JP2007015210A - 食品包装用ストレッチシュリンクフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 包装適正や包装後の張りが良好であり、ガスバリア性、臭いバリア性を付与できるストレッチシュリンクフィルムを提供する。
【解決手段】 少なくとも表層/中心層/裏層の3層を有する積層構成からなり、中心層はポリアミド系樹脂を主成分とし、表層及び裏層はポリオレフィン系樹脂から選ばれた単独または混合樹脂を主成分とし、さらにフィルムの縦方向の50%引張り伸び応力が20MPa以上、かつ80MPa以下の範囲にあり、フィルムの横方向の50%引張り伸び応力が10MPaより大きく、50MPa以下の範囲にある。
【選択図】 なし

Description

本発明は、主に、生鮮食品や加工食品のプリパッケージ、オーバーラップシュリンクフィルム用途に好適な特性を有する食品包装用ストレッチシュリンクフィルムに関する。
上記用途における熱収縮性を有するシュリンクフィルムに使用する原料樹脂の例としてはポリ塩化ビニル(PVC)やポリオレフィン(PO)が最もよく知られている。これは、PVCやPO系材料からなるシュリンクフィルムが、機械強度、剛性、光学特性、収縮特性等の実用特性、およびコスト面も含めて、ユーザーの要求を比較的広く満足するからである。
しかしながらこの中で、PVC製フィルムは廃棄物処理の問題等があることから、PVC以外の材料からなるシュリンクフィルムが要望されていた。したがって上記用途において、現状ではほとんどPO系材料からなるシュリンクフィルムが市場を占有している。
また、本用途における、シュリンクフィルムはその用途により大きく2つに大別される。1つは、コンビニエンスストア等の弁当や惣菜等の蓋付き容器のオーバーラップシュリンク包装に使用される高収縮タイプのシュリンクフィルムであり、もう1つは、主に通常の生鮮品や加工食品等をストレッチ包装と同一の発泡ポリスチレンやポリプロピレン系材料からなる蓋なしトレーを容器として用いてシュリンクフィルムでオーバーラップして包装する方法である。
前者においては、包装方法は主に横ピロー式と呼ばれる溶断シール方式の包装機が用いられる。本包装方式においてはフィルムの搬送途中において、主に針の付属したロールを通過させ、フィルムに一定のピッチで穴を形成し、容器を包み込むようにフィルムをトンネル状に形成し容器の底部部でフィルムを長手方向にローラーで圧着して熱シールした後に容器の前後を溶断シールし、その後シュリンクトンネルを通過せしめ、先に形成したフィルムの針穴から容器とフィルムの間に介在した膨張エアを外部に逃がしながら収縮包装する方式である。本用途においてはさまざまな形状や大きさの容器に対応してタイトな包装仕上がりを得るために、高い収縮率(一般に120℃で縦、横両方向共に50%以上)や針穴で引き裂けないフィルムの物性等が求められる。
本要求品質を満足させるためフィルムの製造においては、材料構成の工夫やフィルム製造工程において電子線による架橋等が行われているが、一般にフィルムコストが高いものとなっている。
一方、後者においては、容器の包装形態は全く通常のストレッチ包装と同一であり、トレーをフィルムでオーバーラップし、フィルムをトレーの底に折り込む方式である。本方式では通常、ストレッチ用の包装機と同一の横ピロー式の折込タイプや突き上げ式と呼ばれる折込みタイプの包装機が用いられる。
しかしながら、突き上げ式包装機はその包装機構がもともとストレッチフィルムを用いることを前提に設計されており、シュリンクフィルムを使用した場合、フィルムが伸びにくく、また引き裂き強度が弱いため、包装後のフィルムのタルミが大きく、また包装時にフィルムの引き裂けによるちぎれカスの発生の問題等により、突き上げ式包装機とシュリンクフィルムの組み合わせで使用される例は少なく、ほとんどがピロー包装機で使用されている。シュリンクフィルムを用いる理由およびストレッチフィルムと比較した場合の最も大きな特徴は、熱収縮性を有するため、シュリンクトンネルを通過させることにより包装後のシワを取り除くことが出来るとともに、収縮後もフィルムが伸びにくいためタイトで張りの良い包装仕上がりが得られることにある。
また、生鮮品の包装はパックセンター等で包装し各店舗に配送するものと、インストアで包装し直接店舗内に陳列するものに大別されているが、最近では、人件費や包装作業の効率からみた総合コスト面で、インストアの包装比率が減少しパックセンター等での包装比率が高まりつつある。ここで、パックセンターにおける包装においてはパックした商品を2〜4パック程度積み重ねてコンテナに詰められて保冷車で各店舗に配送されるため、通常のストレッチ包装では輸送途中の振動や商品同士の摩擦等により、配送後にフィルムの破れや積み重ねによるフィルムのたるみが発生することがあり、配送後の店舗において商品のディスプレー効果を低下させてしまったり、場合によってはリパックが必要となり付帯作業が増加するという問題がある。
この問題を解決するために、ストレッチフィルムに比べフィルムの強度やパックした商品のタイトな張りが得られる前述の熱収縮性を有するシュリンクフィルムの使用が増加する傾向にある。
本方式は、包装機が通常のストレッチ包装機と同一であり、包装後の工程にシュリンクトンネルを付与するのみであり、またトレー形状も弁当容器の様に多岐にわたらないことから、高い収縮率は要求されず、小さな収縮率で十分良好な包装しあがりが得られる。むしろ、内容物が生鮮食品であるため、比較的低い温度での収縮率(低温収縮性)が求められる。このような用途のシュリンクフィルムは、包装形態や使用する包装機がストレッチフィルム用と同一であり、ある程度ストレッチ性を保持していることからストレッチシュリンクフィルムと呼ばれる。
ストレッチシュリンクフィルムとしては、下記の特許文献1乃至特許文献4等に種々構成のフィルムが示されている。
特開平8−230122号公報 特開平10−272747号公報 特開平11−99600号公報 特開平12−272069号公報
しかしながら、特許文献1乃至特許文献4に開示されたストレッチシュリンクフィルムは、いずれもポリオレフィン系樹脂のみを主体にした単層または積層構成からなるものであり、酸素透過率が 5.0×10−11(mol/m・sec・Pa)以上のものであった。
従って、生鮮品の中でも比較的呼吸、蒸散作用の活発な青果物についてはその呼吸作用により、パック品の内面が結露して水滴が付着し、外観上のディスプレー効果を損なうばかりでなく、付着した水滴が内容物である商品の鮮度を劣化させてしまうという問題があった。
また、惣菜や加工食品等の臭いが比較的強い食品を包装した場合、食品の臭いがフィルムを通して、外部に透過し、冷蔵庫での保管では、他の食品に臭気が移行するなどの問題があった。
そこで、本発明の目的は、包装適正や包装後の張りの良好なフィルムをえることが出来ると共に、ガスバリア性、臭いバリア性を付与し、上記の諸問題を解決できるストレッチシュリンクフィルムを提供することにある。
(1)本発明の食品包装用ストレッチシュリンクフィルムは、少なくとも表層/中心層/裏層の3層を有する積層構成からなり、中心層はポリアミド系樹脂を主成分とし、表層及び裏層はポリオレフィン系樹脂から選ばれた単独または混合樹脂を主成分とし、さらにフィルムの縦方向の50%引張り伸び応力が20MPa以上、かつ80MPa以下の範囲にあり、フィルムの横方向の50%引張り伸び応力が10MPaより大きく、50MPa以下の範囲にあることを特徴とする。
(2)また、本発明の食品包装用ストレッチシュリンクフィルムは、オイルバス中で100℃、10秒間により測定したフィルムの縦、横両方向の熱収縮率が、共に20〜70%であることが好ましい。
(3)さらに、フィルム総厚みが5〜20μmであり、前記中心層の厚み比がフィルム総厚みの5〜40%であることが好ましい。
(4)また、フィルムの酸素透過率が3.0×10−11(mol/m・sec・Pa)以下であることが好ましい。
(5)さらに、本発明の食品包装用ストレッチシュリンクフィルムは、ピロー式包装に用いられることができる。
本発明の効果としては、内容物が青果物である場合に、商品の呼吸作用を抑制し、防曇性を維持し鮮度保持効果を長持ちさせる目的を達成するための効果が大きい。更に、内容物が惣菜や加工食品等の臭いが比較的強い食品を包装した場合、食品の臭いがフィルムを通して、外部に透過し、冷蔵庫での保管では、他の食品に臭気が移行することを防止するのに有効である。
次に具体的に発明の実施形態について述べる。
本発明におけるフィルムの縦方向とは、フィルムの製膜時等のフィルム引取り方向(MD)を意味し、フィルムの横方向とは、縦方向に対して直交する方向(TD)を意味する。
また、本発明において「主成分」と表現した場合には、特に記載しない限り、当該主成分の機能を妨げない範囲で他の成分を含有することを許容する意を包含し、特に当該主成分の含有割合を特定するものではないが、好ましくは組成物中の50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、特に好ましくは90質量%以上(100%含む)を占めるものである。
(伸び特性)
前述の伸び特性に関しては、フィルムの縦方向の50%引張り伸び応力は20MPa以上、かつ80MPa以下の範囲が好適である。さらに好ましくは40MPa以上であり、また60MPa以下が好ましい。20MPa以上であれば、パックした商品に十分なタイト感や張りの強さを与えることが出来る。また80MPa以下であれば、包装時にトレーの割れや変形を発生させることがない。
また、フィルムの横方向に関しては、50%引張り伸び応力が10MPaより大きく、50MPa以下の範囲が好適である。さらに好ましくは15MPa以上であり、また30MPa以下が好ましい。縦方向と同様の理由で10MPaより大きければ、パックした商品に十分なタイト感や張りの強さを与えることが出来る。また50MPa以下であれば、フィルムの伸びが不十分となって包装時にシワやタルミが残存したり、トレーの割れや変形を発生させたりすることがない。
(熱収縮率)
熱収縮率として、オイルバスで測定した100℃、10秒間のフィルムの縦、横両方向の熱収縮率は20〜70%が好適である。下限はさらに30%以上であることが好ましく、上限はさらに60%以下であることが好ましい。
縦方向の収縮率を20%以上とすることにより、シュリンクトンネルを通過させることで包装後に生じたシワを良好に取ることができ、また収縮応力にもよるが、収縮率を70%以下とすれば、トレーを変形させたり、トレーの底部に折り込まれたフィルムが熱シールする際にカールしてしまったりする不具合を生じない。また、ピロー式包装に用いられるストレッチシュリンクフィルムは前述のように大きな収縮率は求められない。
(積層構成)
本発明においては、少なくとも表層/中心層/裏層の3層を有する積層構成からなり、中心層はポリアミド系樹脂を主成分とし、表層及び裏層はポリオレフィン系樹脂から選ばれた単独または混合樹脂を主成分としてなる。
少なくとも表層/中心層/裏層の3層を有していれば、これらの層間に他の層を有していても良く、例えば、表層/接着樹脂層/中心層/接着樹脂層/裏層からなる3種5層構成などが好適である。
(表層及び裏層)
表層及び裏層(以下「表裏層」という)を構成する材料は、ポリオレフィン系樹脂から選ばれた単独または混合樹脂を主成分とする。
本用途におけるシュリンクフィルムは適度な伸びが要求されるため、ある程度結晶性の低いものが好ましい。また、表裏層に用いる材料としては、中心層に用いる材料の融点より少なくとも10℃以上、好ましくは20℃以上融点の低い材料が好ましく、例としては、低密度ポリエチレン(高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等)あるいは、エチレンとαオレフィンの共重合体またはその他のコモノマーとの共重合体を好適に用いることが出来る。
表裏層材料の融点が、中心層の融点より低いことで包装後、パックされた商品の底シール部が熱板により熱シールされる場合、表裏層の樹脂が融着し、なおかつ中心層は融点に達しないため融解して穴の開かない熱シールに適正な温度範囲を拡大することが出来るのである。
上記α−オレフィンとしてはプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、オクテン−1等が例示でき、その他のコモノマーとしては不飽和エステル等の酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸プロピル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル等が挙げられる。また、軟質のポリプロピレン系材料を単体およびブレンドにより任意に組み合わせることも出来る。すなわち、低結晶性のポリプロピレン材料として結晶性ポリプロピレンに非晶性ポリプロピレンや低結晶性材料をブレンドしたもの、あるいはいわゆるリアクターTPOと呼ばれる、重合段階で結晶性部分と非晶性部分が混在するよう共重合したものであっても良い。またメタロセン触媒により重合された、低結晶性のポリプロピレンの単体、またはブレンドされた組成物であっても良い。
(中心層)
また、中心層に用いるポリアミド系樹脂としては、特に制限はなく6ナイロン樹脂、6−66共重合ナイロン樹脂脂や6−12共重合ナイロン樹脂、またはこれらに非晶性ナイロン樹脂の単体またはブレンド物を使用する事が出来る。尚、使用するポリアミド系樹脂は表裏層に使用するポリオレフィン系樹脂との組み合わせにもよるが、適度な柔軟性、や収縮率を得るためには、上記のごとく、比較的結晶性の低い共重合ナイロン樹脂や非晶性ナイロン樹脂との混合樹脂とすることが好ましい。またポリアミド系樹脂は比較的良好な酸素バリア性を有しており、青果物の呼吸作用を抑制するのに好適に作用する。また、臭いに対しても比較的良好なバリア性を有しており、前述の問題を解決できるのである。
(厚み)
フィルム総厚みは5〜20μmが好適であり、更に好ましくは7〜15μmである。
フィルム総厚みが5μm以上であれば、包装時または包装後に外力による破れ等が生じることがなく、また、20μm以下であればフィルムの伸び加重が高くなりすぎることがないので、包装時のトレーの変形や割れを生じることがなく、また折り畳みに対する反発によって底シールが剥がれたりすることがない。また収縮力も低くできるため、包装後のトレー変形等の問題が発生することがない。
また、ポリアミド系樹脂層の厚み比は、フィルム総厚みの5〜40%が好適である。更に好ましくは15%以上であり、また35%以下が好ましい。厚み比が5%以上あれば、酸素バリア、臭いバリア性を十分にすることができ、また、40%以下であれば、フィルムの弾性率が高すぎて包装適正上必要なストレッチ性が失われたり、底シールが剥がれやすいと言う問題が発生することがない。
また、表裏層材料および中心層材料の選択によっては、溶融、共押し出しでは十分な接着性が出ない場合があり、その場合には一般に用いられる接着樹脂(ポリオレフィン系の酸変性グラフト共重合樹脂等)を用いて層間接着させることが好ましい。更に、包装機で使用した場合に必要な滑り性やパックした商品のフィルム内面に水滴の付着による曇りを防止するために公知の防曇剤や、オイル類等を添加することが出来る。
(フィルムの製法)
さらに、フィルムの製法としては、前述の伸び特性および収縮特性を満足すれば特に制限されるものではないが、少なくとも縦方向に延伸することが好ましく、テンター法やチューブラ法による2軸延伸、またはインフレーション法による無延伸での製膜後、さらに縦延伸する方法等が挙げられる。
(フィルムの酸素透過率)
本発明の食品包装用ストレッチシュリンクフィルムの酸素透過率は3.0×10−11(mol/m・sec・Pa)以下であることが好ましい。さらに好ましくは2.0×10−11(mol/m・sec・Pa)以下である。3.0×10−11(mol/m・sec・Pa)以下であれば、特に青果物に対しては、呼吸作用を抑制する事が出来、蒸散によるフィルム内面への水滴の付着の低減や、葉野菜においては褐色に変色する事を抑制できる。更に、惣菜等の加工食品においては、常温でも1日以上、冷蔵では4日以上内容物の臭気を外部に透過せずに移り香を防止した状態を維持出来るのである。
(包装方式)
本発明の食品包装用ストレッチシュリンクフィルムは、特にピロー式包装に好ましく用いることができる。その理由は、本発明のフィルムはその伸び特性範囲から、ストレッチ性は少なく伸びにくいフィルムであり、主にストレッチフィルムを対象フィルムとした突き上げ式包装機より、包装時比較的伸びを必要としないピロー包装機に適しているからである。
以下、実施例及について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
中心層として、ポリアミド樹脂(三菱エンプラ製、6.66共重合ナイロン(ノバミッド2430A1、66NY20wt%、融点198℃)、表裏層として、エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー製、NUC−3758、融点91℃、酢酸ビニル15重量%、MFR=2.3g/10min)97重量%と防曇剤として、ジグリセリンオレイン酸エステル(理研ビタミン製、O−71DE)3重量%を混合した樹脂組成物を配し、また中心層と表裏層の間に接着樹脂層(三井化学製、アドマーNF556、MFR=6.6g/10min、融点120℃)を配し、共押出し法により丸ダイによる下向き水冷方式にて、厚み比が表層/接着樹脂層/中心層/接着樹脂層/裏層=36/12/24/12/36μm、総厚み120μmなる3種5層の原チューブを採取した。続いて本原チューブを低速ニップロールで引き取り後、赤外ヒーターにより再加熱し内部にエアを注入しバブル径を拡大後エアリングにてバブルにエアを当てて冷却固化しながら、高速ニップロールで引取りチューブラ2軸延伸フィルムを採取した。延伸倍率は、縦方向はニップロールの速度比により、また横方向はバブルの径の比により調整し、縦方向/横方向の延伸倍率をそれぞれ3.3/3.3倍とした。この時点でのフィルム総厚みは11.0μmであった。
続いて得られたフィルムを60℃に設定したアニリングロールを通過させ、縦方向、横方向を弛緩処理し、最終の延伸倍率を3.1/3.1倍とし、表層/接着樹脂層/中心層/接着樹脂層/裏層=3.75/1.25/2.5/1.25/3.75μm、フィルム総厚み12.5μmの積層フィルムを得た。
(実施例2)
原チューブの厚み比が表層/接着樹脂層/中心層/接着樹脂層/裏層=30/12/36/12/30μm、総厚み120μmとした以外は、実施例1と同様にして最終的に表層/接着樹脂層/中心層/接着樹脂層/裏層=3.1/1.25/3.8/1.25/3.1μm、フィルム総厚み12.5μmのフィルムを得た。
(実施例3)
表裏層にメタロセン系触媒により重合された低結晶性ポリプロピレン樹脂(三菱化学製、ウインテック、WFX4T、MFR=7.0g/10分、融点125℃)97wt%と防曇剤として、ジグリセリンオレイン酸エステル(理研ビタミン製、O−71DE)3重量%を混合した樹脂組成物を配した以外は実施例1と同様にして、最終的にフィルム総厚み12.5μmのフィルムを得た。
(実施例4)
中心層として、ポリアミド樹脂(三菱エンプラ製、6NY樹脂(ノバミッド1030、融点224℃))とした以外は、実施例1と同様にして最終的にフィルム総厚み12.5μmのフィルムを得た。
(比較例1)
原チューブの厚み比を表層/接着樹脂層/中心層/接着樹脂層/裏層=18/12/60/12/18μm、総厚み120μmとし、最終的に表層/接着樹脂層/中心層/接着樹脂層/裏層=1.9/1.25/6.2/1.25/1.9μm、フィルム総厚み12.5μmとした以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
(比較例2)
中心層として、直鎖状低密度ポリエチレン(日本ユニカー製、TUF−2060:エチレン−ヘキセン−1共重合体、密度0.921g/cm、MFR=2.6g/min、融点120℃)を配し、表裏層として、実施例1で用いたと同様のエチレン−酢酸ビニル共重合体と防曇剤との混合樹脂組成物を配し、厚み比が表層/中心層/裏層=50/80/50μm、総厚み180μmなる原チューブを採取した。その後、実施例1と同様にしてチューブラ2軸延伸フィルムを採取した。延伸倍率は、縦方向はニップロールの速度比により、また横方向はバブルの径の比により調整し、縦方向/横方向の延伸倍率をそれぞれ4.5/4.0倍とした。この時点でのフィルム総厚みは10.0μmであった。
続いて得られたフィルムを50℃に設定したアニリングロールを通過させ、MD、TD両方向を弛緩処理し、最終の延伸倍率を4.2/3.8倍とし、表層/中心層/裏層=3.1/5.0/3.1μm、フィルム総厚み11.2μmの積層フィルムを得た。
(比較例3)
中心層として、プロピレン−エチレンランダム共重合樹脂(住友化学製、FH3315、エチレン3.2mol%、MFR=3.0、融点150℃)を配し、表裏層として実施例1で用いたと同様のエチレン−酢酸ビニル共重合体と防曇剤との混合樹脂組成物を配し、厚み比が表層/中心層/裏層=60/60/60μm、総厚み180μmなる原チューブを採取した。その後、比較例2と同様にして最終的に表層/中心層/裏層=3.7/3.7/3.7μm、フィルム総厚み11.1μmの積層フィルムを得た。
以上の実施例、比較例に用いた材料構成、延伸倍率、厚み比を表1にまとめて示した。
Figure 2007015210
<測定方法>
上記フィルムを用いて、下記(1)〜(3)の項目について測定した。測定結果を表2に示した。
(1)引張り伸び特性
市販の引張り試験機(株)島津製作所製、AGS−H500N)を用いて、下記の条件で縦横両方向について引張り試験を行い、チャートより50%引張り荷重を読み取り、引張り応力に換算した。
(1−1)サンプルサイズ:
幅10mm長さ100mmの短冊状に縦横両方向にフィルムを切り出す。
(1−2)チェック間距離:
切り出したフィルムをチェック間40mmにてセットし、引張り速度を200mm/minで引張り試験をする。
(1−3)試験データ:
試験は縦横両方向につきそれぞれ3回行い平均値を算出する。
(2)オイルバスによる熱収縮率
市販のオイルバスを用いてフィルムの縦方向について以下の条件で収縮率を測定した。
(2−1)サンプルサイズ:
幅10mm長さ140mmの短冊状に縦横両方向にフィルムを切り出す。
その中間付近に長さ100mmの間隔の標線を引く。
(2−2)試験条件:
オイルバスを100℃に温調し試験サンプルを10秒間オイルの中に浸漬し、取り出した後標線間の長さを測定し、収縮率を算出する。
(2−3)試験データ:
試験は縦横両方向につきそれぞれ3回行い平均値を算出する。
(3)酸素透過率
得られたフィルムをJIS K−7126 A法により測定した。
Figure 2007015210
<包装テスト>
以下の包装機を用い、上記の各フィルムによる包装テスト用のパックサンプルを作成した。
ピロー式 大森機械(株)製:横ピロー型包装機(STN7500)

尚、トレーは通常の発泡スチレン製トレー(長さ×幅×高さ=200×150×20mm)を用い、フィルム幅は400mmを使用した。
内容物は生椎茸6個を1パック、およびカットレタス約70gを1パック、更に生餃子10個を1パック、とし3種の商品をそれぞれ後述する実施例、比較例のフィルムで包装した。
その後シュリンクトンネル(大森機械(株)のピロー包装機付属のC−300型)を用いて熱風温度設定100℃、通過時間3秒間で収縮させた。
パックしたサンプルは包装後に5℃の冷蔵庫で4日間保管した。
<包装仕上がり評価法>
上記パックサンプル作成に関して下記(1)〜(3)の項目について各包装機により評価した。評価結果を表3に示した。
尚、下記評価結果は全て以下のような基準に基づいて評価した。
×:完全に実用上問題のある不合格レベル
△:水準的には×より良好であるが実用上不合格のレベル
○:実用上ほとんど問題ない合格レベル
◎:非常に良好で全く問題のない合格レベル
(1) 包装直後の状態
包装直後でシュリンクトンネルを通す前の状態を上面、底面について評価した。
上面:×:シワ、たるみが多く全面に発生しており、非常に見苦しい。
または、トレーの変形が大きい、あるいはトレーの割れが生じている。
△:シワたるみが全体の半分程度でやや見苦しい状態。
○:シワがトレーの周囲にわずかにある程度。
◎:トレー上面にシワがほとんど無く見栄えが良い状態。
底面:×:フィルム融着状態が少なく、ゴワゴワしている、めくれや剥がれの多い状態。
△:フィルムの重なり、融着状態が不十分な状態。
○:フィルムの重なりや融着状態はほぼ良好な状態。
◎:フィルムはトレー底面の全面にきれいに折りたたまれている状態。
(2) シュリンクトンネル通過後の張りの評価
上面:×:シワ、たるみが多く全面に発生しており、非常に見苦しい
△:シワたるみが全体の半分程度でやや見苦しい。
またはトレーの大きな変形や割れがある。
○:シワがトレーの周囲にわずかにある程度。
◎:トレー上面にシワがほとんど無く見栄えが良い状態。
底面:×:フィルム融着状態が少なく、ゴワゴワしている、めくれや剥がれの多い状態。
△:フィルムの重なり、融着状態が不十分な状態。
○:フィルムの重なりや融着状態はほぼ良好な状態。
◎:フィルムはトレー底面の全面にきれいに折りたたまれている状態。
(3) 内容物の状態経過時間後の評価(5℃4日保管後)
椎茸パック品については水滴の付き具合や劣化の度合いを目視で評価した。
×:水滴がついて見苦しい。一部腐敗が進行している。
△:水滴が付いて、一部ぬめりが出ている。
○:水滴はわずか、商品の劣化もほとんどない
◎:ほとんど水滴はない。パック直後とほとんど変化なし。
カットレタスのパック品についてはカット面の変色(褐色)具合を目視で評価した。
×:かなり変色して見苦しい。一部腐敗が進行している。
△:やや変色していて鮮度が悪く見える状態。
○:わずかに変色が見られるが、ほとんど目立たない。
◎:ほとんど変色はなく、パック直後とほとんど変化なし。
餃子パック品については、パック品の外部から臭いを嗅ぎその程度を以下の通り段階評価した。
×:かなり臭いがする。
△:わずかに臭いがする
○:ほとんど臭いがしない
◎:全くにおいがしない。
(4) 総合評価
上記(1)から(3)の評価結果より食品包装用ストレッチシュリンクフィルムとして総合評価した。
×:包装仕上がりまたは、保存後の内容物の変化等に、実用上問題があり使用できない。
△:実用上多少問題があり不合格レベル。
○:ストレッチシュリンクフィルムとして総合的に優れている。
◎:ストレッチシュリンクフィルムとして総合的に極めて優れている。
Figure 2007015210


Claims (5)

  1. 少なくとも表層/中心層/裏層の3層を有する積層構成からなり、中心層はポリアミド系樹脂を主成分とし、表層及び裏層はポリオレフィン系樹脂から選ばれた単独または混合樹脂を主成分とし、さらにフィルムの縦方向の50%引張り伸び応力が20MPa以上、かつ80MPa以下の範囲にあり、フィルムの横方向の50%引張り伸び応力が10MPaより大きく、50MPa以下の範囲にあることを特徴とする食品包装用ストレッチシュリンクフィルム。
  2. オイルバス中で100℃、10秒間により測定したフィルムの縦、横両方向の熱収縮率が、共に20〜70%であることを特徴とする請求項1に記載の食品包装用ストレッチシュリンクフィルム。
  3. フィルム総厚みが5〜20μmであり、前記中心層の厚み比がフィルム総厚みの5〜40%であることを特徴とする請求項1または2に記載の食品包装用ストレッチシュリンクフィルム。
  4. フィルムの酸素透過率が3.0×10−11(mol/m・sec・Pa)以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のストレッチシュリンクフィルム。
  5. ピロー式包装に用いられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のストレッチシュリンクフィルム。



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