JP3102064B2 - 圧電変位ユニット、及びその製造方法 - Google Patents

圧電変位ユニット、及びその製造方法

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JP3102064B2
JP3102064B2 JP03134654A JP13465491A JP3102064B2 JP 3102064 B2 JP3102064 B2 JP 3102064B2 JP 03134654 A JP03134654 A JP 03134654A JP 13465491 A JP13465491 A JP 13465491A JP 3102064 B2 JP3102064 B2 JP 3102064B2
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piezoelectric
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piezoelectric displacement
displacement unit
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由江 細野
稔 碓井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、インクジェット式
記録ヘッド等に適した複数の圧電変位素子を基台に固定
した圧電変位ユニット関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録ヘッドは、圧力室を
圧電変位素子により変位させてインクを加圧し、ノズル
開口からインク滴を吐出させるように構成されている。
このような圧電変位素子は、通常200乃至300ボル
トの電圧で駆動する必要があるため、インクのような導
電性液体を扱う環境に組み込むためには十分な電気絶縁
処理を必要として構造の複雑化を招くという問題があ
る。
【0003】この問題を解消するため、たとえば特開昭
63−295269号公報に見られるように一方の極となる電極
層を伸縮方向の一方の端部でのみ露出させ、また他方の
極となる電極層を他方の端部でのみ露出させるように圧
電材料のほぼ全体に積層した圧電変位素子が提案されて
いる。これによれば電圧10ボルト程度でインク滴を吐
出させることが可能な変位を得ることができ、電気絶縁
を容易に確保することができる。
【0004】しかしながら、このような圧電変位素子に
より圧力室を加圧させるためには、圧電変位素子を基台
に固定する必要がある。このため圧電変位素子の端面を
固定しようとすると、断面積が極めて小さいため接着強
度を得ることが困難となる。
【0005】この問題を解決しようとして側面を固定す
ると、接着領域が圧電変位素子の伸縮により変位して接
着層にせん断力が作用し、接着層に疲労やクラック、さ
らにははく離が生じ、被駆動部に対する圧電変位素子の
変位量や、加圧力が変化したり、動作不能になり、信頼
性が低下するという問題がある。
【0006】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、その目的とするところは接着層の信頼性
を確保することができる新規な圧電変位ユニットを提供
することである。
【0007】本発明の他の目的は、上記圧電変位素子の
製造方法を提案することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方の極をな
す電極層と他方の極をなす電極層とを圧電材料内に交互
に配置して軸方向に伸縮する圧電変位素子を形成し、前
記圧電変位素子を一端側が自由端となるように固定基板
に接着層を介して固定してなる圧電変位ユニットにおい
て、前記自由端側には前記電極層による電界が前記圧電
材料に作用する活性部を、また前記接着層に対向する領
域には前記電極層による電界が前記圧電材料に作用しな
い不活性部を形成するように前記電極層が形成されてい
る。
【0009】
【作用】圧電変位素子は、その不活性部を基台に固定さ
れているため、活性部だけが伸縮し、固定領域である不
活性部は基台との間で相対変位を生じず、接着剤等の接
着層がせん断力を受けない。
【0010】
【発明の実施の形態】そこで以下に本発明の詳細を図示
した実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の圧電
変位素子の一実施例を示すものであって、圧電変位素子
1、1、1‥‥は、被駆動部のピッチ、たとえば後述す
る圧力発生室、‥‥の配列ピッチに合わせて、伸縮方向
(図中矢印A)の一半を自由端領域とするように、圧電
変位素子1、1、1、‥‥の他半を接合領域2として基
台3に接着剤等により固定して構成されている。
【0011】基台3は、接合領域2となる領域に凸部3
aが形成されていて、圧電変位素子1の自由端領域との
間に間隙4を形成するように構成されている。
【0012】これら圧電変位素子1、1、1、‥‥は、
一方の極となる電極層5と他方となる電極層6とが、た
とえばチタン酸・ジルコン酸鉛系複合ペロブスカイト圧
電材料7を挟んでラップするように積層されて活性部が
形成され、また残部の領域には前述の一方の極の電極層
5を延長してこの電極層5だけが圧電材料内に存在する
ように積層されて不活性部が形成されている。
【0013】不活性部にのみ存在する一方の極の電極層
5は、その自由端側の先端領域が所定長さ分ΔLだけ、
圧電変位素子1の長さよりも短く形成されていて先端部
(図中、上端)が圧電材料7に埋没され、また固定端側
の端面1aから露出するように形成されている。
【0014】活性部にのみ存在する他方の極の電極層6
は、その自由端側の先端部が端面1bから露出するよう
に形成されている。
【0015】これら一方の極の電極層5と、他方の極の
電極層6が露出している端面1a、1bには導電層8、
9(図2(f))が形成されていて、それぞれの一方の
極の複数の電極層5が導電層8により、また他方の極の
複数の電極層6が導電層9により並列接続されている。
【0016】図2は、上述の圧電変位素子の製造方法の
一実施例を示すものであって、定盤10の表面にペース
ト状に調製したチタン酸・ジルコン酸鉛系複合ペロブス
カイト等の圧電材料を薄く塗布して圧電体層7-1を形成
する(図2(a))。
【0017】この圧電体層7-1の表面に、一端部を所定
幅Lだけ残すように他端まで、導電材料の蒸着や導電性
材料の塗布により第1の極となる電極層5を形成する
(図2(b))。
【0018】電極層非形成領域(幅Lの領域)を補填
し、かつ第1の電極層5を被うように圧電体層7-2を形
成する(図2(c))。
【0019】一端部から活性部を形成する領域まで、第
1の電極層5と同様の手法により第2の電極層6を形成
する(図2(d))。
【0020】第2の圧電体層7-2の露出面を補填し、か
つ第2の電極層6を被うように圧電材料を薄く塗布して
第2の圧電体層7-3を形成するというように図2(b)
乃至(d)に示した工程を形成すべき層数に対応して繰
り返して積層物を形成し(図2(e))、この積層物を
乾燥させて所定の温度、たとえば1000°C乃至12
00°Cで1時間程度焼成する。
【0021】このようにして構成された圧電体ブロック
11の、一方の極、及び他方の極が露出している面に導
電材料を塗布して導電層8、9を形成し、一方の極とな
る電極層5だけが存在する領域を固定領域とするように
基台3に接着剤等により固定して、導電層9の側から変
位方向に平行に所定幅で切断すると、前述の圧電変位ユ
ニットが完成する。
【0022】この圧電変位素子は、図3に示したように
その自由端側の端面1bが、共通のインク室20と、ノ
ズルプレート21のノズル開口22に連通する圧力室2
3を形成するバネ板材24に当接するように基台3を介
してセットされ、インクジェット記録ヘッドに組み込ま
れる。
【0023】このようにインクジェット記録ヘッドに組
み込まれた圧電変位素子1の各電極層5、6に駆動信号
を印加すると、圧電材料7の、一方の極をなす電極層5
と他方の極をなす電極層6とが対向する領域だけが電界
の作用を受けて伸縮し、バネ板材24を圧力室側に押圧
したり、また外側に膨張させる。これにより、圧力室2
3のインクが加圧されてノズル開口22からインク滴と
して吐出し、また共通のインク室20のインクが圧力室
23に吸引、補給される。
【0024】ところで、一方の極をなす電極層5だけが
存在する領域の圧電材料7は電界の作用を受けることが
ないため、伸縮することがなく、したがって圧電変位素
子1の基台3との接合領域2に伸縮によるせん断力が作
用することがなく、接合領域2の接着剤に疲労やクラッ
クが生じるのを防止できる。
【0025】活性部と非活性部との比率を表1のように
違えた圧電変位素子を、その不活性部を接合領域として
基台に接着剤で固定した圧電変位ユニットを複数作成し
(実施例1乃至実施例4)、接着剤の変位やはく離の状
況を観察したところ、接着剤が変位を受けず、はく離が
生じないこと、及び圧電変位素子が単一の方向に指向性
をもって変位することが確認できた。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
自由端側には電極層による電界が圧電材料に作用する活
性部を、また接着層に対向する領域には電極層による電
界が圧電材料に作用しない不活性部を形成するように電
極層を形成したので、圧電変位素子の伸縮に関りなく圧
電変位素子の固定領域が基台との間で相対変位するのを
防止して、接着層の疲労やクラックを防止でき、信頼性
の高い圧電変位ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電変位ユニットの一実施例を示す図
である。
【図2】図(a)乃至(f)は、それぞれ同上圧電変位
ユニットの製造方法を示す図である。
【図3】同上圧電変位ユニットを使用したインクジェッ
ト記録ヘッドの一実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 圧電変位素子 2 接合領域 3 基台 3a 凸部 4 間隙 5、6 電極層 7 圧電材料 8、9 導電層

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の極をなす電極層と他方の極をなす
    電極層とを圧電材料内に交互に配置して軸方向に伸縮す
    る圧電変位素子を形成し、前記圧電変位素子を一端側が
    自由端となるように基台に接着層を介して固定してなる
    圧電変位ユニットにおいて、 前記自由端側には前記電極層による電界が前記圧電材料
    に作用する活性部を、また前記接着層に対向する領域に
    は前記電極層による電界が前記圧電材料に作用しない不
    活性部を形成するように前記電極層が形成されている圧
    電変位ユニット。
  2. 【請求項2】 前記一方の極をなす電極層が、前記圧電
    変位素子の伸縮方向の前記不活性部の端面に露出し、前
    記自由端側の端面近傍で、かつ前記端面から露出しない
    位置まで延出され、前記他方の極をなす電極層が、前記
    自由端に露出するように前記活性部に形成されている請
    求項1に記載の圧電変位ユニット。
  3. 【請求項3】 前記圧電変位素子の伸縮方向の端面に前
    記電極層を並列に接続する導電層が形成されている請求
    項2に記載の圧電変位ユニット。
  4. 【請求項4】 前記導電層を介して前記電極層に駆動信
    号が印加される請求項3に記載の圧電変位ユニット。
  5. 【請求項5】 前記電極層の非形成領域に前記圧電材料
    が補填されている請求項2に記載の圧電変位ユニット。
  6. 【請求項6】 前記基台が、前記接着層の領域に凸部を
    有する請求項1に記載の圧電変位ユニット。
  7. 【請求項7】 前記圧電変位素子の前記自由端側の、前
    記基台の先端が被駆動部材に当接する請求項1に記載の
    圧電変位ユニット。
  8. 【請求項8】 圧電体層の表面に一端部に前記圧電体層
    を露出させるように第1の電極層を形成する工程と、第
    1の電極層の非形成領域を補填し、かつ第1の電極層を
    被うように圧電体層を形成する工程と、前記他端部から
    露出させるように活性部となる領域に第2の電極層を形
    成する工程と、第2の電極層の非形成領域を補填し、か
    つ第2の電極層を被うように圧電材層を形成する工程と
    を形成すべき層数に対応して繰り返して積層物を形成す
    る工程と、 前記積層物を焼成したブロックを第1、第2の電極層が
    露出している面に導電層を形成する工程と、 第1の電極層だけが存在する領域を固定領域とするよう
    に基台に固定する工程とからなる圧電変位ユニットの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記ブロックだけを所定ピッチで切断す
    る工程を含む請求項8に記載の圧電変位ユニットの製造
    方法。
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