JP3073556B2 - フォトクロミックプラスチックレンズの製造方法 - Google Patents

フォトクロミックプラスチックレンズの製造方法

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JP3073556B2
JP3073556B2 JP03191675A JP19167591A JP3073556B2 JP 3073556 B2 JP3073556 B2 JP 3073556B2 JP 03191675 A JP03191675 A JP 03191675A JP 19167591 A JP19167591 A JP 19167591A JP 3073556 B2 JP3073556 B2 JP 3073556B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフォトクロミックプラス
チックレンズの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】短波長の光の照射により着色し、長波長
の光の照射や加熱や暗所に放置すると消色するフォトク
ロミック性を利用したレンズは知られており、ハロゲン
化銀を含むフォトクロミックガラスはサングラス材料と
して用いられている。
【0003】一方、フォトクロミック性を有するプラス
チックレンズを得るためには、例えば眼鏡レンズ材料と
して良く知られているジエチレングリコールビスアリル
カーボネート樹脂基材に、フォトクロミック物質を含有
させることが考えられるが、この場合、レンズ成形時に
大量に使用される過酸化物系重合開始剤のため、フォト
クロミック性が消滅もしくは著しく減退するためフォト
クロミックレンズを得ることができないという問題点が
あった。
【0004】そこで、特開昭61−228402号公報
には、このジエチレングリコールビスアリルカーボネー
ト樹脂基材に、フォトクロミック染料含有樹脂溶液を塗
布、加熱して、樹脂膜中のフォトクロミック染料を前記
基材中に浸透または拡散させてからフォトクロミック染
料欠乏樹脂膜を除去し、その後、硬化膜を施す方法が開
示されており、また、特開昭62−10604号公報に
は、コーティング液にフォトクロミック染料を添加させ
ておき、これをレンズに塗布してフォトクロミック染料
含有硬化膜を形成する方法が開示されている。
【0005】ところでプラクチックレンズは物性上、表
面硬度が劣るという問題があり、その改良として、例え
ば、特開昭61−166824号公報には、アクリル系
樹脂に有機ケイ素化合物の加水分解物とエポキシ樹脂化
合物とエポキシ硬化剤とからなるポリオルガノシロキサ
ン系コーティング組成物を塗布硬化することが開示され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
特開昭61−228402号公報に開示された方法は、
十分なフォトクロミック濃度を得るために基材の耐熱温
度を超える高温での処理が必要であり、その結果、レン
ズ表面に荒れが生じたり、レンズ面が歪む等の問題があ
った。
【0007】また、前述の特開昭62−10604号公
報に開示された方法は、フォトクロミック染料のコーテ
ィング液中への溶解性に限界があり十分なフォトクロミ
ック性が得られにくく、また仮にフォトクロミック染料
の溶解量が増えたとしても、フォトクロミック染料含有
硬化膜の物性が低下してしまうといった問題点があっ
た。
【0008】更に、前述の特開昭61−166824号
公報に開示されたポリオルガノシロキサン系硬化膜は物
理的な洗浄や接触に対する耐磨耗性が十分でなく、表面
硬度が不十分という問題点があった。また、このポリオ
ルガノシロキサン系硬化膜に一般的な耐磨耗性向上剤で
ある金属コロイドを添加した場合、基材樹脂(特にアク
リル系樹脂)との密着性が著しく低下するという問題点
があった。
【0009】本発明は、上述の従来のフォトクロミック
プラスチックレンズの製造方法の欠点を解消するための
ものであり、その第1の目的は十分なフォトクロミック
性を有し、かつレンズとしての特性も満足するフォトク
ロミックプラスチックレンズの製造方法を提供すること
にあり、その第2の目的は、十分なフォトクロミック性
を有し、かつレンズとしての特性も満足し、しかも表面
硬度が高く耐磨耗性に優れたフォトクロミックプラスチ
ックレンズの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、下記
の(a)、(b)、(c)及び(d)成分を主成分とす
る単量体混合物を過酸化物系重合開始剤を含まない重合
条件下で重合することによりフォトクロミック性を有す
るプラスチックレンズを得る工程を含むことを特徴とす
るフォトクロミックプラスチックレンズの製造方法によ
って達成された。 (a)単官能メタクリル酸エステルおよび多官能メタク
リル酸エステルから選ばれる少なくとも1種のメタクリ
ル系単量体、 (b)(メタ)アクリル酸および水酸基含有(メタ)ア
クリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種の親水性
単量体、 (c)少なくとも1種の多官能架橋性単量体、 (d)有効量のフォトクロミック染料。 また上記第2の目的は、上で得られたプラクチックレン
を非重合性気体雰囲気下プラズマ処理し、次いで下記
の(e)及び(f)成分を主成分とするコーティング組
成物を塗布、硬化して硬化膜を形成する工程を更に含ま
せることにより達成された。 (e)シラノール基とエポキシ基を有する有機ケイ素化
合物、 (f)コロイド状シリカ。
【0011】以下、本発明を詳説する。本発明において
は、上述の(a)、(b)、(c)及び(d)成分を主
成分とする単量体混合物を過酸化物系重合開始剤を含ま
ない重合条件下で重合することによりフォトクロミック
プラスチックレンズを得る。
【0012】ここに過酸化物系重合開始剤を含まないこ
とを条件にしたのは、後述のように、これが含まれる
と、(d)成分のフォトクロミック染料が分解してフォ
トクロミック性が消滅あるいは著しく減退するからであ
る。
【0013】単量体として(a)成分のメタクリル系単
量体を用いる理由は、得られるプラスチックレンズにア
クリル系樹脂のもつ高い透明性と耐光性という優れた光
学特性を実現させるためである。なお、この(a)成分
のメタクリル系単量体としては、単官能メタクリル酸エ
ステルおよび多官能メタクリル酸エステルから選ばれる
少なくとも1種が用いられる。単官能メタクリル酸エス
テルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクル酸エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、メ
タクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニ
ル、メタクリル酸アダマンチル等が挙げられ、また多官
能メタクリル酸エステルとしては、エチレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,
4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタク
リレート、グリセリンジメタクリレート等が挙げられ
る。(a)成分の好ましい含有量は全単量体混合物中の
30〜95重量%であり、更に好ましくは40〜95重
量%である。(a)成分の割合が全単量体混合物中の3
0重量%未満であるとアクリル系樹脂の特徴である透明
性、耐光性、強度等が低下し、一方95重量%を超える
と親水基を有する単量体である(b)成分の含有量が相
対的に減るために硬化膜との密着性が弱くなる。
【0014】(b)成分としての親水性単量体として
は、(メタ)アクリル酸および水酸基含有(メタ)アク
リル酸エステルから選ばれる少なくとも1種が用いられ
る。なお本明細書において「(メタ)アクリル酸」とは
「アクリル酸」と「メタクリル酸」の両者を意味する。
これらの例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アク
リル酸又はメタクリル酸のヒドロキシエチルエステル、
アクリル酸又はメタクリル酸のクロロヒドロキシプロピ
ルエステル等があげられる。(b)成分の好ましい含有
量は全単量体混合物中の5〜50重量%であり、更に好
ましくは5〜30重量%である。(b)成分の割合が全
単量体混合物中の5重量%未満であると硬化膜との密着
性の改善が弱くなり、一方50重量%を超えると吸水性
が大きくなり樹脂表面の物性が不安定になり、荒れ、あ
ばた等を生じやすくなる。又、賦型時の離型性や転写性
が悪化したりする。
【0015】(c)成分としての多官能架橋性単量体
は、官能基を2個以上有する架橋性単量体であり、その
例としてはエチレングリコールジメタクリレート、ジエ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメ
タクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラメタクリレート、グリセリン
トリメタクリレート等の多官能メタクリル酸エステル
類、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレン
グリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の多
官能アクリル酸エステル類、ジビニルベンゼン等があげ
られる。(c)成分の好ましい含有量はその種類によっ
て異なるが、おおむね全単量体混合物中の3〜50重量
%の範囲であり、エチレングリコールジメタクリレート
を例にとれば3〜30重量%が好ましい。(c)成分の
割合が3重量%未満であると耐熱性が不十分となり、一
方、50重量%を超えると耐衝撃性が低下したり、離型
時に割れ、クラック等が生じやすくなり賦型が困難とな
るなどの問題点が発生し好ましくない。
【0016】(d)成分としてのフォトクロミック染料
は、上述の単量体(a)、(b)及び(c)に可溶で、
重合後もフォトクロミック性を維持できることが必要で
ある。この様な染料としてはスピロピラン系、スピロオ
キサジン系等の染料が用いられる。スピロピラン系染料
としては、インドリノスピロベンゾピランのインドール
及びベンゼン環のハロゲン、メチル、エチル、メチレ
ン、エチレン、水酸基等の各置換体、インドリノスピロ
ナフトピランのインドール及びナフタリン環のハロゲ
ン、メチル、エチル、メチレン、エチレン、水酸基等の
各置換体、インドリノスピロキノピランのインドール環
のハロゲン、メチル、エチル、メチレン、エチレン、水
酸基等の各置換体、インドリノスピロピリドピランのイ
ンドール環のハロゲン、メチル、エチル、メチレン、エ
チレン、水酸基等の各置換体等があげられる。また、ス
ピロオキサジン系の染料としてはインドリノスピロベン
ゾオキサジンのインドール及びベンゼン環のハロゲン、
メチル、エチル、メチレン、エチレン、水酸基等の各置
換体、インドリノスピロナフトオキサジンのインドール
及びナフタリン環のハロゲン、メチル、エチル、メチレ
ン、エチレン、水酸基等の各置換体、インドリノスピロ
フェナントロオキサジンのインドール環のハロゲン、メ
チル、エチル、メチレン、エチレン、水酸基等の各置換
体、インドリノスピロキノリノオキサジンのインドール
環のハロゲン、メチル、エチル、メチレン、エチレン、
水酸基等の各置換体、ピペリジノスピロナフトオキサジ
ンのピペリジン環及びナフタリン環のハロゲン、メチ
ル、エチル、メチレン、エチレン、水酸基等の各置換体
等があげられる。これらのうちスピロオキサジン系の染
料が耐光性の面で特に好ましく、有機ニッケル系安定剤
を併用するとさらに効果的である。スピロオキサジン系
染料の市販品として、ENI社製Photo.PNO、
筑波科学研究所(株)製のSunmax(染料含有アク
リル系単量体)などを挙げることができる。
【0017】(d)成分としてのフォトクロミック染料
の好ましい含有量は、後述の実施例に示すようにフォト
クロミック染料の種類によっても大きく異なるため一義
的に規定することはできないが、目的とするフォトクロ
ミックレンズの発消色が円滑に起るに有効な量、即ち、
発色時の色濃度が高く、消色時の光線透過率が高くなる
ような量を選択する。
【0018】なお、単量体混合物中には本発明の効果を
損なわない範囲で(a)、(b)、(c)成分と共重合
可能な他の単量体を加えることも可能である。これらの
単量体としてはメタクリル酸エチル、メタクリル酸n−
ブチル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸ベ
ンジル、メタルリル酸フェニル、メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸アダ
マンシル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アク
リル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、アクリル酸イソ
ボルニル等のアクリル酸エステル類、スチレン、メチル
スチレン、ジメチルスチレン、クロルスチレン、ジクロ
ルスチレン、ブロムスチレン、p−クロルメチルスチレ
ン等の核置換スチレンやα−メチルスチレン、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、N−
置換マレイミド等があげられる。
【0019】本発明のフォトクロミックプラスチックレ
ンズの製造方法においては注型重合法を用いるのが好ま
しく、通常は熱硬化重合が採用される。すなわち、単量
体混合物に適量の重合開始剤を加え、型に注入して加熱
重合する方法である。このときの重合開始剤としては、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系
開始剤が好適に使用できる。上述のようにベンゾイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物系
開始剤は、フォトクロミック染料の効果を減退または消
失させるため、過酸化物系開始剤の使用は排除すべきで
ある。開始剤は通常単量体総量の0.001〜5重量%
の範囲で使用することが好ましい。又、加熱温度は用い
る開始剤により大きく異なるが、通常は20〜80℃の
範囲である。なお、強度の光照射による重合は、フォト
クロミック性を減退させる場合があるので好ましくな
い。
【0020】また、本発明においては、必要に応じて熱
安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤、帯電防止
剤、その他の染料等を単量体混合物中に添加することも
できる。
【0021】本発明により得られたフォトクロミックプ
ラスチックレンズは、単量体混合物を過酸化物系重合開
始剤を含まない条件下に重合して得られたものであるた
め、単量体混合物中の(d)成分であるフォトクロミッ
ク染料が分解することなく、プラスチックレンズ中に残
存している。従って紫外線の照射により着色し、紫外線
の遮光により消色する、いわゆるフォトクロミック性を
有し、サングラスなどに好ましく用いられる。
【0022】本発明によれば、上記のようにして得られ
たフォトクロミックプラスチックレンズをプラズマ処理
し、更にコーティング組成物の塗布、硬化処理を行なう
こともでき、これによりプラスチックレンズの表面硬度
が向上し、耐磨耗性、耐擦傷性に優れたフォトクロミッ
クプラクチックレンズを得ることができる。
【0023】プラズマ処理は用いる装置の大きさ、形
式、形状によりその条件も多少異なるが、本発明では通
常空気、ヘリウム、アルゴン、水素、酸素、窒素などの
非重合性気体0.01〜10Torrの雰囲気下60秒以内
で行われる。
【0024】プラズマ処理を終えたプラスチックレンズ
へのコーティング組成物の塗布、硬化処理は以下のよう
にして行われる。
【0025】コーティング組成物は、シラノール基とエ
ポキシ基を有する有機ケイ素化合物とコロイド状シリカ
を同時に含むことが必要である。シラノール基とエポキ
シ基を有する有機ケイ素化合物としては、一般式
【0026】
【化1】
【0027】(式中R1 は炭素数1〜4のアルキル基で
あり、R2 は炭素数1〜4のアルキレン基である)で表
わされる3官能有機ケイ素化合物の加水分解物が好まし
い。3官能有機ケイ素化合物としては、式中のR1 がメ
チル基、エチル基、プロピル基又はブチル基であり、R
2 がメチレン基、エチレン基、プロピレン基又はブチレ
ン基であるものが特に好ましい。
【0028】一方、コロイド状シリカとしては有機ケイ
素化合物の加水分解後になるべく余分な水を残さないよ
うにするため、高濃度の水分散コロイド状シリカ(例え
ばSiO2 固形分40%以上のもの)が好ましく用いら
れる。粒子径は5〜30mμぐらいのものがよい。特に
本発明で用いるコーティング組成物はコロイド状シリカ
を高濃度で含むときにその有用性を発揮する。その意味
からコーティング組成物中のコロイド状シリカの量はコ
ロイド状シリカと有機ケイ素化合物の全量を基準にして
75mol %(SiO2 固形分換算値)以上に設定するこ
とが好ましい。硬化剤は特に限定されないが、アセチル
アセトン金属錯化合物は有効であり、そのうちでもアセ
チルアセトンのアルミニウム錯化合物が特に効果的に使
用できる。その添加量はコロイド状シリカと有機ケイ素
化合物の加水分解物とを硬化するに足る量、例えば、コ
ロイド状シリカ(SiO2 換算)と有機ケイ素化合物の
加水分解物の合計1molに対して1〜10gである。
【0029】(I)式の有機ケイ素化合物の加水分解に
は有機酸が用いられる。これには酢酸、ギ酸、プロピオ
ン酸等があげられるがコーティング組成物の安定性から
酢酸を用いるのが好ましい。有機酸の添加量はコロイド
状シリカと有機ケイ素化合物の全量1mol に対して5〜
30gであるのが好ましい。これより少ないとコーティ
ング組成物のゲル化を生じやすくなり、これより多くな
ると臭気が強くなり作業性が悪化する。
【0030】更に加水分解を均一に、しかもその度合を
適度に調節するために、適当な溶媒をコーティング組成
物中に加えることが好ましい。このような溶媒としては
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ等のセロソルブ類が好ましく、イソプロピルアルコー
ル、ブタノール等と組み合わせると更に好ましい。セロ
ソルブの割合は全溶媒量の3重量%以上であるのが好ま
しく、特に好ましくは10重量%以上である。特にコロ
イド状シリカの割合が多い場合、溶媒中のセロソルブの
割合が全溶媒量の3重量%未満ではコーティング組成物
の調製中にゲル化を生じコーティング組成物とすること
が困難になる。
【0031】本発明で用いるコーティング組成物には塗
膜の平滑性を向上させる目的でシリコーン系界面活性剤
を添加することもできる。更に耐光性の向上、あるいは
塗膜の劣化防止の目的で紫外線吸収剤、酸化防止剤等を
添加することも可能である。コーティング組成物はディ
ッピング法、スピンコート法、ロールコート法、スプレ
ー法等によりレンズ基材に塗布することができる。塗布
されたコーティング組成物の硬化は加熱処理することに
よって行なわれ、加熱温度は40〜150℃が好まし
く、特に好ましくは80〜130℃である。加熱時間は
1〜4時間が好ましい。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
する。なお、実施例及び比較例中の物性評価の方法は以
下の通りである。
【0033】(a)フォトクロミック性 高圧水銀灯による紫外線照射時及び遮光時のレンズの透
過率変化の応答性により判定した。
【0034】(b)表面硬度 スチールウール#0000で付加荷重1000gで表面
を50回(往復)摩擦して傷の付きにくさを以下の基準
で判定した。 A:ほとんど傷がつかない。 B:極くわずかに傷がつく。 C:少し傷がつく。 D:多く傷がつく。
【0035】(c)密着性 硬化膜表面を1mm間隔のゴバン目(10×10個)にカ
ットし、セロハン粘着テープ(ニチバン(株)製No.
405)を強くはりつけ、90度方向に急激にはがして
残ったゴバン目の数を調べた。
【0036】(d)外観 肉眼目視により透明性、着色状態、表面状態等を調べ
た。
【0037】また実施例2〜20及び比較例1で用いた
コーティング組成物の調製は以下のようにして行なっ
た。 (i)SiO2 濃度40%のコロイド状シリカ(スノー
テックス−40、水分散シリカ、日産化学(株)製)2
40重量部に0.5N塩酸2.0重量部、酢酸20重量
部を加えた液を35℃にして攪拌しながらγ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン(3官能有機ケイ素化
合物)95重量部を滴下し室温にて8時間攪拌しその後
16時間放置した。この加水分解溶液320重量部にメ
チルセロソルブ80重量部、イソプロピルアルコール1
20重量部、ブチルアルコール40重量部、アルミニウ
ムアセチルアセトン14重量部、シリコーン系界面活性
剤0.2重量部、紫外線吸収剤0.1重量部を加えて8
時間攪拌後室温にて24時間熟成させコーティング組成
物を得た。これをコーティング組成物(A)とする。こ
のときコーティング組成物中のコロイド状シリカの量は
コロイド状シリカとγ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランの合計量を基準にして80mol %(SiO2
固形分換算値)であった。
【0038】(ii)γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランの量を67重量部とした以外はコーティング
組成物(A)の調製と同様にしてコーティング組成物
(B)を得た。このときのコーティング組成物中のコロ
イド状シリカの量はコロイド状シリカとγ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシランの合計量を基準にして8
5mol %(SiO2 固形分換算値)であった。
【0039】(iii )コロイド状シリカに代えてイオン
交換水120重量部を用いた以外はコーティング組成物
(A)の調製と同様にしてコーティング組成物(C)を
得た。 [実施例1]メタクリル酸メチル70重量部にメタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル10重量部、エチレングリコ
ールジメタクリレート20重量部、スピロオキサジン系
フォトクロミック染料としてENI社製Photo.P
NO 0.01重量部、ラジカル重合開始剤としてアゾ
ビス系の和光純薬工業(株)製化成品V−70 0.0
6重量部、紫外線吸収剤としてチバガイギー(社)製チ
ヌビンP 0.05重量部、離型剤として信越化学
(株)製信越シリコーンKF353A 0.02重量部
を加え混合溶解した。この調合液を2枚のガラスモール
ド及びプラスチック製のガスケットからなる型に注入
し、これを熱風循環式加熱炉に入れて37℃で8時間加
熱し、その後8時間かけて90℃まで昇温し、そのまま
2時間加熱して重合を行なった。型をはずして得られた
重合体は直径75mm、厚さ2.0mm、度数0.00ジオ
プターの透明性の高いレンズであった。これを更に12
0℃で2時間加熱してアニーリングを行なった。
【0040】得られたプラスチックレンズは紫外線照射
によって着色し、紫外線遮光によって消色するフォトク
ロミック性を有していた。図1は高圧水銀灯による紫外
線照射時及び遮光時のこのレンズの554nmでの透過率
変化の応答性を示したものである。このときの温度は2
0℃であり、レンズ面の紫外線強度はウシオ電気(株)
製積算光量計UIT−102(受光器UVD365P
D)で測定したところ1.2mWであった。
【0041】[実施例2]実施例1で得られたフォトク
ロミックプラスチックレンズにヤマト科学(株)製PR
−501Aを用いて窒素0.6Torr雰囲気下に1秒間プ
ラズマ処理を行なった。続いてコーティング組成物
(A)をディッピング法(引き上げ速度20cm/分)に
て塗布し、これを120℃で90分間加熱硬化させた。
こうして得られ硬化膜付きレンズの評価結果は表1のご
とく表面硬度、密着性、外観が優れたものであった。ま
たこの硬化膜付きレンズは実施例1のレンズと同等のフ
ォトクロミック性を有しており、紫外線照射時及び遮光
時のこのレンズの554nmでの透過率変化の応答性は実
施例1と同等であった。従って眼鏡用フォトクロミック
レンズとして好適に使用できるものであった。
【0042】[実施例3〜10]プラズマ処理条件及び
コーティング組成物の種類を表1の様に変化させた以外
は実施例2と同様にして硬化膜付きレンズを作製し、同
様に評価を行なった。結果は表1のごとく表面硬度、密
着性、外観が優れたものであった。また、これらの硬化
膜付きレンズはフォトクロミック性を有しており、眼鏡
用レンズとして好適に使用できるものであった。紫外線
照射時及び遮光時のこのレンズの554nmでの透過率変
化の応答性は実施例1と同等であった。
【0043】
【表1】
【0044】[実施例11〜18]単量体混合物の組成
を表2の様に変化させた以外は実施例1と同様にしてプ
ラスチックレンズを得た後、実施例2と同様にしてプラ
ズマ処理、コーティング処理を行なって硬化膜付きレン
ズを得た。得られた硬化膜付きレンズについて同様に評
価を行なった。結果は表2のごとく表面硬度、密着性、
外観が優れたものであった。また、これらの硬化膜付き
レンズはフォトクロミック性を有しており、眼鏡用レン
ズとして好適に使用できるものであった。紫外線照射時
及び遮光時のこのレンズの554nmでの透過率変化の応
答性は実施例1と同等であった。
【0045】[比較例1]表2に示すように(c)成分
の架橋性単量体を用いなかった以外は実施例1と同様に
してプラスチックレンズを作製しようとしたがアニール
時に変形し良好なレンズ形状とならなかった。
【0046】
【表2】
【0047】[実施例19]メタクリル酸メチル70重
量部にメタクリル酸2−ヒドロキシプロピル20重量
部、エチレングリコールジメタクリレート10重量部、
フォトクロミック染料として5−クロロインドリノスピ
ロナフトオキサジン1.0重量部、ラジカル重合開始剤
としてアゾビス系の和光純薬工業(株)製化成品V−7
0 0.06重量部、離型剤として信越化学(株)製信
越シリコーンKF353A 0.03重量部を加え混合
溶解した。この調合液を用いて実施例1と同様にして重
合を行ない、表面硬化膜を付与して透明性の高いレンズ
を得た。こうして得られたレンズは表面硬度A、密着性
100/100と優れたものであった。又、このレンズ
はフォトクロミック性を有しており、眼鏡用レンズとし
て好適に使用できるものであった。図2は高圧水銀灯に
よる紫外線照射時及び遮光時のこのレンズの610nmで
の透過率変化の応答性を示したものである。このときの
温度は21℃であり、レンズ面の紫外線強度をウシオ電
気(株)製積算光量計UIT−102(受光器UVD3
65PD)で測定したところ1.2mWであった。
【0048】[実施例20]メタクリル酸メチル40重
量部にメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル14重量
部、エチレングリコールジメタクリレート6重量部、ス
ピロオキサジン系フォトクロミック染料含有アクリル系
単量体Sunmax40重量部(筑波科学研究所(株)
製)、ラジカル重合開始剤としてアゾビス系の和光純薬
工業(株)製化成品V−70 0.20重量部、離型剤
として信越化学(株)製信越シリコーンKF353A
0.03重量部を加え混合溶解した。この調合液を用い
て実施例1と同様にして重合を行ない、表面硬化膜を付
与して透明性の高いレンズを得た。こうして得られたレ
ンズは表面硬度A、密着性100/100と優れたもの
であった。又、このレンズはフォトクロミック性を有し
ており、眼鏡用レンズとして好適に使用できるものであ
った。図3は高圧水銀灯による紫外線照射時及び遮光時
のこのレンズの610nmでの透過率変化の応答性を示し
たものである。このときの温度は24℃であり、レンズ
面の紫外線強度をウシオ電気(株)製積算光量計UIT
−102(受光器UVD365PD)で測定したところ
1.2mWであった。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば十分なフォトクロミック
性を有するアクリル系プラスチックレンズを得ることが
できる。また得られたフォトクロミックプラスチックレ
ンズに所望により極めて高硬度で密着性に優れた良好な
硬化膜を形成することができる。本発明によって得られ
たフォトクロミックプラスチックレンズは、眼鏡用レン
ズとして極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】は実施例1のプラスチックレンズの紫外線照射
時及び遮光時の554nmでの透過率変化の応答性を示す
グラフ、
【図2】は実施例19のプラスチックレンズの紫外線照
射時及び遮光時の610nmでの透過率変化の応答性を示
すグラフ、
【図3】は実施例20のプラスチックレンズの紫外線照
射時及び遮光時の610nmでの透過率変化の応答性を示
すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G02B 1/04 G02B 1/04 1/10 5/23 5/23 1/10 Z (56)参考文献 特開 昭62−187784(JP,A) 特開 平1−161036(JP,A) 特開 昭63−27565(JP,A) 特開 平3−4201(JP,A) 特開 昭62−239102(JP,A) 特開 平1−87607(JP,A) 特開 昭62−265317(JP,A) 特開 昭62−192413(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02C 7/10 G02B 1/04 G02B 1/10 G02B 5/23 C08F 220/06 C08F 220/18 C08J 7/00 306 C08J 7/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(a)、(b)、(c)及び
    (d)成分を主成分とする単量体混合物を過酸化物系重
    合開始剤を含まない重合条件下で重合することによりフ
    ォトクロミック性を有するプラスチックレンズを得る工
    程を含むことを特徴とするフォトクロミックプラスチッ
    クレンズの製造方法。 (a)単官能メタクリル酸エステルおよび多官能メタク
    リル酸エステルから選ばれる少なくとも1種のメタクリ
    ル系単量体、 (b)(メタ)アクリル酸および水酸基含有(メタ)ア
    クリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種の親水性
    単量体、 (c)少なくとも1種の多官能架橋性単量体、 (d)有効量のフォトクロミック染料。
  2. 【請求項2】 前記プラスチックレンズを非重合性気体
    雰囲気下プラズマ処理し、次いで下記(e)及び(f)
    成分を主成分とするコーティング組成物を塗布、硬化し
    て硬化膜を形成する工程を更に含む請求項1に記載の方
    法。 (e)シラノール基とエポキシ基を有する有機ケイ素化
    合物、 (f)コロイド状シリカ。
  3. 【請求項3】 プラスチックレンズが眼鏡レンズであ
    る、請求項1または2に記載の方法。
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