JP3062109U - 管継手本体の製造装置 - Google Patents

管継手本体の製造装置

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JP3062109U
JP3062109U JP1999001448U JP144899U JP3062109U JP 3062109 U JP3062109 U JP 3062109U JP 1999001448 U JP1999001448 U JP 1999001448U JP 144899 U JP144899 U JP 144899U JP 3062109 U JP3062109 U JP 3062109U
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克翁 岩井
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株式会社岩井鉄工所
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管継手本体を効率よく、しかも安価に生産し
うる管継手本体の製造装置を提供する。 【解決手段】 細い中央部1aと、その中央部より太い
嵌合部1bと、両端近辺にそれぞれ設けられる溝部1c
を備えた管継手の本体を製造するための装置であって、
中央部と実質的に同じ内径の金属管1の一端側に、嵌合
部1bおよび溝部1cの底部の概略形状を形成するため
の拡径型10と、その拡径型10で成形した金属管1
を、外側から割り型で拘束しながら内面形状を最終形状
に近い状態に成形すると同時に、中央部1aおよび嵌合
部1bの間に傾斜段部1dを形成し、嵌合部1bと溝部
1cの間に軸線に直角の段部を形成するための段部成形
型と、段部成形型で成形した金属管1を、外側から割り
型で拘束し、上端面を軸方向に圧縮しながら端部近辺を
テーパー状に縮径するための縮径型とを備えている、管
継手本体の製造装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の技術分野】
本考案は管継手本体の製造装置に関する。さらに詳しくは、管継手、とくにケ ーブル保護管などに用いられる鋼管(PCL鋼管など)の端部同士を連結するた めの管継手の本体を、プレス成形するための製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電線共同溝内に敷設される電線類は、通常、電線保護管に通した状態で敷設さ れる。それらの保護管は、通常は外径が62.5mm、内径が55.5mmのも のから外径が142.8mm、内径が134.2mmのものまで数種類ある。ま た、1本の長さが5500mmであり、多数本を順に連結して使用する。そのた め、保護管の軸方向の伸縮や曲げ撓みをある程度吸収できる管継手が開発され、 使用されている。
【0003】 その管継手は、たとえば図8に示すように、接続しようとする管101の端部 に被せる金属製の管状の本体102と、その本体の両端近辺の内部に収容される ゴム製の環状のパッキン103と、そのパッキン103の外側に配置されるスト ッパリング104とから構成されている。ストッパリング104は拡縮自在なよ うに1個所に切り欠きが設けられている。本体102は、連結しようとする管1 01の端部同士の間隔を保つための小径の中央部105と、その中央部より太い 、管101の端部近辺の周囲にそれぞれ嵌合される嵌合部106と、両端近辺に それぞれ設けられる、パッキン103およびストッパリング104を収容するた めの溝部107とを備えている。
【0004】 管継手の本体102の大きさは、接続しようとしている管に合わせて、外径7 6mm×長さ186mmのものから、外径161mm×長さ192mmのものま で数種類あり、厚さは2.8〜3.2mm程度である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
従来、このような管継手の本体102は、ロール成形機や油圧を使用した専用 加工機で概略形状を成形した後、切削加工で仕上げ加工することにより製造して いる。しかしそれらの方法は生産効率が低く、切削加工のときに材料の無駄が生 じる。また専用機を用いる場合は、金属管の両端を同時に成形することができる が、金型費や専用加工機自体のコストが高いという問題がある。本考案はそのよ うな管継手本体を効率よく、しかも安価に生産しうる管継手本体の製造装置を提 供することを技術課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案の管継手本体の製造装置は、細い中央部と、その中央部より太い、接続 しようとする2本の管の端部近辺の周囲にそれぞれ嵌合される嵌合部と、両端近 辺にそれぞれ設けられる、環状のパッキンおよびストッパリングを収容するため の溝部とを備えた管継手の本体を製造するための装置であって、前記中央部と実 質的に同じ内径の金属管の一端側に、嵌合部および溝部の底部の概略形状を形成 するための拡径型と、拡径型で成形した金属管を、外側から割り型で拘束しなが ら中央部および嵌合部の間に傾斜段部を形成し、嵌合部と溝部の間に軸線に直角 の段部を形成するための段部成形型と、段部成形型で成形した金属管を、外側か ら割り型で拘束し、上端面を軸方向に圧縮しながら端部近辺をテーパー状に縮径 するための縮径型とを備えていることを特徴としている。
【0007】 前記段部成形型は、中央部と嵌合部の間の傾斜段部を所定の最終形状に成形す ると共に、拡径型で成形された嵌合部と溝部の間の緩い傾斜の段部を、概略形状 の直角段部に形成する第1段部成形型と、その第1段部成形型で成形した金属管 の概略形状の直角段部を決め押しする第2段部成形型とから構成するのが好まし い。
【0008】 前記拡径型は、加工前の金属管の下端および拡径加工後の金属管の上端と嵌合 しうる位置決め治具を備えている下型と、金属管の上端開口部から内部に強圧嵌 入され、材料の中央部より上側の所定部位の内周形状を定める成形パンチとから 構成するのが好ましい。
【0009】 前記第1段部成形型および(または)第2段部成形型は、材料となる金属管の 下端を載置するための下型と、金属管の上端開口部から内部に強圧嵌入され、材 料の中央部より上側の所定部位の内周形状を定める成形パンチと、前記金属管の 外周を囲んで拘束し、外周形状を定める割り型と、その割り型を閉じた位置と開 放する位置との間で水平に駆動し、閉じた位置で割り型を開かないように拘束し 、かつ、成形パンチの上昇時に割り型を上昇しないように保持する往復駆動手段 を備えているものが好ましい。さらに縮径型についても、同様の下型、成形パン チ、割り型および割り型の往復駆動手段を備えているものが好ましい。
【0010】 前記割り型は、金属管の全体の外形形状と対応する内面形状を備えているもの が好ましい。また、割り型および往復駆動手段を有するものでは、成形パンチと 下型とを接近/離隔する相対運動を与える加圧手段を有し、前記往復駆動手段と 加圧手段とを、往復駆動手段が割り型を閉じた後、上型を下降させ、ついで上型 が上昇した後、割り型を開くサイクルを順に行うように制御するための制御手段 をさらに備えているものが好ましい。
【0011】
【作用および考案の効果】
本考案の製造装置では、管状金属素材に対し、拡径型で嵌合部および溝部の底 部を含む内面の概略形状を成形した後、段部成形型で中央部と嵌合部の間の傾斜 段部および嵌合部と溝部の間の段部を成形する。さらに縮径型で端部近辺をテー パー状に縮径加工し、それにより溝部が完成する。拡径型で金属管を拡径すると 、一般的には肉厚が薄くなるが、縮径加工のときに端面を軸方向に圧縮しながら 行うため、肉厚の現象がかなりの程度回復する。そのため、強度が高い管継手本 体を効率よく製造しうる。また、本考案の装置では、各工程ごとに、金属管の一 端側を成形した後、他端側を成形することができるので、小さい加圧力で加工す ることができる。また、片側ずつ加工することにより、加工ストロークが小さく て済み、加工エネルギを抑制することができる。それにより汎用のプレスを用い ることができ、従来の専用機に比して安価な設備を使用しうる利点がある。
【0012】 段部成形型を、前述の第1段部成形型と第2段部成形型とに分ける場合は、そ れぞれの傾斜段部および直角の段部の成形精度を高めることができ、かつ、各成 形工程の加圧力を小さくしうる。
【0013】 前記拡径型の下型に、加工の前後の金属管の端部を嵌合しうる位置決め治具を 設ける場合は、片側を成形した金属管を上下逆にしてセットすることにより、同 じ下型および成形パンチで金属管の両端を順に成形することができる。そのため 、生産効率が高くなる。
【0014】 前述の段部成形型に割り型を用いた製造装置では、下型の上に原素材の金属管 あるいは半製品の金属管を載置し、割り型でその周囲を拘束し、金属管の上端開 口部から成形パンチを嵌入すると、金属管の中央部より上側の部位が成形パンチ により内周から外向きに加圧され、成形パンチと割り型の内周面との間の形状に 成形される。成形パンチと割り型はそれぞれ別個に操作する必要があるが、割り 型自体は単に開閉すればよいので、開閉操作のときにそれほど動力を必要とせず 、成形のときに内側から拡がろうとする金属管を拘束するだけでよい。したがっ て実際に加工の動力を必要とするのは成形パンチだけである。しかも上半分の部 位を加工するだけであるので、加圧力が少なくて済み、加工エネルギーも少ない 。また、成形パンチの金属管への強圧嵌入により加工するので、ロール成形に比 して短時間で成形することができる。割り型の内面形状を金属管の全体の外形形 状に対応して形成するときは、成形パンチを上昇させるときに金属管を割り型に 係合させて、成形パンチから抜き取ることができる。
【0015】 前記割り型を水平方向に開閉し、拘束する往復移動手段を備えた製造装置では 、割り型を毎回開閉する作業を自動化することができる。そのため生産効率が一 層向上する。さらに前記上型と下型とを接近/離隔する相対運動を与える加圧手 段と組み合わせ、前述の制御手段を備えている設備とする場合は、全体の作用の 自動化をはかることができ、一層生産効率を向上させることができる。すなわち 作業者は、素材ないし半製品の金属管を位置決め型に載置し、サイクル開始のス タートボタンを押せば、自動的に割り型が閉じて成形パンチが昇降し、ついで割 り型が開く。したがってその後、加工品を取り出すだけでよい。
【0016】
【考案の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本考案の製造装置の実施の形態を説明する。図1は 本考案の製造装置に関わる拡径型の一実施形態を示す一部断面正面図、図2は本 考案の製造装置に関わる第1段部成形型の一実施形態を示す一部断面正面図、図 3aおよび図3bはそれぞれ本考案に関わる割り型開閉装置の一実施形態を示す 平面図および側面図、図4は本考案の製造装置に関わる第2段部成形型の一実施 形態を示す一部断面正面図、図5は本考案の製造装置に関わる縮径型の一実施形 態を示す一部断面正面図、図6および図7はそれぞれ本考案の製造装置を用いた 継手の製造工程を示す工程図である。
【0017】 図1に示す拡径型10は、金属管1を上下方向に向けて配置し、その上半分を 拡径加工(エキスパンド加工)するための金型である。その拡径型10は、ベー スプレート11およびその上に設けられる位置決め治具12からなる下型13と 、ベースプレート15およびその下面に取り付けられる成形パンチ16からなる 上型17とを備えている。さらに下型のベースプレート11には、左右のロッド 18を介してストリッパ19が取り付けられている。
【0018】 図1では金属管1の上半分に、中央部1a、嵌合部1bおよび溝部1cを成形 した状態で示しているが、このつぎに金属管1を上下逆にして加工すれば、直管 の状態で示している下半分も同様に成形することができる。
【0019】 位置決め治具12は、成形前の金属管1の下端外周と嵌合しうる内径と、加工 後の金属管2の下端内周と嵌合しうる外径を有するリング状の治具本体12aと 、それを支えて金属管1を載置しうるプレート12bとから構成されている。な お、加工前後の金属管1の外周とそれぞれ嵌合する2個のリング、あるいは加工 前後の金属管の内周とそれぞれ嵌合する2個のリングを設けることもできる。
【0020】 前記成形パンチ16は、全体に円柱状の形態を有し、縦断面形状については、 細い中央部1aと対応する先端部16aと、嵌合部1bと対応する中間の太さの 部分16bと、溝部と対応する太い根元部16cとからなる階段状の輪郭を有す る。先端部16aと中間の太さの部分16bとの間には、傾斜段部1dを形成す るための第1傾斜面16dが設けられ、中間の太さの部分16bと根元部16c の間も、金属管1に緩い傾斜面1eを成形するための緩やかな第2傾斜面16e で滑らかに連続している。
【0021】 先端部16aの外径は素材となる金属管1の内径とほぼ同じか、わずかに大き い程度である。第1傾斜面16dの傾斜角度は、通常は最終的な管継手本体の傾 斜段部1dの傾斜角よりも緩い角度であるが、同じ角度としてもよい。その第1 傾斜面16dと先端部16a、および第1傾斜面16dと中間の太さの部分16 bとは、それぞれ滑らかな曲面で連続している。また、管継手本体の最終形状で ある段部(図4の符号1g参照)は、軸線に対して直角であるが、第2傾斜面1 6eは10〜20度程度の緩い傾斜にしている。第2傾斜面16eと中間の太さ の部分16b、および第2傾斜面16eと根元部16cとは、それぞれ滑らかな 曲面で連続している。
【0022】 前記ストリッパ19は、成形パンチ16の根元部16cよりわずかに大きい開 口を備えた板状のものであり、成形パンチ16が上昇するとき、成形パンチ16 に食いついている金属管1の上端面1fと係合して、金属管1を成形パンチ16 から取り外すためのものである。
【0023】 上記のように構成される拡径型10は、汎用のプレスに取り付けて使用する。 すなわち下型13のベースプレート11をプレスのボルスタに固定し、上型のベ ースプレート15をラム(スライド)に固定する。なお成形パンチ16を直接ラ ムに固定してもよい。そしてラムが上昇して上死点で停止している状態で、下型 の位置決め治具12に金属管1を嵌合させる。ついでプレスを稼働させると、図 1に示すように、金属管1の上半分が所定の形状に拡径加工される。ついで想像 線で示すように金属管1を上下逆にして下型13にセットし、プレスを稼働させ ると、残りの半分も同様に拡径加工される。
【0024】 上記のように金属管1を半分ずつ順に加工することにより、プレスの加圧力お よびストロークが少なくて済み、したがってプレスに要求される1工程当たりの 加工エネルギも少なくて済む。なお、加圧力が少なくて済むことにより、プレス は下死点からかなり上方から加工することができる。そのため比較的小さいプレ スでも使用することができる。
【0025】 図2は上下のベースプレートを省略した第1段部成形型20を示している。こ の第1段部成形型20は、金属管1を載置する下型21、金属管1の上端から嵌 入される成形パンチ22の他、金属管1を抱いて外側への拡がりを拘束する割り 型23を備えている。割り型23は固定されている固定型23aと、開閉するた めの移動型23bとからなる。
【0026】 この第1段部成形型20では、割り型23に位置決め作用があるので、下型2 1には位置決め治具が不要である。ただしラフに位置決めする治具を採用するこ ともできる。成形パンチ22は図1の場合とほぼ同じで、先端部22a、中間の 太さの部分22bおよび根元部22cを有する。しかし第1傾斜面22d、その 第1傾斜面と先端部22aとの間の稜線部、および第1傾斜面22dと中間の太 さの部分22bとの間の稜線部は、いずれも管継手本体の最終形状の内面を定め る寸法および精度にしている。そして割り型22には、成形パンチ22の先端部 22a、第1傾斜面22dおよび中間の太さの部分22bとの間に金属管1の所 定部分を挟圧して最終形状にする空洞24が設けられている。
【0027】 さらに成形パンチ22の中間の太さの部分22bと、根元部22cの間には、 第2傾斜面に代えて、軸線に直角の段部22gが設けられている。そして割り型 22、23の空洞24にも、根元部22cおよび段部22gと対応する形状の内 面が形成されている。成形パンチ22の段部22gとそれに対応する空洞24の 段部24gの隙間は、金属管1の厚さよりもいくらか大きく、そのためその間の 金属管の段部1gは正確な直角にはならず、いくらか傾斜した状態になる。また 空洞24の形状は、上下で同じ形状であり、図2では加工前の状態の金属管1の 下半分と空洞24の内面との間には隙間があいている。
【0028】 前記拡径型で成形した金属管1を第1段部成形型20で成形する場合、成形パ ンチ22の中間の太さの部分22bが金属管1の嵌合部1bに嵌入し、ついで先 端部22aが中間部1aに嵌入すると共に、根元部22cが溝部1cに嵌入する 。そのとき、中間の太さの部分22bと根元部22cの間の段部22gが金属管 1の緩い傾斜面1eを拡径加工をし、最終的に前述の段部1gとする。他方、第 1傾斜面22dと割り型の対応する部位とで金属管1の傾斜段部1dを挟圧する ので、成形パンチ22が下降端に達したとき、その間の金属管の傾斜段部1dの 形状を正確な形状に成形する。それにより図2に示すような、上半分が成形され た金属管1が得られる。ついで成形パンチ22が上昇するとき、割り型23はま だ開いていないので、金属管1の下半分の傾斜段部1dが割り型と係合する。そ のため金属管1は上昇せず、成形パンチ22のみが上昇する。
【0029】 図3aおよび図3bは前述の割り型23の開閉装置30を示している。この開 閉装置30は、プレスないし下型に取り付けられるベース31と、その上に間隔 をあけて固定される一対の固定ブロック32、33とを備えている。固定ブロッ ク32、33の間には、ガイドロッド34が渡されている。ガイドロッド34は 、図3aの奥側に上下に2本、手前側の下側に1本の都合3本で構成している。 左側の固定ブロック32は形取り付けプレート35を介して割り型の移動型23 aを取り付けるものであり、他方の固定ブロック33は駆動用のシリンダ36を 取り付けるためのものである。シリンダ36には通常は油圧シリンダを用いるが 、空気シリンダでもよい。
【0030】 前記ガイドロッド34には、他の型取り付けプレート37が摺動自在に取り付 けられている。この型取り付けプレート37は割り型の移動型23bを取り付け るものである。なお、その移動型23bも、ガイドロッド34に摺動自在に取り 付けるようにしてもよい。形取り付けプレート37ないし移動型23bには、シ リンダ35のシリンダロッド38の先端部が固定されている。したがってシリン ダ36のシリンダロッド38が伸縮すると、移動型23bが固定型23aに向か って、あるいは離れるように移動することができる。シリンダ36には移動型2 3bを移動させるだけでなく、金属管を加工するときに割り型を開かないように 拘束する働きもある。また、ガイドロッド34には、移動型23bを案内するだ けでなく、成形パンチが上昇するとき、割り型23を、ひいては金属管1を上昇 しないように拘束する働きもある。
【0031】 上記の開閉装置30は、金属管の割り型への出し入れが容易なように、通常は プレスに対して左右に開閉するように取り付ける。シリンダ36の伸縮は、たと えば電磁弁を利用する従来公知の方法で行うことができる。その場合、プレスの 1回転操作のスタートスイッチの他にシリンダの電磁弁を操作する切り替えスイ ッチを設ければよい。しかし好ましくは、シリンダ36を伸縮させる開閉させる 電磁弁をプレスの1回転操作と連動させて、割り型を閉じた後、成形パンチを下 降させ、ついで成形パンチが上昇した後、割り型を開くサイクルを順に行うよう に制御する制御回路を採用する。
【0032】 このような制御回路は、下降サイクルのスタートスイッチにより、シリンダを 伸ばす向きに電磁弁を切り替えさせ、シリンダの伸びエンドをリミットスイッチ などで検出してプレスのクラッチ起動用の電磁弁を切り替えさせ、プレスが停止 した後、あるいは上昇する途中にプレス(ないし成形パンチ)の上昇位置を検出 してシリンダの電磁弁を縮める側に切り替えさせ、シリンダの縮みエンドを検出 してサイクルを終了させるシーケンス制御などにより実現できる。プレスの上昇 位置の検出は、クランクと連動するロータリカムスイッチの接点を利用してもよ く、また、クランク角度のモニタ回路から出力信号を取り出すようにしてもよい 。
【0033】 図1の拡径型10で両端を拡径加工した金属管1を上記の開閉装置30および 第1段部成形型20を用いて成形する場合、プレスが上死点で停止し、割り型2 3が開いている状態で、まず金属管1を下型21上に載置する。そしてサイクル のスタートボタンを押すと、図3のシリンダロッド38が伸び出して割り型23 を閉じる。そのとき、金属管1の心出しが行われる。ついでプレスが下降し、成 形パンチ22と割り型23により前述のような段部1gが加工され、傾斜面1d の形状が決められる。さらにプレスが上昇し、割り型23が開いて上半分の加工 が完了する。作業者はつぎに金属管1の上下を反転させて下型21に乗せ、同様 にスタートボタンを押せばよい。
【0034】 上記のようにこの第1段部成形型20では、開閉装置30を採用しているので 、加工の効率が高い。
【0035】 図4に示す第2段部成形成型40は、前述の第1段部成形型30とほぼ同じ形 状の割り型41と、その割り型41に挿入した金属管1の上端開口に嵌入される 成形パンチ42と、下型43とを備えている。成形パンチ42は金属管1の嵌合 部1bに嵌入される先端部42bと根元部42cのみで、中央部に嵌合させる部 分は備えていない。そして先端部42bと根元部42cの間の段部42gと割り 型の対応する段部41gの隙間は、第1段部成形型に比して狭く、プレスが下死 点に達したとき、金属管1の段部1gを決め押しし、正確な形状に加工すること ができる。
【0036】 その後、金属管1を上下反転して残った下半分を加工することは前述の第1段 部成形型20の場合と同じである。なお図4はその残りの半分を加工した状態で 示している。またこの第2段部成形型40についても、図3の開閉装置30が設 けられ、前述の第1成形型20の場合と同様に、プレスの1回転加工と連動して 割り型41が開閉される。そしてそれにより、加圧力および加工エネルギが低く 、効率的な加工を実現する。
【0037】 図5に示す縮径型50は、下型51と、成形パンチ52と、割り型53とを備 えている。割り型53は前述の段部成形型と似ているが、上端に成形パンチ52 が嵌入する凹部54を備えている。成形パンチ52は、円柱状の形態を有し、そ の下面に金属管1の上端外周と嵌合する凹所55を備えている。凹所55の側壁 55aは、金属管1の外周面を内向きに縮径加工するための傾斜面となっている 。凹所の底面55bには、隙間56をあけて、金属管1の上端開口に挿入される 短い円柱状の突部57が取り付けられている。凹所の底面55bのうち、前記隙 間56に対応する環状の部位は、金属管1の上端面1fと当接して、金属管の段 部1gより上の部分を軸方向に加圧する部分である。
【0038】 割り型53の空洞58は段部形成型で成形された金属管1を収容しうる形状に しており、上部にのみ前述の凹部54を設けている。割り型50を開閉する開閉 装置については、図3と同じものを使用しうる。プレスの昇降動作および開閉装 置による割り型53の開閉動作についても、前述の段部成形型の場合と同じであ る。
【0039】 割り型53を開いた状態で段部成形した金属管1をセットし、成形パンチ52 を下降させると、金属管1の上端近辺が成形パンチ52の下面の凹所55の側壁 55aによって内向きに押圧され、曲げられる。それにより溝部1cを閉じる傾 斜壁1hが形成される。この傾斜壁1hは図8のストッパリング104と係合す るものである。さらに傾斜壁1hの上端面1fは底面55bと当接し、さらに突 部57の外周と係合する。その状態で成形パンチ52がいくらか下降すると、傾 斜壁1hおよび溝部1cの壁が軸方向に圧縮され、わずかに肉厚が増加する。そ れにより、拡径加工により減少した肉厚が回復し、強度が向上する。
【0040】 金属管1の一端側が縮径加工された後、上下逆にして残りの他端側を縮径加工 することは、前述の拡径型や段部成形型の場合と同じである。
【0041】 上記の拡径型、段部成形型および縮径型による加工された金属管1の形状の変 化を図6および図7に示す。図6の第1ステップS1では、想像線で示される直 管状の金属管1の上端側が拡径型により拡径加工され、嵌合部1bと上端の溝部 1cの始まりとなる緩い傾斜段部1eが形成される。ついで第2ステップS2で 金属管1を上下逆にして、同じ拡径型により反対側を拡径加工する。
【0042】 さらに第3ステップS3で第1段部成形型により、溝部1cの段部1gがほぼ 直角に加工される。同時に嵌合部1bの傾斜段部1dが決め打ちされる。ついで 第4ステップS4で、反対側が第1段部成形型により段部加工される。
【0043】 ついで図7の第5ステップS5で第2段部成形型により溝部1cの段部1gが 決め打ちされ、軸線に直角の正確な形状の段部1gが形成される。さらに第6ス テップS6で上下が逆にされ、反対側にも段部1gが成形される。さらに第7ス テップS7で縮径型により溝部1cの傾斜壁1hが成形される。さらに上下逆に して、反対側に溝部1cの傾斜壁1hが成形される。
【0044】 上記のように金属管の半分ずつを、拡径型、第1段部成形型、第2段部成形型 および縮径型により、交互に加工していくことにより、最終的に図7の第8ステ ップS8に示されるような管継手本体が得られる。なお管継手本体には割り型に よるパーティングラインが現れるが、図8からわかるように、機能的には問題が ない。上記の加工はいずれも汎用プレスによる加工が可能であり、そのため迅速 に効率よく加工することができる。しかもいずれも塑性変形であるので、切削屑 などがでず、金属組織を破断しないので、強度も高い。さらに塑性変形による加 工硬化で、製品強度の向上がはかれる利点がある。
【0045】 上記の実施形態では、割り型を自動的に開閉する開閉装置を採用しているが、 本考案の製造装置ではその開閉装置は必須ではなく、手動で開閉し、閉じた状態 に締め付けるようにすることもできる。またシリンダでなく、モータなどの他の 駆動手段で開閉駆動するようにしてもよい。さらに左右の割り型を両方移動させ ることもできる。また割り型は金属管の全体を囲む形状にしているが、加工上は 上半分だけを囲むように形成すれば足りる。したがって下半分については、単に 金属管との干渉を避ける形状にすればよい。ただし下半分に金属管と干渉しない 空洞を設け、他の部位を中実にしておくことにより、割り型の強度を低下させな い利点がある。
【0046】 前述の実施形態では、段部成形加工を第1段部成形型による加工と第2段部成 形型による加工とに分けているが、1回の加工で行うこともでき、さらに3回以 上の加工で行うこともできる。ただし前述の実施形態のように2回に分けるのが もっとも好ましい。また第1段部成形型の割り型と第2段部成形型の割り型を共 用にすることも可能であるが、生産効率から考えると、それぞれの成形パンチと 組み合わせた割り型を準備する方が好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の製造装置に関わる拡径型の一実施形
態を示す一部断面正面図である。
【図2】 本考案の製造装置に関わる第1段部成形型の
一実施形態を示す一部断面正面図である。
【図3】 図3aおよび図3bはそれぞれ本考案に関わ
る割り型開閉装置の一実施形態を示す平面図および側面
図である。
【図4】 本考案の製造装置に関わる第2段部成形型の
一実施形態を示す一部断面正面である。
【図5】 本考案の製造装置に関わる縮径型の一実施形
態を示す一部断面正面図である。
【図6】 本考案の製造装置を用いた管継手本体の製造
工程を示す工程図である。
【図7】 本考案の製造装置を用いた管継手本体の製造
工程を示す工程図である。
【図8】 本考案の製造装置で製造しようとしている管
継手の断面図である。
【符号の説明】
1 金属管 1a 中央部 1b 嵌合部 1c 溝部 1d 傾斜段部 1e 緩い傾斜面 1f 上端面 1g 直角の段部 10 拡径型 12 位置決め治具 13 下型 16 成形パンチ 16a 先端部 16b 中間の太さの部分 16c 根元部 16d 第1傾斜面 16e 第2傾斜面 19 ストリッパ 20 第1段部成形型 21 下型 22 成形パンチ 23 割り型 23a 固定型 23b 移動型 24 空洞 30 開閉装置 36 シリンダ 40 第2段部成形型 41 割り型 42 成形パンチ 42g 段部 41g 段部 43 下型 50 縮径型 51 下型 52 成形パンチ 53 割り型 54 凹部 55 凹所 56 隙間 57 突部 58 空洞 1h 傾斜壁

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細い中央部と、その中央部より太い、接
    続しようとする2本の管の端部近辺の周囲にそれぞれ嵌
    合される嵌合部と、両端近辺にそれぞれ設けられる、環
    状のパッキンおよびストッパリングを収容するための溝
    部とを備えた管継手の本体を製造するための装置であっ
    て、前記中央部と実質的に同じ内径の金属管の一端側
    に、嵌合部および溝部の底部の概略形状を形成するため
    の拡径型と、拡径型で成形した金属管を、外側から割り
    型で拘束しながら中央部および嵌合部の間に傾斜段部を
    形成し、嵌合部と溝部の間に軸線に直角の段部を形成す
    るための段部成形型と、段部成形型で成形した金属管
    を、外側から割り型で拘束し、上端面を軸方向に圧縮し
    ながら端部近辺をテーパー状に縮径するための縮径型と
    を備えている、管継手本体の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記段部成形型が、中央部と嵌合部の間
    の傾斜段部を所定の最終形状に成形すると共に、拡径型
    で成形された嵌合部と溝部の間の緩い傾斜の段部を、概
    略形状の直角段部に形成する第1段部成形型と、その第
    1段部成形型で成形した金属管の概略形状の直角段部を
    決め押しする第2段部成形型とからなる、請求項2記載
    の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記拡径型が、加工前の金属管の下端お
    よび拡径加工後の金属管の上端と嵌合しうる位置決め治
    具を備えている下型と、金属管の上端開口部から内部に
    強圧嵌入され、材料の中央部より上側の所定部位の内周
    形状を定める成形パンチとを備えている請求項1記載の
    製造装置。
  4. 【請求項4】 前記第1段部成形型および(または)第
    2段部成形型が、材料となる金属管の下端を載置するた
    めの下型と、金属管の上端開口部から内部に強圧嵌入さ
    れ、材料の中央部より上側の所定部位の内周形状を定め
    る成形パンチと、前記金属管の外周を囲んで拘束し、外
    周形状を定める割り型と、その割り型を閉じた位置と開
    放する位置との間で水平に駆動し、閉じた位置で割り型
    を開かないように拘束し、かつ、成形パンチの上昇時に
    割り型を上昇させないように保持する往復駆動手段を備
    えている請求項2記載の管継手本体の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記縮径型が、材料となる金属管の下端
    を載置するための下型と、成形しようとする金属管の端
    部開口に嵌入される突起と、金属管の端面と当接する底
    面および端部開口の外周を内向きに成形する傾斜面を備
    えた環状段部を備えた成形パンチと、前記金属管の外周
    を囲んで拘束する割り型と、その割り型を閉じた位置と
    開放する位置との間で水平に駆動し、閉じた位置で割り
    型を開かないように拘束し、かつ、成形パンチの上昇時
    に割り型を上昇しないように保持する往復駆動手段を備
    えている請求項1記載の管継手本体の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記割り型が、金属管の全体の外形形状
    と対応する内面形状を備えている請求項4または5記載
    の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記成形パンチと下型とを接近/離隔す
    る相対運動を与える加圧手段を有し、前記往復駆動手段
    と加圧手段とを、往復駆動手段が割り型を閉じた後、成
    形パンチを下降させ、ついで成形パンチが上昇した後、
    割り型を開くサイクルを順に行うように制御するための
    制御手段を備えている請求項4、5または6記載の製造
    装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009133862A1 (ja) * 2008-05-02 2009-11-05 株式会社ベネックス 管継手の製造方法
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CN113290185A (zh) * 2021-05-13 2021-08-24 宁波亚大自动化科技有限公司 双夹模镦头设备
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