JP3102500B2 - 種子消毒剤 - Google Patents
種子消毒剤Info
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Description
ピル−N−[2−(2,4,6−トリクロルフェノキ
シ)エチル]イミダゾール−1−カルボキサミドとを有
効成分として含有する種子消毒剤に関する。
間中の健苗の育成が重要になっている。育苗期間中の病
害防除には、種子消毒が極めて効果的であり、従来、種
子伝染性病害を防除するため、ベノミル剤、チオファネ
ートメチル剤、チウラム剤、銅剤、トリフルミゾール
剤、或いはそれらの混合物が使用されている。また、特
開昭50−31047号公報には、各種作物のうどんこ
病、黒穂病等に防除効果を示す一群のアゾール化合物が
開示されている。
毒剤は、問題が残されている。例えば、幅広く使用され
てきたベンズイミダゾール系薬剤に対し、病原菌の一部
に耐性菌が出現し、防除効果の低下が報告されている。
耐性菌にも有効な薬剤として、近年エルゴステロール生
合成阻害剤(EBI)が使用され始めたが、エルゴステ
ロール生合成阻害剤は、糸状菌病に高い効果を示すもの
の、細菌病に有効なものがないことから、従前のベンズ
イミダゾール系化合物とチウラムの混合剤より抗菌スペ
クトルが狭まり、不満足な点が残されていた。
ルが広く、かつ上記耐性菌に対しても安定した病害防除
効果を示す低薬量の種子消毒剤を開発することが求めら
れていた。本発明は、この様な実情に鑑みてなされたも
のである。したがって、本発明の目的は、抗菌スペクト
ルが広く、かつ、上記耐性菌に対しても安定した病害防
除効果を示す低薬量の種子消毒剤を提供することにあ
る。
ねた結果、特定の2つの有効成分を組み合わせて使用す
ると、上記目的を達成することができることを見出し、
本発明を完成するに至った。したがって、本発明の種子
消毒剤は、二価の銅イオンの水酸化物、塩、複塩及びキ
レート化合物からなる群から選択された少なくとも一種
類の銅化合物と、N−プロピル−N−[2−(2,4,
6−トリクロルフェノキシ)エチル]イミダゾール−1
−カルボキサミドとを有効成分として含有することを特
徴とする。ただし、N−プロピル−N−[2−(2,
4,6−トリクロルフェノキシ)エチル]イミダゾール
−1−カルボキサミドを配位子とする銅塩錯体を有効成
分として含有する場合は除く。
発明の種子消毒剤の有効成分の一つである銅化合物は、
二価の銅イオンの水酸化物、塩、複塩或いはキレート化
合物で、例えば、硫酸銅、水酸化第二銅、塩基性硫酸
銅、塩化銅、ヒドロキシキノリン銅があげられ、好まし
くは水酸化第二銅が使用され、これらの細菌病に対する
活性は知られている。
の一つであるN−プロピル−N−[2−(2,4,6−
トリクロルフェノキシ)エチル]イミダゾール−1−カ
ルボキサミド(プロクロラズ)(以下、「化合物
(1)」という。)は、下記構造式で示されるものであ
って、前記特開昭50−31047号公報に記載の一群
の化合物の一つであり、各種作物のうどんこ病、黒穂病
等に防除効果を示すことが知られている。
化合物(1)とを併用すると、抗菌スペクトルが広く、
耐性菌に対して安定した病害防除効果を示すと共に、そ
の防除効果が、それぞれ単独で使用した場合に比して相
乗的にする優れたものになる。本発明の種子消毒剤を使
用するには、銅化合物と、化合物(1)との混合比は、
重量で5:1〜1:100、好ましくは5:1〜1:1
0の範囲である。
有効成分をそのままで用いることもできるが、通常、担
体と混合し、製剤化して使用する。また、必要に応じて
さらに各種の製剤用補助剤、例えば、界面活性剤、湿展
剤、固着剤、増粘剤、安定剤等を添加して、水和剤、粉
剤、フロアブル剤等に製剤して用いることが好ましい。
銅化合物は、植物に対し、薬害を生じる場合があり、種
々の解毒剤が検討されているが、炭酸カルシウム、グル
タチオン、アミノ酸類が薬害軽減効果を有することが知
られていることから、これら解毒剤も混合して用いるこ
とができる。
分を担体と混合する場合、その含量は、重量比で2〜8
0%の範囲である。上記製剤の担体としては、カオリ
ン、アッタパルジャイト、ベントナイト、酸性白土、バ
イロフィライト、タルク、珪藻土、方解石、クルミ殻
粉、尿素、硫酸アンモニウム、合成含水酸化ケイ素等の
微粉末或いは粒状物等の固体担体、キシレン、メチルナ
フタレン等の芳香族炭化水素、イソプロパノール、エチ
レングリコール、セロソルブ等のアルコール、アセト
ン、シクロヘキサン、イソホロン等のケトン、大豆油、
綿実油等の植物油、ジメチルスルホキシド、アセトニト
リル、水等の液体担体があげられる。
面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、アルキル
(アリール)スルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン
酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド
縮合物ポリカルボン酸型高分子等の陰イオン界面活性
剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブロック共重合体、ソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル等の非イオン界面活性剤等が挙げられる。製剤
用補助剤としては、リグニンスルホン酸塩、アルギン酸
塩、ポリビニルアルコール、アラビアガム、CMC(カ
ルボキシメチルセルロース)、PAP(酸性リン酸イソ
プロピル)、キサンタンガム等が挙げられる。
合は、製剤を水で稀釈して、有効成分濃度が100〜1
0000ppmの溶液を調製し、この溶液に種子を浸漬
するか、吹き付けることが望ましいが、種子粉衣して用
いることもできる。その使用量は、製剤の量として、通
常、乾燥種子重量の0.05〜5%が適当であるが、こ
の様な使用量は、製剤の形態や被処理作物種子の種類に
よっても変わりうる。さらに本発明の種子消毒剤を、ヒ
ドロキシイソキサゾール等の他の殺菌剤と、混合使用す
ることにより、より広範囲の種子病害を防除することが
できる。また、チウラム、カスガマイシン、チアベンダ
ゾール、カルベンダジム、キャプタン、ベノミル、チオ
ファネートメチル等と併用することもできる。
としては、イネのいもち病(Pyricularia
oryzae)、ごま葉枯病(Cochliobolu
smiyabeanus)、ばか苗病(Gibbere
lla fujikuroi)、もみ枯細菌病(Pse
udomonas glumae)、苗立枯細菌病(P
seudomonas plantarii)、褐条病
(Pseudomonas avenae)、コムギの
葉枯病(Septoria tritici)、褐条ふ
枯病(Leptosphaeria nodoru
m)、なまぐさ黒穂病(Tilletia carie
s)、裸黒穂病(Ustilago tritic
i)、オオムギの裸黒穂病(Ustilago nud
a)、網斑病(Pyrenophora tere
s)、雲形病(Rhynchosporium sec
alis)、ふ枯病(Septoria sp.)、堅
黒穂病(Ustilago hordei)等が挙げら
れる。
って詳細に説明する。なお、製剤例においては、化合物
(1)の代わりに、ペンタ−4−エニル N−フルフリ
ル−N−イミダゾール−1−イルカルボニル−DL−ホ
モアラニナート(ペフラゾエート)(以下、「化合物
(2)」という。)を用いているが、これは参考のため
のものである。 製剤例1(粉剤) 水酸化第二銅1.2部、化合物(1)5部、クレー40
部、タルク53.8部を、よく粉砕混合することによ
り、有効成分6.2%を含有する粉剤を得た。
スルホン酸塩5部、アルキルスルホン酸塩3部、珪藻土
72.3部をよく粉砕混合することにより、有効成分1
9.7%を含有する水和剤を得た。
シエチレンノニルフェニルエーテル0.5部、キサンタ
ンガム0.5部、ポリカルボン酸型高分子活性剤(デモ
ールEP(登録商標))1.5部、エチレングリコール
8部、水64.9部を混合し、混合物の粒度が5ミクロ
ン以下になるまで湿式粉砕することにより、有効成分2
4.6%を含有する懸濁剤を得た。
する種子消毒効果試験) イネもみ枯細菌(Pseudomonas gluma
e)接種籾を製剤例3に準じて調製した懸濁剤で、低濃
度24時間浸漬処理を行い、その後、育苗培土を詰めた
プラスチック製ポットに、ポット当り4.5gづつ2ポ
ットに播種した。次いで、育苗器内で3日間30℃に保
持した後、温室内で14日間栽培し、発病状態を調査
し、罹病度を次式により算出した。なお、罹病度0は、
罹病していないことを意味し、罹病度100は、無処理
対照群の場合と同じであることを意味する。
の相乗効果を説明するための一助として、上記試験の結
果を、「ウイーズ(Weeds)」、第15巻、20〜
22頁(1967年)に記載されているコルビー(R.
S.Colbey)の方法により評価した。期待される
罹病度E(指数)は式:
つの活性化合物の調製液を別個に適用した場合の罹病度
(指数)を表わす。活性化合物の混合物の活性が、適用
された個々の活性化合物のそれよりも大きい場合に、相
乗効果があることになる。上記式の場合、実際に観察さ
れる罹病度は、上記式から計算された期待される罹病度
(E)よりも小さくなれば、相乗効果があることを意味
する。
する種子消毒効果試験) イネ苗立枯細菌病菌(Pseudomonas pla
ntarii)接種籾を製剤例3に準じて調製した懸濁
剤で、低濃度24時間浸漬処理を行い、その後、育苗培
土を詰めたプラスチック製ポットに、ポット当り4.5
gづつ2ポットに播種した。次いで、育苗器内で3日間
30℃に保持した後、温室内で14日間栽培し、発病状
態を調査し、罹病度を次式により算出した。なお、罹病
度0は、罹病していないことを意味し、罹病度100
は、無処理対照群の場合と同じであることを意味する。
種子消毒効果試験) イネばか苗病菌(Gibberella fujiku
roi)を開花期に接種して得た感染籾を、製剤例2に
準じて調製した水和剤で、低濃度長時間浸漬処理を行
い、その後、育苗培土を詰めたプラスチック製ポット
に、ポット当り4.5gづつ2ポットに播種した。次い
で、育苗器内で3日間30℃に保持した後、温室内で1
4日間栽培し、発病状態を調査し、罹病度を無処理対照
群に対する百分率として表わした。なお、罹病度0は、
罹病していないことを意味し、罹病度100は、無処理
対照群の場合と同じであることを意味する。
性の病害に対し、高い効果を発揮し、それぞれの有効成
分を単独で使用した場合の効果を上回り、有効成分量を
低減させることが可能である。また、抗菌スペクトルが
広く、種子消毒時の作業を軽減すると同時に、育苗期間
中に問題となる病害の発生を抑えることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 二価の銅イオンの水酸化物、塩、複塩及
びキレート化合物からなる群から選択された少なくとも
一種類の銅化合物と、N−プロピル−N−[2−(2,
4,6−トリクロルフェノキシ)エチル]イミダゾール
−1−カルボキサミドとを有効成分として含有すること
を特徴とする、ただし、N−プロピル−N−[2−
(2,4,6−トリクロルフェノキシ)エチル]イミダ
ゾール−1−カルボキサミドを配位子とする銅塩錯体を
有効成分として含有する場合を除く、種子消毒剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03043963A JP3102500B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 種子消毒剤 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=12678366
Family Applications (1)
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Country Status (1)
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Families Citing this family (5)
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-
1991
- 1991-02-18 JP JP03043963A patent/JP3102500B2/ja not_active Expired - Lifetime
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