JP3086837B2 - 3−アミノピロリジン類の製造方法 - Google Patents

3−アミノピロリジン類の製造方法

Info

Publication number
JP3086837B2
JP3086837B2 JP03160877A JP16087791A JP3086837B2 JP 3086837 B2 JP3086837 B2 JP 3086837B2 JP 03160877 A JP03160877 A JP 03160877A JP 16087791 A JP16087791 A JP 16087791A JP 3086837 B2 JP3086837 B2 JP 3086837B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
general formula
represented
formula
aminopyrrolidines
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03160877A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04360866A (ja
Inventor
靖 古郡
幹夫 若山
哲也 佐野
裕司 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANKYO CHEMICAL CO.,LTD.
Original Assignee
SANKYO CHEMICAL CO.,LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANKYO CHEMICAL CO.,LTD. filed Critical SANKYO CHEMICAL CO.,LTD.
Priority to JP03160877A priority Critical patent/JP3086837B2/ja
Publication of JPH04360866A publication Critical patent/JPH04360866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3086837B2 publication Critical patent/JP3086837B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】本発明は一般式(II)
【0002】
【化4】 〔式中、ZはN−R1 、酸素原子又は硫黄原子を表わ
し、R1 は水素原子、置換もしくは未置換のアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、アルコ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、又は
アシル基を表し、R2 は水素原子、ハロゲン原子、置換
もしくは未置換のアルキル基、アルケニル基、アラルキ
ル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アシルオキシ基、カルボキシル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
又はアシル基を表わす。〕で表わされる3−アミノピロ
リジン類の製造方法に関する。
【0003】
【産業上の利用分野】本発明の前記一般式(II)で表
わされる3−アミノピロリジン類は医薬、農薬等の原料
として有用な化合物である。例えば、ヨーロッパ特許第
132,845号に記載の如く、1−ベンジル−3−ア
ミノピロリジンは1,8−ナフチリジン抗菌剤の原料と
して用いられる。又、特開昭57−2266号に記載の
如く、1−ベンジル−2−メチル−3−アミノピロリジ
ンの2,3−cis異性体は抗精神病薬の原料として用
いられる。
【0004】
【従来の技術】従来から、3−アミノピロリジン類を合
成する方法については多くの研究があり、例えば、「ジ
ャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journa
l of Medicinal Chemistry)」11巻(5号),193
4頁(1968)や英国特許第1,392,194号に
は、例えば3−クロロピロリジンを原料として、対応す
るアミノピロリジンを得る方法が記載されている。しか
し原料の3−クロロピロリジンの合成が難しく、又、中
間体としてフタルイミドを経なければならないなど工業
的に有利な方法とは言えない。又、一般的には「ジャー
ナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of
Medicinal Chemistry)」24巻(10号),1244頁
(1981)や特開昭55−22699号に示されてい
る如く、ラネーニッケルを触媒として、対応する3−ヒ
ドロキシイミノピロリジンを還元する方法が知られてい
る。しかしこの方法では触媒のラネーニッケルを大量に
使用するために発火の危険が大きいことや、収率が低い
ことから工業的に有利な方法とは言えない。又、さらに
例えば、1−ベンジル−2−メチル−3−ヒドロキシイ
ミノピロリジンからは対応する3−アミノピロリジンの
2,3−cis異性体とtrans異性体が等量混合物
としてのみ得られ、試みたあらゆる条件下でcis異性
体の選択性は認知できなかった。
【0005】3位のアミノ基とそれぞれ2位、4位又は
5位の置換基がcis配置である異性体を得るには、対
応する3−ヒドロキシイミノピロリジンから、通常の水
素還元反応で得られるcis体とtrans体の混合物
を適当な方法、例えばカルボン酸塩にして分割する以外
に適当な方法が見当たらない。一方限られた置換基の化
合物については立体選択的に合成する方法が知られてい
る。すなわち、「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケ
ミストリー(Journal of Medicinal Chemistry)」24巻
(10号),1244頁(1981)に、1−ベンジル
−2−メチル−3−アミノピロリジンの2,3−cis
体とtrans体の混合物からフマル酸の塩としてci
s体を分割する方法が記載されているが、収率が低く、
実用上問題点が多い。このような分画方法を適用する場
合には、混合物中のcis比率の大きさは分画収率に増
幅して影響を及ぼすので、高収率で目的物を得るにはc
is比率を可能な限り高めておくことが重要である。立
体選択的に合成する方法も、例えば「ジャーナル・オブ
・メディシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal
Chemistry)」33巻(5号),1344頁(1990)
に、3,4−cis体を選択的に得る方法が記されてい
るが、下記の化学式で示すように反応工程が著しく長く
煩雑であり、前記一般式(II)の置換基R2 の種類が
限られ、汎用性に乏しい。さらに中間体にアジド基を有
する化合物を経るなど、安全上からも工業的合成法とし
て応用するには困難が伴うと考えられる。
【0006】
【化5】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、現在知ら
れている3−アミノピロリジン類の製造方法には、多く
の問題が有り工業的方法として満足出来るものではな
い。
【0008】かくして本発明の目的は、従来の方法と比
較して、簡便かつ温和な条件で高品質の3−アミノピロ
リジン類を高収率で製造する経済的な方法を提供するこ
とにある。
【0009】さらにはピロリジン環の3位のアミノ基と
それぞれ2位、4位又は5位の置換基がcis配置であ
る異性体を、高選択的に合成する方法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく、3−アミノピロリジン類の合成反応に
ついて鋭意研究を続けた結果、還元触媒として金属ボラ
イド、還元剤として例えばソジウムボロハイドライドを
使用することにより、常圧下、温和な条件で高品質の3
−アミノピロリジン類が高収率で得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明は前記一般式(I)で表わさ
れる3−イミノピロリジン誘導体から前記一般式(I
I)で表わされる3−アミノピロリジン誘導体を製造す
るにあたり、前記一般式(III)で表わされる金属ボ
ライドの存在下、還元することを特徴とする3−アミノ
ピロリジン類の製造方法に関するものである。
【0012】下記一般式(I)
【0013】
【化6】 で表わされる化合物において、ZはN−R1 、酸素原子
又は硫黄原子を表わし、R1 は例えば、水素原子、未置
換アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、オクチル基、デシル基、シクロヘ
キシル基など)、置換基を有するアルキル基〔置換基と
しては、例えば、カルボキシル基、ハロゲン原子(例え
ば、フッ素原子、塩素原子など)、ヒドロキシル基、ア
ルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル
基など)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノ
キシカルボニル基など)、アルコキシ基(例えば、メト
キシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基、フェネチルオ
キシ基など)、単環式のアリールオキシ基(例えば、フ
ェノキシ基、p−トリルオキシ基など)、アシルオキシ
基(例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ
基、カプリルオキシ基など)、カルバモイル基(例え
ば、カルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル
基、モルホリノカルボニル基、ピペリジノカルボニル基
など)、スルファモイル基(例えば、スルファモイル
基、N,N−ジメチルスルファモイル基、モルホリノス
ルファモイル基など)、アシルアミノ基(例えば、アセ
チルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミ
ノ基、メシルアミノ基など)、スルホンアミド基(例え
ば、エチルスルホンアミド基、p−トルエンスルホンア
ミド基など)を挙げることが出来る〕、アルケニル基
(例えば、アリル基、3−ブテニル基など)、アラルキ
ル基(例えば、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4
−メチルベンジル基、1−ナフチルメチル基など)、ア
リール基(例えば、フェニル基、4−メチルフェニル基
など)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンジルオキシカ
ルボニル基など)、アリールオキシカルボニル基(例え
ばフェノキシカルボニル基など)、アシル基(例えば、
アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、p−トル
エンスルホニル基など)が挙げられるが、これに限定さ
れるものではない。
【0014】R2 は例えば、水素原子、ハロゲン原子
(例えば、フッ素原子、塩素原子など)、置換もしくは
未置換のアルキル基(R1 として示した置換基と同じも
のを挙げることが出来る)、アルケニル基(例えば、ア
リル基、3−ブテニル基など)、アラルキル基(例え
ば、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベ
ンジル基、1−ナフチルメチル基など)、アリール基
(例えば、フェニル基、4−メチルフェニル基など)、
アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、ベン
ジルオキシ基、フェネチルオキシ基など)、アリールオ
キシ基(例えば、フェノキシ基など)、アルコキシカル
ボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基など)、アリ
ールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル
基など)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ
基、プロピオニルオキシ基、カプリルオキシ基など)、
アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ベン
ゾイル基、p−トルエンスルホニル基など)、ヒドロキ
シル基又はカルボキシル基が挙げられるが、これに限定
されるものではない。
【0015】R3 は水素原子、置換もしくは未置換のア
ルキル基(R1 として示した置換基と同じものを挙げる
ことが出来る)、アルケニル基(例えば、アリル基、3
−ブテニル基など)、アラルキル基(例えば、ベンジル
基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、1
−ナフチルメチル基など)、アシル基(例えば、アセチ
ル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、p−トルエンス
ルホニル基など)が挙げられるが、これに限定されるも
のではない。
【0016】本発明の出発物質である前記一般式(I)
で表わされる3−イミノピロリジン類は、例えば「ジャ
ーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal o
f Medicinal Chemistry)」24巻(10号),1244
頁(1981)に記載の方法、又はこの方法に準じて容
易に合成することが出来る。
【0017】前記一般式(I)で表わされる3−イミノ
ピロリジン類を還元して3−アミノピロリジン類を得る
のに、触媒として金属ボライドを用いる。金属として
は、ニッケル、コバルトを単独又は組み合わせて使用す
る。金属ボライドは、例えば「インダストリアル・アン
ド・エンジニアリング・ケミストリー(Industr
ial and Engineering Chemi
stry)」44巻 1006頁(1952)に示され
ている方法や、「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケ
ミストリー(Journal of Organic
Chemistry)35巻(6号),1900頁(1
970)に示されている方法で容易に調製することが出
来る。金属ボライドの使用量は、前記一般式(I)で表
わされる3−イミノピロリジン誘導体に対して0.01
〜50モルパーセントの範囲にあるが1〜20モルパー
セントの範囲が特に好ましい。
【0018】還元剤としては、ソジウムボロハイドライ
ド、リチウムボロハイドライド、ポタシウムボロハイド
ライド等が例示でき、単独又は組み合わせて使用する。
還元剤の使用量は当量以上なら特に制約はないが、3当
量以下が好ましい。
【0019】反応溶媒としては、水、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、モノグライム又はこれらの
混合溶媒を用いることが出来る。溶媒の使用量は、使用
する3−イミノピロリジン類の溶媒に対する溶解度によ
り異なり、特に制約はないが、約2〜20倍容量を例示
することができる。
【0020】反応は、常圧又は加圧下に行われ、−80
°〜120°Cで進行するが、−30°〜80°Cで行
うことが好ましい。反応終了後、反応液を例えば室温近
くまで冷却し、析出した無機物を除去後、濃縮し粗製の
目的物を得ることができる。又、例えば、酢酸エチル、
トルエン、クロロホルム、ヘキサン、エーテル等の有機
溶媒で反応物を抽出後、濃縮し粗製の目的物を得ること
ができる。次に必要に応じて、蒸留又は再結晶する事に
より、高品質な前記一般式(II)で表わされる3−ア
ミノピロリジン類を得ることが出来る。
【0021】
【実施例】以下に参考例及び実施例により、本発明を更
に詳しく説明するが、これに限定されることはない。 (参考例−1)塩酸ヒドロキシルアミン25.7gを水
50ml、メタノール80mlに溶解する。1−ベンジ
ル−2−メチル−3−ピロリジノン35g(0.185
モル)をメタノール20mlに希釈し、約30℃で滴下
する。炭酸カリウム25.8gを加え20〜30℃で3
0分反応させてから、水300mlを徐々に滴下する。
晶析した結晶を濾別、水洗して1−ベンジル−2−メチ
ル−3−ヒドロキシイミノピロリジン35.0gを得
た。(収率92.6%)mp.97〜99℃ NMRスペクトル(CDCl3 )δ:1.3(3H,
d),2.2(1H,q),2.6(2H,t),3.
0(2H,t),3.7(2H,d),7.3(5H,
m),8.7(1H,s) (参考例−2)1−ベンジル−2−メチル−3−ヒドロ
キシイミノピロリジン20.4g(0.10モル)、ラ
ネーニッケル5g、メタノール100mlを200ml
オートクレーブに仕込み、水素圧を20kg/cm2
して、40〜50℃で1時間反応する。触媒を濾別後、
濃縮、蒸留して、1−ベンジル−2−メチル−3−アミ
ノピロリジン9.8gを得た。(収率52.0%) bp.120℃/0.4mmHg NMRスペクトル(CDCl3 )δ:1.1(3H,
d),1.4(2H,s),1.5(1H,m),2.
0(2H,m),2.3(1H,m),2.8(1H,
m),3.1(1H,d),3.2(1H,m),3.
9(1H,d),7.3(5H,s) G.C.(OV−22,3%,2m)cis 異性体 50% trans異性体 50% (実施例−1)1−ベンジル−2−メチル−3−ヒドロ
キシイミノピロリジン6.3g(0.031モル)、塩
化ニッケル(II)・6水和物0.37gをエタノール
23mlに溶解し、10℃まで冷却する。ソジウムボロ
ハイドライド2.0gを水7mlに溶解したものを、1
0〜20℃で滴下し、室温で1時間反応する。析出した
無機物を濾別後、濃縮、蒸留して、1−ベンジル−2−
メチル−3−アミノピロリジン5.2gを得た。(収率
88.2%) bp.120℃/0.4mmHg NMRスペクトル(CDCl3 )δ:1.1(3H,
d),1.4(2H,s),1.5(1H,m),2.
0(2H,m),2.3(1H,m),2.8(1H,
m),3.1(1H,d),3.2(1H,m),3.
9(1H,d),7.3(5H,s) G.C.(OV−22,3%,2m)cis 異性体 88% trans異性体 12% (実施例−2)1−ベンジル−2−メチル−3−ヒドロ
キシイミノピロリジン6.3g(0.031モル)、塩
化ニッケル(II)・6水和物0.37gをメタノール
23mlに溶解し、−20℃まで冷却する。ソジウムボ
ロハイドライド2.0gを水7mlに溶解したものを、
−10℃以下で滴下し、そのまま1時間反応する。反応
液に5N−塩酸を加えてpH6とし触媒のニッケルボラ
イドを溶解してから、水20mlを加え、クロロホルム
30mlで抽出した。濃縮後、蒸留して1−ベンジル−
2−メチル−3−アミノピロリジン5.0gを得た。
(収率84.8%)bp.120℃/0.4mmHg G.C.(OV−22,3%,2m)cis 異性体 94% trans異性体 6% (実施例−3)ソジウムボロハイドライド10%水溶液
27mlを塩化ニッケル(II)5%水溶液121ml
に攪拌しながら加える。析出した黒色のニッケルボライ
ドを空気に触れることなく濾別し、エタノール溶液中に
保存する。
【0022】1−ベンジル−2−メチル−3−ヒドロキ
シイミノピロリジン6.3g(0.031モル)、上記
の方法で調整したニッケルボライド0.63g、エタノ
ール23mlを仕込む。ソジウムボロハイドライド1.
5gを水5.3mlに溶解したものを、10〜20℃で
滴下し、室温で1時間反応する。析出した無機物を濾別
後、濃縮、蒸留して、1−ベンジル−2−メチル−3−
アミノピロリジン5.1gを得た。(収率86.5%) bp.120℃/0.4mmHg G.C.(OV−22,3%,2m)cis 異性体 87% trans異性体 13% (実施例−4)1−ベンジル−2−メチル−3−ヒドロ
キシイミノピロリジン6.3g(0.031モル)、塩
化コバルト(II)・6水和物0.50gをエタノール
23mlに溶解し、10℃まで冷却する。ソジウムボロ
ハイドライド2.0gを水7mlに溶解したものを、1
0〜20℃で滴下し、室温で1時間反応する。析出した
無機物を濾別後、濃縮、蒸留して、1−ベンジル−2−
メチル−3−アミノピロリジン4.8gを得た。(収率
81.4%) bp.120℃/0.4mmHg G.C.(OV−22,3%,2m)cis 異性体 86% trans異性体 14% (実施例−5)1−ベンジル−2−メチル−3−メトキ
シイミノピロリジン6.7g(0.031モル)、塩化
ニッケル(II)・6水和物0.37gをエタノール2
3mlに溶解し、10℃に冷却する。ソジウムボロハイ
ドライド2.0gを水7mlに溶解したものを、10〜
20℃で滴下した後、室温で1時間反応する。析出した
無機物を濾別後、濃縮、蒸留して、1−ベンジル−2−
メチル−3−アミノピロリジン5.1gを得た。(収率
86.5%) bp.120℃/0.4mmHg G.C.(OV−22,3%,2m)cis 異性体 87% trans異性体 13% (実施例−6)1−ベンジル−2−エチル−3−ヒドロ
キシイミノピロリジン6.7g(0.031モル)、塩
化ニッケル(II)・6水和物0.37gをエタノール
23mlに溶解し、10℃に冷却する。ソジウムボロハ
イドライド2.0gを水7mlに溶解したものを、10
〜16℃で滴下した後、室温で1時間反応する。析出し
た無機物を濾別後、濃縮、蒸留して、1−ベンジル−2
−エチル−3−アミノピロリジン5.8gを得た。(収
率91.6%) bp.130℃/0.4mmHg G.C.(OV−22,3%,2m)cis 異性体 89% trans異性体 11% (実施例−7)1−n−プロピル−2−メチル−3−ヒ
ドロキシイミノピロリジン0.78g(0.005モ
ル)、塩化ニッケル(II)・6水和物0.089gを
エタノール3mlに溶解し、10℃に冷却する。ソジウ
ムボロハイドライド0.38gを水1.5mlに溶解し
たものを、10〜16℃で滴下した後、40℃で1時間
反応する。析出した無機物を濾別後、濃縮、蒸留して、
1−n−プロピル−2−メチル−3−アミノピロリジン
0.46gを得た。(収率64.7%) bp.90℃/0.2mmHg G.C.(OV−22,3%,2m)cis 異性体 85% trans異性体 15% (実施例−8)1−ベンジル−5−メチル−3−ヒドロ
キシイミノピロリジン2.1g(0.01モル)、塩化
ニッケル(II)・6水和物0.15gをエタノール8
mlに溶解する。ソジウムボロハイドライド0.8gを
水3mlに溶解したものを、13〜20℃で滴下し1時
間反応する。析出した無機物を濾別後、濃縮、蒸留し
て、1−ベンジル−5−メチル−3−アミノピロリジン
1.6gを得た。(収率84.1%) bp.115℃/0.4mmHg NMRスペクトル(CDCl3 )δ:1.19(3H,
d),1.40(1H,s)1.5〜2.7(6H.
m),3.1(1H,d),4.0(1H,d),7.
3(5H,s) G.C.(OV−22,3%,2m)cis 異性体 78% trans異性体 22% (実施例−9)3−ヒドロキシイミノ−2−メチルテト
ラヒドロフラン0.58g(0.005モル)、塩化ニ
ッケル(II)・6水和物0.09gをエタノール1.
5mlに溶解する。ソジウムボロハイドライド0.38
gを水1.5mlに溶解したものを10〜14℃で滴下
した後、40℃で1時間反応する。析出した無機物を濾
別後、濃縮、蒸留して3−アミノ−2−メチルテトラヒ
ドロフラン0.21gを得た。(収率41.2%) b.p.50℃/0.5mmHg NMRスペクトル(CDCl3 )δ:1.2(3H,
d),1.5(2H,br.s),1.7(2H,t
d),2.2(2H,dt),3.3〜3.6(1H,
m),3.7〜4.0(2H,m) G.C.(OV−22,3%,2m)cis 異性体 79% trans異性体 21% (実施例−10〜実施例−17)上記実施例−1〜実施
例−9と同様にして以下の化合物を合成した。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】下記一般式(I)
【0025】
【化7】 〔式中、ZはN−R1 、酸素原子又は硫黄原子を表わ
し、R1 は水素原子、置換もしくは未置換のアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、アルコ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、又は
アシル基を表し、R2 は水素原子、ハロゲン原子、置換
もしくは未置換のアルキル基、アルケニル基、アラルキ
ル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アシルオキシ基、カルボキシル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
又はアシル基を表し、R3は水素原子、置換もしくは未
置換のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アシ
ル基を表わす。〕で表わされる3−イミノピロリジン類
を、M2 B〔Mはニッケル又はコバルトを表わす。〕で
表わされる金属ボライドの存在下で常圧下温和な条件で
還元して、上記3−イミノピロリジン類に対応する3−
アミノピロリジン類において、3位のアミノ基とそれぞ
れ2位、4位又は5位の置換基がcis配置である異性
体を高選択的に得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 333/38 C07D 333/38 (72)発明者 佐藤 裕司 神奈川県平塚市東八幡5丁目2番3号 三協化学株式会社 合成化学研究所内 (56)参考文献 特開 昭55−22699(JP,A) 特開 昭63−277655(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 207/14 C07D 207/16 C07D 307/22 C07D 307/24 C07D 333/36 C07D 333/38 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 〔式中、ZはN−R1 、酸素原子又は硫黄原子を表わ
    し、R1 は水素原子、置換もしくは未置換のアルキル
    基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、アルコ
    キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、又は
    アシル基を表し、R2 は水素原子、ハロゲン原子、置換
    もしくは未置換のアルキル基、アルケニル基、アラルキ
    ル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ア
    リールオキシ基、アシルオキシ基、カルボキシル基、ア
    ルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
    又はアシル基を表し、R3は水素原子、置換もしくは未
    置換のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アシ
    ル基を表わす。〕で表わされる3−イミノピロリジン類
    を、 一般式(III) M2 B 〔式中、Mはニッケル又はコバルトを表わす。〕で表わ
    される金属ボライドの存在下で還元することを特徴とす
    る、 一般式(II) 【化2】 〔式中、Z、R2 は前記一般式(I)と同じ意味であ
    る。〕で表わされる3−アミノピロリジン類の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 下記一般式(II) 【化3】 〔式中、Z、R2 は前記一般式(I)と同じ意味であ
    る。〕で表わされる3−アミノピロリジン類において、
    3位のアミノ基とそれぞれ2位、4位又は5位の置換基
    がcis配置である異性体を高選択的に得ることを特徴
    とする請求項1に記載の製造方法。
JP03160877A 1991-06-06 1991-06-06 3−アミノピロリジン類の製造方法 Expired - Fee Related JP3086837B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03160877A JP3086837B2 (ja) 1991-06-06 1991-06-06 3−アミノピロリジン類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03160877A JP3086837B2 (ja) 1991-06-06 1991-06-06 3−アミノピロリジン類の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04360866A JPH04360866A (ja) 1992-12-14
JP3086837B2 true JP3086837B2 (ja) 2000-09-11

Family

ID=15724308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03160877A Expired - Fee Related JP3086837B2 (ja) 1991-06-06 1991-06-06 3−アミノピロリジン類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3086837B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5252747A (en) * 1992-09-11 1993-10-12 Abbott Laboratories Chiral quinolone intermediates
CN1051764C (zh) * 1996-06-25 2000-04-26 厦门大学 对映体纯3-氨基-1,2-二取代吡咯烷的立体选择性合成方法
CN1051765C (zh) * 1996-06-25 2000-04-26 厦门大学 一种立体选择性合成对映体纯3-氨基-1,2-二取代吡咯烷的方法
PL2712358T3 (pl) 2011-05-13 2017-05-31 Array Biopharma, Inc. Związki mocznika pirolidynowego, tiomocznika pirolidynowego oraz guanidyny pirolidynowej jako inhibitory kinazy trka

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04360866A (ja) 1992-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3086837B2 (ja) 3−アミノピロリジン類の製造方法
JP5548129B2 (ja) 不斉有機触媒
US6150535A (en) Processes for producing azetidine-2-carboxylic acid and intermediates thereof
JP3167705B2 (ja) 3―(n―ベンジル―n―アルコキシカルボニルアルキルアミノ)プロピオン酸エステルの製法
AU2004236009A1 (en) Method for the synthesis of 4-hydroxyisoleucine and the derivatives thereof
JP4984676B2 (ja) ベンジルオキシ基を有するアニリンの製法
JPH09316053A (ja) スルホンアミド誘導体の製造法および中間体
US6320069B1 (en) Production of optically active ketone
JP3140698B2 (ja) 4−ヒドロキシ−2−ピロリジノンの製造方法ならびに精製方法
JPS62286964A (ja) オキシラセタムの製造方法
JP5054686B2 (ja) エステルまたはアルコールの製造方法
JP2002371060A (ja) 光学活性アミノピペリジン誘導体の製造方法
JP2815969B2 (ja) 3‐アミノフェノール誘導体およびその製造法
JPH072742A (ja) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩の新規製造法
JPWO2005000810A1 (ja) 含窒素複素環化合物の製造方法
KR100288404B1 (ko) 2-벤조티아졸릴 4-아미노-5-클로로-2-메톡시티오벤조에이트 및
JP2003137835A (ja) (r)−3−ヒドロキシ−3−(2−フェニルエチル)ヘキサン酸の製造方法
JP2608714B2 (ja) 1,2,3−トリアゾール及びその誘導体の製造方法
JP2958835B2 (ja) 4−(1−カルボキシアルキル)アゼチジン−2−オン誘導体の製造法
JP4314603B2 (ja) 光学活性3−アルコキシカルボニルアミノピロリジン誘導体の製造方法
FR2555582A1 (fr) Procede de preparation de 4-(2-phenoxyethyl)-1,2,4-triazolone
JPH1045721A (ja) 1−置換−4,5−ジフェニル−2−イミダゾリジノンの製造法及びこれに用いる中間体
CH632768A5 (fr) Procede pour l'obtention de n,n'-bis-(3-oxazolidinyl-2-one)-phosphoramides p-substitues et n,n'-bis-(3-oxazolidinyl-2-one)-phosphoramides p-substitues obtenu.
JPH051002A (ja) α−アミノ酸の製造方法
BE553109A (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080714

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080714

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090714

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees