JP3115052B2 - 車体状態検出方法および装置 - Google Patents

車体状態検出方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輪接地荷重、ピッチ
ングおよび車体変速度等の車体状態を検出する方法およ
び装置に関し、一層詳細には、例えば、二輪車の前輪お
よび後輪のサスペンションの変位量から車輪の接地荷
重、車体のピッチング状態および車体変速度等を検出す
る車体状態検出方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車における車輪の接地荷重
を求めるために、サスペンションに荷重測定器(例え
ば、ロードセル)を付設して直接検出する方法が用いら
れている。また、車体のピッチング状態を検出するため
に、車体のピッチング中心付近に角速度センサや二軸の
加速度センサを取り付けることが考えられる。さらに、
車体変速度を検出するために、加速度センサを直接車体
に取り付けて計測する方法が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、荷重測定器に
よって直接的に車輪接地荷重を求めるためには、例え
ば、二輪車の場合、サスペンションを構成するコイルス
プリングの下部取付部分に前記荷重測定器を配設する必
要がある。この場合、荷重測定器には頻繁に過大な外力
が加わるため、相当に耐久性あるいは信頼性が要求され
ることになる。また、前記の要求を満足する荷重測定器
は、必然的に重量物となり、これをカバーするためには
コイルスプリングの強度向上等も必要となり、従って、
コストの増加が予測される。
【0004】また、車体のピッチング、車体変速度を検
出するために角速度センサまたは加速度センサを付設し
た場合には、車体の他の構成部材の配置が制限され、結
果的に車体構造に変更が必要となる不都合があるととも
に、これらの角速度センサおよび加速度センサは高価で
あるため、コストアップを招く等の問題がある。
【0005】本発明は、前記の不都合等を克服するため
になされたものであって、車輪接地荷重、ピッチング状
態、車体変速度等を極めて簡単な構成で確実に検出する
ことができ、しかも、車両に対する構造上の変更も不要
である車体状態検出方法および装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】 前記の目的を達成するた
めに 、本発明は、前車輪および後車輪を支持する支持機
構の各変位量を検出する第1の過程と、前車輪および後
車輪の回転速度を検出する第2の過程と、前記各回転速
度から各車輪のスリップ率を求める第3の過程と、前記
各スリップ率が0あるいは略0と見せるとき、前記各
変位量に基づき、車体のピッチング量を求めるととも
に、前記各車輪の接地荷重を求める第4の過程と、車体
のピッチング中心回りのモーメントの釣り合いから、前
記ピッチング量および前記各車輪の接地荷重を用いて車
体の変速度を求める第5の過程と、を備えることを特徴
とする。
【0009】
【0010】
【0011】さらにまた、本発明は、前車輪を支持する
支持機構の変位量を検出する前車輪変位量検出手段と、
後車輪を支持する支持機構の変位量を検出する後車輪変
位量検出手段と、前車輪の回転速度を検出する前車輪回
転速度検出手段と、後車輪の回転速度を検出する後車輪
回転速度検出手段と、前記各回転速度から各車輪のスリ
ップ率を求めるスリップ率算出手段と、前記各スリップ
率が0あるいは略0と見せるとき、前記各変位量に基
づき、車体のピッチング量を求めるピッチング量算出手
段と、前記各スリップ率が0あるいは略0と見せる
、前記各変位量に基づき、前記各車輪の接地荷重を求
める荷重算出手段と、前記ピッチング量および接地荷重
から車体の変速度を求める変速度算出手段と、を備える
ことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の車体状態検出方法および装置では、車
輪に係る荷重が支持機構の変位量と、前記変位量の変位
速度に依存することに着目し、前記変位量を検出して、
これから第1の荷重成分を算出し、また、前記変位量の
微分値から第2の荷重成分を算出し、これらを加算する
ことによって車輪の接地荷重を求めている。
【0013】また、本発明では、前車輪および後車輪を
支持する支持機構の各変位量を検出することで、車体の
ピッチング量を求めている。なお、このピッチング量を
時系列データとして求め、これを微分処理することによ
り、ピッチングの角速度、ピッチングの角加速度を求め
ることもできる。
【0014】さらに、本発明では、前車輪および後車輪
の回転速度を検出し、前記各回転速度から求めた各車輪
のスリップ率が0あるいは略0と見做せる時、前記各変
位量に基づき、車体のピッチング量を求めるとともに、
前記各車輪の接地荷重を求め、車体のピッチング中心回
りのモーメントの釣り合いから、前記ピッチング量およ
び前記各車輪の接地荷重を用いて車体の変速度を求める
ことができる。
【0015】
【実施例】次に、本発明に係る車体状態検出方法につい
てその装置との関連で好適な実施例を挙げ、添付の図面
を参照しながら以下詳細に説明する。
【0016】図1は、本実施例に係る車体状態検出装置
を搭載した自動二輪車Bの概略側面図であり、図2は、
前記車体状態検出装置およびこれによって制御されるブ
レーキ装置の構成図である。
【0017】車体状態検出装置10は、図1に示すよう
に、前輪Wfのフロントサスペンションの部位に取り付
けられたフロント変位量検知部12と、後輪Wrのリア
サスペンションの部位に取り付けられたリア変位量検知
部14と、シート最後尾の下部側に付設されたコントロ
ールユニット16とを含んで構成される。このフロント
変位量検知部12およびリア変位量検知部14として
は、例えば、サスペンションが所定量圧縮または伸長し
て変位したことを分圧された電圧差から検出するポテン
ショメータが用いられる。なお、リア変位量検知部14
としては、スイングアームのピボット部に設けられるポ
テンショメータを用いることもできる。そして、このフ
ロント変位量検知部12およびリア変位量検知部14か
らの検知信号がコントロールユニット16に導入され
る。コントロールユニット16は、前輪Wfおよび後輪
Wrの近傍に設けられた車輪速センサ18、19を介し
て車輪角速度ωを検出し、前記車輪角速度ωのパルス信
号をコントロールユニット16に導入する。また、コン
トロールユニット16には、図示しない各種演算回路が
配設され、所望の演算および判断を行うことができる。
【0018】次に、前輪Wfのブレーキ制御装置26の
概要を説明すると、前記ブレーキ制御装置26は、直流
モータ28に対する電流を付勢、滅勢させて該直流モー
タ28を駆動制御するためのモータコントロール部30
を有する。前記モータコントロール部30は、コントロ
ールユニット16と電気的に接続され、コントロールユ
ニット16から導出された信号が導入される。なお、ブ
レーキ装置24は、ハンドル31に設けられたブレーキ
レバー22によって駆動されるマスタシリンダ32と前
輪Wfを制動するキャリパシリンダ34を備え、マスタ
シリンダ32とキャリパシリンダ34はブレーキ制御装
置26を介して相互に接続されている。このマスタシリ
ンダ32は、ブレーキレバー22の作用下に油圧の調節
を行い、後述するカットバルブ56に伝達するものであ
り、一方、キャリパシリンダ34は、前記カットバルブ
56によって制御された油圧に基づいてディスクプレー
ト33に制動力を付与するものである。
【0019】ブレーキ制御装置26は、より詳細には、
図2に示すように、駆動源としての直流モータ28を有
し、前記直流モータ28の駆動軸にはピニオン36が連
結され、前記ピニオン36に噛合してギヤ38が設けら
れている。前記ギヤ38の中心には、クランク軸40が
固定されており、このクランク軸40にはクランク腕4
2を介してクランクピン44の一端部が連結される。な
お、クランクピン44の他端部には、クランク腕46が
連結され、このクランクピン44の偏位角度を検出する
ポテンショメータ48が連結される。前記クランクピン
44の外周には、カムベアリング50が回転自在に装着
される。該カムベアリング50はリターンスプリング5
2を介して上方向に押圧されている。前記カムベアリン
グ50の上面には、該カムベアリング50の偏位作用の
もとに上下方向に変位するエキスパンダピストン54が
当接し、前記エキスパンダピストン54の上下運動の作
用下にカットバルブ56が弁開閉を行う。カットバルブ
56は、カットバルブ収納部58に上下方向に変位自在
に配置されている。該カットバルブ56の上面には、マ
スタシリンダ32に連通する入力ポート60が設けられ
ており、また、カットバルブ収納部58とエキスパンダ
ピストン54の連設部位には、キャリパシリンダ34に
連通する出力ポート62が設けられている。前記入力ポ
ート60と出力ポート62は、カットバルブ56の外周
面に画成された連通孔64を介して連通している。
【0020】一方、後輪Wrのブレーキ制御装置27
は、前記ブレーキ制御装置26と同一構成からなり、後
輪Wrのブレーキペダル29に連結されたマスタシリン
ダ37と後輪Wrのディスクプレート39に連結された
キャリパシリンダ35とを連通している。
【0021】本実施例の車体状態検出装置10およびこ
れによって制御されるブレーキ装置は、以上のように構
成されるものであり、次にその動作を説明する。
【0022】初めに、本装置10を用いて車輪接地荷重
を検出する場合について説明する。なお、以下に示す各
種演算は、フロント変位量検知部12、リア変位量検知
部14および車輪速センサ18、19から出力された信
号をコントロールユニット16に導入し、コントロール
ユニット16内において演算される。
【0023】一般に、サスペンションの変位量Sと車輪
の接地荷重Fとの間には、次のような関係式(1)が成
り立つ。すなわち、 F=f(S)+g(ΔS/Δt) …(1) 但し、f(S)は車輪接地点における垂直方向のスプリ
ングの荷重成分であり、g(ΔS/Δt)は車輪接地点
における垂直方向の減衰特性による荷重成分を示す。な
お、ΔS/Δtは、サスペンションの変位量の時間的変
化量である。
【0024】ここで、関数f(S)、g(ΔS/Δt)
の特性は、車両により固有であり、予め測定可能なもの
である。その一例を図3および図4に示す。また、サス
ペンションの変位量Sは、図5に示す変位量検知部1
2、14の出力電圧の関数h(V)から求めることがで
きる。すなわち、フロントおよびリアサスペンションの
圧縮または伸長の変位量Sをフロントおよびリア変位量
検知部12、14からの出力電圧Vとして検知し、この
出力電圧Vから前後輪における変位量Sを求めることが
できる。続いて、前記変位量Sをもとに、図3に示す荷
重、変位量Sの関係説明図から車輪垂直方向のスプリン
グの荷重成分f(S)が決定され、同様に、図4に示す
特性曲線から車輪垂直方向の荷重成分g(ΔS/Δt)
が決定され、両者の和を求めることにより車輪接地荷重
が得られる。
【0025】次に、本装置10を用いて車体のピッチン
グ状態を検出する場合について説明する。
【0026】ところで、ホイールベースLの車体におけ
るピッチング角度θPは、次式(2)から求めることが
できる。すなわち、 θP≒arctan((ΔSf+ΔSr)/L) …(2) 但し、ΔSfは前輪Wfのフロントサスペンションにお
ける圧縮変位量を示し、ΔSrは後輪Wrのリアサスペ
ンションにおける伸長変位量を示す(図6参照)。この
圧縮変位量ΔSfおよび伸長変位量ΔSrは、前述した
ように、フロント変位量検知部12およびリア変位量検
知部14によって検知された出力電圧から求めることが
できる。ホイルベースLは、各車体から夫々決定される
ものである。なお、図6における破線は、前輪Wfをブ
レーキングした際に、フロントおよびリアサスペンショ
ンが変位した時の状態を示す。
【0027】このようにして求められたピッチング角度
θPを、時系列データとしてコントロールユニット16
のメモリに記憶し、次式(3)、(4)に代入して、ピ
ッチング角速度ωP、ピッチング角加速度αPを得るこ
とができる。
【0028】 ωP=(θP1 −θP0 )/T …(3) αP=(ωP1 −ωP0 )/T …(4) 但し、式(3)、(4)において、P0 は最初のデータ
を示し、P1 は次のデータを示し、TはP0 に次いでP
1 を得るまでの時間を示す。
【0029】次に、本装置10を用いて車体減速度Gを
検出する場合について説明する。
【0030】先ず、車体の減速度Gがほぼ0の時におけ
る前後輪の接地荷重Ff、Frを検出する。これは、前
述した式(1)に示したように、車輪接地点における垂
直方向のスプリングの荷重成分f(S)と、車輪接地点
における垂直方向の減衰特性による荷重成分g(ΔS/
Δt)との和を求めることにより決定される。その際、
車体減速度Gがほぼ0であることは、車輪の近傍に設け
られた車輪速センサ18、19からの出力である車輪角
速度に基づき、前後輪のスリップ率λf、λrがλf≒
λr≒0を充足する時として検出することができる。
【0031】続いて、図7に示すように、前後輪のサス
ペンションが圧縮、伸長して変位した状態からピッチン
グの中心点Pを求める。すなわち、フロントサスペンシ
ョンおよびリアサスペンションの夫々に基準点Af、A
rを設定し、前輪Wfのブレーキングにより前後輪のサ
スペンションが圧縮、伸長することによる、前記基準点
Af、Arの移動を検出する(車体が変位した状態を破
線で図示している)。この基準点が移動した点Bf、B
r(以下、移動点Bf、Brという)は、車体ディメン
ションおよびサスペンションの変位量から決定されるも
のであり、図7に示すように、基準点Af、Arおよび
移動点Bf、Brはピッチング中心点Pを中心として、
同一円周上に存在する。そこで、基準点Afと移動点B
rとを結ぶ直線に対する垂直二等分線と、基準点Arと
移動点Brとを結ぶ直線に対する垂直二等分線との交点
を求める。この交点がピッチング中心点Pであり、前記
ピッチング中心点PをもとにしてホイールベースL間を
二分する距離L1 、L2 および距離hを求めることがで
きる。また、図7の破線で示した状態において、初めに
減速度Gが0の状態で求めた前後輪の接地荷重Ff、F
rとの変位量ΔFfおよびΔFrを求める。
【0032】以上のもとにおいて車体に減速度Gが発生
した場合、前述のように決定されたピッチングの中心点
P回りのモーメントの平衡により次式(5)が成り立
つ。すなわち、 GW(H−h)=ΔFf・L1 +ΔFr・L2 …(5) である。従って、上式を変形すると、 G=(ΔFf・L1 +ΔFr・L2 )/W(H−h) …(6) が成り立つ。但し、Wは前後輪の接地荷重からバネ下荷
重を除いたバネ上荷重を示し、Hはバネ上の重心高を示
している(図8参照)。
【0033】このようにして求められた車輪接地荷重、
ピッチング、車体減速度が予め設定された閾値を超える
場合、例えば、後輪Wrの接地荷重が低下するような場
合、本装置10のコントロールユニット16からブレー
キ制御装置26に制御信号が導出され、ブレーキ装置2
4を制御することができる。
【0034】ここで、ブレーキ制御装置26の動作につ
いて説明する。このブレーキ制御装置26は、通常制動
時において、リターンスプリング52の弾発力によって
カムベアリング50が上死点に保持され、エキスパンダ
ピストン54を押し上げた状態を形成している(図2の
状態)。これにより、カットバルブ56がエキスパンダ
ピストン54を介して押し上げられ、入力ポート60と
出力ポート62との間が連通状態となる。そこで、ブレ
ーキレバー22を把持することによりマスタシリンダ3
2において発生したブレーキ油圧は、通路66を介して
入力ポート60、連通孔64、出力ポート62、通路6
8を通じてキャリパシリンダ34に伝達される。このと
き、出力ポート62側にブレーキ油圧がエキスパンダピ
ストン54を押し上げるように作用するが、このエキス
パンダピストン54の背面に当接するカムベアリング5
0がリターンスプリング52の押圧力によって上死点に
保持されているため、前記エキスパンダピストン54が
変位することはない。 次に、前述したように、コント
ロールユニット16で夫々検出された車輪接地荷重、ピ
ッチング、車体減速度が予め設定された閾値を超えたと
判断された場合、コントロールユニット16は、モータ
コントロール部30を介して、直流モータ28を付勢、
滅勢する制御を行う。直流モータ28を付勢した場合、
直流モータ28の回転軸(図示せず)が回転駆動し、同
軸に連結されたピニオン36が回転する。前記ピニオン
36の回転に伴って、ピニオン36と噛合するギヤ38
および該ギヤ38に固着されたクランク軸40、クラン
ク腕42を介してクランクピン44が偏位する。このク
ランクピン44の偏位作用により、カムベアリング50
が上死点から移動し、エキスパンダピストン54に作用
するブレーキ油圧が直流モータ28のトルクに加算され
るように働くため、エキスパンダピストン54が所定量
下降すると、カットバルブ56が連通孔64を閉塞し、
これによって、入力ポート60、出力ポート62間が遮
断される。エキスパンダピストン54がさらに下降する
と、出力ポート62側の体積が増大してキャリパシンダ
34に付与される油圧が減少し、前輪Wfの制動力が減
少する。なお、エキスパンダピストン54の位置は、ポ
テンショメータ48によってクランク角度として検出さ
れ、モータコントロール部30に導入されて、直流モー
タ28の制御が行われる。
【0035】この結果、前輪Wfのブレーキングに伴う
後輪Wrの接地荷重の低下を回避して十分な後輪Wrの
接地荷重を確保することが可能となる。次いで、前輪W
fの制動力が十分減少すると直流モータ28に対する給
電が停止され、クランクピン44がリターンスプリング
52の弾発力で原位置に復帰してブレーキ油圧は再び増
加する。以上のように、直流モータ28の付勢、滅勢が
繰り返されることによりブレーキ油圧が制御され、前輪
Wfのブレーキングに伴う後輪Wrの接地荷重の低下を
回避することができる。
【0036】また、ブレーキ油圧の昇圧レートあるいは
減圧レートをピッチング状態に対応して調整することに
より、ピッチングの少ないブレーキ制御が可能となる。
【0037】さらに、車体減速度からスリップ率の算出
をより正確に行うことができることとなり、ブレーキ制
御の精度がより一層向上する。
【0038】このようにして、本装置10によって検出
された車輪接地荷重、ピッチングおよび車体減速度は、
ブレーキ制御装置26を介してブレーキ装置24を制御
する際の判断データとして有効に利用することが可能と
なる。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る車体状態検出方法および装
置によれば、以下の効果が得られる。
【0040】すなわち、サスペンションの圧縮、伸長の
変位量を所定の位置に配設したポテンョメータ等により
検知し、この検知した変位量をもとにして、車輪接地荷
重、ピッチングおよび車体減速度等を検出することがで
きる。この場合、装置自体が簡単な構成で車体状態を検
出することができ、また、本装置を付設しても車体の構
造を変更する必要性も生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車体状態検出装置を搭載した自動
二輪車の概略側面図である。
【図2】前記車体状態検出装置にブレーキ制御装置を組
み合わせた構成図である。
【図3】サスペンションの変位量と荷重との関係説明図
である。
【図4】サスペンションの変位速度と荷重との関係説明
図である。
【図5】変位量検出手段の出力電圧とサスペンション変
位量との関係説明図である。
【図6】車体状態検出方法の説明図である。
【図7】車体状態検出方法の説明図である。
【図8】車体状態検出方法の説明図である。
【符号の説明】
10…車体状態検出装置 12…フロント変位量検知部 14…リア変位量検知部 16…コントロールユニット 18、19…車輪速センサ 24…ブレーキ装置 26、27…ブレーキ制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−41215(JP,A) 特開 平1−247256(JP,A) 特開 昭58−8414(JP,A) 特開 昭59−84611(JP,A) 特開 昭61−113584(JP,A) 特開 昭63−41217(JP,A) 特開 昭49−54790(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62K 25/04 B60L 3/00 B60T 8/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前車輪および後車輪を支持する支持機構の
    各変位量を検出する第1の過程と、 前車輪および後車輪の回転速度を検出する第2の過程
    と、 前記各回転速度から各車輪のスリップ率を求める第3の
    過程と、 前記各スリップ率が0あるいは略0と見せるとき、前
    記各変位量に基づき、車体のピッチング量を求めるとと
    もに、前記各車輪の接地荷重を求める第4の過程と、 車体のピッチング中心回りのモーメントの釣り合いか
    ら、前記ピッチング量および前記各車輪の接地荷重を用
    いて車体の変速度を求める第5の過程と、 を備えることを特徴とする車体状態検出方法。
  2. 【請求項2】前車輪を支持する支持機構の変位量を検出
    する前車輪変位量検出手段と、 後車輪を支持する支持機構の変位量を検出する後車輪変
    位量検出手段と、 前車輪の回転速度を検出する前車輪回転速度検出手段
    と、 後車輪の回転速度を検出する後車輪回転速度検出手段
    と、 前記各回転速度から各車輪のスリップ率を求めるスリッ
    プ率算出手段と、 前記各スリップ率が0あるいは略0と見せるとき、前
    記各変位量に基づき、車体のピッチング量を求めるピッ
    チング量算出手段と、 前記各スリップ率が0あるいは略0と見せるとき、前
    記各変位量に基づき、前記各車輪の接地荷重を求める荷
    重算出手段と、 前記ピッチング量および接地荷重から車体の変速度を求
    める変速度算出手段と、 を備えることを特徴とする車体状態検出装置。
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