JP3119883B2 - 液晶ビデオプロジェクター - Google Patents

液晶ビデオプロジェクター

Info

Publication number
JP3119883B2
JP3119883B2 JP03041434A JP4143491A JP3119883B2 JP 3119883 B2 JP3119883 B2 JP 3119883B2 JP 03041434 A JP03041434 A JP 03041434A JP 4143491 A JP4143491 A JP 4143491A JP 3119883 B2 JP3119883 B2 JP 3119883B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
signal
light
crystal panel
video
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03041434A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04240689A (ja
Inventor
義裕 小沢
普朗 石谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP03041434A priority Critical patent/JP3119883B2/ja
Publication of JPH04240689A publication Critical patent/JPH04240689A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3119883B2 publication Critical patent/JP3119883B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、マトリクス型液晶を
組合せ、映像を光学的に重畳して投影する液晶ビデオプ
ロジェクターおよびその駆動方法に関するものであり、
特に、薄膜トランジスタ(以下TFTという)などのア
クティブ素子を組み込んだアクティブマトリクス液晶パ
ネルを用いた液晶ビデオプロジェクターとその駆動方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図21は従来のカラー液晶ビデオプロジ
ェクタを示す図である。図において、1は白色の平行光
を発する光源、2は第1のダイクロイックミラー、3は
第2のダイクロイックミラー、4は第1の全反射ミラ
ー、5,6,7は各々赤,青,緑色の光を変調するマト
リクス型液晶パネル、8は第2の全反射ミラー、9は第
3のダイクロイックミラー、10は第4のダイクロイッ
クミラー、11は光学的に重畳された像を拡大投影する
投写レンズである。
【0003】図22は従来のカラー液晶ビデオプロジェ
クタの他の構成を示す図である。図において、1は白色
の平行光を発する光源、2は第1のダイクロイックミラ
ー、3は第2のダイクロイックミラー、4は第1の全反
射ミラー、5,6,7は各々赤,青,緑色の光を変調す
るマトリクス型液晶パネル、16は第2の全反射ミラ
ー、17は第3の全反射ミラー、18はダイクロイック
プリズム、11は光学的に重畳された像を拡大投写する
投写レンズである。
【0004】次に図21の動作について説明する。光源
1より発せられる白色光は第1のダイクロイックミラー
2により、白色光の内の赤色スペクトル光は反射し、青
色と緑色のスペクトル光は透過する。反射した赤色光は
第1のマトリクス液晶パネル5により映像信号の赤成分
で変調される。ここで、第1,第2,第3のマトリクス
液晶パネル5,6,7は例えば電界効果型薄膜トランジ
スタ(TFT)を使用したアクティブマトリクス液晶パ
ネルであり、各々映像信号成分のR(赤),G(緑),
青(B)で駆動されている。第1のダイクロイックミラ
ー2を透過した青色と緑色の光は第2のダイクロイック
ミラー3で青色光は反射し、緑色光は透過する。反射し
た青色光は第2のマトリクス液晶パネル6により青B映
像信号で変調される。透過した緑色光は全反射ミラー4
で直角に反射され、第3のマトリクス液晶パネル7によ
り緑G映像信号で変調される。第1のマトリクス液晶パ
ネル5の赤色光出力は第2の全反射ミラー8で直角に反
射される。この赤色光出力と第2のマトリクス液晶6の
青色光出力は第3のダイクロイックミラー9に導かれ
る。このミラー9は青色光を反射し、赤色光を透過させ
るもので、結果として赤と青色光の合成光出力を得るこ
とができる。この合成光出力と第3のマトリクス液晶パ
ネル7の緑色光出力は第4のダイクロイックミラー10
に導かれ、赤,青色光は透過し、緑光は反射され赤,
青,緑色の合成光出力が得られる。この合成出力は投写
レンズ11により拡大投影され、スクリーン(図中省
略)にカラー映像を映し出す。
【0005】次に図22の動作について説明する。光源
1より発せられる白色光は第1のダイクロイックミラー
2により、白色光の内の赤色スペクトル光は反射し、青
色と緑色のスペクトル光は透過する。反射した赤色光は
第2の全反射ミラー16により反射し、第1のマトリク
ス液晶パネル5により映像信号の赤成分で変調される。
ここで、第1,第2,第3のマトリクス液晶パネル5,
6,7は例えば電界効果型薄膜トランジスタ(TFT)
を使用したアクティブマトリクス液晶パネルであり、各
々映像信号成分のR(赤),G(緑),青(B)で駆動
されている。第1のダイクロイックミラー2を透過した
青色と緑色の光は第2のダイクロイックミラー3で青色
光は反射し、緑色光は透過する。反射した青色光は第2
のマトリクス液晶パネル6により青B映像信号で変調さ
れる。透過した緑色光は第1の全反射ミラー4で直角に
反射され、さらに第3の全反射ミラー17で反射され、
第3のマトリクス液晶パネル7により緑G映像信号で変
調される。前記第1,第2,第3の液晶パネル5,6,
7により変調を受けたR,G,Bの各光はダイクロイッ
クプリズム18により合成され、この合成光出力は投写
レンズ11により拡大投写される。
【0006】前記液晶パネルで光学変調される理由を図
26を用いて説明する。図26は液晶パネル1画素の概
略構成図であり、液晶25は各画素電極の付いたガラス
基板24に挟まれ、さらに偏光板23に挟まれている。
液晶25には表示する画像に応じて各画素に電極を通じ
て電界が印加される。図の左側が電界がかかっていない
ときの、右側が電界がかかっているときの液晶の状態を
示している。図に示すように、現在、最もよく用いられ
ているTN(ツイステッドネマティック)モードでは液
晶層で電界がオフのとき、偏光面を回転させ(同図では
90°)、オンのときはこの能力が消失する性質を利用
している。すなわち、この液晶層を偏光板が挟むことに
より(同図では両側の偏光板の偏光方向を90°とし、
かつ液晶層の両端において液晶分子の長軸方向を一致さ
せるように配置)、電界オフのときは入射光が透過し、
電界オンのときは透過光をカットすることになる。従っ
て各画素に印加する電界を画像により変化させれば、光
学的に変調できることとなる。
【0007】 図23はこの液晶層で光学変調する際の
書込み電圧と透過率の特性である。厳密にはS字特性で
あるものの、グローバルな特性面では大きく白側で飽和
する特性となっている。液晶パネルの通常のドライブ電
圧の仕様範囲は同図に示す2〜5V程度の範囲である。
この範囲ではドライブ電圧xと透過率yの間はおおむね
y=axc (但し0<c<1)の関係で近似することが
できる。図24はCRTの電圧/輝度特性である。CR
Tの場合はドライブ電圧VD と輝度Lとの間にはおおむ
ねL= (VD ) .2の関係が成り立ち、黒側で飽和する特
性となっている。一般のTV受像機はCRTが多いた
め、このCRTの特性を補償すべく放送局側では図25
に示すように原信号Voriginに対し送像信号VはV=
(Vorigin) /2.2となるような、原信号に対して黒側を
伸ばして白側を圧縮する補正をあらかじめ施して送出し
ている。このような補正特性のため、液晶ビデオプロジ
ェクターでは入力信号も白側が圧縮され液晶パネル部で
も白側が圧縮するため、投写像は著しい白つぶれの画像
となる。また回路側でこの特性を補正しようとしても正
確に補正するには限界があり、やはりこの白つぶれある
いは階調再現性の不良の傾向は否めない。
【0008】以下に、図21,22の従来例の液晶ビデ
オプロジェクタに共通の問題点を説明する。図26で説
明したように、液晶パネルでは偏光面が液晶の分子軸方
向に沿って回転する(旋光する)わけであるが、その伝
搬は液晶分子の誘電率異方性に基づいている。すなわ
ち、液晶分子の長軸方向と短軸方向で誘電率の値が異な
るため、旋光するわけである。しかしながら、この分子
軸と偏光面が一致しない場合、一般に複屈折を生じ素直
な旋光特性が得られない。従ってパネルに対して斜め方
向から入射する光に対しては、その方向に対する液晶分
子の傾き角が変化するため、垂直方向から入った光と比
べ若干異なった特性を示す。実際の光学系では厳密には
平行光とはならないため、液晶パネルの中央に対し左右
上下で若干光の方向性や強度等の差があるため、上記の
影響によるむらが生じる。
【0009】例えば図22の従来例ではR,G,Bの各
パネルからの像がお互いにミラー反転の関係となる場合
がある(ミラーでの反転回数がR,G,Bで異なるた
め)が、この場合ミラー反転軸に対して図27のような
非対称分布となる。このような非対称分布がR,G,B
間でその特性が面対称の形で存在すると色むらの問題が
生じる。なお、この図27の値は一例にすぎない。実際
には使用する光源がどの程度平行光線であるかによって
分布はかなり異なるものになるし、パネルのサイズ,パ
ネルと光源との距離等によっても大幅に変化する。市販
の液晶ビデオプロジェクターではパネルサイズは対角3
インチ(縦横比3:4),パネルと光源との距離は30
cm程度である。
【0010】上記のような問題を避けるため、偶数回反
射と奇数回反射を受ける色光を変調する液晶パネルの液
晶配向分布を互いに面対称の関係となるように設定し、
出射光強度分布自身を互いに面対称となるように設計さ
れる。TN液晶の場合、右まわり90°ツイストに対し
て、左まわり90°ツイストとなるように配向制御する
ことによって、互いに図28に示すように、面対称な配
向分布となる。しかしながら、上記のような手段で色む
らを解消しても、やはり図27のような特性に帰因する
輝度むらは存在する。
【0011】図32はTFTアクティブマトリクス液晶
パネルを駆動するための従来の周辺回路を示すブロック
図である。この図32において、信号処理部32は信号
源31よりビデオ信号S−VIDEO,水平同期信号H
D,垂直同期信号VDを受け取り、ソースラインドライ
バ33にソース側データ信号SD,ソース側クロック信
号SC,ビデオ信号P−VIDEO,ドライブ制御信号
OEを生成して供給し、ゲートラインドライバ34にゲ
ート側データ信号GD,ゲート側クロック信号GCを生
成して供給し、TFTアクティブマトリクス液晶パネル
35にコモン信号VCOM を生成して供給している。ま
た、ソースラインドライバ33はTFTアクティブマト
リクス液晶パネル35のソースラインに、ゲートライン
ドライバ34はTFTアクティブマトリクス液晶パネル
35のゲートラインにそれぞれ接続されている。
【0012】 図33はソースラインドライバ33、ゲ
ートラインドライバ34,TFTアクティブマトリクス
液晶パネル35の部分の詳細図である。図面の簡略化の
ためTFTアクティブマトリクス液晶パネル35の画素
構成は3行4列を仮定している。図33において、TF
Tアクティブマトリクス液晶パネル35はスイッチング
用TFTであるTFT46,蓄積キャパシタ47,画素
電極48,液晶49,コモン電極50より構成されてい
る。各画素の液晶49は画素電極48,コモン電極50
により挟まれており、各画素電極48は各画素の蓄積キ
ャパシタ47およびTFT46のドレインにそれぞれ接
続されている。各画素のTFT46のゲートは各行にお
いて共通に接続され、3行のゲートラインを構成し、各
ゲートラインはゲートラインドライバ34の3ビットシ
リアルイン/パラレルアウト(以下S/Pという)シフ
トレジスタの3ビットのパラレルアウト端子にそれぞれ
接続されている。一方、各画素のTFT46のソースは
各列において共通に接続され、4列のソースラインを構
成し、各ソースラインはソースラインドライバ33内の
4ビットサンプル/ホールド(以下S/Hという)回路
の4ビットの各出力端子にそれぞれ接続されている。さ
らに、この4ビットS/H回路のサンプルタイミングを
指定する4ビットのサンプルパルス入力端子にはソース
ラインドライバ33内の4ビットS/Pシフトレジスタ
の4ビットのパラレルアウト端子にそれぞれ接続されて
おり、これらS/Pシフトレジスタ及びS/H回路によ
りソースラインドライバ33が構成されている。また、
各画素のコモン電極は全ての画素にわたり共通に接続さ
れ、コモン信号入力端子57として引き出されており、
この端子には信号処理部32からのコモン信号VCOM が
供給されている。
【0013】ここで、ソースラインドライバ33内のS
/Pシフトレジスタのシリアルデータ入力端子は端子5
1に引き出されて、同じくS/Pレジスタのシフト用ク
ロック入力端子は端子52に引き出され、同じくS/H
回路の信号入力端子は端子53に引き出され、同じくS
/H回路の出力のオン/オフを制御するアウトプットイ
ネーブル入力端子は端子54に引き出されており、信号
処理部32からのソース側データ信号SDが端子51に
供給され、ソース側クロック信号SCが端子52に供給
され、ビデオ信号P−VIDEOが端子53に供給さ
れ、ドライブ制御信号OEが端子54に供給されてい
る。また、ゲートラインドライバ34のS/Pシフトレ
ジスタのシリアルデータ入力端子は端子55に、シフト
用クロック入力端子は端子56にそれぞれ引き出されて
おり、信号処理部32からのゲート側データ信号GDが
端子55に供給され、ゲート側のクロック信号GCが端
子56に供給されている。
【0014】次にこの従来の駆動回路で駆動される液晶
ビデオプロジェクタの光学系の構成は図21に示す従来
のカラー液晶ビデオプロジェクタと同様であるので、そ
の説明は省略する。図21ではカラーを表現するため、
若干複雑な構成となっているが、液晶パネルを用いたプ
ロジェクタの基本原理は究極的には図29のように要約
される。図において、61は光源、62は液晶パネル、
63は投写レンズである。また、液晶プロジェクタで用
いる液晶パネルの概略構成は図26に示す通りである。
また、図30は高輝度化を目指した液晶プロジェクタの
構成例である。図において、61は平行光を発する光
源、64は光源61からの光をS偏光とP偏光に分ける
偏光ビームスプリッタ、65,66は全反射ミラーで、
67,68は液晶パネルであり、67は第1の光学変調
系、68は第2の光学変調系に相当する。69は前記第
1の変調系67及び第2の変調系68からの出射光を合
成する偏光ビームスプリッタ、63は拡大投影する投写
レンズである。ここで、偏光ビームスプリッタ64,6
9を用いて光源からの光を一度、SおよびPの各偏光波
に分離しその後合成しているのは、液晶パネル部には元
々偏光板が入っているため、上記のように分離しなけれ
ば光の利用率がこの偏光板の所で50%に落ちるからで
あり、また、偏光板の耐熱性の問題で輝度を容易に上げ
られないからである。
【0015】次に動作について説明する。まず図32を
用いて液晶パネルの周辺の動作について説明する。信号
源31からのビデオ信号S−VIDEO,垂直同期信号
VD,水平同期信号HDがそれぞれ図34(a) 〜図34
(c)のような波形及びタイムチャートのとき、ノンイン
タレース走査でTFTアクティブマトリクス液晶パネル
35に縦縞のグレイスケールを表示する過程を説明す
る。なお、通常のノンインタレース走査のCRTディス
プレイの場合も図34(a) のビデオ信号S−VIDE
O,図34(b) の垂直同期信号VD,図34(c) の水平
同期信号HDが入力されれば縦縞のグレイスケールを表
示することになる。まず、信号処理部32では、信号源
31より受けとった図34(a) 〜図34(c) のようなビ
デオ信号S−VIDEO,垂直同期信号VD,水平同期
信号HDから図34(c) のゲート側クロック信号GC,
図34(d) のゲート側データ信号GD,図34(i) のビ
デオ信号P−VIDEOおよび図35(a) のビデオ信号
P−VIDEO、コモン信号VCOM 、図35(b) のソー
ス側データ信号SD,ドライブ制御信号OE,図35
(c) のようなソース側クロック信号SCの各信号を生成
する。
【0016】ここで、図34(i) のビデオ信号P−VI
DEOは図34(h) のような信号処理部2内で発生され
る1フレーム周期で変化する制御信号により極性反転さ
れており、その電圧レベルは図35(a) に示すようにV
c という電圧レベルを中心として反転された関係となっ
ている。さらに、グレイスケールの各1段の振幅差はV
a であるとする。また、ソース側データ信号SDとドラ
イブ制御信号OEは図35(b) に示すように同じ波形と
なっている。次に信号処理部32で発生されたこれらの
信号において、ゲート側データ信号GDはゲートライン
ドライバ34のS/Pシフトレジスタのデータ入力端子
55に、ゲート側クロック信号GCは同じくS/Pシフ
トレジスタのシフトクロック入力端子56にそれぞれ加
えられる。
【0017】この結果、ゲートラインドライバ34の3
ビットS/Pシフトレジスタは入力データをシフトクロ
ックの立上りで逐次データをシフトし、第1〜第3ビッ
トのそれぞれのパラレルアウト出力端子には図34(e)
〜図34(g) に示すような信号が得られ、これらの信号
はそれぞれTFTアクティブマトリクス液晶パネル35
の第1〜第3行のそれぞれのゲートラインに加えられ
る。一方、信号処理部32で発生されたソース側データ
信号SD,ソース側クロック信号SCはそれぞれソース
ラインドライバ33内のS/Pシフトレジスタのデータ
入力端子51およびシフトクロック入力端子52にそれ
ぞれ加えられる。この結果、ソースラインドライバ33
内の4ビットS/Pシフトレジスタは入力データをシフ
トクロックの立上がりで逐次データをシフトし、第1〜
第4ビットのそれぞれのパラレルアウト出力端子には図
35(d) 〜図35(g) に示すような信号が得られ、これ
らの信号はそれぞれソースラインドライバ33内の4ビ
ットS/H回路の第1〜第4ビットのそれぞれのサンプ
ルパルスとして加えられる。
【0018】さらに、このS/H回路ではこの信号入力
端子53には、図35(a) のようなビデオ信号P−VI
DEOが加えられており、このビデオ信号を前記サンプ
ルパルスによりサンプリングし、ホールドするためビデ
オ信号P−VIDEOが正極性時、第1ビットではVc
+Va ,第2ビットではVc +2Va ,第3ビットでは
c +3Va ,第4ビットではVc +4Va のそれぞれ
の電位が保持される。また、ビデオ信号P−VIDEO
が負極性時は第1ビットではVc −Va ,第2ビットで
はVc −2Va ,第3ビットではVc −3Va ,第4ビ
ットではVc −4Va のそれぞれの電位が保持され、S
/H回路のアウトプットイネーブル入力端子54に入力
されている、図35(b) に示すドライブ制御信号OEに
より、この信号がハイレベル、すなわち水平ブランキン
グ期間時に前記1H分(4ビット分)のデータがホール
ドされたそれぞれの電位をTFTアクティブマトリクス
液晶パネル35の第1〜第4列のそれぞれのソースライ
ンにドライブする。また、信号処理部32で発生される
コモン信号VCOM は図35(a) に示す電位がVc の直流
電圧であり、このコモン信号VCOM はTFTアクティブ
マトリクス液晶パネル35のコモン信号入力端子57に
加えられる。
【0019】以上の過程によりTFTアクティブマトリ
クス液晶パネル35内ではその各ゲートラインには図3
4(e) 〜図34(g) のような信号が加えられているた
め、これらの信号がハイレベルのときそのゲートライン
に接続されているTFT46は全てオンとなる。またオ
ンとなるゲートラインが1H周期で順次、次のゲートラ
インへ移行していることになる。一方、ソースラインに
は1H分のビデオ信号P−VIDEOがそれぞれの画素
に相当した各ソースラインにビデオ信号P−VIDEO
に応じた電位が供給されているため、TFT46の中で
オンとなっているTFTのドレインに接続されている蓄
積キャパシタ47は上記各ソースラインの電位レベルに
応じた電圧レベルまで充電され、次にこのゲートライン
がオンとなるまで前記各電圧レベルを1フレーム間、蓄
積キャパシタ47により保持する。この結果、TFTア
クティブマトリクス液晶パネル35の各画素の液晶49
にはこれを挟んでいる画素電極48,コモン電極50を
通じて次の表1,表2に示したような電圧が加えられる
ことになる。
【0020】
【表1】
【表2】
【0021】さらに液晶49はその両端に加えられてい
る電位差に応じて透過光あるいは反射光を制御し、また
液晶49はその極性にかかわらずその両端に加えられて
いる電位差の絶対値が等しければ透過,反射光量に関し
ては同じ特性を示すため、TFTアクティブマトリクス
液晶パネル35には縦縞のグレイスケールが表示される
ことになる。
【0022】ここで、上記のように1フレーム周期で液
晶49に加える信号の極性を反転している理由は、液晶
に同極性の信号を加え続けると、液晶が電気分解を起こ
し、転移温度の変化やしきい値特性の変化を招き、表示
特性に悪影響を与えるためである。また、この現象は不
可逆的であるため、一度液晶が電気分解を起こすと半永
久的に元の特性を示すような状態に戻らないため、上記
のような駆動をすることが液晶の寿命を延ばす効果とな
って現れている。図32,図33により駆動される液晶
ビデオプロジェクタの光学系は図21に示す通りであ
り、その動作については先述した通りであるので、説明
を省略する。また、液晶パネルを用いたプロジェクタの
基本原理は、図29に要約された通りであるので、その
説明を省略する。また、前記液晶パネルで光学変調され
る理由は図26に示した通りであるので、その説明を省
略する。
【0023】 上記の例ではいずれも液晶パネルの偏光
板の所で光の利用率が50%に半減するため、輝度が高
くならないという問題がある。この問題を解決したのが
先述の図30である。また、液晶パネル構造は図26の
ものを仮定しているため、出射側の偏光板は入射側に対
し、直交している。従って液晶パネル67の出射光はP
偏光波に、液晶パネル8の出射光はS偏光波となる。
なお、液晶パネルでの偏光板はその偏光方向がパラレル
におかれる場合もあり、この場合液晶パネル通過前後で
その偏光方向は変わらない。液晶パネル67による第1
光学変調系からのP偏光波と、液晶パネル68による第
2光学変調系からのS偏光波は偏光ビームスプリッタ6
9により、S偏光は透過、P偏光は反射され、図に示す
ように第1、第2光学変調系からの光が合成され投写レ
ンズ63により、拡大投影されることになる。以上のよ
うな構成では図21のタイプと比べ、従来偏光板の所で
捨てていた残りの50%の光も利用できるため、大幅な
輝度アップとなる。
【0024】 また、上記図30の従来例では基本原理
を説明するため、従来例の図29に対応させて説明した
が、従来例の図21に対応させて上記高輝度化の原理を
説明したのが図3である。図において、光源61,偏
光ビームスプリッタ64,69、全反射ミラー65,6
6、投写レンズ63の部分は図31の構成と同一であ
る。また、71,72,78,79のダイクロイックミ
ラー、R,G,B用の各液晶パネル74,75,76、
全反射ミラー77,73よりなる第1の光学変調系は図
21のそれと同様であり、この部分は図30では液晶パ
ネル67よりなる第1光学変調系で代表される。また、
80,81,87,88のダイクロイックミラー、8
6,82の全反射ミラー、83,84,85のR,G,
B用の各液晶パネルよりなる第2の光学変調系は図30
では液晶パネル68よりなる第2光学変調系で代表さ
れ、動作,機能的には前記第1光学変調系と同一であ
る。従って図31の構成に適用しても同様の高輝度化の
効果を奏する。
【0025】 次に、以上のような液晶パネル光学系
よりなる液晶プロジェクタの問題点について説明する。
前述の図34,図35を用いて液晶パネルがドライブさ
れる過程を説明したが、ソースドライバにてソースライ
ンがドライブされ、TFTの各画素に書きこまれる過程
が厳密には若干異なるため、まずこれについて説明す
る。ソースドライバの出力は上記説明では、ドライブ制
御信号により、あるラインの有効映像期間と次のライン
の有効映像期間の隙間、すなわち水平帰線期間のみ(約
5μsec)ドライブされて、残りの期間はフローティ
ング状態となっている。しかしながら、アモルファスシ
リコン(a−Si)をチャンネル材料に用いているTF
Tでは駆動能力が低いため、この期間だけでは各画素の
充放電を完了しない。そこで、実際には図34(e),(f),
(g) に示したように、ゲートを1水平期間(1H、約6
3.5μsec )オンさせ、その期間で書き込むようにして
いる。従って、帰線期間以外の残りの1H期間はソース
バスラインの浮遊容量に蓄積された電荷でドライブされ
ていることになる。なお、上記のように浮遊容量による
電荷ではばらつきの影響を受けやすいため、ソースライ
ンドライバ内に2ライン分のS/H回路を設け、1ライ
ンがサンプリングしている期間、残りの1ライン分のS
/H回路で1H期間フルに低インピーダンスでドライブ
できるように構成したものもある。
【0026】次に問題点であるが、現在のTV放送では
1H期間は約63.5μ[sec] である。また,現状のTFT
では先程述べたようにa−Siがチャンネル材料として
一般に使われているため、この期間で書き込むのがぎり
ぎりの能力になっいる。従ってEDTVやIDTVのよ
うに1H期間が30μ[sec] 、HDTVではその期間が
さらに短くなるため、この期間で書き込むには困難な状
況にある。この結果、画素に充分な充放電が行えないた
め、コントラストが低下するなどの画質上の致命的な問
題が生じる。さらにこの問題をTFT側で解決するに
は、駆動能力を上げる必要からゲート電極の面積を広げ
る必要があり、この領域は光が透過しないため図36に
示すように開口率(全体の面積に対する光が変調を受け
る領域すなわち開口部との面積割合)が低下し、光学的
な空間ローパス(LP)効果が働かず、ドット構造が目
立つなどの問題が生じる。図36において、点線枠が1
画素の領域実線枠が1画素の開口部の領域を示してい
る。上記の傾向は高解像変化に伴ってもさらに顕著な問
題となってくる。
【0027】また、図37は従来のさらに他の液晶ビデ
オプロジェクターシステムの構成図である。この図37
において、液晶ビデオプロジェクター91は光源用のラ
ンプ92,紫外線や赤外線を除去するためのフィルタ9
3,ダイクロイックミラー(以下DM1, DM2と称
す) 94,95、ミラー(以下M1,M2,M3と称
す)96,97,98、青色用TFT液晶パネル99,
緑色用TFT液晶パネル100,赤色用TFT液晶パネ
ル101、ダイクロイックプリズム102、投写レンズ
103で構成されており、映像再現のときのスクリーン
104が加わって液晶ビデオプロジェクターシステムと
なる。この液晶ビデオプロジェクター91の内部で使用
されるTFT液晶パネル99の周辺の概略構成は図32
に示す通りである。また、図33は図32のTFT液晶
パネル35,ソースラインドライバ33,ゲートライン
ドライバ34の部分の詳細図であり、この図32,図3
3は先述した通りのものであるのでその説明は省略す
る。なお、図32と図33では青色用TFT液晶パネル
99を例にとって説明したが、緑色用TFT液晶パネル
100と赤色用TFT液晶パネル101についても構成
は同様である。また、ビデオ信号S−VIDEOに関し
ては、実際は赤,緑,青のそれぞれ原色信号S−VID
EO.R,S−VIDEO.G,S−VIDEO.Bの
異なる信号内容であり、交流駆動時のビデオ信号P−V
IDEOもそれぞれ原色ごとにP−VIDEO.R,P
−VIDEO.G,P−VIDEO.Bの異なる信号内
容になっている。
【0028】次に動作について説明する。図37におい
て、ランプ92より入射した白色光はまずフィルタ93
で紫外線,赤外線が除去され、DM1(94)で青色スペク
トル光のみが反射し、残りのスペクトル光は透過する。
反射した青色光はM1(96)で全反射し、青色用TFT液
晶パネル99を通過する。一方、残りのスペクトル光は
DM2(95)で緑色スペクトル光のみが反射し、残りの赤
色スペクトル光は透過する。反射した緑色光は緑色用T
FT液晶パネル100を通過する。DM2(95)を透過し
た赤色スペクトル光はM2(97)で全反射し、続くM3(9
8)で再び全反射して赤色用TFT液晶パネル101を通
過する。青色光、緑色光、赤色光はそれぞれのTFTア
クティブマトリクス液晶パネル99,100,101を
通過するときにそれぞれの原色ビデオ信号に応じて光量
がコントロールされ、R,G,Bの3色の画像が作られ
る。この3色の画像はダイクロイックプリズム102で
1つの画像に合成され、投写レンズ103を通してスク
リーン104上に拡大投影される。次いでTFTアクテ
ィブマトリクス液晶パネル35の周辺の動作であるが、
これは既に説明した、信号源からのビデオ信号S−VI
DEO,垂直同期信号VD,水平同期信号HDがそれぞ
れ図34(a) 〜図34(c) のような波形およびタイムチ
ャートのとき、ノンインタレース走査でスクリーン10
4に縦縞のグレイスケールを表示する場合の過程の説明
と同様であるので、その説明を省略する。ここで、1フ
レーム周期で液晶35に加える信号の極性を反転してい
るが、その理由は、液晶に同極性の信号を加え続ける
と、液晶が電気分解を起こし、転移温度の変化やしきい
値特性の変化を招き、表示特性に悪影響を与えるためで
ある。また、この現象は不可逆的であるため、一度液晶
が電気分解を起こすと半永久的に元の特性を示す状態に
戻らなくなるため、上記のような駆動をすることが液晶
の寿命を延ばす効果となって現れている。
【0029】最後に上記のような極性を反転する交流駆
動方式について説明する。なお、以下では説明の都合上
アクティブマトリクス液晶パネル35の画素構成は6行
8列を仮定し、信号源31からは図38に示すようなビ
デオ信号S’−VIDEOが供給されるものとする。信
号処理部32ではこの信号を極性反転し、ソースライン
ドライバ33には図39のようなビデオ信号P−VID
EOを供給することとなる。このとき、アクティブマト
リクス液晶パネル35には基本動作原理としては、画面
左半分が灰色,右半分が白の画像を表示することにな
る。また、このビデオ信号S’−VIDEOは図38に
示すように、第iフレームと第i+1フレームで同じ信
号であるため、画像の時間的特徴としては静止画とな
る。
【0030】上記の様子を液晶35に加えられる信号の
極性に着目して横軸に時間、縦軸にラインアドレスをと
った2次元図を図40に示す。図40において、例えば
第1ラインに着目すると、1フレーム周期でその極性が
反転していることがわかる(第2〜6ラインについても
同様)。また、液晶パネルに表示される2次元画像とそ
の極性に着目して時間的推移をながめてみると、ある瞬
間(第iフレームの第6走査時)には全画面が正極性画
面となり、またある瞬間(第i+1フレームの第6走査
時)には全画面が負極性画面となり、さらにその他の時
間では画面の上から順次、正極性から負極性、あるいは
負極性から正極性の画面へと推移することとなる。この
ことはすなわち、正極性画面と負極性画面が2次元の表
示画面上で各領域が集中しており、この集中領域が時間
的にはフレーム周期で推移するという特徴を有している
ことになる。なお、R,G,B各原色に関して交流駆動
時のビデオ信号の極性は3色とも同相である。また、図
31に示す2つの光学変調系を持つものの場合、第1光
学変調系と第2光学変調系のビデオ信号の極性は同相で
ある。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】従来の液晶ビデオプロ
ジェクタは以上のように構成されているので、前述の白
つぶれや階調再現性不良の問題の他、R,G,B各変調
光が並列投写(加算)されることになるため、各パネル
のオン欠陥(光が透過するモードの欠陥)が黒表示時1
点のみ光り、画素欠陥が目立つなどの問題点があった。
逆にこの画素欠陥の問題をパネル側でとり除くとする
と、歩留まりが低下しパネル単価が上昇すると言う問題
があった。
【0032】また、スクリーン上に輝度むらが生じた
り、ライン数の増加,高解像度化に伴い、コントラスト
の低下や開口率の低下が生じるなどの問題点があった。
【0033】また、従来のアクティブマトリクス液晶デ
ィプレイの交流駆動方法は以上の通りなので、パネル内
(特にTFT)の特性上の問題でビデオ信号の極性によ
り液晶の両端に加わる電圧が異なり、結果として極性に
より異なった透過光特性を有している場合、この相違は
2次元画面上で集中して、時間的にフレーム周期で輝度
の変化として現れるため、視覚的見地から(大画面)フ
リッカーを感じるなどの問題点があった。
【0034】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、階調再現性がよく点欠陥が目立
たず、輝度むらが生じず、ライン数や画素数が増大して
も良好なコントラストおよび開口率を得られるビデオプ
ロジェクタを得ることを目的とする。
【0035】また、この発明は、上記のような問題点を
解消するためになされたもので、パネルがビデオ信号の
極性により異なった透過光特性を有している場合でも、
視覚的に(大画面)フリッカーを軽減できる液晶ビデオ
プロジェクタの駆動方法を得ることを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】この発明に係る液晶ビデ
オプロジェクタは、2系統の光学変調系によりスクリー
ン上に合成投写し、上記2系統の光学変調系の開口部の
上下方向にずらせて投写し、上記2系統の光学変調系を
変調する際、1ラインごとに交互にかつ各光学変調系で
は1ラインおきに入力信号に応じて変調し、さらに各光
学変調系の液晶パネルのゲート選択パルスは2ライン期
間オンさせ、かつ双方の光学変調性の液晶パネルのゲー
ト選択パルスの位相は1ライン期間ずらせるようにした
たものである。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【作用】この発明の2組の光学変調系による投写像を上
下ずらせて合成して投写する手段は、開口率の向上に寄
与し、かつ2組の光学変調系でそれぞれ1ラインおきに
交互に担当させることにより、ゲート選択期間を2ライ
ン期間延ばすことが可能となり、書込み時間が増大しコ
ントラストの低減を防ぐ。
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図1は本発明の実施例による液晶ビデオプロジェク
タの構成を示す図である。図1において、R,B,G用
の各液晶パネル5,6,7の後にR,B,Gの各信号で
変調した各液晶パネル20,21,22が挿入されてい
る点を除けば、従来例の図21と同様である。図2は従
来例の図22に対応した本発明の実施例による液晶ビデ
オプロジェクタの構成例である。図2において、上記と
同様、R,B,G用の各液晶パネル5,6,7と併せて
20,21,22の各R,B,G用パネルが挿入されて
いる点を除けば従来例と同様である。
【0047】次に動作について説明する。まず図1につ
いて説明する。但しR,B,G用の各液晶パネル5,
6,7の出射側の点で光源1からの光がR,B,Gの各
液晶パネルでその各原色光が変調を受けるまでは従来例
の図21と同様である。さらに上記R,B,Gの各液晶
パネル5,6,7からの出射光はそれぞれR,B,G信
号で変調を受けた各液晶パネル20,21,22により
再度変調され、その後従来例と同様の過程で合成され、
投写レンズ11により拡大投写されることになる。次に
図2について説明する。但しR,B,G用の各液晶パネ
ル5,6,7の出射側の点で光源1からの光がR,B,
Gの各液晶パネルでその各原色光が変調を受けるまでは
従来例の図22と同様である。さらに上記R,B,Gの
各液晶パネル5,6,7からの出射光はそれぞれR,
B,G信号で変調を受けた各液晶パネル20,21,2
2により再度変調され、その後従来例と同様の過程で合
成され、投写レンズ11により拡大投写されることにな
る。
【0048】 上記2つの実施例において、いずれも
R,B,G信号で変調を受けた各液晶パネルで各色光は
2重に光学的変調を受ける結果となる。従って、図23
に示したようなドライブ電圧(V)に対する従来の透過
率特性f(V) は、本実施例では光が2つのパネルを直列
的に通過するため、概略的にはその2乗すなわち
(V) 2 の特性となる。即ち、液晶パネルのドライブ電
圧xと透過率yとの間には概ねy=axc ( 但し、0<
c<1)の関係が成立するので、パネルを2枚重ねる
と、実質的には (xc ) 2 =x2cの特性になり、xの指数
が1より大きくなると、下に凸の関数となり、CRTの
特性に近づくこととなる。なお、xの指数が1より小さ
くても下に凸の領域が増加し、改善効果が得られること
となる。ゆえに図24に示したようなCRT特性により
近くなるため、簡易的な信号補正でも階調再現性が大幅
に向上する。また、光が2枚のパネルを直列的に透過す
ることにより、例えば一方のパネルに白欠陥があって
も、他方のパネルの同一アドレスに白欠陥が発生する確
率は極めて低いため、どちらか一方のパネルで変調され
ることになり、スクリーン上で視覚的に目立つ白欠陥を
減らす効果もある。なお、上記実施例ではいずれもR,
G,Bの各変調光を再度R,G,Bで変調したパネルを
通したが、図3および図4に示すようにR,G,Bの各
光学変調系からの光を合成した後、再度Y信号で変調し
た液晶パネルに通すことによっても本発明と類似の効果
が得られる。
【0049】図3,図4は階調再現性を重視した本発明
の他の実施例による液晶ビデオプロジェクタの構成を示
す図である。図3において、ダイクロイックミラー10
と投写レンズ11の間に輝度(Y)信号で変調されたY
用液晶パネル19が挿入されている点を除けば従来例と
同様である。図4は図2に対応した本発明の他の実施例
による液晶ビデオプロジェクタの構成例である。図4に
おいて、ダイクロイックプリズム18と投写レンズ11
の間にY用液晶パネル19が挿入されている点を除けば
従来例と同様である。図3が図21に、図4が図22に
それぞれ対応した図である。いずれも19がそれぞれY
信号で変調した液晶パネルである。その他の構成,動作
についてはこれまでの説明と同じである。まず、図3に
ついて説明する。但しダイクロイックミラー10の出射
側の点で光源1からの光がR,G,Bの各液晶パネルで
その各原色光が変調を受け、合成されるまでは従来例と
同様である。上記ダイクロイックミラー10の出射光は
Y信号で変調された液晶パネル19を通過し、投写レン
ズ11により拡大投写されることになる。次に図4につ
いて説明する。但しダイクロイックプリズム18の出射
側の点で光源1からの光がR,G,Bの各液晶パネルで
その各原色光が変調を受け、合成されるまでは従来例と
同様である。上記ダイクロイックプリズム18の出射光
はY信号で変調された液晶パネル19を通過し、投写レ
ンズ11により拡大投写されることになる。
【0050】 上記2つの実施例において、いずれも
R,G,Bの各光が合成された合成光が再びY信号で変
調される結果となる。従って、従来例で図23に示した
ようなドライブ電圧(V)に対する透過率特性f(V)
は、光が2つのパネルを直列的に通過するため概略的に
はその2乗、すなわちf (V) 2 の特性となる。ゆえ
に図24に示したようなCRTの特性により近くなるた
め、簡易的な信号補正でも階調再現性が大幅に向上す
る。また、光が2枚のパネルを直列的に透過することに
より、例えば一方のパネルに白欠陥があっても他方のパ
ネルの同一アドレスに白欠陥が発生する確率が極めて低
いため、どちらか一方のパネルで変調されることにより
スクリーン上で視覚的に目立つ白欠陥を大幅に減らす効
果がある。但し、図3,図4ではR,G,Bの各原色信
号Xに対する透過率特性f(X) がY信号に対してのみ
f (X) 2 の特性となるため若干の誤差を伴う。な
お、上記実施例ではいずれも液晶パネル部で各原色光が
透過するタイプの液晶パネルで説明したが、反射形タイ
プの液晶パネルを用いても同様の効果を奏することはい
うまでもない。
【0051】ところで、上記図1,図2,図3,図4お
よび従来の図21,図22に共通する問題として図2
7,図28に示す液晶の特性による輝度むらがある。こ
の輝度むらの問題を解消できる本発明の実施例を図につ
いて説明する。図5,図6,図7,図8はこの実施例に
よる液晶ビデオプロジェクタの構成例を示す図である。
この実施例では液晶パネル部の液晶の配向方向が図1,
図2,図3,図4と若干異なるが、構成的にはそれぞれ
図1,図2,図3,図4と同様であるため詳細について
は省略する。そしてその動作も図1,図2,図3,図4
と同様であるため省略する。次に輝度むらを解消できる
理由について詳しく説明する。まず、左回りで90°ツ
イストしたパネルを透過した時、図26のような右回り
で90°ツイストパネルを透過した時はそのミラー反転
軸に対し、対称をとるようなそれぞれ出射光強度特性と
仮定する。右回りでは右側に、左回りでは左側にピーク
を有することになる。
【0052】 まず図7について説明する。この場合、
第1の液晶パネル5,6,7は右ツイストパネルである
ため、各パネルの出射時点では右側にピークを有する特
性(出射光強度特性上)となるが、8,9,10の全反
射ミラーあるいはダイクロイックミラーにより反転され
るため、第2の(Y用)パネル19入射時点では、左側
にピークを有する特性となる。ゆえにY用パネル19を
右ツイストパネルとすることで、前記輝度むらを解消で
きる。次に図8について説明する。第1のB用のパネル
6は右ツイストであるため、第2の(Y用)パネル入射
点では右側にピークを有する出射光強度となる。一方、
第1のR,G用の各パネル5,7は左ツイストパネル
で、左側にピークを有することになるが、いずれもダイ
クロイックプリズム18内でミラー反転するため、第2
の(Y用)パネル19の入射点ではBと同じく右側にピ
ークを有することになる。ゆえに第2の(Y用)のパネ
ル9を左ツイストパネルとすると、その特性を補正し、
輝度むらを無くすことができる。図5および図6の例で
は,第1のR,G,B液晶パネル5,6,7のツイスト
方向はそれぞれ図7および図8の対応するパネルのツイ
スト方向と同一である。第2のR,B,G液晶パネル2
0,21,22は上記と同様の理由によりそれぞれ対応
する第1の液晶パネルとは逆方向のツイストとすること
で輝度むらを解消できる。なお、上記図5,図6,図
7,図8の例を通じ、第1の液晶パネルの出射側の偏光
面は第2の液晶パネルの入射側の偏光面に合っているも
のとする。
【0053】次に、ライン数や画素数が増えても良好な
コントラストや開口率が得られるこの発明の他の実施例
を図について説明する。但し、光学系の構成については
従来例の図30および図31と同様であるため省略す
る。図11は図30等の第1および第2光学変調系で合
成投写する際の本発明の実施例による手段を説明した図
である。図において、左下の図が第1光学変調系のみに
よる投射像、右下の図が第2光学変調系のみによる投写
像、上の図が上記第1及び第2の光学変調系からの各投
写像を合成した投写像である。この図で点線枠が1画素
の領域を、実線枠が各画素の開口部の形状をそれぞれ示
している。図に示すように、第1光学変調系の開口部は
上より半分に、第2光学変調系の開口部は下より半分に
配置され、合成する際前記第1及び第2光学変調系の開
口部を上下方向にずらせている。また、図9は第1およ
び第2光学変調系の液晶パネル周辺の構成図である。図
において、信号源111からのS−VIDEO及びH
D,VDは信号分配部112に入力される。信号分配部
112からS−VIDEO1,HD1,VD1の各信号
が第1光学変調系の信号処理部113に、S−VIDE
O2,HD2,VD2の各信号は第2光学変調系の信号
処理部114にそれぞれ供給される。第1光学変調系の
信号処理部113からの信号は、第1光学変調系の液晶
パネルモジュール115に、第2光学変調系の信号処理
部114からの信号は第2光学変調系の液晶パネルモジ
ュール116にそれぞれ供給される。なお、第1および
第2の光学変調系の液晶パネルモジュールの構成は、従
来例の図33と同様であるため省略する。
【0054】次に動作について説明する。光学系の動作
は従来例で述べた図30および図31に対する説明と同
様であるので省略する。また、第1光学変調系および第
2光学変調系の各投写像と合成手段は、図11で説明し
た通りである。従って、光学変調系周辺の動作について
説明する。図9において、信号源111よりS−VID
EO,HD,VDなるノンインタレース対応の信号(E
DTV,IDTVの場合もノンインタレース信号であ
る)が信号分配部112に供給される。信号分配部11
2では該信号を受け取り、S−VIDEO1,HD1,
VD1およびS−VIDEO2,HD2,VD2の各信
号に分配変換し、それぞれ第1および第2光学変調系の
各信号処理部113,114に供給する。信号分配部1
12での入力信号および出力信号の状況を図10に示
す。図において、(a),(b) が信号源111からのS−V
IDEO,HD、(c) がHD1、(d) がHD2に対応す
る信号である。図に示すように、HD信号は1/2分周
され、かつ第1および第2光学変調系間では1ライン期
間相互にシフトしている。またS−VIDEO,VDに
関しては、入力信号と同一の信号がそれぞれS−VID
EO1,2、VD1,2に分配される。
【0055】第1光学変調系の信号処理部113では上
記S−VIDEO1,HD1,VD1を受取り、第1光
学変調系の液晶パネルモジュール115を駆動し、第2
光学変調系の信号処理部114では上記S−VIDEO
2,HD2,VD2を受取り、第2光学変調系の液晶パ
ネルモジュール116を駆動するわけであるが、上記各
信号処理部及び液晶パネルモジュール部の動作は図34
および図35を用いて説明したような、従来例の動作と
同様であるため省略する。但し、ソース側のクロックは
従来例で述べたように1ライン期間で水平画素数分のS
/Hが終了するレートの周波数である。また、ゲート側
の選択パルスの状況を念のため、図10に示している。
図の(e),(f),(g) が第1光学変調系の第i,i+1,i
+2ラインのゲート選択パルス、(h),(i),(j)が第2光
学変調系の第i,i+1,i+2ラインのゲート選択パ
ルスのそれぞれのタイミングである。ソース側のデータ
信号が第1および第2光学変調系で1ラインずれている
ため、第1及び第2光学変調系のそれぞれでゲートがオ
ンの期間、偶数ライン及び奇数ラインの信号がそれぞれ
ドライブされることになり、また各パネルの表示レート
は2ライン周期でよいため、ゲート選択期間もこれに応
じ2ラインにすることができるわけである。従って、図
11に示すように第1光学変調系では第i,第i+2,
…ライン目に相当する信号で、第2光学変調系では第i
+1,i+3,…ライン目に相当する信号でそれぞれ変
調されることになり、合成投写後は同図上に示したよう
に第i,i+1,i+2,…と順次投写されることにな
る。
【0056】なお、本発明の説明では、ソースドライバ
として1ライン分のS/H回路を備えたタイプのものを
仮定して説明した。従ってソースドライバのドライブ期
間以外は従来例で述べたようにソースバスラインに蓄積
された電荷でドライブされることになる。しかし、2ラ
イン分のS/H回路を備えたものについても従来例で述
べたのと同様の過程により、2ライン期間低インピーダ
ンスでドライブされることになり、浮遊容量のばらつき
等の影響を受けず、より正確にドライブできるため、本
実施例と同等以上の効果を奏することはいうまでもな
い。
【0057】次に、液晶パネルがビデオ信号の極性によ
り異なった透過特性を有している場合でも、視覚的にフ
リッカーを軽減できる駆動方法の実施例を図について説
明する。従来例に関する図32における信号処理部32
の機能において、信号源31より従来例の動作の説明の
項で述べた図39のようなビデオ信号S’−VIDEO
を受け取ったとき、青,赤信号については図13のよう
に交流化した信号を、さらに緑信号については図14に
示したような交流化した信号をそれぞれ対応したパネル
に供給する。すなわち緑色用TFT液晶パネル100と
青,赤TFT液晶パネル101,99とで極性を逆にし
てソースラインドライバ33に供給している。この他の
実施例の構成については従来例と同様である。図13が
青,赤のビデオ信号S’−VIDEO.B,S’−VI
DEO.R、図14は緑のビデオ信号S’−VIDE
O.Gである。なお、図13と図39は同じ図である
が、説明の都合上図13に書き直してある。液晶ビデオ
プロジェクタ1の全体的な動作については従来例と同様
であるので省略する。TFT液晶パネル99〜101に
映像表示するための基本動作についても同様なのでその
動作説明を省略する。従って極性反転の動作について説
明を進める。
【0058】 従来例と同様にTFTアクティブマトリ
クス液晶パネル99〜101の画素構成は6行8列を仮
定しておく。信号源31から図38に示すようなビデオ
信号S’−VIDEO.Bが信号処理部32に供給され
た場合、信号処理部32ではこの信号を極性反転し、青
色用TFT液晶パネル99のソースラインドライバ33
に図13のようなビデオ信号P’−VIDEO.Bを供
給することになる。従来はこのビデオ信号P’−VID
EO.Bと交流化の極性が同相のビデオ信号P’−VI
DEO.G,P’−VIDEO.Rがそれぞれ他の2枚
の緑色用TFT液晶パネル100と赤色用TFT液晶パ
ネル111のソースラインドライバに供給されていた
が、今回は信号処理部32で交流駆動時のビデオ信号の
極性を緑が赤および青と逆になるようにした。図14に
示すようにG用のソースラインドライバにP’−VID
EO.G、図13に示すようにR用のソースラインドラ
イバにP’−VIDEO.Rのようなビデオ信号を供給
する。この様子を液晶に加えられる信号の極性に着目し
て、横軸に時間、縦軸にラインアドレスをとった2次元
図を図12に示す。図12において、例えば第1ライン
に着目すると、図12の(a),(b),(c) の3つとも1フレ
ーム周期で極性が反転している。また、各液晶パネルに
表示される2次元画像をその極性に着目して時間的推移
をながめてみると、ある瞬間(第iフレームの第6走査
時)には、青色用TFT液晶パネル99は全画面が正極
性画面、緑色用TFT液晶パネル100は全画面が負極
性画面、そして赤色用TFT液晶パネル101は全画面
が正極性画面となり、またある瞬間(第i+1フレーム
の第6走査時)には各TFT液晶パネル99〜101は
それぞれ全画面が負極性,正極性,負極性となる。さら
にその他の時間では画面の上から順次正極性から負極
性、あるいは負極性から正極性の画面へと推移すること
になる。カラー映像の輝度信号は赤30%,緑59%,
青11%の割合なので、上記の通りGとR,Bで逆相に
して交流駆動した場合、緑(輝度成分59%)とマゼン
タ(輝度成分41%(青+赤))が交互に強目の画像と
なる。すなわち液晶を交流駆動する際に生じる輝度変化
によるフリッカーが減る反面、色相変化によるフリッカ
ーが新たに生じる。しかし人間の目は視覚的に色相の変
化よりも輝度の変化を感知しやすいため、上記の方法で
作成された画像はフリッカーが減少した見やすい面に
なっているといえる。
【0059】 なお、上記実施例では各TFT液晶パネ
ル99〜101の1枚だけについて見た場合、1フレー
ム毎に極性変換を行っているものを示したが、1ライン
毎に極性変換を行ったものでもよい。この場合、信号処
理部32の機能において、信号源31より図3のよう
なビデオS’−VIDEOを受け取ったとき、図15に
示すビデオ信号P’−VIDEOのような表示パネルの
奇数ラインと偶数ラインに相当するビデオ信号の極性を
反転し、かつ同一ラインに相当するビデオ信号が1フレ
ーム周期で反転するようになっており、さらにR,Bと
Gの液晶パネル99〜101の交流駆動時のそれぞれの
ビデオ信号の極性が逆になるような信号処理方式となっ
ている。この時赤,青と緑のソースライドライバにはそ
れぞれ図15,図16のようなビデオ信号が供給される
ことになり、液晶に加えられる信号の極性に着目して横
軸に時間,縦軸にアドレスをとった2次元図は図17の
通りである。この他1列毎に極性変換を行ったものでも
よい。この場合、液晶に加えられる信号の極性に着目し
て横軸に時間,縦軸にアドレスをとった2次元図は図1
8のようになる。この場合、1ライン,1ラインには正
極性,負極性の画素が交互に並ぶことになるので、図1
8ではパネルの隣合わせの画素2列分の極性を点線で区
切って表示してある。
【0060】 また、上記実施例及び他の実施例では青
と赤のTFT液晶パネル99,101の交流駆動時のビ
デオ信号を同相とし、緑のTFT液晶パネル100のビ
デオ信号を逆相としたものを示したが、これはカラー映
像の輝度信号が赤30%,緑59%,青11%となって
いるため画面全体の液晶の交流駆動によるフリッカーの
輝度の変化が一番少ない組合せを選んだものである(緑
59%,赤+青41%)。但し他の色の組合せ(R,G
とB,RとG,B)であっても従来例と比べると画面全
体が正極性か負極性になることはないので、上記実施例
と同様の効果を得られる。また、液晶パネルがビデオ信
号の極性により異なった透過特性を有している場合で
も、視覚的にフリッカーを軽減できる他の実施例の駆動
方法を図について説明する。従来例に関する図3にお
ける信号処理部32の機能において、信号源31より従
来例の動作の説明の項で述べた図38のようなビデオ信
号S’−VIDEOを受け取ったとき、図19に示すよ
うに、第1光学系と第2光学系のそれぞれの液晶パネル
115,116を交流駆動するビデオ信号P’−VID
EOが第1光学変調系と第2光学変調系とで逆相にな
り、1フレーム周期で反転するような信号処理方式とな
っている点を除けば、実施例の構成は従来例と同様であ
る。
【0061】次に動作について説明する。液晶ビデオプ
ロジェクタの全体的な動作は従来例と同様なので省略す
る。従って液晶パネル周辺の動作について説明する。従
来例と同様に信号源31から信号処理部32に図38の
ようなビデオ信号S’−VIDEOが供給された場合、
信号処理部32では第1光学変調系の液晶パネル115
のソースラインドライバ33に図19(a) のような交流
駆動時のビデオ信号P1 ’−VIDEOを供給し、第2
光学変調系の液晶パネル116のソースラインドライバ
33に図19(b) のような同図(a) とは逆相の交流駆動
時のビデオ信号P2 ’−VIDEOを供給する。アクテ
ィブマトリクス液晶パネル115および116にはその
他の基本的動作原理としては従来例と同様の過程で、従
来例と同様に画面左半分が灰色,画面右半分が白の静止
画を表示することになる。
【0062】 ここで、従来例と同様に液晶に加えられ
る信号の極性に着目して第1光学変調系と第2光学変調
系の双方について横軸に時間,縦軸にアドレスをとった
2次元図を図20に示す。図20において、例えば第1
ラインに着目してみると、1フレーム周期で極性が反転
されており、液晶の交流駆動を実現していることがわか
る。これは第2〜第6ラインに関しても同様である。ま
た、スクリーンに表示される2次元画像をその極性に着
目して、時間的推移を眺めてみると、どの瞬間において
も液晶パネル115と116で正極性画素と負極性画素
が1対1で対応して合成されることになる。従って、パ
ネルの特性上の問題でビデオ信号の極性により異なった
透過光特性を有している場合でも、その相違による輝度
変化は第1変調系と第2変調系とで打ち消しあい、時間
が推移しても(大画面)フリッカーを軽減できることに
なる。なお、上記実施例では本発明の基本原理を説明す
るため、従来例の図3に対応させて説明したが、従来
例の図3の場合も上記説明と同様である。赤,青,緑
それぞれの色について第1光学変調系と第2光学変調系
で交流駆動時のビデオ信号の極性を逆相にすればよい。
【0063】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、2組
の光学変調系を用い、上下にずらせて投写しかつ各光学
変調系の液晶パネルのゲート選択期間を2ライン期間と
したので、開口率の低下の問題やゲート選択期間の減少
によるコントラスト低下の問題がなくなり、パネル側に
厳しい性能要求をすることなく、IDTV,EDTV対
応等の高画質液晶ビデオプロジェクタを得ることができ
る。
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による液晶ビデオプロジェクタ
の構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施例による液晶ビデオプロジェクタ
の構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施例による液晶ビデオプロジェクタ
の構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施例による液晶ビデオプロジェクタ
の構成例を示す図である。
【図5】本発明の実施例による液晶ビデオプロェクタの
構成例を示す図である。
【図6】本発明の実施例による液晶ビデオプロェクタの
構成例を示す図である。
【図7】本発明の実施例による液晶ビデオプロェクタの
構成例を示す図である。
【図8】本発明の実施例による液晶ビデオプロェクタの
構成例を示す図である。
【図9】本発明の実施例による液晶パネル部周辺の構成
を説明する図である。
【図10】図9の動作を説明するための図である。
【図11】図9の実施例による光学系の動作を説明する
ための図である。
【図12】この発明の実施例によるR,G,B各パネル
の時間−ラインアドレスを2軸にとったときのビデオ信
号の極性を示す図である。
【図13】図12の実施例におけるビデオ信号の一例に
対する交流駆動波形図である。
【図14】図12の実施例におけるビデオ信号の一例に
対する交流駆動波形図である。
【図15】図12の他の実施例におけるビデオ信号の一
例に対する交流駆動波形図である。
【図16】図12の他の実施例におけるビデオ信号の一
例に対する交流駆動波形図である。
【図17】この発明の実施例における時間−ラインアド
レスを2軸にとってR,G,B各パネルのビデオ信号の
極性を示す図である。
【図18】この発明の他の実施例における時間−ライン
アドレスを2軸にとったR,G,B各パネルのビデオ信
号の極性を示す図である。
【図19】この発明の実施例によるビデオ信号の一例
(図38)に対する交流駆動波形図である。
【図20】この発明の実施例による液晶パネルの時間−
ラインアドレスを2軸にとったときのビデオ信号の極性
を示す図である。
【図21】従来の液晶ビデオプロジェクタの構成例を示
す図である。
【図22】従来の液晶ビデオプロジェクタの構成例を示
す図である。
【図23】液晶のドライブ電圧対透過率の特性例を示す
図である。
【図24】CRTのドライブ電圧対輝度の特性例を示す
図である。
【図25】放送局側の信号レベルに関する補正特性例を
示す図である。
【図26】液晶パネルの1画素の概略構成を示す図であ
る。
【図27】液晶ビデオプロジェクタの輝度むらの原因を
示す図である。
【図28】液晶ビデオプロジェクタの輝度むらの原因を
示す図である。
【図29】液晶ビデオプロジェクタの光学系の構成を示
す図である。
【図30】液晶ビデオプロジェクタの光学系の構成を示
す図である。
【図31】液晶ビデオプロジェクタの光学系の構成を示
す図である。
【図32】従来の液晶パネルの周辺回路の構成例を示す
図である。
【図33】図32のより詳細な構成例を示す図である。
【図34】図32の駆動波形を示す図である。
【図35】図32の駆動波形を示す図である。
【図36】液晶の1画素を説明する図である。
【図37】液晶プロジェクターシステムの構成図であ
る。
【図38】ビデオ信号の一例の波形図である。
【図39】従来方式におけるRGB各液晶パネルの交流
駆動波形図である。
【図40】従来例において時間−ラインアドレスを2軸
にとったときのビデオ信号の極性を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2,3,9,10 ダイクロイックミラー 4,8,16,17 全反射ミラー 5,20 R用液晶パネル 6,21 B用液晶パネル 7,22 G用液晶パネル 11 投写レンズ 19 Y用液晶パネル 23 偏光板 24 ガラス 25 液晶 31 信号源 32 信号処理部 33 ソースラインドライバ 34 ゲートラインドライバ 35 TFTアクティブマトリクス液晶パネル 46 TFT 47 蓄積キャパシタ 48 画素電極 49 液晶 50 コモン電極 51 ソースラインドライバ用データ信号入力端子 52 ソースラインドライバ用クロック入力端子 53 ビデオ信号入力端子 54 ドライブ制御信号入力端子 55 ゲートラインドライバ用データ信号入力端子 56 ゲートラインドライバ用クロック入力端子 57 コモン信号入力端子 61 光源 62 液晶パネル 63 投写レンズ 64,69 ダイクロイックミラー 65,66,73,77,82,86 全反射ミラー 67,68,74,75,76,83,84,85 液
晶パネル 91 液晶ビデオプロジェクタ 92 光源ランプ 93 UV/IVカットフィルタ 94 DM(ダイクロイックミラー)1 95 DM2 96 M(ミラー)1 97 M2 98 M3 99 青色用TFTアクティブマトリクス液晶パネル 100 緑色用TFTアクティブマトリクス液晶パネル 101 赤色用TFTアクティブマトリクス液晶パネル 102 ダイクロイックプリズム 103 投写レンズ 104 スクリーン 111 信号源 112 信号分配部 113,114 信号処理部 115,116 液晶パネルモジュール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−73225(JP,A) 特開 平1−170919(JP,A) 特開 平2−120723(JP,A) 特開 昭57−44123(JP,A) 特開 平1−201693(JP,A) 特開 平2−26481(JP,A) 特開 平1−320890(JP,A) 特開 平4−51020(JP,A) 特開 平4−165779(JP,A) 特開 昭63−175831(JP,A) 特開 平2−132416(JP,A) 特開 平4−175744(JP,A) 特開 平3−282518(JP,A) 実開 平1−139223(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09F 9/00 360 H04N 5/74 H04N 9/31 G02F 1/1347

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶パネルを用いて拡大投影する液晶ビ
    デオプロジェクターにおいて、 光源からの光を第1の偏光ビームスプリッタにより、偏
    光面が直交する2つの偏光波に分離し、 分離された各偏光波の偏光方向に液晶パネルの入射側の
    偏光板の偏光方向を合わせた2組の液晶パネルを配置
    し、 該2組の液晶パネルで光学変調された各出力光を第2の
    偏光ビームスプリッタで合成し、 拡大投写する構成としたような2系統の光学変調系から
    なる投写像を合成,表示する手段において、 前記複数の各光学変調系の各画素における開口部(液晶
    パネルでの光学変調領域)の位置を上下にかたよらせ、 同一画素の各開口部が一致しないようにずらせて合成投
    写し、 上記2系統の光学変調系を変調する際、1ラインごとに
    交互に、かつ各光学変調系では1ラインおきに入力信号
    により変調し、 さらに各光学変調系の液晶パネルの垂直走査用選択パネ
    ルは2ライン期間オンさせ、 かつ双方の光学変調系の液晶パネルの上記選択パルスの
    位相を1ライン期間ずらせるようにしたことを特徴とす
    る液晶ビデオプロジェクター。
JP03041434A 1991-01-24 1991-01-24 液晶ビデオプロジェクター Expired - Fee Related JP3119883B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03041434A JP3119883B2 (ja) 1991-01-24 1991-01-24 液晶ビデオプロジェクター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03041434A JP3119883B2 (ja) 1991-01-24 1991-01-24 液晶ビデオプロジェクター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04240689A JPH04240689A (ja) 1992-08-27
JP3119883B2 true JP3119883B2 (ja) 2000-12-25

Family

ID=12608268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03041434A Expired - Fee Related JP3119883B2 (ja) 1991-01-24 1991-01-24 液晶ビデオプロジェクター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3119883B2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2739391B2 (ja) * 1991-06-26 1998-04-15 シャープ株式会社 投影型映像表示装置
JP4158757B2 (ja) 2003-12-24 2008-10-01 セイコーエプソン株式会社 光学表示装置及び投射型表示装置
JP4654579B2 (ja) * 2004-01-09 2011-03-23 セイコーエプソン株式会社 光学系の光伝搬構造および光学表示装置、並びに光学系の光伝搬方法および光学表示装置の表示方法
JP4581409B2 (ja) * 2004-01-20 2010-11-17 セイコーエプソン株式会社 光学表示装置、光学表示装置の制御プログラムおよび光学表示装置の制御方法
JP2005215475A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Seiko Epson Corp プロジェクタ
JP4539099B2 (ja) * 2004-02-03 2010-09-08 セイコーエプソン株式会社 投射型表示装置、投射型表示装置の制御方法、および画像出力機器
JP4289269B2 (ja) 2004-03-01 2009-07-01 セイコーエプソン株式会社 光学表示装置、光学表示装置制御プログラム及び光学表示装置制御方法
JP2005250235A (ja) * 2004-03-05 2005-09-15 Seiko Epson Corp 光変調装置、光学表示装置、光変調制御プログラム及び光学表示装置制御プログラム、並びに光変調制御方法及び光学表示装置制御方法
JP2006030761A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Seiko Epson Corp 画像表示装置及びその駆動方法
JP4715120B2 (ja) * 2004-07-26 2011-07-06 セイコーエプソン株式会社 画像表示装置の駆動方法、画像表示装置およびプロジェクタ
JP4759956B2 (ja) * 2004-08-25 2011-08-31 セイコーエプソン株式会社 光学表示装置
JP4622425B2 (ja) * 2004-09-29 2011-02-02 セイコーエプソン株式会社 表示制御装置及び方法
JP2013242457A (ja) * 2012-05-22 2013-12-05 Seiko Epson Corp 光学ユニットおよび投射型表示装置
JP6123319B2 (ja) * 2013-02-05 2017-05-10 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
JP2014170095A (ja) * 2013-03-04 2014-09-18 Seiko Epson Corp プロジェクター

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04240689A (ja) 1992-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3119883B2 (ja) 液晶ビデオプロジェクター
US7365729B2 (en) Field sequential LCD device and color image display method thereof
US5642129A (en) Color sequential display panels
TWI292142B (ja)
JPWO2005076256A1 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の駆動方法、駆動回路および電子機器
JPH0591447A (ja) 透過形液晶表示装置
JPH0568221A (ja) 液晶表示装置の駆動方法
US7499010B2 (en) Display, driver device for same, and display method for same
JP4385730B2 (ja) 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置および電子機器
US8068076B2 (en) Liquid crystal display apparatus
JP4016183B2 (ja) 映像信号処理装置および表示装置
JPH11337975A (ja) 液晶表示装置およびアクティブマトリクス型液晶表示装置およびその駆動方法
JP2003330425A (ja) 液晶表示装置及びその駆動制御方法
TWI287213B (en) Correction method of image signal, correction circuit, photoelectric device and electronic device
JPH0723986B2 (ja) 投射型表示装置
JPH0854862A (ja) ディスプレイとその駆動方法
JPH08137439A (ja) 液晶表示装置及び液晶表示方法
JP3829479B2 (ja) 表示装置及びその駆動方法
US6020938A (en) Matrix-type display device
JP2001092427A (ja) 液晶表示装置の駆動方法
JPH05143019A (ja) マトリクス型液晶表示装置
JPH11281951A (ja) 表示装置の駆動方法及び表示装置
JPH09265106A (ja) 液晶ディスプレイパネルおよび投射型液晶表示装置
JP3503303B2 (ja) 表示装置
JP2671799B2 (ja) 投射型表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees