端部に設けられる筒部102cとから形成されたものである。筒部102cには、側面の下蓋部102b付近において周方向に、複数の孔102dが形成されている。
燃焼室101は、上蓋部102aと、筒部102cと、円板状の仕切り部材111とで囲まれる空間からなる。仕切り部材111は、中心にガスを噴出させるための孔111aを有している。また、仕切り部材111には、孔111aが位置する内側にラプチャー部材211が配置されており、ラプチャー部材211が孔111aを封止することで、燃焼室101内部は密閉された空間となっている。なお、一変形例として、ラプチャー部材は、孔111aに代えて孔102d内側に配してもよい。
点火器103は、上蓋部102aに固定されている。
流路形成用部材106は、流路形成用部材107の径よりも小さい径の筒状部材であり、一端が燃焼室101からガスが噴出される孔111aと接続された状態で仕切り部材111に固定されており、他端が下蓋部102bに固定されている。また、流路形成用部材106の他端付近の側面には、複数の孔106aが円周方向に形成されている。
流路形成用部材107は、流路形成用部材106と中心軸を同一とし、流路形成用部材106の外側に設けられた筒状部材であり、一端が仕切り部材111に固定されており、他端が下蓋部102bに固定されている。また、流路形成用部材107の仕切り部材111付近の側面には、複数の孔107aが円周方向に形成されているとともに、孔106aに対向する位置に凹部107bが形成されている。
流路108は、流路形成用部材106の内部空間部分であり、流路109は、流路形成用部材106と流路形成用部材107との間の空間部分のことである。流路110は、流路形成用部材107と中空円柱形状部材102の筒部102cとの間の空間部分のことである。
次に、ガス発生器1011の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器103が作動し、燃焼室101内でガス発生剤104が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤104の燃焼により燃焼室101の内部圧力が高まり、ラプチャー部材211は破られ、孔111aよりガスが放出される。ここで、図11に示したガスの流れの一例(図11中の矢印)のように、発生したガスは孔111aから流路108に噴出し、流路108の端部の下蓋部102b内壁に衝突し、ガスが孔106aから流路109へと噴出する。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔111aから流路108に噴出し、流路108の端部の下蓋部102b内壁に衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され下蓋部102b内壁付近に付着し、付着しなかった燃焼残渣は孔106aから流路109へと噴出する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路109を流れていくが、同様に、仕切り部材111内壁に衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され、仕切り部材111内壁付近に付着し、ガス及び付着しなかった燃焼残渣は孔117aから流路110へと噴出する。そして、さらにガスや燃焼残渣は流路110を流れた後、凹部107b外壁や下蓋部102b内壁に再度衝突する。ガスは孔102dから外部へ放出されるが、燃焼残渣はここでも冷却・固化されるので、下蓋部102b内壁付近に付着し、ほとんど外部へは放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<第11実施形態>
次に、本考案の第11実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図12は、本考案の第11実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第10実施形態と同様の部分(符号121〜126、128〜131、212)については、第10実施形態の符号(符号101〜106、108〜111、211)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図12に示す本実施形態に係るガス発生器1012は、第10実施形態の流路形成用部材107の代わりに流路形成用部材127を用いている点で、第10実施形態に係るガス発生器1011と異なっている。
流路形成用部材127は、流路形成用部材126と中心軸を同一とし、流路形成用部材126の外側に設けられた筒状部材であり、一端が仕切り部材131に固定されており、他端が下蓋部122bに固定されている。また、流路形成用部材127の仕切り部材131付近の側面には、複数の孔127aが形成されているとともに、孔126aに対向する位置に波形部127bが形成されている。
次に、ガス発生器1012の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器123が作動し、燃焼室121内でガス発生剤124が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤124の燃焼により燃焼室121の内部圧力が高まり、ラプチャー部材212は破られ、孔131aよりガスが放出される。ここで、図12に示したガスの流れの一例(図12中の矢印)のように、発生したガスは孔131aから流路128に噴出し、流路128の端部の下蓋部122b内壁に衝突し、ガスが孔126aから流路129側へと噴出する。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔131aから流路128に噴出し、流路128の端部の下蓋部122b内壁に衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され下蓋部122b内壁付近に付着し、付着しなかった燃焼残渣は孔126aから流路129側へと噴出する。ガス及び付着しなかった燃焼残渣は、流路129側へと噴出した後、流路形成用部材127の波形部127bに衝突し、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、仕切り部材131内壁に衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され、仕切り部材131内壁付近に付着し、ガス及び付着しなかった燃焼残渣は孔127aから流路130へと噴出する。そして、さらにガスや燃焼残渣は流路130を流れた後、波形部127b外壁や下蓋部122bに衝突する。ガスは孔122dから外部へ放出されるが、燃焼残渣はここでも冷却・固化されるので、波形部127b外壁や下蓋部122b内壁付近に付着し、ほとんど外部へは放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<第12実施形態>
次に、本考案の第12実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図13は、本考案の第12実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第10実施形態と同様の部分(符号141〜146、148〜151、213)については、第10実施形態の符号(符号101〜106、108〜111、211)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図13に示す本実施形態に係るガス発生器1013は、第10実施形態の流路形成用部材107の代わりに流路形成用部材147を用いることによって、ガス溜まり部152が形成されている点で、第10実施形態に係るガス発生器1011と異なっている。
流路形成用部材147は、一端が仕切り部材151に固定されている筒部147aと、筒部147aに連設され、下蓋部142bに徐々に近づくにつれて、拡径しているテーパ状筒部147bと、テーパ状筒部147bに連設され、一端が下蓋部142bに固定されている筒部147cとを有している。また、テーパ状筒部147bは、流路形成用部材146の孔146aに対向する位置に形成されている凹部147eを有している。また、筒部147aの仕切り部材151付近の側面には、孔147dが複数設けられている。
ガス溜まり部152は、流路形成用部材146の孔146a外側に接するように、流路形成用部材146と、下蓋部142bと、流路形成用部材147のテーパ状筒部147b、筒部147cとで囲まれて形成された空間のことである。このガス溜まり部152は、流路149(第1流路)と連通している。
次に、ガス発生器1013の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器143が作動し、燃焼室141内でガス発生剤144が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤144の燃焼により燃焼室141の内部圧力が高まり、ラプチャー部材213は破られ、孔151aよりガスが放出される。ここで、図13に示したガスの流れの一例(図13中の矢印)のように、発生したガスは孔151aから流路148に噴出し、流路148の端部の下蓋部142b内壁に衝突し、ガスが孔146aからガス溜まり部152へと噴出する。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔151aから流路148に噴出し、流路148の端部の下蓋部142b内壁に衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され下蓋部142b内壁付近に付着し、付着しなかった燃焼残渣は孔146aからガス溜まり部152へと噴出する。ガス及び付着しなかった燃焼残渣は、ガス溜まり部152へと噴出した後、凹部147eに衝突するが、テーパ状筒部147bに流れを遮られ、図13のガス溜まり部152における矢印のような対流を起す。これにより、燃焼残渣は、ガス溜まり部152内で対流又は滞留するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止しやすくなり、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路149へと流れ出すが、同様に、仕切り部材151内壁に衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され、仕切り部材151内壁付近に付着し、ガス及び付着しなかった燃焼残渣は孔147dから流路150へと噴出する。そして、さらにガスや燃焼残渣は流路150を流れた後、テーパ状筒部147b外壁や下蓋部142bに衝突する。ガスは孔142dから外部へ放出されるが、燃焼残渣はここでも冷却・固化されるので、テーパ状筒部147b外壁や下蓋部142b内壁付近に付着し、ほとんど外部へは放出されない。
本実施形態によれば、第10実施形態と同様の効果を奏する。また、孔146aから噴出するガス及び燃焼残渣がガス溜まり部152で対流されやすくなり、ガス及び燃焼残渣がガス溜まり部152全体に行き渡りやすくなる。その結果として、ガス溜まり部152においてガス及び燃焼残渣の滞留が促進され、燃焼残渣の冷却能力がさらに向上するので、燃焼残渣の捕獲量をさらに増加させることができる。
<第13実施形態>
次に、本考案の第13実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図14は、本考案の第13実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第10実施形態と同様の部分(符号161〜166、168〜171、214)については、第10実施形態の符号(符号101〜106、108〜111、211)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図14に示す本実施形態に係るガス発生器1014は、第10実施形態の流路形成用部材107の代わりに流路形成用部材167を用いることによって、ガス溜まり部172が形成されている点で、第10実施形態に係るガス発生器1011と異なっている。
流路形成用部材167は、一端が仕切り部材171に固定されている筒部167aと、筒部167aに連設され、下蓋部162bに徐々に近づくにつれて、拡径しているテーパ状筒部167bと、テーパ状筒部167bに連設され、一端が下蓋部162bに固定されている筒部167cとを有している。また、テーパ状筒部167bは、流路形成用部材166の孔166aに対向する位置に形成されている波形部167eを有している。また、筒部167aの仕切り部材171付近の側面には、孔167dが複数設けられている。
ガス溜まり部172は、流路形成用部材166の孔166a外側に接するように、流路形成用部材166と、下蓋部162bと、流路形成用部材167のテーパ状筒部167b、筒部167cとで囲まれて形成された空間のことである。このガス溜まり部172は、流路169(第1流路)と連通している。
次に、ガス発生器1014の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器163が作動し、燃焼室161内でガス発生剤164が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤164の燃焼により燃焼室161の内部圧力が高まり、ラプチャー部材214は破られ、孔171aよりガスが放出される。ここで、図14に示したガスの流れの一例(図14中の矢印)のように、発生したガスは孔171aから流路168に噴出し、流路168の端部の下蓋部162b内壁に衝突し、ガスが孔166aからガス溜まり部172へと噴出する。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔171aから流路168に噴出し、流路168の端部の下蓋部162b内壁に衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され下蓋部162b内壁付近に付着し、付着しなかった燃焼残渣は孔166aからガス溜まり部172へと噴出する。ガス及び付着しなかった燃焼残渣は、ガス溜まり部172へと噴出した後、テーパ状筒部167bに衝突し、流れを変更させられ、図14のガス溜まり部172における矢印のような対流を起す。これにより、燃焼残渣は、ガス溜まり部172内で対流又は滞留するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止しやすくなり、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路169へと流れ出すが、同様に、仕切り部材171内壁に衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され、仕切り部材171内壁付近に付着し、ガス及び付着しなかった燃焼残渣は孔167dから流路170へと噴出する。そして、さらにガスや燃焼残渣は流路170を流れた後、テーパ状筒部167b外壁や下蓋部162bに衝突する。ガスは孔162dから外部へ放出されるが、燃焼残渣はここでも冷却・固化されるので、テーパ状筒部167b外壁や下蓋部162b内壁付近に付着し、ほとんど外部へは放出されない。
本実施形態によれば、第10実施形態と同様の効果を奏する。また、孔166aから噴出するガス及び燃焼残渣がガス溜まり部172で対流されやすくなり、ガス及び燃焼残渣がガス溜まり部172全体に行き渡りやすくなる。その結果として、ガス溜まり部172においてガス及び燃焼残渣の滞留が促進され、燃焼残渣の冷却能力がさらに向上するので、燃焼残渣の捕獲量をさらに増加させることができる。
なお、本考案は、実用新案登録請求の範囲を逸脱しない範囲で設計変更できるものであり、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、燃焼室から噴出したガスの壁への衝突回数が、上記各実施形態におけるものよりもさらに多いもの、つまりジグザグがさらに繰り返されているものでもよい。
また、流路が上記各実施形態のように規則正しいジグザグ形状のものでなく、複雑なジグザグ形状のものでもよい。また、第6〜第9、第12、第13実施形態においては、ガス溜まり部が1部ずつしか形成されていないが、2部以上あるガス発生器としてもよい。また、ガス溜まり部の断面形状が四角などの他の多角形や複雑な形状のものでもよい。
また、第1実施形態以外の各実施形態において、第1実施形態の変形例のように、燃焼室からのガスや燃焼残渣が衝突する部分を有する部材において、少なくともその衝突部分の部材厚みを厚くすることとしてもよい。これにより、冷却効率を向上して、燃焼残渣の捕獲量を増加させたり、高温ガスによる溶解によって穴が開くといったことを防止したりすることができる。
さらに、上記各実施形態における上蓋部や下蓋部においては平面部を表裏に有する円板形状のものを示したが、これらの代りに、凹凸部又は曲面部を有している上蓋部や下蓋部を用いることとしてもよい。
本考案の第1実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第1実施形態の変形例に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第2実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第3実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第4実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第5実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第6実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第7実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第8実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第9実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第10実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第11実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第12実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。 本考案の第13実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。
符号の説明
1、11、21、31、41、51、61、71、81、91、101、121、141、161 燃焼室
2、12、22、32、42、52、62、72、82、92、102、122、142、162 中空円柱形状部材
2a、12a、22a、32a、42a、52a、62a、72a、82a、92a、102a、122a、142a、162a 上蓋部
2b、12b、22b、32b、42b、52b、62b、72b、82b、92b、102b、122b、142b、162b 下蓋部
2c、5b、6b、12c、15b、16b、22c、25b、26b、32c、35b、36b、42c、45b、46b、52c、55b、56b、62c、65b、65d、66b、72c、75b、75d、76b、82c、85b、85d、86b、92c、95b、95d、96b、102c、122c、142c、147a、147c、162c、167a、167c 筒部
2d、12d、22d、32d、42d、52d、62d、72d、82d、92d、102d、106a、107a、111a、122d、126a、127a、131a、142d、146a、147d、151a、162d、166a、167d、171a 孔
3、13、23、33、43、53、63、73、83、93、103、123、143、163 点火器
4、14、24、34、44、54、64、74、84、94、104、124、144、164 ガス発生剤
5、6、15、16、25、26、35、36、45、46、55、56、66、76、86、96、106、107、126、127、146、147、166、167 流路形成用部材
5a、6a、15a、16a、25a、26a、35a、36a、45a、46a、55a、56a、65a、66a、75a、76a、85a、86a、95a、96a 底部
6c、16c、26c、36c、46c、56c、66c、76c、86c、96c フランジ
7、8、9、17、18、19、27、28、29、37、38、39、47、48、49、57、58、59、67、68、69、77、78、79、87、88、89、97、98、99、108、109、110、128、129、130、148、149、150、168、169、170 流路
5c、15c、25c、35c、65e、85e、107b、147e 凹部
30、65f、75f フィン
40、60、85f、95f 耐熱用部材
45c、55c、75e、95e、127b、167e 波形部
65c、75c、85c、95c、147b、167b テーパ状筒部
65、75、85、95 ガス溜まり部形成用部材
70、80、90、100、152、172 ガス溜まり部
111、131、151、171 仕切り部材
1001、1002、1003、1004、1005、1006、1007、1008、1009、1010、1011、1012、1013、1014 ガス発生器
201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214 ラプチャー部材

Claims (11)

  1. 内部にガス発生剤が装填され、前記ガス発生剤が燃焼した際にガスを噴出させるための孔を有している燃焼室と、前記燃焼室内において前記ガス発生剤を点火する点火器と、前記ガス発生剤が燃焼した際のガスが流れる流路とを備えているガス発生器であって、
    ガスの残渣成分をろ過することを主機能とするフィルター部材が設けられておらず、
    前記流路が、前記燃焼室の外部において前記孔と接続されており、かつ、途中に凹状部又は波形状部を有しているとともに、前記孔から噴出したガスの流れる方向を途中で3回以上変更させるように、前記燃焼室の中心から外側に向かってジグザグ形状に形成されており、
    前記凹状部又は前記波形状部が、前記ガスの流れる方向が変更される位置に形成されていることを特徴とするガス発生器。
  2. 前記流路の一部が、凹状部又は波形状部を有する流路形成用部材で形成されており、
    前記流路形成用部材の凹状部又は波形状部を形成している部分が、他の部分よりも厚みを有して形成されていることを特徴とする請求項1記載のガス発生器。
  3. 前記凹状部又は前記波形状部の内壁に耐熱用部材が布設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス発生器。
  4. 前記凹状部の外壁に、熱伝導率が99W/(m・K)以上の放熱用フィンが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス発生器。
  5. 前記流路が、所定幅の第1流路と、前記第1流路に接続されるとともに袋小路状に形成されたガス溜まり部とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のガス発生器。
  6. 前記ガス溜まり部が、前記孔に対向する位置に形成され、前記第1流路の幅より広い幅を有していることを特徴とする請求項5に記載のガス発生器。
  7. 前記ガス溜まり部が、前記第1流路に向かって狭くなるテーパ状部分を有しており、
    前記テーパ状部分が、前記燃焼室の前記孔から噴出するガスと衝突する位置に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のガス発生器。
  8. 前記ガス溜まり部が、前記燃焼室の外壁に一部が固設され、前記流路の一部を形成しているガス溜まり部形成用部材の内壁と、前記燃焼室の外壁とに囲まれて形成されているものであり、
    前記ガス溜まり部形成用部材のうち前記燃焼室の前記孔から噴出するガスと衝突する部分が、ガスの熱を遮断する耐熱用部材で覆われていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のガス発生器。
  9. 前記ガス溜まり部が、外壁が外空間と接触しているガス溜まり部形成用部材の内壁と、前記燃焼室の外壁とに囲まれて形成されているものであり、
    前記ガス溜まり部形成用部材の外壁に、熱伝導率が99W/(m・K)以上の放熱用フィンが設けられていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のガス発生器。
  10. 前記燃焼室が、円筒部に前記孔を複数有した短尺中空円柱形状をしており、
    前記流路が、前記燃焼室の円筒部外側周囲に形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のガス発生器。
  11. 前記燃焼室が、軸方向の一端に前記点火器が設けられ、軸方向の他端側に前記孔が形成された長尺中空円柱形状をしており、
    前記流路が、前記燃焼室の軸方向の他端外側に形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のガス発生器。
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