JP3089104B2 - 移動平均フィルタ、及びこれを用いたa/d変換器 - Google Patents

移動平均フィルタ、及びこれを用いたa/d変換器

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JP3089104B2 JP04186205A JP18620592A JP3089104B2 JP 3089104 B2 JP3089104 B2 JP 3089104B2 JP 04186205 A JP04186205 A JP 04186205A JP 18620592 A JP18620592 A JP 18620592A JP 3089104 B2 JP3089104 B2 JP 3089104B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオ−バ−サンプリング型
A/D変換回路の後段に接続される移動平均フィルタ
(以下デシメ−ションフィルタとも記す)に関するもの
で、例えばエコーキャンセラ伝送装置のような通信伝送
装置に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】オーバサンプリング型A/D変換回路は
その出力が1ビット若しくは数ビットの比較的精度の低
い変換結果データを出力するが、出力データ数は、5.
12MHzのようなサンプリングクロック周波数にした
がって非常に多く取得される。このようなオーバサンプ
リング型A/D変換回路の出力データに対して、インパ
ルス応答に従うような所定の重み付けを行って平均値或
は2乗平均値を取得するような移動平均を行うことによ
り、そのA/D変換結果から高精度な変換結果データを
得ることができる。斯る移動平均を行うためにデシメー
ションフィルタを用いることができる。例えば、前記オ
ーバーサンプリング型A/D変換回路及びデシメーショ
ンフィルタが、通信伝送装置のようにディジタルデータ
の出力位相が可変とされる系に適用される場合に、その
様な出力位相が可変とされる信号(例えばデシメーショ
ンフィルタから出力されて波形等化されたような信号)
は、ディジタル・フェーズ・ロックド・ループ(以下単
にDPLLとも記す)回路に供給され、このDPLL回
路によって前記サンプリングクロックが、当該出力位相
が可変とされる信号に位相同期される。このとき、デシ
メーションフィルタも、その位相変化に対して正しい値
を即座に出力できるようにすることが、ディジタルデー
タの出力位相が可変とされる系全体の安定動作若しくは
良好なデータ伝達特性を得る上で望ましい。
【0003】この点を考慮したデシメ−ションフィルタ
としては、例えば特開平1−254024号公報に記載
されたものがある。このデシメーションフィルタは、例
えば図9に示されるように、アナログ信号Ainをディ
ジタル信号に変換するオーバーサンプリング型A/D変
換回路1の後段に、FIRA,FIRB,FIRCの3
種類のフィルタが接続される。FIRA,FIRB,F
IRCの回路は、相互に同一の回路であり、供給される
クロックのみ異なる。そして例えば、FIRAは位相進
み時の出力を計算し、FIRBは位相固定時、FIRC
は位相遅れ時の出力をそれぞれ計算するように制御回路
(CTL)7−3からクロックが供給される。そのクロ
ックはA/D変換回路1のサンプリングクロックφos
に基づいて制御回路7−3で生成される。更に制御回路
7−3は、DPLL回路からの位相進み信号Lead,
位相遅れ信号Lagにより、FIRA,FIRB,FI
RCのどの出力を選択するかを指示する信号を選択回路
(SEL)13に供給する。選択回路13は制御回路7
−3からの出力選択信号に応じて、FIRA,FIR
B,FIRCの出力を選択する。レジスタ(REG)6
は前記選択回路13の出力をラッチして、後段のディジ
タル回路のデータ処理タイミングに合わせてディジタル
デ−タを出力する。このデシメーションフィルタによ
り、デシメーションフィルタの積分位相をサンプリング
クロックφosの1周期単位で制御でき、ディジタルデ
−タの出力位相が可変の系でも正しく動作するようにな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、デシメ−ションフィルタの回路規模を決定
するフィルタ部にそれぞれ同一回路構成を持つ3つのフ
ィルタを要することから、ディジタルデ−タの出力位相
が固定の系に適用されるデシメ−ションフィルタに比較
して約3倍の回路規模が必要になってしまう。
【0005】本発明の目的は、ディジタルデ−タの出力
位相が可変の系においても、固定位相系におけるデシメ
−ションフィルタに比べて極端な回路規模の増大をもた
らすことなく、位相制御可能なデシメーションフィルタ
を提供することにある。本発明の別の目的は、ディジタ
ルデータの出力位相が可変の系においても特性の優れた
A/D変換器を提供することにある。
【0006】この発明の前記ならびにその他の目的と新
規な特徴は、この明細書の記述及び添付図面から明らか
になるであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。すなわち、本発明に係るデシメ−ション
フィルタは主にオ−バ−サンプリング型A/D変換回路
(1)の出力に接続される。このA/D変換器から出力
される入力ディジタル信号に対して所定の積分位相状態
を以ってフィルタ出力を演算するフィルタ演算部(2)
と、前記所定の積分位相状態に対して積分位相を進め或
は遅らせたときと積分位相を変化させないときのフィル
タ出力の差分値に応ずる補正情報を、前記フィルタ演算
部の所定ノードから所定のタイミングにしたがって取得
し、取得した補正情報をフィルタ演算部の所定ノードに
供給する補正回路(3−1)と、外部から与えられる位
相変化情報を受け、これによって指示される位相遅れ状
態と位相進み状態のそれぞれに対応して、前記補正回路
が補正情報を取得するタイミング信号を生成する制御回
路(7−1)と、を含んでデシメーションフィルタを構
成するものであれる。
【0008】
【作用】上記した手段によれば、所定の積分位相状態に
対するフィルタ出力が得られるまでの演算途上において
前記フィルタ演算部で得られる演算途上の所定の情報
を、補正回路が所定のタイミングで取得し、これを、前
記所定の位相状態に対して積分位相を進め或は遅らせた
ときと積分位相を変化させないときのフィルタ出力の差
分値に応ずる補正情報として、再度フィルタ演算部に戻
して、位相制御されたフィルタ出力を得る。積分位相を
変化させる必要のないときは、補正回路の出力は実質的
にクリアされ、フィルタ演算部からは、前記所定の位相
状態に対するフィルタ出力すなわち位相制御されないフ
ィルタ出力が得られる。このことは、フィルタ出力の位
相制御のために、前記フィルタ演算部のような回路を複
数個設けなくても済むように作用する。また、補正情報
は、フィルタ演算部で得られるから、同演算部における
フィルタ演算の基準クロック例えばオーバーサンプリン
グ型A/D変換回路のサンプリングクロックの1サイク
ルを最小単位として、決め細かい位相制御を保証する。
【0009】
【実施例】図1には本発明の一実施例に係るデシメーシ
ョンフィルタが示される。同図に示されるデシメーショ
ンフィルタ10−1は、出力位相が変動する系で専ら用
いられるものである。このデシメ−ションフィルタ10
−1は、オーバーサンプリング型A/D変換回路(以下
単にA/D変換回路とも記す)1の出力に接続される。
φosはA/D変換回路1のサンプリング周期を決定す
るサンプリングクロックφosであり、本実施例に従え
ば、例えば5.12MHzとされる。サンプリングクロ
ックφosは、例えば図8に示されるようなDPLL回
路30から出力される。DPLL回路30は、デシメー
ションフィルタから出力されて波形等化されたような信
号が供給され、これに位相同期するサンプリングクロッ
クφosを出力する。更に、DPLL回路30は、デシ
メーションフィルタから出力されて波形等化されたよう
な信号から位相情報を抽出して、位相進み信号Lead
と位相遅れ信号Lagを出力する。
【0010】前記オーバーサンプリング型A/D変換回
路1は、例えば、アナログ入力信号の周波数帯域に対し
数十倍から数百倍のサンプリング周波数を用いるオーバ
サンプリング方式が採用されるものであり、その回路構
成によって幾つかのタイプに分類され、例えば、アイ・
エス・エス・シー・シー85、ダイジェスト オブテク
ニカルペーパース゛、第80頁から第81頁(ISSC
C’85、Digest of technical
papers、pp.80〜81(FEB.1985)
記載のデルタ−シグマ(ΔΣ)型や、アイ・エス・エス
・シー・シー86、ダイジェスト オブ テクニカルペ
ーパース゛、第180頁から第181頁(ISSCC’
86、Digest of technical pa
pers、pp.180〜181(FEB.1986)
記載の補間型等がある。さらに、アナログ積分回路部に
演算増幅器を必要としない回路方式として、アイ・イー
・イー・イー・ジャーナル・オブ・ソリッドステート・
サーキッツ、エスシー21(1986年12月)、第1
003頁から1010頁(IEEE JOURNAL
OF SOLID−STATE CIRCUITS,S
C−21(DEC.1986)pp.1003〜101
0)で提案されているように、入力アナログ電圧信号を
電圧/電流変換回路を用いて電流信号に変換し、同時に
局部D/A変換回路を電流スイッチ回路で構成すること
によって、入力信号と帰還信号の差分電流を、一端が直
流電位に接地されたキャパシタにて成るアナログ積分回
路で充電積分する構成を採用することも可能である。
【0011】図1において2は、有限長インパルス応答
(finite impuluse response)回路のようなフィルタ演
算部であり、前記A/D変換回路1の出力に対して、そ
の位相固定時のフィルタ出力を計算できる回路である。
このフィルタ演算部2は、第1のフィルタ演算部(FI
RX)8と第2のフィルタ演算部(FIRZ)9に2分
割されて構成される。フィルタ演算部2は、積分回路、
加算回路、及びシフト回路などを備え、そのインパルス
応答値とA/D変換回路1の出力との乗算結果に対応さ
れる値などをデシメ−ションフィルタ出力DMoutと
して得るものである。デシメーションフィルタ出力DM
outは、特に制限されないが、例えば80KHzで規
定されるサイクル毎に得る。すなわち、サンプリングク
ロックφosの64サイクル毎にデシメーションフィル
タ出力DMoutが得られる。
【0012】図1において3−1は、出力位相が変化し
たとき、換言すれば、DPLL回路によって抽出された
位相情報にしたがって位相の進み或は位相の遅れが検出
されたとき、それに応じて積分位相すなわちインパルス
応答の位相を1ステップ(サンプリングクロックφos
の1サイクル分)進め或は1ステップ遅らして位相制御
されたデシメーションフィルタ出力DMoutを得るた
めの補正情報を出力する補正回路である。補正情報が実
際にどの様な情報であるかは後述する。本実施例に従え
ば、出力すべき補正情報は、デシメーションフィルタ出
力サイクル(例えばサンプリングクロックφosの64
サイクル分であって、80KHzのサイクル)毎に所定
のステップで第1フィルタ演算部8から取得する。本実
施例に従えば、位相進み時と位相遅れ時とでは補正情報
を取得すべきステップが相違され、その制御は制御回路
7−1から出力される制御クロックL2CLKに従って
制御される。DPLL回路によって位相変化が抽出され
ないときは補正情報は取得されない。制御回路7−1に
はサンプリングクロックφosと共に前記位相進み信号
Leadと位相遅れ信号Lagが供給される。位相進み
信号Leadが活性化されているときは、第1のタイミ
ングで前記制御クロックL2CLKが変化するようにさ
れて、位相進み時に必要な補正情報が第1のフィルタ演
算部8から補正回路3−1に取り込まれる。位相遅れ信
号Lagが活性化されているときは、第2のタイミング
で前記制御クロックL2CLKが変化するようにされ
て、位相遅れ時に必要な補正情報が第1のフィルタ演算
部8から補正回路3−1に取り込まれる。位相制御を要
しないとき(位相進み信号Lead及び位相遅れ信号L
agが共に非活性のとき)には前記制御クロックL2C
LKは活性化されない。補正回路3−1の出力は、制御
回路7−1から出力されるリセット信号RS2により、
デシメーションフィルタ出力サイクル毎にそれに同期す
る所定タイミングを以ってリセットされる。
【0013】補正回路3−1の出力と第1フィルタ演算
部(FIRX)8の出力とは、加算器5−1により加算
され、第2フィルタ演算部(FIRZ)9に入力され
る。第2フィルタ演算部9は第1フィルタ演算部8の出
力と加算器5−1の出力を受けて、フィルタ出力DMo
utを計算する。
【0014】6(REG)は、第2フィルタ演算部9の
出力をラッチして、後段のディジタル回路のタイミング
に合わせてディジタルデ−タを出力するレジスタ若しく
はラッチ回路である。ラッチ回路6の出力タイミング
は、例えば80KHzのサイクルに同期して行われる。
前記制御回路7−1は、DPLL回路から出力されるサ
ンプリングクロックφos、位相進み信号Lead、及
び位相遅れ信号Lagなどを受け、これにしたがって前
記クロックL2CLKやリセット信号RS2などの各種
制御クロックを生成して、前記フィルタ演算部2、補正
回路3−1、ラッチ回路6の動作タイミングを制御す
る。
【0015】図2にはデシメ−ションフィルタ10−1
におけるインパルス応答の一例が示されている。同図の
横軸は(a)〜(g)まで共通の時間軸である。図2の
(a)にはデシメ−ションフィルタ10−1のインパル
ス応答例が示され、同図の(b)、(c)、(d)に
は、(a)に示されるインパルス応答に対して、次周期
に出力すべきタイミングが、位相無変化時(NORMA
L)、位相遅れ時(LAG)、位相進み時(LEAD)
の3種類について示される。図2の(a)の上段にはA
/D変換回路1の出力デ−タ即ちデシメ−ションフィル
タの入力デ−タa-96〜a63の入力時間ポイントが示さ
れる。入力デ−タa-96〜a63は、図2に合わせて例示
的に示されている。この入力デ−タとインパルス応答値
との乗算結果に対応される値がデシメ−ションフィルタ
出力値となる。また、同図に示されるデシメ−ションフ
ィルタのインパルス応答は、出力1周期(サンプリング
クロックφosの64ステップ)を超えている形になる
ため、ブロックCの部分を計算しているときに、同時に
ブロックAの部分を計算する必要がある。そして出力位
相が可変の系では、前回の出力時点より次回の出力点は
(b)、(c)、(d)に示す3種類があり、それぞれ
の出力を準備しておかなければならない。
【0016】図2の(a)におけるブロックA乃至ブロ
ックCのフィルタ出力は、下記式(1−A)乃至(1−
C)によって表すことができる。
【0017】図2の(b)は、フィルタ出力に位相変化
が無いとき(NORMAL)次のフィルタ出力を得るた
めに必要な積分位相としてのインパルス応答波形の位相
を示し、(b)におけるブロックA乃至ブロックCに対
応されるフィルタ出力は、下記式(2−A)乃至(2−
C)によって表すことができる。
【0018】式(2−A)及び式(2−B)における第
1項の式は積分回路と25のビットシフト回路(32倍
回路としての5ビット左シフト回路)にて実現できる。
また、式(2−C)に示されるブロックCのフィルタ出
力は、積分回路を直列接続した2重積分回路により実現
できる。式(2−A)に示されるAブロックの第2項
は、2重積分回路により実現できるが、図2の(a)及
び(b)の時間軸に注目すると、式(1−C)のCブロ
ックの式と共通化できることが明らかである。
【0019】図2の(c)は、フィルタ出力に位相遅れ
方向の変化が生じたとき(LAG)に次のフィルタ出力
を得るために必要な積分位相としてのインパルス応答波
形の位相を示し、(c)におけるブロックA乃至ブロッ
クCに対応されるフィルタ出力は、下記式(3−A)乃
至(3−C)によって表すことができる。
【0020】Aブロックに対応される式(3−A)の第
2項は、式(1−C)で示されるCブロックとは共通化
できないため、式(3−A)を次のように変形する。 式(4)において第2項は、式(1−C)のCブロック
に1ステップ追加して計算したものに対応され、図2の
(e)に示されるブロックC′の内容を有する。式
(4)の第1項から同式第2項を引き算した結果は図2
の(f)に示される。(f)におけるxは−a-32であ
る。したがって、図2の(c)と(f)を比較しても明
らかなように、この−a-32を補正回路3−1より出力
することにより、式(3−A)のAブロックの出力は式
(1−C)のCブロックと共通化可能となる。換言すれ
ば、−a-32が位相遅れ時に必要な補正情報とされる。
【0021】図2の(d)は、位相進み方向の変化が生
じたとき(LEAD)に次のフィルタ出力を得るために
必要な積分位相としてのインパルス応答波形の位相を示
し、(d)におけるブロックA乃至ブロックCに対応さ
れるフィルタ出力は、下記式(5−A′)乃至(5−
C′)によって表すことができる。
【0022】位相遅れ時(LAG)のときと同様に、
A′ブロックの式(5−A′)における第2項が式(1
−C)のCブロックと共通化できないために次のような
変形を行なう。 前記(6)式において右辺第2項は式(1−C)式のC
ブロックと同一である。従って(6)式より第3項を補
正回路より出力すれば、式(5−A′)によって与えら
れる位相進み時のブロックA′に対応される出力は、
(1−C)式のCブロックとの共通化が可能となる。図
2(g)には位相進み時に(LEAD)に補正回路が出
力するyが示されている。これが位相進み時に必要な補
正情報とされる。 である。
【0023】図3には、デシメ−ションフィルタ回路の
もう一つのインパルス応答例を示している。同図の横軸
は(a)〜(g)まで共通の時間軸である。(a)の上
段にA/D変換回路1の出力デ−タ即ちデシメ−ション
フィルタの入力デ−タa-64〜a32の入力時間ポイント
を示す。図3の(a)に示されるブロックA及びブロッ
クBのフィルタ出力は、 となる。
【0024】図3の(b)は位相変化が無いとき(NO
RMAL)の次のポイントでのフィルタ出力を得るため
のインパルス応答波形の位相が示され、同図(b)に示
されるブロックA及びブロックBのフィルタ出力は、 となる。
【0025】図2にて示した考え方と同様に、Aブロッ
クの式(8−A)における第2項は式(7−B)で与え
られるBブロックと共通化できる。
【0026】図3の(c)は位相遅れ方向の変化が生じ
たとき(LAG)次のフィルタ出力を得るために必要と
されるインパルス波形の位相が示され、同図(c)に示
されるブロックA及びブロックBのフィルタ出力は、 となる。
【0027】(9−A)式で示されるAブロックに式
(10)のような変形を行なう。 (10)式において右辺第2項は、(7−B)で示され
るBブロックをさらに1ステップ追加して計算したもの
に相当され、その状態は図3の(e)に示されるブロッ
クB′とされる。式(10)の右辺第1項と第2項を引
き算した結果は、図3の(f)に示される。図3の
(f)におけるxは、−a-32である。−a-32を補正回
路より出力することにより、(9−A)式で示されるA
ブロックの第2項は式(7−B)で示されるBブロック
との共通化が可能となる。
【0028】図3の(d)は、位相進み方向の変化が生
じたとき(LEAD)次のフィルタ出力を得るためのイ
ンパルス応答波形の位相が示され、そのときのブロック
A′,B′のフィルタ出力値は、 となる。
【0029】式(11−A′)で示されるA′ブロック
に対して式(12)で示される変形を施す。 式(12)において右辺第2項は式(7−B)のBブロ
ックと同一である。従って式(12)の右辺第3項を補
正回路より出力すれば、(11−A′)式のA′ブロッ
クは式(7−B)のBブロックとの共通化が可能とな
る。図3の(g)にはLEAD時における補正回路の出
力yが示されている。
【0030】図4には図2のインパルス応答をもつデシ
メ−ションフィルタ10−1の具体的な回路図が示され
ている。図4において14−1〜14−5は、それぞれ
A/D変換回路1のサンプリングクロックφosの1周
期分の遅延回路(Z-1)である。17〜19及び6は、
制御回路7−1から出力されるクロックL1CLK,L
2CLK,L3CLKによってデータラッチタイミング
が制御されるラッチ回路(L1,L2,L3,L4とも
記す)であり、ラッチ回路(L2)18は前記補正回路
3−1の一例とされ、リセット機能付きである。図に示
される信号線の内で記号/が付された信号線は、nビッ
トのデ−タ線を示している。従ってそのような信号線に
接続されている回路ブロック若しくは回路素子はnビッ
ト分の構成を有する。
【0031】図4において21−1及び21−2は直列
に接続された積分回路である。積分回路21−1は、前
記遅延回路14−1、2入力アンド回路15−1、加算
器5−3によって構成される。アンド回路15−1の一
方の入力には前記遅延回路14−1の出力が供給され、
他方の入力には、制御回路7−1から出力されるリセッ
ト信号RS1が供給される。積分回路21−1は、その
リセット信号RS1がハイレベルにされることによって
積分値がリセットされる。同様に他方のアンド回路15
−2の一方の入力には前記遅延回路14−2の出力が供
給され、他方の入力には、制御回路7−1から出力され
るクロックL1CLKが供給される。積分回路21−2
は、そのクロックL1CLKがハイレベルにされること
によって積分値がリセットされる。同図における16
は、定数倍(32倍)回路であって、5ビット左シフト
回路により実現される。信号線に付加されたA,A′,
B,B′,C,C′は、図2におけるブロックA,
A′,B,B′,C,C′に対応する値が出力されるノ
ードを示している。前記遅延回路14−3,14−4,
14−5は、特に制限されないが、全加算器によるデ−
タ遅延対策として配置されたものである。
【0032】制御回路7−1からの出力されるクロック
L1CLK,L2CLK,L3CLK,L4CLKと、
リセット信号RS1,RS2は、前記位相進み信号Le
ad、及び位相遅れ信号Lagの状態に従って、図5及
び図6に示す波形を以って変化される。
【0033】A/D変換回路1の出力は先ず積分回路2
1−1に入力され、更に次段の積分回路21−2に入力
される。C又はC′点は、積分回路21−2の出力とな
り、図2で説明したように、 となる。積分回路21−1の出力は遅延回路14−4に
も入力され、5ビット左シフタ回路16により32倍さ
れた後に、ラッチ回路17にラッチされる。ラッチ回路
の出力B又はB′は、図2で説明したように となる。遅延回路14−4の出力はラッチ回路18にも
入力される。このラッチ回路18は補正回路3−1に相
当し、図2で説明したx,yの補正値を得ることができ
る。すなわち、式(13)においてk=1,n=1のと
きの値を位相遅れ時(LAG)の補正値xとしてラッチ
回路18が保持する。保持タイミングは図6に示される
ようにクロックL2CLKの立ち上りタイミングとされ
る。同様に、式(13)においてk=1の時の値を位相
進み時(LEAD)の補正値yとしてラッチ回路18が
保持する。保持タイミングは図5に示されるクロックL
2CLKの立ち上りタイミングとされる。
【0034】加算器5−5は、5ビット左シフト回路1
6により32倍した出力から積分回路21−2の出力を
引き算することにより、図2で説明した位相変動がない
場合のAとして、 を出力する。加算器5−1は、補正回路3−1の出力と
位相固定時の出力Aとの加算を行ない、LEAD,LA
G時のA又はA′の出力を算出する。位相変化がない場
合、補正回路3−1の出力は0のため、この加算器5−
1は実質的に加算を行っていない。ラッチ回路19はク
ロックL3CLKの立ち下がりにより、A又はA′の出
力をラッチする。ラッチ回路(L4)6は、後段のディ
ジタル回路に対してクロックL4CLKの立ち下がりタ
イミングでデ−タを送出する。
【0035】図5には、DPLL回路が位相進み信号L
eadを活性化していた場合における図4のデシメーシ
ョンフィルタ10−1の動作タイミングチャ−トと、こ
れに応ずる図2のブロックA,A′,B′,Cの計算区
間が示される。リセット信号RS1は位相変化のない場
合に160KHzで積分回路21−1のリセットに用い
られる。リセット信号RS1によってリセットされる初
段の積分回路21−1は、A,A′,B′,Cの計算区
間全てで動作する。クロックL1CLKは2段目の積分
回路21−2のリセット及びラッチ回路17のラッチ信
号として用いられる。ラッチ回路17はB′の計算区間
における初段の積分回路21−1の出力をラッチする。
2段目の積分回路21−2はA又はA′とCの計算区間
でのみ動作する。RS2はラッチ回路18のリセット信
号であり位相変動がない場合80KHzごとにラッチ回
路18をリセットする。ラッチ回路18はクロックL2
CLKのハイレベルへの変化に同期してデータをラッチ
するものであり、図5のタイミングではA′の計算区間
での初段の積分回路21−1の出力をラッチする。これ
は図2の(g)に示されるyに相当する。クロックL3
CLKはその立ち下がりで、A′の計算区間のデ−タと
ラッチ回路18の出力との和をラッチする。クロックL
4CLKはデシメ−ションフィルタ10−1の出力デ−
タの出力タイミングを規定しており立ち下がりで出力デ
−タが切りかわる。図5より明らかなようにDPLL回
路から得られる位相進み情報は、80KHzにおける1
区間だけ遅れてフィルタ出力DMoutに反映される。
【0036】図6にはDPLL回路が位相遅れ信号La
gを活性化していた場合における図4のデシメーション
フィルタ10−1の動作タイミングチャ−トと、これに
応ずる図2のブロックA,B,Cの計算区間が示され
る。前記信号RS1,L1CLK,RS2,L3CL
K,L4CLKについては図5と同じように変化され
る。クロックL2CLKはそのハイレベルへの変化でラ
ッチ回路18のラッチタイミングを規定しており、図6
のタイミングではAの計算区間での最初の値をラッチす
る。これは図2の(f)に示される補正情報xに相当す
る。図6の場合においてもDPLLから得られる位相遅
れ情報は80KHzでの1区間だけ遅れてフィルタ出力
DMoutに反映される。
【0037】上記実施例によれば、デシメーションフィ
ルタの出力位相をサンプリングクロックφosの1周期
単位で制御でき、ディジタルデータの出力位相が可変の
系でも正しく動作するようになる。このとき、従来のよ
うに同一回路構成の3個のフィルタ演算部を必要としな
いから、ディジタルデ−タの出力位相が可変の系におい
て固定位相系におけるデシメ−ションフィルタに対して
回路規模が極端に増大せず、従来技術と同等の動作を実
現でき、位相変化時にもA/D変換回路1の変換誤差を
生ずることのない系を実現できる。
【0038】図7には本発明の別の実施例に係るデシメ
ーションフィルタが示される。同図に示されるデシメー
ションフィルタ10−2は、出力位相が変動する系で専
ら用いられるものである。このデシメ−ションフィルタ
10−2はオーバーサンプリング型A/D変換回路1の
出力に接続される。2は、有限長インパルス応答回路の
ようなフィルタ演算部(FIRとも記す)であり、前記
A/D変換回路1の出力に対して、その位相固定時のフ
ィルタ出力を計算する回路である。補正回路3−2は、
DPLL回路からのLead信号及びLag信号に従っ
てデシメ−ションフィルタ10−2の出力位相を制御す
るときに用いられる回路であり、出力位相が変化した場
合(進んだ場合、遅れた場合)と変化しなかった場合に
生ずるデシメ−ションフィルタ10−2の出力の差分値
を計算する回路である。4は、制御回路(CTL)7−
2からの出力選択信号に従って制御されるスイッチ回路
(SW)であり、位相変化が生じたときにオン状態にさ
れる。加算器5−2はスイッチ回路4がオン状態にされ
たときに、FIR2の出力と補正回路3−2の出力との
和を採る。6は、加算器5−2の出力をラッチして、後
段のディジタル回路のタイミングに合わせてディジタル
デ−タを出力するレジスタ若しくはラッチ回路である。
7−2は、DPLL回路から位相進み信号Lead、遅
れ信号Lag、及びサンプリングクロックφosを受
け、これにしたがって前記スイッチ回路4を制御するス
イッチ制御信号70を生成すると共に、前記位相進み信
号Lead、位相遅れ信号Lag、及びサンプリングク
ロックφosに基づいて、前記フィルタ演算部2の動作
制御信号71及び補正回路3−2の動作制御信号72を
形成する。
【0039】このように構成されたデシメーションフィ
ルタ10−2によれば、フィルタ演算部2が固定位相に
対するフィルタ出力を計算する。補正回路3−2は、フ
ィルタ演算部2に供給される入力ディジタル信号を受
け、位相無変化時と位相変化時のデシメ−ションフィル
タ出力の差分値を計算する。位相変化時の状態が位相進
みか位相遅れであるかは、制御回路7−2がREAD,
LAGの状態に応じた制御信号72で補正回路3−2に
指示する。補正回路3−2は、例えばその指示にしたが
って位相進み時の差分値或は位相遅れ時の差分値を計算
する。位相変化があったときは、制御信号70によって
スイッチ回路4がオン状態にされ、これにより、前記補
正回路3−2の出力が上記固定位相に対するフィルタ演
算部2の出力に加算器5−2で加算される。ここで、前
記補正回路3−2が計算する差分値は、フィルタ演算部
2のインパルス応答波形の位相をサンプリングクロック
φosの1周期単位で進めたり或は遅らしたりした場合
と固定位相にした場合との差分値である。したがって、
デシメーションフィルタの出力位相をサンプリングクロ
ックφosの1周期単位で制御でき、ディジタルデータ
の出力位相が可変の系でも正しく動作するようになる。
このとき、従来のように同一回路構成の3個のフィルタ
演算部を必要としないから、ディジタルデ−タの出力位
相が可変の系において固定位相系におけるデシメ−ショ
ンフィルタに対して回路規模が極端に増大せず、従来技
術と同等の動作を実現でき、位相変化時にもA/D変換
回路の変換誤差を生ずることのない系を実現できる。な
お、この実施例において、補正回路3−2は、フィルタ
演算部2への入力ディジタル信号を入力してフィルタ演
算部とは別に差分値を計算するから、図1及び図4に基
づいて説明した補正回路のようにフィルタ演算部2で取
得される演算途中の情報を流用して補正情報を取得する
構成に比べて、その回路規模はわずかに増大している。
【0040】図8には上記デシメ−ションフィルタを用
いて構成したシステムの1例を示す。本図はディジタル
統合サ−ビス網の加入者線伝送装置に用いられるエコ−
キャンセラ型伝送装置のブロック図である。又点線で囲
まれた部分は一つのLSI化される回路部分を示してい
る。エコ−キャンセラ型伝送装置では、まずディジタル
入力データDinがインタ−フェ−ス回路22により内
部同期が採られ、コーダー(CODER)23で2B1
Q符号に変換されフレ−ム同期パタンを付加されD/A
変換器(D/A)24によりアナログ信号に変換され、
送信信号としてハイブリッド回路(Hybrid)25
を通して、電話線へ出力される。一方ハイブリッド回路
25を用いても、送信信号と受信信号は完全には分離で
きず、送信信号の一部は受信信号系に回り込んでしま
う。この信号はエコ−信号とよばれ、エコーキャンセラ
回路(EC)26からの予測信号によりこのエコ−信号
を除去する。加算器31−1によりエコ−信号の除去さ
れた受信信号は、波形等化器(EQL)32により波形
等化され、デコーダー(DECODER)33により復
号化、フレ−ム同期パタン分離が行われ、インタ−フェ
−ス回路22を通ってディジタルデ−タとして外部に出
力される。DPLL回路30は波形等化された受信信号
から位相情報を抽出し、位相進み信号Lead,位相遅
れ信号Lagをデシメ−ションフィルタ29とジッタコ
ンペンセ−タ(JC)27へ入力する。図8におけるデ
シメーションフィルタ(DM)29としては前記デシメ
ーションフィルタ10−1又は10−2が採用され、A
/D変換回路28としては前記オーバーサンプリング型
A/D変換回路1が採用される。
【0041】ジッタコンペンセ−タ27は、デシメ−シ
ョンフィルタ29の出力位相が変化したときに発生する
新たなエコ−信号成分をキャンセルする回路であり、位
相シフトが起きたときのみ補正値を出力し、加算器31
−2でエコ−キャンセラ26の出力との和を採る。本発
明で示したデシメ−ションフィルタ29を適用すれば位
相変化が起きた場合もフィルタは正しい値を出力するの
で、DPLL回路30は正しい受信信号から位相情報を
抽出でき、全体として系は安定に動作する。又図5及び
図6で示したようにDPLL回路30の位相情報はデシ
メ−ションフィルタ29において、1周期遅れて反映さ
れるので、ジッタコンペンセータ27の出力もDPLL
回路30からの情報を受け1周期遅れて補正値を出すよ
うに構成されている。エコーキャンセラ回路26,ジッ
タコンペンセータ27,波形等化器32,DPLL回路
30はDSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)を
用いることにより容易に実現でき、本エコ−キャンセラ
伝送装置はアナログPLLを用いることなくLSI化可
能となる。
【0042】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲におい
て種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、
上記実施例では図2のインパルス応答を有する回路を図
4にしたがって詳細に説明したが、本発明はそれに限定
されず、図3のインパルス応答を有する回路として構成
することもできる。この場合の具体的な回路構成は図3
の説明に従えば容易に実現できる。そのほかインパルス
応答波形はさらに別の波形であってもよい。
【0043】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明を統合ディジタル通信網の加入者線伝送装
置に適用した場合について説明したが、本発明はそれに
限定されず、モデムなどその他の伝送装置に適用でき、
また、デシメーションフィルタはオーバーサンプリング
型のA/D変換器だけではなく、比較的低精度であって
も多数のデータを出力する機器若しくは回路の後段に配
置して高精度データに変換する必要のあるものにも広く
適用することができる。
【0044】
【発明の効果】本願において開示される発明によれば以
下の効果を得ることができる。
【0045】すなわち、入力ディジタル信号に対して所
定の積分位相状態を以ってフィルタ出力を演算するフィ
ルタ演算部(2)と、前記入力ディジタル信号を受け、
前記所定の積分位相状態に対して積分位相を進め或は遅
らせたときと積分位相を変化させないときのフィルタ出
力の差分値を演算する補正回路(3−2)を設けてデシ
メーションフィルタを構成することにより、積分位相の
進み状態と遅れ状態のそれぞれに対応してフィルタ出力
を演算する位相制御用フィルタ演算部を前記フィルタ演
算部とは別に設けなくても済む。したがって、ディジタ
ルデ−タの出力位相が可変の系においても、固定位相系
におけるデシメ−ションフィルタに比べて極端な回路規
模の増大をもたらすことなく、位相制御可能なデシメー
ションフィルタを実現できるという効果がある。
【0046】所定の積分位相状態に対するフィルタ出力
が得られるまでの演算途上においてフィルタ演算部2で
得られる演算途上の所定の情報を、補正回路(3−1)
が所定のタイミングで取得する。これは、その取得タイ
ミングに応じて、前記所定の位相状態に対して積分位相
を進め或は遅らせたときと積分位相を変化させないとき
のフィルタ出力の差分値に応ずる補正情報とされ、再度
フィルタ演算部(2)に戻されて、位相制御されたフィ
ルタ出力が得られる。したがって、フィルタ出力の位相
制御のために、前記フィルタ演算部のような回路を複数
個設けなくても済み、上記同様に、ディジタルデ−タの
出力位相が可変の系においても、固定位相系におけるデ
シメ−ションフィルタに比べて極端な回路規模の増大を
もたらすことなく、位相制御可能なデシメーションフィ
ルタを実現できるという効果がある。
【0047】フィルタ演算部2で取得される演算途中の
情報を流用して補正情報を取得する補正回路(3−1)
を採用するので、フィルタ演算部2への入力ディジタル
信号と同じ信号を入力してフィルタ演算部(2)とは別
に差分値を計算する補正回路(3−2)を採用する場合
に比べて、デシメーションフィルタの回路規模を一層小
さくすることができる。
【0048】補正回路(3−1)で取得される補正情報
は、フィルタ演算部の演算途中データを流用して得られ
るから、同演算部におけるフィルタ演算の基準クロック
例えばオーバーサンプリング型A/D変換回路のサンプ
リングクロックの1サイクルを最小単位として決め細か
い位相制御を保証することが容易である。
【0049】本発明に係るデシメーションフィルタとオ
ーバーサンプリング型A/D変換回路によってA/D変
換器を構成することにより、ディジタルデータの出力位
相が可変の系においても特性の優れたA/D変換器を実
現できる。そして、そのようなA/D変換器を加入者線
伝送装置に適用することにより、伝送性能を良好に維持
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るデシメ−ションフィル
タのブロック図である。
【図2】出力位相が変動する系における図1のデシメ−
ションフィルタのインパルス応答例を示す説明図であ
る。
【図3】出力位相が変動する系におけるデシメ−ション
フィルタの別のインパルス応答例を示す説明図である。
【図4】図2のインパルス応答を持つ図1のデシメ−シ
ョンフィルタの詳細な一実施例回路図である。
【図5】図4の回路における位相進み時の動作タイミン
グチャートである。
【図6】図4の回路における位相遅れ時の動作タイミン
グチャ−トである。
【図7】本発明の別の実施例に係るデシメ−ションフィ
ルタのブロック図である。
【図8】本発明のデシメ−ションフィルタ回路を用いた
エコーキャンセラ型伝送装置の一例システムブロック図
である。
【図9】従来用いられていたデシメ−ションフィルタの
一例ブロック図である。
【符号の説明】
1 A/D変換回路 2 フィルタ演算部 3−1 補正回路 3−2 補正回路 4 スイッチ回路 5−1 加算器 5−2 加算器 6 ラッチ回路 7−1 制御回路 7−2 制御回路 8 第1フィルタ演算部 9 第2フィルタ演算部 13 セレクタ 14−1 遅延回路 14−2遅延回路 14−3 遅延回路 14−4 遅延回路 14−5 遅延回路 15−1 アンド回路 15−2 アンド回路 18 ラッチ回路 21−1 積分回路 21−2 積分回路 φos サンプリングクロック RS1 リセット信号 RS2 リセット信号 L1CLK クロック L2CLK クロック L3CLK クロック Lead 位相進み信号 Lag 位相遅れ信号 26 エコ−キャンセラ回路 27 ジッタコンペンセ−タ 28 A/D変換回路 29 デシメーションフィルタ 30 DPLL 32 波形等化フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−95008(JP,A) 特開 平2−140009(JP,A) 特開 平2−33214(JP,A) 特開 平3−117035(JP,A) 特開 平4−151909(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 3/04 H03H 17/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力ディジタル信号を積分位相に従って
    積分することにより、前記入力ディジタル信号の移動平
    均を演算してフィルタ出力を生成する移動平均フィルタ
    であって、 前記入力ディジタル信号を所定の積分位相状態で演算す
    ることにより演算結果を生成するフィルタ演算部と、 前記演算結果を受け、前記所定の積分位相状態に対して
    積分位相を進め或は遅らせたときの演算結果と積分位相
    を変化させないときの演算結果との差分を演算する補正
    回路と、 外部から与えられる位相変化情報に従って前記フィルタ
    演算部の出力と前記補正回路から出力される差分とを選
    択的に加算する加算手段と、を含んで成るものである移
    動平均フィルタ。
  2. 【請求項2】 入力ディジタル信号を積分位相に従って
    積分することにより、前記入力ディジタル信号の移動平
    均を演算してフィルタ出力を生成する移動平均フィルタ
    であって、 前記入力ディジタル信号を所定の積分位相状態で演算す
    ることにより演算結果を生成するフィルタ演算部と、 前記演算結果を受け、前記所定の積分位相状態に対して
    積分位相を進め或は遅らせたときの演算結果と積分位相
    を変化させないときの演算結果との差分に応ずる補正情
    報を前記フィルタ演算部の所定ノードから所定のタイミ
    ングで取得し、取得した補正情報を前記フィルタ演算部
    の他の所定ノードに供給する補正回路と、 外部から与えられる位相変化情報を受け、これによって
    指示される位相遅れ状態と位相進み状態のそれぞれに対
    応して、前記補正回路が前記補正情報を取得する前記所
    定のタイミングを決定するタイミング信号を生成する制
    御回路と、を含んで成るものである移動平均フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記補正回路は前記タイミング信号に従
    って前記フィルタ演算部からの前記処理結果をラッチす
    るラッチ回路である請求項2記載の移動平均フィルタ。
  4. 【請求項4】 入力アナログ信号を所定のサンプリング
    クロックに従ってサンプリングし、これをディジタル信
    号に変換して出力するオ−バ−サンプリング型A/D変
    換回路と、 前記オーバーサンプリング型A/D変換回路の出力を入
    力ディジタル信号とする請求項1乃至3の何れか1項記
    載の移動平均フィルタと、 前記サンプリングクロックを前記移動平均フィルタのフ
    ィルタ出力に位相同期化すると共に、前記移動平均フィ
    ルタのフィルタ出力に基づいて前記移動平均フィルタに
    供給すべき前記位相変化情報を生成するディジタル・フ
    ェーズ・ロックド・ループ回路と、を含んで成るもので
    あるA/D変換器。
  5. 【請求項5】 前記A/D変換器は、統合ディジタル通
    信網の加入者線伝送装置に含まれて成るものである請求
    項4記載のA/D変換器。
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