JP3099735B2 - 自動等化器 - Google Patents

自動等化器

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JP3099735B2
JP3099735B2 JP08122198A JP12219896A JP3099735B2 JP 3099735 B2 JP3099735 B2 JP 3099735B2 JP 08122198 A JP08122198 A JP 08122198A JP 12219896 A JP12219896 A JP 12219896A JP 3099735 B2 JP3099735 B2 JP 3099735B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多値直交振幅変調
方式を用いるディジタルマイクロ波通信の復調部に用い
て好適な自動等化器に関し、特に伝搬路におけるフェー
ジング(直接波と反射波の干渉)によって生ずる受信信
号の歪みを適応等化する自動等化器であって、等化後の
判定信号を帰還させて等化作用を行う判定帰還型等化器
を用いる自動等化器に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の自動等化器として、例え
ば特開昭62−179229号公報(図1、図2)、特
開昭56−79513号公報(特願昭54−15661
0号)、特開平3−110930号公報(図1、図
7)、刊行物(電子通信学会編 ディジタル信号処理の
応用 昭56.5.20発行、第163頁)の記載が参
照される。
【0003】自動等化器の従来技術として、特開昭62
−179229号公報に提案される伝搬歪補償方式
(「第1の従来技術」という)の原理的構成を図2及び
図3に示す。図3は、図2の等化部(可変共振型の等化
部)13の構成を示したものであり、16は等化制御
部、17、18は増幅器、19はPINダイオード等に
より構成構成される可変減衰器、20はバラクタダイオ
ード等からなる可変コンデンサ、21は、可変コンデン
サ20と共に共振回路を構成するインダクタンスであ
る。
【0004】図2及び図3を参照して、この自動等化器
の伝搬歪補償方式は、トランスバーサル自動等化器11
の各タップ係数を検出することにより受信信号中のフェ
ージング特性をフェージング判定部12にて判定し、そ
のフェージング特性に応じて等化部13中の可変減衰器
19、可変コンデンサ20を制御するものである。
【0005】可変共振型の等化部13では、ノンミニマ
ムフェーズ(非最小位相型)のフェージング、即ち2波
干渉フェージングで主波より反射波の振幅が大きいフェ
ージングが伝搬路で生じた場合、入力信号の遅延特性
が、可変共振型等化器の等化作用によって更に劣化する
場合がある。すなわち、干渉波の振幅が大きくなってフ
ェージング特性となると振幅特性を補償した時に遅延特
性が、直接波振幅が常に干渉波振幅よりも大の時と反転
し伝搬路の遅延特性に共振回路の遅延が更に加わり遅延
特性が一層劣化する。
【0006】この第1の従来技術は、この遅延特性の劣
化を防止するために、トランスバーサル自動等化器11
にてノンミニマムフェーズのフェージングが検出された
場合には、可変共振型等化器の等化作用を止めるように
している。
【0007】これに対して、等化作用によって入力信号
の遅延特性を劣化させない自動等化器の従来技術(「第
2の従来技術」という)として、特公昭63−3912
6号公報(特願昭54−156610号)に提案される
振幅等化器がある。この振幅等化器においては、振幅を
変化させた場合でも周波数に対する遅延特性が常に一定
となるために、伝搬路で、ミニマムフェーズ(最小位相
型)、即ち2波干渉フェージングで反射波より主波の振
幅が大きいフェージングが伝搬路で生じた場合、あるい
はノンミニマムフェーズのいずれのフェージングが発生
した場合にも、自動等化器における周波数対遅延特性が
一定と(全帯域で遅延平坦)されるため、それぞれ同様
の等化特性を得ることが出来る。
【0008】また、入力信号にフェージングが加わった
際に入力振幅を制限し、歪みが加わったときの入力信号
がA/D変換器のダイナミックレンジを超えることを防
ぐことを目的とする自動等化器の従来技術(「第3の従
来技術」という)として、特開平3−110930号公
報に提案される自動等化器がある。
【0009】この第3の従来技術の構成を図4に示す。
トランスバーサルフィルタ43のタップ係数C-1
0、C1において、主タップ前後のタップ係数が大きい
場合、即ち入力信号にミニマム、ノンミニマムフェーズ
のフェージングが加わった場合には、いずれの場合もタ
ップ係数の絶対値に応じて入力信号のレベルを同様に下
げ、かつ伸張器44の伸張率を上げる制御を行う。
【0010】すなわち、フェージングによる受信信号の
波形歪みにより、A/D変換器42のアナログ信号入力
が定められた許容レベル(ダイナミックレンジ)を超え
ないように、フェージング発生量に応じて入力信号のレ
ベル調整を行う。
【0011】上述の従来技術におけるトランスバーサル
フィルタ43の構成として、昨今、判定帰還型等化器を
用いる場合がある。判定帰還型等化器は、トランスバー
サルフィルタ43の中央タップより時間的に前のタップ
については等化器入力信号を直接用いる代わりにトラン
スバーサルフィルタ出力を判定して得たリファレンス信
号を用いるものであり(例えば刊行物(電子通信学会
編、「ディジタル信号処理の応用」、昭56年5月20
日発行、第163頁)の記載参照)、特に2波(直接
波、反射波)干渉フェージングでミニマムフェーズ(直
接波振幅>反射波振幅)のフェージング発生時の等化作
用が極めて大きい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術は下
記記載の問題点を有している。
【0013】第1の問題点は、トランスバーサルフィル
タとして判定帰還型等化器を用いた場合、伝搬路で発生
するフェージングの種類によって、入力信号のレベル調
整の効果が異なり、必ずしも伝搬路の特性に応じた最適
な制御が行われないことである。
【0014】その理由は以下の通りである。
【0015】上記第3の従来技術において、図4の圧縮
伸張率制御回路46を、図5に示すように、フィルタの
タップ係数に応じて連続的に入力レベルを変化させる構
成(上記特開平3−110930号公報参照)を考え
る。
【0016】図5を参照して、可変減衰器41はアナロ
グ乗算器41−1を有し、増幅回路の出力の端子101
に入力されたベースバンド信号に圧縮率制御信号COM
Pを乗じてA/D変換器42に出力し、可変伸長器44
はディジタル乗算器44−1を有し、トランスバーサル
フィルタ43の出力ディジタル信号に伸長率制御信号E
XPを乗じて出力する。
【0017】この圧縮率制御信号COMP、及び伸長率
制御信号EXPは、圧縮伸張率制御回路46より出力さ
れ、圧縮伸張率制御回路46は、前方タップ係数C-1
び後方タップ係数C1を入力し、係数変換回路46−1
においてタップ係数の変化に対応した圧縮率Xが連続的
に得られる。係数変換回路46−1の出力である圧縮率
判定信号Xは、ディジタル信号であるためD/A変換器
46−3によりアナログ信号の圧縮率制御信号COMP
に変換してアナログ乗算器41−1に入力され、一方、
可変伸長器44のディジタル乗算器44−1には圧縮率
判定信号X1の逆数変換回路46−2にて逆数EXP=
-1に変換されてディジタル伸長率制御信号EXPとし
て出力される。
【0018】また、図6に、伝搬路でフェージングが発
生した場合のタップ係数の絶対値を示す。
【0019】伝搬路にフェージングが発生していない場
合は、図6(A)に示すように、中心タップ134のタ
ップ係数C0のみがある値を持つ。
【0020】伝搬路にミニマムフェーズのフェージング
が加わった場合、図6(B)に示すように、トランスバ
ーサルフィルタのタップ係数の絶対値としては後方タッ
プ135のタップ係数の絶対値|C1|が前方タップ1
33に比べて大きく観測され(|C1|>|C-1|)、
1の係数の絶対値に基づいてレベル調整機構が働く。
【0021】また、伝搬路にノンミニマムフェーズのフ
ェージングが加わった場合、図6(C)に示すように、
トランスバーサルフィルタのタップ係数としては前方タ
ップ係数の絶対値が比較的大きく観測され(|C1|<
|C-1|)、C-1の係数の絶対値に基づいてレベル調整
機構が働く。
【0022】しかし、あるフェージング量でミニマムフ
ェーズ時のC1の絶対値と、同じフェージング量でノン
ミニマムフェーズ時のC-1の絶対値は、線形等化器の場
合ほぼ等しい(図6(B)、図6(C)参照)。
【0023】また、判定帰還型等化器を用いた場合は、
帰還ループが形成されていることにより、|C-1|より
も|C1|の絶対値の方が小さく((図6(C)、図6
(D)参照)、判定帰還型等化器にてこれらのタップ係
数|C-1|、|C1|により入力レベルを制御する場
合、前方タップのタップ係数C-1の絶対値で制御する時
(ノンミニマムフェーズのフェージング発生時)より
も、後方タップのタップ係数C1の絶対値で制御する時
(ミニマムフェーズのフェージング発生時)の方が同じ
フェージング量でのレベル調整量が少なくなる。
【0024】一方、判定帰還型等化器では、ミニマムフ
ェーズのフェージング発生時の等化作用が極めて大きい
が、十分な等化作用を行うためには、A/D変換器42
に入力される信号レベルを小さくして、フェージングに
よる波形歪相加時に、入力信号がA/D変換器42のダ
イナミックレンジを超えないようにする必要がある。
【0025】このため、判定帰還型等化器を用いた場
合、ノンミニマムフェーズのフェージングが発生した時
にはタップ係数C-1の絶対値の変化量で適切に入力信号
のレベル調整が行われたとしても、ミニマムフェーズの
フェージングが発生した時には、タップ係数C1の絶対
値の変化量が少ないので、従来の自動等化器では、入力
信号の信号レベルを大きく下げてA/D変換器42のダ
イナミックレンジを拡大する動作ができないという問題
が生じる。
【0026】従って、本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたものであって、その目的は、トランスバーサルフィ
ルタとして判定帰還型等化器を用いた場合に、フェージ
ングの性質によって入力信号のレベル調整制御ないしは
A/D変換器のダイナミックレンジ拡大が最適に行われ
ないという問題を解消し、伝送路で発生するフェージン
グの性質によらず、等化器の有する等化能力を最大限に
発揮して伝送信号の信号品質を向上するようにした自動
等化器を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、多値直交振幅変調方式において復調側で
用いられる自動等化器において、復調ベースバンド信号
入力し増幅して出力する増幅度可変型の増幅回路と、
前記増幅回路の出力であるアナログ信号を入力しディジ
タル信号に変換して出力するとともにアナログ入力のダ
イナミックレンジが可変されるアナログ−ディジタル変
換回路と、前記アナログ−ディジタル変換回路からのデ
ィジタル信号を入力して等化し出力信号を伸張するため
の乗算手段を備えた判定帰還型等化回路と、前記判定帰
還型等化回路のタップ係数を生成するタップ係数制御回
路と、前記判定帰還型等化回路のタップ係数を入力し、
前記増幅回路の増幅度、前記アナログ−ディジタル変換
回路のダイナミックレンジ、及び判定帰還型等化回路の
出力伸張率を制御する圧縮伸張率制御回路と、を含むこ
とを特徴とする自動等化器を提供する。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施の形態及び実
施例を以下に説明する。図1を参照して、本発明の好適
な実施の形態は、多値直交振幅変調方式において復調側
で用いられる自動等化器において、復調ベースバンド信
号を増幅する増幅回路であって増幅度(利得)が可変型
の増幅回路1と、この利得可変型増幅器1のアナログ信
号出力を入力とし入力ダイナミックレンジが可変される
A/D変換回路2と、出力信号を伸張するための乗算機
能を持つ判定帰還型等化回路3と、判定帰還型等化回路
3のタップ係数C-1、C0、C1を生成するタップ係数制
御回路4と、判定帰還型等化回路3のタップ係数C-1
1を入力し、増幅回路1の増幅率、A/D変換回路2
のダイナミックレンジ、及び判定帰還型等化回路3の出
力伸張率をそれぞれ制御する信号G−1、D−1、E−
1を出力する縮伸張率制御回路5を有する。
【0029】また、圧縮伸張率制御回路5では、中心タ
ップより時間的に前のタップのタップ係数値C-1と中心
タップより時間的に後のタップのタップ係数値C1を算
出、比較することにより、伝搬路で発生しているフェー
ジングの性質を判定し、ミニマムフェーズのフェージン
グ時とノンミニマムフェーズのフェージング時に応じ
て、それぞれ増幅回路1の増幅率、A/D変換回路2の
入力ダイナミックレンジ、及び判定帰還型等化回路3の
出力伸張率を変化させる。
【0030】伝送路にノンミニマムフェーズのフェージ
ングが加わった場合、前タップ係数演算結果に基づき、
ノンミニマムフェーズのフェージングに最適となるよう
に、増幅回路1の増幅度制御信号G−1、A/D変換回
路2のダイナミックレンジ制御信号D−1、判定帰還型
等化回路3の伸張率制御信号E−1が圧縮伸張率制御回
路5から出力され、また、伝搬路にミニマムフェーズの
フェージングが加わった場合、後タップ係数演算結果に
基づき、増幅回路1の増幅度制御信号G−1、アナログ
−ディジタル変換回路2のダイナミックレンジ制御信号
D−1、判定帰還型等化回路3の伸張率制御信号E−1
がノンミニマムフェーズのフェージング時よりもダイナ
ミックレンジをさらに拡大する方向で出力される。
【0031】本発明の実施の形態においては、トランス
バーサルフィルタとして、判定帰還型等化器を用いた場
合に、フェージングの性質に応じて入力信号のレベル調
整制御、A/D変換器2の入力ダイナミックレンジ制御
が最適に行われ、ミニマムフェーズのフェージングに対
して大きな等化能力を持つ判定帰還型等化器の特徴を最
大に引き出すことができる。
【0032】また、A/D変換器2の入力ダイナミック
レンジ変更の操作に関して、入力信号のレベル調整制御
とA/D変換器2のダイナミックレンジ制御を同時に行
うことにより、例えば入力信号の増幅率を大きくしたと
きに相加される熱雑音の発生を、等価的にA/D変換器
2のダイナミックレンジを下げることによって減少する
ことができる等、より効果的にダイナミックレンジの変
更を行うことができる。
【0033】
【実施例】上記した、本発明の実施の形態をより詳細に
説明すべく、本発明の実施例を説明する。図1は、本発
明の自動等化器の一実施例の構成をブロック図にて示し
たものであり、図5に示した前記第3の従来技術の構成
に比べると、トランスバーサルフィルタ3を判定帰還型
等化器とし、圧縮伸張率制御回路5の構成を改良したも
のである。
【0034】増幅回路1は、多値直交振幅変調方式の復
調部(不図示)の後段等に配置され、復調後のベースバ
ンド信号を増幅してA/D変換回路2の所要の入力レベ
ルとする。
【0035】また、A/D変換回路2は復調ベースバン
ド信号を2値のディジタル信号に変換する。A/D変換
回路2には入力アナログ電圧のダイナミックレンジ(許
容アナログ入力電圧の最大値と最小値の幅)を、外部電
圧により設定できる機能を有する。なお、入力ダイナミ
ックレンジの切替えは制御信号により基準電圧の電圧値
の切替え(レンジ切替)等で行うようにしてもよい。
【0036】トランスバーサルフィルタ3は3タップで
構成される判定帰還型等化器で、後方タップは等化器出
力信号を帰還する構成となっている。図中、31、32
は遅延器、33、34、35は乗算器、36は加算器で
ある。
【0037】また、等化器出力にはA/D変換器2の入
力前段で入力信号をA/D変換器のダイナミックレンジ
に対して制限したものを復元するための伸張器37を備
えている。
【0038】タップ係数制御回路4は等化後の誤差成分
を表す信号と等化前の信号との相関演算を行い、トラン
スバーサルフィルタ3を制御するためのタップ係数
-1、C0、C1を出力する。
【0039】圧縮伸張率制御回路5では、前タップのタ
ップ係数C-1、後タップのタップ係数C1を入力し、増
幅回路1の増幅度、A/D変換回路2のダイナミックレ
ンジ、伸張器37の伸張度を制御する制御信号を出力す
る。
【0040】以下、圧縮伸張率制御回路5の構成を詳細
に説明する。
【0041】入力された前タップのタップ係数C-1、後
タップのタップ係数C1は前タップ演算器51、後タッ
プ係数演算器52にそれぞれ入力される。前タップ演算
器51、後タップ係数演算器52は、3タップの本実施
形態ではそれぞれ入力タップ係数の絶対値をそのまま出
力する機能を有するが、3タップ以上の場合は前タッ
プ、後タップそれぞれで最も大きい絶対値をとるタップ
係数を選択し出力する機能を具備している。
【0042】前タップ係数演算器51、後タップ係数演
算器52の各出力151、152は比較演算器53、5
4、56に入力される。
【0043】比較演算器53は、前タップ係数演算器5
1の出力151と、ノンミニマムフェージング発生時の
制御信号のしきい値153を入力し、入力信号の差に基
づいて圧縮伸張率制御信号155を出力する。
【0044】また、比較演算器54は、後タップ係数演
算器52の出力152と、ミニマムフェージング発生時
の制御信号のしきい値154を入力し、入力信号の差に
基づいて圧縮伸張率制御信号156を出力する。
【0045】比較演算器56は、前タップのタップ係数
の最大値である前タップ係数演算器51の出力151
と、後タップのタップ係数の最大値である後タップ係数
演算器52の出力152との比較を行い、伝搬路で発生
しているフェージングの種類がいずれの種類かを識別
し、この識別結果に従って選択器55の入力を切り替え
る。
【0046】以上のタップ係数演算器、51、52と比
較演算器53、54、56、また選択器55はディジタ
ル信号処理における比較回路(引算回路)、選択回路を
用いることにより簡単に構成できる。
【0047】次に本発明に実施例の動作を説明する。
【0048】まず伝搬路にノンミニマムフェーズのフェ
ージングが加わった場合を説明する。
【0049】ノンミニマムフェーズのフェージングが入
力されたときはトランスバーサルフィルタ3の両側のタ
ップ係数C-1、C1は前方タップのタップ係数絶対値|
-1|が後方のタップのタップ係数絶対値|C1|と比
べて大きく観測される。前タップ係数演算器51、後タ
ップ係数演算器52は各タップ係数の絶対値151、1
52を出力する。
【0050】比較演算器53、54はタップ係数C-1
1の絶対値と、それぞれノンミニマム、ミニマムフェ
ージングに対応して定めた基準値との比較結果に基づい
て圧縮伸張率制御信号を出力する。本実施例における基
準値は、(基準値153の値)>(基準値154の
値)、のように設定される。この理由は、第1に、ある
同じフェージング量でのミニマムフェーズ、ノンミニマ
ムフェーズのフェージングが発生した場合、フェージン
グ量を表すタップ係数の絶対値|C1|<|C-1|であ
ること(図6(C)、図6(D)参照)と、第2に、ミ
ニマムフェーズ時の圧縮伸張率をノンミニマムフェーズ
時の圧縮伸張率よりも高く設定しないとA/D変換器2
入力時の受信信号歪みによるダイナミックレンジ超過に
よって判定帰還等化器の等化能力を最大限に発揮できな
いことによる。
【0051】比較演算器56では、タップ係数の絶対値
が、|C1|<|C-1|であることにより、選択器55
は比較演算器53の圧縮伸張率制御信号を選択する。
【0052】以上の動作によりノンミニマムフェーズの
フェージングに対して最適な増幅回路1、A/D変換回
路2、伸張器37の圧縮伸張率が選択される。
【0053】また、伝送路にミニマムフェーズのフェー
ジングが加わった場合を説明する。
【0054】ミニマムフェーズのフェージングが入力さ
れたときトランスバーサルフィルタ3の両端のタップ係
数C-1、C1は、後方タップのタップ係数絶対値|C1
が前方タップのタップ係数絶対値|C-1|と比べて大き
く観測される。その結果、比較演算器56によって選択
器55では比較演算器54の圧縮伸張率制御信号が選択
される。
【0055】比較演算器54の圧縮伸張率制御信号は基
準値154に基づいて後タップの絶対値|C1|に応じ
て決定されるので、ミニマムフェーズのフェージングに
対して最適な増幅回路1、A/D変換回路2、伸張器3
7の圧縮伸張率が選択される。
【0056】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例の構成にのみ限定されるものではない。
例えばトランスバーサルフィルタの次数(タップ数)は
3段にのみ限定されず他の構成も含むことは勿論であ
る。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トランスバーサルフィルタとして判定帰還型等化器を用
いた場合に、伝搬路で発生するフェージングの性質に応
じて入力信号のレベル調整制御、A/D変換器のダイナ
ミックレンジ制御、等化器出力の伸張率が最適に制御さ
れ、ミニマムフェーズのフェージングに対して大きな等
化能力を持つ判定帰還型等化器の特徴を最大に引き出す
ことを可能とし、伝送信号の信号品質を向上するという
効果を有する。
【0058】その理由は、本発明においては、伝搬路の
フェージングの性質を圧縮伸張率制御回路で検出し、そ
の性質に応じて異なる基準値を用いて増幅回路、A/D
変換回路、伸張器の圧縮伸張率を設定するようにしたこ
とにより、ミニマムフェーズ、ノンミニマムフェーズの
フェージング特性に応じて異なった制御信号を出力する
ことが可能であるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】第1の従来技術(特開昭62−179229号
公報)の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の従来技術の可変共振型等化器の回路構成
を示す図である。
【図4】第3の従来技術(特開平3−110930号公
報)の構成を示す図である。
【図5】第3の従来技術の圧縮伸張回路の構成を示す図
である。
【図6】フェージングのない場合、あるいはフェージン
グ発生時のタップ係数絶対値の例を示す図である。
【符号の説明】
1 増幅回路 2 アナログ・ディジタル変換回路 3 トランスバーサルフィルタ 4 タップ係数制御回路 5 圧縮伸張率制御回路 11 トランスバーサルフィルタ 12 フェージング判定部 13 等化部 14 復調部 15 可変共振回路 16 等化制御部 17、18 増幅器 19 可変減衰器 20 可変コンデンサ 21 インダクタンス 31、32 遅延器 33、34、35 乗算器 36 加算器 37 伸張器(乗算器) 41 可変減衰器 41−1 アナログ乗算器 42 A/D変換器 43 トランスバーサルフィルタ 44 可変伸長器 44−1 ディジタル乗算器 45 タップ係数制御回路 46 圧縮伸長率制御回路 46−1 係数変換回路 46−2 逆数回路 46−3 D/A変換器 51 前タップ係数演算器 52 後タップ係数演算器 53、54、56 比較演算器 55 選択器 101 入力信号(復調後のアナログベースバンド信
号) 102 出力信号 151 前タップ係数演算結果出力 152 後タップ係数演算結果出力 153 ノンミニマムフェージング用制御信号しきい値 154 ミニマムフェージング用制御信号しきい値 155 ノンミニマムフェージング用圧縮伸張率制御信
号 156 ミニマムフェージング用圧縮伸張率制御信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 17/00 - 17/08 H04B 1/76 - 3/44 H04B 3/50 - 3/60 H04B 7/005 - 7/015 H04L 27/00 - 27/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多値直交振幅変調方式において復調側で用
    いられる自動等化器において、 復調ベースバンド信号を入力し増幅して出力する増幅度
    可変型の増幅回路と、前記増幅回路の出力であるアナログ信号を入力しディジ
    タル信号に変換して出力するとともに アナログ入力のダ
    イナミックレンジが可変されるアナログ−ディジタル変
    換回路と、前記アナログ−ディジタル変換回路からのディジタル信
    号を入力して等化し 出力信号を伸張するための乗算手段
    を備えた判定帰還型等化回路と、 前記判定帰還型等化回路のタップ係数を生成するタップ
    係数制御回路と、 前記判定帰還型等化回路のタップ係数を入力し、前記増
    幅回路の増幅度、前記アナログ−ディジタル変換回路の
    ダイナミックレンジ、及び判定帰還型等化回路の出力伸
    張率を制御する圧縮伸張率制御回路と、 を含むことを特徴とする自動等化器。
  2. 【請求項2】前記圧縮伸張率制御回路が、中心タップよ
    りも時間的に前のタップのタップ係数値と、該中心タッ
    プよりも時間的に後のタップのタップ係数値と、を比較
    及び演算する手段を備え、伝搬路で発生しているフェー
    ジングの性質を判定し、ミニマムフェーズのフェージン
    グ時と、ノンミニマムフェーズのフェージング時と、に
    対してそれぞれ前記増幅回路の増幅度、前記アナログ−
    ディジタル変換回路のダイナミックレンジ、及び前記判
    定帰還型等化回路の出力伸張率を可変させることを特徴
    とする請求項1記載の自動等化器。
  3. 【請求項3】前記圧縮伸張率制御回路が、中心タップよ
    りも時間的に前のタップのタップ係数値と、該中心タッ
    プよりも時間的に後のタップのタップ係数値と、を比較
    及び演算する手段を備え、伝搬路で発生しているフェー
    ジングの量に応じてミニマムフェーズのフェージング時
    とノンミニマムフェーズのフェージング時でそれぞれ前
    記増幅回路の増幅度、前記アナログ−ディジタル変換回
    路のダイナミックレンジ、及び前記判定帰還型等化回路
    の出力伸張率を可変させることを特徴とする請求項1記
    載の自動等化器。
  4. 【請求項4】増幅度が可変型の増幅回路と、 入力ダイナミックレンジが可変型のアナログ−ディジタ
    ル変換回路と、 トランスバーサルフィルタと出力信号を伸張するための
    乗算手段とを備えた判定帰還型等化回路と、 前記トランスバーサルフィルタのタップ係数を制御する
    タップ係数制御回路と、 前記タップ係数制御回路から前記トランスバーサルフィ
    ルタに供給されるタップ係数を入力しこれらのタップ係
    数の比較演算により、前記増幅回路の増幅度を可変に制
    御する信号、前記アナログ−ディジタル変換回路の入力
    ダイナミックレンジを可変に制御する信号、及び判定帰
    還型等化回路の出力伸張率を制御する信号を出力する圧
    縮伸張率制御回路と、 を備えたことを特徴とする自動等化器。
  5. 【請求項5】前記圧縮伸張率制御回路が、フェージング
    の性質がミニマム、ノンミニマムフェーズのいずれかで
    あるかを前記タップ係数の比較演算より判定し、該判定
    結果とフェージング量を表すタップ係数の絶対値に基づ
    き前記増幅回路の増幅度、前記アナログ−ディジタル変
    換回路の入力ダイナミックレンジ、前記判定帰還型等化
    回路の出力伸張率を変化させ、ミニマムフェージング時
    はノンミニマムフェージング時よりも前記アナログ−デ
    ィジタル変換回路の入力ダイナミックレンジを大とする
    ように制御することを特徴とする請求項4記載の自動等
    化器。
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